JP2009164465A - ダイシング用基体フイルム及びダイシングフイルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、半導体ウエハのダイシング工程における切削屑の発生がほとんどなく、使用済みのダイシングフイルムのラックへの回収がより迅速にかつ簡便に行え、さらにブロッキングが発生しないダイシング用基体フイルム、及びダイシングフイルムを提供する。
【解決手段】A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムであって、A層及びC層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含むダイシング用基体フイルム、並びにダイシングフイルムに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体ウエハ等をチップ状にダイシングする際に、半導体ウエハ等を固定するためのダイシングフイルムに関する。
半導体ウエハは、予め大面積で作られた後、チップ状にダイシング(切断分離)されてエキスパンド工程に移される。そのダイシングに際して、半導体ウエハを固定するために用いられるのがダイシングフイルムである。
ダイシングフイルムは、基本的には半導体ウエハを固定する粘着剤層とダイシングブレードの切り込みを受ける樹脂層(ダイシング用基体フイルム)とから構成されている。ダイシングフイルムに固定された半導体ウエハは、チップ状にダイシングされ、各チップ同士を分離するためにエキスパンドリング上で面方向に一様にエキスパンドされた後、ピックアップされる。
半導体ウエハのダイシング工程では、ウエハとともに粘着剤層又はダイシング用基体フイルムの一部も切断されるため、樹脂の摩擦熱により溶融状態となり樹脂由来の切削屑(ダイシング屑)が発生する。この切削屑は、ウエハを汚染しチップの歩留まりを低下させるため、極力低減させる必要がある。
例えば、ダイシング工程における切削屑をなくすことを主な目的として、次のようなダイシングフイルムが報告されている。
特許文献1には、基材フイルムとして、電子線又はγ線を1〜80Mrad照射したポリエチレン等のポリオレフィン系フイルムが記載されている。しかし、このフイルムは、架橋性樹脂全体を電子線等で架橋するものであるため硬くなり充分なエキスパンド性が得られない。
特許文献2には、基材フイルムとして、エチレン・メチルメタアクリレート共重合体フイルムが記載されている。しかし、このフイルムは、ある程度の切削屑を低減できるが、必ずしも充分ではない。
特許文献3には、主に、エチレン、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルの3元共重合体を金属イオンで架橋したアイオノマー樹脂を主成分とする樹脂層Bと粘着剤層Aとが積層された半導体ウエハ固定用粘着テープが記載されている。しかし、このフイルムは、金属イオンを含むためウエハの汚染が問題となる。
特許文献4には、粘着剤被塗布層と、熱可塑性エラストマー層と樹脂層とがこの順に積層され、前記熱可塑性エラストマー層が、水素添加したスチレン−ブタジエン共重合体を70質量%以上含む樹脂組成物からなり、層厚が基材肉厚に対して30%以上である粘着テープ用基材が記載されている。しかし、このフイルムは、切削屑の低減効果は必ずしも充分ではない。
特許文献5には、少なくとも2層からなる基材フイルムにおいて、粘着剤層側の層の樹脂としてポリプロピレンが、粘着剤層側の樹脂層以外の層としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物を用いることが記載されている。

また、ダイシング後には、ダイシングフイルムは、半導体ウエハチップをピックアップし易いように拡張され該チップに一定の隙間がつくられ、ピッカ−によって該チップがピックアップされて工程が終了する。使用済みのダイシングフイルムは、所定温度の加熱(温風)により収縮させてフイルム回収容器(ラック)内へ回収・収納される。この際、ダイシングフイルムは、フイルムの回収性を考慮して、少なくともラックに容易に収納できるサイズにまで加熱収縮し得るフイルムであることが必要とされる。 しかし、公知のダイシングフイルムでは、加熱による収縮率が小さいために、ラック内に回収することが容易ではなかった。しかも、ウエハがより小サイズにカット化される場合には、該フイルムの拡張は大きくなるため、フイルムの回収はより一層困難になり、現実にはこの加熱による回収は不可能であった。そのため、より低温で、より大きく収縮復元する特性を有するダイシングフイルムが切望されている。
ところで、ダイシング用基体フイルムは、通常ロール状に巻いて製造、保管、運搬等される。そのため、フイルム同士のブロッキングが生じると品質の低下等が生じてしまう。つまり、ダイシング用基体フイルムとして優れた品質を有していても、かかるブロッキングによる問題が解消されないと高品質のダイシングフイルムを提供することは困難である。
特開平5−211234号公報 特開平5−156214号公報 特開平9−8111号公報 特開2005−272724号公報 特開2005−174963号公報
本発明は、半導体ウエハのダイシング工程における切削屑(ダイシング後にフイルムから発生する糸状又はヒゲ状の屑)の発生がほとんどなく、使用済みのダイシングフイルムのラックへの回収がより迅速にかつ簡便に行え(以下、ラック回収性又は復元性と呼ぶ)、さらにブロッキングが発生しないダイシング用基体フイルム、及びダイシングフイルムを提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムであって、A層にビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含み、B層にビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含み、C層にビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むダイシング用基体フイルムが、上記の課題を全て解決できることを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記のダイシング用基体フイルム及びダイシングフイルムを提供する。
項1. A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムであって、A層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含み、C層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むダイシング用基体フイルム。
項2. 前記ダイシング用基体フイルムの全厚さが50〜300μmであり、ダイシング用基体フイルムの全厚さに対し、A層の厚さが5〜40%であり、B層の厚さが20〜90%である項1に記載のダイシング用基体フイルム。
項3. 前記項1又は2に記載のダイシング用基体フイルムのA層上にさらに粘着剤層を有するダイシングフイルム。
項4. A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムの製造方法であって、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むA層用樹脂、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含むB層用樹脂、及びビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むC層用樹脂を、A層/B層/C層の順に共押出成形することを特徴とする製造方法。
本発明のダイシング用基体フイルムは、ダイシング工程における切削屑の発生がほとんどないためウエハの汚染やIC(集積回路)の破壊といった心配がない。また、熱による復元性が高いためラック回収性に優れている。さらに、ダイシングフイルムをロール状に巻いてもフイルム同士のブロッキングが生じないため、高い品質を保持することができる。
I.ダイシング用基体フイルム
本発明のダイシング用基体フイルムは、A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムであって、A層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含み、C層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むことを特徴とする。A層とC層の組成は同一又は異なっていてもよい。
以下、各層毎に説明する。
A層:
A層は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含んでいる。かかる組成であれば、ダイシング用基体フイルムをロール状に巻いてもフイルム同士のブロッキングを効果的に防止することができる。また、切削屑の発生がほとんど発生せず、ダイシングフイルムのラック回収性が向上し、A層上に形成される粘着剤層との接着性も良好となる。
ここで、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物とは、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素との共重合体を水素添加した化合物である。該化合物は市販されているか、或いは公知の方法により容易に製造ですることができる。ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体は、ランダム、ブロックのいずれでもよいが、好ましくはブロックである。
ビニル芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にスチレンが好適である。
共役ジエン炭化水素とは、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にブタジエンが好適である。
ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物におけるビニル芳香族炭化水素(例えば、スチレン)単位の含有量は、通常5〜40重量%、好ましくは5〜15重量%であり、また、共役ジエン炭化水素単位の含有量は、通常60〜90重量%、好ましくは85〜95重量%である。ビニル芳香族炭化水素(例えば、スチレン)単位の含有量は、紫外分光光度計又は核磁気共鳴装置(NMR)を用いて、ジエン系単量体単位の含有量は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定することができる。
該ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物は、上記ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素の共重合体を水素添加することにより得られる。
水添反応は、一般的に0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、更に好ましくは0.3〜7MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
本発明で用いられるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物において、水添前のブロック共重合体中の共役ジエン炭化水素に基づく不飽和二重結合の水素添加率(水添率)は、該共重合体中の共役ジエン炭化水素に基づく不飽和二重結合の60%以上、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水添されていることが望ましい。水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)により知ることができる。
ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物の重量平均分子量(Mw)は、例えば、10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度であればよい。重量平均分子量は、市販の標準ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定できる。
該ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物としては、たとえば、クレイトンポリマージャパン株式会社製「クレイトンG」、株式会社クラレ製「ハイブラー」及びJSR株式会社製「ダイナロン」などが挙げられる。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とは、エチレンから導かれる構成単位と(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位からなる二元共重合体が好ましいものとして挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタアクリル酸を意味する。したがって、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の具体例としては、エチレン−アクリル酸二元共重合体またはエチレン−メタアクリル酸二元共重合体が挙げられる。好ましくは、エチレン−メタアクリル酸共重合体である。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のエチレン含量(エチレンから誘導される構成単位含有量)は、好ましくは96〜85重量%、さらに好ましくは95〜88重量%、特に好ましくは93〜91重量%であり、(メタ)アクリル酸含量((メタ)アクリル酸から誘導される構成単位含有量)は、好ましくは4〜15重量%、さらに好ましくは5〜12重量%、特に好ましくは7〜9重量%である。該エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体としては、例えば、三井デュポンポリケミカル株式会社製「ニュクレル」が挙げられる。
A層において、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とからなる樹脂組成物中、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物の含有量は50〜10重量%、好ましくは40〜20重量%、より好ましくは30〜20重量%であり、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の含有量は50〜90重量%、好ましくは60〜80重量%、より好ましくは70〜80重量%である。
A層を上記組成とすることにより、半導体ウエハのダイシング工程において切削屑発生の発生を抑制することができる。さらに、A層(及びC)は最外層に位置するため、フイルムをロール巻きした場合にブロッキングを生じる場合がある。例えば、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物の含有量が50重量%を越える場合には、フイルムのブロッキングが顕著となる。しかし、上記組成とすることにより、ダイシング用基体フイルム同士のブロッキングを効果的に抑制することもできる。
B層:
B層は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含んでいる。
B層で用いられるスチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物、及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体としては、上記A層で記載したものが挙げられる。A層及びB層のスチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物、及び/又はエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の種類は、A層とB層とで同一でも異なっていてもよい。
B層において、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とからなる樹脂組成物中、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物の含有量は30〜90重量%、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは60〜80重量%であり、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の含有量は10〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%である。
かかる範囲であると、B層においてダイシングブレードによる樹脂由来の切削屑(ダイシング屑)の発生を効果的に抑制することができるため好適である。又、熱による復元性を有するためラック回収性に優れるため好適である。
C層:
C層は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含んでいる。かかる組成であれば、ダイシング用基体フイルムをロール状に巻いてもフイルム同士のブロッキングを効果的に防止することができる。また、ダイシングフイルムのラック回収性が向上する。
C層で用いられるスチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物、及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体としては、上記A層で記載したものが挙げられる。A層及びB層のスチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物、及び/又はエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の種類は同一でも異なっていてもよい。
C層には、必要に応じさらに帯電防止剤を含んでいてもよい。C層で用いられる帯電防止剤としては、アニオン系,カチオン系、ノニオン系等の公知の界面活性剤を選択できるが、とりわけ持続性,耐久性の点から、ポリエーテルエステルアミド樹脂(以下「PEEA樹脂」と表記する)、親水性ポリオレフィン樹脂(以下「親水性PO樹脂」と表記する)等のノニオン系界面活性剤が好適である。
前記PEEA樹脂は、親水性付与の主たるユニット成分であるポリエーテルエステルと、ポリアミドユニットとから構成されるポリマであり、市販されているか、或いは公知の方法で容易に製造することができる。PEEA樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)のペレスタットNC6321等が例示される。また、特開昭64−45429号公報、特開平6−287547号公報等にその製法が記載されており、これによれば、例えば、主鎖中にエーテル基を有するポリジオ−ル成分にジカルボン酸成分を反応させて末端エステルに変え、これにアミノカルボン酸又はラクタムを反応させて製造できる。PEEA樹脂
は、前記いずれの層の樹脂とも相溶性が良く、ブリードアウトするような現象は一切ない。
親水性PO樹脂としては、例えば、親水性ポリエチレン(以下「親水性PE樹脂」と表記する)又は親水性ポリプロピレン(以下「親水性PP樹脂」と表記する)が例示される。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、基本的にはポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖とポリオキシアルキレン鎖とがブロック結合したものであり、高い除電作用が発揮され静電気の蓄積をなくす。この結合は、エステル基、アミド基、エーテル基、ウレタン基等によって行われている。フイルム樹脂との相溶性の点から、この結合はエステル基又はエーテル基であるのが好ましい。親水性PP樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)のペレスタット230等が例示される。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂におけるポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖の分子量は、例えば1200〜6000程度である。この分子量範囲であると、ポリオキシアルキレン鎖にポリエチレン又はポリプロピレンをブロック結合させる前段階の、ポリエチレン又はポリプロピレンの酸変性化が容易であるためである。
また、親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂におけるポリオキシアルキレン鎖の分子量は、耐熱性及び酸変性後のポリエチレン又はポリプロピレンとの反応性の点から、1000〜15000程度であるのが良い。なお、上記した分子量は、GPCを用いて測定した値である。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、例えば、前記した分子量を有するポリエチレン又はポリプロピレンを酸変性し、これにポリアルキレングリコールを反応させて製造することができる。より詳細については、例えば、特開2001−278985号公報、特開2003−48990号公報に記載されている。
C層が帯電防止剤を含む場合、帯電防止剤の含有量は、前記ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体との合計100重量部に対し10〜45重量部、好ましくは20〜30重量部である。かかる範囲であれば、エキスパンドリングと接して一様にエキスパンドされる場合のC層の滑り性を損なうことなく、有効に半導電性が付与されるため、発生する静電気をすばやく除電することができる。例えば、上記した範囲で帯電防止剤を含有させた本発明のフイルムは、その裏面の表面抵抗率が10〜1012Ω/□程度となるため好ましい。
C層には、本発明の効果に悪影響を与えない範囲で、さらにアンチブロッキング剤等を加えてもよい。アンチブロッキング剤を添加することにより、ダイシング用基体フイルムをロール状に巻き取った場合等のブロッキングが抑えられ好ましい。アンチブロッキング剤としては、無機系または有機系の微粒子を例示することができる。
各層の厚さ
ダイシング用基体フイルムの厚さは、ダイシングブレードの切り込み深さよりも厚くし、且つ容易にロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、例えば50〜300μmであり、好ましくは60〜250μm、より好ましくは70〜200μmである。
また、ダイシング用基体フイルム全厚さに対し、A層の厚さの割合は、5〜40%、好ましくは5〜30%であり、B層の厚さの割合は、20〜90%、好ましくは40〜90%であり、C層の厚さの割合は、通常5〜40%、好ましくは5〜30%である。
ダイシング用基体フイルムの具体例としては、ダイシング用基体フイルムの全厚さが120〜180μmの場合、A層の厚さは、6〜72μm、好ましくは6〜54μmである。B層の厚さは、24〜162μm、好ましくは48〜162μmである。C層の厚さは、6〜72μm、好ましくは6〜54μmである。
A層及びB層の合計厚さはダイシングブレードの切り込みの最深部の深さよりも厚くし、ダイシングブレードの切込みがC層にまで達しない厚さとすることが好ましい。C層に刃が到達するとエキスパンド時に裂けやすくなる。上記のような厚さのA層及びB層を設けることにより基材フイルムとしての切削屑はほとんど発生しない。
II.ダイシング用基体フイルムの製法
本発明の3層構成のダイシング用基体フイルムは、A層、B層及びC層用樹脂を多層共押出成形して製造する。具体的には、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むA層用樹脂、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含むB層用樹脂、及びビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むC層用樹脂を、A層/B層/C層の順に共押出成形することにより製造することができる。
A層、B層及びC層用樹脂は、それぞれ所定割合のビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とをドライブレンド又は溶融混練し調製することができる。なお、C層を構成する樹脂には、必要に応じてさらに帯電防止剤等の添加剤を加えてもよい。
上記した各層用樹脂をそれぞれこの順でスクリュー式押出機に供給し、180〜225℃で多層Tダイからフイルム状に押出し、これを50〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して実質的に無延伸で引き取る。或いは、各層用樹脂を一旦ペレットとして取得した後、上記の様に押出成形してもよい。
なお、引き取りの際に実質的に無延伸とするのは、ダイシング後に行うフイルムの拡張を有効に行うためである。この実質的に無延伸とは、無延伸、或いは、ダイシングフイルムの拡張に悪影響を与えない程度の僅少の延伸を含むものである。通常、フイルム引き取りの際に、たるみの生じない程度の引っ張りであればよい。
III.ダイシングフイルム
上記により得られるダイシング用基体フイルムは、そのフイルム上に公知のアクリル系粘着剤をコートして粘着剤層が形成され、さらに必要に応じ該アクリル系粘着剤層(粘着剤層)上に離型フイルムが設けられて、ダイシングフイルムが製造される。つまり、ダイシング用基体フイルムのA層上に、アクリル系粘着剤層及び離型フイルムが形成される。
アクリル系粘着剤層で用いられる粘着剤成分としては、公知のものが用いられ、例えば、特開平5−211234号公報等に記載された粘着剤成分を用いることができる。なお、離型フイルムも公知のものが用いられる。
アクリル系粘着剤の具体的例としては、(メタ)アクリル酸エステルを主たる構成単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ばれたアクリル系重合体、その他の官能性単量体との共重合体、およびこれら重合体の混合物が用いられる。例えば、(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが好ましく使用できる。アクリル系重合体の分子量は、1.0×105〜10.0×105であり、好ましくは、4.0×105〜8.0×105である。
また、上記のような粘着剤層中に放射線重合性化合物を含ませることによって、ウエハを切断分離した後、該粘着剤層に放射線を照射することによって、粘着力を低下させることができる。このような放射線重合性化合物としては、たとえば、光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられる(例えば、特開昭60−196,956号公報、特開昭60−223,139号公報等)。
具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられる。
さらに、放射線重合性化合物として、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートを反応させて得られる。このウレタンアクリレート系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有する放射線重合性化合物である。
さらに、粘着剤層中には、上記のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、必要に応じ、放射線照射により着色する化合物(ロイコ染料等)、光散乱性無機化合物粉末、砥粒(粒径0.5〜100μm程度)、イソシアネート系硬化剤、UV開始剤等を含有させることもできる。
ダイシングフイルムは、通常テープ状にカットされたロール巻き状態で取得される。
本発明のダイシングフイルムでは、ダイシング用基体フイルムの表面層(粘着剤層が形成される層、つまりA層)にアクリル系樹脂を添加することにより、アクリル系粘着剤との密着性が向上している。そのため、半導体チップをピックアップした際に、チップ側に粘着剤が残らないようにすることができ、半導体チップの汚染を防止することができる。
以下に、本発明を、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において下記の原料を用いた。
・スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物:クレイトンポリマージャパン株式会社製 MD6945
・スチレン−イソプレンブロック共重合体水素添加物:株式会社クラレ製 ハイブラー7311
・エチレン−メタアクリル酸共重合体:三井デュポンポリケミカル株式会社製 ニュクレルN1207C
・親水性PO樹脂系帯電防止剤:三洋化成株式会社製 ペレスタット230
実施例1
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物40重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体60重量%をブレンドしてA層用樹脂とした。スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物40重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体60重量%をブレンドしてB層用樹脂とした。スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物40重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体60重量%をブレンドしてC層用樹脂とした。
A層用樹脂、B層用樹脂及びC層用樹脂をバレル温度180〜220℃の押出機にそれぞれ投入し、230℃の多層Tダイスから押出し、設定温度40℃の引き取りロールにて冷却固化して、無延伸の状態で巻き取った。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
実施例2
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物80重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体20重量%をブレンドしてB層用樹脂とした以外は、実施例1と同様にして多層フイルムを得た。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
実施例3
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物20重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体80重量%をブレンドしてA層用樹脂とした。スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物80重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体20重量%をブレンドしてB層用樹脂とした。スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物20重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体80重量%をブレンドしてC層用樹脂とした。
A層用樹脂、B層用樹脂及びC層用樹脂をバレル温度180〜220℃の押出機にそれぞれ投入し、230℃の多層Tダイスから押出し、設定温度40℃の引き取りロールにて冷却固化して、無延伸の状態で巻き取った。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
実施例4
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物に代えて、スチレン−イソプレンブロック共重合体水素添加物を使用した以外は実施例1と同様にして多層フイルムを得た。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
比較例1
エチレン−メタアクリル酸共重合体100重量%をA層用樹脂とした。スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物40重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体60重量%をブレンドしてB層用樹脂とした。エチレン−メタアクリル酸共重合体100重量%をC層用樹脂とした。
A層用樹脂、B層用樹脂及びC層用樹脂をバレル温度180〜220℃の押出機にそれぞれ投入し、230℃の多層Tダイスから押出し、設定温度40℃の引き取りロールにて冷却固化して、無延伸の状態で巻き取った。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
比較例2
スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物70重量%とエチレン−メタアクリル酸共重合体30重量%をブレンドしてA層用樹脂及びC層用樹脂とした以外は、実施例3と同様にして多層フイルムを得た。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
比較例3
エチレン−メタアクリル酸共重合体100重量%をB層用樹脂とした以外は、実施例1と同様にして多層フイルムを得た。得られた多層フイルムの厚さは、A層20μm、B層100μm、C層30μm、全体厚み150μmであった。
試験例1(切削屑の評価方法)
上記実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた多層フイルムの一部を直径180mmの大きさの円形にカットして測定用試料とし、研削装置(株式会社ディスコ製 AUTOMATIC DICING SAW DAD-2H/6)にセットし、以下の条件で基体フイルムへの切削を行い、次に試料を研削装置から取り外し、クリーンブース内で24時間常温乾燥させた後、株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープ(VHX−100)を用いて、倍率150倍で切削屑の有無の評価を行った。
試料の表面を任意に10箇所観察し、切削屑が全くない場合を「○」、切削屑がわずかでもあると認められる場合を「×」とした。結果を表1にまとめた。
(切削条件)
回転数:30000rpm
速度:80mm/sec
カットモード:10mm□のフルオートダイシング
カット深さ:100μm
ブレード:株式会社ディスコ製 B1A801 SDC 400N50M51(外径56mm×厚み0.2mm×内径40mm)
水量:1.2L/min
試験例2(復元性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られたフイルムの温風復元性(復元率)は、次のようにして測定した。

幅10mmで縦方向(MD)及び横方向(TD)にカットしたフイルムをサンプルとする。サンプルを、株式会社島津製作所製の引張試験機(AGS100A)にチャック間距離40mm(サンプルの標線間距離40mmと同じ意味)でセットし、引張速度200mm/分にて、まず40%伸長する。その伸長で1分間保持した後、伸長状態を解放する。解放したサンプルに60℃の温風を10秒間吹き付ける。常温に戻して長さを測定し、40%伸長に対する縦及び横方向の復元率(%)を求める。
復元率が縦及び横方向の復元率が95%以上であれば、1×1mmカットサイズの小片ウエハに対しても、ダイシングシ−トのラックへの収納回収が迅速・容易にできるものとして「○」とし、95%未満であれば、できないものとして「×」とする。結果を表1にまとめた。 表1で示すように、実施例1〜4のフイルムは、優れた温風復元性を有していることが分かった。
試験例3(耐ブロッキング性)
上記実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた多層フイルムの一部を30×100mmの大きさに2枚カットしてサンプルを得た。図1に示すように、2枚のサンプルを両端部40mmの位置で重ね合わせ、その重ね合わせた部分の面積30×40mmに、50g/cmの錘を載せ加圧する。この状態で40℃の部屋に24時間放置しておく。次にその加圧状態を解放し、両端を把持し、引張試験機(株式会社島津製作所製 タイプAGS100A)にて200mm/分の速度で引っ張る。重ね合わせた部分が離れた瞬間の強度(kg/30mm)を測定する。6kg/30mm以下であれば実用上問題のないブロッキングであるとして「○」とし、6kg/30mmを超えれば問題のあるブロッキングとして「×」とする。結果を表1にまとめた。
Figure 2009164465
耐ブロッキング性の評価方法の模式図である。

Claims (4)

  1. A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムであって、A層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含み、C層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むダイシング用基体フイルム。
  2. 前記ダイシング用基体フイルムの全厚さが50〜300μmであり、ダイシング用基体フイルムの全厚さに対し、A層の厚さが5〜40%であり、B層の厚さが20〜90%である請求項1に記載のダイシング用基体フイルム。
  3. 前記請求項1又は2に記載のダイシング用基体フイルムのA層上にさらに粘着剤層を有するダイシングフイルム。
  4. A層/B層/C層の順に積層されてなるダイシング用基体フイルムの製造方法であって、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むA層用樹脂、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物90〜30重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体10〜70重量%とを含むB層用樹脂、及びビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体の水素添加物50〜10重量%とエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体50〜90重量%とを含むC層用樹脂を、A層/B層/C層の順に共押出成形することを特徴とする製造方法。
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