JP2009190917A - シリカ・チタニアガラス及びその製造方法、線膨張係数測定方法 - Google Patents

シリカ・チタニアガラス及びその製造方法、線膨張係数測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CTEが十分に制御されたシリカ・チタニアガラスを提供することを目的とする。また、本発明は、シリカ・チタニアガラスのCTEを、試料寸法を限定することなく正確に求める方法を提供することを目的とする。また、本発明は、シリカ・チタニアガラスのCTEを後処理によって制御する方法を提供する。
【解決手段】漏洩弾性表面波速度VLSAWと仮想温度Tfを本発明に係る式(1)に代入して得られる線膨張係数CTEが22℃において−50ppb/K以上50ppb/K以下であり、かつ、仮想温度Tfの範囲が700(℃)≦Tf≦1300(℃)であるようにしたシリカ・チタニアガラスである。
【選択図】図3

Description

本発明は、0〜100℃における線膨張係数(Coefficient of Thermal Expansion、以下、CTEと呼ぶ)が極めて小さいチタニアを含有するシリカガラス(以下、シリカ・チタニアガラスと称する)およびその製造方法、さらにその評価方法に関し、特に波長13.5nmの超短波長紫外線を光源とするEUVリソグラフィー(Extreme Ultra-Violet Lithography)の反射光学系を構成するミラーやマスク等に好適なシリカ・チタニアガラス及びその製造方法、その評価方法に関する。
集積回路の微細化はそれを転写する露光装置の光源の短波長化と共に進んでいる。最先端の露光装置の光源としては、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)を経て、現在はArFエキシマレーザー(波長193nm)が用いられており、より線幅が狭く集積度の高い回路を作製できるようになった。さらに近年、露光装置の最終レンズとウェハーとの間を純水に代表される液体で満たす液浸リソグラフィーという技術が開発されつつあり45nmハーフピッチの集積回路の露光が可能になりつつある。
しかし、これらの技術を用いても32nmハーフピッチ以下の微細な回路には対応できず、より微細化が可能な次世代リソグラフィー装置の開発が求められている。波長13.5nmの超短波長紫外光を光源とするEUVリソグラフィーは、次世代リソグラフィーの有力な候補であり、精力的に開発が進められている。
EUVリソグラフィーで用いられる波長13.5nmの光に対しては、このEUV光を透過する適切な材料が無いため、光学系は反射光学系で構成され、またマスクも反射型マスクが用いられる。EUVリソグラフィー装置の反射光学系は、基板に反射多層膜を成膜した反射ミラーで構成される。この反射ミラーの基板には、EUV光照射によって生じる温度変化に対して変形が極めて小さい材料、即ち超低膨張材料が用いられる。
シリカ・チタニアガラスは超低膨張性を有することが知られており、EUV光学系の基板として開発が進められている。EUVリソグラフィー装置は光学系に用いる基板の平坦度、平行度に対する要求が極めて高い装置であるので、超低膨張材料の開発とその製造方法、及び、超低膨張であることを確認できる評価技術の双方において、従来の技術を超える革新的な開発が必要とされている。
EUVリソグラフィーに用いられるシリカ・チタニアガラスとしては、特許文献1及び特許文献2に、TiO濃度や線膨張係数、アルカリ金属、アルカリ土類金属濃度等を制御したEUVリソグラフィー用マスク基板やEUVリソグラフィー用反射基板、およびその製造方法が提案されている。これらに紹介されているシリカ・チタニアガラスは、TiO濃度を調整することでCTEを制御することが記載されている。
また、特許文献3では、広い温度範囲において線膨張係数がほぼゼロとなるシリカ・チタニアガラスが紹介されている。特許文献3は、シリカ・チタニアガラスの仮想温度Tfを調整して線膨張係数がほぼゼロになる温度範囲を広くしたことを特徴の1つとしている。しかし、線膨張係数の絶対値については、明細書内にTiO濃度により線膨張係数が変化すると記載されているように、CTEの絶対値を制御するには、TiO濃度の調整を必要としている。
一方、超低膨張材料のCTEを評価する技術としては、JIS R3251−1995に示されるようなレーザー熱膨脹計を用いた測定が一般的である。しかし、この方法は試料を所定の形状に加工しなくてはならず、実際にEUVリソグラフィー装置に組み込むミラー基板やマスク基板そのものを評価することは出来ない。
シリカ・チタニアガラスのCTEを非破壊で正確に評価する技術としては、直線集束ビーム超音波材料解析装置を用いて漏洩弾性表面波(Leaky Surface Acoustic Wave、以下LSAWと呼ぶ)速度を測定する方法がある(特許文献4)。この方法は、水を負荷した試料表面に漏洩弾性表面波を励振、伝搬させ、その位相速度を測定する方法であり、これにより得られたLSAW速度とTiO濃度、CTEの関係から、CTEを求める方法である。この方法は、被測定試料を非破壊で精度よく測定できる方法であり、試料を特定の形状にする必要が無いため、装置に実装するシリカ・チタニア基板の評価にも好適に用いることが出来る。
特許文献1〜3のシリカ・チタニアガラスは、いずれもTiO濃度を調整することによりCTEを制御したガラスである。しかし、室温付近、例えば22℃におけるCTEが±50ppb/K以内に収まるようにTiO濃度が調整されたシリカ・チタニアガラスであっても、その製造条件によっては、CTEの実測値がこの範囲を大きく外れるものがある。即ち、TiO濃度の調整だけでは、CTEを制御できず、これらのシリカ・チタニアガラスは高精度なCTEの制御が必要なEUVリソグラフィー用基板としては不十分であった。
また、特許文献4に紹介されたシリカ・チタニアガラスの評価方法は、LSAW速度とTiO濃度、CTEの関係からCTEを求める方法であるが、この方法もCTEはTiO濃度によって決定されることを前提としており、LSAW速度の測定値やTiO濃度と、CTEが合致しない場合があった。
国際公開第01/007967号パンフレット 国際公開第01/008163号パンフレット 特開2005−22954号公報 特開2007−78384号公報
本発明は、EUVリソグラフィー用光学部材として、CTEが十分に制御されたシリカ・チタニアガラスを提供することを目的とする。また、本発明は、シリカ・チタニアガラスのCTEを、試料寸法を限定することなく正確に求める方法を提供することを目的とする。また、本発明は、シリカ・チタニアガラスのCTEを後処理によって制御する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、シリカ・チタニアガラスの特性とCTEに関して鋭意検討を重ね、シリカ・チタニアガラスのTiO濃度に加えて、仮想温度Tfがシリカ・チタニアガラスのCTEを大きく変化させることを見出した。そして、TiO濃度に加えて仮想温度Tfを制御することにより、CTEの小さなシリカ・チタニアガラスが得られることを見出した。
即ち、本発明のシリカ・チタニアガラスは、漏洩弾性表面波速度(本発明において、漏洩弾性表面波速度をLSAW速度とも称する)VLSAWと仮想温度Tfを以下の式(1)に代入して得られる線膨張係数CTEが22℃において−50ppb/K以上50ppb/K以下であり、かつ、仮想温度Tfの範囲が700(℃)≦Tf≦1300(℃)であることを特徴とする。
CTE=4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf)/2.84 ・・・(1)
(但し、前記式(1)において、CTEは線膨張係数(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tfは仮想温度(℃)である。)
また、本発明のシリカ・チタニアガラスのTiO濃度は6wt%以上8.5wt%以下であると望ましい。
さらに、シリカ・チタニアガラスの表面を、走査長を2mmとして走査測定した時のLSAW速度VLSAWの最大値と最小値との差が2m/s以内であると良い。
本発明のシリカ・チタニアガラスはEUVリソグラフィー用反射光学部材として好適に用いることが出来る。
また、本発明者らは、仮想温度Tfがシリカ・チタニアガラスのCTEに及ぼす効果を鋭意検討し、LSAW速度VLSAWと、仮想温度Tfから、シリカ・チタニアガラスの22℃におけるCTEを求める方法を見出した。
即ち、本発明のシリカ・チタニアガラスの線膨張係数測定方法は、シリカ・チタニアガラスの漏洩弾性表面波速度VLSAWを測定する工程と、シリカ・チタニアガラスの仮想温度Tfを測定する工程と、測定した漏洩弾性表面波速度VLSAW及び仮想温度Tfの値を下記式(1)に代入することにより、シリカ・チタニアガラスの22℃における線膨張係数CTEを求める工程と、を含むことを特徴とする。
CTE=4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf)/2.84 ・・・(1)
(但し、前記式(1)において、CTEは線膨張係数(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tfは仮想温度(℃)である。)
本発明の測定方法は、従来考慮されていなかった、仮想温度TfがCTEに及ぼす影響を加味した方法であり、これにより、正確なCTEを求めることが可能となった。加えて、本発明の測定手段であるLSAW速度VLSAWの測定、仮想温度Tfの測定のいずれも、非破壊試験であり、特定の試料寸法を要求しないため、実装されるシリカ・チタニア基板のCTE評価に好適に用いられるものである。
さらに、本発明者らは、シリカ・チタニアガラスのLSAW速度VLSAWを測定し、その結果から、CTEを小さく出来る仮想温度Tfの範囲を算出し、熱処理条件を調整して所望の仮想温度Tfとすることにより、CTEの極めて小さいシリカ・チタニアガラスが作成できることを見出した。
即ち、本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法は、(1)シリカ・チタニアガラスの漏洩弾性表面波速度VLSAWを測定する工程と、(2)前記測定された漏洩弾性表面波速度VLSAW値と、目標とする線膨張係数の最小値CTEminと最大値CTEmaxを、下記式(2)に代入して、設定仮想温度Tf’の範囲を算出する工程と、(3)シリカ・チタニアガラスの仮想温度を測定する工程と、(4)前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(2)で算出された設定仮想温度Tf’の範囲内にあるかどうかを判別する工程と、(5)前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(4)の条件を満たさない場合に、仮想温度Tfが前記算出された設定仮想温度Tf’の範囲内に収まるように熱処理を行う工程と、を含むことを特徴とする。
CTEmin≦4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf')/2.84≦CTEmax ・・・(2)
(前記式(2)において、CTEminは目標とする線膨張係数の最小値(ppb/K)、CTEmaxは目標とする線膨張係数の最大値(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tf’は設定仮想温度(℃)である。)
本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法において、設定仮想温度Tf’の範囲を算出するために用いるCTEの範囲が、CTEminが−50ppb/K以上であり、CTEmaxが+50ppb/K以下であると良い。
シリカ・チタニアガラスのTiO濃度はガラスの作製時に決定されるもので、後処理で調整することは出来ないが、本発明の製造方法によれば、熱処理という後処理の条件を調整することで仮想温度Tfを制御することができるので、後処理によって所望のCTEを示すシリカ・チタニアガラスを得ることができる。さらに、熱処理は繰り返し行うことが可能であり、熱処理により所望の仮想温度Tfに設定できず、CTEが目標の範囲に収まらなかった場合においても、再度処理条件を調整して熱処理し、最終的に目標のCTEの範囲にすることができる。
本発明によれば、EUVリソグラフィーに用いられる反射光学材料に好適な、CTEが十分に小さいシリカ・チタニアガラスを得ることができる。また、本発明の測定方法により、シリカ・チタニアガラスのCTEを精度よく測定することが可能になる。さらに、本発明の製造方法によれば、後処理である熱処理の条件を調整して所望の仮想温度Tfに設定することにより、CTEを所望の範囲に設定することが出来る。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明は、シリカ・チタニアガラスの22℃におけるCTEと、LSAW速度VLSAWと、仮想温度Tfとの関係が下記式(1)で示されることを見出したものである。
CTE=4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf)/2.84 ・・・(1)
なお、上記(1)において、CTEの単位はppb/K、VLSAWの単位はm/s、Tfの単位は℃である。式(1)の導出方法を第1項と第2項に分けて以下に説明する。
〈式(1)の第1項:4.436×(VLSAW−3308.95)〉
式(1)の第1項は、LSAW速度がCTEに及ぼす影響を表す項である。特許文献4に開示されているように、LSAW速度はシリカ・チタニアガラスのTiO濃度の変化に対して線形に変化することがわかっており、LSAW速度の測定結果から、TiO濃度を算出でき、さらにはTiO濃度に起因するCTEの値を求めることが出来る。特許文献4記載のLSAW速度VLSAW[m/s]とTiO濃度C(VLSAW)[wt%]の関係式を下記式(3)に示した。
C(VLSAW)=−0.06006×(VLSAW−3426.18) ・・・(3)
(但し、式(3)において、C(VLSAW)はTiO濃度(wt%)、VLSAWはLSAW速度(m/s)である。)
〈式(1)の第2項:(1068−Tf)/2.84〉
式(1)の第2項は、仮想温度TfがCTEに及ぼす影響を表す項であり、TiO濃度がほぼ等しく、仮想温度Tfが異なるシリカ・チタニアガラスのCTEの測定結果から導かれる。導出方法を後述する実施例1に示した。
式(1)はこの2つの項の和としてCTEを求める式であり、この式(1)を用いることで、TiO濃度、仮想温度Tfそれぞれの影響を加味したCTEの値を求めることが出来る。
LSAW速度は、直線集束ビーム超音波材料解析装置を用いて測定することができる。この方法は、水を負荷した試料表面にLSAWを励振、伝搬させ、その位相速度を測定する方法である。図1はLSAW速度の計測の原理を示す模式図であり、超音波トランスデューサ1とLFB音響レンズ2とからなる超音波デバイスと被測定試料3の断面図である。超音波トランスデューサ1により励振した平面超音波をLFB音響レンズ2によりくさび状に集束し、水カプラ4を介して試料3表面に照射する。試料を焦点面5より超音波デバイス側へ近づけた場合、試料3からの反射波のうち、超音波トランスデューサ1の出力に寄与する成分は、近似的に図1に示すP0、P1の経路をとる成分のみとなる。P0の成分は試料からの直接反射成分であり、P1の成分は励振臨界角θLSAWで試料3に入射し、試料3の表面をLSAWとして伝搬する成分である。トランスデューサ出力V(z)はこれら2つの成分の干渉波形として得られる。
トランスデューサ出力V(z)は次式(4)で表される。
V(z)=V(z)(LSAW)+V(z) ・・・(4)
前記式(4)において、V(z)(LSAW)はLSAWの干渉成分であり、この成分からLSAW速度VLSAWを求める。V(z)は超音波デバイスの特性を反映した成分であり、LSAWが励振されない試料(例えばテフロン(登録商標))のV(z)を測定することで得られる。V(z)(LSAW)はV(z)からV(z)成分を除くことにより求められる。図2に超音波周波数225MHzにおけるシリカ・チタニアガラスのV(z)曲線の一例を示す。
LSAW速度VLSAWは、このV(z)曲線をV(z)曲線解析法(J. Kushibiki and N. Chubachi, "Material characterization by line-focus-beam acoustic microscope," IEEE Trans. Sonics Ultrason., Vol. SU-32, pp. 189-212 (1985).参照。)に基づいて解析してV(z)(LSAW)を抽出し、その干渉周期Δzを求め、次式(5)のΔzに代入して求められる。
Figure 2009190917
前記式(5)において、fは超音波周波数(MHz)、Vは水中の縦波音速(m/s)である。VはV(z)曲線測定時に熱電対により測定される水カプラ温度T(℃)から、下記式(6)により求められる値である。
Figure 2009190917
(K0=0.140238157×104、K1=0.503943610×101、K2=−0.580852166×10-1、K3=0.334198834×10-3、K4=−0.147800417×10-5、K5=0.314643091×10-8
測定に用いる超音波の周波数は、直線集束ビーム超音波材料解析装置に用いられるLFB音響レンズに併せて適宜設定されるが、通常測定に用いられる200MHz帯の超音波デバイス(開口半径が1mm)の場合、超音波周波数は通常100MHz以上300MHz以下に設定する。周波数を100MHz未満および300MHz以上にすると、超音波デバイスのS/N比が悪くなるため好ましくない。本発明では、S/N比が優れ、測定再現性のよい周波数225MHzを用いた。
仮想温度Tfは、レーザーラマン分光光度計を用いて測定することができる。仮想温度Tfの変化は、Si−Oによるω3バンド(800cm−1付近)とシリカの3員環構造に帰属されるD2バンド(600cm−1付近)のピーク強度比の変化として現れる。仮想温度Tfが既知のガラスのラマンスペクトルを測定して、ω3/D2比を求め、この比と既知の仮想温度Tfから検量線を作成し、この検量線を用いて仮想温度Tfを求める。本発明では、仮想温度Tfの検量線はTiOを含まないシリカガラスの仮想温度Tfの検量線を用いる。シリカ・チタニアガラスは、TiO成分を%オーダーで含むため、ω3バンド並びにD2バンドの強度がシリカガラスと比べて弱まるが、その強度比はシリカガラスと同様に熱履歴を反映するため、シリカガラスの仮想温度Tfの検量線をシリカ・チタニアガラスに好適に用いることが出来る。
本発明のシリカ・チタニアガラスは、式(1)から算出される22℃におけるCTEが±50ppb/K以内であることが必要である。CTEがこの範囲を外れると、温度変化によるミラー基板の変形が大きくなり、光学系の収差が大きくなるので、集積回路を良好に転写できなくなる。CTEが±20ppb/K以内であると、熱による基板の変形がより小さく、熱による収差を極めて低く抑えられるため、EUVリソグラフィー用の光学基板としてより好適に用いることが出来る。
また、本発明のシリカ・チタニアガラスは仮想温度Tfの範囲は700℃≦Tf≦1300℃であることが必要である。仮想温度Tfを700℃未満にするには、非常に長い時間をかけたアニール処理が必要となり、実用的でない。また、仮想温度Tfの高いシリカ・チタニアガラスを得るためには、所定の温度に一定時間保持した後、水中あるいは液体窒素中に投入して急冷することが必要だが、EUVミラー基板に用いられるサイズのシリカ・チタニアガラスでは、前記のような急冷処理を行っても、ガラスの内部まで瞬間的に冷却することはできず構造緩和が進んでしまうため、仮想温度Tfを1300℃より大きく設定することは事実上困難である。アニール処理により設定しやすい仮想温度Tfの範囲は800℃≦Tf≦1200℃であるので、仮想温度Tfをこの範囲に収めることがより好ましい。
本発明においては、TiO濃度が6wt%以上8.5wt%以下であることが好ましい。本発明では、TiO濃度が異なるガラスにおいても、仮想温度Tfを調整することでゼロ膨張とすることが出来る。しかし、TiO濃度が6wt%未満であると仮想温度Tfを非常に高く設定することが必要となり、また、8.5wt%より大きいと仮想温度Tfを非常に低く設定することが必要となる。極端に高い仮想温度Tfにするには、極めて短時間で冷却する急冷処理を行う必要があるが、大型のガラス基板では、水への投入、あるいは液体窒素への投入などの急冷処理をしても、ガラスの内部まで急速に冷やすことは困難である。また、極端に低い仮想温度Tfに設定するためには、非常に長い時間をかけて熱処理する必要があり生産性が極めて悪くなる。これらの理由により、TiO濃度は6wt%以上8.5wt%以下であると好ましい。さらに、TiO濃度が、6.5wt%以上8wt%以下であると、ゼロ膨張を達成するために必要な仮想温度Tfの調整がより容易になり、より効率的に生産できる。
EUVリソグラフィーでは、シリカ・チタニアガラスをサブナノメートルオーダーの精度で研磨してから多層反射膜を成膜する。しかし、シリカ・チタニアガラスには、製造条件の微小な変動に起因する、TiO濃度が層状に変化している部位が存在することがある。この層状のTiO濃度変異がシリカ・チタニアガラスの研磨面に現れると、TiO濃度差に起因して硬さが異なるため、この部位が高精度研磨後に凹凸として残り、EUVリソグラフィーで必要とされるサブナノメートルオーダーの研磨面が得られないという問題が生じうる。
このシリカ・チタニアガラスの層状のTiO濃度変化がシリカ・チタニアガラス表面に現れているか否かは、本発明で用いられる直線集束ビーム超音波材料解析装置を用いて検出することが可能である。層状のTiO濃度変化は、LSAW速度VLSAWの変化として検出される。具体的には、シリカ・チタニアガラスの表面を、走査長を2mmとして水平方向に走査測定した時のLSAW速度VLSAWの最大値と最小値との差として求められる。この最大値と最小値の差が2m/s以内であると、基板を高精度研磨したときに研磨面上の凹凸が残る事が少なくなり、好適であり、最大値と最小値の差が1m/s以内であると、実質的に研磨面上に凹凸が残らなくなり、より好適である。走査測定の測定ピッチは細かいほうが、より微細なTiO濃度変化を検出できるので好ましい。具体的には0.1mm以下のピッチで測定すると良く、0.02mm以下のピッチで測定すると、より好ましい。測定ピッチの下限は、技術的には特に制限されないが、測定ピッチが細かすぎると測定に膨大な時間がかかるため、実質的な下限は0.001mmピッチである。
本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法は、下記工程(1)〜(5)を含むことを特徴とし、更に必要に応じて下記工程(6)を含むことが好適である。
工程(1):シリカ・チタニアガラスの漏洩弾性表面波速度VLSAWを測定する工程;
工程(2):前記測定された漏洩弾性表面波速度VLSAW値と、目標とする線膨張係数の最小値CTEminと最大値CTEmaxを、下記式(2)に代入して、設定仮想温度Tf’の範囲を算出する工程;
CTEmin≦4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf')/2.84≦CTEmax ・・・(2)
(前記式(2)において、CTEminは目標とする線膨張係数の最小値(ppb/K)、CTEmaxは目標とする線膨張係数の最大値(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tf’は設定仮想温度(℃)である。)
工程(3):シリカ・チタニアガラスの仮想温度Tfを測定する工程;
工程(4):前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(2)で算出された設定仮想温度Tf’の範囲内にあるかどうかを判別する工程;
工程(5):前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(4)の条件を満たさない場合に、仮想温度Tfが前記算出された設定仮想温度Tf’の範囲内に収まるように熱処理を行う工程;
工程(6):得られたガラスを所望の用途に選別する工程。
本発明によるシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順をフローチャートとして図3に示す。
工程(1)において、LSAW速度VLSAWを測定するシリカ・チタニア基板の被測定面は鏡面研磨されていることが望ましい。可能であれば、被測定面の反対側の面も鏡面研磨されていると、測定中の試料の保持を確実に行うことができるので、より好ましい。
工程(2)は、LSAW速度VLSAWと、目標とするCTEの範囲から、設定仮想温度Tf’の範囲を算出する工程である。
CTEminおよびCTEmaxは、シリカ・チタニアガラス基板の用途に応じて、適宜設定されるが、EUVリソグラフィー用途としては、−50ppb/K≦CTEminかつ、CTEmax≦50ppb/Kであると好適に用いられる。−20ppb/K≦CTEminかつ、CTEmax≦20ppb/Kであると、熱による基板の変形がより小さく、熱による収差を低く抑えられ、−15ppb/K≦CTEminかつ、CTEmax≦15ppb/Kであると、実質的に熱変形による結像収差を生じない。
工程(3)は、シリカ・チタニアガラスの仮想温度を測定する工程である。
工程(4)は工程(3)にて測定した仮想温度Tfが工程(2)で算出された設定仮想温度Tf’の範囲内にあるかどうかを判別する工程である。TfがTf’の範囲内にある場合は、CTEを制御するための熱処理をする必要はなく、工程(6)に進むことができる。TfがTf’の範囲外にある場合は、工程(5)に進む。なお、TfがTf’の範囲内にある場合でも、CTE以外の物性(例えば残留応力)を変えるために熱処理をすることも可能である。その場合、熱処理後に再度Tfを測定し、TfがTf’の範囲内にあることを確認すると良い。
工程(5)は、シリカ・チタニアガラス基板を熱処理することで、仮想温度Tfを工程(2)で求めた範囲内に収める工程である。加熱する熱処理の温度は、設定仮想温度Tf’により適宜調製されるが、700℃以上1300℃以下の範囲で加熱すると良い。700℃未満では、シリカ・チタニアガラスの構造を緩和して仮想温度Tfを変えるのに非常に長い時間を要する。また、1300℃を超える温度で加熱すると、ガラスの変形が著しくなり炉床等と融着することがある。熱処理の加熱時間も、設定する仮想温度Tfやガラスの形状に合わせて適宜調整されるが、ガラスの構造を十分に緩和するために、30分以上加熱すると良い。加熱時間の上限は物性上は特に限定されないが、経済性の面から、1ヶ月以内とすることが一般的である。
熱処理のプログラムは、室温から保持温度まで温度を上げる昇温工程、ガラスの構造を十分に緩和するために保持温度で一定時間加熱する保持工程、及び、保持温度から温度を下げて構造を凍結させる冷却工程からなることが一般的である。
昇温工程の昇温速度は炉の昇温能力等により適宜設定されるが、通常24時間以内に保持温度まで昇温される。
保持工程における保持温度は、設定仮想温度Tf’と同じかそれより高く設定する必要がある。設定仮想温度Tf’が1000℃より低い場合は、1000℃以上の温度で一定時間保持して構造緩和させた後、後述する徐冷速度を調整することにより仮想温度Tfを設定したほうが、熱処理時間の合計を短くすることができるので好ましい。保持時間は、保持温度や試料サイズにより適宜調製される。保持温度が高く試料サイズが小さい場合は30分以上加熱すればよい。保持温度が低い場合や試料サイズが大きい場合は、試料中央まで十分に緩和を進めるために加熱時間を長くするほうが良いが、1000℃以上で保持する場合、保持時間は通常100時間以内で十分である。
冷却工程における冷却方法の例としては、プログラム温度調節計等で温度制御しながらゆっくりと温度を下げる徐冷、加熱電源を切って自然冷却する放冷、炉内から試料を取り出して即座に水中あるいは液体窒素中に投入する急冷が挙げられる。
徐冷する時の冷却速度は、設定仮想温度Tf’に合わせて適宜調節される。
仮想温度Tfを低く設定したい場合は、徐冷速度を遅く設定する。シリカガラスは温度が低くなるにつれて構造緩和に要する時間が長くなるので、徐冷速度が速すぎると、構造緩和が温度低下に追従できなくなるからである。具体的には仮想温度Tfを900℃以下に設定したい場合には、徐冷速度を2℃/Hr以下にすると良い。徐冷速度の下限は、所望の仮想温度Tfに設定できるのであれば、その他物性上の制限はないが、徐冷速度を遅くすると処理時間が増えるため、経済性の面から0.5℃/Hr以上とすると良い。一方、徐冷速度を100℃/Hrより早くすると、炉内温度の低下がプログラム上の冷却速度に追従できないため、徐冷速度が100℃/Hr以下としたほうが良い。徐冷を停止する温度も設定したい仮想温度Tfに併せて適宜調節されるが、設定したい仮想温度Tfよりも50℃〜100℃低い温度で徐冷を停止すると良い。
仮想温度Tfを高く設定したい場合には、急冷を用いることも出来る。特に仮想温度Tfを1250℃以上としたい場合には、急冷により瞬間的に構造を凍結したほうが良い。
放冷は、冷却速度を任意に調整できないが、処理時間を短く出来る利点もある。放冷の冷却速度は、炉の断熱材の構成や熱処理される試料サイズに依存する。そのため、同等構造の炉で同等サイズの試料を同等条件で熱処理して、放冷によって設定される仮想温度Tfがわかっている場合には、放冷により仮想温度Tfを設定しても良い。
また、加熱処理の雰囲気は、大気、窒素、アルゴン、酸素、真空、水素雰囲気などを用いることが出来るが、還元性雰囲気で加熱をすると、シリカ・チタニアガラス中のTi4+がTi3+へと還元し、線膨張係数を変えてしまうことがあるため、酸素、大気に代表される酸化性雰囲気や、窒素、アルゴン、真空に代表される中性雰囲気下で熱処理するほうが良い。
工程(6)は、算出されたCTEをもとに、得られたシリカ・チタニアガラスを所望の用途に選別する工程である。EUVリソグラフィー用途としては、フォトマスク基板や反射光学ミラー格段において要求されるCTEの仕様が異なるため、その選別を行う。
本発明においては、シリカ・チタニアガラスの合成方法は特に限定せず、一般的な合成方法として挙げられる直接法、OVD法、VAD法等により合成されたシリカ・チタニアガラスを用いることが出来る。また、シリカ原料は、四塩化ケイ素やテトラメトキシシラン、環状シロキサンなど、酸水素あるいはLPG火炎中における水との反応や燃焼反応により、SiOを形成する材料であれば、特に限定されない。チタン原料も四塩化チタンやチタンアルコキシド等、酸水素あるいはLPG火炎中における水との反応や燃焼反応によりTiOを形成する材料であれば、特に限定されない。シリカ・チタニアガラス中のTiO濃度は、シリカ原料とチタン原料のフィード量比や火炎のガス条件、成長面の温度等を適切に調整することで制御される。
これらの方法で合成したシリカ・チタニアガラスを、シリカガラスの脈理除去、均質化手法である帯域溶融法(特開平7−267662に例示される方法)により均質化しても良い。帯域溶融法は、ガラス組成の均一化や脈理の除去が可能であり、この方法を適用することで、TiO濃度分布が極めて小さく、均質なシリカ・チタニアガラスを容易に得ることができる。
また、これらの方法で合成したシリカ・チタニアガラスを、所望の基板形状にするために、シリカ・チタニアガラスをグラファイト製のるつぼ内に設置し、るつぼごとグラファイト炉等で加熱して成型しても良い。成型をする時の温度は1500℃以上1900℃以下だと良好に成型をすることが出来る。成型の雰囲気は真空雰囲気、窒素、アルゴンに代表される不活性雰囲気が好適に用いられる。
本発明により得られるシリカ・チタニアガラスは、CTEが適切に制御されており、EUVリソグラフィーの反射鏡やマスクとして用いられるミラーの基板用途に最適な低膨張ガラスである。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
加熱によりガス化した四塩化ケイ素及び四塩化チタンを、等間隔に並んだ6本の酸水素火炎バーナー中に導入し、火炎中で加水分解反応により生じるシリカ・チタニア微粒子を、水平に設置され回転している外径80mmのセラミックターゲット上に堆積することにより、外径210mm、内径80mm、長さ700mmのシリカ・チタニア多孔質体を得た。
このシリカ・チタニア多孔質体を雰囲気処理炉内に設置して窒素気流中900℃にて10時間加熱することでシリカ・チタニア多孔質体を乾燥させ、その後、これをグラファイト炉内に設置し、真空雰囲気下1400℃において10時間加熱することで、外径140mm、内径80mm、長さ600mmの円筒形のシリカ・チタニアガラスを得た。
このシリカ・チタニアガラスを、円筒断面が6個に円分割されるように長手方向に切断し、扇柱状とした。この扇柱状としたシリカ・チタニアガラスの両端を、シリカ・チタニアガラス製の支持棒に溶接し、帯域溶融法を用いて攪拌処理をすることにより、シリカ・チタニアガラスの均質化を行った。
均質化を行ったシリカ・チタニアガラスから、TiO濃度評価用試料を切り出し、LSAW速度VLSAWを測定したところ、3304.37m/sであった。
この値を、特許文献4記載のLSAW速度VLSAW[m/s]とTiO濃度C(VLSAW)[wt%]の関係式(3)に代入してTiO濃度を求めたところ、TiO濃度は7.32wt%と求まった。またこの試料のTiO濃度を蛍光X線分析法にて測定したところ、TiO濃度は7.33wt%であった。蛍光X線分析法によるTiO濃度測定は誤差が±0.02%程度あるため、0.01wt%の差は測定誤差の範囲内であり、LSAW速度からTiO濃度を正確に求められることが再確認できた。
また、均質化を行ったシリカ・チタニアガラスから、両面鏡面研磨して厚さ10mmとした試料を用意し、走査長2mm、測定ピッチ0.02mmとしてLSAW速度を走査測定した。その結果、2mm内における測定値の最大値と最小値の差は、0.55m/sであり、このシリカ・チタニアガラスは層状のTiO濃度変化が十分に小さいことが確認できた。
また、均質化を行ったシリカ・チタニアガラスから10mm角、長さ27mmで長手方向の相対する2面が鏡面研磨されている試料2本を用意した(それぞれ試料A、試料Bとする)。それぞれのLSAW速度を測定したところ、試料AのLSAW速度は3304.22m/s、試料BのLSAW速度は3304.97m/sであった。これらのLSAW速度を、前述した式(3)の関係式に代入して試料A、試料BのTiO濃度を求めたところ、試料AのTiO濃度は7.32wt%、試料Bは7.28wt%であり、TiO濃度はほぼ同じであることが確認できた。
また、試料A及び試料Bの仮想温度Tfをレーザーラマン分光装置を用いて測定したところ、試料Aの仮想温度Tfは1210℃、試料Bの仮想温度Tfは1220℃であった。
その後、試料Aの仮想温度Tfを所望の仮想温度に変えるため、試料Aのみ熱処理を行った。熱処理は1200℃にて5時間保持した後、950℃まで50時間かけて徐冷し、950℃に到達した時点で炉のヒーター電源を切って炉内で放冷却するというプログラムで行った。
熱処理を終えた試料Aの仮想温度Tfを、レーザーラマン分光装置を用いて測定したところ、仮想温度Tfは1040℃となっていた。
前記熱処理後の試料A及び熱処理を行っていない試料Bに関し、レーザー熱膨脹計によるCTE測定用サンプル(外径8mm、長さ25mm)を作成し、22℃におけるCTEの測定を行ったところ、試料AのCTEは−11ppb/K、試料BのCTEは−71ppb/Kであった。即ち、TiO濃度がほぼ同じシリカ・チタニアガラスでも、仮想温度Tfの違いにより、CTEが大きく変わることがわかった。また、熱処理により仮想温度Tfを変更することにより、CTEを±50ppb/Kの範囲におさめることができることが判明した。
試料A及び試料Bの仮想温度Tfの差とCTEの差から、CTEとLSAW速度(すなわちTiO濃度)との関係式(3)より、仮想温度TfとCTEの関係を補正する式(1)の第2項(1068−Tf)/2.84を導き出し、本発明の式(1)の関係式を見出した。本発明の式(1)を用いることにより、TiO濃度、仮想温度Tfそれぞれの影響を加味したCTEの値を求めることが出来る。
熱処理前の試料AのLSAW速度VLSAW3304.22m/sを式(1)に代入し、CTEが±50ppb/Kとなる仮想温度Tfの範囲を求めたところ、設定すべき仮想温度Tfの範囲は866℃以上1150℃以下と得られた。前述した如く、熱処理前の試料Aの仮想温度Tfは1210℃であり、設定すべき仮想温度Tfの範囲からはずれていた。一方、熱処理後の試料Aの仮想温度Tfは1040℃であり、設定すべき仮想温度Tfの範囲内であった。熱処理後の試料Aの22℃におけるCTEの測定結果は−11ppb/Kであり、±50ppb/Kの範囲に良好におさまっていることが確認できた。
試料AのLSAW速度VLSAW3304.22m/sと仮想温度Tf1040℃を式(1)に代入してCTEを算出したところ、−11ppb/Kと求まり、レーザー熱膨脹計の測定結果とよく合致していることが確認できた。
また、試料BのLSAW速度VLSAW3304.97m/sを式(1)に代入し、CTEが±50ppb/Kとなる仮想温度Tfの範囲を求めたところ、設定すべき仮想温度Tfの範囲は876℃以上1160℃以下と得られた。前述した如く、試料Bの仮想温度Tfは1220℃であり、設定すべき仮想温度Tf’の範囲から外れていた。また、試料Bの22℃におけるCTEの測定結果は−71ppb/Kであり、±50ppb/Kの範囲から外れていた。
試料BのLSAW速度VLSAW3304.97m/sと仮想温度Tf1220℃を式(1)に代入してCTEを算出したところ、−71ppb/Kと求まり、レーザー熱膨脹計の測定結果とよく合致していることが確認できた。
漏洩弾性表面波(LSAW)測定の原理を説明する模式図である。 超音波周波数225MHzにおけるシリカ・チタニアガラスのV(z)曲線の一例を示す図である。 本発明によるシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1:超音波トランスデューサ、2:LFB音響レンズ、3:被測定試料、4:水カプラ、5:焦点面。

Claims (7)

  1. 漏洩弾性表面波速度VLSAWと仮想温度Tfを以下の式(1)に代入して得られる線膨張係数CTEが22℃において−50ppb/K以上50ppb/K以下であり、かつ、仮想温度Tfの範囲が700(℃)≦Tf≦1300(℃)であることを特徴とするシリカ・チタニアガラス。
    CTE=4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf)/2.84 ・・・(1)
    (但し、前記式(1)において、CTEは線膨張係数(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tfは仮想温度(℃)である。)
  2. TiO濃度が6wt%以上8.5wt%以下であることを特徴とする請求項1記載のシリカ・チタニアガラス。
  3. 前記シリカ・チタニアガラスの表面を、走査長を2mmとして走査測定した時の漏洩弾性表面波速度VLSAWの最大値と最小値との差が2m/s以内であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリカ・チタニアガラス。
  4. EUVリソグラフィー用反射光学部材として用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラス。
  5. シリカ・チタニアガラスの漏洩弾性表面波速度VLSAWを測定する工程と、
    シリカ・チタニアガラスの仮想温度Tfを測定する工程と、
    測定した漏洩弾性表面波速度VLSAW及び仮想温度Tfの値を下記式(1)に代入することにより、シリカ・チタニアガラスの22℃における線膨張係数CTEを求める工程と、
    を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの線膨張係数測定方法。
    CTE=4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf)/2.84 ・・・(1)
    (但し、前記式(1)において、CTEは線膨張係数(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tfは仮想温度(℃)である。)
  6. (1)シリカ・チタニアガラスの漏洩弾性表面波速度VLSAWを測定する工程と、
    (2)前記測定された漏洩弾性表面波速度VLSAW値と、目標とする線膨張係数の最小値CTEminと最大値CTEmaxを、下記式(2)に代入して、設定仮想温度Tf’の範囲を算出する工程と、
    (3)シリカ・チタニアガラスの仮想温度Tfを測定する工程と、
    (4)前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(2)で算出された設定仮想温度Tf’の範囲内にあるかどうかを判別する工程と、
    (5)前記工程(3)にて測定した仮想温度Tfが前記工程(4)の条件を満たさない場合に、仮想温度Tfが前記算出された設定仮想温度Tf’の範囲内に収まるように熱処理を行う工程と、
    を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの製造方法。
    CTEmin≦4.436×(VLSAW−3308.95)+(1068−Tf')/2.84≦CTEmax ・・・(2)
    (前記式(2)において、CTEminは目標とする線膨張係数の最小値(ppb/K)、CTEmaxは目標とする線膨張係数の最大値(ppb/K)、VLSAWは漏洩弾性表面波速度(m/s)、Tf’は設定仮想温度(℃)である。)
  7. 前記CTEminが−50ppb/K以上であり、前記CTEmaxが50ppb/K以下であることを特徴とする請求項6記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
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