JP3164344B2 - 無限軌道履帯用履板 - Google Patents

無限軌道履帯用履板

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JP3164344B2
JP3164344B2 JP36448597A JP36448597A JP3164344B2 JP 3164344 B2 JP3164344 B2 JP 3164344B2 JP 36448597 A JP36448597 A JP 36448597A JP 36448597 A JP36448597 A JP 36448597A JP 3164344 B2 JP3164344 B2 JP 3164344B2
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諭 宮岡
祥幸 粟屋
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として油圧ショ
ベルやクレーン等の建設、土木機械等に使用される弾性
を有する無限軌道履帯用履板に関する。
【0002】
【従来の技術】無限軌道履帯により走行する建設機械・
土木機械においては、通常鉄製の剛性履板が使用される
ことが多い。無限軌道履帯は、例えば図13に示す上部
旋回式の油圧ショベル1であっては、下部走行体2の左
右に設けられたトラックフレーム3(左右とも同一の構
成であるのでここでは一方のクローラフレーム3につい
てのみ説明する)の一方端に配設されたアイドラ4と、
他方端に配設された走行モータ5と、下部に配設された
下部ローラ6と、上部に配設された上部ローラ7とにわ
たって、無端状の無限軌道履帯8が掛け回されている。
前記無限軌道履帯8は図14に示すように、複数の鉄製
のリンク9がピン10により連結されており、このリン
ク9に剛性履板11が図示しないボルトにより締結され
て構成されている。
【0003】この剛性履板を備えた無限軌道履帯によれ
ば、舗装路面を走行すると剛性履板の接地面と路面との
接触により非常に大きな打撃音が発生する。また同時に
剛性履板は路面を激しく損傷させる場合があった。近
年、都市部での工事の増加に伴い、例えば油圧ショベル
や履帯式クレーン等の建設機械では、走行時の騒音や、
路面の保護について関心が深まってきた。この為、各種
の低騒音、路面保護機能を備えた無限軌道履帯が種々勘
案されてきた。
【0004】一つにはゴムクローラと呼ばれるものがあ
り、これは履帯全体が芯金及びワイヤー等で補強された
ゴム等の弾性体で形成されており、低騒音、路面保護と
いう面では優れている。反面、上述した剛性履板を備え
た無限軌道履帯のように、鉄製のリンク同士をピンで連
結し、このリンクに剛性履板をボルトで締結して無端状
の無限軌道履帯を形成する剛性履板に対して、全体をゴ
ム等の弾性体で形成したゴムクローラは、強度的に不安
があり、この為ゴムクローラ自体の磨耗や損傷が多く、
更に部分的な修復も困難であるという問題が生じてい
た。また、著しく磨耗し或いは損傷したゴムクローラを
廃棄する場合にも、産業廃棄物の増加という社会的問題
につながり、この為ゴムクローラのゴムを再利用しよう
とする動きもあるが、ワイヤー等が複雑に埋設されたゴ
ムクローラの再生には費用が多く掛かり、現実的には困
難な場合が多かった。
【0005】もう一つには、弾性履板と呼ばれるものが
ある。これは、一般に使用される鉄製の剛性履板に対し
て、ゴム等の弾性体で接地面を形成した弾性履板を焼き
付け等により直接接着したものや、芯金を有する弾性履
板を別に製作して、ボルト等により剛性履板に一枚ずつ
締結するものである。何れの場合も、剛性履板を利用し
て接地面にゴム等の弾性体を配置した構造であるので、
トラックリンクに剛性履板をボルトで締結した構造はそ
のまま使用でき、強度的に有利であるし、部分的に損傷
した場合には一枚の履板単位で取り換えができる。しか
しながら、この内剛性履板に焼き付けするタイプの弾性
履板では、弾性体が磨耗した場合、剛性履板と共に取り
換えする必要があり、コスト面で不利であるため、例え
ば実開平5−82776のように弾性履板を別に製作し
て、剛性履板に着脱自在に取り付けるタイプのものが近
年では増加している(図15)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
弾性履板を装着した建設機械では、次のような問題が未
だ生じていた。すなわち、例えば先述の油圧ショベル1
の作業機50で掘削作業をおこなったり、図示しない専
用の吊り具を作業機先端に取り付けて重量物を吊った場
合、最前端に位置する下部ローラ6aの下方に位置する
履板に局所的に荷重が掛かる。このとき下部ローラ6a
の直下に弾性履板12の接地面がある場合には弾性履板
12全体で荷重を受けるためよいのであるが、図16の
ように隣り合う弾性履板12の間、すなわちピン10の
上方付近に下部ローラ6aがある状態では、隣り合う弾
性履板の接地面の端部に局所的に荷重が掛かり、弾性履
板が部分的に大きく変形して、結果的にこの部分の沈み
込みが大きくなるため、油圧ショベル自体が踏ん張りが
ず、静安定度が悪化し、また下部ローラ6aの落ち込み
により走行振動が大きかった。
【0007】また、図15に示す従来の弾性履板では、
弾性体14が固着されている芯金13が剛性履板11の
最前端及び最後端帯状突起11a,11bと同じ高さ位
置に至っている。この為、この弾性履板12の前後方向
へ作用する建設機械を前後方向へ移動させるための牽引
力により、芯金13に固着されている部分の弾性体と、
前記帯状突起11a,11bの頂面より弾性体12の接
地面側の弾性体との境界部分、すなわち芯金13の先端
部位置に剪断力が作用して、亀裂が発生することがあっ
た。
【0008】また、図15に示す従来技術の弾性履板で
は、帯状突起11a,11bの頂面と、弾性体の端部の
接触面とは接着されていないため、砂や小石等がこの当
接面間に入り込み、これにより弾性体を損傷させる恐れ
があった。弾性体14を形成する際にも、この端部の角
部はある程度の円弧形状部が生じてしまい、また剛性履
板11は通常鍛造にて形成されるため、同様にこの頂面
角部には円弧形状部が生じる。この両者の円弧形状部が
漏斗的な作用を及ぼし、この当接面間に砂や小石等を引
き込んでしまうという問題もあった。
【0009】本発明は、上述したような種々の課題を解
決するとともに、より安定性が高く、また耐久性の高い
無限軌道履帯用弾性履板を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】複数のリンクと、前記リ
ンクそれぞれにボルトにより締結される剛性履板と、前
記剛性履板の接地面にそれぞれに着脱自在に取り付け
れる弾性履板とを有するとともに、前記複数のリンクを
ピンにより無端状に連結して構成される無限軌道履帯に
おいて、前記弾性履板は、芯金と、前記芯金に一体的に
固着された弾性体とを有し、前記弾性体は、硬質の第1
弾性層と、前記第1弾性層より軟質な第2弾性層を有
し、前記第1弾性層は、前記弾性履板の前記無限軌道履
帯の進行方向の前後端で、且つ、前記芯金及び/或いは
剛性履板の接地面から前記弾性履板の接地面に至る範囲
に配置され、前記第2弾性層は、前記弾性履板の前後端
に配置された第1弾性層に挟まれるように配置した。
【0011】これによれば、リンクを連結するピン上方
付近に下部ローラが来た状態で、この下部ローラに局所
的な荷重が掛かった場合でも、隣り合う弾性履板の前後
端は芯金及び/或いは剛性履板から接地面に至るまで硬
質な弾性体で形成されているので、この弾性体の弾性変
形量は小さく、これによりこの弾性履板が適用される建
設機械等の作業時の静安定度は高くなる。また前記下部
ローラの直下に弾性履板の接地面がある場合と、前述の
ピン上方付近に下部ローラがある場合とで、下部ローラ
部分の沈み込み量の差が減少し、建設機械等の作業者に
違和感や不安感を与えずに、作業に従事させることがで
きる。
【0012】或いはまた、複数のリンクと、前記リンク
それぞれにボルトにより締結される剛性履板と、前記剛
性履板の接地面にそれぞれに着脱自在に取り付けされる
弾性履板とを有するとともに、前記複数のリンクをピン
により無端状に連結して構成される無限軌道履帯におい
て、隣り合う前記リンクを連結するピンを中心として隣
り合う前記剛性履板及び弾性履板の相対面が近接する方
向へ回動し、前記隣り合う剛性履板の相対面が接触した
とき、前記隣り合う弾性履板の相対面が最小になる最小
間隔部分が、弾性履板の実質的な接地面に連続するとと
もに、前記最小間隔部分において前記弾性履板の相対面
は接触しないようにした。更にこの場合において、前記
隣り合う弾性履板の相対面の最小間隔部分は、前記隣り
合う剛性履板の相対面が接触したときに、互いに平行な
面であるとともに、前記最小間隔部分での相対面の間隔
が、前記弾性履板が弾性変形しない状態で1〜10mm
となるようにした。
【0013】これによれば、隣り合う弾性履板の相対面
間への砂や小石等の噛み込みによる弾性履板の損傷を減
少できるとともに、前記弾性履板の接地面積を最大限確
保することができる。すなわち、上述もしたリンクを連
結するピン上方付近に下部ローラが来た状態で、この下
部ローラに局所的な荷重が掛かった場合の下部ローラの
沈み込みを小さくするためには、隣り合う弾性履板の相
対面間の間隔が小さいほど有利なのではあるが、この間
隔を不用意に小さくすると、隣り合う前記剛性履板或い
は弾性履板の相対面が近接する方向へ回動した状態、い
わゆる逆反り状態時に弾性履板の相対面同士が接触して
過剰に圧縮された状態となり、この接触部分での、弾性
体の圧縮変形や変形状態から戻ることによりに生じる摩
擦や、或いは、この接触部分に噛み込まれることが多い
砂,泥,小石等が弾性体に食い込むことなどにより、弾
性体が損傷を起こす。本発明では、この隣り合う弾性履
板の相対面間の間隔が実質的な問題を生じない最小限の
間隔とし、弾性体の損傷を防ぐとともに、弾性履板の接
地面積を可能な限り大きくとり、隣り合う弾性履板の接
地面間の間隔を最小にすることで、より良好な安定性を
も確保することができたのである。尚、間隔を1〜10
mm程度の範囲から必要に応じて選択するようにすれ
ば、リンクピッチ(リンクのピン間距離)や弾性体の硬
度が実用上問題ない範囲で相違しても、本発明の作用を
得ることができることが出願人の行った実験で確認され
ている。ここでの数値範囲には、弾性体の製造時に生じ
る誤差等による相違が含まれることは言うまでもない。
また、実質的な接地面とは、この弾性履板に通常の作業
状態での荷重が作用したときに接地する面であり、弾性
履板の接地面の端部付近に形成された円弧形状部や面取
りは実質的な接地面と見なすものである。
【0014】この場合に、前記弾性履板は、前記最小間
隔部分が前記相対面における前記弾性履板の接地面から
前記剛性履板の接地面に至る垂直距離の約1/2〜3/
4を占めるとともに、前記剛性履板の接地面から前記最
小間隔部分に至るまでの範囲は前記剛性履板の接地面に
対して略垂直に立ち上がる形状とすることにより、一つ
の剛性履板に取り付けられる弾性履板の弾性体を安定的
に、かつ弾性体量を可能な限り多くすることができ、こ
れにより、弾性履板の弾性変形量を少なくすることがで
きたため、更に安定度を増すことができた。
【0015】或いはまた、複数のリンクと、前記リンク
それぞれにボルトにより締結される剛性履板と、前記剛
性履板の接地面にそれぞれに着脱自在に取り付けされる
弾性履板とを有するとともに、前記複数のリンクをピン
により無端状に連結して構成される無限軌道履帯におい
て、前記剛性履板は、幅方向の中央部付近に開穿された
泥抜き穴を有し、前記弾性履板は、前記剛性履板の前記
泥抜き穴と相対する位置に、前記泥抜き穴より小さい貫
通穴を開穿した。
【0016】従来より、剛体履板に開穿されている泥抜
き穴に対応した位置に、弾性履板にも穴を開穿して剛性
履板の背面(リンクが取り付けられた側)に堆積する泥
が弾性履板を取り付けた状態でも排出できるようにした
ものがある。しかしながら、弾性履板にこのような貫通
穴を開穿すると弾性履板の弾性体の量が減少し、また荷
重がかかったときにこの貫通穴に弾性体が逃げるように
変形し、充分な踏ん張りを得ることができない。本発明
では、この弾性履板の貫通穴を剛性履板の泥抜き穴より
小さくしたので、泥が排出できるとともに、弾性体の量
の減少を最小限とし、充分な弾性体の踏ん張りを得るこ
とができるようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
〜図12に基づいて説明する。従来技術と同一の構成要
素を示すものには同一の符号を付す。図1は本発明の無
限軌道履帯用履板を装着した下部走行体2’を示す図で
ある。図1において、8’は弾性履板を取り付けた状態
の無限軌道履帯、20は弾性履板である。
【0018】図2は本発明の無限軌道履帯用履板の第1
実施形態を構成する弾性履板20aを剛性履板11に取
付けた状態を示す概略図であり、特に説明しない部分に
ついては図1と同様である。図において、20asは弾
性体層、20ahは20asより硬質の弾性体層、21
は芯金である。
【0019】図3は本発明の無限軌道履帯用履板の第2
実施形態を構成する弾性履板20bを示す図である。図
において、22は弾性履板20bの接地面、23は剛性
履板11の接地面、24は一つの剛性履板11に形成さ
れた複数の帯状突起のうち最前端(油圧ショベル等の旋
回式建設機械においては進行方向は一定しないが、ここ
では24を最前端とする)の帯状突起、25は最後端の
帯状突起、26は中間の帯状突起、27は帯状突起24
の頂面、28は帯状突起25の頂面、29は帯状突起2
6の頂面、30は隣り合う弾性履板20b,20bの相
対面の最小間隔部分、Lは相対面30−30の間隔距
離、Hは帯状突起24の頂面27と接地面22の高さ方
向の距離、hは最小間隔部分30の接地面22から垂直
方向の長さ、31は頂面27から垂直に立ち上がる弾性
履板20bの垂直部、32は弾性履板20bの弾性体、
51は隣り合う剛性履板11,11の相対面である。図
4は、図3に示す第2実施形態において、隣り合うリン
ク9,9が水平な状態を示す図である。図において、
L’は隣り合う最小間隔部分30−30の弾性履板の接
地面部の間隔距離である。
【0020】図5は無限軌道履帯用履板の第3実施形態
を構成する弾性履板20cを示す図である。図におい
て、33は芯金、34は芯金33に対して回転不能に取
り付けられた、弾性履板を剛性履板に着脱自在に締結す
るためのボルト、35はナット、36は剛性履板11の
帯状突起間の谷面、37は芯金32の前端部、38は芯
金32の後端部、48はボルト穴、Aは谷面35から帯
状突起25(或いは24)の頂面28(或いは27)ま
での高さ、aは弾性履板20cを剛性履板11へ締結し
た状態での前記谷面35から芯金33の後端部38(或
いは前端部37)までの高さである。
【0021】図6は図5の弾性履板20cを剛性履板1
1の接地面に組み合わせたのみの、ナット35にて締結
する前の状態を示す図である。図において、S1〜S3
はそれぞれ弾性履板20cと頂面27〜29付近との間
にできた隙間部、S4は弾性履板20cと谷面36との
間にできた隙間部、39〜42は弾性履板20cと剛性
履板11との接触部、43は弾性履板32の端部と頂面
27との接触部、44は弾性履板32の端部と頂面28
との接触部である。
【0022】図7は、図6の変形例である第4実施形態
の弾性履板20dを示す図である。図において、32’
は弾性体、33’は芯金、S1’〜S4’は図6におけ
るS1〜S4にそれぞれ対応する隙間部である。図8
は、図7の弾性履板20dを剛性履板11に締結した状
態を示す図である。図において、37’は芯金33’の
前端部、38’は芯金33’の後端部、a’は弾性体3
2’を剛性履板11へ締結した状態での谷面35から芯
金33’の後端部38’(或いは前端部37’)までの
高さである。
【0023】図9は、図7の更に変形例である第5実施
形態の弾性履板20eを示す図である。図において、3
2”は弾性体、33”は芯金、S1”〜S4”は前記S
1〜S4にそれぞれ対応する隙間部である。
【0024】図10は、図1のB部の要部拡大図であ
る。図において、45は帯状突起24の頂面外側端部に
形成された円弧形状部、46は弾性体32の端部に形成
された円弧形状部、Rは円弧形状部45の半径、rは円
弧形状部46の半径、47は円弧形状部45及び46の
R止まり部である。図11は、図10の弾性履板に走行
負荷等の所定の荷重が作用した場合を示す図である。
【0025】図12は第6実施形態の弾性履板20fを
示す平面図である。側面図(図示しない)は図1のもの
と同様であるが、本実施形態では、弾性履板20fの左
右方向略中央部に貫通穴70及び71が開穿されてい
る。この貫通穴70及び71は、剛性履板11に開穿さ
れている泥抜き穴72及び73に対応する位置に開穿さ
れている。
【0026】図1〜図12に基づいて、本発明の無限軌
道履帯用履板の構成及びその機能について説明する。図
1の最前端にある下部ローラ6aの直下に隣り合うリン
ク9を連結するピン10がある。この状態で図13に示
す油圧ショベル1が作業機50で掘削作業を行ったり、
図示しない専用の吊り具を作業機50の先端に取り付け
て重量物を吊った場合、この荷重がかかる側にある下部
ローラ6aを支点として油圧ショベル1の機体は釣り合
いをとるため、下部ローラ6aには大きな荷重が掛かる
ことになる。尚、走行モータ5やスプロケット4は、障
害物等の乗り越え性を確保するため、下部ローラ6aよ
り若干高めにその下端位置がくるように設定されてい
る。
【0027】従来技術であれば図16に示したように、
このピン10の下方には弾性履板12が存在しないた
め、弾性履板12の接地面の端部付近が大きく変形して
しまい、これにより下部ローラ6aが落ち込んでしまう
が、図2に示す本発明の第1実施形態の無限軌道履帯用
履板の弾性履板20aによれば、弾性履板を比較的硬質
な第1弾性層20ahと、第1弾性層20asにより弾
性体が形成され、またこの第1弾性層20ahは第2弾
性層20asを挟んで弾性履板の前端及び後端部に配置
される。これにより硬質の第1弾性層20ahは図16
と同様の荷重条件であっても変形量が少なく、下部ロー
ラ6aの落ち込みが小さくなり、これにより油圧ショベ
ルの作業時の踏ん張りが効き、静安定度が良好となっ
た。ここで、本実施形態では合成ゴムで形成される第1
弾性層20ahの硬度はHs86〜Hs96程度、同様
に合成ゴムや天然ゴム等の弾性体で形成される第2弾性
層の硬度はHs80〜Hs85程度から、それぞれ条件
に応じて選択すれば良好な結果が得られることが出願人
の種々の実験の結果で確認されているが、本発明の無限
軌道履帯用履板が適用される油圧ショベル、履帯式クレ
ーンその他の建設土木機械等の機体重量や作業条件等に
よりこれらの硬度は適宜選択されるべきであり、これら
の数値にのみ本発明が束縛されるものではない。
【0028】図3及び図4に示す本発明の第2実施形態
では、隣り合うリンク9,9を連結するピン10を中心
として、隣り合う剛性履板11の相対面51,51或い
は弾性履板20bの相対面(30,30或いは31,3
1)が近接する方向へ回動し、相対面51,51が接触
したとき、前記弾性履板20bの相対面の最小間隔部分
30,30の間隔Lが弾性履板20bが弾性変形しない
状態で1〜5mm程度となるように構成した。この状態
で相対面の最小間隔部分30,30は略平行な面であ
り、ここが隣り合う弾性履板20bの最も近接する部分
となる。また、この最小間隔部分30の剛性履板11側
の端部から剛性履板の帯状突起24(25)の頂面27
(28)に至るまでの端面の形状は、前記頂面27(2
8)に対して垂直に立ち上がる形状とした。
【0029】本発明によれば、帯状突起24,25の頂
面の外側端部付近から弾性履板の端面が垂直に立ち上が
るので、剛性履板11の接地面23の表面積に対する弾
性履板の被覆面積を大きくすることができるとともに接
地面23上の弾性体の量を多くすることができ、弾性履
板20bの接地面22の接地面積も可能な限り大きくす
ることができる。これにより、隣り合うリンク9を連結
するピン10の上方付近に下部ローラ6が来た状態で、
この下部ローラ6に局所的に荷重が掛かった場合の下部
ローラ6の沈み込みは、隣り合う弾性履板同士の接地面
部での間隔L’を小さくできるので、当然小さくするこ
とができる。
【0030】この理論から言えば、剛性履板の接地面2
3の前端部(後端部)から弾性履板の接地面22に向け
て、単に弾性履板の前端面(後端面)を垂直に立ち上げ
れば、通常の走行状態或いは、上述したように最前端の
下部ローラ6aに大きな荷重が掛かった場合の下部ロー
ラ6aの沈み込みは押さえることが想像できる。しかし
ながら、走行中に石を乗り越えたり或いは無限軌道履帯
8’にたるみを生じた場合、図3に示すように無限軌道
履帯8’は逆反り状態となる。このとき、隣り合う弾性
履板20bの間隔が狭いと、逆反り状態になる度に弾性
履板同士が接触して圧縮変形を繰り返すことになり弾性
履板20bを構成する弾性体の疲労を促し、また摩擦を
生じ、更にこの弾性履板間に砂,泥,小石等が噛み込ま
れると、これらが弾性履板に食い込み、早期に損傷を招
くことになる。弾性履板の相対面の間隔を0或いは微少
に保つように設定した場合でも、弾性履板20bを構成
する弾性体が前述の場合に比べて圧縮量が少ないので若
干有利ではあるが、やはり逆反り状態時に砂,泥,小石
等が噛み込まれるという状態は同様に発生し、損傷を招
くことになる。
【0031】このため本発明では、更に図3に示すよう
にこの最大逆反り状態(すなわち剛性履板11の相対面
51,51が接触した状態)で隣り合う弾性履板20b
の相対面の最小間隔部分30,30が平行な面となると
ともに、間隔Lが本発明の機能を発揮できる最小値であ
る1〜10mm程度となるように端面を形成した。これ
により、砂,泥,小石等が噛み込みによる損傷を防ぐと
ともに、図4におけるL’を最小にすることができたの
である。尚、1〜10mm程度という数値は、出願人に
よる度重なる実験によりリンクピッチ(リンク9のピン
10,10間距離)や弾性履板を構成する弾性体の硬度
が実用上問題ない範囲で変更されても、略この数値の範
囲で間隔Lを調整すれば本発明の機能を得ることができ
ることが確認されている。すなわち、本発明では、最小
間隔部分30,30を接触しない最小値とすることによ
り、耐久性を確保しつつ、リンク9が水平になった状態
での隣り合う接地面22の間隔L’を最小にすることが
できた。
【0032】図5に示す第3実施形態によれば、弾性履
板20cは、剛性履板11の帯状突起24〜26と谷面
36により形成される凹凸形状の接地面に略相対する凹
凸形状に形成された芯金33を有しており、この芯金3
3に弾性体32が一体的に固着されて構成されている
が、この芯金33の前端部37及び後端部38は、複数
の帯状突起のうち最前端の帯状突起24及び最後端の帯
状突起25の頂面27及び28の高さよりそれぞれ低く
した。より具体的には、剛性履板11の谷面35から芯
金33の後端部38までの高さaと、剛性履板11の谷
面36から頂面28までの高さAとの関係をa<Aとな
るように設定した。
【0033】本実施形態によれば、帯状突起24,25
により前後方向の変形が若干規制された帯状突起24,
25の頂面27,28より芯金33側の部分の弾性体
と、頂面27,28より弾性履板20cの接地面側の前
後方向の変形を外力により規制されない部分の弾性体と
の境界付近で第1の剪断力が生じる。更に、弾性体32
は芯金33に一体的に接着により固着され、この芯金が
ボルト34及びナット35により剛性履板11に締結さ
れているため、芯金33に接着され横方向の変形が規制
された部分の弾性体と、芯金33の前端部37及び後端
部38より弾性履板11の接地面側の弾性体との境界付
近で第2の剪断力が生じる。このように弾性履板20c
の弾性体32に作用する剪断力は2箇所で分散して生じ
ることになり、弾性体32の損傷を防ぐことができる。
芯金の前端部及び後端部が帯状突起の頂面27,28よ
り高くした場合は、芯金の前端部及び後端部に過大な荷
重がかかり変形する恐れがあるし、また先に述べた剪断
力も接地面に近い側から働くために、この芯金の前端部
及び後端部付近の弾性体に剪断力が集中して働くことに
なるので、これでは不都合である。
【0034】図6は、図5に示す弾性履板20cがボル
ト34とナット35により剛性履板11に締結される前
の、単に剛性履板11の接地面に弾性履板20cを組み
合わせて、ボルト穴48にボルト34を挿通させたのみ
の状態を示す図である。このような状態では、剛性履板
11の接地面のうち、帯状突起24の頂面27の内側角
部付近、帯状突起25の頂面28の内側角部付近、帯状
突起26の頂面29の頂面付近及び谷面36付近に、そ
れぞれ隙間部S1、S2、S3及びS4が存在する。す
なわち、前後方向は接触部39〜41で帯状突起の側壁
に弾性履板20cが当接することで位置決めされ、高さ
方向は主に接触部43,44で弾性履板20cの端部と
帯状突起24,25の頂面27,28が当接することで
仮位置決めされている。この状態からナット35をボル
ト34に対して所定のトルクまで締め付けていくと、前
記隙間部S1〜S4はほぼ無くなる。つまり接触部4
3,44の弾性履板20cを構成する弾性体32は、頂
面27,28へそれぞれ押し付けられ圧接された状態と
なる。
【0035】これによれば、弾性履板20cの前端部及
び後端部がそれぞれ帯状突起24,25の頂面27、2
8に対して強固に押し付けられるので、この端部の接触
部43,44から弾性履板20cの弾性体32を押しの
けて砂や泥或いは小石等が侵入することを防ぐことがで
きる。また隙間部S1,S2付近の弾性体32は特に高
応力が発生する箇所であり、(先にも述べた剪断力が発
生する部分である)、この隙間部S1,S2により弾性
履板20cを剛性履板11に締結したときに、隙間部S
1,S2付近の弾性体32はあまり圧縮されていない状
態となる。この為、この応力(剪断力)を弾性体32の
弾力により余裕を持って受け止めることができ、亀裂の
発生等の損傷を防ぐことができる。尚、図6からも明か
なように、芯金33は帯状突起24〜26の側壁によっ
ても高さ方向の位置決めがされた状態となっているが、
これはボルト34へ所定のトルクでナット36を締め付
けたときに、芯金が弾性変形の範囲で変形するように設
定してある。
【0036】図7,図8は図6,図5の変形例である第
4実施形態の無限軌道履帯用履板を構成する弾性履板2
0dを示すものであり、図6,図5とほぼ同様の機能を
有し、隙間部S1’〜S4’が、ボルト34にナット3
6を締め付けることにより無くなる。37’,38’及
びa’は、図6,図5の37,38及びaと実質的に同
一の機能を有するものであるので説明は省略する。本実
施形態では、弾性履板20dでは芯金33’が弾性体3
2’に埋設されている。芯金33’は鉄材で製作される
ことが多いので、剥き出しの場合錆が生じることがあ
り、この錆が原因となって弾性体の接着部が剥離するこ
とがある。本実施形態によれば、芯金は弾性体32’内
に埋設されているので、錆を生じることがない。
【0037】図9は、図7の更に変形例である第5実施
形態の弾性履板20eを示すものであり、隙間部S1”
〜S4”が、ボルト34にナット35を締め付けること
により無くなる。弾性履板20eによれば、芯金33”
が帯状突起24,25の頂面36,37の上部を覆った
形状となっている。本実施形態によれば、上述の剪断力
を分散して受け止めるという機能は有さないが、芯金3
3”は弾性体32”の前端部及び後端部をそれぞれ頂面
27,28により強固に押さえ付けることができる。こ
の他の機能は上述の場合と同様である。
【0038】図10は、図1に示す弾性履板20(20
a〜20e含む)を剛性履板11に締結した状態の前端
部の要部拡大図であるが、図のように、頂面27の外側
端部付近は半径Rの円弧形状を有しており、これは一般
に鍛造により形成される剛性履板が、その工程上必然的
に生じる円弧形状である。一方これに対面する弾性履板
20の弾性体32の端部もやはり弾性体32の形成工程
上、若干の円弧形状が生じるが、鍛造の場合に比べ、弾
性体の形成用の型の方が加工し易いため、この円弧形状
の半径rも調整し易い。本実施形態では、この両円弧形
状部の半径をR>rとするとともに、この半径rは、弾
性履板20に油圧ショベル1の機体重量が作用した状態
で、図11に示すように、円弧形状部41が反り返って
円弧形状部40側に当接するよう設定し、更に、頂面3
6と円弧形状部40の境界と、頂面36に対面する弾性
体の平面部と円弧形状部41の境界とが、境界位置42
で一致するようにした。
【0039】弾性履板20の接地面22が接地していな
い状態では、弾性履板20の端部の円弧形状部41の円
弧半径rを小さくしたため、円弧形状部40及び41に
より形成される漏斗形状は従来技術に比べ小さいものの
存在している。しかしながら、走行時に弾性履板20の
接地面22が接地したとき、円弧形状部41が反り返っ
て円弧形状部40に当接することにより、この漏斗形状
は図11に示すようにほぼ無くなり、このため砂や泥或
いは小石等を頂面36と弾性体32の間に誘導すること
は無い。しかも、前記境界位置42が可能な限り外側端
よりに設定できるので、弾性履板20の接地面22を大
きくとることができる。尚、適用される剛性履板の大き
さ等により若干の前後はあるものの、出願人の行った実
験の結果によれば、半径Rは略3〜5mm、半径rは略
1〜2mmの範囲で必要に応じて選択設定すれば本実施
形態の機能を発揮されることが確認されている。
【0040】図12に示す本発明の第6実施形態によれ
ば、弾性履板20fの剛性履板11の泥抜き穴72,7
3に対応する位置に、貫通穴70,71を開穿してい
る。剛性履板11の泥抜き穴72,73は剛性履板11
の背面に前後方向に平行に取り付けられたリンク9,9
間に堆積する泥等を排出する機能を有するが、弾性履板
にこれに対応する穴が開穿されていないと、この機能は
失われることになる。逆にこの泥抜き穴72,73と同
じ大きさの穴を開穿すると、剛性履板11の接地面の表
面積に対する弾性履板を構成する弾性体の絶対量が減少
し、また不要に空間が生じるために、この穴に向かって
弾性体が逃げるという現象が起き、結果的には弾性履板
の変形量が大きくなって踏ん張りが悪くなり、これが適
用された油圧ショベル1では、安定度が低下する。本実
施形態では、この泥抜き穴72,73に対応して弾性履
板20fに開穿する貫通穴70,71を、小さい方の泥
抜き穴72と同じか、少し小さく設定したので、泥抜き
穴の機能を失わせることなく、かつ貫通穴70,71へ
の弾性体の逃げを最小限に押さえ、また弾性体の絶対量
を一定のレベルで確保することにより、機能上問題ない
レベルの踏ん張りと安定度を確保した。
【0041】
【発明の効果】本発明の無限軌道履帯用履板の効果を以
下に述べる。
【0042】請求項1に記載の発明によれば、リンクを
連結するピン上方付近に下部ローラが来た状態で、この
下部ローラに局所的な荷重が掛かった場合でも、隣り合
う弾性履板の前後端は芯金及び/或いは剛性履板から接
地面に至るまで硬質な弾性体で形成されているので、こ
の弾性体の弾性変形量は小さく、これによりこの弾性履
板が適用される建設機械等の作業時の静安定度は高くな
る。また前記下部ローラの直下に弾性履板の接地面があ
る場合と、前述のピン上方付近に下部ローラがある場合
とで、下部ローラ部分の沈み込み量の差が減少し、建設
機械等の作業者に違和感や不安感を与えずに、作業に従
事させることができる。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、隣り合う
弾性履板の相対面での、接触による過度の圧縮変形や摩
擦、更に相対面間への砂や小石等の噛み込みによる弾性
履板の損傷を減少できるとともに、最小間隔部分を接地
面に連続した部分とすることで、隣り合う弾性履板の接
地面間の間隔を小さくすることができた。
【0044】請求項3に記載の発明によれば、この隣り
合う弾性履板の相対面間の間隔が実質的な問題を生じな
い最小限の間隔とし、弾性体の損傷を防ぐとともに、弾
性履板の接地面積を可能な限り大きくとり、隣り合う弾
性履板の接地面間の間隔を最小にすることで、より良好
な安定性をも確保することができたのである。尚、間隔
を1〜10mm程度の範囲から必要に応じて選択するよ
うにすれば、リンクピッチ(リンクのピン間距離)や弾
性体の硬度が実用上問題ない範囲で相違しても、本発明
の効果を得ることができることが出願人の行った実験で
確認されている。
【0045】上述のように、請求項2及び3の発明によ
れば、隣り合う弾性履板の相対面間の間隔を砂,泥,小
石等が噛み込まれるという実質的な問題を生じない最小
限の間隔とし、弾性体の損傷を防ぐとともに、弾性履板
の接地面積を可能な限り大きくとることで、より良好な
安定性を確保することができ、また下部ローラの落ち込
みが少なくなることで作業時の静安定性が向上するとと
もに、走行振動が低減し、本発明が適用された建設機械
等の作業性を高めることができる。
【0046】更に、請求項4の発明によれば、一つの剛
性履板に取り付けられる弾性履板の弾性体の量を可能な
限り多くすることができ、これにより、弾性履板の弾性
変形量を少なくすることができたため、更に安定度を増
すことができた。
【0047】請求項5記載の発明によれば、上記効果に
加え、弾性履板の貫通穴を剛性履板の泥抜き穴よりさく
したので、泥が排出できるとともに、弾性体の量の減少
を最小限とし、充分な弾性体の踏ん張りを得ることがで
き、建設機械等の静安定性を高くすることができ、本発
明が適用された建設機械等の作業性を高めることができ
る。
【0048】以上述べたように、本発明によれば、無限
軌道履帯用履板の耐久性を向上できるとともに、これを
装着した建設機械等の安定度を向上させ、また走行振動
を低減させることができ、作業効率の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無限軌道履帯用履板を装着した下部走
行体を示す図である。
【図2】図1の無限軌道履帯用履板の第1実施形態を示
す図である。
【図3】図1の無限軌道履帯用履板の第2実施形態を示
す図である。
【図4】図3の無限軌道履帯用履板において、リンクが
水平となったときの状態を示す図である。
【図5】図1の無限軌道履帯用履板の第3実施形態を示
す図である。
【図6】図5の無限軌道履帯用履板において、弾性履板
を剛性履板に締結する前の、単に組み合わせたのみの状
態を示す図である。
【図7】図5の変形例である、無限軌道履帯用履板の第
4実施形態を示す図である。
【図8】図7の無限軌道履帯用履板において、弾性履板
を剛性履板に締結した状態を示す図である。
【図9】図7の変形例である、無限軌道履帯用履板の第
5実施形態を示す図である。
【図10】図1のB部の要部拡大図である。
【図11】図10の無限軌道履帯用履板の弾性履板に荷
重が作用した場合を示す図である。
【図12】図1の無限軌道履帯用履板の第6実施形態を
示す平面図である。
【図13】本発明或いは従来技術の無限軌道履帯用履板
が適用される油圧ショベルを示す図である。
【図14】図13の下部走行体の要部拡大図であって、
弾性履板が取り付けられていない状態を示す図である。
【図15】従来技術の無限軌道履帯用履板を示す図であ
る。
【図16】従来技術の無限軌道履帯用履板に荷重が作用
した場合を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル 2,2’ 下部走行体 5 走行モータ 6,6a 下部ローラ 8,8’ 無限軌道履帯 9 リンク 10 ピン 11 剛性履板 12,20,20a,20b,20c,20d,20f
弾性履板 13,21,33,33’,33” 芯金 24,25,26 帯状突起 27,28,29 頂面 30 最小間隔部分 31 垂直部 32 弾性体 34 ボルト 35 ナット 36 谷面 39,40,41,42,43,44 接触部 70,71 貫通穴 72,73 泥抜き穴 S1,S2,S3,S4,S1’,S2’,S3’,S
4’,S1”,S2”, S3”,S4” 隙間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 山内 康明 (56)参考文献 特開 平8−119164(JP,A) 特開 平11−91654(JP,A) 特開 平10−67351(JP,A) 特開 平10−16837(JP,A) 実開 平4−84091(JP,U) 実開 平2−49689(JP,U) 実開 平4−54787(JP,U) 実開 平5−82776(JP,U) 実開 平2−96382(JP,U) 実開 平6−32280(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 55/26 - 55/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリンクと、前記リンクそれぞれに
    ボルトにより締結される剛性履板と、前記剛性履板の接
    地面にそれぞれに着脱自在に取り付けれる弾性履板と
    を有するとともに、前記複数のリンクをピンにより無端
    状に連結して構成される無限軌道履帯において、 前記弾性履板は、 芯金と、前記芯金に一体的に固着された弾性体とを有
    し、 前記弾性体は、硬質の第1弾性層と、前記第1弾性層よ
    り軟質な第2弾性層を有し、 前記第1弾性層は、前記弾性履板の前記無限軌道履帯の
    進行方向の前後端で、且つ、前記芯金及び/或いは剛性
    履板の接地面から前記弾性履板の接地面に至る範囲に配
    置され、 前記第2弾性層は、前記弾性履板の前後端に配置された
    第1弾性層に挟まれるように配置されたことを特徴とす
    る無限軌道履帯用履板。
  2. 【請求項2】 複数のリンクと、前記リンクそれぞれに
    ボルトにより締結される剛性履板と、前記剛性履板の接
    地面にそれぞれに着脱自在に取り付けされる弾性履板と
    を有するとともに、前記複数のリンクをピンにより無端
    状に連結して構成される無限軌道履帯において、 隣り合う前記リンクを連結するピンを中心として隣り合
    う前記剛性履板及び弾性履板の相対面が近接する方向へ
    回動し、前記隣り合う剛性履板の相対面が接触したと
    き、 前記隣り合う弾性履板の相対面が最小になる最小間隔部
    分が、弾性履板の実質的な接地面に連続するとともに、 前記最小間隔部分において前記弾性履板の相対面は接触
    しないようにしたことを特徴とする無限軌道履帯用履
    板。
  3. 【請求項3】 前記隣り合う弾性履板の相対面の最小間
    隔部分は、前記隣り合う剛性履板の相対面が接触したと
    きに、前記弾性履板が弾性変形しない状態で互いに平行
    な面であるとともに、前記最小間隔部分での相対面の間
    隔が、1〜10mmであることを特徴とする請求項2記
    載の無限軌道履帯用履板。
  4. 【請求項4】 前記弾性履板は、前記最小間隔部分が前
    記相対面における前記弾性履板の接地面から前記剛性履
    板の接地面に至る垂直距離の約1/2〜3/4を占める
    とともに、前記剛性履板の接地面から前記最小間隔部分
    に至るまでの範囲は前記剛性履板の接地面に対して略垂
    直に立ち上がる形状としたことを特徴とする請求項2或
    いは3記載の無限軌道履帯用履板。
  5. 【請求項5】 前記剛性履板は、幅方向の中央部付近に
    開穿された泥抜き穴を有し、 前記弾性履板は、前記剛性履板の前記泥抜き穴と相対す
    る位置に、前記泥抜き穴より小さい貫通穴が開穿された
    ことを特徴とする請求項2乃至4何れか一項記載の無限
    軌道履帯用履板。
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