JP2009174651A - 電磁弁およびその製造方法 - Google Patents

電磁弁およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009174651A
JP2009174651A JP2008014644A JP2008014644A JP2009174651A JP 2009174651 A JP2009174651 A JP 2009174651A JP 2008014644 A JP2008014644 A JP 2008014644A JP 2008014644 A JP2008014644 A JP 2008014644A JP 2009174651 A JP2009174651 A JP 2009174651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
thin
coil
electromagnetic valve
peripheral side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008014644A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5003509B2 (ja
Inventor
Yutaka Miyamoto
宮本  裕
Munehisa Achinami
統久 阿知波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008014644A priority Critical patent/JP5003509B2/ja
Publication of JP2009174651A publication Critical patent/JP2009174651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003509B2 publication Critical patent/JP5003509B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】薄肉部が形成された筒状のステータを用いた電磁弁において、吸引力を増加せるとともに、低コスト、高信頼性を達成する。
【解決手段】ステータ1に低電流で磁気飽和させるため、薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理を施す。これによると、薄肉部13の透磁率は低下し、ステータ1のうち薄肉部13以外の部位の透磁率は低下しないため、吸引力を増加させることができる。また、ステータ1の一部に低電流であっても磁気飽和させるために、永久磁石を用いたり、薄肉部に穴を形成したりしないため、低コスト、高信頼性の電磁弁とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の流量を制御するための電磁弁に関わり、例えばディーゼルエンジン用のコモンレールシステムに用いる高圧ポンプにおいて、同ポンプの燃料吐出流量を調整するための電磁弁に用いて好適である。
軸方向中間部に薄肉部が形成された筒状のステータを用いた電磁弁では、薄肉部が磁気飽和するまでは可動コアに磁束が流れず、吸引力は発生しない。また、薄肉部を流れる磁束の分だけ吸引力が低減してしまう。
そこで、特許文献1に示された電磁弁は、吸引力の低下を回避するため、ステータに軟窒化処理を施して薄肉部の磁気抵抗を上げるようにしている。すなわち、軟窒化処理を施すと硬化層、拡散層が形成されるが、硬化層、拡散層は透磁率が低く、流れる磁束が少なくなるため、低電流で薄肉部が磁気飽和し、薄肉部を流れる磁束を低減することができる。
また、特許文献2に示された電磁弁は、吸引力の低下を回避するため、薄肉部の外周側に永久磁石を配置して薄肉部を磁気飽和させるようにしている。さらに、特許文献3に示された電磁弁は、吸引力の低下を回避するため、薄肉部に複数の穴を形成して薄肉部の磁気抵抗を増大させるようにしている。
特開2002−106740号公報 特開2001−68335号公報 特開2002−243057号公報
しかしながら、特許文献1に示された電磁弁は、ステータ全体を軟窒化処理するため、薄肉部以外の表面の磁気抵抗も一様に上がり、吸引力が低下するという問題があった。
また、特許文献2に示された電磁弁は、永久磁石が必要であるためその分高コストとなり、かつ、振動などで永久磁石が破損する虞があった。
さらに、特許文献3に示された電磁弁は、穴開け加工が必要であるためその分コストが高くなり、かつ、貫通穴とした場合は、コイル側に液体が侵入し、ドライコイル化ができない。また、穴を開けることで薄肉部分の機械強度も低下してしまう。
本発明は上記点に鑑みて、薄肉部が形成された筒状のステータを用いた電磁弁において、吸引力を増加させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、 ステータ(1)の内周側に配置されてコイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備え、ステータ(1)のうち薄肉部(13)のみに透磁率を低下させる表面処理が施されていることを特徴とする。
これによると、薄肉部(13)の透磁率は低下し、ステータ(1)のうち薄肉部(13)以外の肉厚の部位における透磁率は低下しないため、吸引力を増加させることができる。このため、永久磁石を用いて吸引力を増大させたり、薄肉部(13)に、あえて穴を形成することで低電流で磁気飽和させることなく、十分に吸引力を増加させた電磁弁を得ることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の電磁弁において、表面処理は、プラズマ窒化処理であることを特徴とする。これによると、薄肉部(13)のみの窒化処理を容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁において、ステータ(1)は軟質磁性材料から成り、ステータ(1)の内周面に、表面を硬化させる表面硬化処理が施されていることを特徴とする。
これによると、可動コア(2)がステータ(1)に直接摺動する形態の電磁弁において、摺動部の耐摩耗性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明では、磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、ステータ(1)の内周側に配置されてコイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、ステータ(1)を最終仕上がり形状に加工する第1工程と、この第1工程の後に、ステータ(1)における薄肉部(13)以外の部位を、治具(6a〜6d)により隙間が2mm以下の状態でマスキングする第2工程と、マスキングされた状態のステータ(1)との間でグロー放電を行う第3工程とを備え、ステータ(1)のうち薄肉部(13)のみにプラズマ窒化処理を行うことを特徴とする。
これによると、薄肉部(13)のみの窒化処理が容易に行える。薄肉部(13)の透磁率は低下し、ステータ(1)のうち薄肉部(13)以外の肉厚の部位における透磁率は低下しないため、吸引力を増加させることができる。このため、永久磁石を用いて吸引力を増大させたり、薄肉部(13)に、あえて穴を形成することで低電流で磁気飽和ことなく、十分に吸引力を増加させた電磁弁を得ることができる。
請求項6に記載の発明では、磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、ステータ(1)の内周側に配置されてコイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、ステータ(1)を最終仕上がり形状に加工する第1工程と、この第1工程の後に、ステータ(1)における薄肉部(13)以外の部位をめっきによりマスキングする第2工程と、マスキングされた状態でステータ(1)に対して透磁率を低下させる表面処理を施す第3工程とを備えることを特徴とする。
これによると、ステータ(1)のうち薄肉部(13)のみ透磁率を低下させた電磁弁を製造することができる。
請求項7に記載の発明では、磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、ステータ(1)の内周側に配置されてコイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、ステータ(1)における薄肉部(13)を最終仕上がり形状に加工するとともに、ステータ(1)における薄肉部(13)以外の部位を肉付けした形状に加工する第1工程と、この第1工程の後に、ステータ(1)に対して透磁率を低下させる表面処理を施す第2工程と、この第2工程の後に、ステータ(1)における薄肉部(13)以外の部位を最終仕上がり形状に加工する第3工程とを備えることを特徴とする。
これによると、ステータ(1)のうち薄肉部(13)のみ透磁率を低下させた電磁弁を製造することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る電磁弁の断面図である。
図1に示すように、電磁弁は、主要構成部品として、ステータ1、可動コア2、コイル3、およびハウジング4を備えている。
ステータ1は、磁路を形成するものであり、電磁ステンレス鋼(フェライト系のステンレス鋼SUS13等)や低炭素鋼(S10C等)などの軟質磁性材料からなる。ステータ1は有底円筒状であり、より詳細には、ステータ1の内部には可動コア2が摺動自在に挿入される円柱状のシリンダ孔11がステータ軸方向に延びるように形成されており、このシリンダ孔11の一端は底部12により閉塞され、シリンダ孔11の他端は開口部となっている。
ステータ1は、ステータ軸方向中間部に形成された薄肉部13により、2つのステータ部14、15が形成されている。以下、薄肉部13よりも底部12側に位置するステータ部14を第1ステータ部といい、薄肉部13よりも反底部側(すなわち、シリンダ孔11の開口部側)に位置するステータ部15を第2ステータ部という。
第2ステータ部15の外周側にはフランジ部16が形成されている。第2ステータ部15には、フランジ部16よりも反底部側(すなわち、シリンダ孔11の開口部側)に、第2ステータ部15の外周側とシリンダ孔11とを連通させるステータ連通孔17が形成されている。
可動コア2は、磁路を形成するものであり、純鉄又は低炭素鋼などの軟質磁性材料からなる。可動コア2は円筒状であり、より詳細には、可動コア2には、可動コア軸方向の一端から他端まで貫通する縦孔21が形成されるとともに、この縦孔21と可動コア2の外周面とを連通する可動コア連通孔22が形成されている。
ステータ1のシリンダ孔11に可動コア2が挿入され、可動コア2と底部12との間の空間にスプリング5が収容され、シリンダ孔11の開口部には、可動コア2の抜け止め用のストッパ18が圧入固定されている。そして、可動コア2は、スプリング5によりストッパ18に当接する向きに付勢されている。
コイル3は、ボビンにコイルワイヤを巻いて円筒状に形成され、ステータ1の外周側に配置されて通電時に磁界を形成する。ハウジング4は、磁路を形成するものであり、磁性金属材料からなり、略円筒状に形成されてコイル3を取り囲むように配置されている。
ステータ1は、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理が施されている。透磁率を低下させるための処理としては、浸炭処理、窒化処理、軟窒化処理などが有効であり、特に、窒化性雰囲気中でグロー放電によってプラズマを発生させることにより材料表面に窒化物を形成するプラズマ窒化処理が望ましい。
ここで、ステータ1のうち薄肉部13のみにプラズマ窒化処理を施す方法について、図2に基づいて説明する。なお、図2はプラズマ窒化処理を施す際の途中の行程(マスキング行程)を示す要部の断面図である。
図2に示すように、ステータ1を最終仕上がり形状に加工した後、ステータ1における薄肉部13以外の部位を金属等の治具6a〜6dでマスキングする。このとき、グロー放電は2mm以下の隙間では起こらないため、窒化処理したくない部分(すなわちステータ1における薄肉部13以外の部位)と治具6a〜6dとの隙間が2mm以下になるようにマスキングする。
そして、図2のようにマスキングしたステータ1を、窒化性雰囲気のケース内に入れ、陰極としたステータ1と陽極との間でグロー放電を行わせる。このグロー放電により発生したプラズマにより、ステータ1における薄肉部13のみに窒化処理が施される。
上記構成になる電磁弁は、コイル3の非通電時には、図1に示すようにスプリング5により可動コア2がストッパ18に当接する位置まで付勢されており、このときにはステータ連通孔17と可動コア連通孔22との連通が遮断された状態(すなわち閉弁状態)になる。
一方、コイル3に通電されると、ハウジング4、第1ステータ部14、可動コア2、第2ステータ部15、およびフランジ部16を経路とする磁路が形成されて吸引力が発生し、可動コア2は底部12側に向かって吸引される。すなわち、コイル3の通電時には、可動コア2がスプリング5の付勢力に抗して底部12側に向かって吸引され、ステータ連通孔17と可動コア連通孔22との間が連通する。このとき、吸引力とスプリング5の付勢力とが釣り合う点で可動コア2が停止する。なお、コイル3に供給される電流量により可動コア2の停止位置が決定され、電流量を増加するとステータ連通孔17と可動コア連通孔22との連通面積(すなわち流路面積)が増加する。
ここで、ステータ1は、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理が施されているため、薄肉部13の透磁率は低下している。このため、低電流であっても薄肉部13が磁気飽和し、薄肉部13を流れる磁束が少なくなる。また、ステータ1のうち薄肉部13以外の肉厚の部位の透磁率は低下していないため、薄肉部13以外を流れる磁束は減少しない。このように、薄肉部13を流れる磁束(吸引力発生に寄与しない磁束)が少なくなり、且つ薄肉部13以外を流れる磁束(吸引力発生に寄与できる磁束)は減少しないため、吸引力が増加する。
図3は本実施形態の電磁弁の吸引力と従来の電磁弁の吸引力を示す特性図である。本実施形態の電磁弁は、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理が施されたものであり、従来の電磁弁はステータ1全体に透磁率を低下させる表面処理を施したものである。そして、電流値を4段階(1A、1.5A、2A、2.5A)設定して吸引力を測定した。なお、図3中、実線は本実施形態の電磁弁の吸引力の測定結果であり、破線は従来の電磁弁の吸引力の測定結果である。
この図3から明らかなように、本実施形態の電磁弁は従来の電磁弁よりも吸引力が増加することが確認された。例えば、電流値が1Aの場合、本実施形態の電磁弁は従来の電磁弁よりも吸引力が14%増加した。
また、本実施形態の電磁弁は、従来の電磁弁のように、永久磁石を用いたり、薄肉部13に穴を形成したりしないため、低コスト、高信頼性の電磁弁とすることができる。
さらに、グロー放電を使うプラズマ窒化処理は薄肉部13以外を金属等の治具でマスキングすることで、薄肉部13のみの窒化処理が容易に行える。また、2mm以下の隙間ではグロー放電は起こらないため、処理したくない部分を2mm以下の隙間になるようにマスキングを行えばよい。すなわち、最大2mmの隙間が許されるので、マスキングの治具6a〜6dの精度はラフでよく、容易に実施することができる。
なお、本実施形態の電磁弁では、可動コア2とステータ1とが直接摺動する形態であるため、薄肉部13の透磁率を低下させる表面処理を行ったのち、ステータ1の内周面(すなわちシリンダ孔11)に耐摩耗性向上のために、硬質Crめっきや無電解Niめっき等の表面硬化処理を施すのが望ましい。
また、本実施形態では、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理としてプラズマ窒化処理を採用したが、窒化処理したくない部分(すなわちステータ1における薄肉部13以外の部位)と治具6a〜6dとの隙間を数ミクロンにすればその隙間に処理液または処理ガスの出入りがし難くなるため、窒化処理したくない部分と治具6a〜6dとの隙間を数ミクロンにして、塩浴軟窒化、ガス軟窒化を用いることも出来る。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図4は第2実施形態に係る電磁弁におけるステータ1の製造方法を示す断面図である。なお、本実施形態は、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理を施す方法を変更したものであり、その他の点は第1実施形態と同一である。
図4に示すように、ステータ1を最終仕上がり形状に加工した後、ステータ1における薄肉部13以外の部位(図4中の破線部)にNiめっき等でマスキングを施し、薄肉部13だけを露出させる(すなわち、薄肉部13のみ非マスキング状態とする)。その状態で、透磁率を低下させる表面処理(例えばガス軟窒化)をすることにより、薄肉部13のみに表面処理が施される。
したがって、ステータ1のうち薄肉部13のみ透磁率が低下し、ステータ1のうち薄肉部13以外の部位の透磁率は低下していないため、薄肉部13を流れる磁束が少なくなり、且つ薄肉部13以外を流れる磁束は減少せず、よって吸引力が増加する。
なお、マスキングのためのNiめっきは、そのまま残しても良いし、上記の表面処理を施した後に剥離しても良い。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。図5は第3実施形態に係る電磁弁におけるステータ1の製造方法を示す断面図である。なお、本実施形態は、ステータ1のうち薄肉部13のみに透磁率を低下させる表面処理を施す方法を変更したものであり、その他の点は第1実施形態と同一である。
図5に示すように、まず、ステータ1における薄肉部13以外の部位を肉付けした形状にステータ1を加工する。具体的には、図5中に鎖線で示すステータ1の最終仕上がり形状に対して薄肉部13以外は例えば0.3mmの余肉を付けて仮切削する。次に、この肉付けした形状のステータ1に対して、透磁率を低下させる表面処理(例えばガス軟窒化)を施す。その後、肉付けした部分を切削して、ステータ1を最終仕上がり寸法に仕上げ加工する。このように、肉付けした部分を切削することにより、その部分の表面処理による硬化層や拡散層が除去され、ステータ1は薄肉部13のみに表面処理による硬化層や拡散層が残った状態となる。
したがって、ステータ1のうち薄肉部13のみ透磁率が低下し、ステータ1のうち薄肉部13以外の部位の透磁率は低下していないため、薄肉部13を流れる磁束が少なくなり、且つ薄肉部13以外を流れる磁束は減少せず、よって吸引力が増加する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。図6は第4実施形態に係る電磁弁の断面図である。第1実施形態では、可動コア2とステータ1とが直接摺動するようにしたが、本実施形態は、可動コア2とステータ1とが直接摺動しないようにしたものである。なお、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の電磁弁は、図6に示すように、可動コア2にロッド23が圧入等により固定されている。ステータ1における第1ステータ部14の内部に第1軸受け71が配設されている。ステータ1における第2ステータ部15の内部には、円筒状に形成された金属製のバルブボディ81が配置され、このバルブボディ81内には、第2軸受け72が配設されるとともに、有底円筒状に形成された金属製の弁体82が摺動自在に挿入されている。ロッド23が第1軸受け71と第2軸受け72とにより摺動自在に保持されており、可動コア2とステータ1とは摺動しないようになっている。ロッド23は弁体82に当接しており、可動コア2およびロッド23の移動に伴って弁体82が追従して移動するようになっている。
本実施形態の電磁弁では、可動コア2とステータ1とが摺動しないため、ステータ1の内周面(すなわちシリンダ孔11)の耐摩耗性を考慮する必要はなく、したがって、ステータ1の内周面に硬質Crめっきや無電解Niめっき等の表面硬化処理を施す必要がない。
本発明の第1実施形態に係る電磁弁の断面図である。 図1の電磁弁におけるステータ1の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態の電磁弁と従来の電磁弁の吸引力を示す特性図である。 本発明の第2実施形態に係る電磁弁におけるステータ1の製造方法を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電磁弁におけるステータ1の製造方法を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電磁弁の断面図である。
符号の説明
1 ステータ
2 可動コア
3 コイル
13 薄肉部

Claims (7)

  1. 磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、
    前記ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、
    前記ステータ(1)の内周側に配置されて前記コイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備え、
    前記ステータ(1)のうち前記薄肉部(13)のみに透磁率を低下させる表面処理が施されていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記表面処理は、浸炭処理、窒化処理、および軟窒化処理のいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記表面処理は、プラズマ窒化処理であることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  4. 前記ステータ(1)は軟質磁性材料から成り、
    前記ステータ(1)の内周面に、表面を硬化させる表面硬化処理が施されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁。
  5. 磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、
    前記ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、
    前記ステータ(1)の内周側に配置されて前記コイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、
    前記ステータ(1)を最終仕上がり形状に加工する第1工程と、
    この第1工程の後に、前記ステータ(1)における前記薄肉部(13)以外の部位を、治具(6a〜6d)により隙間が2mm以下の状態でマスキングする第2工程と、
    マスキングされた状態の前記ステータ(1)との間でグロー放電を行う第3工程とを備え、
    前記ステータ(1)のうち前記薄肉部(13)のみにプラズマ窒化処理を行うことを特徴とする電磁弁の製造方法。
  6. 磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、
    前記ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、
    前記ステータ(1)の内周側に配置されて前記コイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、
    前記ステータ(1)を最終仕上がり形状に加工する第1工程と、
    この第1工程の後に、前記ステータ(1)における前記薄肉部(13)以外の部位をめっきによりマスキングする第2工程と、
    マスキングされた状態で前記ステータ(1)に対して透磁率を低下させる表面処理を施す第3工程とを備えることを特徴とする電磁弁の製造方法。
  7. 磁路を形成するとともに軸方向中間部に薄肉部(13)が形成された筒状のステータ(1)と、
    前記ステータ(1)の外周側に配置されて通電時に磁界を形成するコイル(3)と、
    前記ステータ(1)の内周側に配置されて前記コイル(3)への通電により一方の向きに吸引される可動コア(2)とを備える電磁弁の製造方法であって、
    前記ステータ(1)における前記薄肉部(13)を最終仕上がり形状に加工するとともに、前記ステータ(1)における前記薄肉部(13)以外の部位を肉付けした形状に加工する第1工程と、
    この第1工程の後に、前記ステータ(1)に対して透磁率を低下させる表面処理を施す第2工程と、
    この第2工程の後に、前記ステータ(1)における前記薄肉部(13)以外の部位を最終仕上がり形状に加工する第3工程とを備えることを特徴とする電磁弁の製造方法。
JP2008014644A 2008-01-25 2008-01-25 電磁弁の製造方法 Expired - Fee Related JP5003509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008014644A JP5003509B2 (ja) 2008-01-25 2008-01-25 電磁弁の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008014644A JP5003509B2 (ja) 2008-01-25 2008-01-25 電磁弁の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009174651A true JP2009174651A (ja) 2009-08-06
JP5003509B2 JP5003509B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=41029945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008014644A Expired - Fee Related JP5003509B2 (ja) 2008-01-25 2008-01-25 電磁弁の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5003509B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018030053A1 (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 Kyb株式会社 ソレノイドアクチュエータ
JP2023502465A (ja) * 2019-11-22 2023-01-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電磁作動機構

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5885504A (ja) * 1981-11-17 1983-05-21 Shinko Electric Co Ltd 磁気連結装置用の磁性粉体
JPH0472532A (ja) * 1990-07-13 1992-03-06 Honda Motor Co Ltd 操舵トルクセンサ
JPH08199332A (ja) * 1995-01-24 1996-08-06 Tokai Univ 超非磁性鋼材、超非磁性鋼製品及びこれらの製造方法
JPH08316029A (ja) * 1995-05-18 1996-11-29 Ckd Corp ソレノイド及び電磁弁
JP2002106740A (ja) * 2000-07-28 2002-04-10 Nippon Soken Inc 電磁弁及びそれを用いた高圧ポンプ
JP2002243057A (ja) * 2000-12-11 2002-08-28 Denso Corp 電磁弁装置
JP2006090540A (ja) * 2004-08-26 2006-04-06 Nachi Fujikoshi Corp 電磁弁

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5885504A (ja) * 1981-11-17 1983-05-21 Shinko Electric Co Ltd 磁気連結装置用の磁性粉体
JPH0472532A (ja) * 1990-07-13 1992-03-06 Honda Motor Co Ltd 操舵トルクセンサ
JPH08199332A (ja) * 1995-01-24 1996-08-06 Tokai Univ 超非磁性鋼材、超非磁性鋼製品及びこれらの製造方法
JPH08316029A (ja) * 1995-05-18 1996-11-29 Ckd Corp ソレノイド及び電磁弁
JP2002106740A (ja) * 2000-07-28 2002-04-10 Nippon Soken Inc 電磁弁及びそれを用いた高圧ポンプ
JP2002243057A (ja) * 2000-12-11 2002-08-28 Denso Corp 電磁弁装置
JP2006090540A (ja) * 2004-08-26 2006-04-06 Nachi Fujikoshi Corp 電磁弁

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018030053A1 (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 Kyb株式会社 ソレノイドアクチュエータ
JP2018026474A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 Kyb株式会社 ソレノイドアクチュエータ
JP2023502465A (ja) * 2019-11-22 2023-01-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電磁作動機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP5003509B2 (ja) 2012-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4981603B2 (ja) 電磁アクチュエータ
JP2009505028A (ja) 堅固なケーシングを製造するための方法
JP2004360750A (ja) 電磁弁
JP2009115291A (ja) リニアソレノイド
TW200307086A (en) Electromagnetic fuel injection valve
JP5003509B2 (ja) 電磁弁の製造方法
KR102107323B1 (ko) 전자기 분사 밸브 및 전자기 분사 밸브를 조립하기 위한 방법
JP5128224B2 (ja) 電磁弁
JP2013144999A (ja) 電磁弁
JP2015105592A (ja) 燃料噴射弁
WO2021015137A1 (ja) ソレノイドバルブ
JP2009275841A (ja) リニアソレノイド
JP4104508B2 (ja) 電磁弁
KR100584993B1 (ko) 연료 분사 밸브
JP2008157287A (ja) 電磁弁
JP2001329928A (ja) インジェクタ
JP2005207461A (ja) 電磁弁
JP4672610B2 (ja) 電磁弁及びその製造方法
JP4070525B2 (ja) 電磁弁及びその製造方法
JP2009250426A (ja) 電磁弁およびその製造方法
JP2017028223A (ja) リニアソレノイド
JP2021017942A (ja) ソレノイドバルブ
JP6137030B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2020514639A (ja) 電磁弁、電磁弁を備えた内燃機関および電磁弁を製造するための方法
JP2006077951A (ja) 電磁弁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees