JP2009275841A - リニアソレノイド - Google Patents

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石橋  亮
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Abstract

【課題】 プランジャの磁気吸引精度を高めたリニアソレノイドを提供する。
【解決手段】 リニアソレノイド2は、吸引コア18、薄肉部19、摺動コア20が一体に設けられたステータコア21を備える。薄肉部19は、ステータコア21の内周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコア21の外周面との間に形成されるものであり、ステータコア21の外径側に設けられる。環状の溝における吸引コア18側の開口縁には、角ばったエッジAが設けられている。また、薄肉部19は、コイル13の内側に挿入されて、コイル13と軸方向にオーバーラップする。これにより、微細孔を廃止できるとともに、磁気吸引端がエッジAによって明確になり、さらに吸引精度に関わる部位の加工を内加工だけで行なうことができるためバラツキが抑えられ、プランジャ14の磁気吸引精度を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸引コア、薄肉部、摺動コアが一体に設けられたステータコアを備えるリニアソレノイドに関する。
(発明の背景)
吸引コア、薄肉部、摺動コアが一体に設けられたステータコアを搭載するリニアソレノイドの一例を、図2を参照して説明する。
この図2に示す電磁油圧制御弁は、スプール弁1と、このスプール弁1を駆動するリニアソレノイド2とから構成される。
リニアソレノイド2は、コイル13、プランジャ14、磁気固定子15で構成される。ここで、磁気固定子15は、磁気回路を構成する部品であり、コイル13の外周を覆う略カップ形状を呈した磁性体製のヨーク17と、コイル13の内側に挿入配置されるステータコア21とからなる。
このステータコア21は、磁力によってプランジャ14を軸方向へ吸引する吸引コア18と、プランジャ14の周囲を覆ってプランジャ14を直接摺動させる筒形状を呈した摺動コア20と、吸引コア18と摺動コア20の間の磁気を遮断する薄肉部19とを一体的に設けたものである。
そして、コイル13の供給電流値を可変することで吸引コア18とプランジャ14との間に発生する磁気吸引力が変化し、プランジャ14の移動によりスプール4を軸方向へ変位させるものである(例えば、特許文献1参照)。
(問題点1)
従来技術の薄肉部19は、ステータコア21における内径側に設けられるものであった。具体的には、ステータコア21の外周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコア21の内周面との間に薄肉部19が形成されるものであった。
このように、薄肉部19がステータコア21の内径側に設けられていたため、吸引コア18においてプランジャ14を磁気吸引する筒状部18aの磁気吸引端の位置が曖昧となり、プランジャ14の磁気吸引精度の向上の妨げとなっていた。
(問題点2)
従来技術の薄肉部19は、磁気遮断効果を高めるために、レーザ加工により多数の微細孔19aが全周に亘って設けられていた。このように、多数の微細孔19aをレーザ加工によって形成することで、製造コストが高くなってしまうとともに、生産性の劣化の要因となっていた。
(問題点3)
また、磁気遮断効果を高めるための多数の微細孔19aを全周に亘って設けたため、上記問題点1に加えて、さらにプランジャ14の先端と微細孔19aとの距離の公差が加わり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因となっていた。
(問題点4)
図2に示す吸引コア18は、プランジャ14と軸方向に対向する対向吸引部18bを備えるものであり、上記問題点1、3に加え、「プランジャ14を磁気吸引する筒状部18aの磁気吸引端の位置」と「対向吸引部18b」との距離の公差がさらに加わることとなり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因となっていた。
具体的に、薄肉部19を形成する環状の溝と、磁気遮断効果を高める多数の微細孔19aは、ステータコア21の外側から加工が施される外加工であるのに対し、プランジャ14の先端に対向する対向吸引部18bは、ステータコア21の内側から加工が施される内加工である。このように、プランジャ14の磁気吸引精度に影響を与える部位が、外加工と内加工とに分れて設けられるため、外加工による部位(環状の溝、微細孔19a)と、内加工による部位(対向吸引部18bにおけるプランジャ対向面)との寸法公差が積み上がってバラツキが大きくなり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化を招く要因となっていた。
(問題点5)
さらに、ステータコア21の内部におけるプランジャ14の磁気吸引側の空間αが、スプール弁1側のドレンポートと連通する場合、プランジャ14の磁気吸引側のステータコア21の内周面が軸方向に沿う直線であるため、作動油に混入している異物が摺動コア20側へ導かれ易い。このため、プランジャ14の摺動部分に異物が噛み込み、プランジャ14の摺動不良の要因となる問題があった。
特開2005−214236号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャの磁気吸引精度(駆動精度)を高めることのできるリニアソレノイドの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段のリニアソレノイドの薄肉部は、ステータコアの内周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコアの外周面との間に形成される。即ち、薄肉部は、ステータコアにおける外径側に設けられる。そして、環状の溝における吸引コア側の開口縁には、エッジが設けられる。
これにより、吸引コア側における磁気吸引端の位置がエッジによって明確になり、プランジャの磁気吸引精度を高めることができる。即ち、上述した問題点1を解決することができる。
また、吸引コアの内部にプランジャと軸方向に対向する対向吸引部が設けられる場合、対向吸引部におけるプランジャ対向面と、エッジとが、共にステータコアの内側から加工が施される内加工であるため、プランジャ対向面とエッジとの距離のバラツキの発生を抑えることができる。このため、対向吸引部が設けられる場合でも、従来技術に比較してプランジャの磁気吸引精度を高めることができる。即ち、上述した問題点4を解決することができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段のリニアソレノイドの薄肉部は、通電を受けて磁力を発生するコイルの内側に挿入されてコイルと軸方向にオーバーラップする。
これにより、薄肉部がコイルに近い側に存在して、コイルの発生する磁力が薄肉部に直接的に大きく与えられるため、薄肉部を容易に磁気飽和させることができ、薄肉部における磁気遮断効果を高めることができる。これによって、従来技術において薄肉部に形成されていた多数の微細孔を廃止することが可能になり、製造コストを削減することができるとともに、生産性を高めることができる。即ち、上述した問題点2を解決することができる。
また、微細孔を廃止することで、プランジャの先端と微細孔との距離の公差が無くなり、プランジャの磁気吸引精度の劣化の要因を無くすことができる。即ち、上述した問題点3を解決することができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段のリニアソレノイドは、油路の開閉や切替えを行なうスプール弁と組み合わされるものであり、ステータコアの内部におけるプランジャの吸引コア側の空間が、スプール弁側のドレンポートと連通する。
これにより、プランジャの変位に伴う容積変動により、スプール弁側の作動油がステータコア内に出入りするが、作動油に混入した異物はステータコアの内周面に形成された環状の溝の内部に捕まり、異物が摺動コア側へ導かれるのが阻止される。これにより、プランジャの摺動部分に異物が噛み込む不具合が回避され、プランジャの摺動不良の発生を回避することができる。即ち、上述した問題点5を解決することができる。
最良の形態のリニアソレノイドは、吸引コア、薄肉部、摺動コアが一体に設けられたステータコアと、摺動コアの内周面で直接摺動するプランジャとを備え、吸引コアにおける筒状部の内側にプランジャが侵入して、筒状部とプランジャとが軸方向で交差可能に設けられる。
そして、薄肉部は、ステータコアの内周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコアの外周面との間、即ちステータコアにおける外径側に設けられるものであり、環状の溝における吸引コア側の開口縁には、全周に亘って角部断面が角ばったエッジ(例えば、角部断面が略直角に尖ったエッジ)が設けられる。
実施例1を、本発明の要部が適用されていない電磁油圧制御弁と、本発明が適用された電磁油圧制御弁とを比較して説明する。なお、以下では実施例の説明のために、図1、図2の左側を左、右側を右として説明するが、実際の搭載方向にかかるものではない。
〔電磁油圧制御弁の構造〕
先ず、図2を参照して本発明の要部が適用されていない電磁油圧制御弁を説明する。
この電磁油圧制御弁は、例えば、自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものである。具体的に、実施例1に示す電磁油圧制御弁は、自動変速機の油圧制御を行なう油圧コントローラケース(内部に油圧サーキットを形成する部材)に装着されるものであり、油路の開閉(開度調整を含む)や切替えを行なうスプール弁1と、このスプール弁1を駆動するリニアソレノイド2とを備える。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびバネ5(リターンスプリング)を備える。
スリーブ3は、略円筒形状を呈するものであり、中心にはスプール4を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴6が形成され、径方向にはオイルポート7が形成されている。
なお、オイルポート7は、図示しないオイルポンプのオイル吐出口に連通して入力圧が供給される入力ポート、電磁油圧制御弁で調圧した出力圧が出力される出力ポート、低圧側に連通する排出ポート、呼吸用のドレーンポート等である。
スプール4は、スリーブ3内に摺動可能に配置され、オイルポート7の開口面積を可変するとともに、オイルポート7の連通状態を切り替えるものであり、オイルポート7を閉塞可能な複数のランド8と、ランド8間に設けられた小径部9とを備える。
このスプール4のリニアソレノイド2側の端部には、リニアソレノイド2の内部にまで延びるシャフト11が当接しており、そのシャフト11の先端は、後述するプランジャ14の端面に当接して、プランジャ14がスプール4を軸方向へ駆動するように設けられている。
バネ5は、スプール4をリニアソレノイド2側に付勢する圧縮コイルスプリングであり、スリーブ3の左側のバネ室内に圧縮された状態で配置される。このバネ5は、一端がスプール4の左面に当接し、他端がスリーブ3の挿通穴6の左端を閉塞する調整ネジ12の底面に当接するものであり、調整ネジ12の螺合量(ねじ込み量)により、バネ5の付勢力が調整できるようになっている。
(リニアソレノイド2の説明)
リニアソレノイド2は、コイル13、プランジャ14、磁気固定子15、コネクタ16を備える。
コイル13は、通電されると磁力を発生して、プランジャ14と磁気固定子15を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビン13aの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
プランジャ14は、略円柱形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)である。
このプランジャ14は、磁気固定子15の内周面(具体的には、後述するステータコア21の内周面)と直接摺動するものである。
また、プランジャ14は、上述したようにスプール4側の端面がスプール4のシャフト11の先端と当接しており、スプール4に伝わるバネ5の付勢力によってスプール4とともにプランジャ14も右側に付勢されている。
なお、プランジャ14の内部には、軸方向に貫通する呼吸孔(あるいは呼吸溝)14aが形成されている。
磁気固定子15は、コイル13の外周を覆う略カップ形状を呈した磁性体製のヨーク17と、吸引コア18、薄肉部19、摺動コア20が一体に設けられた磁性体製のステータコア21とから構成され、ヨーク17のカップ開口部(左側)からステータコア21を差し入れ、ヨーク17のカップ開口部においてスリーブ3とともにステータコア21を固定した構成を採用する。
ヨーク17は、コイル13の周囲を覆って磁束を流す磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、内部にリニアソレノイド2の構成部品を組み込んだ後、端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ3と強固に結合される。
吸引コア18は、プランジャ14を磁気吸引する磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、吸引コア18とプランジャ14との間に磁気吸引ギャップ(メインギャップ)が形成される。吸引コア18は、プランジャ14が侵入してプランジャ14と軸方向へ交差可能に設けられた筒状部18aと、プランジャ14と軸方向に対向する対向吸引部18bとを有する。
なお、吸引コア18として、ヨーク17の開口端と磁気的に結合されるフランジ部18cが一体に設けられる例を示すが、フランジ部18aと対向吸引部18bが圧入等の固定技術で結合されるものであっても良い。
対向吸引部18bは、中心部においてシャフト11を軸方向に摺動自在に支持する。また、対向吸引部18bには、軸方向に貫通する呼吸孔(あるいは呼吸溝)18dが形成されている。これにより、ステータコア21の内部におけるプランジャ14の左右の空間α、βが、スプール弁1側における呼吸用のドレーンポート(オイルポート7の1つ)と連通し、空間α、βの容積変動が可能に設けられている。
なお、空間α内に配置された符号22は、対向吸引部18bとプランジャ14とが直接接触するのを防ぐ非磁性体製(例えば、黄銅等)のリングプレートである。
薄肉部19は、吸引コア18と摺動コア20との間で直接磁束が流れるのを阻害する磁気遮断部であり、本願発明が適用されていない薄肉部19は、図2(b)に示すように、ステータコア21の外周面に環状の溝を形成し、その環状の溝の底面と、ステータコア21の内周面との間を薄く設けて、磁気抵抗を大きくして磁気飽和し易く設けたものである。
また、本願発明が適用されていない薄肉部19には、レーザ加工により多数の微細孔19aが全周に亘って設けられており、多数の微細孔19aにより磁気遮断効果を高めるように設けられている。
摺動コア20は、プランジャ14の略全周を覆う円筒形状を呈する磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、ヨーク17のカップ底部(右側)に形成された挿入凹部23に挿入配置されて、ヨーク17と磁気的に結合されている。
この摺動コア20は、その内周面においてプランジャ14が直接摺動するものであり、プランジャ14と径方向の磁束の受け渡しを行うものである。そして、摺動コア20とプランジャ14との間に磁気受渡し部(サイド磁気ギャップ)が形成される。
コネクタ16は、電磁油圧制御弁を制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル13の両端にそれぞれ接続される端子16aが配置されている。
〔実施例1の背景〕
(1)上述した薄肉部19は、ステータコア21における内径側に設けられるものであった。このため、吸引コア18側における磁気吸引端の軸方向位置が薄肉部19の厚み等により曖昧となり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因になっていた。
(2)上述した薄肉部19は、磁気遮断効果を高めるために、レーザ加工により多数の微細孔19aを全周に亘って設けていたため、製造コストが高く、生産性が悪いものであった。
(3)上述した薄肉部19は、磁気遮断効果を高めるための微細孔19aを設けたため、上記(1)の問題点に加えて、さらにプランジャ14の先端と微細孔19aとの距離の公差が加わり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因になっていた。
(4)上述した吸引コア18は、プランジャ14と軸方向に対向する対向吸引部18bを備えるものであり、上記(1)、(3)の問題点に加えて、「プランジャ14を磁気吸引する筒状部18aの磁気吸引端の位置」と「対向吸引部18b」との距離の公差がさらに加わり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因になっていた。
(5)上述したプランジャ14の磁気吸引側の空間αは、プランジャ14の磁気吸引側におけるステータコア21の内周面が軸方向に沿う直線であるため、作動油に混入した異物が摺動コア20側へ導かれ易く、プランジャ14の摺動部分に異物が噛み込む懸念があった。
〔実施例1の特徴〕
上記の不具合を解決するために、実施例1の薄肉部19は、図1に示すように、円筒形状を呈するステータコア21の外径側に設けられる。薄肉部19は、ステータコア21の内周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコア21の外周面との間に形成される。そして、環状の溝における吸引コア18側の開口縁には、全周に亘って角部断面が90°の角ばったエッジAが設けられている。
この薄肉部19は、コイル13の内側に挿入されて、且つコイル13と軸方向にオーバーラップするものである。即ち、薄肉部19は、コイル13に極力近い位置に配置される。
薄肉部19を具体的に説明する。対向吸引部18bからエッジAまでの軸方向距離をL1、薄肉部19の軸方向距離をL2、薄肉部19を形成する環状の溝の深さ(径方向寸法)をL3とする。
この実施例1のリニアソレノイド2は、コイル13の通電停止時にプランジャ14の左端が距離L2内に存在し、コイル13の通電量が大きくなるに従ってプランジャ14の左端が距離L1内に侵入するように設けられている。
なお、距離L2は、2mm以下に設けられるものである(L2≦2mm)。さらに、深さL3は1mm〜3mm程に設けられる(1mm≦L3≦3mm)。
(実施例1の効果)
実施例1の薄肉部19は、ステータコア21における外径側に設けられるものであり、ステータコア21の内周面に形成された環状の溝の底面と、ステータコア21の外周面との間に形成される。これにより、吸引コア18側における磁気吸引端の軸方向位置がエッジAによって明確になり、プランジャ14の磁気吸引精度を高めることができる。即ち、上記(1)の問題点を解決することができる。
吸引コア18の内部に対向吸引部18bが設けられるが、対向吸引部18bにおけるプランジャ対向面と、エッジAとが、共にステータコア21の内側から加工が施される内加工であるため、プランジャ対向面とエッジAとの距離L1のバラツキの発生を抑えることができ、プランジャ14の磁気吸引精度を高めることができる。即ち、上記(4)の問題点を解決することができる。
薄肉部19がコイル13の内側に挿入されてコイル13と軸方向にオーバーラップする。即ち、薄肉部19がコイル13に極力近い位置に配置される。このため、コイル13の発生する磁力が薄肉部19に直接的に大きく与えられることになり、薄肉部19を容易に磁気飽和させることができ、薄肉部19における磁気遮断効果を高めることができる。これによって、薄肉部19に形成されていた多数の微細孔19aを廃止することが可能になり、製造コストを削減することができるとともに、生産性を高めることができる。即ち、上記(2)の問題点を解決することができる。
また、微細孔19aを廃止することで、プランジャ14の先端と微細孔19aとの距離の公差が無くなり、プランジャ14の磁気吸引精度の劣化の要因を減らすことができる。即ち、上記(3)の問題点を解決することができる。
さらに、この実施例1に示すリニアソレノイド2は、ステータコア21の内部におけるプランジャ14の磁気吸引側の空間αが、スプール弁1側のドレンポートと連通する。これにより、プランジャ14の変位に伴い空間α、βが容積変動し、スプール弁1側の作動油が空間αに出入りする。
しかるに、作動油に混入した異物は、ステータコア21の内周面に形成された環状の溝の内部に落下して捕まり、異物が摺動コア20側へ導かれる不具合が阻止される。これにより、プランジャ14の摺動部分に異物が噛み込む不具合を回避でき、プランジャ14の摺動不良の発生を回避することができる。即ち、上記(5)の問題点を解決することができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、筒状部18aの内径寸法と摺動コア20の内径寸法が同一径の例を示したが、筒状部18aの内径寸法より摺動コア20の内径寸法を小さくするなど、異なる寸法に設けても良い。
上記の実施例では、プランジャ14の外径寸法を一定径に設ける例を示したが、筒状部18aに侵入する側の外径寸法を小さくするなど、プランジャ14の外径寸法を一定径に設けなくても良い。
プランジャ14の外周面、あるいはステータコア21の内周面の少なくとも一方に、非磁性体よりなる非磁性層を形成しても良い。
上記の実施例では、コイル13の通電停止時にプランジャ14の左端が距離L2内に存在し、コイル13の通電量が大きくなるに従ってプランジャ14の左端が距離L1内に侵入する例を示したが、コイル13の通電停止時にプランジャ14の左端が距離L1内に存在し、プランジャ14の左端が常に筒状部18bと軸方向へオーバーラップするものであっても良い。
上記の実施例では、吸引コア18に対向吸引部18bが設けられている例を示したが、対向吸引部18bの無い吸引コア18に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他の電磁油圧制御弁に本発明を適用しても良い。また、電磁油圧制御弁以外の電磁弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ(実施例ではスプール弁1)を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用する例を示したが、バルブ以外の被駆動体を直接あるいは間接的に駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図、および要部断面図である(実施例1)。 電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図、および要部断面図である(従来技術)。
符号の説明
1 スプール弁
2 リニアソレノイド
13 コイル
14 プランジャ
18 吸引コア
18a 筒状部
19 薄肉部
20 摺動コア
21 ステータコア
A エッジ
α ステータコアの内部におけるプランジャの吸引コア側の空間

Claims (3)

  1. 吸引コア、薄肉部、摺動コアが一体に設けられたステータコアと、
    前記摺動コアの内周面で直接摺動するプランジャとを備え、
    前記吸引コアにおける筒状部の内側に前記プランジャが侵入して、前記筒状部と前記プランジャとが軸方向で交差可能に設けられたリニアソレノイドにおいて、
    前記薄肉部は、前記ステータコアの内周面に形成された環状の溝の底面と、前記ステータコアの外周面との間に形成され、
    前記環状の溝における前記吸引コア側の開口縁には、エッジが設けられることを特徴とするリニアソレノイド。
  2. 請求項1に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記薄肉部は、通電を受けて磁力を発生するコイルの内側に挿入されて、前記コイルと軸方向にオーバーラップすることを特徴とするリニアソレノイド。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリニアソレノイドにおいて、
    このリニアソレノイドは、油路の開閉や切替えを行なうスプール弁と組み合わされるものであり、
    前記ステータコアの内部における前記プランジャの前記吸引コア側の空間は、前記スプール弁側のドレンポートと連通することを特徴とするリニアソレノイド。
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