JPH0950714A - 火炎の伝播と煙の発生に対する優れた耐性を有するケーブル - Google Patents

火炎の伝播と煙の発生に対する優れた耐性を有するケーブル

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JPH0950714A
JPH0950714A JP8169283A JP16928396A JPH0950714A JP H0950714 A JPH0950714 A JP H0950714A JP 8169283 A JP8169283 A JP 8169283A JP 16928396 A JP16928396 A JP 16928396A JP H0950714 A JPH0950714 A JP H0950714A
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cable
inorganic oxide
layer
oxide component
smoke
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JP8169283A
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Larry Lynn Bleich
リン ブレイッヒ ラリー
Tommy Glenn Hardin
グレン ハーディン トミー
Freeman Moore Warren
フリーマン ムーア ウォーレン
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A T and T I P M CORP
AT&T Corp
Original Assignee
A T and T I P M CORP
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AT&T IPM Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 火炎の伝播と煙の発生に対して優れた抵抗を
有するケーブルに関する。 【解決手段】 防火性通信ケーブル20において、絶縁
層34として使われる防火熱可塑性材料は、第1無機酸
化物成分と第2無機酸化物成分の混合物からなる。第1
無機酸化物成分が、約350℃程度の温度にさらされる
と融解することを特徴とする一方、第2無機酸化物成分
は約650℃で結晶化を始める。防火熱可塑性絶縁材料
の層は、前記ケーブルが約350℃から1000℃の温
度にさらされた時有効であり、前記コアを熱エネルギー
から断熱し、可燃性ガスと煙の発生を最少にする厚い皮
のある層を形成する。他の実施例では、普通に使われる
絶縁材料の第1の層が、同時押し出しされる絶縁性を高
めた材料の第2の層と共に伝送媒体に直接接して適用さ
れる。本実施例に従って、第2絶縁層は、上に記載さ
れ、さらに説明され特許請求される無機酸化物の混合物
を分散させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送媒体を取り囲
む絶縁層に無機酸化物の混合物を組み込むことによっ
て、火炎の伝播と煙の発生に対して優れた抵抗を有する
ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのビル構造物では、ドロップ天井と
呼ばれる、仕上げ天井が、コンクリートなどで構成され
た構造床パネルの下に置かれる。ドロップ天井は、照明
器具などの天井に取り付けられる機器を支持するが、一
方、天井と天井が吊り下げられる構造床の間の空間は、
冷暖房システムのエレメントの排気プリナムとして働く
のはもとより、従来通信、コンピュータ、警報システム
のケーブルが配置される場所として使われる。普通、こ
うしたプリナムは、各床の長さや幅を通じて連続してい
ない。
【0003】上記の床とドロップ天井の間の区域で火災
が発生した場合、火災はその区域を取り囲む壁と他のビ
ルの構成要素によって阻止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、火災がプリナ
ムに達し、可燃性の物質がプレナムを満たしている場
合、火災がビルの階全体に急速に広がり、煙はプレナム
を通って隣の区域に運ばれることがある。火災がプレナ
ムに設置された様々なケーブルの長さに沿って移動する
ことがある。
【0005】特にケーブルに可燃性の絶縁材料が使われ
ている時、火炎が拡大し煙が発生する可能性があるため
に、米国電信コード(NEC)の1975年版は、金属
の導管で囲わない場合、プレナムでの電気ケーブルの使
用を禁止した。しかし、このコードは、この法外に費用
のかかる要求に対してある例外を認めている。例えば、
金属導管のない防火性で、煙を抑制するケーブルは、そ
うしたケーブルが検査され、アンダーライターズ・ラボ
ラトリーズのような機関によって承認されれば、許可さ
れる。
【0006】過去には、ケーブルは比較的厚い金属のシ
ールドの中に囲われた紙のコア・ラップを有するコアか
らなっていたが、こうしたケーブルは、比較的曲がりに
くく、プレナムの中での取り扱いがやや困難だった。さ
らに、据え付け中、上記のケーブルの金属の鎧装が、プ
レナムの中で露出した電気配線や機器と組合わさって起
こすことがある電気ショックに対する保護に注意を払わ
なければならない。また、上記のケーブルがコードの引
火性の要求に合致しても、金属のシールドが導体をぴっ
たりと取り囲んでいるため、ケーブルの火炎に触れた部
分を有効に封鎖し、煙の発生を減少させる導体絶縁物の
炭化が妨げられる。熱可塑性フッ素重合体が、金属導管
を使わないプレナム・ケーブルの被覆・絶縁材料として
適用されたが、こうした材料は、比較的高価で、処理が
困難である。防火性ポリ(塩化ビニル)混合物が、現在
プレナムで使える材料として開発されているが、普通、
現在絶縁材料として使われているフッ素重合体より絶縁
特性が劣っている。ここで使われるように、「絶縁特
性」という術語は、詳細には、損失係数、誘電率といっ
た特性を含む。
【0007】火炎の伝播と煙の発生の問題に対する1つ
のアプローチは、ケーブルにバリア層を含めることであ
る。従来技術は、コアを取り囲む無機物の多孔性材料で
出来たバリア層を持つケーブルと、継ぎ目を形成する縦
のエッジ部分を持つ金属バリアを含む。金属バリアは、
金属バリアの周囲を覆って重なり合う継ぎ目を形成する
熱硬化性材料からなる2つのテープで覆われている。こ
うしたケーブルは、米国特許第4、284、842号で
開示されている。
【0008】防火特性を高めたエチレン共重合体を含む
バリア材料の別の開示が、参照されることによって特に
ここに組み込まれる、1987年6月2日出願の、ヨー
ロッパ特許出願書第0248、404号にある。混合物
は、エチレン共重合体と、アルミニウム三水和物と炭酸
カルシウムまたは炭酸カルシウム−マグネシウムまたは
その両方の混合物、リン酸エステルを含む。最も好適に
は、混合物はホウケイ酸ガラスを含む。リン酸エステル
は、混合物の柔軟性を増大させる。混合物が分解すなわ
ち燃焼する時、アルミニウムとカルシウムの成分は、多
孔構造を持つセラミックの灰を形成する。灰は積み上が
ると、断熱剤になる。ホウケイ酸ガラスは、普通Ca−
Al複合体が活動するよりも低い温度で灰を固めるよう
に作用する。
【0009】火炎の伝播と煙の発生を減少させるために
使われる特定の技術とは関係なく、優れた防火性通信ケ
ーブルを提供する際の問題の1つは、機能または性能の
基準に合致することであり、これらはお互いに逆行す
る。絶縁材料にとって望ましい特性とは、比較的低い誘
電率と損失係数である。このことは、顧客によって高い
伝送周波数とビット・レートが要求される今日の世界で
は重要になってきている。しかし、例えば、ポリエチレ
ンのような、比較的優れた絶縁特性を示す先行する技術
の絶縁材料は、火炎の伝播に対する適当な耐性を持たな
い。
【0010】望ましい電気的特性を持つある特定の重合
体を使う当面の解決法は、重合体に、火炎の発生を遅ら
せる添加物を故意に加えることである。この解決法には
限界がある。防火性添加物の多くは、火炎の着火を遅ら
せるだけであり、しかも、温度がある臨界しきい値を越
えると、有効性を失う。また、ハロゲン化物及びリンの
耐火物を使用すると、煙の発生が増加する傾向があり、
腐食性ガスの発生とも関連する。防火性を提供するため
に分量中に加えられた金属水和物は、その結果生じる材
料の機械的特性を劣化させ、それ以上確実に、電気的特
性を低下させる。普通、耐火性を改善するために必要な
添加法は、絶縁特性の低下につながる。現在、防火性、
機械的特性、絶縁特性の満足すべきバランスの取れた、
ポリオレフィンの絶縁物を作る確かな方法は見つかって
いない。
【0011】火炎の伝播と煙の発生に対する優れた耐性
を持つ通信ケーブルを提供する比較的新しい試みは、共
通して譲渡された米国特許第5、173、960号に記
載されている。そこでは、多数の異なったケーブル構造
の中で無機酸化物の混合物を使う防火手段が開示され
る。例えば、防火手段は、ケーブルのジャケット、縦に
延びたテープ、またはジャケットの共通押し出し成形物
といった形を取る。より詳細には、ジャケット、テープ
または共通押し出しされたジャケットは、コアを密封す
るバリアを提供し、火炎の伝播と煙の発生を防ぐための
ものなので、開示されたバリア・システムは、コアに使
われる材料の火炎の伝播と煙の発生の特性にそれほど関
係しない。
【0012】しかし、こうしたことがわかっても、絶縁
材料自体の成分の公式に加える無機酸化物は開示されな
い。反対に、本発明は、火炎の伝播と煙の発生に対する
優れた耐性を提供するだけでなく、通信媒体に直接接す
る材料の層として使うよう受け入れられるために必要な
電気的特性をも提供する、伝送媒体絶縁材料と、関連す
る通信ケーブルを記載し、特許請求する。
【0013】
【課題を解決するための手段】先行する技術の上記の問
題は、請求項に記載される本発明のケーブルによって克
服された。
【0014】
【発明の実施の形態】さて、図1を参照すると、一般に
数字20によって表されるケーブルが示される。ケーブ
ルは、例えば、ビルのプリナム21(図2参照)のよう
な、顧客の建物で使われる。また、ケーブル20は、ビ
ルの垂直な立ち管(図示せず)のような、NECによっ
て指示されたような、あまり厳密でない防火カテゴリー
を持つ適用例でも使われる。
【0015】図1に示すように、ケーブル20は、絶縁
された金属導体26−26または光ファイバ(図示せ
ず)の1つかそれ以上のペア24−24である、1つか
それ以上の伝送媒体を含む、コア22を含む。コア22
の外側には、外部ジャケット29が配置される。ここに
表され説明される特定のケーブルの設計は、特に何らか
の特定の鎧装システムを説明するものではないが、本発
明の範囲は、特定の適用例のために選択された鎧装シス
テムが正確には何であるかということとは無関係に、こ
こで説明され特許請求されるように、無機酸化物の混合
物を組み込むケーブルの設計を包含することを意図して
いる。
【0016】絶縁された金属導体の各々は、縦に延びた
金属導体32と、金属導体32を取り囲む絶縁カバー3
4からなる。本発明に従って、絶縁カバー34は、防火
性の熱可塑性材料である。熱可塑性絶縁層のための適当
な基材は、ポリ(塩化ビニル)、ポリオレフィン、ポリ
アミド、ポリウレタン、ポリエステル、エラストマー、
共重合体を含む。
【0017】本発明は、火炎の伝播と煙の発生に対する
耐性を大きく高めるような方法で、熱可塑性絶縁層とし
て普通に使われる材料を変更する方法を説明する。伝送
メディアを取り囲む本発明の絶縁層は、本来、または特
定の処理によって、ある程度の防火能力を示す、上に列
記したグループの熱可塑性基材を含む。より詳細には、
本発明に従って、防火性熱可塑性材料は、無機酸化物の
混合物を加えることによって、さらに変更される。熱可
塑性材料によって示される最初の防火レベルとは無関係
に、ここに説明される、熱可塑性混合物への無機酸化物
の混入は、結果として出来る製品の防火性を大きく向上
させる。
【0018】おおまかに言って、本発明の絶縁カバーと
しての使用に適した現在入手可能な熱可塑性材料は、防
火性ポリオレフィン、ハロポリマー、特殊加工樹脂とい
う3つの一般的なグループに下位区分出来る。しかし、
上に列記した最後の2つのグループのポリマーには、こ
こで好適な実施例として説明した通信ケーブルの適用例
で使用するために必要な絶縁特性を示すものが少ないこ
とは、産業界を通じて良く受け入れられている。さら
に、本発明の好適な適用例のために受け入れられる少数
のハロポリマーと特殊加工樹脂はかなり高価だったの
で、防火性ポリオレフィンが、こうした使用のための最
も実用的なグループということになる。ここで開示され
特許請求される2つの無機酸化物を3つの一般的なグル
ープのいずれかから出来た絶縁層に加えることによって
達成される利点と改善は、本発明の範囲内にあると信じ
られる。
【0019】ポリオレフィンはそれ自体引火性である
が、その防火性を高めるために様々な処理が行われるこ
とが、産業界を通じて良く知られている。普通に適用さ
れている1つの実践例は、重量比約5〜10%の酸化ア
ンチモンとともに、重量比約25〜35%の高度に(重
量比60〜85%)塩素化または臭素化された材料を追
加することを含む。別のやり方として、重量比25〜3
5%の、通常ボロン、リン、窒素、シリコンの化合物ま
たはその組み合わせである、非ハロゲン化材料を使う技
術も良く知られている。本発明に従って、上記の防火性
ポリオレフィンの2つの例のどちらか、または望ましい
防火性ポリオレフィンを得るための他の何らかの産業界
で受け入れられた技術は、本発明の範囲内にあると信じ
られる。
【0020】特に本発明の好適な実施例を参照すると、
それ自体引火性のポリオレフィンに防火性を与えるため
の多数の技術が存在するが、絶縁特性を大きく損なった
り、燃焼中の煙の発生を増加させたりすることなくそれ
を行うことは、非常に困難な仕事であることに注意する
ことが重要である。従って、本適用例に必要な要求を与
えられた場合、様々な煙抑制剤、追加の混合安定剤など
の添加物も、本発明の新しい特徴を体現する公式の中に
現れることも充分考えられる。しかし、こうした添加物
の含有または省略は、本発明の利点と改善を完全に実現
するためには本質的でないと信じられる。
【0021】本発明のケーブルは、絶縁層として使われ
る材料の混合公式を高めることによって、競合する特性
の問題を克服する。より詳細には、新しく公式化された
絶縁材料は、少なくとも、比較的低い融点を持つ、第1
無機酸化物成分と、比較的高い融点を持つ、第2無機酸
化物失透成分を含む。添加物システムの、低い温度で融
解する第1無機酸化物成分は、通常のガラスより低い約
350℃〜450℃の温度で融け始める。参照されるこ
とによって特にここに組み込まれる、英国特許第GB2
220208号を参照されたい。無機酸化物成分はガラ
ス・フリットと呼ばれる。
【0022】低温で融解する第1無機酸化物として使わ
れるガラスは、次のようなモル・パーセント組成を持
つ、無機酸化物ガラスのようなリン酸ガラスを含む。
1.2〜3.5%のB23 、50〜75%のP2
5 、0〜30%のPbO、0〜5%の、Cu、Ag、A
u、Sc、Y、La、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Co、
Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Ce、P
r、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu、Th、Pd、Uの酸化物
から選択された、少なくとも1つの酸化物。このガラス
は、アルカリ金属酸化物から選択された少なくとも1つ
の酸化物と、アルカリ土金属酸化物と酸化亜鉛から選択
された少なくとも1つの酸化物を含む。好適な酸化鉛を
含むガラスは、酸化鉛が10〜30モル・パーセントの
範囲にあり、混合物中のP25 が50〜58モル・パ
ーセントの範囲にある時に作られる。参照されることに
よって特にここに組み込まれる、米国特許第4、07
9、022号を参照されたい。
【0023】高い融点を持つ、第2無機酸化物成分は、
約650℃〜1000℃の間の温度で結晶化する、すな
わち、ガラス状から結晶状態に移行し、ケーブルの内部
を密閉する固い外皮のある層を形成する、失透フリット
である。望ましくは、第2無機酸化物成分は、約110
0℃までは個体である。第2無機酸化物成分は、細かく
切り刻んだセラミック・ファイバまたは玄武岩ファイバ
である。好適なセラミック・ファイバは、多結晶ムライ
ト・ファイバ(Al23 /SiO2 )である。英国特
許第GB2220208号を参照されたい。
【0024】ガラス質材料とセラミック材料の混合物で
ある、購入可能な材料は、Brunner Mond
and Company,Ltd.によって販売され
る、Ceepree fire barrier fi
llerとして知られるものである。この材料は、19
91年10月23〜24日にロンドンで開催された、
「海洋環境でのポリマー」という会議で発表された、
A.S.Piersによって書かれた「火災条件での混
合材料の向上された特性」という題名の論文で説明され
ている。この材料はまた、M.LevinとG.S.K
irshenbaumによって編集され、1991年に
Business Communications C
o.,Inc.から出版された、1991年5月14〜
16日に行われた第2回会議の会報第2巻に発表された
論文にも説明されている。またそれは、ICI Sod
a Ash Productsによって配布された19
90年5月付けのパンフレットにも開示されているが、
それは、1990年1月17〜18日にイギリスのロン
ドンで行われたプレゼンテーションを文書化したもので
ある。
【0025】また、以下言及するように、本発明のケー
ブル中のガラスのフィラメントや粒子は、約350℃の
範囲の温度にさらされると融け始める。これは、150
0℃の範囲で融解する典型的なガラスの公式からの変異
である。さらに、ガラスのフィラメントは通常の火災の
温度では再融解しない。
【0026】この溶解は、燃焼する材料の周囲にガラス
質の材料の流れを発生する。まだ分解していない燃焼す
る材料または部分は、カプセルに囲まれる。このカプセ
ル封じの結果、コアの酸素との接触は阻止され、炭素質
分解物質が煙として放出されるのを防ぐ。非常に安定な
チャー構造が提供され、煙の産出が減少する。第1無機
酸化物成分は、可燃性材料、チャー、強化ファイバ、何
らかの充填剤をカプセルに囲み、融けて一体となる。
【0027】また、以下言及されるように、約650℃
以上の高温では、高い融点を持つ第2無機酸化物成分が
失透する。すなわち、ガラス状態から結晶状態に移行す
る。その結果、添加物の粘性が増大し、混合物は硬化し
て個体となる。第2フリットは、硬化する時、有機基礎
樹脂から出来たチャーを一緒に保持する。その結果、固
い、保護バリア層が得られる。この固い皮のある層は
煙、有毒ガス、火炎の通過を防止する。その結果、火炎
の伝播と煙の発生が阻止される。従って、絶縁材料中の
ガラスのフリットは、可燃性材料、チャー、強化ファイ
バ、何らかの充填剤をカプセルに囲み、融けて一体とな
る。その結果生じた結晶構造は、約1100℃までの耐
熱防護を提供する。
【0028】ガラス材料とセラミック材料の混合によっ
て発火が遅れることはないが、ケーブルの回路的一体性
を維持しつつ熱エネルギーの浸透を阻止出来る。発火の
遅れは、上記のチャーと水和性の添加物を加えることに
よって達成出来る。
【0029】本発明の別の実施例では、やはり無機酸化
物が外部ジャケットに分散される。このケーブルの構成
は、受け入れられる火炎の伝播と煙の発生の量が極度に
制限された適用例に取って望ましい。
【0030】さらに、ガラス・セラミックの混合物は、
様々な他の方法でケーブル20に包含される。例えば、
ガラスのフィラメントまたは粒子が、ケーブルで使われ
る他のプラスチック材料と同時押し出し成形される。例
えば、ガラスが、熱可塑性絶縁層と同時押し出し成形さ
れる。
【0031】本発明のケーブルの別の実施例が図3に示
される。一般に数字50で表されるケーブルは、絶縁さ
れた金属導体26−26または光ファイバ(図示せず)
の1つかそれ以上の組み合わせ24−24からなるコア
52を含む。絶縁された金属導体26−26または光フ
ァイバ(図示せず)の熱可塑性絶縁層34の周囲には、
少なくとも350℃の温度にさらされ、バリア層を形成
する追加の層56が配置される。バリア層56はコーテ
ィングとして適用されるか、絶縁層34と同時押し出し
成形される。
【0032】コーティングまたは他の同時押し出し成形
された層が使われる時、各成分の重量パーセントは、例
えば、必要とされる機械的特性といったケーブルの特性
によって決定される。通常、同時押し出し成形されたバ
リア層のための混合物は、約10〜50%のポリマー基
材、約5〜70%の無機酸化物成分以外の防火材料、約
5〜60%の無機酸化物成分を含む。
【0033】本発明のバリア・システムでは、ケーブル
のコアに、例えば、TEFLONプラスチックと言っ
た、非常に好ましい絶縁特性を持ち、比較的安価である
が、防火性でない材料を使っても良い。有利にも、本発
明のバリア層によって、好ましい絶縁材料がコアに使わ
れ、同時押し出しされた層がコアを密閉し、火炎の伝播
と煙の発生を防止するバリアを提供する。
【0034】有利にも、本発明のケーブルのバリア層の
機能は、防火添加物のそれと同じではない。それは、必
ずしも発火を遅らせないが、基材、すなわちポリマー材
料が、全体性と関連する機械的特性の損失を和らげなが
ら、火災の進行と関連する煙と可燃物の放出に抵抗出来
るようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成され、優れた防火・防煙特
性を持つ、ケーブルの端面図である。
【図2】本発明のケーブルが使われる環境を示す、ビル
の一部の正面図である。
【図3】本発明の別の実施例の端面図である。
【符号の説明】
20 ケーブル 22 コア 26 絶縁された金属導体 29 外部ジャケット 32 金属導体 34 絶縁カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 75/04 NFX C08L 75/04 NFX 77/00 LQR 77/00 LQR (72)発明者 ウォーレン フリーマン ムーア アメリカ合衆国 68144 ネブラスカ,オ マハ,ウエストウッド レーン 1205

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防火性通信ケーブルであって、前記ケー
    ブルが、 少なくとも1つの伝送媒体からなるコアと、 防火熱可塑性層が、少なくとも約350℃の温度にさら
    されると融解することを特徴とする第1無機酸化物成分
    と、約650℃で結晶化を始める第2無機酸化物成分の
    混合物からなる、少なくとも1つの伝送媒体を取り囲
    む、防火熱可塑性絶縁層と、を含む、ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記防火熱可塑性絶縁層が、前記ケーブ
    ルが約350℃から1000℃の温度にさらされた時有
    効であり、前記コアを熱エネルギーから断熱し、可燃性
    ガスと煙の発生を最少にする厚い皮のある層を形成す
    る、請求項1に記載のケーブル。
  3. 【請求項3】 熱可塑性絶縁層のための基材が、ポリ
    (塩化ビニル)、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリウ
    レタン、ポリエステル、エラストマ、共重合体からなる
    グループから選択される、請求項2に記載のケーブル。
  4. 【請求項4】 前記ポリオレフィンが、ポリエチレンと
    ポリプロピレンからなるグループから選択される、請求
    項3に記載のケーブル。
  5. 【請求項5】 前記共重合体が、エチレン、プロピレ
    ン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、C1 〜C6 アルキ
    ル・アクリル酸塩、アルキル・メタクリル酸塩、アクリ
    ル酸、メタクリル酸、酢酸ビニルからなるグループから
    選択されるコモノマーを含む、請求項3に記載のケーブ
    ル。
  6. 【請求項6】 防火性通信ケーブルであって、前記ケー
    ブルが、 少なくとも1つの伝送媒体からなるコアと、 少なくとも1つの伝送媒体を取り囲む熱可塑性絶縁層
    と、 バリア層が、少なくとも約350℃の温度にさらされる
    と融解することを特徴とする第1無機酸化物成分と、約
    650℃で結晶化を始める第2無機酸化物成分の混合物
    からなる、熱可塑性絶縁層と隣接したバリア層と、から
    なるケーブル。
  7. 【請求項7】 バリア層が、前記ケーブルが約350℃
    から1000℃の温度にさらされた時有効であり、前記
    コアを熱エネルギーから断熱し、可燃性ガスと煙の発生
    を最少にする厚い皮のある層を形成する、請求項6に記
    載のケーブル。
  8. 【請求項8】 バリア層のための基材が、ポリ(塩化ビ
    ニル)、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、
    ポリエステル、エラストマー、共重合体からなるグルー
    プから選択される、請求項7に記載のケーブル。
  9. 【請求項9】 前記ポリオレフィンが、ポリエチレンと
    ポリプロピレンからなるグループから選択される、請求
    項8に記載のケーブル。
  10. 【請求項10】 前記共重合体が、エチレン、プロピレ
    ン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、C1 〜C6 アルキ
    ル・アクリル酸塩、アルキル・メタクリル酸塩、アクリ
    ル酸、メタクリル酸、酢酸ビニルからなるグループから
    選択されるコモノマーを含む、請求項8に記載のケーブ
    ル。
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