JP3329191B2 - 延焼防止用耐火封止材 - Google Patents

延焼防止用耐火封止材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、延焼防止用耐火封
止材に関し、特に、電線・ケーブルが配線されている壁
や床の貫通孔に用いる延焼防止用耐火封止材に関する。
【0002】
【従来の技術】ビルや工場等には、大量の電線・ケーブ
ルが配線されている。これらは、壁や床の貫通孔を通じ
て隣接する部屋あるいは階に配線されるので、一旦、火
災が生じたときには、これらが壁や床の貫通孔を通じて
隣接する部屋や階に延焼し、被害を拡大させる恐れがあ
る。
【0003】そこで、火災による延焼を最小限に食い止
めるために、最近では、電線・ケーブルの高難燃化が図
られている。一方で、壁・床の貫通孔に対しても耐延焼
性に優れた耐火封止材の開発が進められている。その結
果、壁・床の貫通孔の開口部にロックウールやホウ砂等
の耐火充填剤を詰め、更に、高温で炭化,固化し易い延
焼防止用耐火封止材を用いてシールする工法が提案さ
れ、現在では広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
工法によると、電線・ケーブルの貫通部に防火措置を施
した後、電線・ケーブルの増設を行うために防火措置を
施した部分を解体し再施工することが頻繁に行われるた
め、以下のような問題があった。 (1)電線・ケーブルの増設時には、開口部の耐火充填
剤を撤去しなければならなかったり、増設完了後には、
再度、耐火充填剤を充填しなければならないなど作業工
数の大幅な増加を伴う。 (2)また、開口部の下に配電盤がある場合には、増設
時に耐火充填剤が落下して配電盤内を汚す。
【0005】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、電線・ケーブ
ルの増設時の開口部の解体および再施工の作業性を向上
し、耐火充填剤の散乱を防止することができる延焼防止
用耐火封止材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を実
現するために、アクリロニトリルブタジエンゴムおよび
ポリクロロプレンから選ばれる液状ポリマ100重量部
に対し、りん系難燃剤5重量部以上、多価アルコール5
重量部以上、アルカリ珪酸化合物10〜200重量部、
耐熱繊維1〜50重量部、および金属水酸化物10〜2
00重量部からなることを特徴とする延焼防止用耐火封
止材を提供するものである。
【0007】本発明において、ポリマ成分としては、ア
クリロニトリルブタジエンゴムおよびポリクロロプレン
から選ばれる液状ポリマが使用される。アクリロニトリ
ルブタジエンゴムやポリクロロプレンは、燃焼時に形成
される発泡体の固化性に優れており、封止材として好適
である。
【0008】固化性を高める炭化促進剤としては、りん
系難燃剤および多価アルコールを併用する。このうち、
りん系難燃剤としては、代表的なものとして、ポリりん
酸アンモニウム,ブチルピロホスフェート,ブチルアシ
ッドホスフェート,メラミンホスフェート,ジメラミン
ホスフェート,赤りん等がある。また、これと併用する
多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール,ジペ
ンタエリスリトール,マンニトール等がある。これら
は、いずれも液状ポリマ100重量部に対し、5重量部
以上添加する必要があり、限定値未満では目的とするポ
リマの炭化促進効果が小さく、ケーブル延焼が著しく大
きくなる。
【0009】これらの発泡剤として、アルカリ珪酸化合
物を加える。アルカリ珪酸化合物としては、メタ珪酸ソ
ーダが代表的なものであり、結晶水の結合状態により9
水塩,8水塩,6水塩,5水塩,1水塩があるが、発泡
性から9水塩が好ましい。この添加量は液状ポリマ10
0重量部に対し、10〜200重量部とする必要があ
り、限定値未満では目的とする発泡性を付与できず、一
方、限定値を超えると著しく集束性が損なわれ一定形状
の成形が難しくなる。
【0010】更に、耐熱繊維と金属水酸化物を添加す
る。耐熱繊維は高温での形状保持性を付与するものであ
り、ガラス繊維、カーボン繊維、フェノール繊維、アラ
ミド繊維に代表される。これらは、液状ポリマ100重
量部に対し、1〜50重量部とする必要があり、限定値
未満では高温での形状保持性が悪く、限定値を超えると
成形性が著しく損なわれる。金属水酸化物は高温での形
状保持性と断熱性を付与するためのものであり、金属水
酸化物としては水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウ
ムがあげられる。金属水酸化物は、液状ポリマ100重
量部に対して10〜200重量部とする必要があり、限
定値未満では高温での形状保持性が悪く、また断熱性も
著しく低下する。一方、限定値を超えると混練性および
成形性が著しく低下する。
【0011】
【実施例】表1に実施例および比較例を示す。
【表1】
【0012】容量3リットルのニーダを用い、表1の配
合剤を一括投入後、常温で10分間混練し、コンパウン
ドを作製した。
【0013】1.シート評価 作製したコンパウンドを、50mm×50mm×1mm
の形状に成形し、その後400℃に保持した電気炉中に
30分間入れ、下記の評価を行った。 (1)膨張倍率 電気炉から取り出した試料を常温まで冷却した後、形状
を測定し膨張倍率を求めた。ここで、膨張倍率は以下の
式で求められる。 膨張倍率=試験後の容積(cm3 )/試験前の容積(c
3 ) (2)圧縮強度 膨張倍率測定後、圧縮試験機(ストログラフ,東洋精機
製)を用い圧縮速度2mm/分で圧縮し、熱処理後の厚
さの20%まで圧縮した時の荷重から圧縮強度を計算し
た。圧縮強度は以下の式で求められる。なお、表1の値
は3点の平均値とした。 圧縮強度(kpa)=圧縮荷重/荷重部の面積
【0014】2.耐火試験 耐火試験については、図1に示す構造で評価した。即
ち、導体サイズが325mm2 の架橋ポリエチレンビニ
ルシースケーブル10を、鋼製枠25と上下の珪酸カル
シウム板20からなり開口部23の高さが175mmの
珪酸カルシウム構造体中に組み込み、表1に示した封止
材21を100φ×50mmの形状でそれぞれの貫通部
24に取り付けた。なお、上部に設けた封止材21上に
は、更に、5mm厚×50mmのシート形状にしたシー
ト状封止材22をケーブル10に巻き付けた。このよう
にして作製した試験体をJIS A1304「建築構造
部分の耐火試験方法」に準じて、2時間耐火試験を行っ
た。その後、シート上面のシース炭化の有無を調べ、B
CJ(財団法人日本建築センター)の評定工法に従っ
て、シース炭化が見られず、しかも、シート上面が34
0℃を超えないものを合格、それ以外のものを不合格と
した。
【0015】表1から明らかなように、本発明の実施例
1〜3は、加熱により適度に膨張し、炭化物の圧縮強度
も高く、その結果、シート上面のシース炭化はなく、温
度も規格を満足し、耐火試験に合格した。
【0016】これに対し、りん系難燃材あるいは多価ア
ルコールの添加量が限定外の比較例1,2は、圧縮強度
から分かるように、炭化物が脆く火災の遮蔽効果が小さ
いため、耐火試験によりシース炭化を生じ、不合格とな
った。アルカリ珪酸化合物の混和量が限定値未満の比較
例3では、膨張倍率が低いため、断熱効果が小さく、シ
ース炭化を生じ不合格となり、限定値を超える比較例4
では逆に膨張倍率は高いが圧縮強度が低く、耐火試験で
不合格となった。耐熱繊維の添加量が限定値未満の比較
例5は温度上昇に伴い封止材が著しく変形し、耐火試験
で不合格となり、耐熱繊維の添加量が限定値を超える比
較例6は混練および成形が難しい。
【0017】また、無機充填剤の混和量が限定値外の比
較例7,8は、炭化物の圧縮強度もしくは膨張倍率が低
く、耐火試験で不合格となった。
【0018】なお、特開昭58−53964号公報によ
ると、液状ポリマ,水酸化アルミニウム,リン系難燃
剤,多価アルコールを含む延焼防止用耐火封止材が示さ
れており、また、特開昭52−146996号公報によ
ると、無機充填剤,耐熱繊維,シリカゾル,多価アルコ
ールを含む延焼防止用耐火封止材が示されている。そこ
で、特開昭58−53964号公報に示された延焼防止
用耐火封止材に特開昭52−146996号公報に示さ
れた無機充填剤,耐熱繊維,シリカゾル,多価アルコー
ルを含ませ組成内容を等しくして封止材を製造したとす
る。しかし、無機充填剤の混和量が限定値外となるの
で、比較例7および8と同じように耐熱試験で不合格と
なる。
【0019】このように、本発明の実施例1〜3による
と、加熱により適度に膨張し、また、炭化物の圧縮強度
も高く、その結果、シート上面のシース炭化もなく、温
度も規格を満足し、耐火試験に合格した。従って、開口
部内に耐火充填剤を充填しなくても、優れた耐火性能を
付与することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の延焼防止
用耐火封止材によれば、その組成を液状ポリマ100重
量部に対し、りん系難燃剤5重量部以上、多価アルコー
ル5重量部以上、アルカリ珪酸化合物10〜200重量
部、耐熱繊維1〜50重量部、および金属水酸化物10
〜200重量部からなる組成としたので、優れた耐火性
能を付与することができる。このため、開口部内に耐火
充填材を充填する必要がなくなり、開口部の解体および
再施工時の作業を大幅に向上できる。換言すれば、開口
部内に耐火充填剤を充填しないため、耐火充填剤の散乱
がなくなるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐火試験のための珪酸カルシウム構造体を示す
断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【符号の説明】
10 ケーブル 20 珪酸カルシウム板 21 封止材 22 シート状封止材 23 開口部 24 貫通部 25 鋼製枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 7/02 C08K 7/02 C08L 9/02 C08L 9/02 11/00 11/00 C09D 5/34 C09D 5/34 109/02 109/02 111/00 111/00 C09K 3/10 C09K 3/10 N 21/12 21/12 (72)発明者 木村 邦男 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線エフエム株式会社内 審査官 渡辺 陽子 (56)参考文献 特開 昭52−38563(JP,A) 特開 昭52−128691(JP,A) 特開 昭54−36096(JP,A) 特開 平4−211464(JP,A) 特開 昭53−139400(JP,A) 特開 平2−18493(JP,A) 特開 平4−120121(JP,A) 特開 昭56−18634(JP,A) 特開 昭55−127446(JP,A) 特開 昭58−79040(JP,A) 特開 平8−113662(JP,A) 特開 昭59−89371(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 21/04 C09K 21/12 C08K 3/22 C08K 3/34 C08K 5/053 C08K 5/49 C08K 7/02 C08L 9/02 C08L 11/00 C09D 5/34 C09D 109/02 C09D 111/00 C09K 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリロニトリルブタジエンゴムおよびポ
    リクロロプレンから選ばれる液状ポリマ100重量部に
    対し、りん系難燃剤5重量部以上、多価アルコール5重
    量部以上、アルカリ珪酸化合物10〜200重量部、耐
    熱繊維1〜50重量部、および金属水酸化物10〜20
    0重量部からなることを特徴とする延焼防止用耐火封止
    材。
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