JP2006057074A - プリプレグおよび積層板およびプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低熱膨張率で強度が高く、かつレーザー加工性に優れた薄型絶縁層を有する半田耐熱性に優れた積層板と、このような積層板を得るために好適なプリプレグを提供する。
【解決手段】 ポリベンザゾール繊維不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグにおいて、ポリベンザゾール不織布がポリベンザゾール繊維を湿式抄紙したものであり、かつポリベンザゾール繊維の25〜100質量%があらかじめ部分扁平化もしくは全扁平化された繊維であり、かつ不織布の厚さが50μm以下であることを特徴とするプリプレグ。このプリプレグは1枚で、あるいは数枚を張り合わせて、積層板として用いられ、また、積層板はプリント配線板として使用される。
【解決手段】 ポリベンザゾール繊維不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグにおいて、ポリベンザゾール不織布がポリベンザゾール繊維を湿式抄紙したものであり、かつポリベンザゾール繊維の25〜100質量%があらかじめ部分扁平化もしくは全扁平化された繊維であり、かつ不織布の厚さが50μm以下であることを特徴とするプリプレグ。このプリプレグは1枚で、あるいは数枚を張り合わせて、積層板として用いられ、また、積層板はプリント配線板として使用される。
Description
本発明は、新規なプリプレグ、積層板、及びそれを用いた積層板に関する。さらに詳しくは、低熱膨張率で強度が高く、かつレーザー加工性に優れた薄型絶縁層を有する半田耐熱性に優れた積層板とこのような積層板を得るために好適なプリプレグに関する。
一般にプリント配線板用の積層板は、紙やガラスクロス等のシート状繊維基材にフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸して乾燥することでプリプレグを製造し、このプリプレグを所要枚数重ねるとともに必要に応じて銅箔等の金属箔を重ね、加熱加圧することで製造される。
近年、電子機器の軽量小型化や高機能化の動向に伴い、高密度配線が可能なビルドアップ配線板が多用されるようになってきた。現在主流のビルドアップ配線板はガラエポ両面板や多層板をコア基板とし、その両表層に樹脂付き銅箔や樹脂フィルム等を積層、もしくは樹脂を塗工してビルドアップ層を順次形成するが、積層板を薄型化するために、ビルドアップ層の厚みは50μmや30μmといった薄型化が強く要望されている。
しかしながら、上記のごとくプリプレグを用いないビルドアップ層は補強材がないために、強度が弱くクラックが入りやすいという問題があり、薄型化において大きな障害となっている。また、補強材がないために熱膨張係数が大きく、特に半導体プラスチックパッケージ用途においては半導体チップとの熱膨張の整合を図るため、熱膨張係数として10ppm/℃以下が要求されている。
このような状況から、薄物プリプレグを採用する機運が高まっているが、従来の薄型ガラスクロスではレーザー加工性や表面平滑性が著しく劣るため採用が難しかった。このため、ガラス繊維の繊維径を細くし、高度に開繊した薄物ガラスクロス(例えば特許文献1参照)が検討されているが、レーザー加工性や熱膨張係数において十分に満足できるものが得られていない。
一方、断面が扁平形状のガラス繊維を用いた薄物ガラス不織布(例えば特許文献2参照)や、パラ系アラミド繊維等の耐熱性有機繊維を用いた薄物不織布(例えば特許文献3)が提案されている。しかしながら、薄物ガラス不織布はレーザー加工性は良好となるが、絶縁層中のガラス繊維比率がガラスクロスの場合よりも低いため、絶縁層の強度、熱膨張係数においては不十分なものである。また、従来の有機繊維不織布はガラス基材に比べて半田耐熱性に劣り、半導体プラスチックパッケージ用途に要求されるような高度な半田耐熱性を満足するものは得られていないのが現状である。
特開2002−242047号公報
特開2001−156460号公報
特開2004−51951号公報
特開2003−73921号公報
特開2002−173826号公報
本発明の課題は、低熱膨張率で強度が高く、かつレーザー加工性に優れた薄型絶縁層を有する半田耐熱性に優れた積層板と、このような積層板を得るために好適なプリプレグを提供することにある。
本発明者等は、特定の形状を有するポリベンザゾール繊維を用いることで強度や加工性に優れる薄物不織布を提案(例えば特許文献4、5参照)したが、この薄物不織布が上記課題を解決するための積層板用基材として最適であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
前記の問題を解決するための本発明は、以下の発明を包含する。
(1)ポリベンザゾール繊維をバインダーで結着したポリベンザゾール不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグにおいて、ポリベンザゾール不織布がポリベンザゾール繊維を湿式抄紙したものであり、かつポリベンザゾール繊維の25〜100質量%があらかじめ部分扁平化もしくは全扁平化された繊維であり、かつポリベンザゾール不織布の厚さが50μm以下であることを特徴とするプリプレグ。
(2)上記(1)に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上使用した積層板。
(3)上記(1)に記載のプリプレグを熱圧成形して絶縁層を形成する積層板の製造方法において、成形後の絶縁層厚さよりも厚さの小さな不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いることを特徴とする積層板の製造方法。
(4)上記(3)に記載の製造方法による積層板。
(5)上記(2)または(4)に記載の積層板を用いたプリント配線板。
(1)ポリベンザゾール繊維をバインダーで結着したポリベンザゾール不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグにおいて、ポリベンザゾール不織布がポリベンザゾール繊維を湿式抄紙したものであり、かつポリベンザゾール繊維の25〜100質量%があらかじめ部分扁平化もしくは全扁平化された繊維であり、かつポリベンザゾール不織布の厚さが50μm以下であることを特徴とするプリプレグ。
(2)上記(1)に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上使用した積層板。
(3)上記(1)に記載のプリプレグを熱圧成形して絶縁層を形成する積層板の製造方法において、成形後の絶縁層厚さよりも厚さの小さな不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いることを特徴とする積層板の製造方法。
(4)上記(3)に記載の製造方法による積層板。
(5)上記(2)または(4)に記載の積層板を用いたプリント配線板。
本発明のプリプレグは、基材を構成するポリベンザゾール繊維の熱膨張係数が負であるため絶縁層の熱膨張係数を小さくすることができる。また、ポリベンザゾール繊維の分布が均一な絶縁層が形成できるためレーザー加工性が良好である。
本発明のプリプレグは、ポリベンザゾール繊維を主成分とするポリベンザゾール不織布(以下、単に不織布とも記す)に熱硬化性樹脂を含浸し、加熱乾燥して樹脂を半硬化状態にすることで製造される。ここでいうポリベンザゾール(PBZ)とは、ポリベンゾオキサゾール(PBO)ホモポリマー、ポリベンゾチアゾール(PBT)ホモポリマーおよびそれらPBO、PBTのランダム、シーケンシあるいはブロック共重合ポリマーをいう。PBZ繊維とはPBZからなる繊維であって、市販品としては例えば東洋紡製ZYLON(登録商標)などがある。PBZ繊維は有機繊維では最高レベルの耐熱性、難燃性、弾性率、強度を持ち、かつ繊維軸方向の熱膨張係数が負であるといった特徴があるため、低熱膨張で高強度の絶縁層を得るための補強繊維としては理想的であるが、あまりに耐熱性が高いために他の有機繊維に比べてレーザー加工性が劣り、不織布中の繊維分布が不均一であると繊維が多い部分でレーザー穴の壁面に繊維が突き出た状態で残る等の不具合が生じる場合がある。
したがって、本発明で使用する不織布は湿式不織布である必要がある。不織布の製造方法は乾式法、湿式法に大別できるが、湿式法の方がより繊維の分布が均一な不織布を得ることができるからである。湿式法とはいわゆる抄紙法であり、繊維を水中に分散した繊維スラリーをワイヤー介して脱水し、加熱乾燥することでシートを得る。
PBZ繊維は自己接着性がないため、バインダー成分によりPBZ繊維同士を結着する。バインダー成分としては、繊維状樹脂バインダーや粒状樹脂バインダー、液状樹脂バインダー等、公知のものが広く採用できるが、不織布の引張強度を考慮すれば液状樹脂バインダーが好ましい。液状樹脂バインダーとしては熱硬化性樹脂の水溶液またはエマルジョンが好ましく、熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等が使用できるが、耐熱性、機械強度、電気特性等を考慮すればエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい。液状樹脂バインダーをスプレーや含浸、カーテンコート等の公知の方法で不織布に添加した後、熱風や赤外線加熱、加熱ドラム等の公知の方法で加熱乾燥してPBZ繊維間を結合させる。乾燥後の不織布中のバインダー量は5〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜25質量%である。5質量%未満では不織布の強度が低くなり、30質量%を超えると不織布のしなやかさが損なわれたり、後の熱カレンダー処理時に熱ロールを汚して生産性を悪化させるといった問題がある。
次に、本発明で使用する不織布は湿式抄紙に際してあらかじめPBZ繊維を部分扁平化もしくは全扁平化しておくことが必要である。本発明における部分扁平化した繊維とは、例えば特許文献4に例示された、繊維の長さ方向において部分的に扁平化された幅広部分を有する繊維を指す。本発明における全扁平化した繊維とは、例えば特許文献5に例示された、繊維の長さ方向に渡って全て扁平化された繊維を指す。PBZ繊維の部分扁平化もしくは全扁平化の方法は、例えば繊維をサンドミル処理する方法(例えば特許文献4、5参照)が挙げられるがこれに限定するものではない。このような部分扁平化もしくは全扁平化繊維は容易に屈曲し、あたかも繊維長の短い繊維の集合体のように不織布の面内での繊維の分布が均一化するばかりか、屈曲した繊維同士の絡み合いのために、不織布の引張強度が向上する。また、扁平化された部分は繊維の厚さが薄いため、不織布断面における繊維層数が増加し、厚さ方向での繊維の分布も均一化する。このような部分扁平化繊維もしくは全扁平化繊維を全繊維中の25質量%以上使用することで、不織布中の繊維分布が著しく向上するわけである。より好ましくは30質量%以上である。
次に、本発明で使用する不織布は、熱硬化性樹脂を含浸する前に厚さを50μm以下、より好ましくは10〜50μmに調整する。さらに好ましくは、最終目的とする絶縁層の厚さ以下に不織布の厚さを調整しておく。不織布の密度が低すぎるとプリプレグ中に空隙が多く残り、積層板中に微小なボイドが生じる恐れがある。不織布の密度が高すぎると熱硬化性樹脂ワニスの含浸性が劣る。したがって、不織布の密度は0.3〜1.0g/cm3程度が好ましい。
不織布の厚さの調整は熱カレンダー処理が好適である。熱カレンダー処理時の熱ロール温度は250℃以上が好ましく、より好ましくは280℃以上である。このような熱履歴を与えておくことで、熱プレス時の不織布の変形が少なくなり、均一構造が保持されるからである。熱カレンダー処理時のロール間の線圧は特に限定しないが、通常は幅方向での厚みの均一性を考慮して500N/cm以上で処理される。
不織布に含浸する熱硬化性樹脂は特に限定せず、一般に当業界で使用される熱硬化性樹脂が使用できる。例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができ、1種或いは2種以上を組み合せて使用できる。樹脂中には難燃剤、カップリング剤等の添加剤や、充填材等を配合しても良い。硬化剤や硬化促進剤を添加することももちろん可能である。
不織布に熱硬化性樹脂ワニスを含浸する方法も特に限定せず、キスコート、ディッピング等の公知の方法が広く採用できる。熱硬化性樹脂ワニスを含浸後に加熱乾燥して樹脂を半硬化状態とし本発明のプリプレグを得るが、加熱乾燥方法も特に限定せず、熱風や赤外線等の公知の方法が採用できる。乾燥後のプリプレグ中の樹脂比率は30〜80質量%が好ましい。
このようにして得られたプリプレグを加熱加圧成形することで薄型の絶縁層を得る。PBZ不織布を基材とした積層板は、他の有機繊維不織布を基材とした場合よりも半田耐熱性に優れているが、特に最終的な絶縁層厚さよりも厚さの小さな不織布を用いた場合、積層板の半田耐熱性が向上する。この理由は定かではないが、加熱加圧成形時の圧縮による不織布の構造破壊が軽減されるためと推定される。加熱加圧成形の方法は特に限定せず、通常は枚葉による熱プレスが採用されるが、熱ロール間やベルトプレス等に連続的に通すことでロール ツー ロールでの成形も可能である。本発明の絶縁層は薄型のためビルドアップ基板のビルドアップ層に好適であるが、本発明のプリプレグを単独、もしくはフィルムと一体化して成形する等により、フレキシブル基板とすることも可能である。
絶縁層中におけるPBZ繊維の比率は20〜70体積%が好ましい。20体積%未満では熱膨張係数の低減効果や強度向上効果が不十分であり、70体積%を超えると繊維が絶縁層表層に露出しやすくなり、銅箔との密着性を阻害することがあるからである。目的の絶縁層厚さにおいて上記繊維比率となるように不織布の米坪を調整する。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるものではない。
<繊維の調成>
PBZ繊維として繊維長3mmのPBO繊維(ZYLON−HM/東洋紡製:PBZ繊維A)を水に分散して固形分濃度0.3%のスラリーを調整した。次に、平均粒径3mmのアルミナビーズを充填率20%(最密充填量に対して)となるように充填した容量1400mlの横形サンドミル(商品名;DYNO−MILL TYPE KDL−PILOT/シンマルエンタープライゼス製)に、該スラリーを流量350ml/min(滞留時間2.6min)の条件で流送し、回転数2400rpm(周速12.6m/sec)で処理してPBZ繊維Bを得た。PBZ繊維Bは図1に示す通り、部分的に扁平化された領域を有する部分扁平化繊維であった。また、平均粒径3mmのアルミナビーズを充填率40%(最密充填量に対して)となるように充填した以外は同様に処理してPBZ繊維Cを得た。PBZ繊維Cは図2に示す通り、繊維の全領域が扁平化された全扁平化繊維であった。
PBZ繊維として繊維長3mmのPBO繊維(ZYLON−HM/東洋紡製:PBZ繊維A)を水に分散して固形分濃度0.3%のスラリーを調整した。次に、平均粒径3mmのアルミナビーズを充填率20%(最密充填量に対して)となるように充填した容量1400mlの横形サンドミル(商品名;DYNO−MILL TYPE KDL−PILOT/シンマルエンタープライゼス製)に、該スラリーを流量350ml/min(滞留時間2.6min)の条件で流送し、回転数2400rpm(周速12.6m/sec)で処理してPBZ繊維Bを得た。PBZ繊維Bは図1に示す通り、部分的に扁平化された領域を有する部分扁平化繊維であった。また、平均粒径3mmのアルミナビーズを充填率40%(最密充填量に対して)となるように充填した以外は同様に処理してPBZ繊維Cを得た。PBZ繊維Cは図2に示す通り、繊維の全領域が扁平化された全扁平化繊維であった。
<実施例1>
PBZ繊維Bを角型手抄きマシンで乾燥後の米坪が16g/m2となるように湿式法でシート化した。このシートに熱硬化性エポキシ樹脂エマルジョンを乾燥後の不織布中での含有率が20%となるようにスプレー法で添加し、加熱乾燥して米坪20g/m2の不織布を得た。次いで、ロール温度200℃の熱カレンダーにより厚さ35μmとなるように処理した。
この不織布にエポキシ樹脂ワニス(硬化後の熱膨張係数60ppm/℃)を乾燥後の米坪が55g/m2となるように含浸し、140℃オーブン中で5分間加熱乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグを2枚積層し、温度180℃、面圧4MPaの条件で1時間プレスして積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μm(1層当り40μm)であった。
PBZ繊維Bを角型手抄きマシンで乾燥後の米坪が16g/m2となるように湿式法でシート化した。このシートに熱硬化性エポキシ樹脂エマルジョンを乾燥後の不織布中での含有率が20%となるようにスプレー法で添加し、加熱乾燥して米坪20g/m2の不織布を得た。次いで、ロール温度200℃の熱カレンダーにより厚さ35μmとなるように処理した。
この不織布にエポキシ樹脂ワニス(硬化後の熱膨張係数60ppm/℃)を乾燥後の米坪が55g/m2となるように含浸し、140℃オーブン中で5分間加熱乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグを2枚積層し、温度180℃、面圧4MPaの条件で1時間プレスして積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μm(1層当り40μm)であった。
<実施例2>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維Cを使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維Cを使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<実施例3>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Bを質量比で70:30の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Bを質量比で70:30の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<実施例4>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Cを質量比で70:30の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Cを質量比で70:30の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<実施例5>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維BとPBZ繊維Cを質量比で70:15:15の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維BとPBZ繊維Cを質量比で70:15:15の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<実施例6>
熱カレンダー後の不織布の厚さを45μmとした以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
熱カレンダー後の不織布の厚さを45μmとした以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<比較例1>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維Aを使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維Aを使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<比較例2>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Bを質量比で80:20の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Bを質量比で80:20の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<比較例3>
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Cを質量比で80:20の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにPBZ繊維AとPBZ繊維Cを質量比で80:20の割合で混合して使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
<比較例4>
PBZ繊維Bの代わりにパラ系アラミド繊維(テクノーラ/帝人製)を使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
PBZ繊維Bの代わりにパラ系アラミド繊維(テクノーラ/帝人製)を使用した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグおよび積層板を得た。得られた積層板の厚さは80μmであった。
(測定・評価方法)
<積層板の熱膨張係数>
熱膨張係数の測定はTMAを用いた。積層板を幅5mm、長さ25mmの寸法に切り出し、昇降温速度5℃/min、引張り荷重10g、スパン20mmの条件で引張り荷重法により熱膨張率を測定した。測定は窒素中で行い、20℃→180℃→20℃→100℃の繰り返し測定における2度目の昇温時の30℃〜80℃における平均熱膨張率を求めた。なお、サンプルの切り出しは、長さ方向が不織布の熱カレンダー処理時の通紙方向およびその直交方向になるように2通り行い、両者の平均値を算出した。
<積層板の熱膨張係数>
熱膨張係数の測定はTMAを用いた。積層板を幅5mm、長さ25mmの寸法に切り出し、昇降温速度5℃/min、引張り荷重10g、スパン20mmの条件で引張り荷重法により熱膨張率を測定した。測定は窒素中で行い、20℃→180℃→20℃→100℃の繰り返し測定における2度目の昇温時の30℃〜80℃における平均熱膨張率を求めた。なお、サンプルの切り出しは、長さ方向が不織布の熱カレンダー処理時の通紙方向およびその直交方向になるように2通り行い、両者の平均値を算出した。
<積層板の半田耐熱性>
積層板の半田耐熱性は積層板を50mm角の寸法に切り出し、所定時間煮沸後に260℃の半田浴に30秒間浸漬し、以下の基準で判定した。
○:膨れ、剥がれが全くない。
△:膨れ、剥がれが僅かにある。
×:膨れ、剥がれがある。
積層板の半田耐熱性は積層板を50mm角の寸法に切り出し、所定時間煮沸後に260℃の半田浴に30秒間浸漬し、以下の基準で判定した。
○:膨れ、剥がれが全くない。
△:膨れ、剥がれが僅かにある。
×:膨れ、剥がれがある。
<積層板のレーザー加工性>
炭酸ガスレーザー加工機を使用して積層板に200μmφの穴あけ加工を行った。加工後の穴の壁面の顕微鏡観察を行い、以下の基準でレーザー加工性を判定した。
◎:壁面から突き出た繊維がほとんどない。
○:壁面から突き出た繊維があるが、実用上問題ない。
×:壁面から突き出た繊維が多く、実用上問題がある。
炭酸ガスレーザー加工機を使用して積層板に200μmφの穴あけ加工を行った。加工後の穴の壁面の顕微鏡観察を行い、以下の基準でレーザー加工性を判定した。
◎:壁面から突き出た繊維がほとんどない。
○:壁面から突き出た繊維があるが、実用上問題ない。
×:壁面から突き出た繊維が多く、実用上問題がある。
実施例および比較例の積層板の評価結果を表1、表2に示す。
本発明のプリプレグを使用した積層板は熱膨張係数が小さく、レーザー加工性も兼ね備えた優れたものであった。
Claims (5)
- ポリベンザゾール繊維をバインダーで結着したポリベンザゾール不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグにおいて、該不織布がポリベンザゾール繊維を湿式抄紙したものであり、かつポリベンザゾール繊維の25〜100質量%があらかじめ部分扁平化もしくは全扁平化された繊維であり、かつポリベンザゾール不織布の厚さが50μm以下であることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項1に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上使用した積層板
- 請求項1に記載のプリプレグを熱圧成形して絶縁層を形成する積層板の製造方法において、成形後の絶縁層厚さよりも厚さの小さな不織布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いることを特徴とする積層板の製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法による積層板。
- 請求項2または4に記載の積層板を用いたプリント配線板。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007294927A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-11-08 | Kyocera Corp | 配線基板、実装構造体、および配線基板の製造方法 |
JP2012082418A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Boeing Co:The | 有機繊維を有する透明複合材料 |
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