JP2729512B2 - ケーブル床貫通部の防火構造 - Google Patents

ケーブル床貫通部の防火構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はビル、ホテル、マンション等の建物の床を電
線やケーブル(以下ケーブルと総称する)が貫通するケ
ーブル貫通部の防火構造に関するものである。
〔従来の技術〕
ビル、ホテル、マンション等の建物に於いて火災が生
じたときにケーブル床貫通部を通じて火災が上の階に伝
播するのを防止するためケーブル床貫通部を防火構造と
する必要がある。この防火構造として床貫通孔内を貫通
するケーブルを囲んで床貫通孔内に各種の防火材を充填
して貫通孔に隙間、煙道が生じないようにすることが実
施されている。また施工の便利、簡単化からケーブル床
貫通部を上下に貫通して垂直に布設されたケーブルの支
持、引留をケーブル貫通部で行わずに、ケーブルラッ
ク、架台及び壁面等を利用して行うこともすでに行われ
ている。
この様なケーブル床貫通部の防火性能に対する要求
が、いわゆる1時間耐火である場合には、防災試験にお
ける加熱時の到達最高温度が840℃と比較的に低温であ
るために従来の防火工法で充分であったが、2時間耐火
の場合は上記に対応する防災試験における加熱時の到達
最高温度が1000℃以上と過酷となるため、1時間耐火に
関する従来周知の防火技術は全く役に立たず、ケーブル
床貫通部の防火構造に対する新規開発が必要になった。
かかる背景から、第3図に断面図を示す防火構造が2
時間耐火の要求を満たすケーブル床貫通部防火構造とし
て最近提案された。
これを図面に基づき説明すると、100はコンクリート
床であり、102は床100に設けられたケーブ貫通孔であ
る。103は該貫通孔102を貫通して垂直に布設されたケー
ブルであり、図では単心ケーブル3条を一体に撚合せた
トリプレックスケーブルが示されている。104は貫通孔1
02に嵌合された受金具で、ケーブル103が貫通孔102を貫
通して布設された後でも貫通孔102に容易に取付けるこ
とができる様に垂直方向に半割になっている。受金具10
4の底面105はケーブルが貫通する穴を備えるだけである
が、受金具104の側面106には、防火材が貫通孔の壁面に
充分に密着して充填され得る様に多数の穴(図示せず)
が設けられており、側面106は外部に対し解放された面
を成している。受金具104は、また床面101に係合するた
めの鍔108を備えている。この受金具104は、ケーブル床
貫通部に防火材を充填するに当たり、防火材の支持体と
して機能し、防火材の充填を容易にするという利点があ
る。
109は、貫通孔102の下部に充填された防火パテ層であ
り、貫通孔に炎道や煙道となる隙間がない様に密に充填
されている。110は防火パテ層109の上部に充填されたロ
ックウールである。111は貫通孔102の上面、及び受金具
104の鍔108を覆って床面101に截頭円錐形に盛り上げら
れた防火パテのブロックである。
第3図に示したケーブル床貫通部の防火構造は2時間
耐火の要求を満足させ得るものではあるが、貫通孔の上
面を覆って床面上に防火パテのブロックを截頭円錐形に
大きく盛り上げるものであるから、防火パテを大量に使
用する必要があり資材費が高くつくだけでなく、防火パ
テを所定の形状、寸法に盛り上げるという面倒、かつ時
間を要する施工作業を必要とする難点がある。ケーブル
サイズが大きくなり貫通孔の孔径が大きくなればなる程
この難点は著しくなる。
またケーブル床貫通部を上下に貫通して垂直に布設さ
れたケーブルの支持、引留をケーブルラック、架台ある
いは壁面等を利用して行うことが可能である場合は問題
ないが、それが不可能である場合はケーブルの支持をケ
ーブル貫通部の床上で行う必要があるが、第3図に示す
従来例では截頭円錐形に盛り上げられた防火パテの存在
のためにそれが出来ない問題もある。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明が解決しようとする課題は、上記従来の難点を
解消することにあり、これを換言すればケーブルの支持
をケーブル貫通部の床上で行い、2時間耐火の要求を満
足することができ、しかも低コストで容易に施工できる
新規なケーブル床貫通部を開発することである。
〔課題を解決するための手段〕
この課題は、ケーブル貫通孔の床面に係合された不燃
性の受具、受具の底面に設けられた孔を通じて床のケー
ブル貫通孔を貫通するケーブル、ケーブル貫通孔に隙間
がないように受具に充填された防火材、ケーブルをケー
ブル貫通孔の床面上で難燃性有機高分子材料からなるス
ペーサを介して固定把持する環状脚部を有する半割把持
具、スペーサの上端面から上方向に少なくとも100mmの
長さにわたりケーブルのシース表面を覆うように塗着さ
れた防火パテ塗着部、及び防火パテ塗着部の外周に設け
た防火シート層とより成ることを特徴とするケーブル貫
通部の防火構造により解決される。
〔発明の構成並びに作用〕
本発明に於いては、ケーブル貫通孔とそこを貫通する
ケーブルと間に隙間がないように防火材が充填され、ケ
ーブル貫通孔床面上ではケーブル表面はまず難燃性有機
高分子材料からなるスペーサにて、さらにその上はスペ
ーサの上端面から少なくとも100mmの長さにわたりケー
ブルのシース表面を覆うように防火パテが塗着され、さ
らに防火パテ塗着部の外周に防火シート層が施されるの
で充分な2時間耐火性を示す。一方、ケーブル貫通孔内
での防火材の充填作業を容易とするために受具を使用す
るが、該受具自体もケーブル貫通孔への設置が容易であ
る。さらに難燃性有機高分子材料からなるスペーサとし
て、現場に適応し易いように所定寸法、構造に予め成形
加工したものを使用すると、それのハンドリングや適用
が容易である。シース表面への防火パテの塗着作業は、
第3図のように大量のパテを盛り上げる場合と比較して
簡単であり、防火パテ塗着部の外周への防火シート層の
施与も所定寸法の防火シートの縦添や防火テープの横巻
にて容易に行うことができる。
また更にケーブルは、ケーブル貫通孔の床面上にて難
燃性有機高分子組成物からなるスペーサを介して環状脚
部を有する半割把持具により固定することができる。こ
の環状脚部はケーブルを貫通部の中央に固定するもので
あって、ケーブルの横揺れや上下方向のずれを防止する
ものである。この際、ケーブルがうまく中央に固定され
ないと防火構造の施工作業が困難になる。また、施工後
のケーブルは半割把持具と受具底面の孔とで横揺れ防止
されており、ケーブルの横揺れや上下方向のずれによっ
て受具内の防火材に隙間ができることがない。尚、隙間
ができると防火上好ましくない。
以下、図面に基づき本発明を説明する。
第2図は本発明の防火構造の実施例の断面図であり、
第1図は第2図のA−A′線から見た一部断面上面図で
ある。
図に於いて1はコンクリート床であり、2はケーブル
貫通孔である。3は外貫通孔内を上下に貫通するケーブ
ルで、3条のケーブル31、32及び33と接地線34とが一体
に撚合されている。なお、図を簡単にするためケーブル
3については断面の詳細を図示していない。4は既に第
3図に基づき説明した所と同様な、ケーブル貫通孔2に
嵌合された受金具(たとえば鉄製)であり、取付けを容
易にするため長さ方向に半割りにされている。受金具4
の底面5はケーブル3が貫通する穴6を備えている。受
金具4の側面7は、防火材が貫通孔の壁面に充分に密着
して充填され得るように、多数の孔(図示せず)を有し
ている。8は受金具4をコンクリート床1の床面に係合
するための鍔部である。9は受金具4内に充填された防
火材である。
10はケーブル3をケーブル貫通孔2の床面上で難燃性
有機高分子材料からなるスペーサ11を介して固定把持す
るための金属、たとえば鉄製の半割把持具である。半割
把持具10は、ケーブル貫通孔2の開口部全面を覆う平板
部14、フランジ部15、及びケーブル貫通孔2に挿入固定
するための環状脚部16とからなっている。
スペーサ11の高さは、少なくとも40mmとする必要があ
り、特に40〜70mmが好ましい。
スペーサ11の上端面から上方向に少なくとも100mmの
長さにわたりケーブル3のシース表面には防火パテ12が
塗着されており、防火パテ塗着部12の外周に設けた防火
シート層13が、更にその上にポリ塩化ビニル等の抑え巻
きテープが巻かれている。
受具内に充填する防火材としては、酸素指数30以上、
望ましくは35以上の難燃性有機高分子材料、耐火性ある
いは不燃性の材料、発泡性防火材料等が用いられ得る。
酸素指数30以上、望ましくは35以上の難燃性有機高分
子材料の代表的な具体例としては、有機高分子樹脂に各
種の難燃剤を配合した組成物が用いられる。有機高分子
樹脂の例としては、従来公知のものを広く使用でき、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の
オレフィンの単独重合体、エチレン−プロピレンゴム、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のオレフィンの共
重合体、スチレン−ブタジエンゴム、イソブチレン−イ
ソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のビニル系モノマーとオレフィンとの
共重合体等、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポ
リクロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エピ
クロルヒドリン等の含ハロゲンポリマー類、ナイロン、
ポリエステル、ポリウレタン等のその他のプラスチック
スやゴム等が用いられる。
難燃剤としては、デカブロモジフェニルオキサイド、
ヘキサプロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン、
ドデカクロロペンタシクロオクタデカ7,15ジエン、テト
ラブロモビスフェノールA、トリブロモフェノール、テ
トラブロモ無水フタル酸、ジブロモネオペンテルグリコ
ール、テトラブロモビスフェノールA−ピス−(アリー
ルエーテル)、塩素化ポリエチレン、等の含ハロゲン有
機難燃剤、三酸化アンチモン、三酸化モリブデン等の金
属酸化物、アルミナ水和物、マグネシア水和物、塩基性
硫酸グネシュウム水和物、塩基性炭酸マグネシュウム水
和物、塩基性リン酸マグネシュウム水和物等の水和金属
酸化物の1種または2種以上が用いられる。特に水和金
属酸化物が好ましいが、含ハロゲン有機難燃剤と金属酸
化物との併用系も好ましい。
難燃剤の使用量は、使用する難燃剤や有機高分子樹脂
の種類によって異なるが、一般的には、有機高分子樹脂
100重量部あたり10〜100重量部程度である。難燃性有機
高分子組成物は、上記の各成分を、更に必要に応じてそ
の他の成分、たとえば酸化防止剤、充填剤、顔料、加工
助剤、難燃助剤(たとえば3ZnO−2B2O3−3H2O、2ZnO−3
B2O3−3.5H2O、ZnO−ZnMoO4、CaO−ZnMoO4、Zn3(PO4)3
−4H2O、ZnOとMgOの複合焼成物、ZnO、ZnCO3、メタ硼酸
バリウムなど含亜鉛化合物類、酸化チタン、ケイ酸ジル
コニウム、炭酸マグネシウム、ベンナイト、赤燐、等)
を一緒に混合して均一組成物とし、架橋してもしくは非
架橋のままで用いられる。
酸素指数30以上、望ましくは35以上の難燃性有機高分
子材料の他の具体例としては、高ハロゲン含有樹脂、た
とえば硬質ポリ塩化ビニル、4フッ化ポリエチレン、四
フッ化エチレン・プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニ
リデン等の例示される。
またポリブテン、シリコン油、流動パラフイン、液状
クロロプレン重合体等の常温で液状のバインダーに上記
した難燃剤、特に水和金属酸化物の1種または2種以上
を混合分散した難燃性パテ状物(非発泡性パテ)も好ま
しい。
難燃性有機高分子材料以外の耐火性あるいは不燃性の
材料としては、ガラス繊維、セラミック繊維、アルミナ
繊維、無機化合物のウィスカ、ロックウール、砂、粉マ
イカ等が用いられる。
発泡性防火材料は、高温度に熱せられると自ら熱分解
して発泡炭化物を生成する材料の総称であって、たとえ
ばペンタエリスリトール等の炭化水素系多価アルコール
類の少なくとも1種、メラミン、ジシアンジアミド等の
発泡剤の少なくとも1種、並びにモノリン酸アンモニウ
ム、ポリリン酸アンモニウム等の難燃性脱水剤の少なく
とも1種とを常温で固体の高分子量ポリマーバインダ
ー、あるいはポリブテン、シリコン油、流動パラフイ
ン、液状クロロプレン重合体等の常温で液状のバインダ
ーに混合分散した組成物が例示される。使用するバイン
ダーが常温で固体の高分子量ポリマーである場合は押出
成形が可能な組成物が得られ使用するバインダーが液状
である場合は、パテ状物が得られる。
上記した非発泡性パテや発泡性パテとしては、従来よ
りケーブル床貫通部の防火材や電線、ケーブルの防火材
として現に広く使用されているものが特に好適である。
特公昭55−39190号公報、特公昭55−33795号公報等に示
された発泡性パテ、特公昭63−460号公報、特開昭56−1
06935号公報に示された非発泡性パテはその例であっ
て、就中液状ポリクロロフプレンをベースとするもの、
特にそれにアルミナ水和物、マグネシア水和物等の水和
金属酸化物と、クレー、硼酸亜鉛、ベンナイト等の無機
質充填剤と、ガラス繊維、アスベスト繊維、フェノール
繊維等の耐熱繊維などを配合した防火パテがノンドリッ
プ性で、灰化物の形状保持強靱性に秀れ本発明に於いて
も好適に用い得る。
受具内に充填する防火材が常温で固体のものである場
合は、粉砕物や粉状として用いるのがよく、パテ状物の
場合は、通常の方法で充填使用するとよい。上記防火材
をケーブル貫通孔及び受具の内部に充填するに当たって
は、前記の従来技術(第3図)に示されているように、
また後記の本発明の実施例で示すように、貫通孔を上下
に導通する隙間、煙道がない様に充分に充填することが
望ましい。受具内は、防火材の少なくとも1種にて充填
されておればよいが、最下部に非発泡性パテや発泡性パ
テをその上にロックウール等の耐火性あるいは不燃性の
材料を更にその上に非発泡性パテや発泡性パテを充填す
る3層構造とすることが好ましい。
スペーサ11を構成する難燃性有機高分子材料として
は、前記した酸素指数30以上、望ましくは35以上の難燃
性有機高分子材料、就中半割把持具10によるケーブル3
の固定把持の際に、過度に変形することなく、寧ろケー
ブルのずり落ちを防止して良好なシール作用を助長する
物性を有するものが用いられる。たとえばプラスチック
スまたはゴムと難燃剤とからなる組成物の架橋物が例示
される。難燃性有機高分子材料は、予めスペーサ11の形
状に成形し、架橋し、次いで半割あるいは擬似半割とし
て使用すると工事現場での施与作業が簡単となる。
防火パテ塗着部12は、スペーサ11の上端面から上方向
に少なくとも100mmの長さにわたりケーブル3のシース
表面のみならず、ケーブル撚合せの谷間、隙間も全て充
填するようにケーブルに塗着されていることが好まし
い。防火パテ塗着部12は、ケーブル3のシースの表面全
て少なくとも2mm、特に少なくとも5mmの厚さで覆われて
いるように塗着されている。塗着部12の形成に使用する
防火パテとしては、前記した非発泡性パテや発泡性パテ
が使用され、このうち特に非発泡性パテが防災性能上特
に好ましい。
防火パテ塗着部12の外周に密着して設けられる防火シ
ート層13の構成材料としては、受具内に充填する防火材
として説明した酸素指数30以上、望ましくは35以上の難
燃性有機高分子材料のうち、厚さ0.1〜5mm程度のシート
あるいはテープに成形可能な機械的強度を有する非発泡
あるいは発泡性の材料、特に架橋した材料の前記厚さの
シートあるいはテープが好ましくい。防火シート層13の
厚みは、ケーブル3の最外径にもよるが、通常1〜3mm
程度である。なお防火シート層13の下端とスペーサ11と
の間に隙間が生じないように防火シート層13の下端の少
なくとも5〜10mmはスペーサ11とラップしていることが
望ましい。
〔実施例〕
以下に実施例並びに比較例を示して本発明を詳しく説
明する。
実施例1〜7、比較例1〜2 厚さ100mmのコンクリート床に穿設された内径150mmの
ケーブル貫通孔に外径22mmのポリエチレン絶縁−ポリ塩
化ビニルシースケーブルの3条を貫通設置し、鉄製受具
4、受金具4内に充填される防火材9、把持幅(フラン
ジ部102の高さ)40mmの鉄製半割把持具10、スペーサ11
(高さは鉄製半割把持具10の把持幅と同じく40mm)、防
火パテ塗着部12(3本のケーブル内に充分充填、ケーブ
ル表面上の厚さは6mm)、防火シート層13(巾125mm、厚
さ1.4mmの防火シートを約1.3ターン捲回して作成したも
のであり、スペーサ11の上端面からの施与長さ120mm、
但し比較例1はなし、比較例2は50mm)、及びその上に
施されるポリ塩化ビニル抑え巻きテープを採用して第1
図及び第2図に示す通りのケーブル貫通孔の防火構造を
作製した。
この際、防火材9、スペーサ11、防火パテ塗着部12、
及び防火シート層13の各構成材料として下記に示すもの
を第1表に示す組み合わせにて使用した。
〔防火材9の例〕 A−1:酸素指数80の非発泡性防火パテであって、液状
クロロプレン重合体(25℃の粘度が50,000c.st.、末端
アルキルザンテート基)100重量部、アルミナ水和物
(平均粒径60μm)200重量部、アルミナ水和物(平均
粒径3.5μm)300重量部、ガラス繊維(繊維径13μm、
長さ6mm、三酸化アンチモン10重量部とからなるもの。
A−2:酸素指数60の非発泡性防火パテであって、液状
クロロプレン重合体(25℃の粘度が100,000c.st.、末端
カルボキシル基)100重量部、アルミナ水和物(平均粒
径3.5μm)300重量部、ガラス繊維(繊維径13μm、長
さ13mm、ベントナイト10重量部とからなるもの。
A−3:発泡性防火パテであって、ポリブテン(98.9℃
の粘度4,050c.st.)100重量部、ポリリン酸アンモニウ
ム270重量部、メラミン270重量部、モノペンタエリスリ
トール270重量部とからなるもの。
A−4:ロックウール A−5:砂 〔スペーサ11の材料例〕 B−1:クロロプレンゴム100重量部、デカブロモジフ
ェニルオキサイド20重量部、三酸化アンチモン10重量
部、2−メルカプトイミダゾリン1重量部とからなる組
成物を150℃、30分の条件で加硫した酸素指数80の加硫
物。
B−2:塩素化ポリエチレン100重量部、テトラブロモ
ビスフェノールA20重量部、三酸化アンチモン10重量
部、ジクミルパーオキシド2.5重量部、トリアリルイソ
シアネート2重量部とからなる組成物を170℃、20分の
条件で加硫した酸素指数35の加硫物。
B−3:塩素化ポリエチレン30重量部、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合ゴム15重量部、ポリリン酸ア
ンモニウム11重量部、メラミン13.8重量部、ジペンタエ
リスリートール30.2重量部、ジクミルパーオキシド3.5
重量部とからなる組成物を170℃、20分の条件で加硫し
た発泡性加硫物。
〔防火パテ塗着部12の材料例〕 C−1:A−1に同じ。
C−2:A−2に同じ。
C−3:A−3に同じ。
〔防火シート層13の材料例〕 D−1:B−1に同じ。
D−2:B−2に同じ。
D−3:B−3に同じ。
上記の通り構成した実施例及び比較例の各ケーブル床
貫通部の防火構造について、日本建築センターが規定す
る方法に依り、JIS A 1304号に定められた加熱曲線に従
って2時間加熱を行った。
2時間加熱後において貫通ケーブルの床面からの高さ
140mmの点に於けるケーブルシースの温度を測定した。
この測定温度を第1表に示し、これが340℃未満である
場合を合格とし、それ以上である場合、あるいは2時間
加熱の間または直後に床面上側に火炎や煙が現れた場合
は不合格とした。結果を第1表に示す。
〔効果〕 本発明のケーブル床貫通部の防火構造は、上記実施例
からも明らかな通り、2時間耐火の要求を満たす優れた
防火性能である。しかも、従来技術におけるケーブル貫
通孔を覆って大量の防火パテを盛り上げた防火パテブロ
ックを必要とせず、これに代えて床面より上部の貫通ケ
ーブルに対し防火パテの塗着を行い(この防火パテの塗
着は従来技術に於ける防火パテブロックの盛り上げの場
合も必要である)、その周囲に防火シート層を防火シー
トの巻回により構成するだけで済むので、防火パテの使
用量は1/5〜1/10に減少し、施工作業も簡単で、短時間
で済む。
即ち、本発明によれば従来技術に較べ著しく低コスト
で、施工も容易な2時間耐火の要求を満たすケーブル床
貫通部の防火構造が実現出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のケーブル床貫通部の防火構造を示す縦
断面図であり、第2図は第1図のA−A′線よりみた一
部断面上面図である。第3図はケーブル床貫通部の防火
構造の従来技術を示す縦断面である。 第1図及び第2図に於いて、1:コンクリート床、2:ケー
ブル貫通孔、3:ケーブル、4:受金具、8:受金具の係合鍔
部、9:防火材、10:半割把持具、11:スペーサ、12:防火
パテ塗着部、13:防火シート層。 第3図に於いて、100:コンクリート床、101:床面、102:
ケーブル貫通孔、103:ケーブル、104:受金具、105:受金
具の床面、106:受金具の側面、107:側面106の穴、108:
受金具の係合鍔部、109:防火パテ充填層、110:ロックウ
ール充填層、111:防火パテブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−180412(JP,A) 特開 平1−98691(JP,A) 実開 昭63−29325(JP,U) 実開 昭61−88419(JP,U) 実開 昭56−145318(JP,U) 実開 昭55−7575(JP,U) 実開 昭60−79213(JP,U) 実開 昭53−163595(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブル貫通孔の床面に係合された不燃性
    の受具、受具の底面に設けられた孔を通じて床のケーブ
    ル貫通孔を貫通するケーブル、ケーブル貫通孔に隙間が
    ないように受具に充填された防火材、ケーブルをケーブ
    ル貫通孔の床面上で難燃性有機高分子材料からなるスペ
    ーサを介して固定把持する環状脚部を有する半割把持
    具、スペーサの上端面から上方向に少なくとも100mmの
    長さにわたりケーブルのシース表面を覆うように塗着さ
    れた防火パテ塗着部、及び防火パテ塗着部の外周に設け
    た防火シート層とより成ることを特徴とするケーブル貫
    通部の防火構造。
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