JP2007031217A - エキシマuvランプ装置用大型合成石英ガラス板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解法によって合成される合成石英ガラスからなり、波長150〜250nmの真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板において、該合成石英ガラス板の外周の全長が1500mm以上、厚さの変動幅が1mm以下、そりが0.5%以下、表面粗さRaが50nm以下、複屈折が10nm/cm以下、長径1mm以上の泡を含まず、仮想温度が800℃以上1200℃以下であるエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
【選択図】図1
Description
(1) 高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解法によって合成される合成石英ガラスからなり、波長150〜250nmの真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板において、該合成石英ガラス板の外周の全長が1500mm以上、厚さの変動幅が1mm以下、反りが0.5%以下、表面粗さRaが50nm以下、複屈折が10nm/cm以下、長径1mm以上の泡を含まず、仮想温度が800℃以上1200℃以下であることを特徴とするエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(2) 隣接する1cmあたりの初期透過率の変動幅が1%以下である上記(1)のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(3) 板全体の初期透過率の変動幅が5%以下である上記(1)または(2)のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(4) 隣接する1cmあたりのOH基濃度の変動幅が8wtppm以下である上記(1)〜(3)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(5) 板全体のOH基濃度の変動幅が80wtppm以下である上記(1)〜(4)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(6) Cl元素濃度が30wtppm以下である上記(1)〜(5)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(7) 厚さが3〜10mmである上記(1)〜(6)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(8) 高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解法によって合成される合成石英ガラスからなり、波長150〜250nmの真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板において、該合成石英ガラス板が2枚以上の板を互いの端面を突き合わせて接合して成り、接合後の外周の全長が2700mm以上、厚さの変動幅が1mm以下、接合による板の曲がりが3mm以下、接合部での複屈折が80nm/cm以下で、接合部を含む板全体で長径1mm以上の独立気泡がなく、接合部において長径1mm未満の独立気泡が100mm四方に10個以下で、複数個の泡が連なり全長として10mm以上となる泡が無く、仮想温度が800℃以上1200℃以下であることを特徴とするエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(9) 板全体での波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率の変動幅が10%以下である上記(8)のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(10) 表面粗さRaが50nm以下、接合部以外における複屈折が10nm/cm以下である上記(8)または(9)のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(11) 接合部におけるOH基濃度の変動幅が60wtppm以下である上記(8)〜(10)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(12) Cl元素濃度が30wtppm以下である上記(8)〜(11)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(13) 接合する枚数が5枚以下である上記(8)〜(12)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(14) 用いる板の反りが0.5%以下である上記(8)〜(13)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(15) F元素濃度が200wtppm以上2000wtppm以下である上記(1)〜(14)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(16) 合成石英ガラス板の波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率をT1としたとき、T1が81%以上であり、エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける厚さ3mmあたりの透過率T2がT1×0.80以上である上記(1)〜(15)のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(17) エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の体積変化が5×10-4以下である上記(1)〜(16)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(18) エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後で照射部と未照射部の境界における複屈折が100nm/cm以下である上記(1)〜(17)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(19)OH基濃度が1wtppm以上400wtppm以下である上記(1)〜(18)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
(20)合成石英ガラス板中のアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素各々の濃度が100wtppb以下、Mg、Al、Ti、Cr、Fe、Ni、Cuの各元素濃度が50wtppb以下である上記(1)〜(19)のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
≡Si−O−Si≡ + hν → ≡Si・+ ・O−Si≡
(1)
(1)式の右辺≡Si・はE’センターと呼ばれる欠陥種であり、波長210〜220nmに吸収ピークを持つため、波長172nmの透過率はその影響を受け低下する。すなわち、紫外線の照射を長時間受け続けるに従い、波長172nmの透過率も低下していくこととなる。よって仮想温度が低い方がエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板としては望ましい。さらに、仮想温度を低下させると前記不整な構造の割合が低下するため紫外線に対する照射耐性が向上し、紫外線の照射による体積変化や複屈折を抑えることができる。石英ガラスの仮想温度を変化させるための手段としては大気炉あるいは雰囲気処理炉等による熱処理法を用いることができる。仮想温度を低くするには低い温度で、高くするには高い温度で熱処理を行う必要があるが、特に、意図する仮想温度が低い場合には、長時間の熱処理が必要になることが多い。すなわち、熱処理が長時間におよぶと板の変形が生じるおそれがあり、さらに時間当たりの生産性の面からも仮想温度には下限が与えられるべきであって、その範囲としては800℃以上1200℃以下が適当である。
(1) まず、高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解によるスート体を合成する。高純度の珪素化合物とは、例えば、純度99.9999wt%の四塩化珪素等をいう。火炎加水分解により均一密度のスート体を合成することに始まる一連の製造方法によって、製品の合成石英ガラス板が長径1mm以上の泡を含まなくなる。また、このスート体合成時にバーナーに供給される酸素および水素ガスの供給量を各々、2〜30リットル/分、6〜90リットル/分の割合とすることにより、製品の合成石英ガラス板のOH基濃度を1〜400wtppmとすることができる。上記スート体を透明ガラス化前に1000℃以下の温度で10時間以上保持することにより、製造される各スート体ごとのOH基濃度のばらつきを抑制することができる。得られたスート体を真空雰囲気下1600℃で透明ガラス化し、透明ガラス化された石英ガラスシリンダーを得る。
(2) ついで、特許文献3で示される方法で、上記石英ガラスシリンダーを旋盤に固定して酸水素火炎またはプロパンガス火炎のもとで回転撹拌による均質化処理を行う。この均質化処理により、製品の合成石英ガラス板において、1cmで隣接する任意で2つの位置での波長172nmにおける初期透過率の変動幅を1%以下にすること、板全体の波長172nmにおける初期透過率の変動幅を5%以下にすること、および1cmで隣接する任意で2つの位置でのOH基濃度の変動幅を8wtppm以下にすること、板全体のOH基濃度の変動幅を80wtppm以下にすることが達成される。また、板全体のOH基濃度の変動幅を80wtppm以下にするには、長手方向にOH基濃度の均質なスート体を合成することも重要である。
(4) 上記板状成形体を所定の厚さにスライスして、未処理合成石英ガラス板を得る。上記所定の厚さとは、製品合成石英ガラス板の好ましい厚さ3〜10mmに加工代、仕上げ代を加算した厚さである。
(5) 上記スライスされた板材を大気炉にて大気中800〜1200℃、150時間以下の熱処理を行うことによって仮想温度を800〜1200℃に設定するとともに複屈折が10nm/cm以下となるようにする。
(6) この後、製品合成石英ガラス板の厚さの変動幅を1mm以下とし、そりを0.5%以下とし、そして表面粗さRaを50nm以下とするように、例えば、大型オスカー型研磨機にて#1200の砥粒で両面ラップし、続いて酸化セリウムで研磨し、この後フッ酸によるエッチング処理、純水による水洗、ならびに乾燥を行う。
以上により、波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率が81%以上の、波長150〜250の真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用の製品大型合成石英ガラス板を得る。
また、本接合板材は、その接合部での複屈折が80nm/cm以下である。複屈折は石英ガラス中の残留応力と関係があり、特に接合部での複屈折が80nm/cmを超えると機械的強度の低下を招くおそれがある。この複屈折は小さければ小さい方が好ましいが、0.01nm/cm以下にするには高度に制御された熱処理が必要になると考えられ、時間的にもコスト的にも不利になるため、その下限値は0.01nm/cmでよい。また、接合部において長径1mm未満の独立気泡が100mm四方に10個以下で、複数個の泡が連なり全長として10mm以上となる泡が無いエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板が好適である。長径1mm未満の泡であっても、100mm四方に10個を超える泡が存在する場合は紫外線の散乱が無視できなくなり、また複数個の泡が連なり全長として10mm以上となる泡は合成石英ガラス板破損の原因ともなるため、このような泡の存在は避ける必要がある。
さらに本接合板材は、板全体での波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率の変動幅が10%以下、好ましくは5%以下である。接合部での透過率の変動幅が10%を超えると紫外線光量が均一でなくなることから洗浄にムラができるもととなる。接合部での透過率の変動幅が0.01%未満になるようにするには接合条件を複雑に制御しなければならずコスト的にも時間的にも不利となるので、その下限は0.01%程度でよい。なお、本接合板材全体の波長172nmにおける透過率も81%以上であることが望ましい。
接合前の合成石英ガラス板の製造方法のうち上記した(1)〜(4)までの工程は同じであるので、まずこれらの工程を行う。
(5)’ついで、以下のようにして接合を行うが、まず、上記合成石英ガラス板の反りが0.5%以下であるものを選択する。または、反りが0.5%以下になるように加工したものを使用する。なお、選択する複数の板材は、OH基濃度等の各ファクターにあまり差のないものを選択すべきである。その意味では、同一の上記板状成形体から切り出した板材を用いることが好ましい。また、接合する板材の端面部材は図4に示したように徐々に幅を狭くするように面取りを行っておくことが好ましい。例えば、12mm肉厚(先端端面4mm)の石英ガラス板材の場合でも、先端中央部にバーナー火炎が当たり、バーナー火炎による溶解も起こり易くなる。また同様に端面の面取り部分には45度面でバーナー火炎が当たることになり、より溶解がます。
(6)’次に、本接合に用いて望ましい石英ガラス板材の接合装置を斜視説明図である図5を用いて説明する。図中、符号10は石英ガラス板材の接合装置である。この接合装置10は、第1石英ガラス板材Aを支持する固定支持手段14を有している。16は固定支持手段14を構成する第1基台である。この第1基台16の上面には第1石英ガラス板材Aの下部を支持する第1下部支持具18a,18b及び第1補助受け具18c,18dが設けられている。20a,20bは第1石英ガラス板材Aの上部を支持する第1上部支持具である。
36は第3基台で、第1基台16及び第2基台26の間に設けられている。この第3基台36の上面には一対のストレートバーナー38a,38bからなるバーナー手段38を保持するバーナー保持部材40が設置されている。このバーナー手段38は石英ガラス板材A,Bの接合部位A1,B1に対して平行でかつその両側に位置する状態で設けられている。このバーナー保持部材40は上下動自在かつ傾斜角度調整可能に設置されており、したがって、バーナー手段38が上下方向に移動可能であり、かつ任意角度に傾斜することができるようになっている。
(8)’この後、製品合成石英ガラス板の厚さの変動幅を1mm以下とし、そして表面粗さRaを50nm以下とするように、例えば、大型オスカー型研磨機にて#1200の砥粒で両面ラップし、続いて酸化セリウムで研磨し、この後フッ酸によるエッチング処理、純水による水洗、ならびに乾燥を行う。
回転するターゲット上に気化した純度99.9999wt%の高純度四塩化珪素を、酸素および水素ガスを各々20リットル/分、60リットル/分の割合で流した際の酸水素中で火炎加水分解してシリカスートを堆積させることにより作製した均一密度の多孔質スート体を、窒素雰囲気下900℃で24時間保持したのち、真空雰囲気下1600℃で透明ガラス化して円柱状石英ガラスシリンダーを製造した。上記石英ガラスシリンダーを超高圧水により縦方向に5分割し、5分割したうちの1片を旋盤に固定して酸水素火炎のもとで回転攪拌による均質化処理を行って、長さ1100mm、平均外径280mmの紡錘形状石英ガラス体を得た。
上記紡錘形状石英ガラス体を図1のように内寸1520×420×300mmの灰分2wtppm以下の超高純度グラファイト製容器に静置し、真空加熱炉にて真空雰囲気下、1800℃にて加熱し自重による変形を行わせる工程を数回繰り返し、1520×420×100mmの石英ガラスインゴットを得た。グラファイト製容器によるアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素の混入部分を削除するためにこの石英ガラスインゴットの周囲を厚さ10mmずつ図2に破線で示したようにバンドソー装置で切断し、その後所定の厚さになるようスライスして1500×400×6mmの合成石英ガラス板とした。前記合成石英ガラス板を大気炉にて950℃、70時間熱処理を行って仮想温度を調整し、その後大型オスカー型研磨機にて♯1200の砥粒で両面ラップし、続いて酸化セリウムで研磨したのちフッ酸によるエッチング処理、純水による水洗、及び乾燥を行って、1500×400×4mmの両面光学研磨仕上がりの合成石英ガラス板を製造した。
図6に示したように、この合成石英ガラス板(図には符号46で示した)をエキシマUVランプ装置42に窓材として組込んで点灯したところ、表3のように測定位置にかかわらずほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。表3はエキシマUVランプ100時間点灯後の、位置Eにおける照度を100としたときの各点での放射光照射強度を表す。なお、図6において、符号41はエキシマUVランプを、符号48はエキシマUVランプ光をそれぞれ示す。
実施例1と同様にして(円柱状石英ガラスシリンダーを作るところまでは実施例1と全く一緒です)長さ2000mm、外径200mm、内径80mmの円柱状石英ガラスシリンダーを得た。
上記円柱状石英ガラスシリンダーの内圧を窒素ガスで調整しながら、グラファイトヒーターを通して加熱し、横型管引きで直径250mm、長さ1600mm、厚さ6mmの石英ガラスチューブを製造した。得られた石英ガラスチューブ1を図3に示すように軸方向に所定幅にわたって切り込み5を入れ、切り込み部の内側と外側から管軸方向全幅にわたって、マスフローコントローラによって流量を一定に制御された酸水素バーナー3で管周方向に順次加熱軟化させながら、管の接線方向に引っ張って平板化し、周囲をダイヤモンドカッターでトリミングすることによって1500×400×6mmの合成石英ガラス板に成型した。前記合成石英ガラス板を大気炉内、1000℃で50時間熱処理を行って仮想温度を調整し、オスカー型研磨機にて♯1200の砥粒で両面ラップし、続いて酸化セリウムで研磨したのちフッ酸によるエッチング処理、純水による水洗、及び乾燥を行って1500×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで(図6参照)点灯したところ、表3のように測定位置にかかわらずほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。
多孔質スート体を恒温保持するときの雰囲気を四フッ化珪素とヘリウムの混合雰囲気でかつその比率を5:95とし、温度を400℃、時間を24時間とした以外は実施例1と同様にして1500×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、そり、表面粗さRa、面内の最大複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、1cmで隣接する172nm初期透過率変動幅、及びOH基濃度変動幅、板全体の172nm透過率変動幅及びOH基濃度変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、Cl元素濃度、仮想温度、F元素濃度は表1の通りであった。各ファクターの測定方法は本文の最後に記した。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで(図6参照)点灯したところ、表3のように測定位置にかかわらずほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。
回転するターゲット上に気化した純度99.9999wt%の高純度四塩化珪素を、酸素および水素ガスを各々20リットル/分、60リットル/分の割合で流した際の酸水素中で火炎加水分解してシリカスートを堆積させることにより作製した均一密度の多孔質スート体を、窒素雰囲気下900℃で24時間保持したのち、真空雰囲気下1600℃で透明ガラス化して円柱状石英ガラスシリンダーを製造した。上記石英ガラスシリンダーを超高圧水により縦方向に5分割し、5分割したうちの1片を旋盤に固定して酸水素火炎のもとで回転攪拌による均質化処理を行って、長さ1100mm、平均外径280mmの紡錘形状石英ガラス体を得た。
上記紡錘形状石英ガラス体を図1のように内寸1320×420×300mmの灰分2ppm以下の超高純度グラファイト製容器に静置し、真空加熱炉にて真空雰囲気下、1800℃にて加熱し自重による変形を行わせる工程を数回繰り返し、1320×420×120mmの石英ガラスインゴットを得た。グラファイト製容器によるアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素の混入部分を削除するためにこの石英ガラスインゴットの周囲を厚さ10mmずつ図2のようにバンドソー装置で切断し、その後所定の厚さになるようスライスして1300×400×6mmの合成石英ガラス板を16枚得た。それらの板の反りは、全て0.11%程度であった。
まず、接合端部を図4のように面取り処理した一対の合成石英ガラス板材A,Bを所定の間隔をおいて縦置きに対置させた。つまり、固定支持手段14に一方の合成石英ガラス板材Aを縦置きに支持させ、可動支持手段22に他方の合成石英ガラス板材Bを縦置きに支持させた。可動支持部材22に支持された合成石英ガラス板材Bを移動させることによって合成石英ガラス板材A,Bを所定間隔をおいて縦置きに対置させた。
続いて、前記接合合成石英ガラス板を大気炉にて950℃、70時間熱処理を行って仮想温度を調整し、これを大型オスカー型研磨機にて♯1200の砥粒で両面ラップし、続いて酸化セリウムで研磨したのちフッ酸によるエッチング処理、純水による水洗、及び乾燥を行って2600×400×4mmの両面光学研磨仕上がりの合成石英ガラス板を製造した。
図7に示すように、この接合合成石英ガラス板(図には符号49で示した。符号47は接合部を示す)をエキシマUVランプ装置42に窓材として組込んで(図7参照)点灯したところ、表4に示したように測定位置に関わらず、ほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。なお表4はエキシマUVランプ100時間点灯後の、位置E2における照度を100としたときの各点での放射光照射強度を表す。
また、この接合合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、窓材と被処理物(表面の有機物汚染)との間隔が均一であり、接合部における照度の変動も極めて小さく、被処理物の全面に対して均等で良好な洗浄効果が得られ、処理時間も短時間で済んだ。
実施例2と同様にして長さ2000mm、外径200mm、内径80mmの石英ガラスシリンダーを得た。
上記石英ガラスシリンダーの内圧を窒素ガスで調整しながら、円筒型グラファイトヒーターを通して加熱し、横型管引きで直径250mm、長さ1400mm、厚さ6mmの石英ガラスチューブを製造した。得られた石英ガラスチューブを図3に示すように軸方向に所定幅にわたって切り込み5を入れ、切り込み部の内側と外側から管軸方向全幅にわたって、マスフローコントローラによって流量を一定に制御された石英ガラス製酸水素バーナー3で管周方向に順次加熱軟化させながら、管の接線方向に引っ張って平板化し、周囲をダイヤモンドカッターでトリミングすることによって1300×400×6mmの合成石英ガラス板に成型した。同様にして複数枚の合成石英ガラス板を作製した。それらの反りは、全て0.12%程度であった。上記複数枚からOH基濃度等の各ファクターにあまり差のない2枚を選択し、これらの2枚の板を、実施例4と同様にして、接合以降を行って両面光学研磨仕上がりの2600×400×4mmの接合合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、曲がり、表面粗さRa、接合部以外の部分での最大複屈折、接合部における複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、板全体の172nmにおける初期透過率変動幅、接合部でのOH基濃度の変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、仮想温度、F元素濃度、Cl元素濃度、接合した2枚それぞれの板の反りは表2の通りであった。
図7に示したように、この接合合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、表4に示したように測定位置に関わらず、ほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。
多孔質スート体を恒温保持するときの雰囲気を四フッ化珪素とヘリウムの混合雰囲気でかつその比率を5:95とし、温度を400℃、時間を24時間とした以外は実施例4と同様にして2600×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、曲がり、表面粗さRa、接合部以外の部分での最大複屈折、接合部における複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、板全体の172nmにおける初期透過率変動幅、接合部でのOH基濃度の変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、仮想温度、F元素濃度、Cl元素濃度、接合した2枚それぞれの板の反りは表2の通りであった。
この接合合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、表4に示したように測定位置に関わらず、ほぼ同一の均一な放射光照射強度となった。
実施例1と同様にして1500×400×6mmの合成石英ガラス板を作製し、該合成石英ガラス板を大気炉内で熱処理(仮想温度調節処理)しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で1500×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、そり、表面粗さRa、面内の最大複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、1cmで隣接する172nm初期透過率変動幅、及びOH基濃度変動幅、板全体の172nm透過率変動幅及びOH基濃度変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、Cl元素濃度、仮想温度、F元素濃度は表1の通りであった。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、窓材と被処理物との間隔が場所によって異なることにより、被処理物に対して均等な洗浄効果が得られず、被処理物の表面全体に洗浄効果を及ぼすには長時間を要した。実施例1と同様にして測定した放射光照射強度を表3に示した。
多孔質スート体を恒温保持するときの雰囲気を四フッ化珪素と塩素とヘリウムの混合雰囲気でかつその比率を10:5:85とし、尚且つ、真空加熱炉にて石英ガラス体を静置する容器として超高純度グラファイト製容器の代わりに灰分10wtppm以上の一般純度グラファイト製容器を用いた以外は実施例1と同様にして1500×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、そり、表面粗さRa、面内の最大複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、1cmで隣接する172nm初期透過率変動幅、及びOH基濃度変動幅、板全体の172nm透過率変動幅及びOH基濃度変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、Cl元素濃度、仮想温度、F元素濃度は表1の通りであった。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、窓材の透過率が低いために被処理物に対して均等な洗浄効果が得られず、被処理物の表面全体に洗浄効果を及ぼすには長時間を要した。実施例1と同様にして測定した放射光照射強度を表3に示した。
実施例4と同様にして1500×400×6mmの合成石英ガラス板を作製し、合成石英ガラス板を大気炉内で熱処理(仮想温度調整処理)しなかったこと、および接合時に従来から行われている方法である石英ガラス製の溶接棒を用いる方法によって接合を行った以外は実施例4と同様の方法で2600×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。石英ガラス製の溶接棒を用いる方法とは、石英ガラス製の溶接棒をバーナー加熱により溶融することによって石英ガラス部材同士を接合する手法である。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、曲がり、表面粗さRa、接合部以外の部分での最大複屈折、接合部における複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、板全体の172nmにおける初期透過率変動幅、接合部でのOH基濃度の変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、仮想温度、F元素濃度、Cl元素濃度、接合した2枚それぞれの板の反りは表2の通りであった。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、窓材と被処理物との間隔が場所によって異なることにより、被処理物に対して均等な洗浄効果が得られず、被処理物の表面全体に洗浄効果を及ぼすには長時間を要した。実施例4と同様にして測定した放射光照射強度を表4に示した。
多孔質スート体を恒温保持するときの雰囲気を四フッ化珪素と塩素とヘリウムの混合雰囲気でかつその比率を10:5:85とし、尚且つ、真空加熱炉にて石英ガラス体を静置する容器として超高純度グラファイト製容器の代わりに灰分10wtppm以上の一般純度グラファイト製容器を用いた以外は実施例4と同様にして2600×400×4mmの合成石英ガラス板を製造した。
この合成石英ガラス板の厚さの変動幅、曲がり、表面粗さRa、接合部以外の部分での最大複屈折、接合部における複屈折、長径1mm以上の泡の数、不純物元素濃度、波長172nmの初期透過率T1およびエキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける透過率T2、板全体の172nmにおける初期透過率変動幅、接合部でのOH基濃度の変動幅、OH基濃度の最小値および最大値、体積変化、複屈折、仮想温度、F元素濃度、Cl元素濃度、接合した2枚それぞれの板の反りは表2の通りであった。
この合成石英ガラス板をエキシマUVランプ装置に窓材として組込んで点灯したところ、窓材の透過率が低いために被処理物に対して均等な洗浄効果が得られず、被処理物の表面全体に洗浄効果を及ぼすには長時間を要した。実施例4と同様にして測定した放射光照射強度を表4に示した。
[そり]
そりは、該大型合成石英ガラス板を鉛直に立て、定規を水平に当てて測定するものとし、弓形の場合は弦の長さに対する弧の高さ、波形の場合は山から山まで(又は谷から谷まで)の距離に対する谷の深さ(又は山の高さ)を測り、次の式によってそりを算出する。
ここに C: そり(%)
h: 弧の高さ、谷の深さ又は山の高さ(mm)
l: 弦の長さ、山から山までの距離又は谷から谷までの距離(mm)
[曲がり]
曲がりは、接合によって作製された該大型合成石英ガラス板の長い板側を鉛直の壁に接合部が浮き上がらない方の面を接して立て、定規を水平に当てて、壁から離れた最大の距離を測定するものとする。
散乱光の下で目視観察し、泡が発見された場合にこの大きさを測定する。
[複屈折]
偏光板歪計を使用したレターデーション測定法。
[表面粗さ]
触針式表面粗さ測定機による測定法。
[不純物元素分析]
ICP発光分光分析法による。
[透過率測定]
両面を表面粗さRaが0.25nm以下、平行度が角度5秒以下になるようにして厚さ3mmに鏡面研磨した試料片を用いた真空紫外分光光度計による測定法。透過率は次の式によって算出される。
ここに T: 透過率(%)
I0:
光路上に試料片がないときの光量
I:
光路上に試料片を設置したときに試料片を通過して出射する光量
大型合成石英ガラス板の対角線上の任意の30点の位置から寸法20×20×4mmの測定サンプルを30個切り出す。次いで、各測定サンプルを上記[透過率測定]に準じて鏡面研磨加工を施す。次に各測定サンプル内において、1cmで隣接する2つのポイントにおいて、各々172nm透過率を測定し、その2つのポイントの透過率差を求める。透過率測定を全30サンプルで行い、各サンプル内の透過率差における最大値を1cmで隣接する172nm透過率変動幅(%)とする。
[板全体の172nm透過率変動幅]
前項目の測定では、全30サンプル、計60ポイントの透過率データが得られることになる。この60ポイントの透過率の最大値と最小値の差を板全体の172nm透過率変動幅(%)とする。
[エキシマUVランプ光照射]
図8はエキシマUVランプ光照射図を示す。エキシマUVランプ41から受けるエキシマUVランプ光48が30 mW/cm2の位置に、30mm×30mmの寸法に切断した合成石英ガラス板片43を設置する。石英ガラス板片43の一部にはアルミ箔等からなる遮蔽物44を設け、エキシマUVランプ光が照射されない部分を作る。境界45はエキシマUVランプ光が照射される部分と遮蔽される部分との境界に相当する位置である。
[複屈折]
He-Neレーザ(632.8nm)を光源とする自動複屈折測定装置(ハインズインスツルメンツ社製、EXICOR
350AT)により、境界45付近を測定する。
He-Neレーザ(632.8nm)を光源とする光干渉計(ザイゴ社製、Mark
GPIxp)により、境界45付近を測定し、屈折率変化Δnを求める。密度と屈折率の関係を表すLorentz-Lorenzの式と屈折率変化Δnを用いて次の式から密度変化を求める。
ここに、ρc:密度変化
n0:遮蔽部の屈折率
n1:照射部の屈折率
密度変化から、体積変化Vcは次式のように求められる。
[OH基濃度]
D.M.DODD
and D.B.FRASER, Optical determination of OH in fused silica, Journal of Applied
Physics, Vol. 37(1966) p. 3911文献記載の測定法による。
前項目の透過率測定と同様、大型合成石英ガラス板の対角線上の任意の30点の位置から寸法20×20×4mmの測定サンプルを30個切り出し、各々OH基濃度を測定し、OH基濃度の最大値、最小値とする。
[1cmで隣接するOH基濃度変動幅]
前項目のOH基濃度測定と同様、全30サンプルを用いて測定する。各測定サンプル内1cmで隣接する2つのポイント、計60ポイントにおいて、各々OH基濃度を測定し、その2つのポイントの濃度差を求める。OH基濃度測定を全30サンプルで行い、各サンプル内の濃度差における最大値を1cmで隣接するOH基濃度変動幅(wtppm)とする。
前項目の測定では、全30サンプル、計60ポイントのOH基濃度データが得られることになる。この60ポイントのOH基濃度の最大値と最小値の差を板全体のOH基濃度変動幅(wtppm)とする。
[接合部におけるOH基濃度変動幅]
大型合成石英ガラス板から、接合部を含んだ40×20×4mmのサンプルを10個切り出し、それぞれのサンプルについて接合部と、接合部から10mm離れたポイントでのOH基濃度を測定し、その2つのポイントのOH基濃度差を求める。OH基濃度測定を全10サンプルで行い、各サンプル内のOH基濃度差における最大値を接合部におけるOH基濃度変動幅(wtppm)とする。
[Cl元素濃度]
HF水溶液により分解後、AgNO3添加による比濁法による測定法。
[仮想温度]
A. E. GEISSBERGER and F. L. GALEENER, Raman studies
of vitreous SiO2 versus fictive temperature, Physical Review B, Vol.
28, No. 6, pp. 3266〜71文献記載のラマン散乱分光光度法による測定法。
[F元素濃度]
フッ化物イオン選択性電極を用いたイオン選択性電極法による測定法
高周波電源装置に接続して所定の電圧をかけ、点灯させて100時間後の窓材(合成石英ガラス板)表面での波長172nmの放射光強度を測定した。図6のとおり、窓材の中央(E)及び窓材の四隅(A、C、G、I)、前記四隅の中間(B、D、F、H)を測定点とし、測定した。中央の測定点(E)を除き、測定点は窓材の端から鉛直方向に50mmの位置で測定した。それぞれの位置での放射光強度を、中央の測定点(E)の位置における強度を100としたときの相対強度で表す。
[放射光の強度(実施例4〜6、比較例3および4)]
高周波電源装置に接続して所定の電圧をかけ、点灯させて100時間後の窓材表面での波長172nmの放射光強度を測定した。図7のとおり、窓材の接合部47及び接合部から10mm離れた点(D1、E1、F1、D3、E3、F3)、窓材の四隅(A、C、G、I)、前記四隅の中間(B、H)を測定点とし、測定した。測定点(A、B、C、D1、E1、F1、D3、E3、F3、G、H、Iは窓材の端から鉛直方向に50mmの位置で測定した。それぞれの位置での放射光強度を、中央の測定点(E2)の位置における強度を100としたときの相対強度で表す。
3 酸水素バーナー
5 切り込み
10 接合装置
14 固定支持手段
16 第1基台
18a,18b 第1下部支持具
20a,20b 第1上部支持具
22 可動支持手段
26 第2基台
28 レール
30 可動台
32a、32b 第2下部支持具
34a,34b 第2上部支持具
36 第3基台
38a,38b ストレートバーナー
38 バーナー手段
40 バーナー保持部材
A,B 石英ガラス板材
41 エキシマUVランプ
42 エキシマUVランプ装置
43 合成石英ガラス板片
44 遮蔽物
45 照射部と遮蔽部の境界
46 合成石英ガラス板
47 接合部
48 エキシマUVランプ光
Claims (20)
- 高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解法によって合成される合成石英ガラスからなり、波長150〜250nmの真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板において、該合成石英ガラス板の外周の全長が1500mm以上、厚さの変動幅が1mm以下、そりが0.5%以下、表面粗さRaが50nm以下、複屈折が10nm/cm以下、長径1mm以上の泡を含まず、仮想温度が800℃以上1200℃以下であることを特徴とするエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 隣接する1cmあたりの初期透過率の変動幅が1%以下である請求項1のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 板全体の初期透過率の変動幅が5%以下である請求項1または2のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 隣接する1cmあたりのOH基濃度の変動幅が8wtppm以下である請求項1〜3のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 板全体のOH基濃度の変動幅が80wtppm以下である請求項1〜4のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- Cl元素濃度が30wtppm以下である請求項1〜5のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 厚さが3〜10mmである請求項1〜6のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 高純度の珪素化合物を原料とし、火炎加水分解法によって合成される合成石英ガラスからなり、波長150〜250nmの真空紫外光を放出するエキシマUVランプ装置用合成石英ガラス板において、該合成石英ガラス板が2枚以上の板を互いの端面を突き合わせて接合して成り、接合後の外周の全長が2700mm以上、厚さの変動幅が1mm以下、接合による板の曲がりが3mm以下、接合部での複屈折が80nm/cm以下で、接合部を含む板全体で長径1mm以上の独立気泡がなく、接合部において長径1mm未満の独立気泡が100mm四方に10個以下で、複数個の泡が連なり全長として10mm以上となる泡が無く、仮想温度が800℃以上1200℃以下であることを特徴とするエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 板全体での波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率の変動幅が10%以下である請求項8のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 表面粗さRaが50nm以下、接合部以外における複屈折が10nm/cm以下である請求項8または9のエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 接合部におけるOH基濃度の変動幅が60wtppm以下である請求項8〜10のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- Cl元素濃度が30wtppm以下である請求項8〜11のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 接合する枚数が5枚以下である請求項8〜12のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 用いる板の反りが0.5%以下である請求項8〜13のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- F元素濃度が200wtppm以上2000wtppm以下である請求項1〜14のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 合成石英ガラス板の波長172nmにおける厚さ3mmあたりの初期透過率をT1としたとき、T1が81%以上であり、エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の波長172nmにおける厚さ3mmあたりの透過率T2がT1×0.80以上である請求項1〜15のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後の体積変化が5×10-4以下である請求項1〜16のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- エキシマUVランプ光を30mW/cm2で1000時間照射した後で照射部と未照射部の境界における複屈折が100nm/cm以下である請求項1〜17のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- OH基濃度が1wtppm以上400wtppm以下である請求項1〜18のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
- 合成石英ガラス板中のアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素各々の濃度が100wtppb以下、Mg、Al、Ti、Cr、Fe、Ni、Cuの各元素濃度が50wtppb以下である請求項1〜19のいずれかのエキシマUVランプ装置用大型合成石英ガラス板。
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