JP2009190256A - 印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥手段の昇温時において、ウェブの損紙を低減することができる印刷機を提供する。
【解決手段】対接する一対の印刷胴20,21の間にウェブを挟み込んで、一対の印刷胴20,21を回転させることにより、ウェブを搬送経路K上に沿って搬送しながらウェブに印刷可能な印刷手段と、搬送経路Kにおいて印刷手段の下流側に配設され、印刷後のウェブを乾燥可能な乾燥手段と、印刷手段および乾燥手段を制御可能な制御手段と、を備え、制御手段は、乾燥手段の昇温時におけるウェブの搬送速度を、印刷時におけるウェブの搬送速度に比して遅くする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、搬送されるウェブに印刷を行う印刷機に関するものである。
従来の印刷機として、印刷用紙を加湿する加湿手段と、加湿手段の下流側に設けられた複数の印刷ユニットと、各印刷ユニットの下流側に設けられた複数の乾燥手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この印刷機において、印刷用紙は連続したウェブ状に構成されており、印刷用紙の搬送経路の上流側から下流側に向けて搬送される。そして、この印刷機では、搬送経路上に沿って搬送される印刷用紙に対し、加湿手段により印刷用紙の全面に水分を含ませた後、印刷ユニットにより印刷用紙に印刷を行い、乾燥手段により印刷後の印刷用紙に熱風を吹き付けて印刷用紙を乾燥させる。これにより、印刷機は、搬送される印刷用紙の幅を調整することが可能な構成となっている。
特開2006−281520号公報
ところで、印刷機を起動させて印刷作業を開始する場合、印刷開始の前までに、乾燥手段から吹き付けられる熱風の温度を、所定の温度まで昇温させる必要がある。つまり、乾燥手段からの熱風が所定の温度以上になるまでは印刷用紙に熱風を吹き付けたとしても、印刷用紙を十分に乾燥させることができない。このため、印刷機による印刷開始の前までに、乾燥手段を所定時間運転させることで、乾燥手段から吹き付けられる熱風の温度を所定の温度まで昇温させている。
ここで、乾燥手段を昇温させる場合、乾燥手段に臨んだ印刷用紙には熱風が吹き付けられるため、印刷用紙は吹き付けられる熱風により過度に乾燥してしまう。印刷用紙が過度に乾燥してしまうと、応力に対する耐久力が低下してしまうため、印刷用紙が破断してしまう虞がある。このとき、印刷用紙の破断を抑制すべく、印刷用紙は、印刷時における搬送速度で搬送されながら、乾燥手段の昇温が行われる。
しかしながら、乾燥手段の昇温時において、印刷時における搬送速度で印刷用紙を搬送してしまうと、搬送した印刷用紙が損紙となってしまう問題がある。
そこで、本発明は、乾燥手段の昇温時において、ウェブの損紙を低減することができる印刷機を提供することを課題とする。
本発明の印刷機は、対接する一対の印刷胴の間にウェブを挟み込んで、一対の印刷胴を回転させることにより、ウェブを搬送経路上に沿って搬送しながらウェブに印刷可能な印刷手段と、搬送経路において印刷手段の下流側に配設され、印刷後のウェブを乾燥可能な乾燥手段と、印刷手段および乾燥手段を制御可能な制御手段と、を備え、制御手段は、印刷手段を制御して、乾燥手段の昇温時におけるウェブの搬送速度を、印刷時におけるウェブの搬送速度に比して遅くすることを特徴とする。
この場合、搬送経路において乾燥手段の上流側に配設され、乾燥手段に臨むウェブに湿し水を供給可能な水分供給手段を更に備えると共に、制御手段は、水分供給手段を制御可能に構成されており、制御手段は、乾燥手段の昇温時において、水分供給手段を制御して、ウェブに湿し水を供給することが、好ましい。
また、この場合、乾燥手段の昇温時において、水分供給手段によりウェブに供給される湿し水の供給量は、ウェブが含有する含水量に応じて、調整されることが、好ましい。
これらの場合、印刷手段は、一対の印刷胴と、一対の印刷胴の一方に対接する版胴とを有すると共に、版胴に湿し水を供給可能な湿し手段をさらに備え、湿し手段は、水分供給手段を兼ねていることが、好ましい。
この場合、制御手段は、湿し手段を制御して、印刷時における湿し水の供給量に比して、乾燥手段の昇温時における湿し水の供給量を増加させることが、好ましい。
これらの場合、印刷手段は、インキを貯留するインキ貯留部と、複数のインキローラを備えると共にインキ貯留部から版胴へ向けてインキを供給可能なインキ供給手段とを更に有し、湿し手段は、版胴に対接した状態で複数のインキローラの中の1のインキローラに離接可能な水着ローラを有しており、乾燥手段の昇温時において、制御手段は、湿し手段を制御して、水着ローラをインキローラから離間させることが、好ましい。
この場合、乾燥手段の昇温時において、制御手段は、インキ供給手段によるインキ貯留部から版胴へのインキの供給を停止させることが、好ましい。
これらの場合、印刷手段は、水分供給手段と一体となった印刷ユニットとして構成され、印刷ユニットは、搬送経路において乾燥手段の上流側に複数設けられており、制御手段は、乾燥手段の昇温時において、複数の印刷ユニットのうち、乾燥手段の近傍に位置する1の印刷ユニットの水分供給手段を作動させることが、好ましい。
また、これらの場合、水分供給手段は、印刷手段と乾燥手段との間の搬送経路に配設され、搬送経路上に沿って搬送されるウェブに、湿し水を噴射可能な水分噴射手段を有していることが、好ましい。
また、これらの場合、搬送経路において乾燥手段の下流側に配設され、乾燥手段を通過したウェブの含水量を検出可能な含水量検出手段を更に備え、含水量検出手段は、ウェブの紙面温度を検出可能な紙面温度検出手段により構成されており、制御手段は、紙面温度検出手段の検出結果に基づいて、印刷手段による搬送速度を調整すると共に、水分供給手段による湿し水の供給量を調整することが、好ましい。
請求項1の印刷機によれば、乾燥手段の昇温時におけるウェブの搬送速度を、印刷時におけるウェブの搬送速度に比して遅くすることができる。これにより、乾燥手段の昇温時において、ウェブの搬送量を低減することができ、ウェブの損紙を低減することができる。なお、一対の印刷胴は、ウェブへの両面印刷が可能なように構成しても良いし、ウェブへの片面印刷が可能なように構成しても良い。
請求項2の印刷機によれば、乾燥手段の昇温時において、ウェブに湿し水を供給することができるため、ウェブの過度の乾燥を抑制することができる。つまり、ウェブが過度に乾燥してしまうと、ウェブは応力に対する耐久力が弱くなってしまい、ウェブが破断する虞がある。しかしながら、ウェブに湿し水を供給することにより、ウェブが乾燥しにくくなるため、ウェブの耐久力を維持することができ、ウェブの破断を抑制することができる。
請求項3の印刷機によれば、ウェブが含有する含水量に応じて、ウェブに供給される湿し水の供給量が定められるため、ウェブに対する湿し水の供給過剰や供給不足を抑制することができる。
請求項4の印刷機によれば、湿し手段を水分供給手段として兼用することができる。これにより、従来の構成を活用することができるため、装置構成を大幅に変更する必要が無い。
請求項5の印刷機によれば、ウェブの印刷時における湿し水の供給量に比して、乾燥手段の昇温時における湿し水の供給量を増加させることができる。これにより、乾燥手段の昇温時において、ウェブが破断することなく、印刷時における搬送速度よりも遅い搬送速度でウェブを搬送することができる。
請求項6の印刷機によれば、乾燥手段の昇温時において、水着ローラをインキローラから離間させることができるため、湿し手段は、インキ供給手段に湿し水を供給することがない。これにより、インキ供給手段に湿し水が供給されないため、乾燥手段の昇温時において、インキの乳化を抑制することができる。
請求項7の印刷機によれば、乾燥手段の昇温時において、インキ供給手段は、版胴へのインキの供給を停止させることができるため、インキの無駄な消費を抑制することができる。
請求項8の印刷機によれば、乾燥手段の昇温時において、複数の印刷ユニットのうち、乾燥手段の近傍に位置する1の印刷ユニットの水分供給手段を作動させることができる。このため、ウェブが乾燥装置に臨む直前に、水分供給手段はウェブに湿し水を供給することができる。これにより、供給した湿し水が蒸発等により減少することなく、湿し水の水量を適切に維持した状態で、乾燥装置に臨ませることができる。
請求項9の印刷機によれば、水分噴射手段は、搬送経路上に沿って搬送されるウェブに湿し水を噴射することができる。これにより、ウェブに湿し水を供給することができるため、乾燥手段の昇温時において、ウェブの破断を抑制することができる。
請求項10の印刷機によれば、紙面温度検出手段により乾燥後のウェブの紙面温度を検出することで、制御手段は、印刷手段による搬送速度を調整することができると共に、湿し手段による湿し水の供給量を調整することができる。これにより、湿し手段による湿し水の供給過剰や供給不足を抑制することができると共に、印刷手段による搬送速度のコントロールを行うことができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明にかかる印刷機を適用したオフセット輪転印刷機について説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
ここで、図1は、本実施例にかかるオフセット輪転印刷機を表した概略図であり、図2は、本実施例にかかる印刷ユニットの内部を模式的に表した概略図である。
図1に示すように、本実施例にかかるオフセット輪転印刷機1は、給紙装置3と、インフィード装置4と、印刷装置5と、乾燥装置6と、冷却装置7と、ウェブパス装置8と、折機9と、排紙コンベア10とから構成され、制御装置11により各装置が制御されている。
給紙装置3は、2つの巻取体(ウェブロール)が装着されるリールスタンドを有しており、一方の巻取体から引き出されて走行しているウェブWを、他方の巻取体のウェブWに接続することで、連続的にウェブWを供給可能となっている。インフィード装置4は、給紙装置3のウェブWを印刷装置5側に供給するものである。印刷装置5は、4つのインキ色である藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(yellow)、墨(Black)ごとの4個の印刷ユニット12,13,14,15がウェブ搬送方向に沿って並設されて構成されている。乾燥装置6は、印刷装置5により印刷が施されたウェブW上のインキを乾燥させるためのものであり、冷却装置7は、乾燥装置6での乾燥後の過剰な熱を蓄えるウェブWを適当な温度まで冷却するものである。ウェブパス装置8は、乾燥されて冷却されたウェブWを搬送するものであり、折機9は、ウェブWを縦折りにした後に裁断し、所定の大きさに折り畳んで折丁Sを形成するものであり、排紙コンベア10は、折り畳まれた折丁Sを機外へ搬出するものである。
従って、給紙装置3により巻取体からロール状のウェブWが引き出され、インフィード装置4により印刷装置5に供給され、この印刷装置5にて、各印刷ユニット12,13,14,15により多色印刷が施され、印刷されたウェブWは、乾燥装置6でインキが乾燥され、冷却装置7で冷却され、ウェブパス装置8を経て搬送された折機9により折丁Sが作成され、排紙コンベア10により搬出される。
ここで、本実施例1のオフセット輪転印刷機1にて、各印刷ユニット12,13,14,15は、ウェブWの表面および裏面に同時に印刷する両面印刷機を構成している。各印刷ユニット12,13,14,15は、使用するインキの色(藍、紅、黄、墨)が相違するだけで、その構成はほぼ同様のものとなっている。そのため、以下の説明では、1つの印刷ユニット15において、ウェブWの表面に印刷を施す構成についてのみ説明する。なお、この印刷ユニット15は、後述する水着ローラ42と一方の往復ローラ34aとが対接した、いわゆるITD湿し方式を採用している。
図2に示すように、印刷ユニット15は、搬送経路K上に沿って搬送されるウェブWの一方の上面(表面)に接する第1ブランケット胴20と、ウェブWを挟んで第1ブランケット胴20に対接する第2ブランケット胴21と、を備えている。つまり、一対のブランケット胴20,21(一対の印刷胴)は、ウェブWを挟んで互いに対接して回転自在に配置されており、一対のブランケット胴20,21が同期回転することにより、ウェブWを搬送経路K上に沿って搬送しながらウェブWに両面印刷を行っている。
ここで、印刷ユニット15は、請求項で述べる印刷手段と水分供給手段とが一体となった構成となっている。つまり、印刷ユニット15は、第1ブランケット胴20に対接する版胴25と、インキを貯留するインキ壷26(インキ貯留部)と、インキ壷26から版胴25へ向けてインキを供給するインキローラ群27(インキ供給手段)と、湿し水を貯留する水舟28と、水舟28から版胴25へ向けて湿し水を供給する水ローラ群29とを有している。なお、請求項で述べる湿し手段は、水舟および水ローラ群から構成され、湿し手段は、請求項の水分供給手段を兼ねた構成となっている。
版胴25は、その周面に印刷画像を形成するための刷版が装着されており、刷版の画線部には、インキローラ群27を介してインキ壷26からインキが供給され、刷版の非画線部には、水ローラ群29を介して水舟28から湿し水が供給される。
第1ブランケット胴20は、その周面に弾性材料で形成されたブランケットが装着されており、このブランケットには、版胴25の画線部に供給されたインキが転写される。そして、第1ブランケット胴20は、制御装置11に接続された第1モータ22を動力源として回転を行って、刷版の印刷画像を絵柄としてウェブWの表面にインキを転写する。なお、第2ブランケット胴21も、制御装置11に接続された第2モータ23を動力源として回転を行っている。そして、第1ブランケット胴20は、ウェブWの裏面にインキを転写する第2ブランケット胴21と協働してウェブWに所定の印圧をかけ、両面印刷を行う。
インキローラ群27は、インキ壷26から版胴25へ向けてインキが供給されるインキ供給経路KIの上流側から、インキ元ローラ31、呼出ローラ32、中間インキローラ群33、複数の往復ローラ34a,34b(本実施例1では2つ)、複数のインキ着ローラ35a, 35b,35c(本実施例1では3つ)が、順に配設されている。つまり、インキ元ローラ31に呼出ローラ32が対接可能に設けられ、呼出ローラ32に中間インキローラ群33が対接して設けられ、中間インキローラ群33に2つの往復ローラ34a,34bが対接して設けられ、2つの往復ローラ34a,34bに3つのインキ着ローラ35a, 35b,35cが対接して設けられている。そして、3つのインキ着ローラ35a, 35b,35cは、版胴25に対接して設けられている。
インキ元ローラ31は、インキ壷26のインキキー(不図示)により調量されたインキを錬り出してその表面にインキ被膜を形成すると共に、制御装置11に接続された第3モータ36を駆動源として回転を行う。呼出ローラ32は、インキ元ローラ31により供給されたインキを下流側の中間インキローラ群33に受け渡す。中間インキローラ群33は、下流側の2つの往復ローラ34a,34bと協働して、呼出ローラ32から供給されたインキを適度に練って3つのインキ着ローラ35a, 35b,35cに受け渡す。なお、2つの往復ローラ34a,34bは、幅方向(往復ローラ34a,34bの回転軸方向)に往復運動することで、インキを練ると共に表面に形成されるインキ被膜を均一にする。
水ローラ群29は、水舟28から版胴25へ向けて水が供給される水供給経路KWの上流側から、水元ローラ40、調量ローラ41、水着ローラ42が、順に配設されている。つまり、水元ローラ40には調量ローラ41が対接可能に設けられ、調量ローラ41には水着ローラ42が対接可能に設けられている。そして、水着ローラ42は、版胴25に対接していると共に、版胴25に対接した状態で2つの往復ローラ34a,34bの一方の往復ローラ34aに離接可能に設けられている。
水元ローラ40は、制御装置11に接続された第4モータ44を駆動源として回転を行うと共に、調量ローラ41は水元ローラ40に対し従動可能となっている。また、水着ローラ42は、図示しないモータにより回転駆動可能であると共に、シリンダ等により構成された離接機構43により、版胴25に対接した状態で、往復ローラ34aと対接する対接位置と、往復ローラ34aと離間する離間位置との間で移動することが可能なように構成されている。なお、離接機構43は、制御装置11により制御可能に構成されている。
従って、インキローラ群27および水ローラ群29の各ローラが回転すると、インキ元ローラ31によりインキ壷26から練り出されたインキは、呼出ローラ32を介して中間インキローラ群33に供給され、中間インキローラ群33および2つ往復ローラ34a,34bで適度に練られて薄膜を形成した後に、3つのインキ着ローラ35a, 35b,35cから版胴25の刷版に供給される。そして、刷版に付着したインキは、第1ブランケット胴20に転写され、第2ブランケット胴21との間でウェブWに所定の印圧が掛けられることで、各ブランケット胴20,21のインキを絵柄としてウェブWに転写される。一方、水元ローラ40により水舟28から汲み上げられた湿し水は、調量ローラ41を介して水着ローラ42に供給され、この水着ローラ42から版胴25および往復ローラ34aに供給される。往復ローラ34aに供給された湿し水はインキと混ざり合うことにより、インキを乳化させる。
再度、図1を参照して、乾燥装置6について説明する。乾燥装置6は、印刷後のウェブWに熱風を吹き付けてウェブWを乾燥させる乾燥手段としてのドライヤ50と、搬送経路Kにおいてドライヤ50の下流側に設けられ、乾燥されたウェブWの紙面温度を検出する紙面温度検出センサ51(紙面温度検出手段)とを有している。紙面温度検出センサ51は、検出した紙面温度に基づいて、乾燥後のウェブWに含有される含水量を推定するものである。そして、ドライヤ50および紙面温度検出センサ51は、制御装置11に接続されており、制御装置11は、紙面温度検出センサ51の検出結果に基づいて、ドライヤ50、水元ローラ40および一対のブランケット胴20,21を制御する。つまり、制御装置11は、紙面温度検出センサ51により乾燥後のウェブWの含水量を推定し、推定した含水量に基づいて、一対のブランケット胴20,21による搬送速度を調整すると共に、水元ローラ40による湿し水の供給量を調整している。
ところで、オフセット輪転印刷機1を起動してウェブWへの印刷を開始する場合、印刷開始前に乾燥装置6のドライヤ50を昇温させる必要がある。このとき、ドライヤ50の昇温時において、ウェブWが過度に乾燥してしまうことを防止すべく、制御装置11は、4つの印刷ユニット12,13,14,15のうち、乾燥装置6の近傍に位置する最下流側の印刷ユニット15を用いてウェブWに湿し水を供給しながら、ウェブWを一対のブランケット胴20,21により搬送して、乾燥装置6に臨ませる。すなわち、ドライヤ50の昇温は、印刷作業の準備段階において行われており、ドライヤ50が昇温しきった後に、ウェブWへの印刷が行われる。以下、ドライヤ50の昇温時における制御装置11の一連の制御について説明する。
制御装置11は、ドライヤ50の昇温時において、印刷ユニット15の第3モータ36を制御して、インキ元ローラ31の回転駆動を停止させることにより、インキ壷26から版胴25へのインキの供給を停止させる。この状態において、制御装置11は、離接機構43を制御して、水着ローラ42を版胴25に対接させた状態で、水着ローラ42を往復ローラ34aから離間させる。また、制御装置11は、印刷時において供給される湿し水の供給量に比して、ドライヤ50の昇温時において供給される湿し水の供給量が増加するように第4モータ44を制御して、水元ローラ40の回転を制御する、すなわち、水元ローラ40の回転数を増加させる。さらに、制御装置11は、印刷時において搬送されるウェブWの搬送速度に比して、ドライヤ50の昇温時において搬送されるウェブWの搬送速度が遅くなるように第1モータ22および第2モータ23を制御して、一対のブランケット胴20,21の回転を制御する、すなわち、一対のブランケット胴20,21の回転数を減少させる。
上記の構成において、ウェブWを搬送経路K上に沿って搬送すると、印刷ユニット15に臨んだウェブWには、一対のブランケット胴20,21を介して印刷時において供給される湿し水よりも多量の湿し水が供給される一方で、インキは供給されない。すなわち、ドライヤの昇温時50には、印刷ユニット15によるウェブWへの印刷は行われず、湿し水の供給だけがなされる。また、湿し水が供給されたウェブWは、印刷時における搬送速度よりも遅い搬送速度で、乾燥装置6に搬送される。そして、多量の湿し水を含有した状態で、乾燥装置6にウェブWが搬送されると、乾燥装置6はドライヤ50によりウェブWを乾燥させると共に、紙面温度検出センサ51により、ウェブWの紙面温度を検出する。このとき、制御装置11は、検出した紙面温度に基づいて、第4モータ44をフィードバック制御して、水元ローラ40の回転を調整すると共に、第1モータ22および第2モータ23をフィードバック制御して、一対のブランケット胴20,21の回転を調整する。
以上の構成によれば、ドライヤ50の昇温時におけるウェブWの搬送速度を、印刷時におけるウェブWの搬送速度に比して遅くすることができる。これにより、ドライヤ50の昇温時において、ウェブWの搬送量を低減することができ、ウェブWの損紙を低減することができる。
また、ドライヤ50の昇温時において、ウェブWに湿し水を供給することができるため、ウェブWの過度の乾燥を抑制することができ、ウェブWの破断を抑制することができる。
さらに、乾燥後のウェブWが含有する含水量に応じて、ウェブWに供給される湿し水の供給量が調整されるため、ウェブWに対する湿し水の供給過剰や供給不足を抑制することができる。
また、湿し手段を水分供給手段として用いることで、従来の構成を活用することができるため、装置構成を大幅に変更する必要が無い。
さらに、ドライヤ50の昇温時において、水着ローラ42を往復ローラ34aから離間させることができるため、インキローラ群27に湿し水を供給することがない。これにより、インキローラ群27に湿し水が供給されないため、ドライヤ50の昇温時において、インキの乳化を抑制することができる。
また、ドライヤ50の昇温時において、インキ元ローラ31は、版胴25へのインキの供給を停止させることができるため、インキの無駄な消費を抑制することができる。
さらに、4つの印刷ユニット12,13,14,15のうち、乾燥装置6の近傍に位置する最下流側の印刷ユニット15を用いて、ウェブWに湿し水を供給することができるため、ウェブWが乾燥装置6に臨む直前に、湿し水を供給することができる。これにより、供給した湿し水が蒸発等により減少することなく、湿し水の水量を適切に維持した状態で、乾燥装置6に臨ませることができる。なお、4つの印刷ユニット12,13,14,15をすべて用いて、ウェブWに湿し水を供給してもよい。
また、紙面温度検出センサ51により乾燥後のウェブWの紙面温度を検出することで、制御装置11は、一対のブランケット胴20,21による搬送速度を調整することができると共に、水元ローラ40による湿し水の供給量を調整することができる。これにより、水元ローラ40による湿し水の供給過剰や供給不足を抑制することができると共に、一対のブランケット胴20,21による搬送速度のコントロールを行うことができる。
次に、図3を参照して、実施例2にかかるオフセット輪転印刷機1について説明する。図3は、実施例2にかかる印刷ユニットの内部を模式的に表した概略図である。なお、重複した記載を避けるべく異なる部分についてのみ説明する。このオフセット輪転印刷機1は、各印刷ユニット12,13,14,15の湿し方式がAD湿し方式、すなわち、水着ローラ42と往復ローラ34aとが常に離間した状態となっている。このため、水舟28から汲み出された湿し水は、往復ローラ34aへ供給されることなく、版胴25にのみ供給される。
この構成においても、制御装置11は、印刷時において供給される湿し水の供給量に比して、ドライヤ50の昇温時において供給される湿し水の供給量が増加するように第4モータ44を制御して、水元ローラ40の回転を制御する、すなわち、水元ローラ40の回転数を増加させる。また、制御装置11は、印刷時において搬送されるウェブWの搬送速度に比して、ドライヤ50の昇温時において搬送されるウェブWの搬送速度が遅くなるように第1モータ22および第2モータ23を制御して、一対のブランケット胴20,21の回転を制御する、すなわち、一対のブランケット胴20,21の回転数を減少させる。
これにより、各印刷ユニット12,13,14,15が、AD湿し方式であっても、ウェブWの搬送量を低減することができるため、ウェブWの損紙を低減することができ、版胴25へのインキの供給を停止させることができるため、インキの無駄な消費を抑制することができる。
なお、上記した実施例1および実施例2において、各印刷ユニット12,13,14,15は、両面印刷が可能な構成としたが、片面印刷が可能な印刷ユニットに適用してもよい。この場合、一対のブランケット胴20,21に代えて、一方をブランケット胴、他方を圧胴にすることが好ましい。すなわち、請求項の印刷胴は、ブランケット胴と圧胴とを含んだ意である。また、実施例1および実施例2において、制御装置11は、紙面温度検出センサ51により検出した乾燥後のウェブWの紙面温度に基づいて、第4モータ44をフィードバック制御して、水元ローラ40の回転を調整すると共に、第1モータ22および第2モータ23をフィードバック制御して、一対のブランケット胴20,21の回転を調整していたが、これに代えて、紙面温度検出センサ51により乾燥前のウェブWの紙面温度を検出し、検出した紙面温度に基づいて、適切な水元ローラ40および一対のブランケット胴20,21の回転数を設定するようにフィードフォワード制御しても良い。
次に、図4を参照して、実施例3にかかるオフセット輪転印刷機1について説明する。図4は、実施例3にかかるオフセット輪転印刷機を表した概略図である。なお、この場合も、重複した記載を避けるべく異なる部分についてのみ説明する。このオフセット輪転印刷機1は、印刷装置5と乾燥装置6との間に、湿し手段としての湿し装置60が別途設けられている。
この湿し装置60は、搬送経路K上に沿って搬送されるウェブWに、湿し水を噴射可能な湿し水スプレー機構61(湿し水噴射手段)を有している。湿し水スプレー機構61は、制御装置11に接続されており、制御装置11は、ドライヤ50の昇温時において、湿し水スプレー機構61を作動させて、ウェブWに湿し水を供給する。
この構成においても、ウェブWに多量の湿し水を供給することができるため、ドライヤ50の昇温時において、ウェブWの過度の乾燥を抑制することができ、ウェブWの破断を抑制することができる。
以上のように、本発明にかかる印刷機は、ウェブを乾燥させるドライヤを昇温させる構成において有用であり、特に、ウェブに湿し水を供給する場合に適している。
実施例1にかかるオフセット輪転印刷機を表した概略図である。 実施例1にかかる印刷ユニットの内部を模式的に表した概略図である。 実施例2にかかる印刷ユニットの内部を模式的に表した概略図である。 実施例3にかかるオフセット輪転印刷機を表した概略図である。
符号の説明
1 オフセット輪転印刷機
5 印刷装置
6 乾燥装置
11 制御装置
12,13,14,15 4個の印刷ユニット
20 第1ブランケット胴
21 第2ブランケット胴
22 第1モータ
23 第2モータ
25 版胴
26 インキ壷
27 インキローラ群
28 水舟
29 水ローラ群
31 インキ元ローラ
32 呼出ローラ
33 中間インキローラ群
34a,34b 2つの往復ローラ
35a, 35b,35c 3つのインキ着ローラ
40 水元ローラ
41 調量ローラ
42 水着ローラ
43 離接機構
44 第4モータ
50 ドライヤ
51 紙面温度検出センサ
60 湿し装置
61 湿し水スプレー機構
K 搬送経路
W ウェブ
KI インキ供給経路
KW 水供給経路

Claims (10)

  1. 対接する一対の印刷胴の間にウェブを挟み込んで、前記一対の印刷胴を回転させることにより、前記ウェブを搬送経路上に沿って搬送しながら前記ウェブに印刷可能な印刷手段と、
    前記搬送経路において前記印刷手段の下流側に配設され、印刷後の前記ウェブを乾燥可能な乾燥手段と、
    前記印刷手段および前記乾燥手段を制御可能な制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記印刷手段を制御して、前記乾燥手段の昇温時における前記ウェブの搬送速度を、印刷時における前記ウェブの搬送速度に比して遅くすることを特徴とする印刷機。
  2. 前記搬送経路において前記乾燥手段の上流側に配設され、前記乾燥手段に臨む前記ウェブに湿し水を供給可能な水分供給手段を更に備えると共に、前記制御手段は、前記水分供給手段を制御可能に構成されており、
    前記制御手段は、
    前記乾燥手段の昇温時において、前記水分供給手段を制御して、前記ウェブに湿し水を供給することを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  3. 前記乾燥手段の昇温時において、前記水分供給手段により前記ウェブに供給される前記湿し水の供給量は、前記ウェブが含有する含水量に応じて、調整されることを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
  4. 前記印刷手段は、前記一対の印刷胴と、前記一対の印刷胴の一方に対接する版胴とを有すると共に、
    前記版胴に湿し水を供給可能な湿し手段をさらに備え、
    前記湿し手段は、前記水分供給手段を兼ねていることを特徴とする請求項2または3に記載の印刷機。
  5. 前記制御手段は、前記湿し手段を制御して、印刷時における前記湿し水の供給量に比して、前記乾燥手段の昇温時における前記湿し水の供給量を増加させることを特徴とする請求項4に記載の印刷機。
  6. 前記印刷手段は、インキを貯留するインキ貯留部と、複数のインキローラを備えると共に前記インキ貯留部から前記版胴へ向けてインキを供給可能なインキ供給手段とを更に有し、
    前記湿し手段は、前記版胴に対接した状態で前記複数のインキローラの中の1のインキローラに離接可能な水着ローラを有しており、
    前記乾燥手段の昇温時において、前記制御手段は、前記湿し手段を制御して、前記水着ローラを前記インキローラから離間させることを特徴とする請求項4または5に記載の印刷機。
  7. 前記乾燥手段の昇温時において、前記制御手段は、前記インキ供給手段による前記インキ貯留部から前記版胴へのインキの供給を停止させることを特徴とする請求項6に記載の印刷機。
  8. 前記印刷手段は、前記水分供給手段と一体となった印刷ユニットとして構成され、
    前記印刷ユニットは、前記搬送経路において前記乾燥手段の上流側に複数設けられており、
    前記制御手段は、前記乾燥手段の昇温時において、前記複数の印刷ユニットのうち、前記乾燥手段の近傍に位置する1の印刷ユニットの前記水分供給手段を作動させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の印刷機。
  9. 前記水分供給手段は、前記印刷手段と前記乾燥手段との間の前記搬送経路に配設され、前記搬送経路上に沿って搬送される前記ウェブに、前記湿し水を噴射可能な水分噴射手段を有していることを特徴とする請求項2または3に記載の印刷機。
  10. 前記搬送経路において前記乾燥手段の下流側に配設され、前記乾燥手段を通過した前記ウェブの含水量を検出可能な含水量検出手段を更に備え、
    前記含水量検出手段は、前記ウェブの紙面温度を検出可能な紙面温度検出手段により構成されており、
    前記制御手段は、前記紙面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記印刷手段による搬送速度を調整すると共に、前記水分供給手段による前記湿し水の供給量を調整することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の印刷機。
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