JP2008196597A - リニアソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】 プランジャの軸中心に呼吸通路を設けることを可能にして、プランジャにサイドフォースの偏りが生じるのを防ぐ。
【解決手段】 プランジャ12におけるシャフト6の当接部分に、非磁性体よりなるシャフト当接部材24を設ける。シャフト当接部材24は、呼吸通路12aの開口の一部のみを閉塞し、シャフト当接部材24と、呼吸通路12aの開口縁との間に、第1空間Aと呼吸通路12a内とを連通する隙間αを形成する。これにより、呼吸通路12aをプランジャ12の軸中心に設けることができ、プランジャ12に偏ったサイドフォースが生じる不具合を回避できる。また、シャフト当接部材24は、プランジャ12の軸方向の一端より磁気吸引ステータ17側に突出し、その突出部24aが、磁気吸引ステータ17とプランジャ12の直接接触を防ぐ当接防止スペーサとして機能するため、部品点数の増加を無くすことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プランジャの外周面が周囲の摺動支持部材(例えば、磁気受渡ステータ、薄板カップ材等)に直接摺動するタイプのリニアソレノイドに関し、特にプランジャの軸方向の一方の第1空間と、プランジャの軸方向の他方の第2空間とを連通する呼吸通路に関する。
本発明の背景技術を図4を参照して説明する。図4に示すリニアソレノイド2は、油圧制御等を行うスプール弁1を駆動するものであり、コイル11、プランジャ(磁気可動子)12、磁気固定子13で構成される。ここで、磁気固定子13は、コイル11の周囲に閉磁路を形成する部品であり、コイル11の外周を覆うヨーク15と、コイル11の内側に配置されるステータコア16とを備える。
このステータコア16は、磁力によってプランジャ12を軸方向へ吸引する磁気吸引ステータ17と、プランジャ12の周囲を覆う筒形状を呈した磁気受渡ステータ19と、磁気吸引ステータ17と磁気受渡ステータ19の間の磁気を遮断する磁気抵抗部18とを一体的に設けたものである。
そして、コイル11の供給電流値を制御することでプランジャ12を軸方向へ駆動し、シャフト6を介してスプール弁1の開度を制御するものである(例えば、特許文献1参照)。
プランジャ12が軸方向へ変位する際、プランジャ12の軸方向の一方の第1空間A、およびプランジャ12の軸方向の他方の第2空間Bの容積が変動する。そこで、第1空間Aまたは第2空間Bの一方を外部連通孔23aに連通(図4では第2空間Bを外部連通孔23aに連通)させるとともに、第1空間Aと第2空間Bとを連通する呼吸通路12aを設け、第1、第2空間A、Bの容積変動を可能にしている。
ここで、プランジャ12の外周面が周囲の摺動支持部材(図4では磁気受渡ステータ19の内周面)に直接摺動するタイプ(以下、直接摺動タイプと称す)は、プランジャ12と摺動支持部材の間は摺動クリアランスであるため狭く、プランジャ12と摺動支持部材の間は呼吸通路12aとしては不適切である。
そこで、直接摺動タイプでは、プランジャ12に軸方向に貫通する呼吸通路12aを設けて、第1空間Aと第2空間Bとを連通している。
一方、シャフト6は、プランジャ12の軸方向の一端のプランジャ径の中心部に当接して、プランジャ12の駆動力が与えられるものである。このため、プランジャ12は、軸方向の一端のプランジャ径の中心部にシャフト6との当接面を持たなければならない。このような理由により、図4に示すように、呼吸通路12aは、シャフト6の軸中心に対して偏心した位置に貫通形成されていた。
このようにプランジャ12に偏心した呼吸通路12aを形成すると、プランジャ12の軸中心に対してプランジャ12の磁気抵抗に偏りが生じてしまう。この結果、プランジャ12と磁気受渡ステータ19との磁束の受渡に偏りが生じることになり、プランジャ12にサイドフォースの偏りが生じてしまう。
プランジャ12にサイドフォースの偏りが生じることで、プランジャ12の摺動抵抗が大きくなり、応答性の劣化およびヒステリシスの増加を招いてしまう。
特開2005−308161号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャの軸中心に呼吸通路を設けることを可能にして、プランジャにサイドフォースの偏りが生じるのを防ぐことができるリニアソレノイドの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段のリニアソレノイドは、プランジャの軸方向の一方でシャフトの周囲に形成される第1空間と、プランジャの軸方向の他方に形成される第2空間とを連通するために、プランジャに設けられる呼吸通路は、プランジャの軸中心を貫通して設けられるものであり、プランジャには、シャフトが当接する部分に、シャフトが当接している状態において第1空間と呼吸通路とを連通する連通部を形成する非磁性体よりなるシャフト当接部材が設けられている。
これによって、プランジャの軸方向の一端のプランジャ径の中心部にシャフトが当接しても、シャフトの周囲の第1空間と、プランジャに形成された呼吸通路とが、連通部を介して連通し、第1空間と第2空間とが呼吸通路を介して連通する。
このように、シャフト当接部材を設けたことで、プランジャの軸中心に呼吸通路を設けることができ、プランジャの軸中心に対するプランジャの磁気抵抗の偏りを無くすことができる。この結果、プランジャに偏ったサイドフォースが生じなくなり、プランジャに偏ったサイドフォースが生じることによるプランジャの摺動抵抗の増加を無くすことができる。このようにして、プランジャの摺動抵抗が抑えられるため、応答性を高めることができるとともに、ヒステリシスを小さく抑えることが可能になり、性能の高いリニアソレノイドを提供することができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段のリニアソレノイドにおけるシャフト当接部材は、プランジャの軸方向の一端に固定され、呼吸通路の開口の一部のみを閉塞するものであり、シャフト当接部材と呼吸通路の開口縁との間に、第1空間と呼吸通路の内部とを連通する隙間が形成されるものである。
[請求項3の手段]
請求項3の手段のリニアソレノイドにおけるシャフト当接部材は、プランジャの軸方向の一端に固定され、第1空間と呼吸通路の内部とを連通する連通孔を備えるものである。
[請求項4の手段]
請求項4の手段のリニアソレノイドは、シャフト当接部材が設けられるプランジャの軸方向の一端に対向する位置に、プランジャを磁気吸引する磁性体製の磁気吸引ステータを備える。
そして、シャフト当接部材は、プランジャの軸方向の一端より磁気吸引ステータ側に突出した突出部を備える。
この突出部が、磁気吸引ステータとプランジャの直接接触を防ぐ当接防止スペーサとして機能する。このため、磁気吸引ステータとプランジャの間に、別部品の当接防止スペーサ(例えば、図4の符号J1参照)を設けなくても済み、リニアソレノイドの部品点数の増加を抑えることができ、リニアソレノイドのコストを抑えることができる。
本発明のリニアソレノイドは、例えば、電磁弁等のアクチュエータとして広く適用可能なものであり、少なくとも、外周面が摺動自在に支持され、磁力によって軸方向へ駆動される磁性体製のプランジャと、このプランジャの外周に配置され、プランジャと径方向の磁気の受渡を行う磁性体製の磁気受渡ステータとを備え、プランジャの軸方向の一端のプランジャ径の中心部に、プランジャの駆動力が与えられるシャフトが当接する構造を採用する。
そして、プランジャは、当該プランジャの軸方向の一方でシャフトの周囲に形成される第1空間と、プランジャの軸方向の他方に形成される第2空間とを連通する呼吸通路を備え、この呼吸通路は、プランジャの軸中心を貫通して設けられる。
そしてさらにプランジャは、シャフトが当接する部分に、シャフトが当接している状態において第1空間と呼吸通路の内部とを連通する連通部を形成する非磁性体よりなるシャフト当接部材を備える。
以下において、実施例1を図面を参照して説明する。なお、この実施例1では、先ず本発明が適用される「電磁油圧制御弁の基本構成」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
[電磁油圧制御弁の基本構成]
電磁油圧制御弁は、例えば、自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、図1(a)に示されるように、スプール弁1と、このスプール弁1を駆動するリニアソレノイド2とで構成される。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、図1では端部の一部しか図示しないが、スリーブ3、スプール4およびリターンスプリング(図示しない)を備える周知構造のものである。
スリーブ3は、図示しない油圧コントローラのケース内に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ3には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴、オイルポンプ(油圧発生手段)から油路や切替弁等を介して油圧が供給される入力ポート、スプール弁1で調圧した出力圧が出力される出力ポート、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート、出力ポートに連通するF/B(フィードバック)ポート、および低圧側(オイルパン等)に連通する呼吸用ポートが形成されている。なお、図1の符号5は、呼吸用ポートである。
入力ポート、出力ポート、排出ポート、F/Bポートの軸方向の配置順序は、N/C(ノーマリ・クローズ)タイプと、N/O(ノーマリ・オープン)タイプとでは異なるものである。
スプール4は、スリーブ3内において軸方向へ摺動自在に支持され、入力ポートをシールする入力シールランド、排出ポートをシールする排出シールランド、および入力シールランドより小径のF/Bランドを有する。そして、入力シールランドと排出シールランドの間に分配室を形成し、入力シールランドとF/Bランドの間にF/B室を形成する。
入力シールランド、排出シールランド、F/Bランドの軸方向の配置順序は、N/Cタイプと、N/Oタイプとでは異なるものである。
スプール4の図1右側端部は、リニアソレノイド2の内部にまで延びるシャフト6の一端と当接しており、そのシャフト6の他端は、後述するプランジャ12の端面に当接して、プランジャ12がシャフト6を介してスプール4を軸方向へ駆動するように設けられている。
上記構成よりなるスプール弁1は、リニアソレノイド2の作動によってスプール4を軸方向に変位させることで、入力ポートと出力ポートの連通度合と、出力ポートと排出ポートの連通度合を変化させることができ、その結果、出力ポートに発生する油圧を変化させることができる。
リターンスプリングは、スリーブ3の端部(リニアソレノイド2とは異なる側)に螺合された調整ネジと、スプール4との軸方向間に配置されて、スプール4をリニアソレノイド2側(図1右側)へ付勢するコイルスプリングであり、調整ネジの螺合量(ねじ込み量)により、リターンスプリングのバネ荷重が調整できるようになっている。
(リニアソレノイド2の説明)
リニアソレノイド2は、コイル11、プランジャ12、磁気固定子13、コネクタ14を備える。
コイル11は、通電されると磁力を発生して、プランジャ12と磁気固定子13を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビン11aの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
プランジャ12は、略円柱形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)である。
このプランジャ12は、磁気固定子13の内周面(具体的には、後述する磁気吸引ステータ17の内周面)に直接摺動して軸方向へ摺動自在に支持されるものである。
また、プランジャ12は、上述したようにスプール4側の端面が、シャフト6の先端と当接しており、スプール4に伝わるリターンスプリングの付勢力によってスプール4とともにプランジャ12も図1右側へ付勢される。
なお、プランジャ12の内部には、軸方向に貫通する呼吸通路12aが形成されており、この呼吸通路12aについては後述する。
磁気固定子13は、コイル11の外周を覆う磁性体製のヨーク15と、コイル11の内側に挿入される磁性体製のステータコア16とから構成されるものであり、ヨーク15のカップ開口部(図1左側)からステータコア16を挿し入れ、ヨーク15のカップ開口部においてスリーブ3とともにステータコア16を固定する構造を採用している。
ステータコア16は、コイル11の内側を通る磁束を流す磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、図1左側から右側に向かって、磁気吸引ステータ17、磁気抵抗部18、磁気受渡ステータ19から構成され、磁気吸引ステータ17、磁気抵抗部18、磁気受渡ステータ19は一体に設けられている。
磁気吸引ステータ17は、ヨーク15の開口端と磁気的に結合されるフランジ部17aと、プランジャ12と軸方向に対向するとともに、シャフト6を軸方向へ摺動自在に支持する吸引部17bとを有し、吸引部17bとプランジャ12との間に磁気吸引部(メイン磁気ギャップ)を形成する。
磁気吸引ステータ17の一部には、プランジャ12の端部が侵入可能な吸引凹部17cが設けられ、磁気吸引ステータ17とプランジャ12の一部が軸方向に交差するように設けられている。なお、吸引凹部17cの外周面にはテーパ面が形成されており、プランジャ12のストローク量に対して磁気吸引力が変化しない特性に設けられている。
磁気抵抗部18は、磁気吸引ステータ17と磁気受渡ステータ19との間で直接磁束が流れるのを阻害する溝であり、この溝は磁気吸引ステータ17と磁気受渡ステータ19との間において全周に亘って形成されている。
磁気受渡ステータ19は、プランジャ12の外周を覆う円筒形状を呈し、外周に配置されるヨーク15(具体的には、後述する磁気受渡ヨーク22)と磁束の受渡を行うとともに、内周に配置されるプランジャ12と径方向に磁束の受渡を行うものである。
ヨーク15は、コイル11の外側を通る磁束を流す磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、コイル11の周囲を覆う円筒形状の筒ヨーク21と、この筒ヨーク21の後端側(図1右側)において内側に伸びた鍔状の磁気受渡ヨーク22とからなり、筒ヨーク21および磁気受渡ヨーク22は一体に設けられている。
ヨーク15のカップ開口部には、薄肉の爪部が形成されており、ヨーク15の内部にリニアソレノイド2の構成部品(ステータコア16の一部分とコイル11が樹脂モールドされた部品)を組み込んだ後、爪部をカシメることで、リニアソレノイド2の構成部品とスリーブ3とが強固に結合される。
ヨーク15の図1右端(後端)には、樹脂製あるいは金属製よりなるプレートエンド23が取り付けられている。このプレートエンド23は、ヨーク15の後端を閉塞するとともに、リニアソレノイド2の内部(具体的には、後述する第2空間B)と外部とを連通する呼吸路を形成する部品であり、プレートエンド23に設けられた外部連通孔23aの位置を車両搭載時の天地方向に応じて設定した後、ヨーク15の後端に形成された薄肉の爪部をカシメることで、プレートエンド23がヨーク15の後端に固定される。なお、このプレートエンド23がヨーク15の一部によって構成されるタイプであっても良い。
コネクタ14は、電磁油圧制御弁を制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル11の両端にそれぞれ接続される端子14aが配置されている。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によってリニアソレノイド2のコイル11へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル11への通電量を制御することによって、リターンスプリングのバネ荷重に抗してプランジャ12およびスプール4の軸方向の位置を軸方向へリニアに変位させて、スプール弁1の出力油圧をコントロールするものである。
[実施例1の特徴]
次に、実施例1の特徴を説明する。
リニアソレノイド2の内部には、プランジャ12の軸方向の一方(図1左側)でシャフト6の周囲に形成される第1空間Aと、プランジャ12の軸方向の他方(図1右側)に形成される第2空間Bとが形成されている。この第1空間Aと第2空間Bは、プランジャ12の軸方向変位に応じて容積が変化する空間であるため、第1空間Aと第2空間Bは容積が容易に変動するように外部と連通して設けられる必要がある。
そこで、第1空間Aまたは第2空間Bの一方を外部に連通させるとともに、第1空間Aと第2空間Bとを呼吸通路12aを介して連通させる必要がある。
この実施例1では、第1空間Aまたは第2空間Bの一方を外部に連通させる手段として、上述したようにプレートエンド23に外部連通孔23aを設けて、第2空間Bをリニアソレノイド2の外部と連通するように設けている。
一方、プランジャ12の外周面が磁気受渡ステータ19の内周面に直接摺動する直接摺動タイプでは、プランジャ12と磁気受渡ステータ19の径方向の隙間は摺動クリアランスであるため狭く、プランジャ12と磁気受渡ステータ19の間の摺動クリアランスを呼吸通路12aとして用いることができない。
そこで、上述したように、プランジャ12に軸方向に貫通する呼吸通路12aを設けて、第1空間Aと第2空間Bとを連通している。
ここで、シャフト6は、プランジャ12の軸方向の一端のプランジャ径の中心部に当接するものである。このため、プランジャ12は、軸方向の一端のプランジャ径の中心部にシャフト6との当接面を持たなければならない。このような理由により、従来技術では、図4に示すように、呼吸通路12aをシャフト6の軸中心に対して偏心した位置に設けていた。
しかし、呼吸通路12aをプランジャ12の軸中心に対して偏心して設けると、プランジャ12の軸中心に対してプランジャ12の磁気抵抗に偏りが生じ、プランジャ12と磁気受渡ステータ19との磁束の受渡に偏りが生じて、結果的にプランジャ12にサイドフォースの偏りが生じてしまい、プランジャ12の摺動抵抗が大きくなり、応答性の劣化およびヒステリシスの増加を招いてしまう。
(実施例1の特徴1)
上記の不具合を解決するために、実施例1では、図1に示すように、呼吸通路12aをプランジャ12の軸中心に貫通して設けている。
そして、プランジャ12におけるシャフト6が当接する部分に、シャフト6が当接している状態において第1空間Aと呼吸通路12aの内部とを連通する連通部を形成する非磁性体よりなるシャフト当接部材24を設けている。
実施例1のシャフト当接部材24は、呼吸通路12aの開口の一部のみを閉塞し、図1(b)に示す軸方向から見た図からも解るように、シャフト当接部材24と、呼吸通路12aの開口縁との間に、第1空間Aと呼吸通路12a内とを連通する隙間αが形成されるものであり、この隙間αが連通部に相当する。
具体的に、この実施例1のシャフト当接部材24は、呼吸通路12aの図1左端の開口径より細い矩形柱を呈する非磁性体金属(黄銅、銅、アルミニウム、ステンレス等)であり、プランジャ12の軸方向の一端に形成された矩形溝内に圧入固定されるものである。 また、この実施例1の呼吸通路12aは、連通部に相当する隙間αの開口面積を広げるために、図1左端(シャフト当接部材24が設けられる側の端部)が拡径して設けられている。
この実施例1では、上記の構成を採用し、プランジャ12におけるシャフト6の当接部分にシャフト当接部材24を設けることにより、プランジャ12の図示左端の中心部にシャフト6が当接しても、シャフト6の周囲の第1空間Aとプランジャ12に形成された呼吸通路12aとが隙間α(連通部)を介して連通し、その結果、第1空間Aと第2空間Bとが呼吸通路12aを介して連通する。
このように、シャフト当接部材24を設けたことで、プランジャ12の軸中心に呼吸通路12aを形成することができ、プランジャ12の軸中心に対するプランジャ12の磁気抵抗の偏りを無くすことができる。これによって、プランジャ12に偏ったサイドフォースが生じなくなり、プランジャ12に偏ったサイドフォースが生じることによるプランジャ12の摺動抵抗の増加を無くすことができる。
このようにして、プランジャ12の摺動抵抗が抑えられるため、リニアソレノイド2の応答性を高めることができるとともに、ヒステリシスを小さく抑えることができ、性能の高いリニアソレノイド2を提供することができる。
また、プランジャ12の表面に摺動性を高めるなどの目的でメッキが施される場合がある。このようにプランジャ12の表面にメッキが施されていても、シャフト6はシャフト当接部材24に当接して、シャフト6がプランジャ12のメッキに直接接触することがない。このため、シャフト6がメッキに接触することで発生するメッキの剥がれや、メッキの欠けを防ぐことができ、リニアソレノイド2内の摺動部にメッキの剥がれや、欠けによる異物が侵入する不具合を回避でき、異物によって摺動不良が発生する不具合を回避できる。
(実施例1の特徴2)
この実施例1のシャフト当接部材24は、プランジャ12の軸方向の一端より磁気吸引ステータ17側に突出した突出部24aを備える。
具体的に、この実施例1では、シャフト当接部材24においてシャフト6が当接する当接部を、図1に示されるように、プランジャ12の軸方向の一端より磁気吸引ステータ17側に突出させて突出部24aとしている。
シャフト当接部材24における突出部24aが、磁気吸引ステータ17とプランジャ12の直接接触を防ぐ当接防止スペーサとして機能する。このため、磁気吸引ステータ17とプランジャ12の間に、別部品の当接防止スペーサ(例えば、図4の符号J1参照)を設けなくても済み、リニアソレノイド2の部品点数の増加を抑えることができ、リニアソレノイド2のコスト上昇を抑えることができる。即ち、シャフト当接部材24を設けても、別部品の当接防止スペーサを用いないため、部品点数の増加がない。このため、本発明を採用したリニアソレノイド2のコスト上昇を抑えることができる。
図2を参照して実施例2を説明する。なお、以下の実施例において、実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、シャフト当接部材24が呼吸通路12aの開口の一部を閉塞し、シャフト当接部材24と、呼吸通路12aの開口縁との間に隙間αによる連通部を設ける例を示した。
これに対し、この実施例2のシャフト当接部材24は、プランジャ12の端部に取り付けられて呼吸通路12aを閉塞する蓋形状を呈するものであるが、呼吸通路12aの内部と、第1空間A(シャフト6とシャフト当接部材24の当接面の外周部)とを連通する複数(この実施例では3つ)の連通孔βを備えるものであり、この連通孔βが連通部に相当する。もちろん、各連通孔βは、シャフト6によって閉塞されないものである。
このように設けても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
図3を参照して実施例3を説明する。
上記の実施例1、2は、シャフト当接部材24におけるシャフト6の当接部を突出部24aとした例を示した。
これに対し、この実施例3は、シャフト当接部材24においてシャフト6が当接する当接部とは別の部位に突出部24aを設けたものである。
具体的に、この実施例のシャフト当接部材24は、図3(b)に示すように、軸方向から見て略Y字形を呈するものであり、外周縁がプランジャ12の端部に形成された円形凹部の内周壁に圧入される。そして、図3(b)に示す軸方向から見た図からも解るように、実施例1と同様、シャフト当接部材24と、呼吸通路12aの開口縁との間に、第1空間Aと呼吸通路12a内とが連通する隙間α(連通部)が形成されるものであり、略Y字形を呈するシャフト当接部材24の中心部においてシャフト6が当接する。
当接防止スペーサとして機能する突出部24aは、シャフト当接部材24の各片の端部に設けられるものであり、プランジャ12の軸方向の一端より磁気吸引ステータ17側に突出して設けられている。
このように設けても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、第2空間Bが外部に連通するリニアソレノイド2に本発明を適用した例を示したが、第1空間Aが外部に連通するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。具体的には、第1空間Aが磁気吸引ステータ17側に設けられる呼吸通路を介してスプール弁1内に連通し、スプール弁1に設けられた呼吸用ポート5等を介して外部に連通するものであっても良い。
上記の実施例では、シャフト当接部材24を非磁性金属で設ける例を示したが、非磁性体で、且つ使用条件を満足する樹脂材料によってシャフト当接部材24を設けても良い。 上記の実施例では、プランジャ12が磁気受渡ステータ19に直接摺動するタイプを示したが、プランジャ12と磁気受渡ステータ19との間に非磁性体製(例えば、ステンレス等)よりなる薄いカップ部材が配置されて、プランジャ12がカップ材に直接摺動するタイプであっても良い。
上記の実施例では、リニアソレノイド2によってスプール弁1を駆動する例を示したが、スプール弁1に代えて、ボール弁など他の弁構造のバルブ装置を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置の一例として、三方切替弁構造を示したが、バルブ装置の構造は限定されるものではなく、二方弁(開閉弁)や四方弁以上の弁構造を持つバルブ装置を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他の電磁油圧制御弁(例えば、カムシャフトの進角を可変するVVT等のオイルフローコントロールバルブ等)に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置(実施例ではスプール弁1)を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用する例を示したが、バルブ以外の被駆動体を直接あるいは間接的に駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
リニアソレノイドの軸方向に沿う断面図、プランジャを軸方向から見た図、プランジャの軸方向に沿う断面図である(実施例1)。 リニアソレノイドの軸方向に沿う断面図、プランジャを軸方向から見た図、プランジャの軸方向に沿う断面図である(実施例2)。 リニアソレノイドの軸方向に沿う断面図、プランジャを軸方向から見た図、プランジャの軸方向に沿う断面図である(実施例3)。 リニアソレノイドの軸方向に沿う断面図である(従来例)。
符号の説明
1 スプール弁
2 リニアソレノイド
6 シャフト
11 コイル
12 プランジャ
12a 呼吸通路
15 ヨーク
16 ステータコア
17 磁気吸引ステータ
18 磁気抵抗部
19 磁気受渡ステータ
22 磁気受渡ヨーク
24 シャフト当接部材
24a 突出部
A 第1空間
B 第2空間
α 隙間(連通部)
β 連通孔(連通部)

Claims (4)

  1. 外周面が摺動自在に支持され、磁力によって軸方向へ駆動される磁性体製のプランジャと、このプランジャの外周に配置され、前記プランジャと径方向の磁気の受渡を行う磁性体製の磁気受渡ステータとを備え、
    前記プランジャの軸方向の一端のプランジャ径の中心部に、前記プランジャの駆動力が与えられるシャフトが当接するリニアソレノイドにおいて、
    前記プランジャは、当該プランジャの軸方向の一方で前記シャフトの周囲に形成される第1空間と、前記プランジャの軸方向の他方に形成される第2空間とを連通する呼吸通路を備え、
    この呼吸通路は、前記プランジャの軸中心を貫通して設けられ、
    さらに前記プランジャは、前記シャフトが当接する部分に、前記シャフトが当接している状態において前記第1空間と前記呼吸通路の内部とを連通する連通部を形成する非磁性体よりなるシャフト当接部材を備えることを特徴とするリニアソレノイド。
  2. 請求項1に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記シャフト当接部材は、前記プランジャの軸方向の一端に固定され、前記呼吸通路の開口の一部のみを閉塞するものであり、前記シャフト当接部材と前記呼吸通路の開口縁との間に、前記第1空間と前記呼吸通路の内部とを連通する隙間が形成されることを特徴とするリニアソレノイド。
  3. 請求項1に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記シャフト当接部材は、前記プランジャの軸方向の一端に固定され、前記第1空間と前記呼吸通路の内部とを連通する連通孔を備えることを特徴とするリニアソレノイド。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のリニアソレノイドにおいて、
    このリニアソレノイドは、前記シャフト当接部材が設けられる前記プランジャの軸方向の一端に対向する位置に、前記プランジャを磁気吸引する磁性体製の磁気吸引ステータを備え、
    前記シャフト当接部材は、前記プランジャの軸方向の一端より前記磁気吸引ステータ側に突出した突出部を備えることを特徴とするリニアソレノイド。
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