JP2010143206A - 印刷機 - Google Patents

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史人 梶谷
Shigeo Makino
重雄 牧野
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幸和 小路
Yoshiaki Kanda
義昭 神田
Yasunori Tanabe
康紀 田邊
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Abstract

【課題】印刷機において、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うことを可能とする。
【解決手段】インキつぼ35,45、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50、版胴32,42、ブランケット胴31,41を直列に対接して構成し、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する保湿モードにあるときにインキ乾燥抑制手段を作動させる制御装置63を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、オフセット枚葉印刷機やオフセット輪転印刷機などの印刷ユニットにて、水性インキを使用可能な印刷機に関するものである。
一般に、オフセット輪転印刷機は、給紙装置とインフィード装置と印刷装置と乾燥装置と冷却装置とウェブパス装置と折り装置と排紙装置とから構成されている。給紙装置は、2つの巻取体(ウェブロール)が装着されるリールスタンドを有しており、一方の巻取体から引き出されて走行しているウェブを、他方の巻取体のウェブに接続することで、連続的にウェブを供給可能な印刷機を有している。インフィード装置は、給紙装置の巻取体から引き出されたウェブを所定の速度で印刷装置に供給するものである。印刷装置は、一般的にブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色それぞれに対応した4組の印刷ユニットがウェブ走行方向に沿って並設されている。乾燥装置は、印刷装置により印刷が施されたウェブ上のインキを乾燥させるためのものであり、冷却装置は、乾燥装置での乾燥後の過剰な熱を蓄えるウェブを適当な温度まで冷却するものである。ウェブパス装置は、乾燥されて冷却されたウェブを搬送するものであり、折り装置は、ウェブを縦折りされた後に裁断し、所定の大きさに折り畳んで折帖を形成するものであり、排紙装置は、折り畳まれた折帖を機外へ搬出するものである。
従って、給紙装置により巻取体からロール状のウェブが引き出され、このウェブがインフィード装置により所定の速度で印刷装置に供給され、この印刷装置における各印刷ユニットにより多色印刷が施され、印刷されたウェブは、乾燥装置でインキが乾燥され、冷却装置で冷却され、ウェブパス装置を経て搬送された折り装置により折帖が作成され、排紙装置により搬出される。
このようなオフセット輪転印刷機における印刷装置の各印刷ユニットは、両面印刷機の場合、水平に搬送されるウェブの上下に、インキ供給装置と、インキ着ローラと、版胴と、ブランケット胴がそれぞれ対称に配置されている。インキ供給装置は、インキつぼ装置を有し、インキつぼのインキをインキ元ローラやインキ受渡ローラなどを介してインキローラ群に受け渡し、その後、インキ着ローラに供給するものである。そして、インキ着ローラと版胴とブランケット胴は順に対接しており、版胴には表面に版が装着されており、ブランケット胴は、版胴に供給されたインキを絵柄としてウェブに転写することができる。
従って、インキ供給装置の各ローラを回転すると、インキ元ローラにより供給量が調整されたインキが、インキつぼから呼び出しローラに供給され、インキローラ群で適度に練られ、薄膜を形成した後にインキ着ローラから版胴の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴に転写され、対向するブランケット胴との間でウェブが挟持されることで、このウェブに所定の印圧が掛けられてブランケット胴のインキを絵柄として転写される。
上述した印刷装置の印刷ユニットでは、油性インキが用いられて印刷が行われる。この油性インキは、一般に、その粘性が高いことから、インキ供給装置として多数の練ローラを設け、且つ、複数のインキ着ローラを設けている。そのため、構造が大型化してしまう。また、油性インキは、顔料、インキ用樹脂、石油系溶剤などを主成分として形成されており、石油系溶剤として、VOC(揮発性有機溶剤)が用いられており、地球環境保全や労働環境保全の面で好ましくない。そのため、油性インキに代えてVOCを含まない水性インキを用いて印刷を行うことが提案されている。
水性インキを用いた印刷機としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された印刷ユニットでは、インキユニットと、水性インキを収容するのに適した版板を支持する版胴と、印刷ブランケットを支持するブランケット胴を設けると共に、版板、印刷ブランケット、インキユニットのうちの1つまたは2つ以上のインキ保持面を、水性インキを用いた印刷に適した所定の温度に維持するための冷却ユニットを設けている。
また、特許文献2では、インキ着ローラ上の水性インキの水分量を低下させるインキ水分量低下手段として、インキ着ローラにおける水性インキの転写部分を覆うカバーと、このカバーに覆われた空間部を除湿する除湿装置を設けている。
特表2000−506091号公報 特開2008−207485号公報
ところで、印刷装置による印刷作業では、版交換作業を行う場合、インキ供給装置によるインキの供給を停止すると共に、インキ着ローラ、版胴、ブランケット胴などの回転を停止し、この状態で、版胴に対して刷版の取外し及び取付けを行っている。ところが、水性インキは、一般に、水溶性樹脂やアミンやアルカリで水溶液とした樹脂を水に溶解させたものであり、油性インキに比べて乾燥しやすい。そのため、上述した水性インキを使用する印刷機にて、版交換作業時に、インキ着ローラ、版胴、ブランケット胴などを停止すると、ローラや胴の表面に付着している水性インキから水分が蒸発し、水性インキが乾燥してしまう。
印刷機のローラや胴の表面上の水性インキが乾燥すると、版交換完了後に、そのまま印刷作業を開始することができず、ローラや胴を洗浄してから印刷準備作業を行い、印刷作業を開始することとなる。そのため、印刷作業の作業性が低下するばかりでなく、水性インキを無駄に破棄して作業コスト増を招いてしまう。
本発明は上述した課題を解決するものであり、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うことが可能な印刷機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の印刷機は、水性インキを供給するインキ供給手段と、該インキ供給手段からインキが受け渡されるインキローラ群と、該インキローラ群からインキが受け渡される版胴と、該版胴に対接して該版胴に供給されたインキを絵柄として印刷用紙に転写するブランケット胴と、少なくとも前記インキローラ群のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モードにあるときに前記インキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明の印刷機では、前記インキ乾燥抑制手段は、前記インキ供給手段と前記インキローラ群を取り囲む囲繞部材と、該囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給する加湿空気供給手段を有することを特徴としている。
本発明の印刷機では、前記囲繞部材は、印刷機フレームと、前記インキローラ群と前記版胴とを仕切る仕切部材とを有することを特徴としている。
本発明の印刷機では、前記インキローラ群における最下流側のインキ着ローラを前記版胴から離間させるローラ移動手段を設け、互いに離間した前記インキ着ローラと前記版胴との間に前記仕切部材を挿入可能であることを特徴としている。
本発明の印刷機では、前記加湿空気供給手段は、前記印刷停止モードで前記囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給可能であると共に、前記印刷モードで前記インキローラ群における少なくとも一つのローラの表面に加湿空気を供給可能であることを特徴としている。
本発明の印刷機では、前記制御装置は、前記インキローラ群にて、前記印刷停止モードにおけるローラ回転速度を、前記印刷モードにおけるローラ回転速度より低速に設定することを特徴としている。
本発明の印刷機では、前記囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度を検出する湿度検出器を設け、前記制御手段は、前記湿度検出器が検出した雰囲気湿度に基づいて前記囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度が予め設定された湿度となるように前記加湿空気供給手段を制御することを特徴としている。
本発明の印刷機によれば、水性インキを供給するインキ供給手段と、インキ供給手段からインキが受け渡されるインキローラ群と、インキローラ群からインキが受け渡される版胴と、版胴に供給されたインキを絵柄として印刷用紙に転写するブランケット胴と、インキローラ群のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モードにあるときにインキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段とを設けている。従って、印刷作業を行う印刷モード間における印刷停止モードにあるとき、インキ乾燥抑制手段によりインキローラ群のインキの乾燥が抑制されることで、インキローラ群のインキの水分量が適正に維持されることとなり、印刷停止モードから印刷モードに移行したとき、早期に印刷作業を行うことができ、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うことが可能となる。
本発明の印刷機によれば、インキ乾燥抑制手段として、インキ供給手段とインキローラ群を取り囲む囲繞部材と、囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給する加湿空気供給手段を設けるので、印刷停止モードにあるとき、囲繞部材によりインキローラ群が取り囲まれ、加湿空気供給手段によりこの囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気が供給されることとなり、インキローラ群の周囲を適正な湿度に維持することができ、インキローラ群のインキの乾燥を適正に抑制することができる。
本発明の印刷機によれば、囲繞部材として、印刷機フレームと、インキローラ群と版胴とを仕切る仕切部材を設けるので、既存の部材に仕切部材を設けるだけで、インキローラ群を取り囲むことで、インキローラ群のインキの乾燥を抑制することができ、装置の大型化及び高コスト化を抑制することができる。
本発明の印刷機によれば、インキローラ群における最下流側のインキ着ローラを版胴から離間させるローラ移動手段を設け、互いに離間したインキ着ローラと版胴との間に仕切部材を挿入可能とするので、仕切部材とインキ着ローラ及び版胴との接触を防止し、インキローラ群を適正に取り囲むことができる。
本発明の印刷機によれば、加湿空気供給手段により、印刷停止モードで囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給可能とすると共に、印刷モードでインキローラ群における少なくとも一つのローラの表面に加湿空気を供給可能とするので、印刷停止モードだけでなく印刷モードでも、インキローラ群におけるローラの表面に付着しているインキの乾燥を抑制することができ、安定した印刷品質を確保することができると共に、加湿空気供給手段を共用化することで、装置の大型化及び高コスト化を抑制することができる。
本発明の印刷機によれば、制御装置は、インキローラ群にて、印刷停止モードにおけるローラ回転速度を印刷モードにおけるローラ回転速度より低速に設定するので、印刷停止モードにて、インキローラ群のローラの表面に付着しているインキの水分量を均一に維持することができると共に、このときのローラ回転速度を低速にすることで、無駄なインキの循環を減少してインキの品質の低下を抑制することができる。
本発明の印刷機によれば、囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度を検出する湿度検出器を設け、制御手段は、湿度検出器が検出した雰囲気湿度に基づいて囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度が予め設定された湿度となるように加湿空気供給手段を制御するので、インキローラ群の周囲を適正な湿度に維持することができ、インキローラ群のインキの乾燥を適正に抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る印刷機の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図、図2は、実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表す概略図、図3は、実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表す図2のIII−III断面図、図4は、実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表すフローチャート、図5は、実施例1の印刷ユニットにおける印刷モードを表すフローチャート、図6は、実施例1の印刷ユニットにおける運転モードを表すタイムチャート、図7は、実施例1の印刷機を表す概略構成図である。
実施例1の印刷機は、水性インキを用いたオフセット輪転印刷機であって、図7に示すように、給紙装置11と、インフィード装置12と、印刷装置13と、乾燥装置14と、冷却装置15と、ウェブパス装置16と、折り装置17と、排紙装置18とから構成されている。
給紙装置11は、2つの巻取体(ウェブロール)が装着されるリールスタンドを有しており、一方の巻取体から引き出されて走行しているウェブ(印刷用紙)を、他方の巻取体のウェブに接続することで、連続的にウェブを供給可能な紙継装置を有している。インフィード装置12は、給紙装置11のウェブを印刷装置13側に供給するものである。印刷装置13は、4つの水性インキ色である墨(Black)、藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(Yellow)ごとの4個の印刷ユニット21,22,23,24がウェブ走行方向に沿って並設されて構成されている。乾燥装置14は、印刷装置13により印刷が施されたウェブ上の水性インキを乾燥させるためのものであり、冷却装置15は、乾燥装置14での乾燥後の過剰な熱を蓄えるウェブを適当な温度まで冷却するものである。ウェブパス装置16は、乾燥されて冷却されたウェブを搬送するものであり、折り装置17は、ウェブを縦折りされた後に裁断し、所定の大きさに折り畳んで折帖を形成するものであり、排紙装置18は、折り畳まれた折帖を機外へ搬出するものである。
従って、給紙装置11により巻取体からロール状のウェブWが引き出され、インフィード装置12により印刷装置13に供給され、この印刷装置13にて、各印刷ユニット21,22,23,24により多色印刷が施され、印刷されたウェブWは、乾燥装置14で水性インキが乾燥され、冷却装置15で冷却され、ウェブパス装置16を経て搬送されて折り装置17により折帖が作成され、排紙装置18により搬出される。
ここで、本実施例のオフセット輪転印刷機にて、各印刷ユニット21,22,23,24は、ウェブWの表面及び裏面に同時に印刷する両面印刷機であって、使用する水性インキの色(墨、藍、紅、黄)が相違するだけで、その構成はほぼ同様のものとなっている。そのため、以下の説明では、一つの印刷ユニット21において、ウェブWの表面に印刷を施す構成についてのみ説明する。
印刷ユニット21において、図1に示すように、ウェブWの搬送経路における上方には、ブランケット胴31が配置されると共に、このブランケット胴31に対接して版胴32が配置されている。そして、版胴32の上方に、インキローラ群33とインキ供給装置34が配置されている。
このインキ供給装置34は、予め設定された所定粘性、つまり、所定水分率の水性インキまたは水溶性インキを貯留するインキ貯留部としてのインキつぼ35と、このインキつぼ35から図示しないインキキーにより調量されたインキを供給するインキ元ローラ36とを有している。また、インキローラ群33は、インキ元ローラ36のインキを受け渡す受渡しローラ37と、受渡しローラ37から受け渡されたインキを練る練ローラ38と、練ローラ38により練られたインキを幅方向に広げる往復ローラ39と、往復ローラ39から受け渡されたインキを版胴32に供給するインキ着ローラ40とを有している。
この場合、インキ元ローラ36、練ローラ38、インキ着ローラ40は、表面に弾力部を有するゴムローラである。一方、受渡しローラ37、往復ローラ39は、金属性のローラである。また、版胴32は、表面に図示しない版が装着された金属ローラであり、ブランケット胴31は、表面に弾力部としてのブランケットが装着されたゴムローラである。そして、インキ元ローラ36、受渡しローラ37、練ローラ38、往復ローラ39、インキ着ローラ40、版胴32、ブランケット胴31が直列をなして対接している。
印刷ユニット21において、ウェブWの搬送経路における下方には、ブランケット胴41が配置されると共に、このブランケット胴41に対接して版胴42が配置されている。そして、版胴42の下方に、インキローラ群43とインキ供給装置44が配置されている。
このインキ供給装置44は、予め設定された所定粘性、つまり、所定水分率の水性インキまたは水溶性インキを貯留するインキ貯留部としてのインキつぼ45と、このインキつぼ45から図示しないインキキーにより調量されたインキを供給するインキ元ローラ46とを有している。また、インキローラ群43は、インキ元ローラ46のインキを受け渡す受渡しローラ47と、受渡しローラ47から受け渡されたインキを練る練ローラ48と、練ローラ48により練られたインキを幅方向に広げる往復ローラ49と、往復ローラ49から受け渡されたインキを版胴42に供給するインキ着ローラ50とを有している。
この場合、インキ元ローラ46、練ローラ48、インキ着ローラ50は、表面に弾力部を有するゴムローラである。一方、受渡しローラ47、往復ローラ49は、金属性のローラである。また、版胴42は、表面に図示しない版が装着された金属ローラであり、ブランケット胴41は、表面に弾力部としてのブランケットが装着されたゴムローラである。そして、インキ元ローラ46、受渡しローラ47、練ローラ48、往復ローラ49、インキ着ローラ50、版胴42、ブランケット胴41が直列をなして対接している。
従って、インキ元ローラ36により供給量が調整された水性インキが、インキつぼ35から受渡しローラ37に供給され、練ローラ38及び往復ローラ39を通ることで適度に練られ、薄膜を形成した後にインキ着ローラ40に供給され、このインキ着ローラ40から版胴32の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴31に転写される。一方、インキ元ローラ46により供給量が調整された水性インキが、インキつぼ45から受渡しローラ47に供給され、練ローラ48及び往復ローラ49を通ることで適度に練られ、薄膜を形成した後にインキ着ローラ50に供給され、このインキ着ローラ50から版胴42の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴41に転写される。そして、表面印刷を行うブランケット胴31と裏面印刷を行うブランケット胴41との間でウェブWに所定の印圧が掛けられることで、各ブランケット胴31,41のインキを絵柄としてウェブWの表面及び裏面に転写することができる。
また、本実施例のオフセット輪転印刷機における印刷ユニット21には、インキローラ群33及びインキ供給装置34における少なくとも一組のローラの対接部にその回転方向の下流側から調湿空気を供給する調湿空気供給手段(加湿空気供給手段、除湿空気供給手段)が設けられている。
即ち、インキ元ローラ36と受渡しローラ37との対接部と、インキ元ローラ46と受渡しローラ47との対接部には、その回転方向の下流側に位置して第1噴射ノズル51,52が設けられている。そして、各第1噴射ノズル51,52には、加湿空気供給ライン53を介して加湿空気供給源54が連結され、この加湿空気供給ライン53にファン55と流量調整弁56が装着されている。
また、往復ローラ39とインキ着ローラ40との対接部、往復ローラ49とインキ着ローラ50の対接部には、その回転方向の下流側に位置して第2噴射ノズル57,58が設けられている。そして、第2噴射ノズル57,58には、除湿空気供給ライン59を介して除湿空気供給源60が連結され、除湿空気供給ライン59にファン61と流量調整弁62が装着されている。
第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給することで、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47上のインキの水分量を増加させるものである。第2噴射ノズル57,58は、往復ローラ39,49とインキ着ローラ40,50との対接部にその回転方向の下流側から除湿空気を供給することで、往復ローラ39,49やインキ着ローラ40,50上のインキの水分量を低下させるものである。
具体的には、加湿空気は、湿度が80%(70〜90%)の空気であり、ナノミストまたはミスト等である。一方、除湿空気は、湿度が30%(20〜40%)の空気であり、ドライ空気である。第1噴射ノズル51,52は、ローラ間を転写するときに水分が蒸発したインキに対して、水分を付与して所定の水分率を維持するためのものである。一方、第2噴射ノズル57,58は、ある程度、水分量が確保されたインキから水分を蒸発させて水分率を低下させることで、版胴32,42からブランケット胴31,41へのインキの転写性を確保するものである。
そして、各ファン55,61、流量調整弁56,62、加湿空気供給源54、除湿空気供給源60は、制御装置63により制御可能となっており、オペレータは、操作装置64により制御装置63に制御の指令値を出力することができる。この場合、印刷ユニット21における雰囲気湿度を検出する湿度検出器(図示略)を設け、制御装置63は、この湿度検出器が検出した雰囲気湿度に基づいて各噴射ノズル51,52,57,58が供給する調湿空気の湿度が最適となるように制御することが望ましい。
更に、本実施例のオフセット輪転印刷機における印刷ユニット21には、インキローラ群33,43のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モード(保湿モード)にあるときにこのインキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段を設けている。この場合、オペレータが制御装置63に印刷機の運転指令を指示する操作装置64には、図示しないが、印刷モードスイッチと保湿モードスイッチ(印刷停止モード)が設けられている。
即ち、図1乃至図3に示すように、印刷ユニット21は、ウェブWを上下にしてブランケット胴31,41、版胴32,42、インキローラ群33,43、インキ供給装置34,44が配置されているが、各ローラ及び胴は印刷機フレーム71に支持されている。この印刷機フレーム71は、操作側及び駆動側に設置される左右フレーム72,73と、上部に配置される天井フレーム74と、ウェブWの搬送方向における上流側に配置される前部フレーム75a,75bと、ウェブWの搬送方向における下流側に配置される後部フレーム76a,76bとを有している。この場合、前部フレーム75a,75bの間と、後部フレーム76a,76bの間には、ウェブWが追加する開口が形成されている。
そして、例えば、図3に詳細に示すように、インキ着ローラ40は、各軸部40a,40bが軸受77a,77b及びカラー78a,78bを介して左右フレーム72,73に回転自在に支持されている。この場合、カラー78a,78bは、インキ着ローラ40に対して偏心して左右フレーム72,73に支持されており、このカラー78a,78bには、油圧シリンダ79a,79bが連結されている。一方、版胴32は、各軸部32a,32bが軸受80a,80bを介して左右フレーム72,73に回転自在に支持されている。そして、インキ着ローラ40の軸部40bに駆動ギア81が固結されると共に、版胴32の軸部32bに駆動ギア82が固結され、各駆動ギア81,82が噛み合い可能となっている。
従って、駆動ギア81,82が噛み合い状態にあるとき、インキ着ローラ40と版胴32は、同期して回転することができる。そして、油圧シリンダ79a,79bを伸縮し、カラー78a,78bを回動すると、その偏心量だけインキ着ローラ40を径方向に移動し、版胴32に対して接近離間することができる。版胴32に対してインキ着ローラ40が離間すると、駆動ギア81,82が噛み合い状態になく、インキ着ローラ40と版胴32は、同期して回転することができない。なお、下方のインキ着ローラ50も同様の構成となっている。本実施例では、カラー78a,78b及び油圧シリンダ79a,79bにより本発明のローラ移動手段が構成される。
また、印刷機フレーム71には、版胴32,42に対してインキ着ローラ40,50が離間したとき、このインキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に、両者の空間を仕切る仕切部材83,84が着脱自在となっている。即ち、印刷機フレーム71の上部にて、後部フレーム76aには、仕切部材83を挿入するスリット85が形成されると共に、左右フレーム72,73には、仕切部材83を移動自在に支持するガイドレール86a,86bが対向して固定されている。この場合、印刷機フレーム71の下部も同様の構成となっている。
従って、印刷機フレーム71にて、版胴32,42に対してインキ着ローラ40,50が離間したとき、仕切部材83,84をこのインキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に挿入することで両者の空間を仕切ることができる。その結果、インキローラ群33及びインキ供給装置34を印刷機フレーム71と仕切部材83により取り囲むことができると共に、インキローラ群43及びインキ供給装置44を印刷機フレーム71と仕切部材84により取り囲むことができる。なお、本実施例では、印刷機フレーム71と仕切部材83,84により囲繞部材が構成される。
印刷機フレーム71には、この印刷機フレーム71と仕切部材83により取り囲まれた部屋Aに対して加湿空気を供給する第3噴射ノズル87が設けられると共に、印刷機フレーム71と仕切部材84により取り囲まれた部屋Bに対して加湿空気を供給する第4噴射ノズル88が設けられている。そして、各噴射ノズル87,88には、加湿空気供給ライン89,90を介して加湿空気供給源54が連結され、この加湿空気供給ライン89,90にファン91,92と流量調整弁93,94が装着されている。
第3、第4噴射ノズル87,88は、部屋A,Bに加湿空気を供給し、この部屋A,Bの湿度を所定湿度に維持することで、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50上のインキの水分蒸発を抑制するものである。具体的には、加湿空気は、湿度が80%(70〜90%)の空気であり、ナノミストまたはミスト等である。なお、本実施例では、加湿空気供給源54、噴射ノズル87,88、加湿空気供給ライン89,90、ファン91,92、流量調整弁93,94により本発明の加湿空気供給手段が構成される。
そして、ファン91,92、流量調整弁93,94、加湿空気供給源54は、制御装置63により制御可能となっており、オペレータは、操作装置64により制御装置63に制御の指令値を出力することができる。この場合、印刷ユニット21における部屋A,Bには、室内の湿度を検出する湿度検出器95,96が設けられ、制御装置63は、湿度検出器95,96が検出した湿度に基づいて部屋A,Bの湿度が予め設定された湿度となるように加湿空気供給源54、ファン91,92、流量調整弁93,94を制御する。
そして、本実施例では、印刷作業を行う印刷モードにて、通常の印刷作業を実行する一方で、版交換作業など、印刷モード間で印刷作業を停止する保湿モードにて、仕切部材83,84により部屋A,Bを区画し、第3、第4噴射ノズル87,88からこの部屋A,Bに加湿空気を供給し、この部屋A,Bの湿度を所定湿度に維持する。このとき、制御装置63は、インキローラ群33,43にて、保湿モードにおけるローラ回転速度を、印刷モードにおけるローラ回転速度より低速に設定する。
また、印刷機フレーム71には、仕切部材83,84の有無を検出する検出器97,98が設けられており、検出結果を制御装置63に出力している。制御装置63は、検出器97,98が仕切部材83,84を検出したときには、油圧シリンダ79a,79bによるインキ着ローラ40,50の移動を禁止している。
ここで、上述した本実施例のオフセット輪転印刷機における印刷ユニット21の運転動作について説明する。
印刷ユニット21の印刷モードにて、図1に示すように、インキつぼ35,45に貯留されるインキは、水、顔料、樹脂などから構成され、ロール間における良好な転写性が確保できるようにその水分率(水分量)が設定されている。各ローラが回転すると、インキ元ローラ36,46により調量された水性インキが、インキつぼ35,45から受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49を介してインキ着ローラ40,50に供給される。このインキの供給に際し、インキは、良好な転写性(インキの流動性)が確保できる水分率(水分量)に設定されており、適正にインキ着ローラ40,50に供給される。
このとき、第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給する。インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47とは、その回転数が相違することからスリップが発生し、インキから水分が蒸発しやすい。そのため、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47上のインキに対して水分量を増加させる。
また、第2噴射ノズル57,58は、往復ローラ39,49とインキ着ローラ40,50との対接部にその回転方向の下流側から除湿空気を供給する。インキがインキ着ローラ40,50から版胴32,42、ブランケット胴31,41へ転写されるとき、版胴32,42とブランケット胴31,41上のインキの水分量を低下させることで、その転写性が向上する。そして、インキ着ローラ40,50に供給されたインキは、対接する版胴32,42に転写され、版胴32,42が回転することで、この版胴32,42に転写されたインキがブランケット胴31,41に受け渡される。
その後、ブランケット胴31,41が回転することで、このブランケット胴31,41に転写されたインキの絵柄がウェブWに至ると、各ブランケット胴31,41との間でウェブWに所定の印圧が掛けられ、各ブランケット胴31,41のインキの絵柄がウェブWの表面及び裏面に転写される。
一方、印刷ユニット21の保湿モードでは、図2に示すように、ウェブWの搬送を停止し、インキ着ローラ40,50を版胴32,42から離間させると共に、このインキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に仕切板83,84を挿入することで、部屋A,Bを仕切る。すると、インキローラ群33,43とインキ供給装置34,44は、印刷機フレーム71と仕切板83,84により部屋A,B内に囲繞される。ここで、第3、第4噴射ノズル87,88から部屋A,Bに加湿空気を供給し、この部屋A,Bの湿度を所定湿度に維持することで、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50上のインキの水分蒸発を抑制する。
この保湿モードの制御を具体的に説明する。オペレータは、所定の印刷作業が完了すると、次の印刷を行うために版交換作業を実行するが、このとき、操作装置64における保湿モードスイッチを押す。図4に示すように、ステップS11にて、この保湿モードスイッチがONされたかどうかを判定し、ここで、保湿モードスイッチがONされたと判定されたら、ステップS12にて、まず、ローラ加湿及びローラ除湿を停止する。即ち、制御装置63は、各ファン55,61、加湿空気供給源54、除湿空気供給源60を停止し、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気の供給を停止すると共に、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を停止する。
次に、ステップS13にて、油圧シリンダ79a,79bを収縮し、カラー78a,78bを介してインキ着ローラ40を移動し、版胴32から離間する。また、インキ着ローラ50も同様に移動し、版胴42から離間する。そして、ステップS14にて、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,31の回転を停止する一方、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50を低速で回転する。この場合、インキ元ローラ36,46は回転せず、且つ、受渡しローラ37,47との間に所定隙間が確保されていることから、インキ元ローラ36,46から受渡しローラ37,47へのインキの受渡しはない。
続いて、ステップS15にて、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に仕切部材83,84を挿入することで、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を部屋A,B内に囲繞する。ここで、ステップS16にて、制御装置63は、ファン91,92及び加湿空気供給源54を駆動することで、第3噴射ノズル87から部屋Aに対して加湿空気を供給すると共に、第4噴射ノズル88から部屋Bに対して加湿空気を供給する。この場合、制御装置63は、検出器97,98が仕切部材83,84を検出したら、各噴射ノズル87,88からの加湿空気の供給を開始するようにしてもよい。
そのため、第3、第4噴射ノズル87,88からの加湿空気により、各部屋A,Bは、所定の湿度に維持されることとなり、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を構成する受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の表面に付着しているインキからの水分の蒸発、つまり、乾燥が抑制される。この場合、制御装置63は、湿度検出器95,96が検出した各部屋A,Bの湿度に基づいて、この部屋A,Bの湿度が予め設定された湿度となるように加湿空気供給源54、ファン91,92、流量調整弁93,94を制御する。そして、この間に、版交換作業を行う。
版交換作業が終了すると、オペレータは、操作装置64における印刷モードスイッチを押す。図5に示すように、ステップS21にて、この印刷モードスイッチがONされたかどうかを判定し、ここで、印刷モードスイッチがONされたと判定されたら、ステップS22にて、まず、制御装置63は、ファン91,92及び加湿空気供給源54を停止することで、第3噴射ノズル87からの部屋Aに対する加湿空気の供給を停止すると共に、第4噴射ノズル88からの部屋Bに対する加湿空気の供給を停止する。
次に、ステップS23にて、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間から仕切部材83,84を抜き取ることで、各部屋A,Bを開放する。ステップS24では、制御装置63は、検出器97,98の検出結果から、仕切部材83,84の有無を判定する。ここで、この仕切部材83,84の抜き取りが確認されたら、ステップS25にて、油圧シリンダ79a,79bを伸長し、カラー78a,78bを介してインキ着ローラ40を移動し、版胴32に対接する。また、インキ着ローラ50も同様に移動し、版胴42に対接する。そして、ステップS26にて、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を開始すると共に、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の回転数を上昇する。この場合、低速で回転している受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の回転を停止してから、インキ着ローラ40,50を版胴32,42に対接し、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を開始し、インキ元ローラ36,46からのインキの供給を開始することが望ましい。
そして、ステップS27にて、ローラ加湿及びローラ除湿を開始する。即ち、制御装置63は、各ファン55,61、加湿空気供給源54、除湿空気供給源60を駆動し、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気の供給を開始すると共に、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を開始する。
そのため、第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給し、第2噴射ノズル57,58は、往復ローラ39,49とインキ着ローラ40,50との対接部にその回転方向の下流側から除湿空気を供給することとなり、オペレータは、印刷作業を開始することができる。
なお、水性インキの転写性及び画像形成性は、印刷品質に直結するものであり、オペレータは、印刷ユニット21の雰囲気状態に応じて加湿空気供給源54及び除湿空気供給源60の駆動制御(ON/OFF制御または能力制御)を行う必要がある。また、本実施例のオフセット輪転印刷機は、4つの印刷ユニット21,22,23,24を有しており、その他の印刷ユニット22,23,24でも同様の作業を行っている。
ここで、印刷機における印刷モード及び保湿モードの一連の流れを説明する。図6に示すように、時間tから時間tにかけて、印刷準備作業、例えば、版着作業、折切替作業などが行われ、時間tにて、印刷モードが開始される。まず、時間tから時間tにかけて、印刷速度をVまで上昇し、時間tまでの間に、色合わせ作業、見当合わせ作業、折帖合わせ作業などが行われる。次に、時間tから時間tにかけて、印刷速度をVまで上昇し、印刷速度Vに到達した時間tから時間tまでの間に、印刷作業が行われる。時間tにて、印刷作業が終了すると、印刷モードが終了し、保湿モードに移行する。即ち、ここで、印刷速度をVまで下降し、時間tまでの間に、版交換作業が行われる。この間に、上述したような、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50におけるインキの保湿が実行される。その後、時間tにて、版交換作業が終了すると、ここから、前述と同様に、印刷モードが開始される。
このように実施例1の印刷機にあっては、インキつぼ35,45、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50、版胴32,42、ブランケット胴31,41を直列に対接して構成し、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する保湿モードにあるときにインキ乾燥抑制手段を作動させる制御装置63を設けている。
従って、印刷作業を行う印刷モード間における保湿モードにあるとき、インキ乾燥抑制手段によりインキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥が抑制されることで、インキの水分量が適正に維持されることとなり、保湿モードから印刷モードに移行したとき、早期に印刷作業を行うことができ、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うことが可能となる。
また、本実施例の印刷機では、上述したインキ乾燥抑制手段として、インキ供給装置34,44とインキローラ群33,43を取り囲む囲繞部材、つまり、印刷機ユニット71及び仕切部材83,84を設けると共に、取り囲まれた室内に加湿空気を供給する加湿空気供給手段、つまり、加湿空気を噴射する噴射ノズル87,88を設けている。従って、保湿モードにあるとき、インキ供給装置34,44とインキローラ群33,43が取り囲まれ、噴射ノズル87,88によりこの取り囲まれた室内に加湿空気が供給されることとなり、各ローラの周囲を適正な湿度に維持することができ、インキの乾燥を適正に抑制することができる。また、既存の印刷機ユニット71に仕切部材83,84を設けるだけで、各ローラを容易に取り囲むことで、各ローラのインキの乾燥を抑制することができ、装置の大型化及び高コスト化を抑制することができる。
また、本実施例の印刷機では、インキローラ群33,43における最下流側のインキ着ローラ40,50を版胴32,42から離間させるローラ移動手段(油圧シリンダ79a,79b)を設け、互いに離間したインキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に仕切部材83,84を挿入可能とするので、仕切部材83,84とインキ着ローラ40,50及び版胴32,42との接触を防止し、各ローラを適正に取り囲むことができる。
また、本実施例の印刷機では、制御装置63は、保湿モードにおけるローラ回転速度を印刷モードにおけるローラ回転速度より低速に設定している。従って、保湿モードにて、インキ供給装置34,44とインキローラ群33,43のローラの表面に付着しているインキの水分量を均一に維持することができると共に、このときのローラ回転速度を低速にすることで、無駄なインキの循環を減少してインキの品質の低下を抑制することができる。
また、本実施例の印刷機では、各部屋A,Bの湿度を検出する湿度検出器95,96を設け、制御手段63は、湿度検出器95,96が検出した湿度に基づいて各部屋A,Bの湿度が予め設定された湿度となるように制御している。従って、各ローラの周囲を適正な湿度に維持することができ、インキの乾燥を適正に抑制することができる。
また、本実施例の印刷機では、印刷モードでは、第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給する。従って、ローラの対接部に供給された調湿空気は、ローラの回転により発生する周面の流れに同伴し、一組のローラの周面に沿って流れることで、ローラの表面に付着したインキにおける水分量が調節されることとなり、インキの良好な転写性を確保することができると共に、良好な画像形成性を確保することができ、その結果、印刷品質を向上することができる。
なお、上述した保湿モードへの移行に関し、ローラの加湿停止を実行してからインキ着ローラ40,50を版胴32,42から切り離したが、部屋A,Bへの加湿空気の供給開始の前後まで、ローラの加湿停止を待ってもよい。また、印刷モードへの移行に関し、部屋A,Bへの加湿空気の供給停止を実行してから仕切部材83,84を取外したが、ローラの加湿開始の前後まで、部屋A,Bへの加湿空気の供給停止を待ってもよい。
図8は、本発明の実施例2に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の印刷機では、図8に示すように、印刷ユニット21には、インキローラ群33,43のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モード(保湿モード)にあるときにこのインキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段を設けている。
そして、上述した加湿空気供給手段は、保湿モードで、各部屋A,Bに加湿空気を供給可能であると共に、印刷モードで、インキローラ群33,43における少なくとも一つのローラの表面に加湿空気を供給可能である。即ち、本実施例では、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部には、その回転方向の下流側に位置して第1噴射ノズル51,52が設けられている。そして、第1噴射ノズル51,52には、加湿空気供給ライン53を介して加湿空気供給源54が連結され、この加湿空気供給ライン53にファン55と流量調整弁56が装着されている。なお、この点は図1に図示している。
そのため、この第1噴射ノズル51,52、加湿空気供給ライン53、加湿空気供給源54、ファン55、流量調整弁56を加湿空気供給手段として兼用するようにしている。即ち、第1噴射ノズル51,52は、印刷モードで、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給する。一方、第1噴射ノズル51,52は、保湿モードで、各部屋A,Bに加湿空気を供給する。この場合、第1噴射ノズル51,52は、その噴射方向を変更できるように構成されており、印刷モードでは、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部を向き、保湿モードでは、各ローラに対向しない方向を向く。
ここで、本実施例のオフセット輪転印刷機における印刷ユニット21の運転動作について説明する。オペレータは、印刷作業が完了すると、次の印刷を行うために版交換作業を実行するが、このとき、操作装置64における保湿モードスイッチを押す。すると、制御装置63は、第1噴射ノズル51,52における噴射方向を変更し、各ローラに対向しない方向、例えば、印刷機フレーム71側を向ける。また、制御装置63は、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を停止する。
続いて、インキ着ローラ40,50を移動し、版胴32,42から離間し、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を停止する一方、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50を低速で回転する。そして、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に仕切部材83,84を挿入することで、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を部屋A,B内に囲繞する。
そのため、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気により、各部屋A,Bは、所定の湿度に維持されることとなり、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を構成する受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の表面に付着しているインキからの水分の蒸発、つまり、乾燥が抑制される。この場合、制御装置63は、湿度検出器95,96が検出した各部屋A,Bの湿度に基づいて、この部屋A,Bの湿度が予め設定された湿度となるように第1噴射ノズル51,52からの空気量や湿度を制御する。そして、この間に、版交換作業を行う。
版交換作業が終了すると、オペレータは、操作装置64における印刷モードスイッチを押す。そして、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間から仕切部材83,84を抜き取ることで、各部屋A,Bを開放する。そして、制御装置63は、検出器97,98の検出結果から、仕切部材83,84の抜き取りが確認されたら、インキ着ローラ40,50を移動し、版胴32,42に対接する。続いて、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を開始すると共に、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の回転数を上昇する。
そして、制御装置63は、第1噴射ノズル51,52における噴射方向を変更し、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部を向ける。また、制御装置63は、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を開始する。
そのため、第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給し、第2噴射ノズル57,58は、往復ローラ39,49とインキ着ローラ40,50との対接部にその回転方向の下流側から除湿空気を供給することとなり、オペレータは、印刷作業を開始することができる。
このように実施例2の印刷機にあっては、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する保湿モードにあるときにインキ乾燥抑制手段を作動させる制御装置63を設け、インキ乾燥抑制手段として第1噴射ノズル51,52を適用し、印刷モードにて、第1噴射ノズル51,52によりインキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部に、その回転方向の下流側から加湿空気を供給可能とすると共に、保湿モードにて、第1噴射ノズル51,52の向きを変え、仕切られた各部屋A,Bに加湿空気を供給可能としている。
従って、印刷作業を行う印刷モード間における保湿モードにあるとき、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気によりインキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥が抑制されることで、インキの水分量が適正に維持されることとなり、保湿モードから印刷モードに移行したとき、早期に印刷作業を行うことができ、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うことが可能となる。この場合、加湿空気供給手段とインキ乾燥抑制手段を共用化することで、装置の大型化及び高コスト化を抑制することができる。
図9は、本発明の実施例3に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の印刷機では、図9に示すように、印刷ユニット21には、インキローラ群33,43のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モード(保湿モード)にあるときにこのインキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段を設けている。
即ち、印刷機フレーム71の上部にて、巻取ロール101と連結ロール102が前後に支持されており、巻取ロール101から繰り出された仕切部材103の先端部が連結ロール102に連結可能となっている。一方、印刷機フレーム71の下部にて、巻取ロール104と連結ロール105が前後に支持されており、巻取ロール104から繰り出された仕切部材106の先端部が連結ロール105に連結可能となっている。この仕切部材103,106は、例えば、シート状のカバーであって、不使用時には、巻取ロール101,104に巻き取って収納可能となっている。
そして、この仕切部材103,106は、版胴32,42に対してインキ着ローラ40,50が離間したとき、このインキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に挿入することで、両者の空間を仕切ることができる。その結果、インキローラ群33及びインキ供給装置34を印刷機フレーム71と仕切部材103により取り囲むことができると共に、インキローラ群43及びインキ供給装置44を印刷機フレーム71と仕切部材106により取り囲むことができる。なお、本実施例では、印刷機フレーム71と仕切部材103,106により囲繞部材が構成される。
印刷機フレーム71には、この印刷機フレーム71と仕切部材103により取り囲まれた部屋Aに対して加湿空気を供給する第3噴射ノズル87が設けられると共に、印刷機フレーム71と仕切部材106により取り囲まれた部屋Bに対して加湿空気を供給する第4噴射ノズル88が設けられている。
ここで、本実施例のオフセット輪転印刷機における印刷ユニット21の運転動作について説明する。オペレータは、印刷作業が完了すると、次の印刷を行うために版交換作業を実行するが、このとき、操作装置64における保湿モードスイッチを押す。すると、制御装置63は、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気の供給を停止すると共に、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を停止する。
続いて、インキ着ローラ40,50を移動し、版胴32,42から離間し、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を停止する一方、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50を低速で回転する。そして、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間に仕切部材103,106を挿入することで、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を部屋A,B内に囲繞する。ここで、制御装置63は、第3噴射ノズル87から部屋Aに対して加湿空気を供給すると共に、第4噴射ノズル88から部屋Bに対して加湿空気を供給する。
そのため、第3、第4噴射ノズル87,88からの加湿空気により、各部屋A,Bは、所定の湿度に維持されることとなり、インキローラ群33,43及びインキ供給装置34,44を構成する受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の表面に付着しているインキからの水分の蒸発、つまり、乾燥が抑制される。この場合、制御装置63は、湿度検出器95,96が検出した各部屋A,Bの湿度に基づいて、この部屋A,Bの湿度が予め設定された湿度となるように第3、第4噴射ノズル87,88からの空気量や湿度を制御する。そして、この間に、版交換作業を行う。
版交換作業が終了すると、オペレータは、操作装置64における印刷モードスイッチを押す。すると、制御装置63は、第3噴射ノズル87からの部屋Aに対する加湿空気の供給を停止すると共に、第4噴射ノズル88からの部屋Bに対する加湿空気の供給を停止する。そして、インキ着ローラ40,50と版胴32,42との間から仕切部材103,106を巻き取ることで、各部屋A,Bを開放する。そして、制御装置63は、検出器97,98の検出結果から、仕切部材103,106の巻き取りが確認されたら、インキ着ローラ40,50を移動し、版胴32,42に対接する。続いて、インキ元ローラ36,46、版胴32,42、ブランケット胴31,41の回転を開始すると共に、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50の回転数を上昇する。
そして、制御装置63は、第1噴射ノズル51,52からの加湿空気の供給を開始すると共に、第2噴射ノズル57,58からの除湿空気の供給を開始し、ローラ加湿及びローラ除湿を開始する。そのため、第1噴射ノズル51,52は、インキ元ローラ36,46と受渡しローラ37,47との対接部にその回転方向の下流側から加湿空気を供給し、第2噴射ノズル57,58は、往復ローラ39,49とインキ着ローラ40,50との対接部にその回転方向の下流側から除湿空気を供給することとなり、オペレータは、印刷作業を開始することができる。
このように実施例3の印刷機にあっては、インキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する保湿モードにあるときにインキ乾燥抑制手段を作動させる制御装置63を設け、インキ乾燥抑制手段の囲繞手段として、印刷機フレーム71と、仕切部材103,106を設けている。
従って、印刷作業を行う印刷モード間における保湿モードにあるとき、第3、第4噴射ノズル87,88からの加湿空気によりインキ元ローラ36,46、受渡しローラ37,47、練ローラ38,48、往復ローラ39,49、インキ着ローラ40,50のインキの乾燥が抑制されることで、インキの水分量を適正に維持することができる。また、既存の印刷機ユニット71に仕切部材103,106を設けるだけで、各ローラを容易に取り囲むことで、各ローラのインキの乾燥を抑制することができ、装置の大型化及び高コスト化を抑制することができる。
なお、上述した各実施例では、仕切部材103,106を硬質の板材または軟質のシート材により構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、エアカーテンなどにより構成してもよい。また、インキ乾燥抑制手段を、囲繞部材と加湿空気供給手段により構成したが、加湿空気供給手段、つまり、加湿空気を噴射する噴射ノズルだけにより構成してもよい。
また、上述した各実施例では、印刷機を4つの印刷ユニットから構成したが、1つまたは2つまたは5つ以上に構成してもよい。また、印刷ユニットをインキ供給装置とインキローラ群と版胴とブランケット胴から構成したが、このローラ及び胴の構成並びにその数は実施例に限定されるものではなく、適宜最適なものに設定すればよい。更に、印刷機を両面印刷機としたが、片面印刷機でもよく、また、輪転印刷機に限らず、枚葉印刷機に適用することもできる。
本発明に係る印刷機は、印刷停止モードにあるときにローラに付着したインキの乾燥を抑制することで、印刷停止時における水性インキの乾燥を抑制して良好な印刷作業を行うものであり、いずれの印刷機にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。 実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表す概略図である。 実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表す図2のIII−III断面図である。 実施例1の印刷ユニットにおける保湿モードを表すフローチャートである。 実施例1の印刷ユニットにおける印刷モードを表すフローチャートである。 実施例1の印刷ユニットにおける運転モードを表すタイムチャートである。 実施例1の印刷機を表す概略構成図である。 本発明の実施例2に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。 本発明の実施例3に係る印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。
符号の説明
11 給紙装置
12 インフィード装置
13 印刷装置
14 乾燥装置
15 冷却装置
16 ウェブパス装置
17 折り装置
18 排紙装置
21,22,23,24 印刷ユニット
31,41 ブランケット胴
32,42 版胴
33,43 インキローラ群
34,44 インキ供給装置
40,50 インキ着ローラ
51,52 第1噴射ノズル(インキ乾燥抑制手段、加湿空気供給手段)
54 加湿空気供給源(インキ乾燥抑制手段、加湿空気供給手段)
57,58 第2噴射ノズル
63 制御装置
64 操作装置
71 印刷機フレーム(インキ乾燥抑制手段、囲繞部材)
83,84,103,106 仕切部材(インキ乾燥抑制手段、囲繞部材)
87 第3噴射ノズル(インキ乾燥抑制手段、加湿空気供給手段)
88 第4噴射ノズル(インキ乾燥抑制手段、加湿空気供給手段)

Claims (7)

  1. 水性インキを供給するインキ供給手段と、
    該インキ供給手段からインキが受け渡されるインキローラ群と、
    該インキローラ群からインキが受け渡される版胴と、
    該版胴に対接して該版胴に供給されたインキを絵柄として印刷用紙に転写するブランケット胴と、
    少なくとも前記インキローラ群のインキの乾燥を抑制するインキ乾燥抑制手段と、
    印刷作業を行う印刷モード間で印刷作業を停止する印刷停止モードにあるときに前記インキ乾燥抑制手段を作動させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする印刷機。
  2. 前記インキ乾燥抑制手段は、前記インキ供給手段と前記インキローラ群を取り囲む囲繞部材と、該囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給する加湿空気供給手段を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  3. 前記囲繞部材は、印刷機フレームと、前記インキローラ群と前記版胴とを仕切る仕切部材とを有することを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
  4. 前記インキローラ群における最下流側のインキ着ローラを前記版胴から離間させるローラ移動手段を設け、互いに離間した前記インキ着ローラと前記版胴との間に前記仕切部材を挿入可能であることを特徴とする請求項3に記載の印刷機。
  5. 前記加湿空気供給手段は、前記印刷停止モードで前記囲繞部材により取り囲まれた室内に加湿空気を供給可能であると共に、前記印刷モードで前記インキローラ群における少なくとも一つのローラの表面に加湿空気を供給可能であることを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
  6. 前記制御装置は、前記インキローラ群にて、前記印刷停止モードにおけるローラ回転速度を、前記印刷モードにおけるローラ回転速度より低速に設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の印刷機。
  7. 前記囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度を検出する湿度検出器を設け、前記制御手段は、前記湿度検出器が検出した雰囲気湿度に基づいて前記囲繞部材により取り囲まれた室内の湿度が予め設定された湿度となるように前記加湿空気供給手段を制御することを特徴とする請求項2から6のいずれか一つに記載の印刷機。
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