JP2009196492A - 車両シート用片側駆動装置 - Google Patents

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康敬 小島
Hideo Nihonmatsu
英雄 二本松
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Abstract

【課題】リンク構造の回動部の構造を簡素化しつつ高い動作信頼性を得る車両シート用片側駆動装置を提供すること。
【解決手段】シートリフタ15は、円孔32aを有した一対のリアリンク32と、円孔30aを有した一対のクッションフレーム30と、リアリンク32及びクッションフレーム30の円孔30a,32aに挿通され、リアリンク32及びクッションフレーム30を相対的に回動自在にそれぞれ個別に連係する一対の連結パイプ34とを有する一対のリンク構造100を備えるとともに、各連結パイプ34とは別部材であり、該各連結パイプ34のリアリンク32側を包囲するとともに前記各リアリンク32に直接固着されるトルク伝達パイプ33と、連結パイプ34を軸心としてリアリンク32をクッションフレーム30に対して回動させるトルクを一方のリンク構造100に入力するクラッチ機構40とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばシートクッションの高さ位置を調節するシートリフタ等、車両シートに適用される車両シート用片側駆動装置に関する。
一般的に車両のシートには、シートクッションの高さ位置を調節するためのシートリフタやシートクッションに対してシートバックの傾斜角度を調整するためのシートリクライナ等の片側駆動装置が備えられている。これらの片側駆動装置は略対称の一対のフレーム群から形成されており、その一方のフレーム群側において、例えば人が操作レバーから入力するトルク等により一方のフレームが他方のフレームに対して相対的に回動するトルクを得る。そして、該トルクが一方のフレーム群側からトルク伝達パイプにより他方のフレーム群側に伝達されることで、各フレーム群の対向する一方のフレーム対が同期して対向する他方のフレーム対に対して相対的に回動する。従来、こうした片側駆動装置として、例えば特許文献1に示されるシートリフタが知られている。
特許文献1のシートリフタにおけるトルク伝達パイプ(10)は、加圧変形されて各リアリンク(9)の穴部(12)が備える凹凸部(13)に充填されるため、各リアリンク(9)と固着されて一体化する。そして、その両端で各クッションフレーム(18)を回動自在に支持している。すなわち、トルク伝達パイプ(10)は、各リアリンク(9)と各クッションフレーム(18)との連係機能を備える連結部位と各リアリンク(9)間のトルク伝達機能を備えるトルク伝達部位とを有している。
上記構成において、一方のリアリンク(9)が駆動リアリンク(9)となって他方の従動リアリンク(9)に動力を伝えることで、両リアリンク(9)の両クッションフレーム(18)に対する回動は同期することになる。このようにして、シートリフタは、両アッパーレール(5a)に対して両クッションフレーム(18)を昇降させることが可能となり、シートクッション(2)の高さ位置を調節することができる。
仏国特許出願公開第2772317号明細書(FR2772317A1)
しかしながら、従来のシートリフタでは、トルク伝達パイプ(10)はクッションフレーム(18)を枢着する役割に加えて、駆動リアリンク(9)から従動リアリンク(9)にトルクを伝達する役割も担っている。そのため、クッションフレームを枢着する連結部位にもトルクが入力されてしまい、そのトルクに耐えうる剛性が必要となるため、該連結部位の小型化が困難である。また、より大きな伝達トルクを受けるためにはトルク伝達パイプ(10)の板厚や径を増加させる必要がある。しかしながら、板厚や径を増加させると、各リアリンク(9)の穴部(12)が備える凹凸部(13)にトルク伝達パイプ(10)を十分に充填させることができなくなるため、リアリンク(9)間で十分にトルク伝達を行えないおそれが生じる。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は回動部の構造を簡素化しつつ高い動作信頼性を得ることにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では第1貫通孔を有した第1連結桿と、第2貫通孔を有した第2連結桿と、前記第1連結桿及び前記第2連結桿の前記両貫通孔に挿通され、該第1連結桿及び該第2連結桿を相対的に回動自在にそれぞれ個別に連係する連結部材とを有する一対のリンク構造を備えるとともに、前記各連結部材とは別部材であり、該各連結部材の第1連結桿側を包囲するとともに前記各第1連結桿に直接固着されるトルク伝達部材と、前記連結部材を軸心として前記第1連結桿を前記第2連結桿に対して回動させるトルクを一方の前記リンク構造に入力するトルク入力機構とを有することを要旨とする。
上記構成により、トルク伝達部材が各第1連結桿と直接固着されるため、入力トルクは一方の第1連結桿からトルク伝達部材を介して他方の第1連結桿に伝達される。そのため、第2連結桿と第1連結桿とを回動自在に連係する連結部材にトルクが入力されることを抑止できる。その結果、連結部材は両連結桿を枢着する強度のみ必要となるため、小型化ができるとともに変形や破損を抑制できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記連結部材の回動軸線と前記トルク伝達部材の回動軸線とが一致することを要旨とする。
上記構成により、第1連結桿と第2連結桿とが相対的に回動する範囲が大きい場合であっても、トルク伝達部材と連結部材とが干渉することなく回動可能となる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記トルク伝達部材がパイプ材であることを要旨とする。
上記構成により、トルク伝達部材がパイプ材であるため、入力トルクは一方の第1連結桿からトルク伝達部材を介して他方の第1連結桿に伝達される際に、そのパイプ材の全周部分でトルクを受けるため、例えば断面の一部分が欠けた略C字状の部材等に比べてねじれ剛性が高くなる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記連結部材は、前記両貫通孔に嵌合可能なパイプ材からなり、変形加工されることで前記各第1連結桿と前記各第2連結桿とを回動自在に連係することを要旨とする。
上記構成により、連結部材がパイプ材から加工変形されるため一般的なパイプ材が使用可能となり、例えば連結部材に段付ピン等を用いる場合に比べて、前工程での連結部材の作製が必要なくなる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記連結部材は、前記第1貫通孔に挿通されたパイプ材が、前記第1連結桿を両側から挟むようにその軸方向に加圧変形されることで、該第1貫通孔よりも大径に構成された一対の加圧変形部と、両加圧変形部を連結するとともに、前記第1貫通孔内で前記第1連結桿を支持する第1軸部と、一方の該加圧変形部が前記第2連結桿の側面に当接するように前記第2貫通孔に挿通された状態において該第2貫通孔内に位置する第2軸部と、その第2貫通孔から突出する部位がその先端に向けて漸次大径に変化するように変形加工されて、該第2貫通孔よりも大径に形成された端部とを有することを要旨とする。
上記構成により、連結部材はパイプ材をその軸方向に加圧変形することで、第1連結桿と固着される。また、端部の変形加工の際、第1連結桿はその側面と端部との間におけるパイプ材の軸心方向の隙間を詰めながら締結される。そのため、車両シート用片側駆動装置における回動部の該軸心方向のガタツキを抑制することが可能となる。
請求項6に記載の発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記トルク伝達部材の剛性よりも前記連結部材の剛性を低く設定したことを要旨とする。
上記構成により、トルク伝達部材が高い剛性を保持したままで、連結部材の変形加工がしやすくなる。
請求項7に記載の発明では、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置において、前記第1連結桿に対向する位置に配設される第3連結桿と、前記第2連結桿に対向する位置に配設される第4連結桿とを備え、前記第1連結桿は一方端で前記第2連結桿の一方端に回動自在に連係し、他方端で前記第4連結桿の他方端に回動自在に連係するとともに、前記第3連結桿の他方端が前記第2連結桿の他方端と連係し、前記第3連結桿の一方端が前記第4連結桿の一方端と回動自在に連係することを要旨とする。
上記構成により、各第1〜4連結桿が一対の4節リンク機構を形成する。例えば第1連結桿がリアリンク、第2連結桿がアッパーレール、第3連結桿がフロントリンク、第4連結桿がクッションフレームとすると、両アッパーレールに対して両クッションフレームを昇降させることが可能となり、シートリフタを構成することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、従来のトルク伝達部材の有する各連結桿を連係する役割を有する連結部材を別部材として設けて、トルク伝達部材のみが伝達トルクを受ける構造とすることで、連結部材へのトルク入力を抑止可能となる。その結果、リンク構造の回動部の構造を簡素化しつつ高い動作信頼性を得ることができる。
以下、本発明を具現化した実施形態を図1〜3に基づき詳細に説明する。
本実施形態は、車両シート用片側駆動装置が車両シートのシートリフタに適用させた形態である。
(車両シート10の構成)
図1に示すように、車両シート10は、座部を構成するシートクッション11と、背もたれ部を構成するシートバック12と、シートクッション11に対してシートバック12を回動自在に軸支するシートリクライナ13とにより構成されるシート部位10aを備える。さらに、車両用シート10は、車床1に対してシートクッション11を車両前後方向(A方向)に移動自在に連係するシートスライドアジャスタ14と、該シートスライドアジャスタ14とシートクッション11との間に介在し、車床1に対してシートクッション11を車両上下方向(B方向)に昇降自在に連係するシートリフタ15(車両シート用片側駆動装置)とを有する。
(シートスライドアジャスタ14の構成)
図2に示すように、シートスライドアジャスタ14は、車床1に固定された左右一対のロアレール20と、シートクッション11に連係するとともに各ロアレール20にそれぞれ摺動自在に嵌合する左右一対のアッパーレール21と、ロアレール20に対してアッパーレール21を所定の位置で固定保持するロック機構(図略)とを有する。ロアレール20は、断面略U字状をなしかつ車両前後方向(A方向)に延在する長尺状物により構成されている。また、アッパーレール21は、断面略逆T字状をなし車両前後方向(A方向)に延在する長尺状物により構成されている。ロアレール20に対してアッパーレール21は車両前後方向(A方向)に摺動自在に嵌合されているため、シート部位10aは車床1に対して車両前後方向(A方向)に所定量移動自在となる。そして、ロック機構により所定の位置でシート部位10aを固定保持することができる。
(シートリフタ15の構成)
図2に示すように、シートリフタ15は、シートクッション11の左右にそれぞれ固定されるとともに該シートクッション11を支持する一対のクッションフレーム30(第2連結桿)と、前記一対のアッパーレール21と、互いに対向するアッパーレール21とクッションフレーム30とを連結するリンク部材であるとともに対向する位置関係にある一対のフロントリンク31及び一対のリアリンク32(第1連結桿)と、両リアリンク32同士を連結するトルク伝達パイプ33(トルク伝達部材)とから構成されている。
図3に示すように、両クッションフレーム30(両アッパーレール21)の前方部と後方部とには、それぞれ円孔30a(第2貫通孔)が形成されている。また、両リアリンク32(両フロントリンク31)の上端部には両クッションフレーム30の前方部(後方部)の円孔30aに対応する円孔32a(第1貫通孔)が形成されており、下端部には両アッパーレール21の前方部(後方部)の円孔30aに対応する円孔32aが形成されている。両円孔30a,32aにそれぞれ連結パイプ34が挿通されることにより両者は相対的に回動自在に連係されている。つまり、これらは略同一形状の4つのリンク構造100を有する一対の4節リンク機構を構成している。
図2に示すように、車両前後方向(A方向)と平行である中心線Oを想定した場合、中心線O上の車両前後方向及び車両上下方向により形成される平面(A−B平面)に対して該一対の4節リンク機構は対称に配置されている。このように配置された4節リンク機構間において、両リアリンクには32、その上端の両連結パイプ34とは別部材であるトルク伝達パイプ33が直接溶着されている。図3に示すように、該トルク伝達パイプ33は、その径が連結パイプ34の最大径よりも大きく設定されており、連結パイプ34のリアリンク32側に突出する突出部位341を内部に収納している。換言すると、トルク伝達パイプ33は連結パイプ34のリアリンク32側に突出する突出部位341を包囲している。また、該トルク伝達パイプ33の回動軸線Cと両連結パイプ34の回動軸線Cとは一致し、両パイプ33,34が同軸上に配設されている。このように、両リアリンク32とトルク伝達パイプ33は一体化されている。
ここで、図2に示すように、一方のクッションフレーム30にはシート高さ操作部を構成するクラッチ機構40(トルク入力機構)が装着されている。該クラッチ機構40は、搭乗者が操作する操作レバー41と、該操作レバー41により入力されたトルクで回動するピニオンギア42とを有する。また、該クラッチ機構40が装着されている該クッションフレーム30に連係される一方のリアリンク32は、該ピニオンギア42に噛合するセクタギア43が一体に設けた駆動リアリンク32Aを構成しており、他方のリアリンク32はトルク伝達パイプ33を介して従動する従動リアリンク32Bを構成している。
(シートリフタ15の動作)
図2における車幅方向で特に中心線O側から駆動リンク32A側に対する方向を特にX方向とする。搭乗者が操作レバー41を操作することにより、X方向視においてピニオンギア42は時計回り(反時計回り)に回動するため、該ピニオンギア42が噛合する駆動リアリンク32Aのセクタギア43が反時計回り(時計回り)に回動する。そのため、トルク伝達パイプ33から従動リアリンク32Bにトルクが伝達されて、従動リアリンク32Bも駆動リアリンク32Aに同期して回動するため、両クッションフレーム30は両アッパーレール21に対して上昇(下降)する。すなわち、車床1に対してシート部位10aは車両上下方向(B方向)に昇降自在となる。
(リンク構造100の構成及び作製方法)
次に、リアリンク32の上端部(下端部)及びクッションフレーム30の後方部(アッパーレール21の後方部)、フロントリンク31の上端部(下端部)及びクッションフレーム30の前方部(アッパーレール21の前方部)は、それぞれ各連結パイプにより連係されることにより略同形状の4つのリンク構造100を有する4節リンク機構が形成される。そこで、以下、これらリンク構造100のうちの1つであるリアリンク32の上端部及びクッションフレーム30の後方部のリンク構造100、すなわちトルク伝達パイプ33が連結されるリンク構造100についてのみ詳細に説明し、他のリンク構造100の構成については説明を割愛する。
図3に示すように、リアリンク32とクッションフレーム30を連係する連結パイプ34は、リアリンク32を挟んで円孔32aの径よりも大径である、すなわち断面視で半径方向に突出した一対の加圧変形部34aと、その両加圧変形部34aを連結するとともに円孔32a内でリアリンク32を支持する第1軸部34bと、円孔30a内に位置してかつ一方の加圧変形部34aに連結するとともにクッションフレーム30を回動自在に支持する第2軸部34cと、円孔30aから突出する部位でありかつ第2軸部34cとの連結点からその先端に向けて漸次大径に変化するとともに円孔30aより大径である端部34dとを有する。
円孔32aに嵌合する円筒状のパイプ材からなる変形加工前の連結パイプ34における中空孔34eに心金(図略)を挿入した状態で、該連結パイプ34をリアリンク32の円孔32aに挿入する。その後、リアリンク32を挟んでパイプ材の両側を一対のクランパ(図略)でクランプし、その状態で一対のクランパを互いに接近する方向に加圧する。その結果、ロアアーム両側面をクランプ部の間のパイプ材が半径方向外側に張出変形し、リアリンク32を挟持する一対の加圧変形部34aが形成される。
一方の加圧変形部34aがクッションフレーム30の側面に当接するように連結パイプ34をクッションフレーム30の円孔30aに挿通させた後、該円孔30aから突出する部位の中空孔34eに対してその軸心方向にかしめ用のスピン軸(図略)を回転させつつ潜行させる。その結果、中空孔34eの一方端は内側から外側に開くようにかしめ変形されるため、端部34dはその先端に向けて漸次大径に変化するように変形される。
このようにして形成された一対の4節リンク機構を中心線O上のA−B平面に対して対称に配置する。そして、変形加工された連結パイプ34より大径である円筒状のパイプ材からなるトルク伝達パイプ33と両連結パイプ34とが同軸になるように、該トルク伝達パイプ33が両リアリンク32に直接溶着される。すなわち、トルク伝達パイプ33は、各連結パイプ34のリアリンク32側に突出する突出部位341の全周を包囲した状態となる。
(本実施形態で得られる作用効果)
上記構成により、以下の効果が得られる。
(1)従来のトルク伝達パイプ33の有するクッションフレーム30とリアリンク32とを連係する役割をトルク伝達パイプ33とは別部材の連結パイプ34として設けて、該トルク伝達パイプ33が各リアリンク32と直接溶着されるため、入力トルクは駆動リアリンク32Aからトルク伝達パイプ33を介して従動リアリンク32Bに伝達される。そのため、クッションフレーム30とリアリンク32とを回動自在に連係する連結パイプ34にトルクが入力されることを抑止できる。その結果、連結パイプ34はクッションフレーム30とリアリンク32とを枢着する強度のみ必要となるため、連結パイプ34を小型化する等連結部材の簡素化ができる。例えば、連結部材に段付ピンを用いて段付ピンにトルク伝達パイプ33を溶着させて該段付ピン及びトルク伝達パイプ33を一体化させた場合、すなわち段付ピンはピン全体の平均径よりも外部に突出する段付部を有しており、該段付部にトルク伝達パイプ33の先端部を当接させた状態で両者を溶着させる場合と比較する。すると、連結パイプ34には切削加工やプレス加工等により該段付部を形成する必要がなくなるため、連結部材を簡素化できる。加えて、トルク伝達パイプ33は通常のパイプ材をリアリンク32に溶着するだけであるため、トルク伝達部材も簡素化できる。すなわち、リンク構造100における回動部の個々の構造を簡素化できる。また、断面視においてトルク伝達パイプ33は連結パイプ34を包囲する、つまり連結パイプ34はトルク伝達パイプ33の内部に配設される。そのため、連結パイプ34にトルクが入力されることを抑止できることに加え、各回動軸は大きくずれることがなく連結パイプ34には大きなモーメントがかからないので、連結パイプ34の変形や破損を抑制できる。すなわち、リンク構造100の回動部の高い動作信頼性を得ることができる。
さらに、車両シート用片側駆動装置を車両シート10のシートリフタ15として適用している。そのため、例えば運転席や助手席の車両シート10の横幅は1人分の幅だけであり、乗員の重心が車両シート10の中心付近となる状態でシートリフタ15は動作する。その結果、一方のクッションフレーム30のみに過大な負荷がかかることがないため、トルク伝達パイプ33がねじれるおそれが抑止される。そのため、各クッションフレーム30は同期して上下動し、シートリフタ15動作時における着座快適性は良好となる。
(2)連結パイプ34の回動軸とトルク伝達パイプ33の回動軸とが一致するため、クッションフレーム30とリアリンク32とが相対的に回動する範囲が大きい場合であってもトルク伝達パイプ33と連結パイプ34とが干渉することなく回動可能となる。加えて、回動時に連結パイプ34にモーメントが加わることを抑止できる。
(3)トルク伝達部材33がパイプ材であるため、駆動リアリンク32Aから従動リアリンク32Bに入力トルクが伝達する際に、円周部分で力を均一に受けることができる。このため、例えば断面円周状の一部分が欠けた略C字状のトルク伝達部材等に比べてねじれ剛性が高くなり、リンク構造100の回動部の動作信頼性がより好適に向上する。
(4)連結部材である連結パイプ34がパイプ材から変形加工されるため、一般的なパイプ材が使用可能となり、例えば連結部材に段付ピン等を用いる場合に比べて前工程での連結部材の作製が必要なくなるとともに、リンク構造100の回動部の構造をより好適に簡素化できる。
(5)連結パイプ34はパイプ材をその軸方向に加圧変形することで、リアリンク32と固着される。また、端部34dの変形加工の際、リアリンク32はその側面と連結パイプ34の端部34dとの間におけるパイプ材の軸心方向の隙間を詰めながら締結される。そのため、シートリフタ15における回動部の該軸心方向のガタツキを抑制することができる。
(本実施形態における変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、例えば材質を変える等によりトルク伝達パイプ33の剛性よりも連結パイプ34の剛性を低く設定してもよい。上記構成により、(1)〜(5)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6)トルク伝達パイプ33の剛性よりも連結パイプ34の剛性を低く設定するため、トルク伝達パイプ33が高い剛性を保持した状態で、連結パイプ34の変形加工を容易にすることができる。
・上記実施形態において、トルク伝達パイプ33の回動軸線Cと両連結パイプ34の回動軸線Cとは一致し、両パイプ33,34が同軸上に配設されているとしたが、両パイプ33,34は必ずしも同軸でなくてもよい。上記構成により、(1)及び(3)〜(5)に記載の効果と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、連結部材である連結パイプ34としたが、例えば内部が中実であるピンを用いてもよい。上記構成により、(1)〜(3)に記載の効果と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、トルク伝達パイプ33は円筒状のパイプ材としたが、例えば断面多角形のパイプ材や断面楕円形のパイプ材等に変更してもよい。上記構成により、(1)記載の効果と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、トルク伝達パイプ33は、リアリンク32の上端とクッションフレーム30の後方とを枢着する連結パイプ34付近に溶着されるとしたが、他連結パイプ34付近のいずれかに変更してもよい。また、2本以上のトルク伝達パイプ33を各連結パイプ34にそれぞれ溶着してもよい。上記構成により、(1)〜(5)に記載の効果と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、連結パイプ34の加圧変形部34aはリアリンク32を挟持する、すなわち連結パイプ34は各リアリンク32に固着されるとしたが、連結パイプ34と各リアリンク32とは固着されなくてもよい。つまり、リアリンク32とクッションフレーム30とが相対的に回動自在であればよい。
本発明の実施形態における車両シート用片側駆動装置の一例を適用したシートリフタを搭載した車両シートの全体図。 本発明の実施形態における車両シート用片側駆動装置の一例を適用したシートリフタを搭載した車両シートの骨格の斜視図。 図2のa−a線に沿って切断した断面図である。
符号の説明
15 シートリフタ(車両シート用片側駆動装置)
30 クッションフレーム(第2連結桿)
30a 円孔(第2貫通孔)
32 リアリンク(第1連結桿)
(32A 駆動リアリンク)
(32B 従動リアリンク)
32a 円孔(第1貫通孔)
33 トルク伝達パイプ(トルク伝達部材)
34 連結パイプ(連結部材)
40 クラッチ機構(トルク入力機構)
100 リンク構造

Claims (7)

  1. 第1貫通孔を有した第1連結桿と、第2貫通孔を有した第2連結桿と、前記第1連結桿及び前記第2連結桿の前記両貫通孔に挿通され、該第1連結桿及び該第2連結桿を相対的に回動自在にそれぞれ個別に連係する連結部材とを有する一対のリンク構造を備えるとともに、
    前記各連結部材とは別部材であり、該各連結部材の第1連結桿側を包囲するとともに前記各第1連結桿に直接固着されるトルク伝達部材と、
    前記連結部材を軸心として前記第1連結桿を前記第2連結桿に対して回動させるトルクを一方の前記リンク構造に入力するトルク入力機構とを有することを特徴とする車両シート用片側駆動装置。
  2. 前記連結部材の回動軸線と前記トルク伝達部材の回動軸線とが一致することを特徴とする、請求項1に記載の車両シート用片側駆動装置。
  3. 前記トルク伝達部材がパイプ材であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置。
  4. 前記連結部材は、前記両貫通孔に嵌合可能なパイプ材からなり、変形加工されることで前記各第1連結桿と前記各第2連結桿とを回動自在に連係することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置。
  5. 前記連結部材は、前記第1貫通孔に挿通されたパイプ材が、前記第1連結桿を両側から挟むようにその軸方向に加圧変形されることで、該第1貫通孔よりも大径に構成された一対の加圧変形部と、
    両加圧変形部を連結するとともに、前記第1貫通孔内で前記第1連結桿を支持する第1軸部と、
    一方の該加圧変形部が前記第2連結桿の側面に当接するように前記第2貫通孔に挿通された状態において該第2貫通孔内に位置する第2軸部と、
    その第2貫通孔から突出する部位がその先端に向けて漸次大径に変化するように変形加工されて、該第2貫通孔よりも大径に形成された端部とを有することを特徴とする、請求項4に記載の車両シート用片側駆動装置。
  6. 前記トルク伝達部材の剛性よりも前記連結部材の剛性を低く設定したことを特徴とする、請求項1〜5いずれかに記載の車両シート用片側駆動装置。
  7. 前記第1連結桿に対向する位置に配設される第3連結桿と、前記第2連結桿に対向する位置に配設される第4連結桿とを備え、
    前記第1連結桿は一方端で前記第2連結桿の一方端に回動自在に連係し、他方端で前記第4連結桿の他方端に回動自在に連係するとともに、前記第3連結桿の他方端が前記第2連結桿の他方端と連係し、前記第3連結桿の一方端が前記第4連結桿の一方端と回動自在に連係することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両シート用片側駆動装置。
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