JP2009166710A - 弾性クローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】隣り合う芯金間でのクローラ本体の幅方向の剛性を十分に確保でき、クローラ本体の横ずれによる脱輪を防止できるようにする。
【解決手段】クローラ本体17とその内部に周方向に略等間隔をおいて埋入された複数個の芯金18とを備え、各芯金18はクローラ本体17内に埋入された一対の翼部20と、翼部20間に形成された係合部21と、係合部21を挟んでクローラ本体17の反接地面側に突設された一対の案内突起22と、各翼部20から幅方向に突出する第1横ずれ防止突起24と、クローラ本体17内で各翼部20から幅方向に突出し且つ隣り合う他の芯金18の第1横ずれ防止突起24と協働して隣り合う芯金18相互の横ずれを防止する第2横ずれ防止突起25とを備え、第1横ずれ防止突起24はクローラ本体17の接地面側又は反接地面側に開放し且つ第2横ずれ防止突起25が弾性材29を介して嵌合する嵌合凹部24cを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、建設機械、土木機械、農業機械等のクローラ式走行装置に使用される弾性クローラに関するものである。
一般に建設機械等のクローラ式走行装置に使用される弾性クローラは、ゴム等の弾性材により構成されたクローラ本体と、クローラ本体の幅方向に長く構成され且つクローラ本体内に周方向に等間隔を置いて配置された複数個の芯金と、各芯金よりも外周側でクローラ本体内に周方向に埋入されたワイヤー等の抗張体とにより構成されている。
各芯金はクローラ本体内に埋入された芯金長手方向に一対の翼部と、この翼部間に配置された駆動輪係合用の係合部と、係合部を挟んで芯金長手方向の両側からクローラ本体の内周の反接地面側に突設された芯金長手方向に一対の案内突起とを有する。
そして、弾性クローラは駆動輪と従動輪とに跨がって巻き掛けられ、走行時には駆動輪の駆動により、案内突起を介して駆動輪、従動輪に沿って案内されながら周方向に回動する。
この種の弾性クローラでは、不整地での走行時に障害物に乗り上げたときに、クローラ本体の幅方向に大きな外力が加わって駆動輪と従動輪との間でクローラ本体が幅方向に弾性変形し、各芯金の案内突起間の中心が駆動輪、従動輪の中心から横方向に大きくずれることがある。これは隣り合う芯金相互間でクローラ本体の幅方向の剛性が不足するためであり、そのままの状態で走行すれば、駆動輪、従動輪が案内突起から外れて脱輪してしまう惧れがある。
そこで、クローラ本体の横ずれに伴う駆動輪、従動輪の脱輪を防止するための対策として、従来、図11に示すような構造の芯金1を使用することが提案されている(特許文献1)。この芯金1は、クローラ本体内に埋入される一対の翼部2と、駆動輪係合用の係合部3と、係合部3を挟んで突設された一対の案内突起4とを備えると共に、各翼部2の芯金幅方向の一側に、先端に係合凹部5を有する第1横ずれ防止突起6を、各翼部2の芯金幅方向の他側に、先端に係合凸部7を有する第2横ずれ防止突起8を夫々形成し、クローラ本体内でその弾性材を介して一方の芯金1の係合凹部5に他方の芯金1の係合凸部7が係合するようになっている。
実開平5−92077号公報(図2、図4)
このような構成の芯金1を使用すれば、芯金長手方向に一対の横ずれ防止突起6,8がクローラ本体の横ずれに対して同時に抗することになり、十分な横ずれ防止効果を得ることができる。また横ずれ防止突起6,8がクローラ本体内に埋入されるため、横ずれ防止突起6,8に対する土等の付着を防止できる利点がある。
しかし、係合凹部5と係合凸部7とが弾性材を介して係合するため、係合凹部5と係合凸部7との係合量を十分に取れば、その係合部分が隣り合う芯金1相互の屈曲方向の動きを規制することになり、駆動輪、従動輪に巻き付くときのクローラ本体の屈曲性が悪くなるという問題がある。
一方、係合凹部5と係合凸部7との係合量を少なくすれば、クローラ本体の屈曲性は向上するものの、駆動輪と従動輪との間でクローラ本体が石等の障害物に乗り上げて持ち上がり方向に屈曲したときに、係合凹部5と係合凸部7との係合が外れるという惧れがある。即ち、隣り合う2つの芯金1は、石等の障害物に乗り上げたときに抗張体の近傍を中心に案内突起4間の間隔が広がる方向に相対的に傾斜し、これによって係合凸部7が係合凹部5から外れて第1横ずれ防止突起6の先端面に当接する等の惧れがある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、クローラ本体の屈曲性の向上を図りつつ、隣り合う芯金間でのクローラ本体の幅方向の剛性を十分に確保でき、クローラ本体の横ずれによる脱輪を確実に防止できる弾性クローラを提供することを目的とする。
本発明は、弾性材29により構成されたクローラ本体17と、該クローラ本体17内に周方向に略等間隔をおいて埋入された複数個の芯金18とを備え、前記各芯金18は前記クローラ本体17内に埋入された芯金長手方向に一対の翼部20と、該翼部20間に形成された駆動輪12用の係合部21と、該係合部21を挟んで前記クローラ本体17の反接地面側に突設された芯金長手方向に一対の案内突起22と、前記各翼部20から芯金幅方向に突出する第1横ずれ防止突起24と、前記クローラ本体17内で前記各翼部20から芯金幅方向に突出し且つ隣り合う他の前記芯金18の前記第1横ずれ防止突起24と協働して隣り合う前記芯金18相互の横ずれを防止する第2横ずれ防止突起25とを備えた弾性クローラ14において、前記第1横ずれ防止突起24は前記クローラ本体17の接地面側又は前記反接地面側に開放し且つ前記第2横ずれ防止突起25が前記弾性材29を介して嵌合する嵌合凹部24cを備えたものである。
前記第1横ずれ防止突起24は前記接地面側に開放する前記嵌合凹部24cを備え、前記両横ずれ防止突起24,25の前記接地面側は基部が先端よりも前記接地面側に接近する傾斜状であってもよい。また前記第1横ずれ防止突起24の突出長さを短くし、前記第2横ずれ防止突起25の突出長さを長くしてもよい。
一方の前記翼部20の前記第1横ずれ防止突起24及び前記第2横ずれ防止突起25と、他方の前記翼部20の前記第1横ずれ防止突起24及び前記第2横ずれ防止突起25とを逆向きに配置してもよい。前記案内突起22は前記翼部20よりも芯金幅方向に突出する突出部22aを備え、該突出部22aに対応して前記第1横ずれ防止突起24を配置してもよい。
本発明によれば、クローラ本体17の屈曲性の向上を図りつつ、隣り合う芯金18間でのクローラ本体17の幅方向の剛性を十分に確保でき、クローラ本体17の横ずれによる脱輪を確実に防止できる利点がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明の第1の実施例を例示する。建設機械等のクローラ式走行装置10は、図9に示すように、走行枠11の前後の駆動輪12と従動輪13とに跨がって弾性クローラ14が巻き掛けられている。なお、走行枠11の下側には駆動輪12と従動輪13との間に複数個の転輪15が設けられている。駆動輪12はスプロケット等により構成され、外周に係合突起16を有する。
弾性クローラ14は、図1〜図4に示すように、ゴム等の弾性材により構成されたクローラ本体17と、クローラ本体17の幅方向に長く構成され且つクローラ本体17内に周方向に略等間隔をおいて埋入された複数個の芯金18と、芯金18の外周側でクローラ本体17内に埋入されたワイヤー等の抗張体19とを備えている。
各芯金18は図1〜図5に示すように、クローラ本体17内に埋入された芯金長手方向に一対の翼部20と、翼部20間に形成された駆動輪12用の係合部21と、係合部21を挟んでクローラ本体17の内周側である反接地面側(以下、単に反接地面側という)に突設された芯金長手方向(クローラ幅方向)に一対の案内突起22と、一対の案内突起22を挟んで各翼部20の反接地面側に形成された転輪15用の転動部23と、各翼部20から芯金幅方向に突出する第1横ずれ防止突起24と、クローラ本体17内で各翼部20から芯金幅方向(クローラ長手方向)に突出し且つ隣接する芯金18の第1横ずれ防止突起24と協働して隣り合う芯金18間の横ずれを防止する第2横ずれ防止突起25とを一体に備えている。
翼部20は平面視略矩形状であって、先端よりも係合部21側の厚さが大になっている。案内突起22は駆動輪12、従動輪13を相対的に案内するためのもので、係合部21の両側に近接して各翼部20に配置され、その頂部側には翼部20よりも芯金幅方向に突出する突出部22aが設けられている。突出部22aは一対の案内突起22で翼部20に対して逆向きに形成されている。
転動部23は、案内突起22との間に芯金長手方向に所定の間隔を置いて各翼部20の反接地面側に配置されると共に、翼部20から反接地面側に若干突出する程度の高さを有し、近接する案内突起22の突出部22aと同じ芯金幅方向に突出する突出部23aが設けられている。
突出部22aを含む案内突起22、突出部23aを含む転動部23の頂面は、隣り合う芯金18相互間の間隔が狭くなるように芯金幅方向に長い平坦状に形成されている。なお、突出部22a,23aは案内突起22、転動部23の芯金幅方向の両側に設けてもよいし、近接する案内突起22と転動部23とで突出部22a,23aを反対向きに設けてもよい。
第1横ずれ防止突起24は、芯金幅方向と略平行な平坦状の頂壁部24aと、この頂壁部24aの芯金長手方向の両側からクローラ本体17の外周側である接地面側(以下、単に接地面側という)へと屈曲する側壁部24bとを有し、これら頂壁部24a及び側壁部24bにより接地面側に開放する嵌合凹部24cが形成されている。
第2横ずれ防止突起25は、芯金幅方向と略平行な平坦状の頂面25aと、芯金長手方向の両側の側面25bと、頂面25aと反対である接地面側の底面25cとを有し、隣り合う芯金18同士がクローラ本体17の屈曲方向に傾斜するに必要な所定の間隔を置いて、第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cに対して接地面側から嵌合されている。
各横ずれ防止突起24,25は各案内突起22と芯金18厚さ方向に対応して翼部20の厚み部分の中間部分から芯金幅方向に突出しており、その第1横ずれ防止突起24の側壁部24bと第2横ずれ防止突起25との接地面側は、共に翼部20と一体の基部が先端よりも接地面側に接近する傾斜状となっている。
なお、その傾斜角度は、各芯金18が駆動輪12、従動輪13を通過するときに抗張体19の近傍を中心として角度が変化するため、その延長線がその中心又はその近傍を通るような角度であることが望ましい。
両横ずれ防止突起24,25の内、第1横ずれ防止突起24は突出長さが短く、第2横ずれ防止突起25は第1横ずれ防止突起24よりも突出長さが長くなっている。このためクローラ幅方向(芯金長手方向)の両側で隣り合う2個の芯金18の両横ずれ防止突起24,25同士が嵌合しているが、その嵌合部分は2個の芯金18間の中央の両側に位置している。
また第1横ずれ防止突起24は案内突起22の突出部22aと対応するように、一方の翼部20の第1横ずれ防止突起24及び第2横ずれ防止突起25と、他方の翼部20の第1横ずれ防止突起24及び第2横ずれ防止突起25とが逆向きに配置されており、芯金18は係合部21を中心に略点対称に構成されている。
クローラ本体17は無端状であって、図1、図2に示すように芯金18の長さよりも長い幅を有し、クローラ本体17の幅方向の中心と芯金18の長手方向の中心が略一致している。クローラ本体17には幅方向の略中央で各芯金18の係合部21間に係合孔27が形成され、この係合孔27から駆動輪12の係合突起16が係合部21に係脱するようになっている。またクローラ本体17の接地面側には、係合孔27の両側にクローラ本体17から突出するラグ28が周方向に略等間隔を置いて形成されている。ラグ28は隣り合う2個の芯金18の翼部20に跨がる大きさを有し、順次2本の芯金18に1個のラグ28が対応するように設けられている。なお、ラグ28は各芯金18に対応して設けてもよい。
各芯金18の翼部20、横ずれ防止突起24,25はクローラ本体17の厚み内に埋入されている。このため各芯金18の横ずれ防止突起24,25間には、図4、図6に示すように弾性材29が充満された状態となっており、両横ずれ防止突起24,25は弾性材29を介してクローラ幅方向に係合している。
各芯金18の係合部21、案内突起22及び転動部23は、クローラ本体17側と一体の弾性材29により構成された被覆層30〜32によりその全面が被覆されている。なお、係合部21の反接地面側、案内突起22及び転動部23の頂面側は、被覆部30〜32から露出するようにしてもよい。クローラ本体17の反接地面側には、係合孔27のクローラ幅方向の両側で各芯金18間に接地面側へと凹入する凹溝33が形成されている。
案内突起22の突出部22aは翼部20よりも芯金幅方向に突出しているが、この突出部22aと第1横ずれ防止突起24との間の凹入部22cには、図4に示すように、クローラ本体17側と一体に形成された被覆層31の弾性材29が充満しており、その弾性材29の充満部31aにより凹入部22cが塞がれている。なお、被覆層31は側面視略台形状になっており、その充満部31aの基部が凹溝33内に突出している。転動部23の被覆層32も略同じである。
このような構成の弾性クローラ14はクローラ式走行装置10の駆動輪12と従動輪13とに巻き掛けられており、走行時には駆動輪12の係合突起16が係合孔27から芯金18の係合部21に係合して、その駆動力により正転又は逆転方向に回動する。
走行時中に石その他の障害物に乗り上げると、クローラ本体17に幅方向の外力が加わるが、隣り合う両芯金18間でその第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cに第2横ずれ防止突起25が嵌合し、両横ずれ防止突起24,25が弾性材29を介して係合する関係にあるため、芯金18間のクローラ本体17の横方向の剛性が向上し、横ずれによる駆動輪12、従動輪13からの脱輪を確実に防止できる。
隣り合う2個の芯金18の内、一方の芯金18に横方向の外力F1が加わると、芯金長手方向の両側で弾性材29を介して嵌合関係にある2組の横ずれ防止突起24,25において、例えば図6に示すようにその芯金18の第2横ずれ防止突起25と他方の芯金18の第1横ずれ防止突起24の一方の側壁部24bとの間で弾性材29を圧縮しながら、その弾性材29を介して両横ずれ防止突起24,25が横方向に係合して横ずれを防止する。このため隣り合う芯金18相互間のクローラ本体17の横方向の剛性が向上し、クローラ本体17の駆動輪12等からの脱輪を防止することができる。
また第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cが接地面側に開放し、第2横ずれ防止突起25がその嵌合凹部24cに接地面側から嵌合しているため、両者のクローラ幅方向の嵌合量を十分に確保しつつ、クローラ本体17の屈曲性の向上を図ることができる。
即ち、クローラ本体17は走行時には各芯金18間で順次屈曲して、各芯金18の案内突起22の頂面側が駆動輪12、従動輪13の外周に接触しながら駆動輪12、従動輪13に沿って通過する。この駆動輪12、従動輪13を通過するときに隣り合う芯金18相互は、図7に示すように接地面側の抗張体19の近傍を中心として案内突起22間の間隔が狭くなるように傾斜する。
しかし、第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cは接地面側が開放しており、この嵌合凹部24cに第2横ずれ防止突起25が接地面側から嵌合しているため、両横ずれ防止突起24,25の相対角度の変化が容易であり、クローラ本体17の巻き付き方向の屈曲性が向上する。
特に両横ずれ防止突起24,25の内、巻き付き方向への屈曲時に、弾性材29を介して第2横ずれ防止突起25を押圧することになる第1横ずれ防止突起24の長さを短くしてその先端側の変位量を小さくし、第1横ずれ防止突起24から接地面側へと逃げる第2横ずれ防止突起25の長さを長くしてその変位量を大きく取っているため、隣り合う2個の芯金18間の中央で両横ずれ防止突起24,25を嵌合させる場合に比較してクローラ本体17の屈曲性を良好にできる。
このためクローラ本体17の巻き付き方向への屈曲性の向上を図りながら、第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cに対する第2横ずれ防止突起25の芯金幅方向の係合量(嵌合量)を大にでき、クローラ本体17の芯金18間の幅方向の剛性を十分に確保することが可能である。
一方、障害物に乗り上げた場合には、クローラ本体17が図8に示すように屈曲する。この場合に隣り合う2個の芯金18の何れに押し上げ力F2が加わっても、クローラ本体17の幅方向の両側で嵌合関係にある2組の横ずれ防止突起24,25において、押し上げ力F2が加わった側の芯金18の第2横ずれ防止突起25と反対側の第1横ずれ防止突起24の頂壁部24aとの間で弾性材29を圧縮するため、クローラ本体17が上向きに適度に屈曲しながら、第1横ずれ防止突起24によって第2横ずれ防止突起25の持ち上がりを規制することができる。特に第2横ずれ防止突起25の先端側の変位量が大きく、その第2横ずれ防止突起25の動きを変位量の小さい第1横ずれ防止突起24によって規制するため、その効果が大である。
更に第1横ずれ防止突起24の側壁部24b及び第2横ずれ防止突起25の接地面側は、先端よりも基部側が接地面側に接近する傾斜状となっているため、各横ずれ防止突起24,25の接地面側がクローラ本体17の弾性材29を圧縮するときの面圧が小さくなり、クローラ本体17内での接地面側のクラックの発生を極力防止できる。
また第1横ずれ防止突起24の頂壁部24aと案内突起22の突出部22aとの間には、弾性材29による充満部31aがあるため、クローラ本体17の反接地面側の芯金18間に凹溝33があるが、クローラ本体17が持ち上げ方向に屈曲するときにも、充満部31aの周辺部分の弾性材29が弾性変形するだけであり、クローラ本体17の反接地面側でのクラックの発生を極力防止できる。しかも各横ずれ防止突起24,25は基部側の断面積が大であるため、横ずれ防止突起24,25の基部側への応力集中を防止でき、芯金18の耐久性が著しく向上する。
図10は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例では、第1横ずれ防止突起24の嵌合凹部24cは反接地面側に開放し、その嵌合凹部24cに反接地面側から第2横ずれ防止突起25が弾性材29を介して嵌合している。第1横ずれ防止突起24は底壁部24dと、この底壁部24dの両側の側壁部24bとを有し、その底壁部24dの接地面側が第1の実施例と同様に傾斜状となっている。また第2横ずれ防止突起25は嵌合部分を除く底面が傾斜状になっている。その他の構成は、第1の実施例と同じである。
第1横ずれ防止突起24に嵌合凹部24cを設けるに当たっては、このように反接地面側を開放状にしてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、この実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、第1横ずれ防止突起24及び第2横ずれ防止突起25を芯金18に対して点対称に配置しているが、芯金長手方向に一対の第1横ずれ防止突起24を芯金18の芯金幅方向の一側に配置し、芯金長手方向に一対の第2横ずれ防止突起25を芯金18の芯金幅方向の他側に配置してもよい。
また各横ずれ防止突起24,25は芯金18の案内突起22の芯金長手方向の位置に対応させて配置するのが望ましいが、各横ずれ防止突起24,25と案内突起22は芯金長手方向に位置を変えて配置してもよい。更に各横ずれ防止突起24,25は隣り合う芯金18間の略中央で嵌合するようにしてもよい。第1横ずれ防止突起24、第2横ずれ防止突起25の突出長さは略同じでもよい。弾性クローラ14は建設機械、土木機械、農業機械その他のクローラ式走行装置に広く採用可能である。
本発明の第1実施例を示す弾性クローラの一部破断斜視図である。 同弾性クローラの一部破断底面図である。 同弾性クローラの一部破断側面図である。 同弾性クローラの正面断面図である。 同芯金の斜視図である。 同要部の断面図である。 同作用説明図である。 同作用説明図である。 同クローラ式走行装置の正面図である。 本発明の第2実施例を示す芯金の断面図である。 従来の芯金の斜視図である。
符号の説明
12 駆動輪
14 弾性クローラ
17 クローラ本体
18 芯金
20 翼部
21 係合部
22 案内突起
22a 突出部
24 第1横ずれ防止突起
24c 嵌合凹部
25 第2横ずれ防止突起

Claims (5)

  1. 弾性材(29)により構成されたクローラ本体(17)と、該クローラ本体(17)内に周方向に略等間隔をおいて埋入された複数個の芯金(18)とを備え、前記各芯金(18)は前記クローラ本体(17)内に埋入された芯金長手方向に一対の翼部(20)と、該翼部(20)間に形成された駆動輪(12)用の係合部(21)と、該係合部(21)を挟んで前記クローラ本体(17)の反接地面側に突設された芯金長手方向に一対の案内突起(22)と、前記各翼部(20)から芯金幅方向に突出する第1横ずれ防止突起(24)と、前記クローラ本体(17)内で前記各翼部(20)から芯金幅方向に突出し且つ隣り合う他の前記芯金(18)の前記第1横ずれ防止突起(24)と協働して隣り合う前記芯金(18)相互の横ずれを防止する第2横ずれ防止突起(25)とを備えた弾性クローラにおいて、前記第1横ずれ防止突起(24)は前記クローラ本体(17)の接地面側又は前記反接地面側に開放し且つ前記第2横ずれ防止突起(25)が前記弾性材(29)を介して嵌合する嵌合凹部(24c)を備えたことを特徴とする弾性クローラ。
  2. 前記第1横ずれ防止突起(24)は前記接地面側に開放する前記嵌合凹部(24c)を備え、前記両横ずれ防止突起(24,25)の前記接地面側は基部が先端よりも前記接地面側に接近する傾斜状であることを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
  3. 前記第1横ずれ防止突起(24)の突出長さを短くし、前記第2横ずれ防止突起(25)の突出長さを長くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性クローラ。
  4. 一方の前記翼部(20)の前記第1横ずれ防止突起(24)及び前記第2横ずれ防止突起(25)と、他方の前記翼部(20)の前記第1横ずれ防止突起(24)及び前記第2横ずれ防止突起(25)とを逆向きに配置したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の弾性クローラ。
  5. 前記案内突起(22)は前記翼部(20)よりも芯金幅方向に突出する突出部(22a)を備え、該突出部(22a)に対応して前記第1横ずれ防止突起(24)を配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の弾性クローラ。
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