JP2009166765A - クローラ用弾性パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】芯金に固着される弾性材料の厚みを十分に確保するとともに、その弾性材料の早期の損傷を十分に防止できるクローラ用弾性パッドを提供する。
【解決手段】シュープレート側となる面に、シュープレートを機体側固定部に取付ける締結部材との干渉を避けるための一以上の凹部11を設け、この凹部11を、芯金1に形成した貫通穴12の内周側に入り込むとともに、その貫通穴12の周りで、芯金1をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料2に、貫通穴12に対応させて設けた、弾性材料2の窪み部13によって区画し、芯金1の、弾性材料内に埋め込まれる部分の、凹部中心線Cを含む断面内の形態を、貫通穴12の周りで凹部11の底部側へ段下がりして、凹部の中心方向へ水平に延びる内向フランジ状としてなる。
【選択図】図4
【解決手段】シュープレート側となる面に、シュープレートを機体側固定部に取付ける締結部材との干渉を避けるための一以上の凹部11を設け、この凹部11を、芯金1に形成した貫通穴12の内周側に入り込むとともに、その貫通穴12の周りで、芯金1をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料2に、貫通穴12に対応させて設けた、弾性材料2の窪み部13によって区画し、芯金1の、弾性材料内に埋め込まれる部分の、凹部中心線Cを含む断面内の形態を、貫通穴12の周りで凹部11の底部側へ段下がりして、凹部の中心方向へ水平に延びる内向フランジ状としてなる。
【選択図】図4
Description
この発明は、建設機械、農業機械、土木機械等の走行手段としての鉄製クローラに適用されて、振動、騒音等を緩和するとともに、路面を保護するべく機能するクローラ用弾性パッドに関するものであり、とくには、板状部材からなる芯金と、この芯金に固着させた弾性材料とを具え、リンク部材等の機体側固定部に取付けられてエンドレスに連なる各シュープレートの踏面側に芯金を介して固定される弾性パッドの、シュープレート側となる面に、シュープレートを機体側固定部に取付ける締結部材との干渉を避けるために形成される凹部への土砂、雪等の押込みに起因して、その凹部の形成個所で、弾性材料が芯金から剥離して路面側へ凸となるように芯金から浮き上がるのを防止する技術を提案するものである。
従来のこの種の鉄製クローラは、図7に一部を斜視図で例示するように、機体側固定部としてのチェーン状リンク部材100に取付けられてエンドレスに連なる鉄製シュープレート101の複数枚からなり、このような鉄製クローラ102の各シュープレート101の踏面側への弾性パッド103の固定は、たとえば、芯金104と、この芯金104の、たとえば一方の表面側に固着させた弾性材料105とを具える弾性パッド103の一方の端部分で芯金104に固着させて設けたフック106を、シュープレート101の一方の端縁に掛合させるとともに、弾性パッド103の他方の端部分で芯金104に固着させて設けた図しない雌ねじ部材に対し、シュープレート101のボルト孔107に貫通させた図示しないボルトを締め込むことによって行うことができる。
ところで、鉄製クローラ102のシュープレート101に、上述したようにして取付けられる弾性パッド103には一般に、図8に、それの延在方向および幅方向の断面図で示すように、シュープレート101をリンク部材100に取り付ける締結部材、図ではボルト・ナット108と、弾性パッド103との干渉を防ぐための、たとえば複数の凹部109が形成されており、この一方で、各シュープレート101には、クローラ102の内周側に入り込んだ泥等を、クローラ102の外周側へ排出するための泥抜き穴110が形成されており、この泥抜き穴110は、多くの場合、その一部が、弾性パッド103の凹部109と重なり合って、または、凹部109に極く近接して位置することになる。
これがため、泥抜き穴110を経て、クローラ102の内周側から外周側へ排出された泥等が、凹部109内へ大きな力で押し込まれ、この結果として、芯金104に固着させた弾性材料105が、その凹部109で芯金104から剥離されるという問題があった。
そこで、このような問題に対処するべく、特許文献1には、前記凹部109を、芯金の中央部分に形成した一の深絞り凹陥部によって区画し、この凹陥部の路面側表面に、弾性材料としてのゴムパッドを加硫接着させることで、ゴムパッドの、凹陥部内での泥等との接触を防止し、この一方で、深絞り凹陥部の中央部分から、そこに固着させたゴムパッドに貫通する一の泥排出穴を設けることによって、凹陥部内に進入した泥等の、弾性パッドの踏面側への排出を可能とする技術が提案されている。
しかるに、上記提案技術によれば、凹陥部内に押込まれる泥等による、その凹陥部内での、ゴムパッドの芯金からの剥離の問題は解消されるものの、幅の狭い芯金に、比較的広幅で、かつ、深さの深い、大きな深絞り凹陥部を設ける必要上、芯金全体としての寸法精度の確保が難しく、弾性パッドをシュープレートに固定するに当り、両者間に意図しない隙間が生じ、その隙間内に、シュープレート101の泥抜き穴110からの泥等が詰まり易くなる等の問題があり、また、深絞り凹陥部が、比較的広幅で、深さが深いことから、芯金に固着されて踏面を形成するゴムパッドの主要部分の厚みが薄くなって、十分な緩衝、防振機能等を発揮させることが困難になるという問題があり、さらには、芯金の凹陥部からゴムパッドに貫通する泥排出穴の存在の故に、その泥排出穴への周りでゴムパッドに偏摩耗が生じることに加え、泥排出穴へのいわゆる石噛み等によってゴムパッドの早期の損傷が否めない等の問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、弾性パッドに形成される干渉防止用の凹部内での、弾性材料の芯金からの剥離を有効に防止してなお、弾性パッドをシュープレートに、意図しない隙間の発生なしに緊密に固定することができ、芯金に固着される弾性材料の厚みを十分に確保するとともに、その弾性材料の早期の損傷を十分に防止できるクローラ用弾性パッドを提供するにある。
この発明に係るクローラ用弾性パッドは、板状部材からなる芯金と、この芯金に固着させた、ゴム,ポリウレタン,その他の樹脂材料等からなる弾性材料とを具え、チェーン状リンク部材その他の機体側固定部に取付けられてエンドレスに連なって鉄製クローラを構成する各シュープレートの踏面側に芯金を介して固定されるものであり、シュープレート側となってそれに接触する面に、シュープレートを機体側固定部に取付ける締付部材、たとえばボルト・ナットとの干渉を避けるための一以上の凹部を設け、この凹部を、芯金に形成した貫通穴の内周側に入り込むとともに、その貫通穴の周りで、芯金をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料に、貫通穴に対応させて設けた、弾性材料の窪み部によって、芯金を露出させることなく区画し、芯金の、弾性材料内に埋め込まれる部分の、凹部中心線を含む断面内の形態を、貫通穴の周りで凹部の底部側へ、一段もしくは複数段にわたって段下がりして、凹部の中心方向へ水平に延びる、たとえば、貫通穴の周りにそれの全周にわたって連続して存在する、または、貫通穴の周りに間欠的に存在する内向フランジ状としてなるものである。
ここで、芯金の、段下がり内向フランジ状部分は、別添部材をもって構成し得ることはもちろんであるが、好ましくは、その内向フランジ部分を、芯金を構成する板状部材の、プレス加工等による屈曲成形によって一体に形成とする。
また好ましくは、凹部の平面輪郭形状を、弾性パッドの延在方向に長い長円形状とする。
このような凹部は、一個だけを設けることも可能であるが、複数個とすることがより好ましい。
このような凹部は、一個だけを設けることも可能であるが、複数個とすることがより好ましい。
ところで、芯金は、それの、弾性材料への埋め込み部分で、段下がり内向フランジ状部分の先端から、凹部の底部側へ向く舌片を垂下させてなるものとすることもでき、その垂下舌片は、別添部材によって構成することも、一体形成することもできる。
この発明に係るクローラ用弾性パッドでは、とくに、それのシュープレート側となる面に設けた、干渉防止用の一以上の凹部を、芯金に形成した貫通穴の内周側に入り込むとともに、その貫通穴の周りで芯金をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料に、前記貫通穴に対応させて設けた弾性材料の窪み部によって、芯金を凹部内に露出させることなく区画し、芯金の、弾性材料内に埋め込まれる部分の、凹部中心線を含む断面内の形態を、貫通穴の周りで凹部の底部側へ、一段もしくは複数段にわたって段下がりして、凹部の中心方向へ水平に延びる、貫通穴の全周にわたって連続する、または、貫通穴の周りに間欠的に存在する内向フランジ状とすることにより、芯金の貫通穴と、その芯金の一方の表面側に固着させた弾性材料とで所要の凹部を区画する場合に比し、その凹部の近傍域での、芯金と弾性材料との固着面積を大きく増加させて、シュープレートの泥抜き穴を経てその凹部内へ押込まれる土砂等に対し、弾性材料の、芯金からの剥離強度を増加させることができる他、所要の凹部を、弾性材料の窪み部によって、芯金の露出なしに区画することに基き、その凹部内へ押込まれる土砂等の押圧力を、芯金貫通穴の内周面を覆って、芯金の、貫通穴周辺部をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料の耐張力をもって支持することでもまた、弾性材料の剥離強度を高めることができる。
しかも、芯金の貫通穴周辺部分の、弾性材料内への上述したような埋込み態様によれば、凹部内へ押込まれた土砂等によって、仮りに、弾性材料の貫通穴ライニング部分に損傷等が生じ、これに起因して、たとえ、段下がり内向フランジ状部分の、凹部の底部側の水平面に沿う剥離が発生することがあっても、その剥離の進行は、芯金と弾性材料との固着面の延在方向が90度変化する内向フランジ状部分の段下がり部にて有効に防止されることになるので、弾性材料の剥離の、その段下がり部を越える進行を効果的に抑制することができる。
加えてここでは、芯金それ自体に深絞り凹陥部を形成することなしに、芯金の貫通穴の周りに、連続的もしくは間欠的な、段下がり内向フランジ状部分を形成するだけで足りるので、所要の段下がり内向フランジ状部分を、他の部分の加工精度に影響を及ぼすことなく簡易に形成することができ、結果として、弾性パッド、直接的には芯金を、シュープレートに、常に隙間なく緊密に固定させることができるとともに、弾性材料に、所要の緩衝機能等を発揮させるに十分な厚みを付与することができる。
そしてさらには、この弾性パッドでは、芯金および弾性材料の両者に貫通する泥排出穴を省くことで、弾性材料の偏摩耗、早期の損傷等のおそれを取り除いて、弾性材料の耐久性を高めることができる。
以上のような弾性パッドにおいて、芯金の、段下がり内向フランジ状部分を、芯金を構成する板状部材の、プレス加工等による屈曲成形によって形成するときは、所要の段下がり内向フランジ状部分を、簡易・迅速に、かつ高精度に形成することができる。
なお、この段下がり内向フランジ状部分は、芯金の本体部分とは別体になる板状部材等をもって形成し、その内向フランジ状部分を、芯金の本体部分に、事後的に固定もしくは固着させることもできる。
なお、この段下がり内向フランジ状部分は、芯金の本体部分とは別体になる板状部材等をもって形成し、その内向フランジ状部分を、芯金の本体部分に、事後的に固定もしくは固着させることもできる。
また、凹部平面輪郭形状を、弾性パッドの延在方向に長い長円形状としたときは、弾性パッドの一方の端部分に、シュープレートの一端縁に対する掛合フックを、そして、弾性パッドの他方の端部分にねじ部材をそれぞれ固着させて設けた場合に、弾性パッドの一端部分の掛合フックをシュープレートの端縁に掛合させながら、その弾性パッドの他端部分のねじ部材をもってその弾性パッドをシュープレートに締め付け固定するに当っての、弾性パッドの、シュープレートの延在方向への相対変位を、長円形状凹部の作用下で、シュープレートの締結部材に弾性パッドを干渉させることなく、十分円滑に行なわせることができる。
以上に述べたいずれかの弾性パッドにおいて、凹部を複数個設けたときは、複数個所への段下がり内向フランジ状部分の形成に基き、芯金それ自体の剛性ないしは強度を有利に高めることができる他、単一の大容積の凹部を設ける場合に比して、土砂等の入り込み量を少なくして、弾性材料の剥離のおそれを低減させることができる。
そしてさらに、芯金の、段下がり内向フランジ状部分の先端から、凹部の底部側へ向く舌片を垂下させて設けたときは、弾性材料と芯金との固着面積を一層増加させて、弾性材料の剥離強度をより高めるとともに、弾性材料の、垂下舌片の内外両表面への固着に基き、弾性材料の剥離の進行を一層効果的に阻止することができ、このことは、内向フランジ状部分を複数段にわたって段下がりさせた場合にもまたほぼ同様である。
以下にこの発明実施の形態を図面に示すところに基いて説明する。
図1は、クローラ用弾性パッドの平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿う、弾性パッドの長さ方向の断面図であり、そして図3は、図1のIII−III線に沿う、弾性パッドの幅方向の断面図である。
図1は、クローラ用弾性パッドの平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿う、弾性パッドの長さ方向の断面図であり、そして図3は、図1のIII−III線に沿う、弾性パッドの幅方向の断面図である。
図1に示すところにおいて、1は板状部材からなる、方形輪郭形状を有する芯金を示し、2は、この芯金1に接着剤接着、加硫接着等によって接着させた弾性材料、たとえば、ゴム、ポリウレタン、他の樹脂材料等とすることができる弾性材料を示し、このような芯金1および弾性材料2を具えるこの弾性パッド3は、正面視および側面視がともにほぼ台形状をなす形態を有する。
ここで、図示の芯金1は、それの幅方向の中央部分に、トリプルタイプの三条のグローサ4を有するシュープレート5の踏面側で、中央部のグローサ4に面接触してそれを跨ぐ突条6を有するとともに、幅方向の両側部に、他の二条のそれぞれのグローサ4の、相互に対向するそれぞれの側面に面接触するそれぞれの立上がり部7を有し、また、長さ方向の一方の端部分には、シュープレート5の一方の端部に掛合されるフック8を、そして、他方の端部分には、芯金1、ひいては、弾性パッド3をシュープレート5に締付け固定するためのねじ部材、たとえば雌ねじ部材9をそれぞれ固着させてなる。
なおここで、図示の雌ねじ部材9は、雄ねじ部材に置換可能であることはもちろんである。
なおここで、図示の雌ねじ部材9は、雄ねじ部材に置換可能であることはもちろんである。
また芯金1は、突条6のそれぞれの側部で、それの長さ方向の中間部に、以下の凹部、すなわち、シュープレート5を機体側固定部、たとえば、チェーン状リンク部材に取付ける締結部材、これもたとえばボルト・ナット10と、弾性パッド3のシュープレート5側となる面との干渉を防止するために弾性パッド3に形成される凹部11のための、芯金1の延在方向に長い二個の長円形状の貫通穴12を有する。
ところで、ここにおける各凹部11は、弾性パッド3の長さ方向および幅方向のいずれの断面においても、図4に要部を拡大して模式的例示するように、芯金1に設けた長円形状の貫通穴12の内周側に入り込むとともに、その貫通穴12の周辺部分で、芯金1をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料2に、貫通穴12に対応させて設けた、弾性材料2の窪み部13によって区画してなり、この場合、芯金1の、弾性材料2内に埋め込まれる部分は、凹部11の中心線Cを含む、図4に示すような断面内で、貫通穴12の周りで凹部11の底部側へ一段だけ段下がりして、凹部11の中心方向へ水平に延びる内向フランジ状に形成してなる。
なお図に示すところでは、貫通穴12および凹部11の平面輪郭形状をともに長円形状としているが、それらの輪郭形状は、円形、方形、その他の多角形状等とすることもでき、また、図では、一の弾性パッド3に四個の凹部11を設けることとしているも、その個数は、三個以下とすることもできる。
そしてまた、図に示すところでは、段下がり内向フランジ状部分を、貫通穴12の周りに、それの全周にわたって連続させて設けることとしているも、その内向フランジ状部分は、貫通穴12の周りに間欠的に形成することもできる。
さらに、図示の実施形態では、内向フランジ状部分を、凹部11の底部側へ一段だけ段下がりさせた状態で形成しているも、そのフランジ状部分は、複数段にわたって階段状に段下がりさせた状態で形成することも可能である。
またここでは、芯金1の段下がり部分および内向フランジ状部分の両者を、芯金1を構成する板状部材の、プレス加工等による屈曲成形をもって一体形成しているも、段下がり部分および/または内向フランジ状部分は、芯金本体部分とは別部材にて形成して事後的に接合させることも可能である。
そしてさらには、図4に仮想線で示すように、段下がり内向フランジ状部分の先端から、凹部11の底部側へ向く舌片14、全体的には、たとえば、窪み部13を取り囲む筒状部分を設けることもできる。
ここで、図4に実線で示すように構成してなる凹部11によれば、その凹部11内への土砂等の押入力に対し、その凹部11内に、芯金1と弾性材料2との接合界面が露出しないことに加え、貫通穴12内に入り込んで、段下がり内向フランジ状部分を図の上下方向に挟み込む弾性材料部分の耐張力の発揮下で、図5に例示するような、芯金104の貫通穴104a周面が凹部111に露出する従来技術に比し、弾性材料2の、芯金1からの剥離強度を大きく高めることができる。
これをいいかえれば、図5に示す従来技術では、凹部111内への土砂等の押入力の作用に伴う弾性材料105の変形等に起因して、その弾性材料105の、芯金104との接合界面に比較的早期に引張り剥離が生じ易く、このような剥離が一旦発生すると、図5では水平方向に延びるその接合界面に沿って剥離が速かに進行することになるところ、図4に示す凹部構造では、貫通穴12の周面を覆う弾性材料部分の破断、摩滅等によって貫通穴周面が凹部11内に露出するに到るまでは、弾性材料2は、それの、芯金1への大きな固着面積の下で、高い剥離強度を発揮することができるとともに、弾性材料に固有の耐張力をもって土砂等の押入力に有効に対抗して、その弾性材料2の、芯金1からの剥離を効果的に防止することができ、そして、その貫通穴周面が凹部11内に露出し、このことに起因して、内向フランジ状部分の、図の下面側で、弾性材料2の芯金1からの剥離が生じることがあっても、弾性材料2と芯金1との接合界面の延在方向が、その内向フランジ状部分の段下がり個所で90度変化し、弾性材料2は大きな剪断抗力をもって、土砂等の押入力に対抗することができるので、弾性材料2の剥離を、従来技術に比し、長期間にわたって十分に防止することができる。
しかも、上述したような凹部11は、板状材料からなる芯金1の貫通穴12の周りに段下がり内向フランジ状部分を形成するだけで、芯金の他の部分に寸法精度上の影響を及ぼすことなく構成することができるので、弾性パッド3のシュープレート5への緊密なる接触を十分に担保し、また、弾性材料の所要厚みを十分に確保することができ、さらには、凹部11から弾性材料2に貫通する泥排出穴の形成を不要とすることで、その弾性材料の耐久性を大きく高めることができる。
ところで、図4に示す凹部構造において、たとえば図6に示すように、芯金1の厚みを2〜4mm、凹部11の深さを10〜30mmとし、凹部それ自体の寸法を50〜150mmとしたときは、内向フランジ状部分の水平寸法Aを2〜20mm、内向フランジ状部分の段下がり量Bを2〜10mmそして、貫通穴内周面の弾性材料被覆厚みCを2〜10mm範囲とすることが、弾性材料の剥離強度を確保するとともに、摩耗耐久性をも含む耐久性を確保する上で好ましい。
1 芯金
2 弾性材料
3 弾性パッド
4 グローサ
5 シュープレート
6 突条
7 立上がり部
8 フック
9 雌ねじ部材
10 ボルト・ナット
11 凹部
12 貫通穴
13 窪み部
14 舌片
C 凹部中心線
2 弾性材料
3 弾性パッド
4 グローサ
5 シュープレート
6 突条
7 立上がり部
8 フック
9 雌ねじ部材
10 ボルト・ナット
11 凹部
12 貫通穴
13 窪み部
14 舌片
C 凹部中心線
Claims (5)
- 板状部材からなる芯金と、この芯金に固着させた弾性材料とを具え、機体側固定部に取付けられてエンドレスに連なる各シュープレートの踏面側に芯金を介して固定されるクローラ用弾性パッドであって、
シュープレート側となる面に、シュープレートを機体側固定部に取付ける締結部材との干渉を避けるための一以上の凹部を設け、この凹部を、芯金に形成した貫通穴の内周側に入り込むとともに、その貫通穴の周りで、芯金をそれの厚み方向から挟み込む弾性材料に、貫通穴に対応させて設けた、弾性材料の窪み部によって区画し、芯金の、弾性材料内に埋め込まれる部分の、凹部中心線を含む断面内の形態を、貫通穴の周りで凹部の底部側へ段下がりして、凹部の中心方向へ水平に延びる内向フランジ状としてなるクローラ用弾性パッド。 - 芯金の、段下がり内向フランジ状部分を、芯金を構成する板状部材の屈曲成形によって形成してなる請求項1に記載のクローラ用弾性パッド。
- 凹部の平面輪郭形状を、弾性パッドの延在方向に長い長円形状としてなる請求項1もしくは2に記載のクローラ用弾性パッド。
- 凹部を複数個設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載のクローラ用弾性パッド。
- 芯金の、段下がり内向フランジ状部分の先端から、凹部の底部側へ向く舌片を垂下させてなる請求項1〜4のいずれかに記載のクローラ用弾性パッド。
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