JP2009172712A - 遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液から、不純物が可及的に取り除かれた水溶性分散媒を、効率的に回収する方法を提供すること。
【解決手段】水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液に、無機系凝集剤を添加して溶解させる一方、更にアルカリを添加して無機系凝集剤の金属水酸化物を生成せしめて、凝集を行った後、スラリー廃液に生じた凝集物を固液分離すると共に、固液分離にて得られる濾液を、蒸留精製することにより、又は吸着剤にて処理し、不純物を吸着除去することにより、水溶性分散媒を回収するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法に係り、特に、単結晶シリコンや多結晶シリコン、化合物半導体、セラミック等のインゴットの切断に使用された遊離砥粒スラリー廃液から、水溶性分散媒を回収する方法に関するものである。
従来より、シリコンや化合物半導体等の脆性材料の切断には、切削液に炭化珪素等の砥粒を分散させたスラリー状の組成物(遊離砥粒スラリー)が使用されてきており、このスラリー状組成物を、切断装置と被削材料との接触部に供給しつつ、被削材料を薄くスライスすることにより、目的とするウエハが作製されている。
また、そのようなシリコンや化合物半導体等を切断するための装置には、一般に、ワイヤーソーが広く用いられている。具体的には、例えば、マルチワイヤーソーを用いて精密切断加工を行う場合には、高精度に加工された樹脂材料からなる多溝滑車に、ワイヤーを多数回巻回し、駆動用モータによって、ワイヤーを往復運動させる。そして、この往復運動するワイヤーを、被削材料に、適当な加工荷重を負荷させながら接触させると共に、このワイヤーと被削材料との接触部に、スラリー状組成物を供給するようにして、切断加工が行われているのである。
ところで、上記のスラリー状組成物としては、これまで、鉱油をベースとして、これに添加剤を加え、更に、炭化珪素等の砥粒を分散させた油性遊離砥粒スラリーが用いられている他、水溶性の分散媒であるプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール系溶媒に、界面活性剤や水等の添加剤と炭化珪素等の砥粒を分散させた水性遊離砥粒スラリーが、使用されてきている。
そして、それらスラリー状組成物のうち、前者の油性遊離砥粒スラリーは、潤滑性に優れ、被削材料の切断面が良好で、加工精度が良いといった利点を有しているが、切断中に油温が上がってオイルミストが発生したり、火災が発生するおそれがあると共に、切断加工されたウエハの洗浄に有機溶剤系の洗浄剤が使用されること等から、作業者の作業環境や地球環境の面で問題を内在しているところから、かかる問題に対処すべく、後者のグリコール系溶媒を用いた水性遊離砥粒スラリーが開発され、近年においては、そのような水性遊離砥粒スラリーが主流となっている。
かかる水性遊離砥粒スラリーは、切断加工に使用された後、スラリー廃液として処理されることとなるが、この使用後のスラリー廃液の処理には、焼却処理施設での焼却処理、或いは排水処理施設での活性汚泥法による処理が、通常、採用されており、処理施設への負荷が大きく、コストが高くなる等の問題がある。このため、処理施設への負荷を軽減すべく、スラリー廃液の再利用が模索されているのであるが、使用したスラリー廃液は、固液分離された後、燃料として利用される程度であった。
また、特許文献1には、排水処理施設への負荷軽減によるコストの低減、更には砥粒及び水溶性クーラントの再利用により切断コスト全般の低減に寄与できるようにすることを目的として、水溶性スラリー廃液の再利用システムが提案されている。そこでは、水溶性スラリー廃液から、先ず、液体サイクロン(分級器)で、粒径の大きな炭化珪素が有効砥粒として分離され、次いで、微細粒子が懸濁した状態で残存する廃液に、凝集剤を添加した後、固液分離することにより、水溶性クーラント成分を回収する一方、微細粒子からなる不要スラッジを廃棄する方法が、明らかにされている。
しかしながら、かかる手法では、水溶性クーラント成分に溶解した不純物、特に、無機塩類、ワイヤーソーの摩耗により生じた鉄錯体等の不純物を除去することができず、スラリー廃液から、純度の高い水溶性分散媒を回収することができないといった問題がある。
また、廃液から溶媒を回収する方法としては、一般に、蒸留精製が採用されるのであるが、前述の如き水性遊離砥粒スラリー廃液は、水が多く含有していること、また、残渣分が多いこと等の理由から、単に蒸留精製だけを行っても回収効率が悪く、特に、ポリエチレングリコール類を水溶性分散媒として用いた遊離砥粒スラリー廃液では、水溶性分散媒自体の沸点が高いため、ポリエチレングリコール類を蒸留回収することが困難であるといった問題があった。
特開平9−225937号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液から、不純物が可及的に取り除かれた水溶性分散媒を、効率的に回収する方法を提供することにある。
そして、かかる課題の解決のために、本発明の要旨とするところは、(A)水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液に、無機系凝集剤を添加して、溶解せしめる一方、更にアルカリを添加して、該無機系凝集剤の金属水酸化物を生成させ、凝集を行う工程と、(B)該遊離砥粒スラリー廃液に生じた凝集物を固液分離する工程と、(C)かかる固液分離にて得られる濾液を、蒸留精製することにより、又は吸着剤にて処理し、不純物を吸着除去することにより、前記水溶性分散媒を回収する工程とを、含むことを特徴とする遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法にある。
なお、かかる本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法の好ましい態様の一つによれば、前記無機系凝集剤として、3価以上の金属イオンの硫酸塩が有利に用いられ、且つ前記アルカリとして、アルカリ土類金属の水酸化物が有利に用いられる。
また、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法における別の好ましい態様の一つによれば、前記無機系凝集剤及びアルカリが添加される前記スラリー廃液が、加熱されている構成が、好適に採用される。
さらに、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法における望ましい態様の一つによれば、前記無機系凝集剤及びアルカリの添加に先立って、前記スラリー廃液に、水が添加される。
加えて、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法の更に別の好ましい態様の一つによれば、前記吸着剤として、活性炭、無機系吸着剤及びイオン交換樹脂からなる群より選択されたものが、有利に採用される。
また、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法の他の望ましい態様の一つによれば、前記吸着剤としてイオン交換樹脂が用いられると共に、該吸着剤による処理に先立って、前記濾液にキレート剤が添加される。
さらに、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法の別の望ましい態様においては、前記水溶性分散媒として、グリコール系溶媒が有利に用いられることとなる。
このように、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法にあっては、水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液に無機系凝集剤を添加して溶解させる一方、更にアルカリを添加して、無機系凝集剤の金属水酸化物を生成せしめて、凝集を行うようにしているところから、砥粒の摩耗粉等の、廃液中に含まれる微細な粒子が有利に凝集、凝結せしめられ、以て、その後の固液分離工程における固形分と液体分との分離が極めて効率的に行われ得るようになっている。例えば、フィルタープレス機等の濾過装置で固液分離する場合には、スラリー廃液の濾過性が顕著に高められ得、これにより、濾布に目詰まりが生じたり、微細粒子が濾布の目を通り抜けて、濾液に微細粒子が混入するようなことが、何れも、有利に防止され得るようになっているのである。つまり、固形分と液体分との分離が、より一層確実に且つ短時間で効率的に実施され得るようになる。
また、本発明にあっては、固液分離にて得られる濾液(分離液)に対して、更に、蒸留精製を施すことにより、又は吸着剤で処理して不純物を吸着除去することにより、水溶性分散媒を回収するようにしているところから、濾液に溶解された不純物も、また、有利に除去され得る。従って、本発明によれば、不純物が可及的に取り除かれた水溶性分散媒を、効率的に回収することができるのである。
そして、このようにして回収された水溶性分散媒は、不純物が可及的に取り除かれ、純度の高いものであることから、再び、水溶性切削液(水溶性クーラント)として有利に利用され得ることとなるのである。
ところで、本発明において、処理対象とされる遊離砥粒スラリー廃液は、切削、切断等の各種の加工工程で発生する、水溶性分散媒をベースとして、これに、水や、界面活性剤や無機系増粘剤等の添加剤、炭化珪素等の遊離砥粒等が含有されてなる、公知の水性の遊離砥粒スラリーの廃液であって、そこには、予め添加された水や添加剤、遊離砥粒等の他にも、かかるスラリーの使用時に生じた各種の不純物が含まれている。例えば、シリコンや化合物半導体等のインゴットをワイヤーソーで切断加工する際に使用されたスラリーの廃液には、上記成分の他に、インゴットの切削屑や、炭化珪素等の砥粒の摩耗粉、ワイヤーソーのワイヤー摩耗粉等、切断加工時に生じた不純物が混入されているが、本発明において対象となる、遊離砥粒スラリー廃液は、特に限定されるものではなく、一般に、水溶性分散媒を含む、種々の用途で使用された遊離砥粒スラリーの廃液が、用いられることとなる。
また、本発明において、遊離砥粒スラリー廃液に含有される水溶性分散媒としては、特に限定されるものではなく、従来から水性遊離砥粒スラリーに溶媒として使用されている水溶性分散媒が、何れも、回収対象とされ得るのであって、一般に、エチレングリコールやプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール系溶媒が、水溶性分散媒として広く使用されているところから、本発明においても、このようなグリコール系溶媒が、特に有利に回収され得ることとなる。
そして、本発明に従って、上述せる如き水性の遊離砥粒スラリー廃液から、水溶性分散媒を回収するには、図1のフローチャートに示されるように、先ず、溶媒中に分散せしめられた物質の凝集が行われ、その後、固液分離操作が実施されることとなる。
具体的には、先ず、スラリー廃液に対して、所定の無機系凝集剤を添加して、撹拌することによって、スラリー廃液に無機系凝集剤が溶解せしめられる。その後、無機系凝集剤が溶解せしめられたスラリー廃液に対して、更にアルカリを添加することにより、難溶性の無機系凝集剤の金属水酸化物が生成せしめられ、そして、その金属水酸化物に、粒径の小さな摩耗粉等の微細な粒子が吸着、凝集して、大きなフロック(凝集物)が形成させられることとなる。
これにより、スラリー廃液に混入された、インゴットの切削屑や砥粒の摩耗粉、ワイヤーソーの摩耗粉等、遊離砥粒の粒径よりも極めて小さい、1μm以下の粒径の不純物を、有利に凝集乃至は凝結せしめることができるのである。なお、それら無機系凝集剤とアルカリとを用いて、凝集を行わない場合には、スラリー廃液中に予め含有せしめられた界面活性剤によって、摩耗粉等の微細粒子は、廃液中に安定した状態で分散することとなるため、容易に沈降せず、これにより、そのような微細粒子が分散したスラリー廃液を固液分離しても、微細粒子を固形分として分離することが困難となり、例えば、フィルタープレス機等で固液分離する場合には、粒径の小さな摩耗粉等の微細粒子が濾布に目詰まりを起こし、濾過時間が長くなったり、或いは、微細粒子が濾布で捕集されずに、濾布の目を通って漏れ、濾液に混入するため、効率的な固液分離を行うことができなくなる等といった問題がある。
ここにおいて、凝集を行うために用いられる無機系凝集剤やアルカリとしては、従来から公知の無機系凝集剤やアルカリを、それぞれ用いることができ、特に限定されるものではないが、後述する固液分離後の濾液の精製工程における負荷を低減するために、濾液中に混入・溶解される夾雑物が少ない方が望ましい。それ故、無機系凝集剤やアルカリとしては、金属水酸化物の生成時に副生成するアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等の金属塩が、濾液に溶けにくいもの、即ち、かかる金属塩の溶解度が小さいものが、特に有利に用いられ得ることとなる。そのような無機系凝集剤とアルカリとの有利な組合せとしては、例えば、無機系凝集剤として、硫酸アルミニウムや硫酸鉄(III)等の3価以上の多価金属イオンの硫酸塩と、アルカリとして、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物との組合せを、挙げることができる。
また、無機系凝集剤の添加量は、スラリー廃液中に含まれる微細粒子の量に応じて適宜に調整され得るものであって、一般に、スラリー廃液の100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部となる割合とされる。なお、かかる無機系凝集剤の添加量が過少であると、粒径の小さな摩耗粉等の微細粒子の凝集効果を充分に得ることができなくなるおそれがあり、また、添加量が過多であると、過剰な無機系凝集剤は溶解せず、凝集剤として作用しないため、経済的ではない。
一方、アルカリの添加量は、無機系凝集剤の金属水酸化物が有利に生成され得るように、無機系凝集剤の添加量やスラリー廃液のpH等に応じて適宜に設定され得、一般に、かかる金属水酸化物が生成しやすいpH領域(例えば、硫酸アルミニウムの場合はpH5〜8程度、硫酸鉄(III)の場合はpH5以上)となるように、添加されることとなるが、本発明においては、有利には、アルカリの添加量は、無機系凝集剤の金属酸化物を生成するのに必要な当モル量からその2倍モル量程度、より好ましくは当モル量程度とされることが望ましい。つまり、無機系凝集剤として3価の金属イオンの硫酸塩を用い、且つ、アルカリとしてアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場合を例に取ると、3価の金属イオンの硫酸塩の1モルに対して、アルカリ土類金属の水酸化物は、3〜6モル程度、より好ましくは3モル(当モル量)程度、添加されるようにすることが望ましい。なお、かかるアルカリの添加量が過少であると、過剰分の無機系凝集剤が、水酸化物を生成することなく、スラリー廃液中に溶解した状態で残り、固液分離後の濾液に混入するおそれがある一方、アルカリの添加量が過多である場合には、過剰分のアルカリがスラリー廃液に溶解せしめられ、固液分離後の濾液に混入するおそれがあり、何れの場合も、夾雑物イオンが多くなるため、精製工程での負荷が増すこととなる。
かくして、本発明にあっては、水性の遊離砥粒スラリー廃液に対して、無機系凝集剤を添加し、一般に、10〜60分程度の間、公知の撹拌機等を用いて撹拌して溶解せしめた後、撹拌を続けながら、更にアルカリを加えて、一般に、10〜90分程度の間、撹拌することによって熟成させ、微細粒子を凝集せしめて、フロックを成長させるようにするのである。
なお、水性の遊離砥粒スラリー廃液に無機系凝集剤を溶解せしめる際、スラリー廃液中に含まれる水分量が少ないと、添加した無機系凝集剤が溶解せず、充分な凝集効果が得られないことがある。このような場合には、図1において破線で示すように、無機系凝集剤及びアルカリの添加に先立って、スラリー廃液に水を添加することが有効であり、こうすることによって、それら無機系凝集剤やアルカリの溶解が有利に行われ得るようになると共に、スラリー廃液の粘度が低下して、撹拌効率が向上し、無機系凝集剤の金属水酸化物の生成反応、ひいては、微細粒子の凝集が、より一層効果的に行われ得るようになる。なお、水の添加量は、特に限定されるものではなく、有利には、スラリー廃液100重量部に対して、20重量部以下の割合とされる。これは、水の添加量が多すぎると、固液分離後の濾液から、水分を除去しなければならなくなって、その処理に手間がかかることとなるからである。
また、上記水の添加操作に代えて、或いは、かかる水の添加操作と共に、図1において破線で示すように、スラリー廃液の加熱を行うことも有効であり、この加熱操作によっても、無機系凝集剤やアルカリの溶解度が高められ、無機系凝集剤やアルカリの溶解が有利に行われ得て、無機系凝集剤の水酸化物を速やかに生成せしめることができるようになると共に、スラリー廃液の粘度が低下して、撹拌効率が向上し、無機系凝集剤の金属水酸化物の生成反応、ひいては、微細粒子の凝集が、より一層短時間で行われ得るようになる。ここで、スラリー廃液の加熱温度としては、無機系凝集剤やアルカリが有利に溶解し得るように、20〜80℃程度、好ましくは50℃〜60℃とされることが望ましい。なぜなら、加熱温度があまりにも高くなると、スラリー廃液が沸騰して、安全性の面からも好ましくないといった問題がある。また、かかる加熱操作は、有利には、無機系凝集剤やアルカリを溶解せしめる際に、スラリー廃液の液温が、上記温度範囲となるように行われることが望ましく、そうすることによって、溶解度が向上して、無機系凝集剤による凝集効果を効果的に発揮せしめることが可能となる。
そして、上述の如き無機系凝集剤とアルカリとの添加によって生じた凝集物は、固液分離操作によって、分離され、図1のフローチャートに示されるように、スラリー廃液が固形分と濾液に分離されることとなる。この固液分離操作においては、従来から固液分離装置として使用されている公知の構造のものを適宜に用いることができ、例えば、フィルタープレス機や加圧濾過装置、減圧濾過装置、遠心分離機等を例示することができる。本発明においては、無機系凝集剤とアルカリの添加にて生成せしめられた金属水酸化物によって、微細な粒子が凝集、凝結されているところから、スラリー廃液の濾過性が顕著に高められており、このため、フィルタープレス機等の濾過装置を用いても、濾布が目詰まりを生じるようなことがなく、固液分離を容易に行うことができるようになっているのである。そして、このようにして分離された固形分は、鉄鋼の脱酸剤等として有効利用されたり、或いは、所望の粒径を有する砥粒が分級せしめられ、再び、砥粒として有効利用され得ることとなる。
一方、固液分離操作によって分離された濾液には、一般に、有機物の酸化物や、鉄イオン、カリウムイオン等の不純物が含まれ、かかる濾液は、褐色等に着色している。このため、本発明においては、図1に示されるように、得られた濾液に対して、(1)蒸留精製、及び(2)吸着剤による精製のうちの何れかが少なくとも施されることとなるのであり、これにて、回収対象である水溶性分散媒が、高い純度で回収され得るようになっているのである。
なお、本発明において、上記精製手法は、上記(1)蒸留精製又は(2)吸着剤による精製のうちの何れかであれば特に制限されるものではなく、精製手法の選択は、処理コスト等の経済性を勘案して適宜に決定され得ることとなる。例えば、ポリエチレングリコールの如き、高分子系の水溶性分散媒を回収対象とする場合には、ポリエチレングリコールの沸点が高く、蒸留精製が極めて困難となるところから、上記(2)吸着剤による精製が、有利に選択されることとなる。
ここで、精製手法として、上記(1)蒸留精製を行うに際しては、蒸留手法や蒸留装置は、特に制限されるものではなく、例えば、蒸留手法としては、常圧蒸留であっても、減圧蒸留であってもよく、従来から公知の手法が何れも採用され得るのであり、また、蒸留装置にあっても、連続式や回分式等、公知の各種の蒸留装置が何れも採用され得る。
そして、蒸留操作が実施されると、例えば、水とプロピレングリコール(水溶性分散媒)とを含む濾液においては、プロピレングリコールの蒸発に先立って、プロピレングリコールよりも沸点の低い水が蒸発する。このため、水の沸点程度の温度で水を蒸留した後、プロピレングリコールを分留する等して、水溶性分散媒を回収することができる。
一方、上記(2)吸着剤による精製を行うに際しても、公知の処理手法が適宜に採用され得ることとなるのであり、例えば、固液分離にて得られた濾液に対して、吸着剤を添加して、所定時間(通常、5分〜60分程度)、公知の撹拌機で撹拌した後、ウルトラフィルター加圧濾過装置や減圧濾過装置等の公知の濾過装置にて、不純物が吸着した吸着剤を取り除くことによって、目的とする水溶性分散媒を回収することができる。或いは、カラム等の容器に、吸着剤を充填し、そこに、固液分離にて得られた濾液を通液して、不純物を吸着除去せしめることによって、目的とする水溶性分散媒を連続的に回収するようにすることも可能である。
ここにおいて、上記吸着剤としては、有利には、活性炭、無機系吸着剤及びイオン交換樹脂が用いられるのであり、これらのうちの1種を単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。この際、用いる吸着剤の選択は、固液分離によって分離された濾液中に含まれる不純物に応じて行われることが望ましく、例えば、濾液が、有機物の酸化等に起因して着色している場合には、上記吸着剤の中でも、活性炭が有効であり、また、濾液中に、鉄イオンやカリウムイオン等の無機イオンが含まれている場合には、無機系吸着剤やイオン交換樹脂が有効である。また、有機物や無機イオンの両者が含まれている場合には、活性炭と、無機系吸着剤若しくはイオン交換樹脂とを、組み合わせて用いることが有効である。
より具体的には、上記活性炭としては、その種類が特に限定されるものではなく、ヤシ殻破壊炭、木質破壊炭、石炭系破壊炭等の公知の活性炭が何れも採用され得るのであり、市販品としては、例えば、(株)キャタラー製のキャタラーGA、WA、GP、キャタラーGP−L、FY−1、FY−2、キャタラーDSW−9、フタムラ化学(株)製のタイコーS、SA1000、K、A、KA、P等の商品名にて知られているものが、有利に用いられることとなる。
また、本発明において、上記無機系吸着剤としては、活性白土や多孔質シリカ・マグネシア、多孔質シリカ、多孔質アルミナ等、従来から公知の無機系吸着剤が用いられ得るのであり、市販品としては、例えば、活性白土では、水澤化学工業(株)製のガレオンアースV2、NV、NS、シリカ・マグネシア系では、水澤化学工業(株)製のミズカライフP−1、FS、シリカ系では、水澤化学工業(株)製のミズカソープC−1、ミズカシルP−78D、富士シリシア化学(株)製のサイロピュート202、303等の商品名のものを、好適に用いることができる。
さらに、上記イオン交換樹脂としては、固液分離にて得られる濾液に含まれるイオンに応じて、陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂が適宜に選択されて用いられることとなるが、有利には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂が混合されてなる両性イオン交換樹脂が採用され得るのであり、そのような両性イオン交換樹脂の市販品としては、例えば、ピュロライト社製のピュロライトMB378LT等が、好適に採用され得る。
かくして、前記(2)吸着剤による精製を行う場合には、上述の如き吸着剤を適宜に選択して用いることによって、固液分離にて得られる濾液に含まれる不純物が、有利に吸着除去され得ることとなるが、処理対象の水性遊離砥粒スラリー廃液によっては、濾液中に、イオン交換樹脂等の吸着剤に吸着しにくい鉄化合物の不純物が含まれている場合がある。かかる鉄化合物は、その構造は明らかではないが、スラリー廃液中に添加された有機物、或いはその分解物が、鉄イオンに配位して、電荷的に中性な鉄錯体を形成しているものと推定される。
このような不純物が濾液に含まれている場合には、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレン三アミン五酢酸(DTPA)及びそれらの塩等のキレート剤を、図1において破線で示すように、濾液に予め添加することで、中性の金属錯体を、電荷を持った金属錯体に変換することができ、これにより、吸着剤、特にイオン交換樹脂への不純物の吸着効率をより一層有利に高めることが可能となり、その結果として、より一層純度の高められた水溶性分散媒を回収することが可能となる。なお、かかるキレート剤の添加量は、有利には、濾液中に含まれる中性金属錯体を構成する金属イオン量に応じて、適宜に設定されることが望ましく、金属イオン量と当モル量となる量において、添加されることが望ましい。
そして、上述の如き、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法によれば、水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液に無機系凝集剤を添加して溶解させる一方、更にアルカリを添加して、無機系凝集剤の金属水酸化物を生成せしめるようにしているところから、スラリー廃液中に含まれる摩耗粉等の微細な粒子が、効果的に凝集せしめられ得て、固液分離工程における固形分と液体分との分離が、より一層確実に且つ短時間で効率的に実現され得るようになっているのである。
しかも、本発明によれば、固液分離にて得られる濾液に対して、更に、蒸留精製を施すことにより、又は吸着剤で処理して不純物を吸着除去することにより、水溶性分散媒を回収するようにしているところから、濾液に溶解された不純物も、有利に除去され得るのであり、以て、不純物が可及的に取り除かれた、純度の高い水溶性分散媒を、効率的に且つ経済的に回収することができるのである。
また、このようにして回収された水溶性分散媒は、不純物が可及的に取り除かれ、純度の高いものであることから、再び、水溶性切削液として利用することができ、回収された水溶性分散媒の水分量を適宜に調整した後、かかる水溶性分散媒に、界面活性剤や無機系増粘剤等の添加剤を添加する等して、配合成分を調整することによって、再生水溶性切削液として有利に利用され得る。また更には、この切削液に、炭化珪素等の砥粒を分散せしめることによって、水性遊離砥粒スラリーとして、再び有利に利用され得る。なお、水溶性分散媒に含まれる水分は、新たに、水溶性分散媒を加えることによって、或いは、回収した水溶性分散媒を減圧下で、加熱し、水分を留去することによって、所望量に調整することができる。
以上、本発明に従う遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法について、図1のフローチャートを参照しつつ、具体的に説明したが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものである。
例えば、図1のフローチャートでは、水性の遊離砥粒スラリー廃液に対して、前処理を施すことなく、無機系凝集剤やアルカリが添加されていたが、それら無機系凝集剤やアルカリの添加に先立ち、目の粗いフィルター等を用いて、比較的に大きな粒径の砥粒を、予め除去する前処理操作を実施することも可能である。
また、図1のフローチャートでは、水性の遊離砥粒スラリー廃液に対して、無機系凝集剤を添加、溶解せしめた後、アルカリを添加して、無機系凝集剤の金属水酸化物を生成せしめるようにしていたが、アルカリを添加した後、無機系凝集剤を添加するようにすることも、勿論可能である。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
先ず、水性の遊離砥粒スラリー廃液として、下記の如き組成の、ワイヤーソーでシリコン単結晶のインゴットを切削した際に生じた廃液を準備した。なお、かかるスラリー廃液のpHを測定したところ、6.2であった。また、スラリー廃液に含まれる水溶性分散媒中のプロピレングリコールの純度(水分を除く)を、ガスクロマトグラフ((株)島津製作所製,GC−2014)を用いて測定したところ、96%であった。
−スラリー廃液の組成−
・固形分(砥粒:SiC):50重量%
・水分:20重量%
・水溶性分散媒(プロピレングリコール)等:30重量%
(1)凝集・固液分離工程
以下の実施例1〜4及び比較例1に示すように、上記で準備したスラリー廃液の固液分離(濾過)を行い、この固液分離の際、100mlの濾液を得るのに要した時間、得られた濾液の外観・色相(APHA)、及び濾液に含まれる金属(Fe)の含有量を求め、下記表1に併せて示した。なお、色相(ハーゼン色数:APHA)の測定は、石油製品色差計(日本電色工業(株)製,OME−2000)を用いて行う一方、Fe含有量の測定は、原子吸光光度計((株)日立製作所製,Z−8200)を用いて行った。また、得られた濾液のpHを測定したところ、何れも、5.3程度であった。
<実施例1>
上記水性の遊離砥粒スラリー廃液:500gに、無機系凝集剤として、硫酸アルミニウム含水塩(14〜18水和物):5gを加え、30分間撹拌した。次いで、そこに、アルカリとして、水酸化カルシウム:1.7gを添加し、60分間撹拌して、凝集を行った。そして、凝集させたスラリー廃液を、内径:150mmの吸引ロート(ビフネルロート)と濾紙(No.5C)を用いて、減圧濾過した。
<実施例2>
実施例1において、硫酸アルミニウム含水塩の添加量を2.5gとすると共に、水酸化カルシウムの添加量を0.8gとした以外は、実施例1と同様にして固液分離を行った。
<実施例3>
上記水性の遊離砥粒スラリー廃液:500gを50℃に加熱し、その温度を保った状態で、そこに、無機系凝集剤として、硫酸アルミニウム含水塩(14〜18水和物):5gを加え、30分間撹拌した。次いで、50℃に加温されたスラリー廃液に、更に、アルカリとして、水酸化カルシウム:1.7gを添加し、60分間撹拌して、凝集を行った。そして、凝集させたスラリー廃液を、内径:150mmの吸引ロートと濾紙(No.5C)を用いて、実施例1と同様の条件で減圧濾過した。
<実施例4>
上記水性の遊離砥粒スラリー廃液:500gに、水:50gを加えた後、そこに、無機系凝集剤として、硫酸アルミニウム含水塩(14〜18水和物):5gを加え、30分間撹拌した。次いで、アルカリとして、水酸化カルシウム:1.7gを添加し、60分間撹拌して、凝集を行った。そして、凝集させたスラリー廃液を、内径:150mmの吸引ロートと濾紙(No.5C)を用いて、実施例1と同様の条件で減圧濾過した。
<比較例1>
上記水性の遊離砥粒スラリー廃液:500gを、そのまま、内径:150mmの吸引ロートと濾紙(No.5C)を用いて、実施例1と同様の条件で減圧濾過した。
Figure 2009172712
かかる表1の結果からも明らかなように、無機系凝集剤と水酸化カルシウムとを添加していない比較例1は、100mlを濾過するのに40分もかかり、しかも、濾液が懸濁して、固液の分離が確実に行われていないことがわかる。これに対し、本発明に従って、無機系凝集剤とアルカリとが添加された実施例1〜4は、濾過時間が、比較例1の濾過時間の5分の1以下となっており、凝集を行うことによって、濾過性が顕著に高められていることが認められる。更に、スラリー廃液を加熱した実施例3や水を添加した実施例4は、スラリー廃液の流動性が高められ、これにて、実施例1や2よりも、濾過時間が更に短くなっていることがわかる。
(2)回収工程
以下の実施例5〜8に示すように、上記(1)凝集・固液分離工程で得られた濾液の精製を行って、水溶性分散媒であるプロピレングリコールを回収した。そして、回収された液の外観・色相(APHA)、濾液に含まれる金属(Fe)の含有量、回収液中の水分量、及び水分を除いたプロピレングリコール(PG)の純度を求め、下記表2に併せて示した。なお、PGの純度の測定は、ガスクロマトグラフ((株)島津製作所製,GC−2014)を用いて行う一方、水分量の測定は、カールフィッシャー水分計(京都電子工業(株),MKA−610)を用いて行った。
<実施例5>
実施例1で得られた濾液200gを、ガラス精留塔を用いて、減圧度:4000Paにて蒸留し、105℃の温度で流出される留分を、120g回収した。
<実施例6>
実施例1で得られた濾液100gに、活性炭((株)キャタラー製,キャタラーFY−2)を5g添加し、30分間撹拌した後、濾紙(No.5C)を用いて、自然濾過することにより、精製し、水溶性分散媒であるPGを回収した。
<実施例7>
実施例1で得られた濾液100gに、シリカ・マグネシア系の無機系吸着剤(水澤化学工業(株)製,ミズカライフP−1)を5g添加し、30分間撹拌した後、濾紙(No.5C)を用いて、自然濾過することにより精製し、水溶性分散媒であるPGを回収した。
<実施例8>
実施例1で得られた濾液100gに、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(EDTA2Na・2H2O)を0.35g添加し、30分間撹拌した後、イオン交換樹脂(ピュロライト社製,ピュロライトMB378LT)を7g加え、更に30分間撹拌した後、濾紙(No.5C)を用いて、自然濾過することにより精製し、水溶性分散媒であるPGを回収した。
Figure 2009172712
かかる表2の結果からも明らかなように、本発明に従って回収された実施例5〜8に係るプロピレングリコール(水溶性分散媒)は、水分を除く純度が、99.4%以上となっており、不純物が可及的に取り除かれた、純度の高いプロピレングリコールが、遊離砥粒スラリー廃液から、効果的に回収され得ていることが、認められる。
また、特に、蒸留精製によって精製された実施例5は、色相(APHA)が小さく、しかも、Fe含有量が1ppm以下、水分量が0.1%となっており、回収された水溶性分散媒の純度が、他の実施例6〜9のものに比べて、高められていることがわかる。
加えて、濾液に、キレート剤と吸着剤(イオン交換樹脂)とが組み合わされて添加された実施例9にあっては、Fe含有量が低減されていることが、わかる。
また同様に、実施例2〜4で得られた濾液を、実施例5〜8に示される如き精製手法にて精製し、水溶性分散媒であるプロピレングリコールを回収したところ、実施例5〜8と同様な傾向が見られた。
本発明に従って、遊離砥粒スラリー廃液からの水溶性分散媒を回収する方法の一例を概略的に示すフローチャートである。

Claims (7)

  1. 水溶性分散媒を含む遊離砥粒スラリー廃液に、無機系凝集剤を添加して、溶解せしめる一方、更にアルカリを添加して、該無機系凝集剤の金属水酸化物を生成させ、凝集を行う工程と、
    該遊離砥粒スラリー廃液に生じた凝集物を固液分離する工程と、
    かかる固液分離にて得られる濾液を、蒸留精製することにより、又は吸着剤にて処理し、不純物を吸着除去することにより、前記水溶性分散媒を回収する工程とを、
    含むことを特徴とする遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  2. 前記無機系凝集剤が3価以上の金属イオンの硫酸塩であり、且つ前記アルカリがアルカリ土類金属の水酸化物である請求項1に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  3. 前記無機系凝集剤及びアルカリが添加される前記スラリー廃液が、加熱されている請求項1又は請求項2に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  4. 前記無機系凝集剤及びアルカリの添加に先立って、前記スラリー廃液に、水が添加される請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  5. 前記吸着剤が、活性炭、無機系吸着剤及びイオン交換樹脂からなる群より選択される請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  6. 前記吸着剤としてイオン交換樹脂が用いられると共に、該吸着剤による処理に先立って、前記濾液にキレート剤が添加される請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
  7. 前記水溶性分散媒が、グリコール系溶媒である請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の遊離砥粒スラリー廃液からの分散媒の回収方法。
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