JP2009179524A - 単結晶製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料融液の放熱を抑制することによって種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来る単結晶製造装置及びその単結晶製造装置を用いた単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、原料融液5を収容するルツボ6,7及び原料融液5を加熱するヒータ8を格納するメインチャンバ2と、原料融液5に着液して下方に単結晶4を育成するための種結晶12を保持する種ホルダ13と、原料融液5上方から下流する不活性ガスを単結晶4の近傍に整流するための整流筒14を有した単結晶製造装置1であって、不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体17を種結晶12の上方に具備し、反射体17の外径が整流筒14の内径未満である。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略する)によるシリコン単結晶の製造装置および製造方法に関する。
従来、シリコン単結晶の製造方法として、黒鉛ルツボに支持された石英ルツボ内のシリコン融液から半導体用の高純度シリコン単結晶を成長させるCZ法が知られている。
図4に従来の単結晶製造装置の一例を示す概略断面図を示す。
CZ法でシリコン単結晶を製造する際に使用される単結晶製造装置101は、一般的に原料融液105が収容された昇降動可能なルツボ106、107と、該ルツボ106、107を取り囲むように配置されたヒータ108が単結晶104を育成するメインチャンバ102内に配置されており、該メインチャンバ102の上部には育成した単結晶104を収容し取り出すための引上げチャンバ103が連設されている。また、ヒータ108の外側には、ヒータ108からの熱がメインチャンバ102に直接輻射されるのを防止するための断熱部材109が周囲を取り囲むように設けられている。
また、チャンバ102、103の内部には炉内に発生した不純物を炉外に排出する等を目的とし、引上げチャンバ103上部に設けられたガス導入口111から不活性ガスが導入され、整流筒114によって単結晶104の近傍まで整流されて、ガス流出口110から排出される。
このような単結晶製造装置101を用いて単結晶104を製造する際には、種ホルダ113に取り付けられた種結晶112を原料融液105に浸漬した後、引上げ機構(不図示)により種結晶112を所望の方向に回転させながら静かにワイヤ115を巻き上げ、種結晶112の先端部に棒状の単結晶104を成長させる一方、所望の直径と結晶品質を得るため融液面の高さが常に所定位置に保たれるように結晶の成長に合わせルツボ106、107を上昇させている。
このとき、種結晶112を融液に着液させた際に生じる転位を消滅させるため、一旦、成長初期の結晶を3〜5mm程度まで細く絞り、転位が抜けたところで拡径してコーン部を形成し、所望の直径まで径を拡大して、目的とする品質の単結晶104を成長させていく。あるいは、大口径の単結晶を育成する際に、前記のような種絞りを行うと高重量の単結晶104を支持するには強度が不十分となる場合があり、種絞りを行わず、先端が尖った種結晶112を用いて種結晶112を原料融液105に静かに接触して所定径まで浸漬させてから引上げを行う無転位種付け法が用いられる。
ところで、近年の単結晶の大口径化に伴い、使用する単結晶製造装置も大型化し、前記整流筒114の開口部は広いものとなる。しかし、前記コーン部の形成時においては、その直径に対して前記開口部が広すぎるため、原料融液105からの放熱量が大きくなり、該融液105は冷えやすくなる。このため、コーン形成時の拡径速度が大きくなり、その臨界値を超えて単結晶104が有転位化してしまうことがあった。
また、着液前においても原料融液105からの放熱量が大きく、融液表面の温度が安定しないため着液することができないことがあった。また、融液表面の温度が安定しないため、着液温度の見極めが非常に難しく、たとえ着液しても融液温度が着液温度に適していない場合があり、単結晶が有転位化してしまうことがあった。
このような問題を解決するためのものとは異なるが、単結晶の成長初期において、コーン部からの放熱を抑制し、結晶の中心軸付近の冷却速度を小さくすることによって、リング状のOSFの発生がなく、ゲート酸化膜耐圧特性にも優れた単結晶を低速成長法によることなく、高速度で生産するための反射板を設けた単結晶製造装置が開示されている(特許文献1参照)。しかし、このような反射板を設け、前記チャンバー上方から不活性ガスを導入した場合、原料融液の放熱を抑制することはできるが、前記ガスを反射板全面で受けてしまう。これでは、前記ガスの経路がなく、反射板が回転、振動してしまう。すなわち、種結晶が回転、振動してしまい単結晶を育成することができないことがあった。
特開平5−221786号公報
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、原料融液の放熱を抑制することによって種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来る単結晶製造装置及びその単結晶製造装置を用いた単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも、原料融液を収容するルツボ及び前記原料融液を加熱するヒータを格納するメインチャンバと、前記原料融液に着液して下方に単結晶を育成するための種結晶を保持する種ホルダと、前記原料融液上方から下流する不活性ガスを前記単結晶の近傍に整流するための整流筒を有した単結晶製造装置であって、前記不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体を前記種結晶の上方に具備し、該反射体の外径が前記整流筒の内径未満であることを特徴とする単結晶製造装置が提供される(請求項1)。
このように、前記不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体を前記種結晶の上方に具備し、該反射体の外径が前記整流筒の内径未満であれば、上方から下流する不活性ガスにより反射体および種結晶が回転あるいは振動することなく、原料融液の放熱を抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来る。
このとき、前記反射体の外径は前記育成する単結晶の直胴の直径の1/3以上であることが好ましい(請求項2)。
このように、前記反射体の外径が前記育成する単結晶の直胴の直径の1/3以上であれば、原料融液の放熱をより抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶をより確実に製造することが出来る。
またこのとき、前記反射体の切り欠きは円周方向で回転対称に形成されたものであることが好ましい(請求項3)。
このように、前記反射体の切り欠きが円周方向で回転対称に形成されていれば、上方から下流する不活性ガスによる反射体および種結晶の回転あるいは振動をより確実に抑制することができる。
またこのとき、前記反射体の下端と前記種ホルダの下端の距離が300mm以下であることが好ましい(請求項4)。
このように、前記反射体の下端と前記種ホルダの下端の距離が300mm以下であれば、原料融液の放熱を効率良く抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶をより確実に製造することが出来る。
また、本発明によれば、本発明に係わる単結晶製造装置を用いて単結晶を製造する単結晶の製造方法が提供される(請求項5)。
このように、本発明に係わる単結晶製造装置を用いて単結晶を製造することによって、上方から下流する不活性ガスにより反射体および種結晶が回転あるいは振動することなく、原料融液の放熱を抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を生産性を高くして製造することが出来る。
本発明の単結晶製造装置は、前記不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体を前記種結晶の上方に具備し、該反射体の外径が前記整流筒の内径未満であるので、
上方から下流する不活性ガスにより反射体および種結晶が回転あるいは振動することなく、原料融液の放熱を抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができるので、種結晶が着液しやすくなり、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来る。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
大口径の単結晶を製造する際には、単結晶製造装置も大型のものを使用する。すなわち、整流筒の開口部も広いものとなる。しかし、コーン部の形成時までにおいては、前記コーン部の直径に対して前記開口部が広すぎるため、原料融液からの放熱量が大きくなり、該融液表面は冷えやすくなる。このため、融液表面温度が安定せず種結晶を着液しにくい。着液できてもコーン部の形成時の拡径速度が臨界値を超えてコーン部で有転位化してしまう場合があった。もしくは、前記臨界値を超えずにコーン部では有転位化しなくても、コーン部の形成時の拡径速度が大きくなることにより、原料融液と単結晶の固液界面の下凸形状が大きくなる。ところが、単結晶を所望の直径まで拡径し、その直胴部の育成に入ると前記固液界面は上凸形状となるため、前記直胴部前半において、前記固液界面は急激に下凸形状から上凸形状へと変化する。この変化に単結晶化が追いつかず有転位化してしまうという問題があった。
前記のような問題を解決するために本発明者は鋭意検討を重ねた。その結果、コーン部の形成時までにおける原料融液の放熱を抑制することにより、融液表面温度が安定し、種結晶の着液に適した状態になりやすくなる。また、コーンの拡径速度が抑制されてコーン部で有転位化することなく直胴部に移行し、さらに、前記下凸形状が緩和され、直胴部での上凸への変化がスムーズに行われ、有転位化することなく、単結晶を得ることができることを見い出した。そして、コーン部形成時までにおける原料融液の放熱を抑制するためには、種結晶の上方に反射体を設け、それによって前記整流筒の開口部を塞げば良く、また、チャンバー上方から下流する不活性ガスにより反射体および種結晶が回転、振動してしまうのを防ぐためには、該反射体が不活性ガスを通すための切り欠きを有すれば良いことを見出した。
すなわち、本発明の単結晶製造装置は、前記不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体を前記種結晶の上方に具備し、該反射体の外径が前記整流筒の内径未満であるので、コーン部形成において原料融液の放熱を抑制することができ、かつ、上方から流れてくる不活性ガスを反射体の切り欠きから下方に通すことが可能であり、反射体および種結晶の回転、振動を抑制することができるものとなっている。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を育成し、整流筒の開口部に接触することなく引上げることができるものとなっている。
図1は本発明に係る単結晶製造装置の一つの形態を示した概略断面図である。
図1に示すように、単結晶製造装置1は、原料融液5を収容するルツボ6、7、多結晶シリコン原料を加熱、融解するためのヒータ8などがメインチャンバ2内に格納され、メインチャンバ2上に連接された引上げチャンバ3の上部には、育成された単結晶4を引上げる引上げ機構(不図示)が設けられている。また、ルツボ6、7を取り囲むようにヒータ8が配置されており、このヒータ8の外側には、ヒータ8からの熱がメインチャンバ2に直接輻射されるのを防止するための断熱部材9が周囲を取り囲むように設けられている。
引き上げチャンバ3の上部に取り付けられた引上げ機構からは引上げワイヤ15が巻き出されており、その先端には、種結晶12を取り付けるための種ホルダ13が接続され、種ホルダ13の先に取り付けられた種結晶12を原料融液5に浸漬し、引上げワイヤ15を引上げ機構によって巻き取ることで種結晶12の下方に単結晶4を形成する。
なお、上記ルツボ6、7は、内側に原料融液5を直接収容する石英ルツボ6と、外側に該ルツボを支持するための黒鉛ルツボ7とから構成されている。ルツボ6、7は、単結晶製造装置1の下部に取り付けられた回転駆動機構(不図示)によって回転昇降動自在なルツボ回転軸16に支持されており、単結晶製造装置1中の融液面の変化によって結晶直径や結晶品質が変わることのないよう、融液面を一定位置に保つため、結晶と逆方向に回転させながら単結晶4の引上げに応じて融液が減少した分だけルツボ6、7を上昇させている。
また、チャンバ内部には、炉内に発生した不純物を炉外に排出する等を目的とし、引上げチャンバ3上部に設けられたガス導入口11からアルゴンガス等の不活性ガスが導入され、整流筒14によって単結晶4の近傍まで整流され、その後原料融液5表面を通過して、ガス流出口10から排出される。
そして、単結晶を育成する際には、種ホルダ13に取り付けられた種結晶12を原料融液5に浸漬した後、引上げ機構により種結晶12を所望の方向に回転させながら静かにワイヤ15を巻き上げ、種結晶12の先端部に単結晶4を成長させているが、種結晶12を融液に着液させた際に生じる転位を消滅させるため、一旦、成長初期の結晶を3〜5mm程度まで細く絞り、転位が抜けたところで径を所望の直径まで拡大して、目的とする品質の単結晶4を成長させていく。
あるいは、大口径の単結晶を育成する際には、前記のような種絞りを行うと高重量の単結晶を支持するには強度が不十分となる場合があるため、種絞りを行わず、先端が尖った種結晶12を用いて種結晶12を原料融液5に静かに接触して所定径まで浸漬させてから引上げを行う無転位種付け法を用いることもできる。
ここまでは従来の単結晶製造装置の構成と同様である。
本発明に係る単結晶製造装置は、不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体17を種結晶12の上方に具備している。
このように、種結晶12の上方に反射体17を具備していれば、原料融液5の放熱を抑制することができる。また、反射体17の形状が円錐状であれば、上方から下流してくる不活性ガスを垂直に受けることなく、斜め下に滑らかに流すことができる。そして、反射体17が不活性ガスを通すための切り欠きを有していれば、反射体17および種結晶12が回転、振動することなく単結晶4を育成することができる。
さらに、前記反射体17の外径は前記整流筒14の内径未満となっている。
このように、前記反射体17の外径が前記整流筒14の内径未満であれば、整流筒14の開口部に接触することなく単結晶4を引き上げることができる。
前記反射体17は図1に示すように種ホルダ13に取り付けても良いし、図2に示すように種ホルダ上方のワイヤ15に取り付けても良い。あるいは、種ホルダ13の形状を切り欠きを有する円錐状にして、反射体と兼用するようにしても良い。とにかく、種結晶12の上方に切り欠きを有する円錐状の反射体を設けることによって、本発明の作用効果を奏することができる。
また、反射体17の厚さを厚くすることにより、切り欠きを設けたことによる保温効果の低減を相殺し、保温効果を十分に確保することができる。ここで、反射体17の厚さは、単結晶製造装置1の炉内の構造などに応じて、適宜決定すれば良い。
このとき、前記反射体17の外径は前記育成する単結晶4の直胴の直径の1/3以上であることが好ましい。
このように、前記反射体17の外径が前記育成する単結晶4の直胴の直径の1/3以上であれば、原料融液5の放熱をより抑制することができるが、前記直径の1/2以上であればさらに良い。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶をより確実に製造することが出来る。
ここで、反射体17の外径は大きいほど原料融液5の放熱を抑制できるが、大きくなるにつれて反射体17の重量も増加し、かつ整流筒と接触する恐れを生じてしまうため、反射体17の最大外径を単結晶4の直胴の直径程度とするのが実用的である。
またこのとき、前記反射体17の切り欠きは円周方向で回転対称に形成されたものであることが好ましい。
図3に本発明で使用することができる反射体の一例の上面概略図を示す。
図3に示すように、反射体17は切り欠き18を有し、円周方向で回転対称に形成されている。図3(A)は切り欠きの中心角が90°のものであり、図3(B)は前記中心角が60°のものである。これらの反射体17は種ホルダ13の位置に設置する場合のものであり、中央に種ホルダ13と嵌合するための穴を有している。
このように、前記反射体17の切り欠きが円周方向で回転対称に形成されていれば、上方から下流する不活性ガスによる反射体17および種結晶12の回転あるいは振動をより確実に抑制することができる。なお、切り欠きの数や幅は特に限定されるものではないが、前記反射体17の切り欠きの面積は前記反射体17の30〜70%の範囲内にすることが好ましい。
またこのとき、前記反射体17の下端と前記種ホルダ13の下端の距離が300mm以下であることが好ましい。
このように、前記反射体17の下端と前記種ホルダ13の下端の距離が300mm以下であれば、反射体が融液の上方のより近い位置に配設されているので、原料融液5の放熱をより抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶をより確実に製造することが出来る。
本発明の単結晶の製造方法では、前記のような本発明に係わる単結晶製造装置を用いて、コーン部の形成までにおいて原料融液5の放熱を抑制しながら単結晶4を育成し、引上げ機構によってワイヤ15を巻き取ることによって、単結晶4を引上げチャンバ3内に引き上げる。
このようにすることによって、上方から下流する不活性ガスにより反射体17および種結晶12が回転あるいは振動することなく、原料融液5の放熱を抑制することができるため、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の大口径の単結晶を製造することが出来る。
以上説明したように、本発明の単結晶製造装置は、前記不活性ガスを通すための切り欠き18を有する円錐状の反射体17を前記種結晶12の上方に具備し、該反射体17の外径が前記整流筒14の内径未満であるので、上方から下流する不活性ガスにより反射体17および種結晶12が回転あるいは振動することなく、原料融液5の放熱を抑制することができる。これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来るものとなっている。
本発明において、製造する単結晶の直径に制限はない。但し、より大口径結晶、例えば300mm以上の直径の結晶を引き上げる時に、特にルツボおよび整流筒の開口部が大きくなり、放熱し易くなる問題が顕著となるので、本発明はこのような大直径結晶の製造装置に適している。また、磁場印加の有無にも制限されず本発明に適応し得る。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような単結晶製造装置を用い、直径450mmのシリコン単結晶を磁場印加チョクラルスキー法(MCZ法)により製造した。図3(B)に示すような切り欠きを3箇具備した反射体17を種ホルダ13に設置した。反射体17の切り欠きの中心角をそれぞれ60°とし、円周方向で回転対称に形成されたものとした。反射体17の外径を400mmとした。
このような単結晶製造装置で直径450mmの単結晶を無転位種付け法により育成し、引上げを行ったところ、反射体17および種結晶12が回転、振動することなく、原料融液5の温度も安定し、無転位の単結晶を95%の確率で得ることができた。
このように、本発明の単結晶製造装置は、コーン部までの形成において原料融液5の放熱を抑制することができ、これによって、種結晶の着液を適切な融液表面温度で行うことができ、コーン部においてはコーンの拡径速度が臨界値を超えて有転位化することなく、直胴前半部においては固液界面形状の変化に追いつかず有転位化することのない無転位の単結晶を製造することが出来るものとなっていることが確認できた。
(実施例2)
反射体17の外径が100mmとした以外は実施例1と同様の条件で単結晶の製造を行い、実施例1と同様の評価を行った。その結果、無転位の単結晶を30%の確率で得ることができ、実施例1より悪い結果だったものの、従来の単結晶製造装置で製造した場合に比べ改善されていることが確認できた。
(比較例1)
反射体を有さない従来の単結晶製造装置で実施例1と同様の条件で単結晶の製造を行い、実施例1と同様の評価を行った。その結果、原料融液の表面温度の安定性が非常に悪く、また、コーン部までの形成における原料融液の放熱量も大きかったため、種結晶の着液時、無転位種付け時あるいはコーン部の形成時あるいは直胴前半部のいずれかの過程で有転位化してしまい、得られた無転位の単結晶はわずか10%であった。
(比較例2)
切り欠きを有さない反射体を設け、その外径を300mmとした以外は実施例1と同様の条件で単結晶の製造を行った。その結果、不活性ガスにより反射体および種結晶が回転、振動してしまい、着液させることができなかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に係る単結晶製造装置の一つの形態を示した概略断面図である。 本発明に係る単結晶製造装置の別の形態を示した概略断面図である。 本発明で使用することができる反射体の一例を示す上面概略図である。(A)切り欠きの中心角を90°とし、円周方向で回転対称とした反射体。(B)切り欠きの中心角を60°とし、円周方向で回転対称とした反射体。 従来の単結晶製造装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1、…単結晶製造装置、2…メインチャンバ、3…引上げチャンバ、
4…単結晶、5…原料融液、6、7…ルツボ、
8…ヒータ、9…断熱部材、10…ガス流出口、
11…ガス導入口、12…種結晶、13…種ホルダ、
14…整流筒、15…ワイヤ、16…ルツボ回転軸、
17…反射体、18…切り欠き。

Claims (5)

  1. 少なくとも、原料融液を収容するルツボ及び前記原料融液を加熱するヒータを格納するメインチャンバと、前記原料融液に着液して下方に単結晶を育成するための種結晶を保持する種ホルダと、前記原料融液上方から下流する不活性ガスを前記単結晶の近傍に整流するための整流筒を有した単結晶製造装置であって、前記不活性ガスを通すための切り欠きを有する円錐状の反射体を前記種結晶の上方に具備し、該反射体の外径が前記整流筒の内径未満であることを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 前記反射体の外径は前記育成する単結晶の直胴の直径の1/3以上であることを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置。
  3. 前記反射体の切り欠きは円周方向で回転対称に形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶製造装置。
  4. 前記反射体の下端と前記種ホルダの下端の距離が300mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の単結晶製造装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の単結晶製造装置を用いて単結晶を製造する単結晶の製造方法。



























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