JP2009172011A - ブラシ及び電気掃除機用の回転ブラシ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブラシ34は、複数のタテ糸と複数のヨコ糸とを織ってなる基布36上に複数のパイル糸37がW字状をなすように規則的に配列された状態で立つように織り込まれてなり、各パイル糸37の自由端が外側となるように基布36を湾曲させてなる。そして、基布36は、該基布36の長手方向及び短手方向のうち各パイル糸37の密度が低い方の方向である長手方向に沿ってU字状に湾曲されている。
【選択図】図5
Description
まず、回転ブラシ装置が配設される電気掃除機のヘッドの構成について説明する。
図1及び図2に示すように、電気掃除機のヘッド11は、平面視略T字状のケース12を備えている。ケース12の後端部には接続パイプ13の一端側が該ケース12に対して回動可能に接続されており、接続パイプ13の他端側は図示しない電気掃除機の本体部に接続されている。ケース12の底壁における前端部には、長孔状の吸込口14が左右方向に延びるように設けられている。
図3及び図4に示すように、回転ブラシ装置22は、断面視略X字状をなす棒状の金属よりなる回転体31と、該回転体31に取着される複数(本実施形態では4つ)のブラシユニット32とを備えている。回転体31は、4つの断面視略T字状をなす突条31aの基端部同士を、該各突条31aが互いに回転体31の周方向に等間隔に配置されるように、互いに一体に連結し、さらにその全体にわたって周方向に約180度捻ることで形成されている。したがって、回転体31の周面には各突条31a間に螺旋状をなす4本の凹溝33が形成されており、該各凹溝33に各ブラシユニット32がそれぞれ取着されるようになっている。そして、各凹溝33の開口部33aは、各突条31aの先端部に備えられた突片31bにより狭められている。
図5及び図6に示すように、ブラシユニット32は、断面視略U字状をなすブラシ34と、該ブラシ34を回転体31(図3参照)に取着するための断面視略逆T字状をなす取付具35とを備えている。ブラシ34は、長手方向に沿ってU字状に湾曲した織布よりなる帯状の基布36と、該基布36の外側に立設されたポリアミドよりなる複数のパイル糸37とを備えている。
図4及び図5に示すように、回転体31へブラシユニット32を取り付ける場合、各パイル糸37が凹溝33の開口部33aから外側へ突出するように、回転体31の端部から各凹溝33内に各ブラシユニット32の取付具35をそれぞれスライド挿入する。すると、取付具35(ブラシユニット32)は、適度な剛性と可撓性とを有しているため、各凹溝33に沿ってそれぞれ螺旋状に捻れた状態で回転体31に容易に挿着される。このとき、適度な剛性を有する取付具35は、突片31bによって強く係止されるため、凹溝33の開口部33aからのブラシユニット32の脱落が抑制される。
図7〜図9に示すように、ブラシ34を製造する場合には、まず、複数のタテ糸38と複数のヨコ糸39とを織ってなる基布36に撚糸よりなる複数のパイル糸37を織り込む。このとき、各タテ糸38は基布36の長手方向に沿って延びているとともに、各ヨコ糸39は基布36の短手方向に沿って延びている。また、各パイル糸37は、図9及び図10に示すように、基布36の短手方向側から見てW字状をなすように該基布36に織り込まれている。パイル糸37には、フィラメントの太さが7デシテックスのポリアミド製の糸が使用されている。ポリアミド製の糸は、復元性及び耐摩耗性に優れているので、本用途に好適である。そして、各パイル糸37において、基布36に織り込まれた部分は織り込み部37aとされ、基布36上に立つように延びている部分は毛羽部37bとされている。
さて、電気掃除機を使用するときには、図2に示すように、まず、ヘッド11を床面F上に載せる。この状態で電気掃除機を稼動させると、モータ18が駆動されるとともに、仕切板15の内側のエアがエア吸引口16を通り、接続パイプ13を介して図示しない電気掃除機の本体部内に吸引される。このとき、モータ18の駆動に連動して回転ブラシ装置22が左側から見て反時計回り(図2の矢印で示す方向)に回転されるとともに、該回転ブラシ装置22におけるブラシ34の各毛羽部37bが床面Fに摺接される。この各毛羽部37bの床面Fへの摺接により、該床面F上の塵埃が掻き取られてエアとともに図示しない電気掃除機の本体部内に吸引される。
(1)ブラシ34は、基布36が該基布36の長手方向(タテ糸38の延びる方向)及び該基布36の短手方向(ヨコ糸39の延びる方向)のうち各パイル糸37の各毛羽部37bの密度が低い方の方向である長手方向に沿って湾曲されている。このため、ブラシ34における基布36の湾曲された部分における各毛羽部37b間の隙間の広がりを抑制することができる。したがって、ブラシ34の意匠性及び機能性が低下することを好適に抑制することができ、ひいては回転ブラシ装置22における、意匠性、床面F上の塵埃の掻き取り性能、及び床面Fの拭き取り性能などを確実に維持することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記実施形態では各パイル糸37が基布36の短手方向側から見てW字状をなすように基布36に織り込まれるように構成したが、各パイル糸37が基布36の長手方向側から見てW字状をなすように基布36に織り込まれるように構成してもよい。この場合、各パイル糸37の各毛羽部37bの密度は、基布36における長手方向よりも短手方向の方が低くなるため、ブラシ34は基布36を短手方向に沿って湾曲させる構成にする必要がある。
・ブラシ34は、基布36における各毛羽部37b側の面とは反対側の面に合成樹脂などからなるコーティング層を設けるようにしてもよい。このようにすれば、基布36のほつれを抑制することができるとともに、基布36と各パイル糸37とを強固に接合することができる。
さらに、上記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
このように構成すれば、各パイル糸を千鳥状に配列しない場合(例えば、各パイル糸を並列状に配列した場合)と比較して、各パイル糸を隙間なく配置できるので、より安定した拭き取り効果を得ることができる。
このように構成すれば、各パイル糸を復元性及び耐摩耗性に優れたものとすることができる。
Claims (2)
- 複数のタテ糸と複数のヨコ糸とを織ってなる基布上に複数のパイル糸がW字状をなすように規則的に配列された状態で立つように織り込まれてなり、前記各パイル糸の自由端が外側となるように前記基布を屈曲または湾曲させてなるブラシであって、
前記基布は、前記タテ糸の延びる方向及び前記ヨコ糸の延びる方向のうち前記各パイル糸の密度が低い方の方向に沿って屈曲または湾曲されていることを特徴とするブラシ。 - 床面上の塵埃を吸い込むためのヘッド内に回転可能に収容された回転体と、該回転体に取着されるブラシとを備え、前記ヘッドが床面上を移動する際に、前記回転体を回転させながら前記ブラシを床面に接触させるように構成された電気掃除機用の回転ブラシ装置であって、
前記ブラシは、請求項1に記載のブラシによって構成されていることを特徴とする電気掃除機用の回転ブラシ装置。
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