JP2009179237A - 自動2輪車の電装品取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン7等の車体構成部品を支持するメインフレーム3と、エンジン7の後方で上下に延出するセンターフレーム4と、このセンターフレーム4に着脱可能に取り付けられる左右一対のシートレール15とを有し、このシートレール15に電装品50を支持するブラケット51が取り付けられる自動2輪車の電装品取付構造において、ブラケット51を略U字形状に形成し、このU字形状の開口部77を車体前方に向けて配置し、略U字形状の内部に電装品50を支持すると共に開口部77から前記電装品50を車体前方に取り出し可能に構成した。
【選択図】図10
Description
この構成によれば、電装品を車体側に残したままの状態でシートレールを取り出すことができる。
この構成によれば、電装品を防振することができるとともに、電装品をブラケット内で確実に支持することができる。
この構成によれば、ブラケットには、電装品を取り付ける他に左右のシートレールの剛性を高める強度部材としての機能も付加することができる。また、シートを固定させる機能も付加することができる。
この構成によれば、表出開口部から電装品を直接つかむことができるようになり、ブラケットから電装品を取り出す作業が容易になる。
この構成によれば、弾性部材の位置が規制され、ブラケット内で弾性部材がずれるのを防止することができる。
この構成によれば、シートの着脱作業時にシートと弾性部材とが干渉して、ブラケット内で弾性部材或いは電装品がずれるのを防止することができる。
弾性部材の弾性によって電装品を防振することができる。これにより、走行中の車体の上下振動等を弾性部材で吸収することができ、電装品の信頼性を向上させることができる。また、ボルト等の締結部材を取り外さなくても電装品をシートレールから取り外すことができるので、シートレールの着脱作業を容易に行うことができる。
この自動2輪車の車体フレーム1は、ヘッドパイプ2,メインフレーム3,センターフレーム4、ダウンフレーム5及びロアフレーム6を備え、これらをループ状に連結し、その内側にエンジン7を支持している。エンジン7はシリンダ8とクランクケース9を備える。メインフレーム3,センターフレーム4及びロアフレーム6 はそれぞれ左右一対で設けられ、ヘッドパイプ2及びダウンフレーム5は車体中心に沿って1本で設けられる。
燃料タンク13の後方にはシート14が配置され、センターフレーム4の上端から後方へ延びるシートレール15上に支持される。シートレール15の下方には、リアフレーム16が配置されている。シートレール15とリアフレーム16には、エアクリーナ17が支持され、スロットルボディ18を介してシリンダヘッド11へ車体後方側から吸気される。
車体フレーム1は、上述の通り、メインフレーム3、センターフレーム4、ダウンフレーム5及びロアフレーム6によって略三角形状にループ状に連結されており、この三角形の内側にエンジン7が支持されている。
この屈曲部4aの少し下側には、ピボット軸26が取り付けられるピボット孔80が形成されている。
また、センターフレーム4の上端部には、メインフレーム3の後端部との連結部にシートレール支持部81が形成されている。このシートレール支持部81は、センターフレーム4の上面4dから上方向に突出する態様で、左右にそれぞれ設けられている。このシートレール支持部81には、取付孔82がそれぞれ形成されている。
シートレール15およびリアフレーム16は、それぞれ左右一対で構成されており、それぞれの後側がガセット30によって一体に取り付けられている。
また、取付孔34の右下部には、サイドカバー42を取り付けるための取付孔39が設けられている。
なお、リアフレーム16は、図3に示すように、左右の傾斜角度が若干異なっている。また、排気管20との関係で左右のステー38の形状も左右で異なっており、右側のステー38には、マフラー22の固定部を設けるため若干大きくなっている。そのため、上述の取付穴39の位置は左右で同じであるが、取付孔34および壁部43の位置は左右で若干異なっている。
シート14を取り外した状態では、そのシート開口部から左右一対のシートレール15が上側に臨むようになる。シートレール15の前側部分には、左右のシートレール15を連結するクロスメンバをなし、ECUブラケット51がボルト53を介して取り付けられている。このECUブラケット51には、弾性シート52(弾性部材)を介して、FI制御用のECU50(電子制御ユニット、電装品)が装着されている。このECU50は、略直方体形状をなし、その前部には、車体前方側に突出するコネクタ54が設けられており、上述の弾性シート52によってこの前部以外の部分が覆われている。
ECU50に接続されたメイン配線78は、コネクタ54から車体前方側に引き出された後、クッションユニット29の上端部の取付部の下側に引き回された後に、各機器に分岐して接続される。コネクタ54から分岐した配線は、メインフレーム3またはセンターフレーム4に沿って引き回された後、燃料タンク13内の燃料ポンプユニット70、スロットルボディ18の電子燃料噴射装置71、スピードセンサ(図示せず)などの各種センサに接続されている。ずなわち、ECU50は、これらの機器と接続し易い位置および距離であって、センターフレーム4等に沿って配線を容易に行うことができる位置に設置することが好ましく、シートレール15の前側部分は、ECU50を配置するのに適している。
なお、自動2輪車のメンテナンスでは、上述のコネクタ54を着脱して作業することもできるが、着脱時にコネクタ内に泥が入り込み、接触不良が生じるおそれがある。特にオフロード系の自動2輪車の場合は、車体に付着した泥が入り込むおそれがあるため、着脱作業はできるだけ避けたい。
ECUブラケット51は、板金を加工して一体に形成したものである。このECUブラケット51は、図7(b)に示す側面から見て、車体前方側に開口部77を有する略U字形状に形成されている。弾性シート52で覆われたECU50は、この開口部77から略U字形状の部分に挿入され、U字形状の上側部と下側部とで挟み込まれる態様で取り付けられる。
取付部55には、取付孔56が形成されており、この取付孔56にボルト53(図5参照)が上側から挿通され、左右のシートレール15の取付孔33(図3および図4参照)に螺合される。すなわち、ECUブラケット51は、ECU50を取り付ける機能の他に、車体の左右を連結するクロスメンバであり、強度部材としての機能も果たしている。
フック部76には、燃料タンク13から延びるゴムバンド(図示せず)が引っ掛けられる。これにより、燃料タンク13の取り付けをより確実に行えるようになる。
弾性シート52の上部には、略矩形状の係合部52bが形成されている。この係合部52bには、図9に示すように、ECU50をECUブラケット51に取り付けた状態で、ECUブラケット51の規制部58が挿入されることになり、上述の係止部58aが弾性シート52の開口部52aの縁部に引っ掛けられる。これにより、弾性シート52が車体前後方向に位置ずれするのを防止している。
この第1表出開口部72からは、図9に示すように、ECUブラケット51にECU50を取り付けた状態で、ECU50の両側部がそれぞれはみ出る(表出する)ようになる。これにより、この第1表出開口部72からECU50の両側部を手でつかんで車体前方に引き出すことができるようになり、ECU50をECUブラケット51から容易に着脱できるようにしている。
後端壁73には、幅方向の中央部に第2表出開口部75が形成されている。この第2表出開口部75からは、ECUブラケット51にECU50を取り付けた状態で、ECU50が外側に臨む(表出する)ようになり、取り付けられたECU50を手でつかめるようになる。すなわち、第2表出開口部75は、第1表出開口部72と同様に、ECU50を着脱し易くするために設けられている。
挟持部74は、くびれた形状の幅寸法よりも大きな幅寸法で形成されており、広い面積でより確実にECU50を把持できるようにしている。また、挟持部74は、取り付けられたECU50を上側に付勢するようになっている。
ボルト37を取り外し、シートレール15をセンターフレーム4から取り外すと、このシートレール15と一緒に、ECUブラケット51が取り外されることになる。このとき、弾性シート52に挿入された状態のECU50は、ECUブラケット51の前側の開口部77から引き出され、ECUブラケット51から外れることになる。すなわち、ECU50は、ECUブラケット51に弾性シート52を介してその弾性によって挟持されているので、車体前方側へ容易に引き出すことができる。これにより、ボルト53を取り外してECUブラケット51をシートレール15から取り外すという作業をすることなく、ECU50を取り外すことができる。
また、弾性シート52の弾性によってECU50をU字形状の内部に挟持させているので、ECU50をECUブラケット51に取り付けるために、ボルト等の締結部材を使用する必要がない。さらに、シートレール15にECUブラケット51を取り付けるボルト53を取り外さなくてもECU50をシートレール15から容易に取り外すことができるので、シートレール15の着脱作業を容易に行うことができる。
また、ECUブラケット51の上面に、シート14が取り付けられるシート係止孔57を形成しているので、ECUブラケット51にシート14を固定させる機能を付加することができる。特に、上述のようにU字形状にして剛性を高めたECUブラケット51では、下方への撓みを少なくすることができるので、シート14に着座した乗員に違和感を与えることがない。
また、規制部58の先端に係止部58aを設け、この係止部58aが弾性シート52の開口部52aの縁部に引っ掛かるようにしているので、ECU50の取付位置がECUブラケット内でずれることがない。そのため、より確実にECU50を固定することができる。
例えば、本実施の形態では、ECU50の着脱を容易にするために、第1表出開口部72および第2表出開口部75の2つを設けているが、必要に応じていずれかの一方の開口部のみを設けるようにしてもよい。
2 ヘッドパイプ
3 メインフレーム
4 センターフレーム
5 ダウンフレーム
6 ロアフレーム
7 エンジン
13 燃料タンク
14 シート
15 シートレール
17 エアクリーナ
18 スロットルボディ
24 前輪
25 ハンドル
28 後輪
32、33、34、35、36、39 取付孔
35 シート取付孔
37、40、53 ボルト
42 サイドカバー
50 ECU(電装品)
51 ECUブラケット(ブラケット)
51a 前部
51b 中央部
51c 後部
52 弾性シート(弾性部材)
52a 開口部
52b 係合部
54 コネクタ
55 取付部
56 取付孔
57 シート係止孔(シート係合部)
58 規制部
58a 係止部
59 干渉防止部
59a 当接面
70 燃料ポンプユニット
71 電子燃料噴射装置
72 第1表出開口部(表出開口部)
73 後端壁
74 挟持部
75 第2表出開口部(表出開口部)
76 フック部
77 開口部
78 配線
80 ピボット孔
81 シートレール支持部
82 取付孔
84 凹部
Claims (6)
- エンジン等の車体構成部品を支持するメインフレームと、前記エンジンの後方で上下に延出するセンターフレームと、このセンターフレームに着脱可能に取り付けられる左右一対のシートレールとを有し、このシートレールに電装品を支持するブラケットが取り付けられる自動2輪車の電装品取付構造において、
前記ブラケットを略U字形状に形成し、このU字形状の開口部を車体前方に向けて配置し、略U字形状の内部に前記電装品を支持すると共に前記開口部から前記電装品を車体前方に取り出し可能に構成したことを特徴とする自動2輪車の電装品取付構造。 - 前記電装品は、弾性部材を介して前記ブラケットに支持されることを特徴とする請求項1に記載の自動2輪車の電装品取付構造。
- 前記ブラケットは、前記左右のシートレールを連結するクロスメンバをなしており、ブラケットの上面には、シートが取り付けられるシート係合部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動2輪車の電装品取付構造。
- 前記ブラケットには、支持された前記電装品が外側に表出する表出開口部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の自動2輪車の電装品取付構造。
- 前記ブラケットには、前記弾性部材と係合して弾性部材の位置を規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1つに記載の自動2輪車の電装品取付構造。
- 前記ブラケットには、前記シートと前記弾性部材との干渉を防止する干渉防止部が形成されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1つに記載の自動2輪車の電装品取付構造。
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