JP2009185422A - 低密度工程紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリント配線用の積層板の加工工程における熱圧成形機にて、積層板が大きく寸法変化し、そり・ねじれ・キズなどの変形の発生を防止すると共に、クッション性を有し、発塵が少なく、かつ使用後においてもリサイクル可能な低密度工程紙を提供する。
【解決手段】少なくとも表層、裏層、及び表層と裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有する低密度工程紙であって、中間層の少なくとも1層に熱発泡性粒子を配合して発泡層とし、また、表層及び裏層を構成する原料をNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプとし、密度を0.45〜0.55g/cmとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板用途の基板として利用される積層板等を製造される工程において使用される工程合紙に関し、特にクッション性、低発塵性にすぐれ、また古紙原料にリサイクル可能な低密度工程紙に関するものである。
従来より、特にプリント配線板用の積層板に用いられる積層板原紙として、例えば特許文献1に示されるように、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させ、これを加熱乾燥して半硬化樹脂の状態にし、さらにこれを複数枚積層し、金属箔と共に熱圧成形することにより製造された無塵紙等が用いられている。
熱圧成形とは、熱圧成形の対象物すなわちプレス対象物を熱板あるいは鏡板と呼ばれるステンレス鋼板のプレス板の間に挟みこみ、一定の圧力と熱をかけて成形する方法である。このとき、精度のよい成型品を得るために、プレス対象物とプレス板との間に平板状の成型熱プレス用クッション材を介在させてプレス対象物に加えられる高圧及び高熱がプレス対象物の全面に均一に亘るようにすることが通常行われている。
この熱圧成形される際に使用される成型熱プレス用クッション材(工程合紙)として、従来より、ガラス繊維布、ガラス不織布などのガラス繊維系のもの、クラフト紙、リンター紙などのセルロース系繊維を主体とした紙、石綿布などの無機質繊維系のシート状または帯状物のものが使用されている。これらの中でも特に、コスト等の観点から、クラフト紙が用いられることが多い。
しかしながら、このような従来の工程合紙は、主として熱圧成形における、金属箔の表面および熱圧成形機の金属表面の保護を目的としているため、金属表面からの剥離性が悪く、また剛性も悪く、合紙抜取り作業が円滑に行えないという問題があった。さらにクッション性が悪く、プリント配線板用の積層板を損傷させるといった問題があった。
そこで、クッション性を有する板紙として、例えば特許文献2に示される嵩高板紙や、特許文献3に示される低密度紙等が提案され、実用化されている。このような嵩高な板紙は、熱伝導率に関わる表裏均一な空気層を得るために原料パルプ中に嵩高剤を含有させる、嵩高な特性を持つ機械パルプ、針葉樹パルプを含有させる、原料パルプのフリーネスを高くする、抄紙工程におけるプレス線圧、カレンダー線圧を低くする等の手段が用いられている。しかしながら、いずれの手段もパルプ繊維同士の絡み合いを弱くする、又は少なくするものであり、その結果、クッション性には優れるものの、繊維間強度の低下を招くため、発塵が多く、積層板が損傷するという問題を解決することはできなかった。
また、近年の電気製品の薄型化・小型化によりIC、コンデンサー、抵抗器などの電気部品の装着密度が高くなり、プリント配線の導体パターンの細線化が進んできている。従って、熱圧成形において、積層板に大きな寸法変化やそり・ねじれ・キズなどの変形が生じた場合、工程上でトラブルが発生すると共に、製品が実用に供し得なくなる可能性もある。このため、積層板にも電気的性能はもちろんのこと、積層板の加工工程における寸法変化や、そり・ねじれ・キズなどの変形防止に関する要求がますます強くなってきている。
しかしながら、上述した例えば引用文献2や3等に記載の嵩高板紙等は、積層板の加工工程において工程合紙として使用すると、寸法変化することがあり、部品の装着密度のより高い電気機器用のプリント配線板や高精度を必要とするコンピューターなどの電子機器用のプリント配線板用として熱圧成形機における工程合紙としては適していない。また、このような工程合紙は資源の有効利用や環境配慮面等の観点からも問題がある。
特開2003−211614号公報 特開2001−73299号公報 特開平11−200282号公報
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、プリント配線用の積層板の加工工程における熱圧成形機にて、積層板が大きく寸法変化し、そり・ねじれ・キズなどの変形の発生を防止すると共に、クッション性を有し、発塵が少なく、かつ使用後においてもリサイクル可能な低密度工程紙を提供することにある。
本発明の上記目的は、少なくとも表層、裏層、及び前記表層と前記裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有する低密度工程紙であって、前記中間層の少なくとも1層に熱発泡性粒子を配合して発泡層とし、前記表層及び前記裏層を構成する原料はNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプであり、密度が0.45〜0.55g/cmの低密度工程紙を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記発泡層には、前記熱発泡性粒子を形成する熱発泡性樹脂を対パルプ固形分換算で1〜8質量%含有し、圧縮紙厚残存率が55〜61%であることを特徴とする低密度工程紙を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記熱発泡性粒子として、アクリル系コポリマーを主成分とし、発泡開始温度が75〜130℃、平均粒子径が5〜15μmのものを使用したことを特徴とする低密度工程紙を提供することによって、より効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記表裏の熱伝導率差が0.001W/mk以下であることを特徴とする低密度工程紙を提供することによって、より効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、SEMI G67−0996に準じた、引裂き試験による10μm以上の発塵量が500個/cm以下であることを特徴とする低密度工程紙を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係る低密度工程紙によれば、少なくとも表層、裏層、及び表層と裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有し、中間層の少なくとも1層に熱発泡性粒子を配合して発泡層とし、表層及び裏層を構成する原料をNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプとしたので、クッション性に優れ、熱伝導性の表裏差が少なく、発塵量の少ない低密度工程紙とすることができるので、プリント配線用の基板として利用される積層板を製造する工程における熱圧成形時に使用される工程合紙(クッション材)として用いることができる。
以下、本発明に係る低密度工程紙について、表層、1層の中間層、及び裏層の3層の紙層から成る場合を例に詳細に説明する。なお、本発明に係る低密度工程紙は、以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本発明に係る低密度工程紙(以下、「本低密度工程紙」という。)は、表層、少なくとも1層の中間層、及び裏層の3層の紙層により構成され、中間層の原料パルプ中に熱発泡性粒子を配合する。
本低密度工程紙は、このように多層抄きとすることにより、中間層のみに熱発泡性粒子を含有させることができる。すなわち、表層及び裏層には熱発泡性粒子を含有することなく、低密度工程紙を構成することができる。これにより、抄紙工程で熱発泡性粒子を含有しない表層、裏層の湿紙の持つ熱量が中間層の熱発泡性粒子の膨張を加速させることでより安定した熱発泡粒子の発泡体を形成させることができる。また、熱発泡性粒子の発泡体形成後のドライヤー内やドライヤー出口以降の工程において、熱発泡性粒子が紙表面に剥き出しにならない(紙の表面に現れない)ため、発泡粒子や繊維との結合物がドライヤーや用具、ロールの表面等に付着することがなくなる。なお、単層紙の場合には、おのずと熱発泡性粒子が紙表面に剥き出しとなりドライヤーや用具、ロールに付着するため、操業性が低下してしまうほか、抄紙後の製品の発塵が増加してしまうため、プリント配線板用の積層板等の精密機器の加工工程におけるクッション材として用いることができなくなる。
また、本低密度工程紙の中間層の原料パルプ中に、熱発泡性粒子を含有させて中間層をクッション層とし、密度を0.45〜0.55g/cmとして、表裏の熱伝導率の差を少なくした。なお、本低密度工程紙は中間層を2層以上の複数層から構成しても良く、この場合は、中間層の全層に熱発泡性粒子を含有させてクッション層としても良い。すなわち、中間層の少なくとも1層に熱発泡性粒子を含有させてクッション層とすれば、本願発明の目的を達成することができ、クッション性に優れ、熱伝導性の表裏差が少なく、発塵量の少ない低密度工程紙とすることができるので、プリント配線用の基板として利用される積層板を製造する工程における熱圧成形時に使用される工程合紙(クッション材)として好適に用いることができ、かつ使用後においてもリサイクル可能とすることができる。
本低密度工程紙の密度が0.45g/cm未満であると繊維間の距離が大きくなるため、繊維間結合が弱くなり、発塵が多く、低初塵性に劣る。一方、密度が0.55g/cmを超えるとクッション性がなくなり、基板状の異物、凹凸を吸収できなくなり、プリント配線板用の積層板を損傷してしまう問題が発生する。
また、熱発泡性粒子は、添加される中間層のパルプ固形分に対して、固形分換算で1〜8質量%、好ましくは2〜5質量%添加される。これにより、圧縮紙厚残存率を55〜61%とすることができ、本低密度工程紙の熱伝導性及び低発塵性の効果のバランスがより優れたものとなる。なお、圧縮紙厚残存率とは、プレス圧縮前の本低密度工程紙の紙厚とプレス圧縮直後の紙厚を測定し、プレス圧縮直後の紙厚をプレス圧縮前の本低密度工程紙の紙厚で除したものであり、元の紙厚(圧縮前の紙厚)に対して残存している紙の割合を表した率を言う。
中間層の1層当り(中間層が2層以上の複数層で構成されている場合は、熱発泡性粒子が添加される各層の1層当り)の熱発泡性粒子の含有量が1質量%未満であると、熱発泡性粒子が発泡した状態であっても、熱発泡性粒子間の距離が遠くなり、熱発泡性粒子の膨張効果が発揮されず十分な繊維間空隙が得られないため、所定の密度を紙に付与することが難しくなる。一方、1層当りの熱発泡性粒子の含有量が8質量%を超えると、熱発泡性粒子を均一に発泡させるための熱量の調整が困難で発泡不良が発生し、紙面の見栄えが悪化するとともに、製造コストが高くなってしまう。
本低密度工程紙に使用することができる熱発泡性粒子としては、アクリル系コポリマーを主成分とする熱可塑性合成樹脂で構成された微細粒子外殻内に低沸点溶剤を封入したものである。なお、この熱発泡性粒子は、平均粒径が5〜15μmで、75〜130℃の加熱により膨張を開始するものが好ましい。これにより、本低密度工程紙のクッション性、熱伝導性、低発塵性の効果のバランスがより優れたものとなる。
外殻を構成する熱可塑性合成樹脂としては、例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の共重合体等を挙げることができる。
また、外殻内に封入される低沸点溶剤としては、例えば、イソブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水素、メチルシラン等を挙げることができる。
このような熱発泡性粒子としては、例えば、松本油脂製薬株式会社製造の「マツモトマイクロスフェアF−20シリーズ」、「同F−30シリーズ」、「同F−36シリーズ」、「同F−46シリーズ」や、日本フィライト株式会社販売の「エクスパンセルWU」、「同DU」などを使用することができるが、本低密度工程紙に使用する熱発泡性粒子はこれらに限定されるものではない。
しかしながら、本発明においては、一般的に紙乾燥工程の温度が100〜130℃程度であることから、熱発泡性粒子の発泡開始温度は75〜130℃で発泡する低温膨張タイプが好ましい。
熱発泡性粒子は、外殻を構成する熱可塑性合成樹脂の軟化点以上に加熱され、同時に封入されているイソブタン等の低沸点溶剤が気化し蒸気圧が上昇し、外殻が膨張して粒子が膨張し、膨張時は、内圧と殻の張力・外圧が釣り合って膨張状態が保持される。熱発泡性樹脂は、一般的にはこの状態まで膨張させ、軽量化剤、嵩高化剤、クッション剤、断熱剤などとして利用されている。この膨張状態の熱発泡性樹脂にさらに熱を加えて、過剰に熱を加えた場合には、膨張して薄くなった殻からガスが透過拡散し、内圧よりも殻の張力・外圧が大きくなってしまい、発泡した樹脂が収縮してしまう。
本低密度工程紙に使用される熱発泡性粒子は、乾燥工程でドライヤーにより発泡させるが、上記理由により、発泡開始温度が75〜130℃の低温膨張タイプの熱発泡性粒子を用いることが好ましいのである。すなわち、発泡開始温度が75℃未満の熱発泡性粒子であると、乾燥工程のドライヤーにより発泡させた場合、上述したように一旦膨張した粒子が再び収縮してしまい、熱伝導率に関わる均一な空気層を中間層に付与することが難しくなる。
さらに中間層の原料パルプ中に添加される熱発泡性粒子は、予め熱発泡性粒子をカチオン性高分子樹脂で混合(凝集)させた凝集体が用いられる。以下、本発明における熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂の混合(凝集)について記述する。
熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂とを混合(凝集)して熱発泡性粒子の凝集体を得るには、熱発泡性粒子、カチオン性高分子樹脂、及び水で形成されるスラリーの濃度を5〜30%、好ましくは10〜20%とする。すなわち、熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂とが混合(凝集)されたスラリーの濃度が5%未満であるとスラリーの粘性が低く、熱発泡性粒子の凝集体ができず、歩留りが低下する。一方、熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂の混合(凝集)されたスラリー濃度が30%を超えると、スラリーの粘性が高くなりすぎて分散状態が悪くなり、粒状で配合されるため、低密度工程紙を製造した際に異物として検出されてしまう。
なお、熱発泡性粒子は自己定着しないため定着剤を用いることが好ましい。この定着剤としては、ポリアクリルアミド系紙力剤、ポリアミドエピクロロヒドリン系紙力剤、ポリエチレンイミン系紙力剤、澱粉,酸化澱粉,カルボキシメチル化澱粉等の澱粉類、植物ガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等、公知の種々のものを用いることができる。これらの中でも特に、ポリアクリルアミド系又はポリエチレンイミン系の高分子薬品が好ましい。具体的には、例えばハクトロンKC−100(伯東株式会社製)などのカチオン性の定着剤、またはアニオン性のセラフィックスST(明成化学工業社製)とカチオン性のファイレックスM(明成化学工業社製)とを併用したものが好ましく用いられる。
また、定着剤の含有量は、パルプ固形分に対して固形分換算で0.1〜0.8質量%、好ましくは0.2〜0.5質量%含有させる。なお、アニオン性の定着剤とカチオン性の定着剤とを併用する場合には、その合計量が前記含有量となるようにする。なお、定着剤の含有量が0.1質量%未満であると十分な定着効果がなく、0.8質量%を超えると、凝集効果が高くなり、パルプがフロックとなってしまい、地合が悪く、熱発泡性粒子の定着効果が頭打ちとなり、コストに対する効果を発揮できなくなる。
本低密度工程紙は、中間層の原料パルプに熱発泡性粒子を予めカチオン性高分子樹脂で混合(凝集)させた凝集体を含有することにより、クッション性、熱伝導性、低発塵性に優れるようになるが、表面強度、層間強度が低下してしまう。このため、表層及び裏層を構成する原料パルプとしてNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプを用い、またカチオン性PAMを内添する。
本低密度工程紙の表層及び裏層を構成する原料パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ、等の木材繊維を含む主原料として、化学的に処理されたパルプ、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、葦等の非木材繊維を主原料として化学的に処理されたパルプやチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、及びチップを柔らかくなるまで蒸解した後、レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等がある。しかしながら、本低密度工程紙は、主にプリント配線用の積層板の加工工程におけるクッション材として用いられるため、紙からの発塵・異物がないことが求められている。従って、非木材パルプはパルプ強度が弱く、発塵性が高いこと、未晒パルプは晒パルプに比べて異物、ノットが多いこと、そして機械パルプは微細繊維の割合が多く、この微細繊維に起因する発塵が多いことなどから、LBKP、NBKPのクラフトパルプを用いる。さらに、本技術分野における使用方法においては、LBKPとNBKPとでは、NBKPよりもLBKPの方が発塵量は少ないが、繊維間強度や断裁適性や剛性など他の品質とのバランスの点から、特に表層及び裏層の各層に使用される原料パルプの20〜40質量%をNBKPとすることが好ましい。
なお、本低密度工程紙の中間層に使用される原料パルプとしては、古紙を100%配合した原料パルプであっても、熱発泡性粒子の膨張に影響を与えることなく使用できる。しかしながら、本低密度工程紙は、主に上述したようにプリント配線用の積層板等の加工工程におけるクッション材として用いられるため、古紙を100%配合したパルプであると、微細繊維の多さから発塵量が多くなるとともに、濾水性が悪くなり、生産スピードが落ち、また熱発泡粒子の発泡体形成不良が発生し、紙面の見栄えが悪化してしまう。従って、古紙パルプの配合率を40%未満とした原料パルプを用いることが好ましい。さらに、本技術分野における使用方法においては、LBKPとNBKPとでは、NBKPよりもLBKPの方が発塵量は少ないが繊維間強度や断裁適性や剛性など他の品質とのバランスの点から、特に中間層に使用する原料パルプの20〜40質量%をNBKPとすることが好ましい。
表層及び裏層に使用される原料パルプの濾水度は、500〜600ccとするのが好ましい。濾水度が600ccを超えると、繊維間の空隙が増加し、繊維間結合力が低下するため、表面強度が低下してしまう。このため、摩擦により容易に紙粉が発生したり、表層剥離の問題が発生し、また、低密度工程紙の発塵量の増加が著しくなるため、本低密度塗工紙を、プリント配線用の基板等の加工工程に使用することが難しくなる。さらに、低密度塗工紙の表面が凸凹で紙厚が均一となるため、プレス成型時の圧と熱が紙表面に均一にかからなくなるという問題も生じる。一方、濾水度が500cc未満であると繊維間の結合力は増すものの、繊維間の空隙が減少しすぎてしまい、繊維が緻密になるため、一定の紙厚を出そうとすると坪量を増やさなければならず、紙の密度が増加してしまう。この結果、クッション性に劣る工程紙となり、プレス成型時の熱伝導性に問題が生じる。
また、中間層に使用される原料パルプの濾水度は500〜600ccとするのが好ましい。濾水度が600ccを超えると繊維間の空隙が増し、繊維間結合力が低下するため、低密度工程紙の発塵量の増加が著しくなるとともに、熱発泡性粒子による均一な空気層が形成されず、熱伝導性にも問題が生じる。一方、濾水度が500cc未満であると、繊維間の結合力は増すものの、繊維間の空隙が減少しすぎてしまい、繊維が緻密になるため、一定の紙厚を出そうとすると坪量を増やさなければならず、紙の密度が増加してしまう。この結果、クッション性に劣る低密度工程紙となり、プレス成型時の熱伝導性に問題が生じる。
また、本低密度工程紙においては表層及び裏層に特定のカチオン性ポリアクリルアマイド(カチオン性PAM)を含有させる。なお、本低密度工程紙は、上述したように多層抄きであるので、表層及び裏層のみにカチオン性PAMを含有させることができる。
このように、本低密度工程紙は、中間層の原料パルプ中に熱発泡性粒子を含有し、表層及び裏層を構成する原料パルプとしてNBKP及び/又はLBKPから成るクラフトパルプを用い、またカチオン変性PAMを含有することによって、表層剥離によるトラブルが生じず、しかもクッション性、熱伝導性、低発塵性に優れるという相反する品質を満足させることができたものである。
上述した表層、中間層、及び裏層の各層の原料パルプが、公知の抄紙工程、例えばワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、サイズプレス、カレンダーパートなどを経て本低密度工程紙が形成される。
なお、本低密度工程紙の抄紙方法については、特に限定されるものではないので、酸性抄紙法、中性抄紙法、アルカリ性抄紙法のいずれであっても良い。しかしながら、一般的な抄紙法は、酸性の抄紙工程で硫酸バンドを使用し、薬品の歩留まりを向上させる方法であるが、この抄紙法での紙のpHを測定すると約4付近となり、硫酸イオンの影響で、低密度工程紙の劣化が加速される。またこのため、クッション層である中間層に熱発泡性粒子を定着剤で定着させ、クッション機能を効率的に発揮させるため、熱水抽出pHが5〜9となるように中性抄紙で製造することが好ましい。
また、抄紙機も特に限定されるものではないので、例えば長網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機等の公知の種々の抄紙機を使用することができる。
また、低密度工程紙の坪量に占めるクッション層の付け量の割合を60〜80質量%としたので、クッション性、熱伝導性、低発塵性の効果のバランスがより優れるものとすることができる。
以上のように構成された本低密度工程紙は、表裏の熱伝導率の差を少なくすることができる。すなわち、表裏の熱伝導率差を0.001W/mk以下とすることができる。また、本低密度工程紙はSEMI G67−0996に準じた、引裂き試験による10μm以上の発塵量が500個/cm以下、さらには200個/cm以下とすることができる。従って、本低密度工程紙を、プリント配線用の基板として利用される積層板を製造する工程における熱圧成形時に使用される工程合紙(クッション材)として好適に用いることができる。
以上、本低密度工程紙について、紙層が表層、中間層及び裏層の3層から成る場合について説明したが、本発明はこのような低密度工程紙に限らず、例えば中間層を2層とし、4層の紙層から成る低密度工程紙や、中間層を3層とし、5層の紙層から成る低密度工程紙であっても良い。なお、複数層の中間層を有する低密度工程紙においては、中間層の全てをクッション層し、使用目的等に応じて、中間層がクッション層として形成されていれば良い。
本発明に係る低密度工程紙の効果を確認するため、以下のような各種の試料を作製し、これらの各試料に対する品質を評価する試験を行った。なお、本実施例において、配合、濃度等を示す数値は、固形分又は有効成分の質量基準の数値である。また、本実施例で示すパルプ・薬品等は一例にすぎないので、本発明はこれらの実施例によって制限を受けるものではなく、適宜選択可能であることはいうまでもない。
本発明に係る15種類の低密度工程紙(これを「実施例1」ないし「実施例15」とする)と、これらの実施例1ないし実施例15と比較検討するために、6種類の低密度工程紙(これを「比較例1」ないし「比較例6」とする)を、表1に示すような構成で作製した。また、参考例として2種類の市販のクラフト紙及び無塵紙(これを「比較例7」及び「比較例8」とする)を評価した。
Figure 2009185422
(実施例1)
以下の原料を用いて、下記の製造法に従い、表層、裏層及び両層間に位置する中間層(4層)からなる6層構造の低密度工程紙を得た。
<原料>
・表層及び裏層
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を25質量%、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を75質量%混合し、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)を570ccに調整した原料に、カチオン性ポリアクリルアマイド(商品名「ハリフィックスUM570」ハリマ化成株式会社製)を固形分換算で0.25質量%配合して表層及び裏層の原料パルプスラリーを得た。
・中間層
NBKPを25質量%、LBKPを75質量%混合し、CSFを540ccに調整した原料に、平均粒子径が8〜14μmで、発泡開始温度が75〜100℃の熱発泡性粒子(商品名「マツモトマイクロスフェアF−46」松本油脂製薬株式会社製)を対パルプで4.0質量%、熱発泡性粒子の定着剤(「ハクトロンKC100」伯東株式会社製)を0.4質量%配合しパルプスラリーを得た。
これらの原料パルプスラリーを用い、円網6層抄紙機にて表層、4層の中間層、及び裏層の紙層を抄き合わせて、表層の付け量を75g/m、中間層の合計付け量を350g/m、裏層の付け量を75g/m、低密度工程紙全体の坪量が500g/mである6層抄きの低密度工程紙(実施例1)を得た。
(実施例2〜3)
中間層の原料パルプスラリーに含有される熱発泡性粒子の添加率と、定着剤の添加率を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例4)
中間層の原料パルプスラリーに含有される熱発泡性粒子の種類、すなわち品番を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例5)
表層及び裏層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と濾水度(CSF)とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例6〜8)
中間層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と濾水度(CSF)とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例9〜10)
表層及び裏層の原料パルプスラリー中のカチオン性PAMの添加率を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例11)
中間層の原料パルプスラリー中の熱発泡性粒子の添加率と定着剤の添加率とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例12)
表層及び裏層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と濾水度(CSF)とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例13)
中間層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と濾水度(CSF)とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(実施例14〜15)
中間層の原料パルプスラリー中の定着剤の添加率を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例1)
中間層の原料パルプスラリー中の熱発泡性粒子の添加率を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例2)
表層及び裏層の原料パルプスラリーを使用せず、中間層の原料パルプスラリーのみを用い、付け量(坪量)を430g/mの単層の低密度工程紙とした他は表1に示すように実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例3〜4)
中間層の原料パルプスラリー中の熱発泡性粒子の種類、すなわち品番と平均粒子径と発泡開始温度とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例5)
中間層の原料パルプスラリー中の熱発泡性粒子の種類、すなわち品番と平均粒子径と発泡開始温度、及び定着剤の添加率を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例6)
中間層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と、濾水度(CSF)とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
(比較例7)
表層及び裏層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と、濾水度(CSF)と、付け量とを表1に示すようにしたクラフト紙である(「市販されているクラフト紙」)。
(比較例8)
表層及び裏層の原料パルプスラリー中の原料パルプの配合と、濾水度(CSF)と、付け量とを表1に示すようにした無塵紙である(「市販されている無塵紙」)。
表1中の「付け量(g/m)」とは、各試料の層剥離を行い、各層の坪量をJIS−P8142に記載の「紙及び板紙―坪量測定方法」に準拠して測定した値である。なお、層剥離は以下の手順で行った。まず、各試料から得た各サンプルを室温の水に約1時間浸漬する。水に浸漬した各サンプルを、角を起点として10mmΦ程度の丸棒に巻き付けた後、丸棒を転がして各サンプルをしごく。この操作を各サンプルの四隅の全ての角を起点に繰り返し、各方向からサンプルにしごきの力を加える。これにより、各サンプルの層間の一部が剥離してくるので、これを利用して、表層、中間層、及び裏層に分離して層剥離を行う。層剥離を行った後、各サンプルの各層を熱風乾燥機などで十分に乾燥し、試験に使用した。
これらの全実施例及び比較例についての品質評価を行った結果は、表2に示すとおりであった。
なお、表2中の「坪量(g/m)」とは、各試料全層、すなわち低密度工程紙全体の坪量で、JIS−P8142に記載の「紙及び板紙―坪量測定方法」に準拠して測定した値である。
また、「紙厚(μm)」とは、JIS−P8118に記載の「紙及び板紙―厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した値である。
「密度(g/cm)」とは、JIS−P8142に記載の「紙及び板紙―坪量測定方法」に準拠して測定した坪量と、JIS−P8118に記載の「紙及び板紙―厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した厚さから算出した値である。
「透気度(秒)」とは、JIS−P8117に記載の紙及び板紙−透気度試験方法(ガーレ試験方法)に準拠して測定した値である。
「表面強度(A)」とは、JIS−P8129のワックスピック試験法に記載の紙及び板紙−表面強さの試験方法に準拠して測定した値であり、紙表面の剥がれが発生しない最も高いワックス番号(A)を測定し5以上を合格とした。
「圧縮紙厚残存率(%)」とは、熱プレス機において120℃、60kg/cmの条件下で30分間プレスした直後の紙厚と、初期紙厚(プレス前の紙厚)の比率を、下記の式により算出した値である。なお、熱プレスは熱圧縮試験機(TP500G型、江藤製作所製)を使用した。
(式)圧縮紙厚残存率(%)=プレス直後の紙厚/初期紙厚×100(%)
「熱伝導率差(W/mk)」とは、JIS−A1412−2の熱伝導率試験法に記載の「熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第2部:熱流計法の試験方法」に準拠して、英宏精機製熱伝導率測定装置(HC−072)を用い、紙面の表と裏(各試料の表面及び裏面)の熱伝導率を測定し、その測定値の差を算出した値である。
「発塵量(個/cm)」とは引き裂き発塵紙粉量のことで、SEMI G67−0996の「シート材料から発生する粒子の測定」に準じて以下のように測定した。
(引裂き試験による発塵量測定)
(1)各試料を押切りカッターにて流れ方向50mm×巾方向200mmに断裁してサンプルを作製する。
(2)サンプルを1枚用意し、グローブボックス内で縦方向に5等分に引き裂く。
(3)グローブボックス内の空気0.1mをパーティクルカウンターで測定し、引き裂きによって発生した10μm以上の紙粉の数(個数/m)を測定し、測定値をサンプルの断面積cm当りで除した数値を算出し、その個数を発塵量とした。
「焼付き評価」とは、ステンレス鋼板への各試料(低密度工程紙)の焼付きを目視評価したものである。なお、この評価は5段階の点数で評価し、点数が大きい程、「焼付きがない、ステンレス鋼板から低密度工程紙を剥離しやすい」ということを表しており、3点以上を合格点とした。
「地合い」とは、紙面の地合いを評価したものである。すなわち、210×297mmサイズの原紙中に見られる繊維の結束によるフロック、発泡ムラの個数を測定し、5個以下を○、6〜10個を△、11個以上を×とし、△以上を合格とした。
Figure 2009185422
表2から、本願発明に係る低密度工程紙、すなわち実施例1〜15に係る低密度工程紙は、積層板が大きく寸法変化することがないと共に、クッション性を有し、さらに発塵が少ないことが分かる。
本発明の上記目的は、少なくとも表層、裏層、及び前記表層と前記裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有する低密度工程紙であって、前記中間層の少なくとも1層に平均粒子径が5〜15μmで、75〜130℃の加熱により膨張を開始する熱発泡性粒子を前記中間層のパルプ固形分に対して、固形分換算で1〜8質量%配合し、かつ、前記熱発泡粒子の定着剤として、ポリアクリルアミド系又はポリエチレンイミン系の高分子をパルプ固形分換算で0.1〜0.8質量%含有させて発泡層とし、前記表層及び前記裏層を構成する原料はNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプであり、
また、前記表層、前記裏層及び前記中間層に使用される原料パルプの濾水度が500〜600ccであり、密度が0.45〜0.55g/cm 、圧縮紙厚残存率が55〜61%、前記表層及び前記裏層の熱伝導率差が0.001W/mk以下、SEMI G67−0996に準じた、引裂き試験による10μm以上の発塵量が500個/cm 以下であることを特徴とする低密度工程紙を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記熱発泡性粒子は、予め熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂とを混合(凝集)して得た熱発泡性粒子の凝集体であること特徴とする低密度工程紙を提供することによって、効果的に達成される。
Figure 2009185422
(比較例4)
中間層の原料パルプスラリー中の熱発泡性粒子の種類、すなわち品番と平均粒子径と発泡開始温度とを表1に示すように変更した他は実施例1と同様にして得た低密度工程紙。
Figure 2009185422
本発明の上記目的は、少なくとも表層、裏層、及び前記表層と前記裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有する低密度工程紙であって、前記中間層の少なくとも1層に平均粒子径が5〜15μmで、75〜130℃の加熱により膨張を開始する熱発泡性粒子を、予め熱発泡性粒子とカチオン性高分子樹脂とを混合(凝集)して得た熱発泡性粒子の凝集体とし、前記中間層のパルプ固形分に対して、固形分換算で1〜8質量%配合し、かつ、前記熱発泡粒子の定着剤として、ポリアクリルアミド系又はポリエチレンイミン系の高分子をパルプ固形分換算で0.1〜0.8質量%含有させて発泡層とし、前記表層及び前記裏層を構成する原料はNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプであり、また、前記表層、前記裏層及び前記中間層に使用される原料パルプの濾水度が500〜600ccであり、密度が0.45〜0.55g/cm、圧縮紙厚残存率が55〜61%、前記表層及び前記裏層の熱伝導率差が0.001W/mk以下、SEMI G67−0996に準じた、引裂き試験による10μm以上の発塵量が500個/cm以下であることを特徴とする低密度工程紙を提供することによって達成される。

Claims (5)

  1. 少なくとも表層、裏層、及び前記表層と前記裏層との間に配置される1層又は複数層から成る中間層を有する低密度工程紙であって、
    前記中間層の少なくとも1層に熱発泡性粒子を配合して発泡層とし、
    前記表層及び前記裏層を構成する原料はNBKP及び/又はLBKPからなるクラフトパルプであり、
    密度が0.45〜0.55g/cmの低密度工程紙。
  2. 前記発泡層には、前記熱発泡性粒子を形成する熱発泡性樹脂を対パルプ固形分換算で1〜8質量%含有し、圧縮紙厚残存率が55〜61%であることを特徴とする請求項1に記載の低密度工程紙。
  3. 前記熱発泡性粒子として、アクリル系コポリマーを主成分とし、発泡開始温度が75〜130℃、平均粒子径が5〜15μmのものを使用したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の低密度工程紙。
  4. 前記表裏の熱伝導率差が0.001W/mk以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の低密度工程紙。
  5. SEMI G67−0996に準じた、引裂き試験による10μm以上の発塵量が500個/cm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の低密度工程紙。
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