JP5147037B2 - ガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金 - Google Patents

ガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金 Download PDF

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Description

この発明は、ガスタービン燃焼器を作製するためのNi基耐熱合金に関するものであり、特にこの発明のNi基耐熱合金はガスタービン燃焼器のライナーを作製するための部材またはトランジッションピースを作製するための部材に関するものであり、さらに、このNi基耐熱合金で構成されたガスタービン燃焼器のライナーまたはトランジッションピースに関するものである。
一般に、ガスタービンにおける燃焼器は、圧縮機の後方外周よりに位置し、圧縮機吐出空気に燃料を噴霧し、燃焼させてタービン駆動用の高温高圧ガスを生成し、かつ燃焼ガスをタービン入口のノズル(静翼)に案内する役割を担い、燃焼機の中でも特にライナー(内筒)およびトランジッションピース(尾筒)は1500〜2000℃の燃焼ガスに曝されるために、これら部分は700〜900℃に加熱され、この温度で形状を維持しなければならないことに加えて、頻繁な、起動、停止および出力制御に伴う加熱、冷却の激しい熱サイクルを受ける。
そのため、ガスタービン燃焼器のライナーおよびトランジッションピースを製造するための材料として、高温引張強度、クリープ破断強度、低サイクル疲労強度、熱疲労強度などの高温強度に優れ、さらに高温耐酸化性、高温耐硫化性などの高温耐食性にも優れ、さらに、燃焼器のライナーおよびトランジッションピースは、各種のNi基耐熱合金板を熱間および冷間加工した後、ろう付け、溶接することにより作製するところから、冷間加工性、溶接性、ろう付け性も併せ持つ材料であることが必要であるとされている。
これら燃焼器のライナーおよびトランジッションピースの材料として従来からNi基耐熱合金が使用されており、このNi基耐熱合金として具体的なものは、質量%で(以下、%は質量%を示す)、22%Cr−1.5%Co−18.5%Fe−9%Mo−0.6%W−0.1%C−残部NiからなるNi基耐熱合金および22%Cr−8%Co−9%Mo−3%W−1%Al−0.3%Ti−0.07%C−残部NiからなるNi基耐熱合金に代表される固溶強化型あるいは弱析出型合金、または20%Cr−20%Co−5.9%Mo−0.5%Al−2.1%Ti−0.06%C−残部NiからなるNi基耐熱合金などの析出強化型合金が使用されていた。
さらに、近年、ガスタービンエンジン材料として、Cr:15.0〜30%、Co:5〜20%、Mo:6〜12.0%、W:5%まで、Zr:0.5%まで、Al:0.5〜1.5%、Ti:0.75%まで、C:0.04〜0.15%、B:0.02%まで、Fe:5%まで、希土類元素:0.2%までを含有し、残りがNiと不可避不純物からなる成分組成を有し、合金の少なくとも1〜2重量%はMC炭化物およびより少ない%のM23炭化物からなる実質上再結晶微細構造によってさらに特徴づけられ、MC炭化物は存在する炭化物の少なくとも50%を構成し,結晶粒は平均約ASTM#約3〜約5であるNi基耐熱合金が提案されており、このNi基耐熱合金の素地中に分散するMC炭化物は直径が3μm以下であり、このNi基耐熱合金の素地中にTiN相が0.05%以下の量で存在し、Ni(Al,Ti)で代表される金属間化合物、すなわちγ′相が5%まで存在しているとされている(特許文献1参照)。
特開平2−107736号公報
しかし、近年、ガスタービンの高出力化に伴って燃焼温度が上昇し、さらに蒸気冷却を行う等のために構造が複雑化し、それに伴い前記従来のNi基合金で作製したガスタービン燃焼器のライナーおよびトランジッションピースの成形および加工に対する精度要求が高まり、さらに高出力化に伴ってガスタービン燃焼器のライナーおよびトランジッションピースの寿命は要求寿命よりも短寿命となる傾向にあった。
そこで、本発明者等は、複雑な形状のガスタービン燃焼器を高出力で作動させても、燃焼器のライナーおよびトランジッションピースの要求寿命より短寿命となることのないNi基耐熱合金を開発すべく研究を行った結果、ガスタービン燃焼器におけるライナーおよびトランジッションピースの寿命を少なくとも要求寿命以上に延ばすには、下記のごとき特性を有するNi基耐熱合金を構成部材することが必要であり、そのNi基耐熱合金は、
(a)高温引張強度、クリープ破断強度、低サイクル疲労強度、熱疲労強度、クリープ疲労強度などの高温強度特性のうちでも特に図2に示される引張付与時にのみ最大歪負荷状態で一定時間保持される引張と圧縮が繰り返し付与されることにより発生するクリープ疲労に対して優れた強度を有することが必要であり、比較的高歪負荷側のクリープ疲労特性にとって、クリープ延性は重要な要素で、粒界破壊が起こらず、粒内変形を発生させることが肝要であるので、高強度を有しつつも高い延性を有すること、
(b)過酷な高温雰囲気に曝されるので、この雰囲気に長期間耐えることができる高温耐酸化性、高温耐硫化性などの高温耐食性に優れていること、
(c)二次加工して複雑形状のガスタービン燃焼器を製造する際に、加工部分に大きな表面粗さが発生すると、加工率が大きな個所と加工率が低い個所とで表面粗さが相違し、表面粗さの高い部分では熱伝達率が高くなり、一方、表面粗さの低い部分では熱伝達率が低いために、温度勾配または温度分布のばらつきが発生し、これが原因で熱疲労が発生するところから、ガスタービン燃焼器を製造するNi基耐熱合金板は加工による表面粗さの発生が少ないこと、などの特性を有し、
(d)前記(a)〜(c)記載の特性を有するNi基耐熱合金は、Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、さらに必要に応じて、Nb:0.1〜1.0%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成を有しかつγ相中素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が均一分散している組織を有する加工性に優れたNi基耐熱合金を作製し、このNi基耐熱合金を時効処理することによりγ´相を析出させて、γ相およびγ´相の混合相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が均一分散している組織を形成させることにより得られる、という研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいて成されたものであって、この発明の加工性に優れたNi基耐熱合金は、
(1)Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、並びγ相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有するガスタービン燃焼器加工用Ni基耐熱合金、および、
(2)Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、Nb:0.1〜1.0%、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、並びγ相素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有するガスタービン燃焼器加工用Ni基耐熱合金、に特徴を有するものである。
本発明者らは、前記MC型炭化物およびMC型炭化物についてさらに研究を行った。その結果、
(e)前記(1)記載のNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、さらに前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましく、さらに、
(f)前記(2)記載のNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、
前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましいことが分かったのである。
したがって、この発明の加工性に優れたNi基耐熱合金は、
(3)前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有する前記(1)記載のガスタービン燃焼器加工用Ni基耐熱合金、および、
(4)前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有する(2)記載の加工性に優れたガスタービン燃焼器加工用Ni基耐熱合金、に特徴を有するものである。
この発明の素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が均一分散している組織を有する加工性に優れたスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金は、Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、さらに必要に応じてNb:0.1〜1.0%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成を有するNi基耐熱合金を溶解して得られたインゴットに熱間鍛造、熱間圧延などの熱間加工を繰り返し施す工程において、γ´ソルバス(solvus)+20℃〜γ´ソルバス(solvus)+200℃の間の温度に加熱したのち、加熱温度〜γ´ソルバス(solvus)−150℃に至る温度域で所望の製品領域に加工率:15%以上の加工を少なくとも2回以上行い、その後、必要に応じて冷間加工を行った後、γ´ソルバス(solvus)+20℃〜γ´ソルバス(solvus)+200℃の間に加熱したのち冷却する溶体化処理を行うことにより得られる。このようにして得られた加工性に優れたNi基耐熱合金は通常は板に成形される。
この加工性に優れたNi基耐熱合金板は、プレス加工、曲げ加工、絞り加工などの二次加工を施し、さらに溶接することにより燃焼器のライナーおよびトランジッションピースなどの所定の形状に加工され、その後、γ相素地中にさらにγ´相を析出させて低サイクル疲労、クリープ疲労特性等の高温強度特性を高めるために時効処理などが施されて仕上げられる。この時効処理によってγ´相が析出すると同時にM23型炭化物も付随して析出するが、このM23型炭化物はMC型炭化物、MC型炭化物およびγ´相ほどクリープ疲労強度に影響を与えるものではない。
この発明のNi基耐熱合金に時効処理を施すことにより、γ相およびγ´相の混合相からなる素地中に前記MC型炭化物およびMC型炭化物が均一分散した組織が得られ、この組織を有するNi基耐熱合金は特にクリープ疲労強度が優れ、さらにその他の高温強度および高温延性が一層向上するようになるので、ガスタービンにおける燃焼器のライナーおよびトランジッションピースなどの部材として優れた特性を有するものである。この時の時効処理は、温度:650〜900℃、12〜48時間保持後冷却することにより行われる。
したがって、この発明のクリープ疲労特性に優れたガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金は、
(5)Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、並びγ相およびγ´相の混合相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有するガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金、および、
(6)Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、Nb:0.1〜1.0%、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、並びγ相およびγ´相の混合相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有するガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金、に特徴を有するものである。
前記(5)記載の時効処理して得られたNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有するNi基耐熱合金であることが一層好ましく、さらに、
前記(6)記載の時効処理して得られたNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することが好ましい、などの研究結果が得られたのである。
したがって、この発明のクリープ疲労特性に優れたガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金は、
(7)前記時効処理して得られたNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有する前記(5)記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金、および、
(8)前記時効処理して得られたNi基耐熱合金の素地中に分散するMC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有する前記(6)記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金、に特徴を有するものである。
この発明の前記(1)〜(8)記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金の素地中に、前記C型炭化物およびMC型炭化物、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、前記C型炭化物およびMC型炭化物が合計で0.5〜16.0面積%の割合で均一分散していることが一層好ましい

次に、この発明のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金の成分組成および組織を上記の通りに限定した理由を説明する。
[I]成分組成
(a)Cr
Cr成分には、良好な保護被膜を形成して合金の高温耐酸化性および高温耐硫化性などの高温耐食性を向上させ、さらにCとMC型炭化物を形成し、かつMC型炭化物の素地への固溶温度を高めて結晶粒の微細化に寄与すると共に、二次加工時の二次再結晶、結晶粒成長を抑制し、粒界強度を向上させ、さらにCとMC型炭化物を形成し、特にTiが中心となって生成したMC型炭化物を所望の粒径および面積率へと成長させることで結晶粒の微細化に寄与すると共に二次加工時の二次再結晶および結晶粒成長を抑制する作用を有し、さらに時効によってM23型炭化物を形成して粒界強度を向上させる作用があるが、その含有量が14.0%未満では所望の高温耐食性を確保することができず、一方その含有量が21.5%を越えると、σ相やμ相などの有害相を析出し、むしろ高温耐食性の低下をきたすようになることから、その含有量を14.0〜21.5%と定めた。Crの含有量の一層好ましい範囲は15.5〜20.0%である。
(b) Co
Co成分は、主に素地(γ相)に固溶してクリープ特性を向上させ、さらにCとMC型炭化物を形成し、特にTiが中心となって生成したMC型炭化物を所望の粒径および面積率へと成長させることで結晶粒の微細化に寄与すると共に二次加工時の二次再結晶および結晶粒成長を抑制する作用を有するが、その含有量が6.5%未満では十分なクリープ特性を付与することができないので好ましくなく、一方、14.5%を越えて含有すると、熱間加工性を低下させると共に、燃焼器などの使用中における高温延性を低下させるので好ましくない。したがって、Coの含有量を6.5〜14.5%と定めた。Coの含有量の一層好ましい範囲は7.5〜13.5%である。
(c)Mo
Mo成分には、素地(γ相)に固溶して高温引張特性、クリープ特性およびクリープ疲労特性を向上させる作用を有し、その作用は特にWとの共存において複合効果を発揮し、さらにCとMC型炭化物を形成して結晶粒界を強化すると共に二次加工時の二次再結晶、結晶粒成長を抑制する作用があり、さらにCとMC型炭化物を形成し、特にTiが中心となって生成したMC型炭化物を所望の粒径および面積率へと成長させることで結晶粒の微細化に寄与すると共に二次加工時の二次再結晶および結晶粒成長を抑制する作用を有するが、その含有量が6.5%未満では十分な高温延性およびクリープ疲労特性を付与することができず、一方その含有量が10.0%を越えて含有すると、熱間加工性が低下するとともにμ相などの有害相が析出して脆化を招くので好ましくない。したがって、Moの含有量を6.5〜10.0%と定めた。Moの含有量の一層好ましい範囲は7.0〜9.5%である。
(d) W
W成分には、素地(γ相)およびγ´相に固溶して高温引張特性、クリープ特性およびクリープ疲労特性を向上させる作用のほか、Moと共存下で素地への固溶強化による複合強化を発揮し、さらにCとMC型炭化物を形成して結晶粒界を強化すると共に二次加工時の二次再結晶、結晶粒成長を抑制する作用があり、さらにCとMC型炭化物を形成し、特にTiが中心となって生成したMC型炭化物を所望の粒径および面積率へと成長させることで結晶粒の微細化に寄与すると共に二次加工時の二次再結晶および結晶粒成長を抑制する作用を有するが、その含有量が1.5%未満では十分な高温延性およびクリープ疲労特性を付与することができず、一方その含有量が3.5%を越えると熱間加工性が低下すると共に延性も低下するので好ましくない。したがって、Wの含有量を1.5〜3.5%と定めた。Wの含有量の一層好ましい範囲は2.0〜3.0%である。
(e) Al
Al成分は、時効処理を経ることで主要析出強化相であるγ′相(NiAl)を構成して高温引張特性、クリープ特性およびクリープ疲労特性を向上させ、高温強度をもたらす作用を有し、さらにCとMC型炭化物を形成し、特にTiが中心となって生成したMC型炭化物を所望の粒径および面積率へと成長させることで結晶粒の微細化に寄与すると共に二次加工時の二次再結晶および結晶粒成長を抑制する作用を有するが、その含有量が1.2%未満ではγ′相の析出割合が不十分なために所望の高温強度を確保することができず、一方その含有量が2.4%を越えると熱間加工性が低下すると共に、γ′相の構成量が過剰となり、延性が低下するので好ましくない。したがって、Alの含有量を1.2〜2.4%と定めた。Alの含有量の一層好ましい範囲は1.4〜2.2%である。
(f) Ti
Ti成分は、主としてγ′相に固溶して高温引張特性、クリープ特性およびクリープ疲労特性を向上させ、高温強度をもたらし、さらにCとMC型炭化物を形成して結晶粒を微細化するとともに二次加工時の二次再結晶粒および結晶粒成長を抑制し、また粒界強度を向上させる作用を有するが、その含有量が1.1%未満ではγ′相の析出割合が不十分なために所望の高温強度を確保することができず、一方その含有量が2.1%を越えると熱間加工性が低下するので好ましくない。したがってTiの含有量を1.1〜2.1%と定めた。Tiの含有量の一層好ましい範囲は1.3〜1.9%である。
(g)B
B成分は、CrやMo等とM型炭化物を形成して粒界強度を向上させる作用を有するとともに結晶粒の成長を抑制する作用を有するが、その含有量が0.001%未満では硼化物の構成量が不十分で十分な粒界強化機能および粒界のピン止め効果が得られず、一方、0.020%を越えて含有すると、炭化物の構成量が過剰となりすぎて熱間加工性、溶接性、延性などが低下するので好ましくない。したがって、Bの含有量を0.001〜0.020%と定めた。Bの含有量の一層好ましい範囲は0.002〜0.010%である。
(h)C
C成分は、TiやMo等とMCやMC型炭化物を形成して、結晶粒の細粒化に寄与すると共に、二次加工時の二次再結晶粒および結晶粒成長を抑制し、また粒界強度を向上させる作用を有し、さらに時効処理によって新たにM23型炭化物を生成することで粒界を強化する作用があるが、その含有量が0.03%未満ではMCやMC型炭化物の析出割合が不十分なために十分な粒界強化機能および粒界のピン止め効果が得られず、一方、0.15%を越えて含有すると、炭化物の構成量が過剰となりすぎて熱間加工性、溶接性、延性などが低下するので好ましくない。したがって、Cの含有量を0.03〜0.15%と定めた。Cの含有量の一層好ましい範囲は0.05〜0.12%である。
(i)Fe
Fe成分は、安価で経済的であると共に熱間加工性を向上させる作用があるので必要に応じて添加するが、その含有量が7%を越えると、高温強度が劣化するので好ましくない。したがって、Feの含有量を7%以下(0%を含む)(一層好ましくは、4%以下)と定めた。
(j)SおよびP
SおよびPはいずれも粒界に偏析して粒界の弱化を招き、そのためにクリープ疲労強度の低下を招くとともに溶接性を害するのでこれらの含有量は可能な限り低いことが好ましいが、その上限は0.015%まで許容できるので、S≦0.015%、P≦0.015%に定めた。
(k)Nb
Nb成分は、素地(γ相)およびγ′相に固溶して高温引張特性、クリープ特性およびクリープ疲労特性を向上させ、高温強度をもたらし、さらにCとMC型炭化物を形成して結晶粒を微細化するとともに二次加工時の二次再結晶粒および結晶粒成長を抑制し、また粒界強度を向上させる作用を有するので必要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では不十分なクリープ疲労特性を付与することができず、一方その含有量が1.0%を越えると熱間加工性が低下するので好ましくない。したがってNbの含有量を0.1〜1.0%と定めた。Nbの含有量の一層好ましい範囲は0.2〜0.8%である。
[II]炭化物
Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、さらに必要に応じてNb:0.1〜1.0%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成を有するNi基耐熱合金を溶解して得られたインゴットに熱間鍛造、熱間圧延などの熱間加工を繰り返し施す工程において、γ´ソルバス(solvus)+20℃〜γ´ソルバス(solvus)+200℃の間の温度に加熱したのち、加熱温度〜γ´ソルバス(solvus)−150℃に至る温度域で所望の製品領域に加工率:15%以上の加工を少なくとも2回以上行い、その後、必要に応じて冷間加工を行った後、γ´ソルバス(solvus)+20℃〜γ´ソルバス(solvus)+200℃の間に加熱したのち冷却する溶体化処理を行うと、素地中に平均粒径:0.3〜4.0μmを有するMC型炭化物およびMC炭化物が面積%で0.5〜16.0%形成され、MC型炭化物におけるMの成分組成はNi:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、さらに必要に応じてNb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、さらに必要に応じてNb:65%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有するようになる。
この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物はいずれも粒界のピン止め効果作用を有するが、その平均粒径が0.3μm未満では微細過ぎてピン止め効果が十分でなく、さらに溶体化処理以降の再加熱時における二次再結晶および結晶粒成長を抑制することが出来なくなるので好ましくなく、一方、それらの平均粒径が4.0μmを越えると、クリープ疲労を受けて使用する最中に大きなMC型炭化物およびMC炭化物が亀裂の発生点および経路となり、短寿命化を招くので好ましくない。したがって、この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物は平均粒径:0.3〜4.0μmに定めた。この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物の一層好ましい平均粒径は0.4〜3.0μmである。
さらに、この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物は、素地中に面積率で0.5%未満分散していても十分な効果を発揮しないので好ましくなく、一方、16.0%を越えて形成されると、延性が低下し、曲げ加工性、深絞り性が劣化し、さらに運転中に亀裂の発生点および経路となり、短寿命化を招くので好ましくない。したがって、この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物の面積率は0.5〜16.0%に定めた。この発明のNi基耐熱合金素地中に均一分散するMC型炭化物およびMC炭化物の一層好ましい面積率は1.5〜13.0%である。
上述のように、この発明のNi基耐熱合金は、ガスタービエンジンの各種部品、特にガスタービエンジンの燃焼器におけるライナーまたはトランジッションピースに用いた場合にすぐれた性能を長期に亘って発揮するものである。
つぎに、この発明のNi基耐熱合金を実施例により具体的に説明する
通常の高周波真空溶解炉を用い、それぞれ表1〜3に示される成分組成をもった本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなるNi基合金溶湯を溶製し鋳造して直径:100mm、高さ:150mmのインゴットを作製し、このインゴットを熱間鍛造して厚さ:50mm、幅:120mm、長さ:200mmの寸法を有する熱間鍛造体を作製した。
Figure 0005147037
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この熱間鍛造体をさらに熱間圧延して厚さ:5mmおよび厚さ:20mmを有する熱延板を作製し、得られたこれら熱延板を温度:1100℃に10分間保持したのち空冷の溶体化処理を施すことにより表1〜3に示される成分組成を有し、表4〜6に示される平均粒径を有するMC型炭化物およびMC炭化物が表4〜6に示される面積率で素地中に均一分散した組織を有する本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる厚さ:5mmを有する溶体化処理板Aおよび厚さ:20mmを有する溶体化処理板Bを作製した。
さらに、厚さ:5mmを有する溶体化処理板Aを温度:850℃で24時間保持したのち空冷し、さらに温度:760℃で16時間保持したのち空冷の条件の時効処理を施すことにより厚さ:5mmを有する時効処理板Aを作製し、さらに厚さ:20mmを有する溶体化処理板Bを温度:850℃で24時間保持したのち空冷し、さらに温度:760℃で16時間保持したのち空冷の条件の時効処理を施すことにより厚さ:20mmを有する時効処理板Bを作製した。
本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる溶体化処理板Bの素地中に分散するMC型炭化物およびMC炭化物の平均粒径および面積率はNi基耐熱合金を400倍の金属組織写真に取り、この金属組織写真を画像解析して測定し、その結果を表4〜6に示した。さらにこの発明のNi基耐熱合金の具体的組織を説明するために、一例として本発明Ni基耐熱合金1の溶体化処理板Aの組織を2000倍の反射電子(組成)像写真に撮り、図3に示した。図3から明らかなように、MC型炭化物とMC炭化物はγ相素地中に混在しており、MC型炭化物はMC炭化物に比べて多く分散していることが分かる。
さらに、本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる時効処理板Aの組織を2000倍の反射電子(組成)像写真に撮り、図4に示した。図4において素地表面が荒れて見えるのはγ相素地中にγ´相が混在していることを示している。時効処理板AにおけるMC型炭化物とMC炭化物は平均粒径および面積率は溶体化処理板Aとほぼ同じであり、粒界にM23型炭化物が微細分散し、γ相素地中にγ´相が混在している以外は異なる所がないので、MC型炭化物とMC炭化物は平均粒径および面積率の測定は省略した。
実施例1
先に用意した本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる厚さ:5mmの溶体化処理板Aを用いて下記の加工試験を行い、加工性についての評価を行った。
A.曲げ加工試験
本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる溶体化処理板Aから厚さ:5mm、幅:20mm、長さ:100mmの寸法を有する試験片を採取し、この試験片をR=10mmの180°曲げ加工試験を実施し、曲げ加工部分における割れの有無、および表面粗さを測定し、その結果を表4〜6に示した。
B.穴拡げ加工試験
本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる溶体化処理板Aから厚さ:5mm、外径:140mm、内径:20mmを有するリング状試験片を採取し、このリング状試験片の内径:20mmの穴を穴拡げ率35%広げることにより穴拡げ加工試験を実施し、穴拡げ加工された穴における割れの有無、および穴近傍の表面粗さを測定し、その結果を表4〜6に示した。
Figure 0005147037
Figure 0005147037
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表1〜6に示される結果から、本発明Ni基耐熱合金1〜26からなる溶体化処理板は、いずれも比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる溶体化処理板に比べて加工時に割れが発生することが無く、さらに表面粗さが小さく、加工性が優れていることが分かる。
実施例2
C.低サイクル疲労試験
先に用意した本発明Ni基耐熱合金1〜26、比較Ni基耐熱合金1〜18および従来Ni基耐熱合金からなる厚さ:20mmを有する溶体化処理板Bを温度:850℃で24時間保持したのち空冷し、さらに温度:760℃で16時間保持したのち空冷の条件の時効処理を施すことにより厚さ:20mmを有する時効処理板Bから平行部径:8mm、平行部長さ:110mmの寸法を有する丸棒試験片を採取し、この試験片を温度:700℃に加熱し、引張/圧縮の付与歪範囲:1.2%を図1に示されるように繰り返し付与することにより低サイクル疲労試験を行い、測定荷重が初期荷重の75%(25%減)となるサイクル数を測定し、その結果を表7〜9に示した。
D.クリープ疲労試験1
先に用意した厚さ:20mmを有する時効処理板Bから平行部径:8mm、平行部長さ:110mmの寸法を有する丸棒試験片を採取し、この試験片を温度:700℃に加熱したのち、図2に示されるように、引張歪付与時にのみ最大歪負荷状態での保持時間Tが10分間保持される引張/圧縮の付与歪範囲:1.2%を繰り返し付与することによりクリープ疲労試験を行い、測定荷重が初期荷重の75%(25%減)となるサイクル数を測定し、その結果を表7〜9に示した。
E.クリープ疲労試験2
先に用意した厚さ:20mmを有する時効処理板Bから平行部径:8mm、平行部長さ:110mmの寸法を有する丸棒試験片を採取し、この試験片を温度:700℃に加熱し、図2に示されるように、引張歪付与時にのみ最大歪負荷状態での保持時間Tが60分間保持される引張/圧縮の歪:1.2%を繰り返し付与することによりクリープ疲労試験を行い、測定荷重が初期荷重の75%(25%減)となるサイクル数を測定し、その結果を表7〜9に示した。
F.クリープラプチャー試験
先に用意した厚さ:5mmを有する時効処理板Aから平行部径:4mm、平行部長さ:26mmの寸法を有する丸棒試験片を採取し、この試験片を温度:750℃に加熱し、応力:353MPaでクリープラプチャー試験を実施し、破断時間および破断伸びを測定し、その結果を表7〜9に示した。
G.高温引張試験
先に用意した厚さ:5mmを有する時効処理板Aから平行部径:4mm、平行部長さ:26mmの寸法を有する丸棒試験片を採取し、この試験片を温度:700℃および900℃で高温引張試験を実施し、0.2%耐力、引張強さおよび破断伸びを測定し、これらの測定結果を表10〜12に示した。
Figure 0005147037
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表1〜3および表7〜12に示された結果から、溶体化処理のち時効処理した本発明Ni基合金1〜26は、低サイクル疲労試験、クリープ疲労試験、クリープラプチャー試験、高温引張試験においていずれも優れた値を示すことが分かる。
低サイクル疲労試験における歪の波形を説明する為の説明図である。 クリープ疲労試験における歪の波形を説明する為の説明図である。 溶体化処理材の反射電子(組成)像組織写真である。 時効処理材の反射電子(組成)像組織写真である。

Claims (12)

  1. 質量%で(以下、%は質量%を示す)、Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、
    並びγ相素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有することを特徴とするガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  2. Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、Nb:0.1〜1.0%、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、
    並びγ相素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有することを特徴とするガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  3. 前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、
    前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  4. 前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、
    前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項2記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  5. Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、
    並びγ相およびγ´相の混合相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有することを特徴とするガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  6. Cr:14.0〜21.5%、Co:6.5〜14.5%、Mo:6.5〜10.0%、W:1.5〜3.5%、Al:1.2〜2.4%、Ti:1.1〜2.1%、Fe:7.0%以下、Nb:0.1〜1.0%、B:0.001〜0.020%、C:0.03〜0.15%を含有し、残りがNiと不可避不純物からなり、前記不可避不純物として含まれるSおよびPの含有量をそれぞれS:0.015%以下、P:0.015%以下になるように規定した成分組成、
    並びγ相およびγ´相の混合相からなる素地中にMC型炭化物およびMC型炭化物が、いずれも平均粒径:0.3〜4.0μmを有し、素地中にM C型炭化物およびMC型炭化物の合計が0.5〜16.0面積%の割合で均一分散している組織を有することを特徴とするガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  7. 前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、
    前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項5記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  8. 前記MC型炭化物におけるMは、Ni:12.0〜45.0%、Cr:9.0〜22.0%、Co:0.5〜13.5%、W:2.0〜24.0%、Al:5.0%以下、Ti:0.5〜6.0%、Nb:1.0%以下を含有し、残部がMoおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、
    前記MC型炭化物におけるMは、Ni:7.0%以下、Cr:6.0%以下、Co:12.0%以下、Mo:57.0%以下、W:15%以下、Nb:65%以下、Al:6.0%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項6記載のガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のNi基耐熱合金からなるガスタービン燃焼器のライナー用部材。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のNi基耐熱合金からなるガスタービン燃焼器のトランジッションピース用部材。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のNi基耐熱合金で構成されたガスタービン燃焼器のライナー。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7または9記載のNi基耐熱合金で構成されたガスタービン燃焼器のトランジッションピース。
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