JP2009164014A - 非水電解液二次電池用負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の充放電時に電流集中が起こることが防止され、またセパレータの損傷が防止された非水電解液二次電池用負極を提供すること。
【解決手段】非水電解液二次電池用負極10は、Si又はSnを含有する活物質の粒子12aを含む活物質層12を備える。最表面に無機酸化物の粒子を含む層14が形成されている。無機酸化物は、活物質がリチウムイオンを吸蔵放出することを妨げない材料であって、かつ電気絶縁性の材料からなることが好適である。最表面の粗さは、JIS B0601に規定される算術平均粗さRaで表して0.1〜3μmであることが好適である。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池などの非水電解液二次電池に用いられる負極及び該負極を備えた非水電解液二次電池に関する。
本出願人は先に、表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在配置された、リチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む活物質層とを備えた非水電解液二次電池用負極を提案した(特許文献1参照)。この負極の活物質層には、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が浸透しており、浸透した該金属材料中に活物質の粒子が存在している。活物質層がこのような構造になっているので、この負極においては、充放電によって該粒子が膨張収縮することに起因して微粉化しても、その脱落が起こりづらくなる。その結果、この負極を用いると、電池のサイクル寿命が長くなるという利点がある。
前記の構造の負極において、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を活物質層中に浸透させるには、電解めっき法を用いることができる。しかし電解めっき法を用いた場合、電極の中央部と端部とで、めっきの程度に違いが生じる場合がある。この理由は、電極の中心部に比べて端部の電流密度が高くなりがちであるからである。その結果、電極の表面に、めっきによって生じた金属粒による凸部が形成されることがある。この凸部は、電池の充放電時における電流集中の原因になり、またセパレータ破損の原因にもなる。
ところで、上述の技術とは別に、負極の活物質層の表面に、多孔性保護膜として、アルミナ粉末を含有するコーティング膜を形成する技術が提案されている(特許文献2参照)。この技術においては、アルミナ粉末を含有するコーティング膜によって、電池の製造過程における電極からの活物質の脱落を防止し、電池内部でのショートの発生の防止を図っている。しかし、黒鉛よりも高容量の活物質であるSi系の材料やSn系の材料を用いた負極における活物質層中で電解液を円滑に流通させることや、活物質の粒子の表面に電解めっきを首尾良く行うことについては、同文献では何ら検討されていない。
特許第3612669号公報 特開平7−220759号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る非水電解液二次電池用負極及び非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明は、Si又はSnを含有する活物質の粒子を含む活物質層を備え、最表面に無機酸化物の粒子を含む層が形成されている非水電解液二次電池用負極であって、該活物質の粒子の表面の少なくとも一部がリチウム化合物の形成能の低い金属材料で被覆されていると共に、該金属材料で被覆された該活物質の粒子どうしの間に空隙が形成されていることを特徴とする非水電解液二次電池用負極を提供するものである。
また本発明は、正極、負極及びこれらの間に介在配置されたセパレータを有し、該負極がSi又はSnを含有する活物質の粒子を含む活物質層を備え、該活物質の粒子の表面の少なくとも一部がリチウム化合物の形成能の低い金属材料で被覆されていると共に、該金属材料で被覆された該活物質の粒子どうしの間に空隙が形成されている非水電解液二次電池において、該負極と該セパレータとの間に無機酸化物の粒子を含む層を有することを特徴とする非水電解液二次電池を提供するものである。
本発明によれば、電池の充放電時、特に充電時に電流集中が起こることが防止され、またセパレータの損傷、ひいては電池短絡の発生が防止される。特に、活物質層の空隙率を特定の範囲に設定した場合には、リチウムイオンを含む非水電解液の流通が可能な経路が活物質層内に必要かつ十分に形成され、非水電解液が活物質層へ容易に到達するので、活物質層の厚み方向全域が電極反応に利用される。その結果、サイクル特性が向上する。その上、充放電によって該粒子が膨張収縮することに起因して微粉化しても、その脱落が起こりづらくなる。更に、高粘度の非水電解液を用いることも可能になる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の非水電解液二次電池用負極の一実施形態の断面構造の模式図が示されている。本実施形態の負極10は、集電体11と、その少なくとも一面に形成された活物質層12を備えている。なお図1においては、便宜的に集電体11の片面にのみ活物質層12が形成されている状態が示されているが、活物質層は集電体の両面に形成されていてもよい。
活物質層12は、活物質の粒子12aを含んでいる。活物質としては、Si又はSnを含み、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な材料が用いられる。Siを含む負極活物質の例としては、シリコン単体、シリコンと金属との合金、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコンホウ化物などを用いることができる。これらの材料はそれぞれ単独で、あるいはこれらを混合して用いることができる。前記の合金に用いられる金属としては、例えばCu、Ni、Co、Cr、Fe、Ti、Pt、W、Mo及びAuからなる群から選択される1種類以上の元素が挙げられる。これらの金属のうち、Cu、Ni、Coが好ましく、特に電子伝導性に優れる点、及びリチウム化合物の形成能の低さの点から、Cu、Niを用いることが望ましい。また、負極を電池に組み込む前に、又は組み込んだ後に、Siを含む負極活物質に対してリチウムを吸蔵させてもよい。特に好ましいSiを含む負極活物質は、リチウムの吸蔵量の高さの点からシリコン単体又はシリコン酸化物である。
一方、Snを含む負極活物質の例としては、スズ単体、スズと金属との合金などを用いることができる。これらの材料はそれぞれ単独で、あるいはこれらを混合して用いることができる。スズと合金を形成する前記の金属としては、例えばCu、Ni、Co、Cr、Fe、Ti、Pt、W、Mo及びAuからなる群から選択される1種類以上の元素が挙げられる。これらの金属のうち、Cu、Ni、Coが好ましい。合金の一例として、Sn−Co−C合金が挙げられる。また、Snと、Coと、Cと、Ni及びCrのうちの少なくとも一方とを含む合金も好ましく用いられる。
活物質層12においては、粒子12a間に金属材料13が存在している。この金属材料13は、粒子12aの構成材料と異なる材料であり、リチウム化合物の形成能の低い金属材料である。金属材料13は粒子12aの表面の少なくとも一部を被覆している。金属材料13で被覆された粒子12aの間には空隙が形成されている。つまり金属材料13は、リチウムイオンを含む非水電解液が粒子12aへ到達可能なような隙間を確保した状態で粒子12a間に析出している。図1中、金属材料13は、粒子12aの周囲を取り囲む太線として便宜的に表されている。なお同図は活物質層12を二次元的にみた模式図であり、実際は各粒子は他の粒子と直接ないし金属材料13を介して接触している。「リチウム化合物の形成能の低い」とは、リチウムと金属間化合物若しくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるか若しくは非常に不安定であることを意味する。
金属材料13は、活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に存在していることが好ましい。そして金属材料13のマトリックス中に活物質の粒子12aが存在していることが好ましい。これによって、充放電によって該粒子12aが膨張収縮することに起因して微粉化しても、その脱落が起こりづらくなる。また、金属材料13を通じて活物質層12全体の電子伝導性が確保されるので、電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成すること、特に活物質層12の深部に電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成することが効果的に防止される。このことは、活物質として半導体であり電子伝導性の乏しい材料、例えばSiを含む材料を用いる場合に特に有利である。金属材料13が活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に析出していることは、該材料13を測定対象とした電子顕微鏡マッピングによって確認できる。
金属材料13は、粒子12aの表面を連続に又は不連続に被覆している。金属材料13が粒子12aの表面を連続に被覆している場合には、金属材料13の被覆に、非水電解液の流通が可能な微細な空隙を形成することが好ましい。金属材料13が粒子12aの表面を不連続に被覆している場合には、粒子12aの表面のうち、金属材料13で被覆されていない部位を通じて該粒子12aへ非水電解液が供給される。
活物質の粒子12aの表面を被覆している金属材料13は、その厚みの平均が好ましくは0.05〜2μm、更に好ましくは0.1〜0.25μmという薄いものである。つまり金属材料13は最低限の厚みで以て活物質の粒子12aの表面を被覆している。これによって、エネルギー密度を高めつつ、充放電によって粒子12aが膨張収縮して微粉化することに起因する脱落を防止している。ここでいう「厚みの平均」とは、活物質の粒子12aの表面のうち、実際に金属材料13が被覆している部分に基づき計算された値である。したがって活物質の粒子12aの表面のうち金属材料13で被覆されていない部分は、平均値の算出の基礎にはされない。
金属材料13で被覆された粒子12a間に形成された空隙は、リチウムイオンを含む非水電解液の流通の経路としての働きを有している。この空隙の存在によって非水電解液が活物質層12の厚み方向へ円滑に流通するので、サイクル特性を向上させることができる。更に、粒子12a間に形成されている空隙は、充放電で活物質の粒子12aが体積変化することに起因する応力を緩和するための空間としての働きも有する。充電によって体積が増加した活物質の粒子12aの体積の増加分は、この空隙に吸収される。その結果、該粒子12aの微粉化が起こりづらくなり、また負極10の著しい変形が効果的に防止される。
活物質層12に形成されている空隙について本発明者らが検討したところ、活物質層12の空隙率を好ましくは15〜45%、更に好ましくは20〜40%、一層好ましくは25〜35%に設定すると、活物質層12内における非水電解液の流通が極めて良好になり、また活物質の粒子12aの膨張収縮に伴う応力緩和に極めて有効であることが判明した。詳細には、活物質層12の空隙率を15%以上とすることで、充放電によって活物質の粒子12aが体積変化することに起因する応力を十分に緩和でき、また活物質層12内における非水電解液の流通を十分に円滑なものとすることができる。また活物質層12の空隙率を45%以下とすることで、活物質層の強度が十分に確保され、またエネルギー密度の低下が抑えられる。特に、上限を35%とすることで活物質層内の導電性の向上と強度維持に極めて効果的であり、下限を25%とすることで電解液の選択の幅を広げることができる。このような高空隙率の活物質層を備えた負極10を用いることで、従来は用いることが困難であると考えられてきた高粘度の非水電解液を用いることが可能になる。
活物質層12の空隙量は、水銀圧入法(JIS R 1655)で測定される。水銀圧入法は、固体中の細孔の大きさやその容積を測定することによって、その固体の物理的形状の情報を得るための手法である。水銀圧入法の原理は、水銀に圧力を加えて測定対象物の細孔中へ圧入し、その時に加えた圧力と、押し込まれた(浸入した)水銀体積の関係を測定することにある。この場合、水銀は活物質層12内に存在する大きな空隙から順に浸入していく。
本発明においては、圧力90MPaで測定した空隙量を全体の空隙量とみなしている。本発明において、活物質層12の空隙率(%)は、前記の方法で測定された単位面積当たりの空隙量を、単位面積当たりの活物質層12の見かけの体積で除し、それに100を乗じることにより求める。
活物質層12は、好適には粒子12a及び結着剤を含むスラリーを集電体上に塗布し乾燥させて得られた塗膜に対し、所定のめっき浴を用いた電解めっきを行い、粒子12a間に金属材料13を析出させることで形成される。金属材料13の析出の程度は、活物質層12の空隙率の値に影響を及ぼす。所望の空隙率を達成するためには、前記の塗膜中に、めっき液の浸透が可能な空間が形成されている必要がある。めっき液の浸透が可能な空間を塗膜内に必要かつ十分に形成するためには、活物質の粒子12aの粒度分布が大きな要因となっていることが本発明者らの検討の結果判明した。詳細には、活物質の粒子12aとしてD10/D90で表される粒度分布が好ましくは0.05〜0.5、更に好ましくは0.1〜0.3であるものを採用することで、塗膜内に所望とする程度の空間が形成され、めっき液の浸透が十分となることが判明した。また電解めっき時に塗膜の剥がれ落ちを効果的に防止し得ることが判明した。D10/D90が1に近ければ近いほど、粒子12aの粒径が単分散に近くなるから、前記の範囲の粒度分布はシャープなものであることが判る。つまり本実施形態においては粒度分布がシャープな粒子12aを用いることが好ましい。粒度分布がシャープな粒子12aを用いることで、該粒子12aを高密度充填した場合に、粒子間の空隙を大きくすることができる。逆に粒度分布がブロードな粒子を用いると、大きな粒子間に小さな粒子が入り込み易くなり、粒子間の空隙を大きくすることが容易でない。また、粒度分布がシャープな粒子12aを用いると、反応にばらつきが生じにくくなるという利点もある。
サイクル特性に優れた負極を得るためには、活物質の粒子12aの粒度分布が上述の範囲内であることに加えて該粒子12a自体の粒径も重要である。活物質の粒子12aの粒径が過度に大きい場合には、粒子12aが膨張収縮を繰り返すことで微粉化しやすくなり、それによって電気的に孤立した粒子12aの生成が頻発する。また活物質の粒子12aの粒径が小さすぎる場合には、該粒子12a間の空隙が小さくなりすぎて、後述する浸透めっきによって空隙が埋められてしまうおそれがある。このことはサイクル特性の向上の点からはマイナスに作用する。そこで本実施形態においては、活物質の粒子12aとしてその平均粒径がD50で表して0.1〜5μm、特に0.2〜3μmであることが好ましい。
活物質の粒子12aの粒度分布D10/D90及び平均粒径D50の値は、レーザー回折散乱式粒度分布測定や、電子顕微鏡観察(SEM観察)によって測定される。
活物質層12の空隙率を前記の範囲内とするためには、前記の塗膜内にめっき液を十分浸透させることが好ましい。これに加えて、該めっき液を用いた電解めっきによって金属材料13を析出させるための条件を適切なものとすることが好ましい。めっきの条件にはめっき浴の組成、めっき浴のpH、電解の電流密度などがある。めっき浴のpHに関しては、これを7超11以下、特に7.1以上11以下に調整することが好ましい。pHをこの範囲内とすることで、活物質の粒子12aの溶解が抑制されつつ、該粒子12aの表面が清浄化されて、粒子表面へのめっきが促進され、同時に粒子12a間に適度な空隙が形成される。pHの値は、めっき時の温度において測定されたものである。
めっきの金属材料13として銅を用いる場合には、ピロリン酸銅浴を用いることが好ましい。また該金属材料としてニッケルを用いる場合には、例えばアルカリ性のニッケル浴を用いることが好ましい。特に、ピロリン酸銅浴を用いると、活物質層12を厚くした場合であっても、該層の厚み方向全域にわたって、前記の空隙を容易に形成し得るので好ましい。また、活物質の粒子12aの表面には金属材料13が析出し、かつ該粒子12a間では金属材料13の析出が起こりづらくなるので、該粒子12a間の空隙が首尾良く形成されるという点でも好ましい。ピロリン酸銅浴を用いる場合、その浴組成、電解条件及びpHは次のとおりであることが好ましい。
・ピロリン酸銅三水和物:85〜120g/l
・ピロリン酸カリウム:300〜600g/l
・硝酸カリウム:15〜65g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH7.1〜9.5になるように調整する。
ピロリン酸銅浴を用いる場合には特に、P27の重量とCuの重量との比(P27/Cu)で定義されるP比が5〜12であるものを用いることが好ましい。P比が5未満のものを用いると、活物質の粒子12aを被覆する金属材料13が厚くなる傾向となり、粒子12a間に所望の空隙を形成させづらい場合がある。また、P比が12を超えるものを用いると、電流効率が悪くなり、ガス発生などが生じやすくなることから生産安定性が低下する場合がある。更に好ましいピロリン酸銅浴として、P比が6.5〜10.5であるものを用いると、活物質の粒子12a間に形成される空隙のサイズ及び数が、活物質層12内での非水電解液の流通に非常に有利になる。
アルカリ性のニッケル浴を用いる場合には、その浴組成、電解条件及びpHは次のとおりであることが好ましい。
・硫酸ニッケル:100〜250g/l
・塩化アンモニウム:15〜30g/l
・ホウ酸:15〜45g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:25重量%アンモニア水:100〜300g/lの範囲でpH8〜11となるように調整する。
このアルカリ性のニッケル浴と前述のピロリン酸銅浴とを比べると、ピロリン酸銅浴を用いた場合の方が活物質層12内に適度な空隙が形成される傾向があり、負極の長寿命化を図りやすいので好ましい。
前記の各種めっき浴に、タンパク質、活性硫黄化合物、セルロース等の銅箔製造用電解液に用いられる各種添加剤を加えることにより、金属材料13の特性を適宜調整することも可能である。
本実施形態の負極10においては、水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が前記の範囲内であることに加えて、10MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が10〜40%であることが好ましい。また、1MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が0.5〜15%であることが好ましい。更に、5MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が1〜35%であることが好ましい。上述したとおり、水銀圧入法による測定では、水銀の圧入条件を次第に高くしていく。そして低圧の条件下では大きな空隙に水銀が圧入され、高圧の条件下では小さな空隙に水銀が圧入される。したがって圧力1MPaにおいて測定された空隙率は、主として大きな空隙に由来するものである。一方、圧力10MPaにおいて測定された空隙率は、小さな空隙の存在も反映されたものである。
先に述べたとおり、活物質層12は、好適には粒子12a及び結着剤を含むスラリーを塗布し乾燥させて得られた塗膜に対し、所定のめっき浴を用いた電解めっきを行い、粒子12a間に金属材料13を析出させることで形成されるものである。したがって、上述した大きな空隙は、主として粒子12a間の空間に由来するものであり、一方、上述した小さな空隙は、主として粒子12aの表面に析出する金属材料13の結晶粒間の空間に由来するものであると考えられる。大きな空隙は、主として粒子12aの膨張収縮に起因する応力を緩和するための空間としての働きを有している。一方、小さな空隙は、主として非水電解液を粒子12aに供給する経路としての働きを有している。これら大きな空隙と小さな空隙の存在量をバランスさせることで、サイクル特性が一層向上する。
負極全体に対する活物質の量が少なすぎると電池のエネルギー密度を十分に向上させにくく、逆に多すぎると強度が低下し活物質の脱落が起こりやすくなる傾向にある。これらを勘案すると、活物質層12の厚みは好ましくは10〜40μm、更に好ましくは15〜30μm、一層好ましくは18〜25μmである。
負極10においては、活物質層12の表面に薄い表面層(図示せず)が形成されていてもよい。また負極10はそのような表面層を有していなくてもよい。表面層の厚みは、0.25μm以下、好ましくは0.1μm以下という薄いものである。表面層の厚みの下限値に制限はない。表面層は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されている。表面層を形成することで、微粉化した活物質の粒子12aの脱落を一層防止することができる。尤も、本実施形態においては、後述するように、活物質層12の空隙率を特定の範囲内に設定することによって、表面層を用いなくても微粉化した活物質の粒子12aの脱落を十分に防止することが可能である。
負極10が前記の厚みの薄い表面層を有するか又は該表面層を有していないことによって、負極10を用いて二次電池を組み立て、当該電池の初期充電を行うときの過電圧を低くすることができる。このことは、二次電池の充電時に負極10の表面でリチウムが還元することを防止できることを意味する。リチウムの還元は、両極の短絡の原因となるデンドライトの発生につながる。
負極10が表面層を有している場合、該表面層は活物質層12の表面を連続又は不連続に被覆している。表面層が活物質層12の表面を連続に被覆している場合、該表面層は、その表面において開孔し且つ活物質層12と通ずる多数の微細空隙(図示せず)を有していることが好ましい。微細空隙は表面層の厚さ方向へ延びるように表面層中に存在していることが好ましい。微細空隙は非水電解液の流通が可能なものである。微細空隙の役割は、活物質層12内に非水電解液を供給することにある。微細空隙は、負極10の表面を電子顕微鏡観察により平面視したとき、金属材料13で被覆されている面積の割合、即ち被覆率が95%以下、特に80%以下、とりわけ60%以下となるような大きさであることが好ましい。被覆率が95%を超えると、高粘度な非水電解液が浸入しづらくなり、非水電解液の選択の幅が狭くなるおそれがある。
前記の表面層を構成する金属材料及び活物質の粒子12aの表面を被覆する金属材料としては、銅、ニッケル、鉄、コバルト又はこれらの金属の合金などが挙げられる。これら以外の金属として銀を用いることもできる。特に金属材料は、延性の高い材料であることが好ましい。そのような材料としては銅を用いることが好ましい。表面層を構成する金属材料及び活物質の粒子12aの表面を被覆する金属材料は、同種のものでもよく、或いは異種のものでもよい。負極10の製造の容易さを考慮すると、活物質層12中に存在している金属材料13と、表面層を構成する金属材料とは同種であることが好ましい。また、表面層は、異なる2種以上の金属材料からなる2層以上の構造であってもよい。
以上のとおり、本実施形態の負極10においては、活物質層12の表面部分に、前記の表面層に由来するリチウム化合物の形成能の低い金属材料、又は、該表面層が存在しない場合には、活物質の粒子12aの表面を被覆する材料に由来するリチウム化合物の形成能の低い金属材料が、連続に又は不連続に存在している。そして、このリチウム化合物の形成能の低い金属材料の表面に、負極10の最表層として、無機酸化物の粒子を含む層(以下、無機酸化物含有層とも言う)14が形成されている。
無機酸化物含有層14は、活物質層12の表面部分に存在するリチウム形成能の低い金属材料の凹凸を平滑化する目的で用いられるものである。負極10の最表面に無機酸化物含有層14を形成することで、負極10の最表面は平滑なものとなり、電池の充放電時、特に充電時における電流集中が防止される。またセパレータの損傷、ひいては電池短絡の発生が防止される。
無機酸化物として、活物質の粒子12aがリチウムイオンを吸蔵放出することを妨げない材料からなることが好ましい。また無機酸化物は電気絶縁性の材料であることも好ましい。これらの観点から、無機酸化物としては、金属の酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化バナジウムなどを用いることが好ましい。これらの無機酸化物のうち、特に酸化アルミニウムを用いることが好ましい。なお本明細書に言う電気絶縁性の材料とは、比抵抗が1010Ω・cm以上の材料を言う。
無機酸化物は粒子の状態で用いられるところ、負極10の最表面を平滑化するためには、該粒子の大きさは、活物質の粒子12aの大きさとの関係で決定されることが好ましい。具体的には、無機酸化物の粒子の平均粒径D50は0.1〜5μm、特に0.1〜1μmであることが好ましい。一方、活物質の粒子12aの平均粒径D50は0.1〜5μm、特に0.2〜3μmであることが好ましい。両者の粒径がこのような範囲であることによって、活物質の粒子12aの間に無機酸化物の粒子が入り込んで、負極10の最表面が平滑化されやすくなる。これらの粒子の平均粒径D50はレーザー回折散乱式粒度分布測定装置や電子顕微鏡観察(SEM観察)によって測定される。
無機酸化物の粒子の形状としては、例えば球形、多面体(六面体、八面体等)、紡錘形、板形、不定形などが挙げられる。これらの形状のうち、負極10の最表面を平滑化し、セパレータ損傷などの影響を回避する観点から、球形又は多面体の形状を有する粒子を用いることが好ましい。
無機酸化物含有層14は、負極10の最表面を平滑化し得るに足る最低限の厚みで形成されていればよい。この観点から、無機酸化物含有層14の平均厚みは、0.1〜50μm、特に1〜25μmであることが好ましい。本実施形態においては、負極10の最表面の粗さが、JIS B0601に規定される算術平均粗さRaで表して0.1〜3μm、特に0.5〜2μmであれば、負極10の最表面が平滑化されていると言うことができる。
無機酸化物含有層14は、無機酸化物の粒子を含み、更にスチレンブタジエンラバー等の結着剤を含んで構成されている。無機酸化物含有層14においては、無機酸化物の粒子間に空隙が存在しているので、該無機酸化物含有層14を通じての活物質層12への非水電解液の流通は円滑に行われる。
負極10における集電体11としては、非水電解液二次電池用負極の集電体として従来用いられているものと同様のものを用いることができる。集電体11は、先に述べたリチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されていることが好ましい。そのような金属材料の例は既に述べたとおりである。特に、銅、ニッケル、ステンレス等からなることが好ましい。また、コルソン合金箔に代表されるような銅合金箔の使用も可能である。集電体11の厚みは、負極10の強度維持と、エネルギー密度向上とのバランスを考慮すると、9〜35μmであることが好ましい。なお、集電体11として銅箔を使用する場合には、クロメート処理や、トリアゾール系化合物及びイミダゾール系化合物などの有機化合物を用いた防錆処理を施しておくことが好ましい。
次に、本実施形態の負極10の好ましい製造方法について説明する。本製造方法では、活物質の粒子及び結着剤を含むスラリーを用いて集電体11上に塗膜を形成し、次いでその塗膜に対して電解めっきを行い、活物質層を形成する。そして形成された活物質層上に、無機酸化物含有層を形成する。
先ず図2(a)に示すように集電体11を用意する。そして集電体11上に、活物質の粒子12aを含むスラリーを塗布して塗膜15を形成する。集電体11における塗膜形成面の表面粗さは、輪郭曲線の最大高さで0.5〜4μmであることが好ましい。最大高さが4μmを超えると塗膜15の形成精度が低下する上、凸部に浸透めっきの電流集中が起こりやすい。最大高さが0.5μmを下回ると、活物質層12の密着性が低下しやすい。活物質の粒子12aとしては、好適に上述した粒度分布及び平均粒径を有するものを用いる。
スラリーは、活物質の粒子の他に、結着剤及び希釈溶媒などを含んでいる。またスラリーはアセチレンブラックやグラファイトなどの導電性炭素材料の粒子を少量含んでいてもよい。特に、活物質の粒子12aの重量に対して導電性炭素材料を1〜3重量%含有することが好ましい。導電性炭素材料の含有量が1重量%未満であると、スラリーの粘度が低下して活物質の粒子12aの沈降が促進されるため、良好な塗膜及び均一な空隙を形成しにくくなる。また導電性炭素材料の含有量が3重量%を超えると、該導電性炭素材料の表面にめっき核が集中し、良好な被覆を形成しにくくなる。
結着剤としてはスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)などが用いられる。希釈溶媒としてはN−メチルピロリドン、シクロヘキサンなどが用いられる。スラリー中における活物質の粒子12aの量は30〜70重量%程度とすることが好ましい。結着剤の量は0.4〜4重量%程度とすることが好ましい。これらに希釈溶媒を加えてスラリーとする。
形成された塗膜15は、粒子12a間に多数の微小空間を有する。塗膜15が形成された集電体11を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬する。めっき浴への浸漬によって、めっき液が塗膜15内の前記微小空間に浸入して、塗膜15と集電体11との界面にまで達する。その状態下に電解めっきを行い、めっき金属種を粒子12aの表面に析出させる(以下、このめっきを浸透めっきともいう)。浸透めっきは、集電体11をカソードとして用い、めっき浴中にアノードとしての対極を浸漬し、両極を電源に接続して行う。
電解めっきに用いられるめっき液としては、析出させる金属として銅を用いる場合には、例えばピロリン酸銅浴を用いることができる。析出させる金属としてニッケルを用いる場合には、例えばアルカリ性のニッケル浴を用いることができる。これらのめっき液を用いることで、粒子12aの表面に均一な微小めっき核を形成することが可能となる。
浸透めっきによる金属材料の析出は、塗膜15の一方の側から他方の側に向かって進行させることが好ましい。具体的には、図2(b)ないし(d)に示すように、塗膜15と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するように電解めっきを行う。金属材料13をこのように析出させることで、活物質の粒子12aの表面を金属材料13で首尾よく被覆することができると共に、金属材料13で被覆された粒子12a間に空隙を首尾よく形成することができる。しかも、該空隙の空隙率を前述した好ましい範囲にすることが容易となる。
前述のように金属材料13を析出させるための浸透めっきの条件には、めっき浴の組成、めっき浴のpH、電解の電流密度などがある。このような条件については既に述べたとおりである。
図2(b)ないし(d)に示されているように、塗膜15と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するようにめっきを行うと、析出反応の最前面部においては、ほぼ一定の厚みで金属材料13のめっき核からなる微小粒子13aが層状に存在している。金属材料13の析出が進行すると、隣り合う微小粒子13aどうしが結合して更に大きな粒子となり、更に析出が進行すると、該粒子どうしが結合して活物質の粒子12aの表面を連続的に被覆するようになる。
浸透めっきは、塗膜15の厚み方向全域に金属材料13が析出した時点で終了させる。めっきの終了時点を調節することで、活物質層12の上面に表面層(図示せず)を形成することができる。活物質の粒子12aの表面を被覆する金属材料13と、表面層を構成する材料が相違する場合には、塗膜15の厚み方向全域に金属材料13が析出した時点で、浸透めっきを一旦終了する。そして、金属材料13とは異なる金属材料を含むめっき液を用いて再び浸透めっきを行い、表面層を形成する。このようにして、図2(d)に示すように、目的とする活物質層12が得られる。次いで活物質層12に対して防錆処理を施すことも好ましい。防錆処理としては、例えばベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等のトリアゾール系化合物及びイミダゾール等を用いる有機防錆や、コバルト、ニッケル、クロメート等を用いる無機防錆を採用できる。
最後に、負極の最表層としての無機酸化物含有層14を形成する。無機酸化物含有層14は、無機酸化物の粒子、結着剤及び希釈溶媒等を含むスラリーを、活物質層又は表面層(形成されている場合)上に塗布し、乾燥させることで形成される。このようにして、図1に示す、目的とする負極が得られる。表面が平滑な無機酸化物含有層14を形成するために、前記のスラリーの塗布には、例えば当該技術分野で通常用いられているアプリケータを用いることができる。なお結着剤及び希釈溶媒としては、活物質層12の形成に用いるスラリーに含まれる結着剤及び希釈溶媒と同種のものを用いることができる。
無機酸化物含有層14を形成するために用いられるスラリー中に含まれる無機酸化物の粒子の量は50〜95重量%程度とすることが好ましい。結着剤の量は0.5〜10重量%程度とすることが好ましい。これらに希釈溶媒を加えてスラリーとなす。
本発明によれば、これまでに説明してきた負極10に加えて、非水電解液二次電池も提供される。以下、この二次電池の実施形態について説明する。なお、以下に述べる二次電池に関し、特に説明しない点については、これまでに説明してきた負極10に関する説明が適宜適用される。
本実施形態の二次電池は、正極、負極及びこれらの間に介在配置されたセパレータを有する。負極は、Si又はSnを含有する活物質の粒子を含む活物質層を備えている。また活物質層の表面部分には、リチウム化合物の形成能の低い金属材料13又は表面層が存在している。そして、負極とセパレータとの間に無機酸化物含有層を有している。このような形態の二次電池は、例えば、負極として、先に述べた図1に示す実施形態の負極10を用いることで製造できる。あるいは、無機酸化物含有層を形成する前の状態の負極10を、二次電池の原料の部材として用い、二次電池の製造時に、該負極の最表面に無機酸化物含有層を形成し、二次電池を製造してもよい。
特に本実施形態の二次電池が、活物質の粒子に予め(即ち電池の使用前から)リチウムが吸蔵されているものであって、かつリチウムが、電池内において、セパレータと無機酸化物含有層との間に金属リチウム層を介在させ、この状態下に所定時間エージングを行って該粒子に吸蔵されたものである場合には以下の利点がある。即ち、電池内において、前記のエージングを行ってリチウムを活物質の粒子に吸蔵させる場合、エージングの初期においては、活物質とリチウムとの間に著しい反応が生じる。この反応は、非水電解液の分解を引き起こす原因となり、ひいては負極内部に非水電解液の分解物からなる堆積物が蓄積する原因となる。これに対して、セパレータと金属リチウム層との間に無機酸化物含有層を介在させることで、前記の著しい反応を抑制でき、非水電解液の分解が抑えられる。また非水電解液の分解物からなる堆積物の蓄積も抑制される。
前記のエージングにより活物質の粒子にリチウムを吸蔵させる方法は、本出願人の先の出願に係る特開2006−324020号公報に記載されている。例えば正極、セパレータ、及び図1に示す実施形態の負極10をこの順で重ね合わせると共に、セパレータと負極10との間に金属リチウム層を介在配置する。これらを巻回して巻回体となし、該巻回体を電池缶内に入れる。更に電池缶内に非水電解液を充填した後、電池缶を密閉する。この状態下に放置することによって、金属リチウム層のリチウムが活物質の粒子12a中へ拡散する。それによって該粒子12aがリチウムを吸蔵する。エージング時間は0.1〜120時間、特に0.5〜80時間であることが好ましい。エージング温度は、10〜80℃、特に20〜60℃であることが好ましい。
リチウムの吸蔵量は、活物質の初期充電理論容量に対して好ましくは5〜50%、更に好ましくは10〜40%、一層好ましくは20〜40%、最も好ましくは25〜40%に設定する。また、本実施形態の二次電池における正極がリチウム含有の正極活物質を有する場合、以下の式(1)を満たすようにリチウムの吸蔵を行うことも好ましい。
4.4A−B≧C
式中、Aは、負極におけるSiのモル数を表し、Bは、リチウム含有の正極活物質におけるリチウムのモル数を表し、Cは吸蔵されるリチウムのモル数を表す。
二次電池における正極は、正極活物質並びに必要により導電剤及び結着剤を適
当な溶媒に懸濁し、正極合剤を作製し、これを集電体の片面又は両面に塗布、乾燥した後、ロール圧延、プレスし、更に裁断、打ち抜きすることにより得られる。正極活物質としては、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物を始めとする従来公知の正極活物質が用いられる。
セパレータとしては、合成樹脂製不織布、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、又はポリテトラフルオロエチレンの多孔質フィルム等が好ましく用いられる。
非水電解液は、支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液からなる。リチウム塩としては、CF3SO3Li、(CF3SO2)NLi、(C25SO22NLi、LiClO4、LiA1Cl4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCl、LiBr、LiI、LiC49SO3等が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのリチウム塩のうち、耐水分解性が優れている点から、CF3SO3Li、(CF3SO2)NLi、(C25SO22NLiを用いることが好ましい。有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。特に、非水電解液全体に対し0.5〜5重量%のビニレンカーボネート及び0.1〜1重量%のジビニルスルホン、0.1〜1.5重量%の1,4−ブタンジオールジメタンスルホネートを含有させることが充放電サイクル特性を更に向上する観点から好ましい。
本実施形態の二次電池は、例えばコイン型やジェリーロール型の電池とすることができる。ジェリーロール型の場合、円筒形や角形の形態とすることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
先ず、図2に示す方法に従い活物質層を形成した。厚さ18μmで幅280mmの長尺状の電解銅箔からなる集電体を室温で30秒間酸洗浄した。処理後、15秒間純水洗浄した。集電体の片面上にSiの粒子を含むスラリーを膜厚15μmになるように塗布し塗膜を形成した。スラリーの組成は、粒子:スチレンブタジエンラバー(結着剤):アセチレンブラック=100:1.7:2(重量比)であった。Siの粒子の平均粒径D50は2μmであった。粒度分布D10/D90は0.07であった。平均粒径D50及び粒度分布D10/D90は、日機装(株)製のマイクロトラック粒度分布測定装置(No.9320−X100)を使用して測定した。
塗膜が形成された集電体を、以下の浴組成を有するピロリン酸銅浴に浸漬させ、電解により、塗膜に対して銅の浸透めっきを行い、活物質層を形成した。電解の条件は以下のとおりとした。陽極にはDSEを用いた。電源は直流電源を用いた。
・ピロリン酸銅三水和物:105g/l
・ピロリン酸カリウム:450g/l
・硝酸カリウム:30g/l
・P比:7.7
・浴温度:50℃
・電流密度:3A/dm2
・pH:25重量%アンモニア水15g/lと、10重量%ポリリン酸を添加してpH8.2になるように調整した。
浸透めっきは、塗膜の厚み方向全域にわたって銅が析出した時点で終了させた。このようにして目的とする活物質層を得た。活物質層の縦断面のSEM観察によって、該活物質層においては、活物質の粒子は平均厚み300nmの銅の被膜で被覆されていたことを確認した。また、先に述べた方法で測定した活物質層全体の空隙率は17%であり、10MPa下での空隙率は16%であり、1MPa下での空隙率は0.8%であった。
活物質層の表面に、酸化アルミニウムの粒子を含むスラリーをアプリケータよって厚さ5μmになるように塗工し、80℃で乾燥した。これによって無機酸化物含有層を形成した。スラリーの組成は、酸化アルミニウム100gに対して、ポリエチレン−スチレンブタジエン系結着剤を2.3g、N−メチルピロリドンを10g含むものであった。酸化アルミニウムの粒子は球形のものであり、その平均粒径D50は0.3μmであった。
得られた負極を用いて2032型コイン電池を製造した。正極としては厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に、正極活物質としてLiCo1/3Ni1/3Mn1/32を塗布したものを用いた。塗布には、正極活物質をアセチレンブラック及びポリフッ化ビニリデンと共に、溶媒であるN−メチルピロリドンに懸濁させて得られたスラリーを用いた。電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1:1体積%混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解した溶液に対して、ビニレンカーボネートを2体積%外添したものを用いた。セパレータとしては、20μm厚のポリプロピレン製多孔質フィルムを用いた。
〔実施例2〕
実施例1において、無機酸化物含有層の厚みを10μmとする以外は実施例1と同様にして負極及び二次電池を得た。
〔実施例3〕
実施例1において、酸化アルミニウムの粒子として平均粒径D50が1.0μmのものを用い、且つ無機酸化物含有層の厚みを10μmとする以外は実施例1と同様にして負極及び二次電池を得た。
〔比較例1〕
実施例1において、活物質層の表面に無機酸化物含有層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして負極及び二次電池を得た。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた負極について、幅方向の中央部及び側縁部における短絡率を以下の方法で測定した。また、負極の最表面における側縁部の算術平均粗さRa(JIS B0601)を株式会社小坂研究所の表面粗さ・輪郭形状測定機SEF−30Dを用いて測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
〔短絡率の測定方法〕
上述の負極を用いて2032コインセルを作製した。280mm幅の負極の側縁部及び中央部を円形に打ち抜き、コインセル用の電極となした。また、コインセルの対極としてリチウム金属箔を用い、電解液としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の50:50体積比混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解した溶液を用いた。このようにして、側縁部から打ち抜いた負極を用いたコインセル20個及び中央部から打ち抜いた負極を用いたコインセル20個を作製した。これらのコインセルを2Cレートで充放電した。このときの充放電電位曲線が不安定であったものや、0Vに達したものを、短絡が発生したセルと判断した。短絡が発生したセルの数を20で除し、100を乗じて短絡率を算出した。
Figure 2009164014
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例で得られた負極は最表面の粗さが比較例で得られた負極よりも小さく、それによって短絡率が低くなることが判る。また、表には示していないが、各実施例の負極を備えた電池は、サイクル特性が良好なものであった。
本発明の非水電解液二次電池用負極の一実施形態の断面構造を示す模式図である。 図1に示す負極における活物質層の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
10 非水電解液二次電池用負極
11 集電体
12 活物質層
12a 活物質の粒子
13 金属材料
14 無機酸化物含有層

Claims (9)

  1. Si又はSnを含有する活物質の粒子を含む活物質層を備え、最表面に無機酸化物の粒子を含む層が形成されている非水電解液二次電池用負極であって、該活物質の粒子の表面の少なくとも一部がリチウム化合物の形成能の低い金属材料で被覆されていると共に、該金属材料で被覆された該活物質の粒子どうしの間に空隙が形成されていることを特徴とする非水電解液二次電池用負極。
  2. 前記最表面の粗さが、JIS B0601に規定される算術平均粗さRaで表して0.1〜3μmである請求項1記載の非水電解液二次電池用負極。
  3. 前記無機酸化物が、前記活物質がリチウムイオンを吸蔵放出することを妨げない材料であって、かつ電気絶縁性の材料からなる請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用負極。
  4. 前記無機酸化物の粒子の平均粒径D50が0.1〜5μmであり、前記活物質の粒子の平均粒径D50が0.1〜5μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  5. 前記活物質層の空隙率が15〜45%である請求項1ないし4のいずれかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  6. 前記活物質層中に導電性炭素材料を前記活物質の粒子の重量に対して1〜3重量%含む請求項5記載の非水電解液二次電池用負極。
  7. 前記金属材料が、前記活物質層の厚み方向全域にわたって前記活物質の粒子の表面に存在している請求項1ないし6のいずれかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  8. 正極、負極及びこれらの間に介在配置されたセパレータを有し、該負極がSi又はSnを含有する活物質の粒子を含む活物質層を備え、該活物質の粒子の表面の少なくとも一部がリチウム化合物の形成能の低い金属材料で被覆されていると共に、該金属材料で被覆された該活物質の粒子どうしの間に空隙が形成されている非水電解液二次電池において、該負極と該セパレータとの間に無機酸化物の粒子を含む層を有することを特徴とする非水電解液二次電池。
  9. 前記活物質の粒子に予めリチウムが吸蔵されており、リチウムは、電池内において、前記セパレータと前記無機酸化物の粒子を含む層との間に金属リチウム層を介在させ、この状態下に所定時間エージングを行って該粒子に吸蔵されたものである請求項8記載の非水電解液二次電池。
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