JP2017062009A - トラクタ - Google Patents

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Shiro Ito
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Abstract

【課題】トラクタの油圧多板クラッチにおいて、未然に半クラッチ解除を促すことを目的とする。
【解決手段】
クラッチペダル80の踏み込み限度位置と開放状態との中間位置にある半クラッチの状態をポテンショメータ81により検出する半クラッチ判定手段を設け、該半クラッチ判定手段による半クラッチ状態が所定時間継続すると警報出力する半クラッチ警報手段を設ける。さらに、クラッチペダル80がペダル踏み込み限度を検出すると、安全バルブ78bをオンし、下手側の前後進切替バルブ78aへの圧油の供給を遮断する。
【選択図】 図15

Description

本発明はトラクタに関し、特にクラッチ機構を備えたトラクタのクラッチペダル操作に関する。
従来、クラッチペダルに連動するクラッチ機構を備えた農用トラクタにおいて、所謂半クラッチ状態を継続し過ぎることによってクラッチ機構の焼き付きを防止する技術があり、例えば、半クラッチ状態であることを判別し、半クラッチ状態が所定時間以上に亘って継続するとクラッチ機構を強制的に切りに連動する構成がある(特許文献1)。
特開平8−247179号公報
ところで、特許文献1においては、上記半クラッチ状態の所定時間継続に基づき、クラッチ機構が自動的に切りとされるから、元の状態への復帰のための手段が必要となる。このため、特許文献1においては、変速レバーの手動操作による変速位置の変更を復帰の条件としている。
本発明は、上記に鑑み未然に半クラッチ解除を促すことを目的とする。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
請求項1に記載の発明は、エンジン4から伝達された回転動力を駆動輪に対し前進方向回転又は後進方向回転に切り替え可能な前後進切替機構15を設け、該前後進切替機構15には前進油圧多板クラッチC1及び後進油圧多板クラッチC2を備え、前進油圧多板クラッチC1及び後進油圧多板クラッチC2へ圧油の供給又は排出を司る前後進クラッチ制御バルブ78を備え、この前後進クラッチ制御バルブ78は、圧油を前記前進油圧多板クラッチC1側又は後進油圧多板クラッチC2側への供給回路に切り替える3位置切替の前後進切替バルブ78aと、リリーフバルブ78cのリリーフ圧調整用の電磁比例バルブ78dを備え、前記前後進切替バルブ78aを切り替える前後進切替レバー79を設け、電磁比例バルブ78dへの電流値iを制御するクラッチペダル80を設けるトラクタにおいて、クラッチペダル80の踏み込み量を検出するポテンショメータ81を備え、このポテンショメータ81はペダル踏み込み限度から開放状態までを検出できる構成とし、クラッチペダル80踏み込み状態、該クラッチペダル80開放状態、およびこれらの中間状態を検出できる構成とし、該中間状態において、前記電磁比例バルブ78dへの電流値iに対応する制御圧力Piとペダル80の踏み込み量Tiとを予め設定しておき、検出踏み込み量Tiに応じた制御圧力Piで前進クラッチC1又は後進クラッチC2を作動する構成とし、前記クラッチペダル80の踏み込み限度位置と開放状態との中間位置にある半クラッチの状態をポテンショメータ81により検出する半クラッチ判定手段を設け、該半クラッチ判定手段による半クラッチ状態が所定時間継続すると警報出力する半クラッチ警報手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、 前記前後進切替バルブ78aの上手側に、圧油をこの前後進切替バルブ78aに供給可能な状態と供給遮断の状態に切り替える安全バルブ78bを設け、クラッチペダル80の踏み込み限度位置を検出するリミットスイッチ82を備え、クラッチペダル80がペダル踏み込み限度を検出すると、前記安全バルブ78bをオンし、下手側の前記前後進切替バルブ78aへの圧油の供給を遮断する構成とした。
クラッチペダル80の踏み込み限度位置と開放状態との中間位置を検出する場合、所謂半クラッチの状態をポテンショメータ81が検出し、この半クラッチ状態が所定時間継続すると、制御部83は警報出力する。すなわち、ポテンショメータ81はクラッチペダル80の踏み込みを検出する状態が所定時間継続すると、警報ブザーや計器盤表示部等に警報出力する。
また、リミットスイッチ82がクラッチペダル80の踏み込み限度位置を検出すると、前記安全バルブ78bをオンし、上手側からの圧油の供給を遮断する。したがって前進クラッチC1又は後進クラッチC2に対して新たな圧油供給が遮断される。
請求項1記載の発明によると、オペレータは上記警報ブザー84出力やメータパネルの警告表示を確認すると直ちに半クラッチ状態であると認識し、クラッチペダル80を解除し、あるいは強く踏み込むことによって、半クラッチ状態から脱して、クラッチ焼き付きを未然に防止することができる。
また、請求項2に記載の発明によると、請求項1の効果に加え、リミットスイッチ82がクラッチペダル80の踏み込み限度位置を検出すると、前記安全バルブ78bをオンし、前進クラッチC1又は後進クラッチC2に対して新たな圧油供給が遮断され、不測のクラッチ接合による伝動状態を回避できより安全である。
トラクタ全体の側面図である。 トラクタ全体の正面図である。 トラクタ全体の背面図である。 トラクタ全体の平面図である。 トラクタの変速装置の伝動機構を示す線図である。 (A)トラクタの変速装置の特に走行系伝動機構を示す断面図、(B)トラクタの変速装置の特にPTO系伝動機構を示す断面図である。 トラクタのミッションケースを車幅方向左側から視た部分側面図である。 トラクタのフロントミッションケースを車幅方向右側から視た部分側面図である。 トラクタのフロントミッションケースを車幅方向左側から視た部分側面図である。 (A)トラクタのスペーサケースの側面図、(B)背面図、(C)平面図である。 トラクタのミッションケース及び燃料タンクの平面図である。 (A)シリンダケース部の平面図、(B)一部断面した側面図である。 油圧回路図である。 要部の制御ブロック図である。 フローチャート図である。 フローチャート図である。 フローチャート図である。 (A)シールドカバーを除いた作業機連結装置の側面図、(B)同背面図、(C)要部の断面図である。 (A)トラクタ機体後部の側面図、(B)背面図である。 油圧回路図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4に示す本実施形態の作業車両としてのトラクタ1は、農用トラクタである。トラクタ1は、前輪2と、後輪3と、動力源としてのエンジン4と、変速装置(トランスミッション)5とを備えている。このうち、前輪2は、主に操舵用の車輪、すなわち、操舵輪として設けられる。後輪3は、主に駆動用の車輪、すなわち、駆動輪として設けられる。後輪3には、機体前部のボンネット6内に搭載されるエンジン4で発生した回転動力を、変速装置(トランスミッション)5で適宜減速して伝達可能になっており、後輪3は、この回転動力によって駆動力を発生する。また、この変速装置5は、エンジン4で発生した回転動力を、必要に応じて前輪2にも伝達可能になっており、この場合は、前輪2と後輪3との四輪が駆動輪となり駆動力を発生する。また、トラクタ1は、機体後部に、ロータリ(図示省略)等の作業機を装着可能な連結装置7が配設されている。連結装置7は、例えば、中央上部のトップリンク7aや下部左右のロアリンク7b,7bからなる3点リンクとされ、トラクタ1の機体後部に作業機を連結する。
トラクタ1は、機体上の操縦席8の周りはキャビン9で覆われている。トラクタ1は、キャビン9の内部において、操縦席8前側のダッシュボード10からステアリングハンドル11が立設されると共に、操縦席8の周りにクラッチペダル、ブレーキペダル、アクセルペダル等の各種操作ペダルや前後進レバー、変速レバー等の各種操作レバーが配置されている。
図5は、変速装置5のミッションケース12内の伝動機構13を示す線図である。変速装置5は、ミッションケース12と、このミッションケース12内に配置されエンジン4から後輪3等へ回転動力を伝達する伝動機構13とを含んで構成される。伝動機構13は、エンジン4からの回転動力を前輪2、後輪3、及び、機体に装着した作業機に伝達し、これらをエンジン4からの回転動力によって駆動するものである。
具体的には、伝動機構13は、入力軸14、前後進切替機構15、高低変速機構としてのHi−Lo変速機構16、主変速機構17、副変速機構18、2WD/4WD切替機構19、PTO(Power take−off)駆動機構20等を含んで構成され、エンジン4が発生させた回転動力を入力軸14、前後進切替機構15、Hi−Lo変速機構16、主変速機構17、副変速機構18を順に介して後輪3に伝達することができる。また、伝動機構13は、エンジン4が発生させた回転動力を入力軸14、前後進切替機構15、Hi−Lo変速機構16、主変速機構17、副変速機構18、2WD/4WD切替機構19を順に介して前輪2に伝達することができる。さらに、伝動機構13は、エンジン4が発生させた回転動力を入力軸14、PTO駆動機構20を順に介して作業機に伝達することができる。
前後進切替機構15は、エンジン4から伝達された回転動力を、前進方向回転又は後進方向回転に切り替え可能なものである。前後進切替機構15は、前進側ギヤ段15a、後進側ギヤ段15b、逆転カウンタギヤ15c、油圧多板クラッチ形態の前進油圧多板クラッチC1、後進油圧多板クラッチC2を含んで構成される。前・後進油圧多板クラッチC1、C2は、係合/解放状態を切り替えることで前後進切替機構15における動力の伝達経路を切り替え可能である。前後進切替機構15は、前・後進油圧多板クラッチC1、C2の係合/解放状態に応じて入力軸14に伝達された回転動力を、伝達経路を変えてカウンタ軸21に伝達する。
前後進切替機構15は、前進油圧多板クラッチC1が係合状態、後進油圧多板クラッチC2が解放状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を、前進側ギヤ段15a、前進油圧多板クラッチC1を介して前進方向回転でカウンタ軸21に伝達する。前後進切替機構15は、前進油圧多板クラッチC1が解放状態、後進油圧多板クラッチC2が係合状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を後進側ギヤ段15b、逆転ギヤ15c、後進油圧多板クラッチC2を介して後進方向回転で、カウンタ軸21に伝達する。これにより、前後進切替機構15は、トラクタ1の前後進を切り替えることができる。
また、前後進切替機構15は、メインクラッチとしても機能し、前・後進油圧多板クラッチC1、C2を共に解放状態とすることで、ニュートラル状態となり、前輪2、後輪3側への動力伝達を遮断することができる。前後進切替機構15は、例えば、作業員によって図外前後進切替レバーが操作されることで油圧制御によって前進、後進、ニュートラルを切り替えることができる。また、クラッチペダルを踏み込み操作することで前・後進油圧多板クラッチC1、C2を共に解放状態にできる。
Hi−Lo変速機構16は、エンジン4から伝達された回転動力を、高速段又は低速段で変速可能なものである。Hi−Lo変速機構16は、Hi(高速)側ギヤ段16a、Lo(低速)側ギヤ段16b、油圧多板クラッチ(Hi(高速)側クラッチ)C3、油圧多板クラッチ(Lo(低速)側クラッチ)C4を含んで構成される。油圧多板クラッチC3、C4は、係合/解放状態を切り替えることでHi−Lo変速機構16における動力の伝達経路を切り替え可能である。Hi−Lo変速機構16は、油圧多板クラッチC3、C4の係合/解放状態に応じて、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、伝達経路を変えて変速軸22に伝達する。Hi−Lo変速機構16は、油圧多板クラッチC3が係合状態、油圧多板クラッチC4が解放状態である場合に、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC3、Hi側ギヤ段16aを介して変速して変速軸22に伝達する。
主変速機構17は、シンクロメッシュ式の変速機構であり、複数の変速段として第1速ギヤ段17a、第2速ギヤ段17b、第3速ギヤ段17c、第4速ギヤ段17d、第5速ギヤ段17e、第6速ギヤ段17fを含んで構成される。主変速機構17は、第1速ギヤ段17a〜第6速ギヤ段17fの変速軸22との結合状態に応じて、変速軸22に伝達された回転動力を、第1速ギヤ段17a〜第6速ギヤ段17fのいずれかを介して変速して変速軸23に伝達する。
副変速機構18は、第1副変速機24、第2副変速機25等を含んで構成され、変速軸23に伝達された回転動力を、第1副変速機24、第2副変速機25等を介して変速して変速軸26に伝達する。第1副変速機24は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を高速段又は低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。第2副変速機25は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を第1副変速機24よりもさらに低速の超低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。
副変速機構18の第1副変速機24は、第1ギヤ24a、第2ギヤ24b、第3ギヤ24c、第4ギヤ24d、シフタ24eを含んで構成される。変速軸26と一体に設けるクラッチ爪26aと、第1ギヤ24aに一体のクラッチ爪24acと、第4ギヤ24dに一体のクラッチ爪24dcとが同径同歯数に形成されて隣接状態に配置されており、シフタ24eがクラッチ爪26aとクラッチ爪24acが同時係合すると第1ギヤ2aから変速軸26に動力が伝わり、クラッチ爪26aとクラッチ爪24dcが同時係合すると第4ギヤ24dから変速軸26に動力が伝わる構成である。
副変速機構18の第2副変速機25は、第1ギヤ25a、第2ギヤ25b、第3ギヤ25c、第4ギヤ25d、シフタ25eを含んで構成される。変速軸26と一体に設けるクラッチ爪26bと、第4ギヤ25dに一体のクラッチ爪25dcとが同径同歯数に形成されて隣接状態に配置されており、シフタ25eがクラッチ爪26bとクラッチ爪25dcが同時係合すると第4ギヤ25dから変速軸26に動力が伝わる構成である。
副変速機構18は、変速軸23に伝達された回転動力を、第1副変速機24と第2副変速機25とを組み合わせることで、高速と低速と超低速の3段のうちのいずれかで変速して変速軸26に伝達することができる。
そして、変速装置5の伝動機構13は、変速軸26に伝達された回転動力を、後輪デフ27、後車軸28、減速用の遊星歯車減速機構29等を介して後輪3に伝達する。この結果、トラクタ1は、後輪3がエンジン4からの回転動力により駆動輪として回転駆動する。
前記2WD/4WD切替機構19は、変速軸26に伝達された回転動力を、前輪2側に伝達するか否かを切り替えるものである。2WD/4WD切替機構19は、伝達軸19a、Hi側ギヤ段19b、Lo側ギヤ段19c、伝達軸19d、シフタ19eを含んで構成される。伝達軸19aは、変速軸26からの回転動力が、ギヤ30、ギヤ31、伝達軸32、カップリング33等を介して伝達(入力)される。第1ギヤ19bは、伝達軸19aが挿入され、当該伝達軸19aに対して相対回転可能に組み付けられる。
変速装置5の伝動機構13は、伝達軸19dに伝達された回転動力を、前輪デフ34、前車軸35、縦軸36、遊星歯車減速機構37等を介して前輪2に伝達する。この結果、トラクタ1は、前輪2及び後輪3がエンジン4からの回転動力により駆動輪として回転駆動し、四輪駆動で走行することができる。2WD/4WD切替機構19は、油圧多板クラッチC6、C7が共に解放状態となることで、伝達軸19aに伝達された回転動力の伝達軸19d側への動力伝達が遮断される。この結果、トラクタ1は、二輪駆動で走行することができる。
前記PTO駆動機構20は、エンジン4から伝達される回転動力を変速して機体後部のPTO軸40から作業機に出力することで、エンジン4からの動力によって作業機を駆動するものである。PTO駆動機構20は、PTOクラッチ機構38、PTO変速機構39、PTO軸40等を含んで構成される。
PTOクラッチ機構38は、PTO軸40側への動力の伝達と遮断とを切り替えるものである。PTOクラッチ機構38は、ギヤ38a、油圧多板クラッチC5、伝達軸38bを含んで構成される。ギヤ38aは、入力軸14と一体回転可能に結合されたギヤ41と噛み合っている。油圧多板クラッチC5は、係合/解放状態が切り替わることで、ギヤ38aと伝達軸38bとの間の動力の伝達状態を切り替えるものである。PTOクラッチ機構38は、油圧多板クラッチC5が係合状態となることでPTO軸40側へ動力を伝達するPTO駆動状態となり、入力軸14からギヤ41を介してギヤ38aに伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC5を介して伝達軸38bに伝達する。PTOクラッチ機構38は、油圧多板クラッチC5が解放状態となることでPTO軸40側への動力の伝達が遮断されたPTO非駆動状態(ニュートラル状態)となり、ギヤ38aに伝達された回転動力の伝達軸38b側への伝達が遮断される。
なお、このトラクタ1は、ギヤ38aと噛み合うギヤ70a、当該ギヤ70aと噛み合うギヤ70b等を介してギヤポンプ70が設けられている。ギヤポンプ70は、伝動機構13等の油圧系統に油圧を付与するものである。
PTO変速機構39は、PTO軸40側に動力を伝達する際に変速を行うものである。PTO変速機構39は、Hi(高速)側ギヤ段39a、Lo(低速)側ギヤ段39b、伝達軸39c、シフタ39dを含んで構成される。PTO変速機構39は、シフタ39dの位置に応じて、伝達軸38bに伝達された回転動力を、Hi側ギヤ段39a、あるいは、Lo側ギヤ段39bを介して変速して、伝達軸39cに伝達する。
PTO軸40は、自在継ぎ手軸(図示せず)を介して作業機側入力軸(図示せず)に結合され、エンジン4からの回転動力を作業機に伝達するものである。PTO軸40は、伝達軸39cが機体中心から偏った位置にあるため、第1ギヤ44、第2ギヤ45等を介して伝動可能に機体左右中心に配置される。
なお、本実施形態のミッションケース12は、図7〜9に示すように、前後方向前側のフロントミッションケース12Fと、前後方向後側のリヤミッションケース12Rとに分かれている。そして、本実施形態のフロントミッションケース12Fは、図8、図9に示すように、前後進切替機構15の油圧多板クラッチC1、C2の制御用のクラッチバルブ55、Hi−Lo変速機構16の油圧多板クラッチC3、C4の制御用のクラッチバルブ56、PTOクラッチ機構38の油圧多板クラッチC5の制御用のクラッチバルブ57、2WD/4WD切替機構19の油圧多板クラッチC6,C7の制御用のクラッチバルブ64、ギヤポンプ70等が左右の面に振り分けて配置されている。ここでは、フロントミッションケース12Fは、図8に示すように、車幅方向右側の面にクラッチバルブ55、クラッチバルブ56、クラッチバルブ64が配置される。一方、フロントミッションケース12Fは、図9に示すように、車幅方向左側の面にクラッチバルブ57、ギヤポンプ70が配置される。この結果、このトラクタ1は、クラッチバルブ55、56、57、64、ギヤポンプ70等をフロントミッションケース12Fの外面に効率的に配置することができる。
フロントミッションケース12Rとリヤミッションケース12Rの2つのケース構成でもよいが、本実施例では、更にスペーサ状のスペーサケース12Sをこれらのケース12F,12Rとの間に挟んで構成している(図7)。即ち、ミッションケース12のフロントミッションケース12Fとリヤミッションケース12Rの間にスペーサケース12Sを設け(図10)、主変速機構17の前記変速軸22及び変速軸23、2WD/4WD切替機構19への前記伝達軸32を支持するメタル部12Saを形成している。このように構成すると、フロントミッションケース12Fとリヤミッションケース12Rとの間のスペーサケース12Sのメタル部12Saによって変速軸22,23や伝達軸32を支持することで、リヤミッションケース12R前側のメタル構成を省略できる。
また、スペーサケース12Sはフロントミッションケース12Fの左右幅よりもやや広いフランジ部に形成されており、フロントミッションケース12Fの左右側面にデッドスペースを形成する形態となるが、このデッドスペース部分を利用して前記制御クラッチバルブ55,56,57,64を配設できる。
前記フロントミッションケース12Fの左右一側方には燃料タンク65を設ける(図例では左側)。このため、前記PTO用制御クラッチバルブ57及びギヤポンプ70の側方を囲うこととなり、これらを他物との衝突などから保護する(図11)。
前記ミッションケース12(図例ではリヤミッションケース12R)の後上面にシリンダケース71を装着し、リフトシリンダ機構LCを構成する。すなわち、このシリンダケース71には左右横軸芯のリフトアーム軸72を回動自在に支持し、シリンダケース71内部には図外ピストンを備え、このピストンに連結するロッド部73と上記リフトアーム軸72中央のロッド受け部72aを連携してピストンの伸張によってリフトアーム軸72を図12(B)中矢印方向に回動作動させる構成である。リフトアーム軸72の左右にはリフトアーム72L,72Rが装着されており、これらリフトアーム軸72,ピストン,ロッド部73,リフトアーム72L,72Rをもってリフトシリンダ機構LCを構成し、後述のように作業機を昇降連動できる構成である。
リフトシリンダ機構LCには、シリンダケース71部への圧油の供給又は排出によってピストンを往復摺動させるが、この圧油の供給又は排出を司る昇降制御バルブ74は作業機上昇側74U及び作業機下降側74Dのいずれも所謂比例制御弁形態とし、シリンダケース71の上面に並列して装着される。
更に、本実施例のトラクタの油圧回路の概要を説明する。前記油圧ポンプ70はメインポンプ70aとサブポンプ70bを備え、メインポンプ70aによる圧油は、一旦外部油圧制御バルブ75に入り、この外部油圧制御バルブ75にアンロード状態に迂回する油路75aを形成し、この油路を介して前記作業機昇降制御バルブ74に圧油が供給される構成としている。なお、外部油圧制御バルブ75は、シリンダケース71の後部上面に取り付けられている。そして、前記油圧ポンプ70による高圧油はリヤミッションケース12Rの右側でこれらポンプ70と外部油圧バルブ75のポンプポートに渡って高圧ホース75bを介して接続されている。また、前記外部油圧制御バルブ75から作業機昇降制御バルブ74への油路71aは、シリンダケース71に穿設されていて、作業機昇降制御バルブ74や外部油圧制御バルブ75はシリンダケース71面に対して密封状態で装着されている。
一方前記サブポンプ70bの圧油は、パワステアリング制御バルブ76、PTOクラッチ制御バルブ77及び前後進クラッチ制御バルブ78に供給されるよう構成されている。
ここで、前記前後進切替機構15の前後進多板クラッチC1,C2への圧油の給排制御を司る前後進クラッチ制御バルブ78について詳述する。サブポンプ70bから供給される圧油を受けて、前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への供給回路に切り替える3位置切替の前後進切替バルブ78aを設ける。該前後進切替バルブ78aの上手側には、2位置切替して圧油を前後進切替バルブ78aに供給可能な状態と供給遮断の状態に切り替える安全バルブ78bと、メカリリーフバルブ78cのリリーフ圧調整用の電磁比例バルブ78dとを備えている。したがって、電磁比例バルブ78dが電流値iでオンされると、前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2のピストンに掛る制御圧力Piはこの電流値iと比例した値となり、メカリリーフバルブ78cのリリーフ圧が大小に調整されるので、前後進切替バルブ78aの切替えによってオンされた側の前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2には前記リリーフ圧に比例した圧油が供給されることとなる。
ところで、前記前後進切替バルブ78aの切替作動は、ステアリングハンドル11の近傍に配設した前後進切替レバー79による。該前後進切替レバー79を、前進F−中立N−後進Rの各操作位置に切り替えることによって、前後進切替バルブ78aを図示の中立Nから前進F側又は後進R側に切替える。すなわち前後進切替レバー79における上記操作位置に対応する前進スイッチ79f、後進スイッチ79r、及び中立スイッチ79nを配設し、各スイッチ79f,79r,79nのオン作動に基づいて前後進切替バルブ78aの前進側ソレノイド又は後進側ソレノイドを励磁する構成である。
また、運転席フロアの左側に設けるクラッチペダル80に、踏み込み量を検出するポテンショメータ81と、踏み込み限度位置を検出するリミットスイッチ82を備える。このうち、ポテンショメータ81はペダル踏み込み限度から開放状態までを検出できる形態とし、ペダル踏み込み状態、ペダル開放状態、およびこれらの中間状態を検出でき、該中間状態において、前記電磁比例バルブ78dへの電流値iに対応する制御圧力Piとペダル80の踏み込み量とを予め設定しておき、検出踏み込み量Tiに応じた制御圧力Piで前進クラッチC1又は後進クラッチC2を作動する構成である。
上記クラッチペダル80のポテンショメータ81がペダル踏み込み限度を検出しおよびリミットスイッチ82がオンする状態、すなわち両者のうちいずれか一方が踏み込み限度位置を検出すると、前記安全バルブ78bをオンする。この安全バルブ78bがオンすると、上手側からの圧油の供給を遮断する。したがって前進クラッチC1又は後進クラッチC2に対して新たな圧油供給が遮断され、不測のクラッチ接合による伝動状態を回避できより安全である。クラッチペダル80の踏み込み限度位置ではクラッチ制御圧力Pは0であり、一方ポテンショメータ81がクラッチペダル80の開放状態を検出すると、クラッチ制御圧力Pは設定される最大圧力Pmに達する構成である。
上記クラッチペダル80の踏み込み限度位置と開放状態との中間位置を検出する場合、所謂半クラッチの状態をポテンショメータ81が検出し(半クラッチ判定手段)、この半クラッチ状態が所定時間継続すると、制御部83は以下のように警報出力する。すなわち、前記リミットスイッチ82はオフでありながら、ポテンショメータ81はクラッチペダル80の踏み込みを検出する状態が設定時間Ts(例えば10秒)継続すると、半クラッチ継続としての異常判定され、警報ブザー84に警報出力する(半クラッチ警報手段)。なお、併せてメータパネル内又は近傍に配設した表示部に半クラッチ継続異常の表示出力を行う。
図15のフローチャートに基づき詳述する。トラクタのキースイッチ85をONすると、各センサ・スイッチ類の検出データや操作位置データが入力される(ステップ101,102)。次いで、主・副変速位置を設定し、前後進切替レバー79を前進側又は後進側に操作する(ステップ103,104)。前進位置が選択されると、前後進切替バルブ78aは前進側に切り替わり、機体を前進走行させ必要な圃場作業がなされる(ステップ105〜ステップ107)。なお、ステップ105で後進位置が選択されると、前後進切替バルブ78aは後進側に切り替わり、機体を後進走行させる(ステップ108,109)。
上記ステップ107の機体前進による圃場作業中、クラッチペダル80の踏み込み操作の有無が判定され、更に半クラッチ状態であるか否かが判定される(ステップ111,112)。前記のように、ポテンショメータ81の検出値が所定の検出数値を示すに関わらず、リミットスイッチ82はオフの場合には半クラッチ状態であると判定し(半クラッチ状態判定手段)、半クラッチが解除されるまで、該半クラッチ状態の継続時間Tiが順次更新記憶されていく(ステップ113)。そして、この継続時間Tiが予め設定した設定時間Tsと比較して大となった時点で警報ブザー84の鳴動出力およびメータパネルへの警告表示出力がなされる(ステップ114〜116 半クラッチ警報判定手段)。
オペレータは上記警報ブザー84出力やメータパネルの警告表示を確認すると直ちに半クラッチ状態であると認識し、クラッチペダル80を解除し、あるいは強く踏み込むことによって、半クラッチ状態から脱することができる。
そして、作業終了と判断すると機体停止し、前後進切替レバー79を中立に戻して、キースイッチをオフにする(ステップ117〜ステップ120)。ステップ117で作業終了としない場合は、例えばステップ103に戻り、改めて前後進切替レバー79の操作に基づくものとなる。
上記の例では、半クラッチ警報判定手段として、積算された継続時間Tiの監視に基づく構成としたが、半クラッチ圧と継続時間との積を演算しこの演算値が予め設定した設定値と比較して大となった場合に半クラッチ異常と判定する形態でもよい。
図16,17に示すフローチャートは、オペレータの個人的なクラッチ操作に基づいて半クラッチ継続状態を未然に防止しようとする。すなわち、個人の半クラッチ操作の習性を事前に把握しておき、トラクタ作業時にこの習性に基づく半クラッチ動作時間を基準に警報出力しようとするものである。
先ず個別平均時間の演算処理について、図16に基づいて、適宜制御部83への入力手段、例えば専用の認識スイッチやコード番号入力スイッチの操作をもって個人情報を入力し(ステップ201)、圃場作業を開始する(ステップ202)。作業中、前記半クラッチ状態判定手段の判定で、半クラッチ有りからこの半クラッチが解除されると(ステップ203,204)、半クラッチ継続時間tが記憶される(ステップ205)。このステップ203からステップ205の動作が繰り返し行われて、半クラッチ継続時間t,t…tが順次記憶される。そして、これら記憶されたn個のデータを度数分布解析し(ステップ206)、その平均値又は最頻値(以下、個別平均時間Tp)を演算し記憶する(ステップ207)。
上記の個別平均時間Tpを用いた半クラッチ警報処理について、図17に基づき説明する。キースイッチ操作後、個人情報入力を行い(ステップ301,302)、前記図15におけるステップ102からステップ109までの手順を実行した後(ステップ303〜ステップ310)、クラッチペダル80操作の有無を判定し、該操作有りを判定すると(ステップ311)、半クラッチ状態判定手段の判定を行う。半クラッチ状態を継続後これが継続される継続時間Tipを順次算出し記憶する(ステップ312〜ステップ314)。ついで、予め記憶する設定時間Tsと前記ステップ207で演算記憶した個別平均時間Tpを呼び出す(ステップ315)。そして先ず、継続時間Tipが設定時間Tsと比較されこの設定時間Tsを越えるときは(ステップ316,317)、直ちに警報ブザー又は警報表示出力を行う(ステップ319)。なお、ステップ317でこの設定時間Tsを越えない場合には、更に個別平均時間Tpと比較され(ステップ318)、これを越える場合にはステップ319にて警報ブザー又は警報表示出力を行う。
このように構成すると、特に個別平均時間Tpが予め設定された設定時間Ts以下であることが条件となるが、オペレータの習性に応じた個別平均時間Tpを基準に半クラッチ警報を行うことができ、半クラッチ判定を迅速に行うことができる。
なお、ステップ319の警報出力の後、ステップ314の累積時間Tipを半クラッチ継続時間tn+1として個別平均時間Tpを新たな個別平均時間Tp´に更新する(ステップ320)。
半クラッチ状態判定手段による半クラッチ状態の継続の判定は、上記のほか、次のように構成してもよい。すなわち、前後進切替バルブ78aから前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への回路途中の圧油圧力を検出する圧力センサ85,85を設け、この圧力センサ85,85による検出値が前記最大圧力Pm未満を所定時間継続すると警報ブザー出力及び半クラッチ継続の表示出力を行う構成とする。オペレータはこれらの警報出力に対応して半クラッチ状態を回避する。なお、ポテンショメータ81による検出出力あるいは圧力センサ85による検出出力に一定の閾値を持たせ、該閾値範囲の出力の積算によって半クラッチによるクラッチ焼き付き防止の構成とすることにより、より精度の高い判定を行うこととなる。
また、ポテンショメータ81による検出出力あるいは圧力センサ85による検出出力によってクラッチペダル位置又は圧油圧力を検出する場合、クラッチ軸の回転数を検出し、この検出回転数を乗じた値の積分演算によって半クラッチ継続の警報出力させる構成としてもよい。
上記半クラッチ状態が所定時間継続の判定の後、オペレータによるクラッチペダル80の開放または限度への踏み込み操作が無く、半クラッチが継続するとの判定の場合には、前記電磁比例バルブ78dへの電流値を高める制御出力を行い、前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2を切り作動する。このように強制的にクラッチ切とすることによってクラッチ板の焼きつきを防止できる。
ミッションケース12の後部に、トレーラ等作業機のヒッチ機構90を構成している。このヒッチ機構90は、連結ピン91を上下方向に挿入できる上下一対のヒッチ板92a,92aと左右の側板92b,92bとからなるヒッチ枠92、及びミッションケース12の後部にボルト等により強固に装着するベース部材93を備える。
上記ベース部材93は、左右に対向する縦プレート93a,93a、これらを連結する連結プレート93bを門型にして溶接などの手段により一体構成するものであり、ミッションケース12の後面に連結プレート93bを接合するとともに複数(4本)のボルト94a,94a…で締結する。加えて実施例では、該連結プレート93bの下端側前方に向け固定用ブラケット93cを溶接による手段によって設け、該固定用ブラケット93cはミッションケース12の下面にボルト94b,94bによって締結される構成である。
ミッションケース12の後部に装着された上記ベース部材93に対して、ヒッチ枠92を2本の長尺ピン95,95で着脱自在に連結する構成である。また、ヒッチ枠92の上下一対のヒッチ板92a,92aには上下対応する個所にピン孔92c,92cを形成し、上下方向に前記作業機連結ピン91を挿通離脱可能に装着する。これによってトレーラや各種作業機を連結して牽引することができる。
ミッションケース12の後部において、前記3点リンク連結装置7を設けている。3点リンク連結装置7は、上部中央のトップリンク7aと下部左右のロアリンク7b,7bからなり、このうち、トップリンク7aは、ミッションケース12の後部にボルト締結によって着脱自在に連結するトップリンクブラケット100にその一端側基端部に装着するリンクボール部に連結ピンを介して上下回動自在に連結しており、他端側には作業機の連結用ピンの挿通孔を備える。ロアリンク7b,7bは、ミッションケース12の左右後下部、又は該ミッションケース12の左右側面に連結するリヤアクスルケース101,101にロアリンクブラケット(図示せず)を一体的に成形し、ロアリンク7aの先端側リンクボール部に連結ピンを介して連結する。ロアリンク7b,7bの後端側にはリンクボールを装着して作業機を連結ピンで連結できる構成としている。ロアリンク7b,7bの途中部には夫々リフトロッド103,103を連結し、該リフトロッド103,103はミッションケース12後上部のリフトシリンダ機構LCを構成する左右リフトアーム72L,72Rに連結されており、前記リフトシリンダ機構LCによって昇降連動できる構成である。
図18,19に示すように、リフトシリンダ機構LCには補助シリンダ機構105を付加している。補助シリンダ機構105のシリンダ部105aの下端側を前記ヒッチ機構90のベース部材93を利用して支持する。図18(C)に示すように、シリンダ部105aの下端部をベース部材93の縦プレート93aに嵌着させた支軸106に支持させる。また、摺動軸105bの上端を前記左右リフトアームの一方72L(図例では左側)に連結している。該補助シリンダ機構105は所謂単動シリンダ型に構成され、リフトシリンダ機構LCへの圧油の供給一部を受けて短縮し(ロアリンク、作業機上昇)、又は作業機重量を受けて伸長する(ロアリンク、作業機下降)。
なお、補助シリンダ機構105への圧油の供給・排出制御は、リフトシリンダ機構LCへの圧油の供給・排出制御を司る前記作業機昇降制御バルブ74と同一の制御形態となるようリフトシリンダ機構LCのシリンダ部と補助シリンダ機構105のシリンダ部は並列状態に設けられている。
シリンダ部105aの下方には、四角板のガード部材107を設けている。このガード部材107は、上下に適当寸法を具備し、ロアリンク7b,7bAが最下位置まで下降しても左右にふらついて補助シリンダ機構105の直下への進入を阻止でき、不測に進入し再上昇作動によってシリンダ部105aやロアリンク7bが干渉して破損することを未然に防止できる。
油圧制御バルブ74から適宜に補助シリンダ機構105のシリンダ部105aに油圧回路を構成するが、その配管105cについては、油圧制御バルブ74からミッションケース12の一側(補助シリンダ機構の存在する側)のリヤアクスルケース101の上部を迂回して配設している。このように構成すると、ミッションケース12の後部や下部を迂回させる必要がなく邪魔になり難い。
なお、上記の場合は、補助シリンダ機構105を単動シリンダ型の構成としたが、複動型シリンダ105w型に構成する場合がある。すなわち、連結作業機を昇降する場合に、上昇側のみならず、下降側においても油圧力を作用させることができる。したがって、連結作業機として耕耘作業機を採用する場合には、油圧力による上昇・下降制御によって耕耘深さの調整制御を行うことができ、ゲージ輪等を不要とする。複動型を採用する場合には、前記外部油圧制御バルブ75に接続して複動化する。すなわち、複動シリンダ105wを外部油圧制御バルブ75に一対設けられた出力ポート75c,75cに接続するものである。このように構成すると、油圧制御バルブ74を新たに設計製作する必要がなくコストダウンが図れる。
図20は外部油圧制御バルブ75を2連に構成し、その一方に前記作業機用複動シリンダ105wを構成する例を示す。ここで、先ず入力ポート75d側に流量調整バルブ108を設けている。この流量調整バルブ108の設置によって作業機昇降の速度を制御できる効果がある。また、切替バルブを4ポジション切替バルブ75e構成とし、その一に所謂フリーフロー状態を実現できるポートを備えることにより、作業機を圃場面に追従させ得るフリーフロー状態の作業を行うことができる。さらに、単複切替バルブ109を設けることにより、単動型と複動型とに切替て作業を行うことができる。
なお、上記の例では補助シリンダが単一の場合について説明したが、左右一対に設けて左右バランス性を良好とさせることも当然に可能であり、この場合には、外部油圧制御バルブ75を図20のように2連に設けて夫々を補助シリンダ105w,105wに接続させるものである。
前記油圧回路において、作業機昇降制御バルブ74のポンプポート側及びこの作業機昇降制御バルブ74からリフトシリンダ機構LCへのシリンダポート側に、圧力側フィルタ110,111を備え、油圧ポンプ70から発生する粒子が油路を経由してバルブシステムに混入することを防ぎ、又は油圧ポンプ70が事故を生じるなどして発生する粒子を取り除き、他の関連部品等を保護するラストチャンスフィルターとしての機能を備えている。
4 エンジン
15 前後進切替機構
78 前後進クラッチ制御バルブ
78a 前後進切替バルブ
78b 安全バルブ
78c リリーフバルブ
78d 電磁比例バルブ
79 前後進切替レバー
80 クラッチペダル
81 ポテンショメータ
82 リミットスイッチ
C1 前進油圧多板クラッチ
C2 後進油圧多板クラッチ

Claims (2)

  1. エンジン(4)から伝達された回転動力を駆動輪に対し前進方向回転又は後進方向回転に切り替え可能な前後進切替機構(15)を設け、該前後進切替機構(15)には前進油圧多板クラッチ(C1)及び後進油圧多板クラッチ(C2)を備え、前進油圧多板クラッチ(C1)及び後進油圧多板クラッチ(C2)へ圧油の供給又は排出を司る前後進クラッチ制御バルブ(78)を備え、この前後進クラッチ制御バルブ(78)は、圧油を前記前進油圧多板クラッチ(C1)側又は後進油圧多板クラッチ(C2)側への供給回路に切り替える3位置切替の前後進切替バルブ(78a)と、リリーフバルブ(78c)のリリーフ圧調整用の電磁比例バルブ(78d)を備え、前記前後進切替バルブ(78a)を切り替える前後進切替レバー(79)を設け、電磁比例バルブ(78d)への電流値(i)を制御するクラッチペダル(80)を設けるトラクタにおいて、クラッチペダル(80)の踏み込み量を検出するポテンショメータ(81)を備え、このポテンショメータ(81)はペダル踏み込み限度から開放状態までを検出できる構成とし、クラッチペダル(80)踏み込み状態、該クラッチペダル(80)開放状態、およびこれらの中間状態を検出できる構成とし、該中間状態において、前記電磁比例バルブ(78d)への電流値(i)に対応する制御圧力(Pi)とペダル(80)の踏み込み量(Ti)とを予め設定しておき、検出踏み込み量(Ti)に応じた制御圧力(Pi)で前進油圧多板クラッチ(C1)又は後進油圧多板クラッチ(C2)を作動する構成とし、前記クラッチペダル(80)の踏み込み限度位置と開放状態との中間位置にある半クラッチの状態をポテンショメータ(81)により検出する半クラッチ判定手段を設け、該半クラッチ判定手段による半クラッチ状態が所定時間継続すると警報出力する半クラッチ警報手段を設けたことを特徴とするトラクタ。
  2. 前記前後進切替バルブ(78a)の上手側に、圧油をこの前後進切替バルブ(78a)に供給可能な状態と供給遮断の状態に切り替える安全バルブ(78b)を設け、クラッチペダル(80)の踏み込み限度位置を検出するリミットスイッチ(82)を備え、クラッチペダル(80)がペダル踏み込み限度を検出すると、前記安全バルブ(78b)をオンし、下手側の前記前後進切替バルブ(78a)への圧油の供給を遮断する構成とした請求項1に記載のトラクタ。
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