JP2009196534A - 作業車のptoクラッチ操作構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 PTOクラッチ6を作動油が供給(排出)されることで伝動状態に操作される油圧多板式に構成する。クラッチ操作具17の操作指令により、制御弁15から所定特性に基づいて作動油が供給(排出)されて、PTOクラッチ6が伝動状態に操作されるように構成し、所定特性を変更可能に構成する。
【選択図】 図2
Description
これにより、運転者がPTOクラッチレバーを操作し切換弁を操作して、PTOクラッチに作動油を供給すると、PTOクラッチが伝動状態に操作されるのであり、PTOクラッチから作動油が排出されると、PTOクラッチが遮断状態に操作される。
小型の作業装置は駆動される部分の重量が比較的小さく、起動トルクが比較的小さいので、PTOクラッチが伝動状態に操作され、小型の作業装置に動力が伝達された場合、小型の作業装置が駆動される際のショックは比較的小さなものである。
これに対して、大型の作業装置(例えば牧草用の大型モーア等)は駆動される部分の重量が比較的大きく、起動トルクが比較的大きいので、PTOクラッチが伝動状態に操作され、大型の作業装置に動力が伝達された場合、大型の作業装置が駆動される際のショックは比較的大きなものとなる。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車のPTOクラッチ操作構造において次のように構成することにある。
機体に連結された作業装置に動力を伝動及び遮断自在なPTOクラッチを備えて、PTOクラッチを作動油が供給又は排出されることで伝動状態に操作される油圧多板式に構成する。PTOクラッチに作動油を供給又は排出可能で圧力制御が可能な制御弁と、制御弁を操作する制御装置と、人為的に操作されるもので操作指令を出すクラッチ操作具とを備える。クラッチ操作具の操作指令により、事前に設定された所定特性に基づいて制御弁により作動油が供給又は排出されて、PTOクラッチが伝動状態に操作されるように、制御装置を構成する。所定特性を変更可能な変更手段を備える。
本発明の第1特徴によると、クラッチ操作具の操作指令により、制御弁から所定特性に基づいて作動油が供給(排出)されて、PTOクラッチが伝動状態に操作される場合、所定特性を変更することができる。
例えば大型の作業装置を機体に連結すると、所定特性を作動圧が比較的ゆっくりと昇圧操作(減圧操作)されるものに設定すればよい。これにより、運転者がクラッチ操作具を操作すると、PTOクラッチの作動圧が比較的ゆっくり昇圧操作(減圧操作)され、動力がゆっくりと伝達されて、ショックが抑えられながら大型の作業装置が駆動される。
本発明の第1特徴によると、作業車のPTOクラッチ操作構造において、機体に各種の作業装置を連結して作業を行う場合、機体に連結された作業装置に応じて所定特性を変更することができ、特に大型の作業装置が駆動される際のショックを抑えることができるようになって、作業車のPTOクラッチの操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車のPTOクラッチ操作構造において次のように構成することにある。
異なる複数の特性を備えて、複数の特性のうちの一つを所定特性として選択するように変更手段を構成する。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によれば、前項[I]に記載のように所定特性を変更する場合に、異なる複数の特性が備えられており、運転者が複数の特性のうちの一つを選択すると、選択された特性が所定特性として設定される。
異なる複数の特性が備える場合に、例えば一つの作業装置にとって標準的な特性を設定し、標準的な特性を各種の作業装置に応じて備えておくように構成すればよい。このように構成すると、機体に連結された作業装置に適した所定特性について、十分な知識を運転者が備えていなくても、機体に連結された作業装置に適した特性を運転者が迷うことなく選択し、所定特性とすることができる。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、機体に連結された作業装置に適した特性を運転者が迷うことなく選択し所定特性とすることができるようになって、作業車のPTOクラッチの操作性を向上させることができた。
図1に示すように、左右に操向操作自在な右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体に、エンジン3及びミッションケース4が備えられ、運転部5が備えられて、作業車の一例である農用トラクタが構成されている。
図2に示すように、PTOクラッチ6は油圧多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作され、バネ(図示せず)により遮断状態に付勢されており、作動油が排出されることで遮断状態に操作される。PTOクラッチ6に作動油を給排操作する電磁比例弁式の制御弁15が備えられており、制御装置19により制御弁15が操作される。図1及び図2に示すように、運転部5の運転座席16の右横側に、PTOレバー17(クラッチ操作具に相当)、及び設定スイッチ18 (変更手段に相当)が備えられている。
次に、PTOレバー17を伝動位置に操作した場合の制御の流れについて、図4に基づいて説明する。
PTOレバー17が遮断位置に操作されて、PTOクラッチ6が遮断状態に操作された状態(PTOクラッチ6の作動圧Pが零圧)において、PTOレバー17を伝動位置に操作すると(ステップS1)、設定スイッチ18の操作位置に基づいて(ステップS2)、昇圧特性A1,A2,A3のうちの一つが選択されて、所定昇圧特性(A1,A2,A3)(所定特性に相当)として設定される(ステップS3,S4,S5)。
この場合に、図3に示すように、所定昇圧特性(A1)が設定されていると、PTOクラッチ6の作動圧Pが標準的な速度で昇圧操作される。所定昇圧特性(A2)が設定されていると、所定昇圧特性(A1)に比べて、PTOクラッチ6の作動圧Pが比較的早く昇圧操作される。所定昇圧特性(A3)が設定されていると、所定昇圧特性(A1)に比べて、PTOクラッチ6の作動圧Pが比較的ゆっくり昇圧操作される。
これにより、回転数センサー20の検出値Nが設定値N1以上であると(ステップS8)、PTOクラッチ6の作動圧Pの昇圧操作が続行されて(ステップS9)、PTOクラッチ6の作動圧Pが伝動状態の作動圧P2に達し、PTOクラッチ6が伝動状態となる(ステップS10)。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図3に示すように、所定昇圧特性(A1,A2,A3)において、PTOクラッチ6の作動圧Pが伝動状態の作動圧P2に達するまでの時間が同じであるが、これに代えて図5に示すように構成してもよい。
図5に示すように、時間に対して所定昇圧特性(A1,A2,A3)が一次関数的 (直線的)に設定されているが、所定昇圧特性(A2)が設定されていると、所定昇圧特性(A1)に比べて、PTOクラッチ6の作動圧Pが早く伝動状態の作動圧P2に達する(一次関数の傾きが大きい)。所定昇圧特性(A3)が設定されていると、所定昇圧特性(A1)に比べて、PTOクラッチ6の作動圧Pが遅く伝動状態の作動圧P2に達する (一次関数の傾きが小さい)。
この場合、所定昇圧特性(A1,A2,A3)において、一次関数の傾きを運転者が任意 (無段階)に変更及び調節できるように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、PTOクラッチ6をバネ (図示せず)により伝動状態に付勢して、制御弁15から作動油が供給されることで遮断状態に操作され、作動油が排出されることで伝動状態に操作されるように構成してもよい。
本発明は農用トラクタばかりではなく、乗用型田植機やコンバイン等の他の農作業機、建設機械等にも適用できる。
13 作業装置
15 制御弁
17 クラッチ操作具
18 変更手段
19 制御装置
A1,A2,A3 所定特性、異なる複数の特性
Claims (2)
- 機体に連結された作業装置に動力を伝動及び遮断自在なPTOクラッチを備えて、前記PTOクラッチを作動油が供給又は排出されることで伝動状態に操作される油圧多板式に構成し、
前記PTOクラッチに作動油を供給又は排出可能で圧力制御が可能な制御弁と、前記制御弁を操作する制御装置と、人為的に操作されるもので操作指令を出すクラッチ操作具とを備えて、
前記クラッチ操作具の操作指令により、事前に設定された所定特性に基づいて前記制御弁により作動油が供給又は排出されて、前記PTOクラッチが伝動状態に操作されるように、前記制御装置を構成し、
前記所定特性を変更可能な変更手段を備えてある作業車のPTOクラッチ操作構造。 - 異なる複数の特性を備えて、前記複数の特性のうちの一つを所定特性として選択するように、前記変更手段を構成してある請求項1に記載の作業車のPTOクラッチ操作構造。
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