JP2009185352A - 常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料とその製造方法 - Google Patents

常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】常温での強度と加工性とに優れると共に、従来Ni基合金材料以上の高温クリープ特性に優れるNi基合金材料を提供すること、およびそのNi基合金材料を、熱間鍛造工程を経ることなく連続鋳造法によって安価に製造する方法を提案すること。
【解決手段】
少なくともN:0.001〜0.15mass%を含有し、そしてTi:0.02〜0.60mass%、Nb:0.02〜0.60mass
%、Ta:0.02〜0.6mass%、Zr:0.02〜0.60mass %のうちから選ばれる1種以上を、(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass%の範囲内で含有し、残部がNiおよび不可避な不純物からなるNi基合金と、この合金を、連続鋳造して連鋳スラブとした後、この連鋳スラブを熱間圧延し仕上焼鈍するNi基合金材料の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料とその製造方法に関し、とくに常温での塑性加工によって製造した部品を高温で長時間使用する、例えば、ガスタービン用燃焼器部品などに用いられるNi基合金材料に関するものである。
ガスタービン用燃焼器は、燃料を燃焼させてタービン駆動のための高温・高圧の燃焼ガスを生成させ、この燃焼ガスをタービン入口まで案内する役割を担う部品である。一般に、ガスタービンに用いられる燃焼ガスの温度は1100℃〜1300℃であり、このときの、燃焼器の温度は550〜650℃程度になる。しかし、近年、発電効率の向上のために燃焼ガスの温度は年々上昇しており、1500℃を超えるものも開発されている。将来的にはさらに、燃焼ガス温度が1600℃程度のガスタービンも実現されるものと考えられ、それにともない燃焼器の温度も1000℃程度になるものと予想されている。このため、従来、燃焼器用材料として使用されているNi基合金も、より高い温度でのクリープ特性を示すNi基合金の開発が求められている。
また、ガスタービンの燃焼器は、常温にて曲げ加工や絞り加工などの塑性加工されているため、常温での良好な加工性も求められる。
さらには、ガスタービンの燃焼器は、複雑な形状をしているため、曲げ加工や絞り加工を容易に行うために板厚の薄いものが好まれる。しかも、板厚の薄いものを使用することで、燃焼器の軽量化、さらには合金使用量の減少からコストダウンにも寄与するため、使用する板はできる限り薄い方が好ましい。しかし、板厚の薄いものを使用して燃焼器を製造すると、燃焼器自体の強度が小さくなってしまうため、燃焼器をガスタービンに組み込むときなどに形状が変形するという問題がある。このため、ガスタービン燃焼器などに用いられているNi基合金材料としては、優れたクリープ特性はもちろんのこと、常温での強度、特に高い耐力と引張強さも求められる。
この点に関し、従来のガスタービン用燃焼器の素材としては、特許文献1に記載された22%Cr−18%Fe−9%Mo−max2.5%Co−max1%W−max1%Mn−max1%Si−0.05〜0.15%Cの成分組成を有するNi基合金(ハステロイX;登録商標)が使用されてきた。この合金は、550〜650℃程度での使用はもちろん、850℃程度までの温度域で使用される場合には何の問題もない。しかし、近年における燃焼ガス温度の高温化に伴い、ハステロイXでは十分なクリープ特性を確保することが難しくなっているのが実情であり、新しい耐熱合金の開発が求められている。
ハステロイXよりも高温強度が高い合金としては、例えばNi基合金であるインコネル(登録商標)718、同じくNi基合金でCoをより多く含有するインコネル617などが知られている。しかし、これらの材料はいずれも、加工性がハステロイXよりも劣るため、鋳造後に鍛造し、あるいはさらに溶接して燃焼器を製造するため、燃焼器の形状が制限されるだけでなく、製造コストも高くなり、実用的な材料とは言い難い。
また、特許文献2にはガスタービン用燃焼器のライナに、Cr:18〜25mass%、Co:3mass%以下、Mo+W:7〜12mass%、Fe:15〜22mass%、Al:8mass%以下、Mn:1mass%以下、Si:1mass%以下、C:0.5mass%以下を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相中に、YOを0.2〜5mass%分散させた合金を使用することを提案している。この合金は、母相に硬い第2相のYO粒子を微細に分散させることによって高いクリープ特性を得ている。しかし、この合金は、均一分散された粉末にHIP(hot isostatic pressing)処理を施して固形化しているため、製造コストが高くなるという問題点がある。
さらに、特許文献3には、ハステロイXの成分組成をベースとして、これに適量のTi、Nb、Ta、Zrを添加することによって、常温加工性に優れ、かつ使用時のクリープ特性に優れるNi基合金を提案している。しかし、この合金については、燃焼ガスの高温化にともない、さらなるクリープ特性の向上が求められている。また、この合金は、常温での強度が小さいために薄肉化できず、曲げ加工や絞り加工の容易さ、軽量化、さらには合金使用量の減少によるコストダウンが図れないという課題を残していた。のために板厚の薄いものを使用しようとしても、これらの要求を満するものとはなっていない。
加えて、従来のNi基合金は、一般に、品質の安定を優先させていたため、ESR等の特殊溶解法で合金を溶製し、インゴットを製造する造塊工程を経るのが普通であった。そのため、生産性が低く、製造コストが高くなるという課題があった。
なお、耐熱材料を高い生産性の下で製造する方法としては、例えばSUS304や316などの汎用ステンレス鋼の製造に用いられている連続鋳造−熱間圧延法がある。しかし、上記製造法は、従来の造塊−熱間鍛造−熱間圧延法と比較して、材料製造工程における加工歪量が小さいため、合金材料の組織の均一性に劣り、これがクリープ特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
米国特許第2703277号明細書 特開平11−061303 特開2007−084895
上述したように、ガスタービン用燃焼器などに用いられている従来のNi基合金材料(ハステロイX)は、近年における使用温度の高温化に耐え得るだけの十分なクリープ特性を有するものではない。また、ハステロイXの成分組成をベースとしてこれに適量のTi、Nb、Ta、Zrを添加したNi基合金材料においても、近年の燃焼ガスの高温化にともなう燃焼器温度の高温化に耐え得るクリープ特性を有していないだけでなく、常温での強度もなお不十分であったために、板厚の薄いものを使用することによって得られる曲げ加工性や絞り加工性の向上、さらには燃焼器の軽量化や合金使用量減少のメリットを享受できないという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、常温での強度と加工性とに優れると共に、従来Ni基合金材料以上の高温クリープ特性に優れるNi基合金材料を提供すること、およびそのNi基合金材料を、熱間鍛造工程を経ることなく連続鋳造法によって安価に製造する方法を提案することにある。
発明者らは、従来のNi基合金材料であるハステロイXの成分組成をベースとしてこれに適量のTi、Nb、Ta、Zrを添加したNi基合金において、常温での加工性を阻害することなく、より高温でのクリープ特性に優れるNi基合金材料を開発するため、ハステロイXをベースとした成分組成にTi、
Nb、 Taおよび Zrを添加したものに、さらに種々の元素を添加してその影響を調べた。その結果、適正量のNを加えることによって、その加工性を保持しつつさらにクリープ特性と常温での強度にも優れたNi基合金材料の開発に成功した。
即ち、本発明は、C:0.03〜0.30mass%、Si:1.5 mass%以下、Mn:2.0 mass%以下、P:0.05 mass %以下、S:0.030mass%以下、Cr:18.0〜28.0mass
%、Mo:6.0〜15.0mass%、Cu:1.0mass %以下、Co:4.0mass%以下、W:3.0mass%以下、B:0.03mass
%以下、Fe:15.0〜25.0mass %、N:0.001〜0.15
mass %を含有し、さらにTi:0.02〜0.60mass %、Nb:0.02〜0.60mass%、Ta:0.02〜0.6mass%およびZr:0.02〜0.60mass%のうちから選ばれる1種以上を、(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass %の範囲内で含有し、残部がNiおよび不可避な不純物からなる、常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料を提案する。
なお、本発明に係る上記Ni基合金材料においては、
(1)上記のNの含有量が0.005〜0.15mass%であること、
(2)上記のNの含有量が0.010〜0.10mass%であること、
(3)最大粒径が10μm以下の炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物のいずれか少なくとも1種を含有すること、
(4)結晶粒内に析出した炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物の面積率が0.5%〜20%であること、
(5)上記炭化物はMC型、M23型であり、上記窒化物はMN型のものであること、
が、より好ましい解決手段である。
また、本発明は、C:0.03〜0.30mass%、Si:1.5mass%以下、Mn:2.0mass%以下、P:0.05mass%以下、S:0.030mass
%以下、Cr:18.0〜28.0mass %、Mo:6.0〜15.0mass
%、Cu:1.0 mass%以下、Co:4.0mass%以下、W:3.0mass%以下、B:0.03mass
%以下、Fe:15.0〜25.0mass%、N:0.001〜0.15mass%を含有し、さらにTi:0.02〜0.60mass%、Nb:0.02〜0.60mass
%、Ta:0.02〜0.6mass%およびZr:0.02〜0.60mass %のうちから選ばれる1種以上を、(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass%の範囲で含有し、残部がNiおよび不可避な不純物からなるNi基合金を、連続鋳造して連鋳スラブとした後、この連鋳スラブを熱間圧延し、仕上焼鈍することを特徴とする、常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料の製造方法を提案する。
本発明に係るNi基合金材料の製造方法において、
(1)上記のNの含有量が0.005〜0.15mass%であること、
(2)上記のNの含有量が0.010〜0.10mass%であること、
(3)上記連鋳スラブを、熱間圧延し、中間焼鈍し、冷間圧延し、次いで仕上焼鈍すること、
(4)前記仕上焼鈍後にさらに、800〜1000℃の温度にて16時間以上の時効熱処理を施すことにより、結晶粒内に炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物を面積率で0.5%〜20%析出させること、
が、より好ましい解決手段である。
(1)本発明によれば、従来のNi基合金と比較して、より高温でのクリープ特性と常温での強度と加工性とに優れるNi基合金材料が得られ、近年のタービン使用温度の高温化に対応した材料を提供することができる。従って、近年の燃焼ガスの高温化にともなう燃焼器温度の高温化に耐え得るNi基合金材料を提供することができる。
(2)また、本発明によれば、常温での加工性は従来合金と同等でありながら、常温での強度に優れることから、燃焼器材料の板厚を薄くすることができ、燃焼器加工が容易になり、さらに燃焼器の軽量化にも寄与する。
(3)本発明によれば、大量生産に適した連続鋳造法での製造が可能であるから、特殊溶解−造塊−熱間鍛造−熱間圧延するプロセスで製造されていた従来合金と比較して、製造コストを著しく低減することができる。
発明者らは、ハステロイXの成分組成をベースとして、これに適量のTi、Nb、TaあるいはZrを添加したNi基合金材料において、さらに、適正量のNを積極的に加えたものについては、必要な加工性を維持しつつより高温でのクリープ特性および常温での強度が向上することを見出し、本発明を完成させた。以下、本発明を開発する契機となった実験についてまず説明する。
発明者らは、先ず、Ni基合金材料の常温での強度に及ぼすNの添加の影響について実験した。この実験では、C:0.06mass%、Cr:21.5mass%、Mo:9.0mass%、Co:1.2mass%、W:0.6mass%、Fe:19.0mass%、B:0.003mass%、Nb:0.2mass%、Ti::0.1mass%を含有し、残部が実質的にNiよりなる合金に、さらに、Nを0〜0.20mass%の範囲で添加したNi基合金を溶製した。この溶製材を連続鋳造して連鋳スラブとし、この連鋳スラブを、1200℃に再加熱したのち、900〜1200℃の温度範囲で熱間圧延して板厚が6mmの熱延板とした。その熱延板を、1100℃〜1300℃の温度範囲で、1〜60分の条件で中間焼鈍したのち、冷間圧延して板厚が1.5mmの冷延板とした。その後さらに、1100〜1300℃×1〜60分の条件で仕上焼鈍して、冷延焼鈍板とした。
このようにして得られたNi基合金板を、JIS Z2241に準じて室温で引張試験を行い、0.2%耐力、引張強さおよび伸び値におよぼすNの影響を調べた。図1(a)〜(c)は、上記引張試験の結果を示したものである。この結果から、N含有量が多いほど、0.2%耐力(a)および引張強さ(b)は大きくなることがわかる。一方、N含有量が多いほど、伸び値(c)は小さくなることから、Nの過剰な添加は加工性を劣化させることもわかった。またこれらの効果は、N含有量の少ない範囲において顕著であった。
次に、発明者らは、クリープ特性に及ぼすN添加の影響について実験した。この実験では、C:0.06mass%、Cr:21.5mass%、Mo:9.0mass%、Co:1.2mass%、W:0.6mass%、Fe:19.0mass%、Nb:0.2mass%、Ti:0.1mass%を含有し、残部が実質的にNiよりなる合金に対し、Nを0.03mass%添加したNi基合金を溶製し、これを連続鋳造して連鋳スラブとし、その連鋳スラブを上記と同じ条件にて熱間圧延し、中間焼鈍し、冷間圧延し、その後1150℃の温度で仕上焼鈍して、板厚が1.5mmのNi基合金材料とした。このNi基合金材料を、ASTM E139に準じて、850℃、110MPaの条件にてクリープ試験を行い、クリープ破断時間に及ぼすN添加の影響を調べた。図2は、上記クリープ試験の結果である。この結果から、Ni基合金材料へのNの添加は、クリープ特性を改善することが確められた。
次に、発明者らは、上記と同じ成分組成のNi基合金を、上記と同じように処理して得たNi基合金板について、高温での使用を模擬して850℃にて16時間の時効熱処理を行い、その断面をSEMで観察し、炭化物および窒化物およびこれらの複合化してなる炭・窒化物の分布状況を調べた。
図3(a)、(b)は、Nを添加していないNi基合金(a)と、Nを0.03mass%添加したNi基合金(b)の炭化物および窒化物等の含有状況を示したSEM写真である。なお、この観察は、カーリング試薬(メタノール50ml、塩酸50ml、塩化第二銅2.5g)にてエッチングしたものを、走査電子顕微鏡(SEM)にて行った。なお、EPMAによる分析によって、SEM像にて白色に観察されるものはMC型の(Mo、W)C炭化物もしくはM23型のCr23炭化物、また黒色に観察されるものはMN型の(Ti、Nb)N窒化物であることがわかった。また、別の調査により、数μm程度の粗大な炭化物および窒化物は850℃で16時間の時効熱処理前、すなわち仕上焼鈍の段階では未固溶の炭化物および窒化物であることもわかった。
図3に示す写真から、N無添加のNi基合金材料では、炭化物は主に結晶粒界に存在し、結晶粒内に存在しているものは非常に少ない。これに対して、Nを0.03mass%添加したNi基合金材料では、結晶粒界に炭化物が析出していることはN無添加材と同様であるが、結晶粒内にも、微細な析出物が均一に析出し分布していることがわかった。
なお、Nを0.03mass%添加したNi基合金材料では、850℃で16時間の熱処理(時効処理)を行っている間に、母相に固溶していたNが結晶粒内で極微細なMN型の窒化物を形成し、その極微細なMN型の窒化物を核として、MC型の炭化物が結晶粒内に析出したものと考えられる。従って、Nを添加したNi基合金材料は、図3に示したとおり、結晶粒内に窒化物を核とした微細な炭化物が存在するために、クリープ試験中に転位の移動を妨げて変形しづらくなり、クリープ特性が向上したものと推定される。本発明は、上記の新規な知見に基づき開発したものである。
以下に、本発明のNi基合金の成分組成を上記範囲に規定した理由について説明する。
C:0.03〜0.30mass%
Cは、MC型の炭化物を形成する。また、高温において、使用中に新たなMC型炭化物やM23型炭化物を形成し、結晶粒界や結晶粒内を強化してクリープ特性を向上させる元素である。その効果を得るためには、少なくとも0.03mass%の添加が必要である。しかし、0.30mass%を超えて添加すると、粗大な未固溶の炭化物が生成し、残存して、加工性およびクリープ特性を悪化させる。そのため、Cは0.03〜0.30mass%の範囲とする。好ましくは0.03〜0.15mass%、さらに好ましくは0.03〜0.10mass%の範囲とする。
Si:1.5mass%以下
Siは、脱酸に必要な元素であり、また、耐酸化性の向上に有効な元素である。しかし、1.5mass%を越えて添加すると、連続鋳造時に割れを発生させたり、材料の溶接性の低下を招いたりする。よって、Siは1.5mass%以下とする。
Mn:2.0mass%以下
Mnは、Siと同様、脱酸に必要な元素であるとともに、脱硫にも有効な元素である。しかし、2.0mass%を超えて添加すると耐酸化性の劣化を招くため、その上限を2.0mass%とする。
P:0.5mass%以下
Pは、原料であるスクラップの成分に起因して含有するものであり、精錬では完全な除去が困難な元素である。また、Pは、熱間加工性を悪化させる元素であり、特に、含有量が0.05mass%を超えると、その影響が顕著となるため、その上限は0.05mass%とする。
S:0.030mass%以下
Sは、原料であるスクラップの成分に起因して含有する元素である。その含有量が0.030mass%を超えると、熱間加工性が悪化し歩留りを低下させるため、その上限は0.030mass%とする。好ましくは、0.010mass%以下である。
Cr:18.0〜28.0mass%
Crは、本発明のNi基合金材料を構成する主要元素の一つである。Cr成分には、良好な保護皮膜を形成して合金の耐酸化性を向上させる。また、高温にて使用中にはM23型の炭化物を形成して、結晶粒界の強度を上昇させる作用がある。その含有量が18.0mass%未満では、所望の耐酸化性を確保することができない。一方、その含有量が28.0mass%を超えると、σ相などの有害相を析出し、耐酸化性および加工性をも低下させる。よって、Crの含有量は、18.0〜28.0mass%の範囲とする。好ましくは、20.0〜24.0の範囲である。
Mo:6.0〜15.0mass%
Moは、本発明のNi基合金材料を構成する主要元素の一つである。母相に固溶してクリープ特性を向上させる作用を有し、またCとMC型炭化物を形成して強化する。さらに、高温での使用中においてMC型の炭化物を形成して結晶粒内に析出し、クリープ特性を向上させる作用がある。その含有量が6.0mass%未満になると、十分なクリープ特性が得られない。一方、Moの含有量が15.0mass%を超えると、耐酸化性が劣化する。よって、Moの含有量は、6.0〜15.0mass%の範囲とする。好ましくは8.0〜12.0mass%の範囲である。
Cu:1.0mass%以下
Cuは、原料であるスクラップに起因して含まれる元素であり、1.0mass%を超えて含有すると、耐酸化性は低下する。よって、Cuの含有量は1.0mass%以下とする。
Co:4.0mass%以下
Coは、固溶強化作用によりクリープ特性を向上させる元素である。しかし、Coは高価な元素であり、また、上記効果は、4mass%を超えると飽和して、添加量に見合うだけの効果が得られなくなる。よって、Coの添加量は、上限を4.0mass%とする。
W:3.0mass%以下
Wは、固溶強化作用によりクリープ特性を向上させる元素である。またCとMC型炭化物を形成して強化する。さらに高温にて使用中においてもMC型の炭化物を形成して結晶粒内に析出し、クリープ特性を向上させる作用がある。しかし、Wは高価な元素であり、また、上記効果は、3.0mass%を超えると飽和し、添加量に見合うだけの効果が得られなくなる。よって、Wの添加量の上限は3.0mass%とする。
B:0.03mass%以下
Bは、結晶粒界の強度を高めて、クリープ特性を向上させる元素である。しかし、Bは、0.03mass%を超えて添加すると、低融点の化合物が析出し、熱間加工性を低下させる。よってB添加量の上限は0.03mass%とする。
Fe:15.0〜25.0mass%
Feは、原料であるスクラップに起因して含有する元素であり、その含有量が25.0mass%を超えると、耐酸化性が低下する。一方、15.0mass%未満に低減すると、相対的にNiの含有量が増加するため、原料コストが上昇するばかりでなく、熱間加工性が低下する。よって、Feの含有量は15.0〜25.0mass%とする。好ましくは16.0〜20.0mass%の範囲である。
N:0.001〜0.15mass%
Ni基合金においてNは、従来、不純物として真空溶解時の抑制対象元素として考えられてきた。これに対し、本発明においてこのNは、母相に固溶して常温や高温での強度を上昇させる効果があり、むしろ積極的に添加すべき有用な元素であると考えられる。しかも、Ti、Nb、TaおよびZrとはMN型の窒化物を形成し、焼鈍中の結晶粒の成長を抑制し、結晶粒を微細にすることから、常温での強度の向上をもたらす。さらには、高温での使用中において、結晶粒内に極微細なMN型窒化物を析出し、それが核となってMC型炭化物を均一微細に析出させてクリープ特性を向上させる効果がある。こうした効果は、0.001mass%以上の添加で発現する。しかし、Nを0.15mass%を超えて添加すると、母相の硬化や窒化物の粗大化などにより、常温での加工性の劣化を招く。従って、本発明においてこのNは、0.001〜0.15mass%の範囲内で添加する。好ましくは0.005〜0.15mass%、さらに好ましくは0.010〜0.10mass%である。
Ti:0.02〜0.60mass%、Nb:0.02〜0.60mass%、Ta:0.02〜0.60mass%およびZr:0.02〜0.60mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
Ti、Nb、TaおよびZrは、焼鈍後においても残存するMN型の窒化物を形成し、焼鈍中の結晶粒の成長を抑制、結晶粒が微細になることで常温での強度を改善する。また、高温での使用中において結晶粒内に極微細なMN型窒化物を析出させ、それを核としてMC型炭化物を均一微細に析出させることから、クリープ特性を向上させる効果がある。さらに、Ni基合金材料を製造する過程において、MC型の炭化物中に固溶して粗大なMC型炭化物が析出するのを抑制し、加工性およびクリープ特性を改善する。しかも、連なって析出する列状のMC型炭化物の生成も抑制する。その効果は、それぞれ0.02mass%以上添加することで発現する。しかし、これらの元素を、0.60mass%を超えて過剰に添加すると、却って合金中に析出する炭化物の粗大化を招き、熱間加工性やクリープ特性の劣化を招く。従って、本発明において上記元素は、0.02〜0.60mass%の範囲で添加する。好ましくは、0.05〜0.20mass%の範囲である。
(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass%
上記の効果は、いずれの元素についても同じ作用があり、1種以上の添加でも同様の効果が得られる。また、過剰添加の特性低下も同様である。したがって、これらの元素の合計添加量もまた0.02〜0.60mass%の範囲とする必要がある。好ましくは0.05〜0.20mass%である。
本発明のNi基合金において、上記成分以外の元素は、Niおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の効果を阻害しない限り、その他の元素を不純物の範囲を超えて添加しても、本発明になんら影響を及ぼすものではない。
次に、本発明に係るNi基合金材料中に析出する炭化物、窒化物またはこれらが複合化して得られる炭・窒化物について説明する。
本発明のNi基合金材料は、連続鋳造したスラブを熱間圧延したのち熱処理し、あるいはさらに冷間圧延したのち熱処理して、MC型炭化物やM23型炭化物、さらにはMN型の窒化物、あるいはこれらが複合してなるものを可能な限り母相に固溶させ、高温での使用中に炭化物および窒化物を結晶粒界や結晶粒内に均一に微細析出させたものである。
しかし、Ni基合金材料中の炭化物や窒化物あるいは上記炭・窒化物は、高温での使用中に析出する炭化物および窒化物の他に、Ni基耐熱合金を製造する過程(主に連続鋳造の凝固時)で列状に連なって析出する列状の炭化物、また粗大なMN型の窒化物、あるいはこれらが複合した炭・窒化物もある。これらの炭化物や窒化物等は、その後の圧延過程で分断され、仕上焼鈍によって溶解、あるいはその大きさや量が減少するものであれば、常温での加工性に悪影響を及ぼすことはない。しかし、上記炭化物や窒化物等が溶解しきれずに粗大なまま残存し、その粒径が10μm以上であった場合には、常温での加工中に炭化物または窒化物、あるいは炭・窒化物と母相との界面から割れが発生し、加工性を劣化させることがある。従って、Ni基合金中に析出したこれらの粒径は10μm以下とすることが好ましい。より好ましくは5μm以下である。なお、炭化物および窒化物等の粒径制御は、CやNおよびTi、Nb、TaおよびZrの含有量の制御や、上述した仕上焼鈍の温度や時間を調整すること等によって行うことができる。
また、高温での使用中に結晶粒内に均一微細に析出するMC型の炭化物の量は、Nの添加量を変化させることによっても制御することができる。この点、N無添加の場合、図3の写真から明らかなとおり、結晶粒内に析出するMC型の炭化物は非常に少ない。一方、Nを添加した場合には、結晶粒内に析出する炭化物量が増加していることがわかる。この結晶内に析出した微細な炭化物は、クリープ試験中に転位の移動を妨げるため、クリープ変形がしづらくなり、クリープ特性が向上する要因となっている。しかし、この炭化物もあまり過剰に析出しすぎると、材料の延性を悪化させ、却ってクリープ特性が悪化する。従って、高温で使用中に析出する結晶粒内の炭化物の面積率は、0.5〜20%程度とすることが望ましい。より好ましくは1〜15%である。
次に、本発明のNi基合金材料の製造方法について説明する。
本発明のNi基合金材料は、上述した成分組成の合金を、公知の方法で溶製し、連続鋳造法を用いて連鋳スラブとし、その後、その連鋳スラブを熱間圧延して板状あるいは帯状としたのち、中間焼鈍し、さらに冷間圧延し、仕上焼鈍することにより製造する。
上記の製造方法において、熱間圧延後あるいは冷間圧延後に行う仕上焼鈍は、炭化物および窒化物を形成する元素を溶体化し、炭化物または窒化物、あるいは炭化物と窒化物が複合したもの(炭・窒化物)を可能な限り母相に溶け込むように熱処理をすることが好ましい。この熱処理は、箱焼鈍炉あるいは連続焼鈍炉を用いて、1100〜1300℃の温度範囲で、それぞれの板厚に応じて適正な時間(1〜60分程度)行うことが好ましく、その条件も上記範囲とすることが好ましい。本発明のNi基合金材料は、この溶体化熱処理によって、製造工程で析出した炭化物または窒化物、あるいは炭化物と窒化物が複合したものを合金中に可能な限り溶解し、これらを減少させて優れた加工性を付与するとともに、その後の高温での使用時に、炭化物および窒化物が結晶粒内に均一微細に再析出するため、優れたクリープ特性を示すものとなる。
本発明のNi基合金の使用温度範囲は1100℃未満であることが好ましい。1100℃以上の温度では結晶粒内に析出した炭化物が溶解してしまい、十分な高温強度が得られなくなるからである。なお、本発明のNi基合金は800℃超えの温度で優れた高温強度を発揮することを特徴とするが、800℃以下の温度で使用しても、従来のハステロイX以上の高温強度が得られることは勿論である。
この実施例では、電気炉を用いて、大気雰囲気下で、表1に示した成分組成を有する合金番号1〜17の合金を溶製し、次いで、連続鋳造機で鋳造し、150mmt×1000mmW×6000mmlの連鋳スラブとした。得られた連鋳スラブを、1200℃に加熱し、900〜1200℃の温度範囲で熱間圧延し、板厚が6mmの熱延コイルとし、その後、中間焼鈍(1150℃)し、酸洗し、冷間圧延して、板厚が1.5mmの冷延材とし、次いで、1150℃の温度で仕上焼鈍をして冷延焼鈍板とした例を述べる。
そして、得られた冷延焼鈍板を、下記の引張試験、クリープ試験、および炭化物および窒化物の粒径測定に供した。また、この冷延焼鈍板に850℃にて16時間の時効熱処理を行った後に結晶粒内の炭化物または窒化物、あるいは炭・窒化物の面積率測定に供した。表1、表2に使用した合金の成分組成を示す。
Figure 2009185352
Figure 2009185352
各種試験の内容
(1)クリープ試験
クリープ試験は、ASTM E139に準じて、表3に示したa、bの2条件で行い、破断に至るまでの時間を測定した。
Figure 2009185352
(2)炭化物または窒化物、あるいは炭・窒化物の粒径測定
炭化物および窒化物の粒径は、冷延−仕上焼鈍後の合金材料の断面を、カーリング試薬にてエッチングしたものをSEMにて観察し、二次電子像を3箇所以上撮影して個々の炭化物、窒化物、あるいは窒・炭化物の粒径を求め、種類によらずにその中の最も大きな粒径を最大粒径とした。
(3)850℃−16時間時効熱処理後の、結晶粒内の炭化物および窒化物面積率
仕上焼鈍後、さらに850℃で16時間熱処理を行った材料の断面を、カーリング試薬にてエッチングを行い、それをSEMにて写真撮影を行い、画像解析によって結晶粒内に析出している炭化物、窒化物、あるいは炭・窒化物の面積率を測定した。
上記各試験の結果を表4と表5に示した。表4、表5に示す結果から、本発明で適合する成分組成の合金(合金1〜9)は、0.2%耐力および引張強さで表される常温での強度が、ハステロイX相当材(合金17)、およびハステロイXの成分組成をベースとしてこれに適量のTi、Nb、Ta、Zrを添加したNi基合金(比較合金11、12)よりも高いことがわかった。また、クリープ特性においても、発明合金は参考合金17および比較合金11、12よりも良好であることがわかった。さらに、加工性については、発明合金は、参考合金17および比較合金11、12と同等であった。
これに対して、成分組成が本発明が規定する範囲以上にNを添加した比較合金(No.14、15)は、強度は従来合金よりも高いものの、伸び値が低く加工性が著しく劣っていることがわかった。また、クリープ破断時間も発明合金と比較して劣っていた。さらに、C含有量が小さい合金(比較合金13)、およびTi、Nb、Ta、Zrを添加していない合金(比較合金16)においては、クリープ特性が劣っていることがわかった。以上の結果から、本発明合金が優れていることがわかった。
Figure 2009185352
Figure 2009185352
本発明は、常温での強度および加工性に優れ、高温での使用中のクリープ特性に優れるNi基合金材料を提供できるので、ガスタービン用燃焼器として有用である。これだけでなく、複雑な形状に加工され、その後高温雰囲気で使用される用途、例えば、工業炉の燃焼部や排気処理装置等の分野の材料としても利用することができる。
0.2%耐力、引張強さ、伸び値に及ぼすN含有量の影響を示すグラフである。 N:0.03mass%添加有無による、850℃、110MPaの条件でのクリープ破断時間の比較を示すグラフである。 N:0.03mass%添加有無による、850℃、16時間熱処理後のNi基合金の析出物の析出状況を比較して示したSEM像である。

Claims (11)

  1. C:0.03〜0.30mass%、Si:1.5 mass%以下、Mn:2.0 mass%以下、P:0.05 mass %以下、S:0.030mass%以下、Cr:18.0〜28.0mass
    %、Mo:6.0〜15.0mass%、Cu:1.0mass %以下、Co:4.0mass%以下、W:3.0mass%以下、B:0.03mass
    %以下、Fe:15.0〜25.0mass %、N:0.001〜0.15
    mass %を含有し、さらにTi:0.02〜0.60mass %、Nb:0.02〜0.60mass%、Ta:0.02〜0.6mass%およびZr:0.02〜0.60mass%のうちから選ばれる1種以上を、(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass %の範囲内で含有し、残部がNiおよび不可避な不純物からなる、常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料。
  2. 上記のNの含有量が0.005〜0.15mass%であることを特徴とする、請求項1に記載の常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料。
  3. 上記のNの含有量が0.010〜0.10mass%であることを特徴とする、請求項1に記載の常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料。
  4. 最大粒径が10μm以下の炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物のいずれか少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1に記載のNi基合金材料。
  5. 結晶粒内に析出した炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物の面積率が0.5%〜20%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1に記載のNi基合金材料。
  6. 上記炭化物はMC型、M23型であり、上記窒化物はMN型のものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1に記載のNi基合金材料。
  7. C:0.03〜0.30mass%、Si:1.5mass%以下、Mn:2.0mass%以下、P:0.05mass%以下、S:0.030mass
    %以下、Cr:18.0〜28.0mass %、Mo:6.0〜15.0mass
    %、Cu:1.0 mass%以下、Co:4.0mass%以下、W:3.0mass%以下、B:0.03mass
    %以下、Fe:15.0〜25.0mass%、N:0.001〜0.15mass%を含有し、さらにTi:0.02〜0.60mass%、Nb:0.02〜0.60mass
    %、Ta:0.02〜0.6mass%およびZr:0.02〜0.60mass %のうちから選ばれる1種以上を、(Ti+Nb+Ta+Zr):0.02〜0.60mass%の範囲で含有し、残部がNiおよび不可避な不純物からなるNi基合金を、連続鋳造して連鋳スラブとした後、この連鋳スラブを熱間圧延し、仕上焼鈍することを特徴とする、常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料の製造方法。
  8. 上記のNの含有量が0.005〜0.15mass%であることを特徴とする、請求項7に記載の常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料の製造方法。
  9. 上記のNの含有量が0.010〜0.10mass%であることを特徴とする、請求項7に記載の常温での強度と加工性およびクリープ特性に優れるNi基合金材料の製造方法。
  10. 上記連鋳スラブを、熱間圧延し、中間焼鈍し、冷間圧延し、次いで仕上焼鈍することを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1に記載のNi基合金材料の製造方法。
  11. 前記仕上焼鈍後にさらに、800〜1000℃の温度にて16時間以上の時効熱処理を施すことにより、結晶粒内に炭化物、窒化物、あるいはこれらが複合してなる炭・窒化物を面積率で0.5%〜20%析出させることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1に記載のNi基合金材料の製造方法。
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