JP4650345B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造方法に関するものである。
シリコン単結晶の製造方法には、CZ法と呼ばれる単結晶引上げ方法が広く工業的に採用されている。CZ法は、石英るつぼ内に充填した多結晶シリコンを加熱ヒータで加熱溶融した後、この融液の表面に種結晶を浸し、シリコン融液に浸した種結晶と石英るつぼを回転させつつ種結晶を上方に引上げることによって種結晶と同一の結晶方位をもつ単結晶を育成する方法である。
CZ法により育成されたシリコン単結晶には、半導体集積回路を製造する工程において歩留まりを低下させる原因となる数種類のGrown−in欠陥が生じることが知られている。Grown−in欠陥の代表的なものとしては、酸化膜耐圧特性等を劣化させる原因となるパーティクル(Crystal Originated Particle、以下、COPという。)や或いはリーク特性等を劣化させる原因となる転位クラスタ(侵入型転位(Interstitial-type Large Dislocation)、転位ピットとも呼ばれる)がある。このため、半導体集積回路を製造するために用いられるシリコンウェーハからCOP及び転位クラスタを減少させることが必要となっている。
これらGrown−in欠陥を低減するためのシリコン単結晶育成方法の改善方法として、シリコン単結晶インゴットの引上げ速度及び凝固直後の結晶内温度分布を制御する方法が知られている。図2に示すように、一般に、インゴットを速い速度で引上げる(V/G大)と、インゴット内部に空孔優勢領域[V]が形成される。この空孔優勢領域[V]には、空孔型点欠陥の凝集体が支配的に存在し、熱処理を施すとCOPが発生する。また、インゴットを遅い速度で引上げる(V/G小)と、インゴット内部に格子間シリコン領域[I]が形成される。この格子間シリコン領域[I]には格子間シリコン型点欠陥の凝集体が支配的に存在し、熱処理を施すと転位クラスタが発生する。このため、インゴットを最適な引上げ速度で引上げることにより、上記点欠陥の凝集体が存在せず、Grown−in欠陥フリー領域[P]からなるインゴットを製造できるようになっている。しかし、この方法ではGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶インゴットを育成可能なV/Gの範囲(以下、マージンという。)が非常に狭く、マージンを広げることが必要となっている。
このため、COPを減少させ、かつマージンを広げる方法として、インゴット引上げ中にチャンバ内のアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中に水素ガスを体積比3%〜0.1ppm連続的に添加することで、後工程の熱処理によりCOPとなる空孔型点欠陥の生成及びそのサイズを低減して、Grown−in欠陥フリー領域[P]を拡大させるシリコン単結晶の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。一般的に、水素は微量で結晶成長中の過冷却度を大きくする効果がある。このため、凝固の相変態に伴うエンタルピーギャップが小さくなり、非平衡な空孔型点欠陥の導入量が減少する。また、凝固温度が下がると固液界面の温度も下がり、平衡な空孔型点欠陥の導入量も減少する。この結果、結晶の冷却中に生じる過飽和な空孔型点欠陥の導入量を減少できる。更に、水素はシリコン結晶中での拡散係数が高く、空孔型点欠陥と結合し空孔型点欠陥同士の凝集を阻害する効果も期待できる。これらの作用により、空孔型点欠陥を低減でき、後工程の熱処理によりCOPとなってもその生成及びそのサイズが酸化膜耐圧特性等を劣化させる原因とならないシリコン単結晶を製造することができる。この結果、マージンを広げることができる。
特開2000−281491号(請求項1、請求項2、請求項3、[0012]〜[0014]、[0021]〜[0023]、[0025]、[0026])
しかし、特許文献1に記載されたマージンを広げる方法では、引上げの際にチャンバ内雰囲気中に水素を添加しても、チャンバ内圧力を低くするときに引上げた箇所ではマージンが狭くなる傾向があり、Grown−in欠陥フリーのシリコン単結晶の歩留まりが低下するという問題があった。特に、シリコン単結晶インゴットの直径が大きくなるにつれこの傾向が顕著であった。
本発明の目的は、シリコン単結晶インゴットの全長にわたって水素添加による空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶が得られるシリコン単結晶の製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、シリコン単結晶引上げ装置10のチャンバ11内に設置された石英るつぼ12にシリコン融液13を貯留し、チャンバ11内を水素添加の不活性ガス雰囲気に維持しながら、石英るつぼ12に貯留したシリコン融液13からシリコン単結晶インゴット14を引上げるシリコン単結晶の製造方法の改良である。
その特徴ある構成は、シリコン融液13に溶け込んだ酸素のシリコン単結晶インゴット14中への導入を抑制するために、引上げるシリコン単結晶インゴット14の結晶長に応じてチャンバ11内圧力を変化させ、チャンバ内圧力を上昇させるときには、チャンバ11内雰囲気ガス中の水素濃度を低くし、チャンバ内圧力を低下させるときには、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を高くするところにある。
この請求項1に記載されたシリコン単結晶の製造方法では、チャンバ内圧力の変化に合わせてチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を変化させることで、チャンバ内圧力の変化によりシリコン融液13に対する水素の溶解度が変化しても、シリコン融液13中に溶け込む水素分子の量、つまりシリコン単結晶インゴット14中の水素濃度が極端に高く又は極端に低くならず、安定したマージンを確保できる。この結果、シリコン単結晶インゴット14の全長にわたって水素添加による空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶を製造できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更にチャンバ内圧力とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度との関係が次の式(1)を満たすことを特徴とする。
P×p=一定 ……(1)
但し、Pはチャンバ内圧力を、pはチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を示す。
この請求項2に記載されたシリコン単結晶の製造方法では、チャンバ内圧力とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度との関係を上記の式(1)を満たすことにより、水素濃度を必要以上に高くすることなく、シリコン単結晶インゴット14中の水素濃度を一定範囲内の値にすることができ、安定したマージンを確保できる。この結果、シリコン単結晶インゴット14の全長にわたって一定範囲内の値の水素添加による所定量の空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶を製造できる。
以上述べたように、本発明によれば、引上げるシリコン単結晶インゴットの結晶長に応じてチャンバ内圧力を変化させ、チャンバ内圧力を上昇させるときには、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を低くし、チャンバ内圧力を低下させるときには、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を高くする。これにより、シリコン融液に対する水素の溶解度が変化してもシリコン単結晶インゴット中の水素濃度が極端に高く又は極端に低くならないため、安定したマージンを確保できる。この結果、シリコン単結晶インゴットの全長にわたって水素添加による空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶を製造できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に示すように、本発明のシリコン単結晶の製造方法は、シリコン単結晶引上げ装置10のチャンバ11内に設置された石英るつぼ12にシリコン融液13を貯留し、チャンバ11内を水素添加のアルゴンで、不活性ガス雰囲気に維持しながら、石英るつぼ12に貯留したシリコン融液13からシリコン単結晶インゴット14を引上げる方法である。シリコン融液13に溶け込んだ酸素のシリコン単結晶インゴット14中への導入を抑制するために、シリコン単結晶インゴット14の引上げ時にシリコン単結晶インゴット14の結晶長に応じてチャンバ11内圧力を変化させる。チャンバ内圧力を上昇させるときには、チャンバ11内雰囲気ガス中の水素濃度を低くし、チャンバ内圧力を低下させるときには、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を高くする。
シリコン単結晶インゴット14の引上げ中、チャンバ内の雰囲気ガス中に添加された水素分子はシリコン融液13に溶け込み、シリコン結晶が固化するに伴ってシリコン単結晶インゴット14に取り込まれる。
チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度が一定である場合、シリコン単結晶インゴット14の引上げ中にチャンバ内圧力を変化させると、シリコン融液13中に溶け込む水素分子の量、即ちシリコン融液13中の水素濃度は、ヘンリーの法則に従い、チャンバ内雰囲気ガス中に含まれる水素分子の量、即ちチャンバ内雰囲気ガス中の水素分圧に比例して変化する。ヘンリーの法則とは、「一定温度で一定量の溶媒に溶解する気体の質量は、気体の圧力に比例する。」というものである。具体的には、シリコン単結晶インゴット14の引上げ中、単純にチャンバ内圧力を上昇させた場合には、チャンバ内圧力に比例してチャンバ内雰囲気ガス全圧とともに水素分圧も上昇するため、シリコン融液13に対する水素の溶解度も上昇する。このため、シリコン融液13中に溶け込む水素分子の量及びこのシリコン融液13より引上げるシリコン単結晶インゴット14中の水素濃度も高くなる。この結果、水素添加による空孔抑制効果を十分に発揮させることができ、図2に示すマージンを広げることができる。しかし、水素濃度が過剰に高くなった場合、水素欠陥と呼ばれる不良が発生する可能性が高くなる。即ち、水素を含む不活性ガス雰囲気中で空孔が優勢となる条件下でCZ結晶を育成するとき、水素濃度が高くなると水素欠陥と呼ばれる大きさ数μm〜数十μmの空孔の凝集体と考えられる巨大空洞ができ(E.Iino、K.Takano、M.Kimura、H.Yamagishi:Material Science and Engineering B36(1996)146−149及びT.H.Wang、T.F.Ciszk、and T.Schuyler:J.Cryst.Growth 109(1991)155−161)、格子間シリコンが優勢となる条件下では、格子間シリコンの凝集体と考えられる転位対である格子間シリコン型の水素欠陥ができることが知られている(Y.Sugit:Jpn.J.Appl.Phys 4(1965)p962)。従って、結晶中の水素濃度が過剰に高くならないように、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を制御しなければならない。
一方、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度が一定であって、チャンバ内圧力を低下させた場合には、チャンバ内圧力に比例して、チャンバ内雰囲気ガス全圧とともに水素分圧も低下するため、シリコン融液13に対する水素の溶解度も低下する。このため、シリコン融液13中に溶け込む水素分子の量及びこのシリコン融液13より引上げるシリコン単結晶インゴット14中の水素濃度も低くなる。この結果、水素添加による空孔抑制効果を十分に発揮させることができず、図2に示すマージンが狭くなる。
そこで本発明では、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度をチャンバ内圧力と反比例するように設定する。即ちチャンバ内圧力を低下させた場合には、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を高くする操作を行い、雰囲気ガス全圧に占める水素分圧の割合を増加させることで、シリコン融液13に対する水素の溶解度を上昇させる。このため、シリコン融液13中に溶け込む水素分子の量及びこのシリコン融液13より引上げるシリコン単結晶インゴット14中の水素濃度も高くなり、水素添加による空孔抑制効果を十分に発揮させることができ、図2に示すマージンを広げることができる。また、チャンバ内圧力及び水素濃度を必要以上に高くすることなく、シリコン単結晶インゴット14中の水素濃度を一定範囲内の値にすることができ、安定したマージンを確保できる。一方、チャンバ内圧力を上昇させた場合には、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を低くする操作を行い水素欠陥発生を抑制する。
この結果、シリコン単結晶インゴット14の全長にわたって水素添加による空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶を製造できる。
具体的には、図3及び図4の実線に示すように、チャンバ内圧力とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度との関係が次の式(1)を満たすようにシリコン単結晶を製造する。
P×p=一定 ……(1)
但し、Pはチャンバ内圧力を、pはチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を示す。
シリコン単結晶インゴット14引上げ中のチャンバ内圧力は所望の結晶酸素濃度によって異なるため、一概には言えないが、一般的には3〜13kPa(20〜100torr)程度の範囲内の値が用いられることが多い。また、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度のとりうる値は10vol%以下、好ましくは3〜6vol%である。この範囲内において、チャンバ内圧力(P)とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度(p)の積を一定とする。これによってシリコン融液13に溶け込んだ酸素のシリコン単結晶インゴット14中への導入を十分抑制し、インゴット内部の空孔抑制効果を十分に発揮させるとともに、シリコン単結晶中の水素欠陥を防止する。
この結果、シリコン単結晶インゴット14の全長にわたって一定範囲内の値の水素添加による所定量の空孔抑制効果が得られるとともに、高い歩留まりでGrown−in欠陥フリーのシリコン単結晶を製造できる。
次に、本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例>
この実施例に用いられる図1に示すシリコン単結晶引上げ装置10では、チャンバ11内の中心位置にシリコン融液13を貯留する石英るつぼ12が設けられる。石英るつぼ12の外側には黒鉛からなるサセプタ30が設けられる。石英るつぼ12及びサセプタ30は支軸15により支持される。支軸15は石英るつぼ12を回転させるとともに昇降させるるつぼ駆動手段16に接続される。石英るつぼ12の外周部には、加熱ヒータ17と保温筒18が同心円状に配置され、石英るつぼ12内には加熱ヒータ17によりボロンが添加された多結晶シリコンが融解されたシリコン融液13が収容されている。チャンバ11の上端には、円筒状のプルチャンバ19が接続され、このプルチャンバ19の上端にはシード引上げ手段(図示せず)が設けられ、このシード引上げ手段に接続されたワイヤーケーブル20の先端には種結晶21が装着される。ワイヤケーブル20を下降して種結晶21をシリコン融液13に接触させた後、ワイヤケーブル20を上昇しながら回転させることにより、この種結晶21の下端からシリコン単結晶インゴット14が育成される。更にチャンバ11内には育成されるシリコン単結晶インゴット14を囲むように熱遮蔽部材22が配置される。熱遮蔽部材22は下方に向かうに従って細くなるコーン部22aと、コーン部に連設され外方に張り出すフランジ部22bと、フランジ部22bを保温筒18上に載置するためのリング板22cとから構成されている。
また、プルチャンバ19及びチャンバ11内には、供給ガス流量調整弁23を有するガス供給パイプ24と排出ガス流量調整弁25を有するガス排出パイプ26が設けられている。水素添加の不活性ガスはパイプ24を通ってプルチャンバ19及びチャンバ11内に入り、シリコン単結晶インゴット14やシリコン融液13の表面を流通した後、パイプ26から排出される。更に、チャンバ11の外側の左右には磁界印加装置(図示せず)が配置され、シリコン融液13の対流を制御するようになっている。
この実施例では上記シリコン単結晶引上げ装置10を用いて、シリコン融液13から直径300mmのシリコン単結晶インゴット14をチャンバ11内で引上げて育成した。
引上げ速度に関しては図2に示すGrown−in欠陥がフリーとなる領域[P]にインゴット14全体が入るように複数のパターンを設定した。引上げ速度のすべてのパターンにおいて、単結晶の引上げ時のチャンバ11内圧力とチャンバ11内雰囲気ガス中の水素濃度との間にP×p=一定という関係を維持した。チャンバ内圧力(torr)とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度(vol%)の積が約250となるように、チャンバ内圧力を約4〜9kPa(30〜70torr)の範囲内で変化させ、不活性ガス中の水素濃度を3.5〜8.5vol%の範囲内で変化させるように添加する不活性ガスと水素の混合ガスを流した。不活性ガスとしては、アルゴンを用いた。


具体的なチャンバ内圧力の履歴を図3に、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度の履歴を図4の実線aにそれぞれ示す。インゴット14の結晶長が200mmになるまでの間は、チャンバ内圧力を約6kPa(50torr)と一定にし、水素濃度を5%と一定にした。その後、結晶長が長くなるにつれ、チャンバ内圧力を徐々に低下させ、結晶長が400mmになる時点で、チャンバ内圧力が約4kPa(30torr)になるようにした。この間、水素濃度をこのチャンバ内圧力の変化に合わせて徐々に高くし、結晶長が400mmになる時点で、8.3vol%になるようにした。その後、結晶長が1100mmになるまでチャンバ内圧力を約4kPa(30torr)に、また水素濃度を8.3vol%に、それぞれ一定に保持した。結晶長が1100mmになった後、チャンバ内圧力を再び徐々に上昇させるとともに水素濃度をこのチャンバ内圧力の変化に合わせて徐々に低くした。その後のチャンバ内圧力と水素濃度は図3及び図4の実線aに示すようにそれぞれ変化させた。
<比較例>
図4の一点鎖線bに示すようにチャンバ内雰囲気ガス中に占める水素濃度の割合の履歴を5vol%に固定し、かつ図2に示す領域[P]にインゴット全体が入るように引上げ速度に関して複数のパターンを設定したこと。これ以外は、実施例と同様に、シリコン単結晶インゴットを複数本育成した。
<比較試験及び評価>
実施例及び比較例で得られたそれぞれのGrown−in欠陥フリーの複数本のシリコン単結晶インゴットをすべて結晶軸方向に縦割りし、その断面を観察した。
実施例の引上げにおいて、複数のパターンの引上げ速度のうち、最も引上げ速度を低くしてインゴット全体がGrown−in欠陥フリーとなったときの結晶長に応じた引上げ速度のパターンを図5の実線a1に示す。また最も引上げ速度を高くしてインゴット全体がGrown−in欠陥フリーとなったときの結晶長に応じた引上げ速度のパターンを図5の実線a2に示す。
同様に、比較例において、複数のパターンの引上げ速度のうち、最も引上げ速度を低くしてインゴット全体がGrown−in欠陥フリーとなったときの結晶長に応じた引上げ速度のパターンを図5の破線b1に示す。また最も引上げ速度を高くしてインゴット全体がGrown−in欠陥フリーとなったときの結晶長に応じた引上げ速度のパターンを図5の破線b2に示す。
図5から明らかなように、比較例のマージンBに対して実施例のマージンAは広いことが判明した。
本発明の実施形態のシリコン単結晶引上げ装置を示す縦断面図である。 引上げ速度変量試験の結晶縦断面図で観察される典型的な欠陥分布を模式的に示した図である。 チャンバ内圧力と結晶長との関係を示すグラフである。 チャンバ内雰囲気ガス中における水素濃度と結晶長との関係を示すグラフである。 Grown−in欠陥フリー結晶の育成に係る引上げ速度と結晶長との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 シリコン単結晶引上げ装置
11 チャンバ
12 石英るつぼ
13 シリコン融液
14 シリコン単結晶インゴット

Claims (2)

  1. シリコン単結晶引上げ装置(10)のチャンバ(11)内に設置された石英るつぼ(12)にシリコン融液(13)を貯留し、前記チャンバ(11)内を水素添加の不活性ガス雰囲気に維持しながら、前記石英るつぼ(12)に貯留したシリコン融液(13)からシリコン単結晶インゴット(14)を引上げるシリコン単結晶の製造方法において、
    前記シリコン融液(13)に溶け込んだ酸素のシリコン単結晶インゴット(14)中への導入を抑制するために前記引上げるシリコン単結晶インゴット(14)の結晶長に応じてチャンバ(11)内圧力を変化させ、前記チャンバ内圧力を上昇させるときには、チャンバ(11)内雰囲気ガス中の水素濃度を低くし、前記チャンバ内圧力を低下させるときには、チャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を高くする
    ことを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. チャンバ内圧力とチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度との関係が次の式(1)を満たす請求項1記載のシリコン単結晶の製造方法。
    P×p=一定 ……(1)
    但し、Pはチャンバ内圧力を、pはチャンバ内雰囲気ガス中の水素濃度を示す。
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