JP2009159915A5 - - Google Patents
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Description
この発明は、複数の予備苗載せ棚を上下方向所定間隔置きに配置して設けられた田植機における予備苗載せ棚の構造に関する。
上下数段に配置された田植機の予備苗載せ棚において、予備苗載せ棚同士の棚間隔は、一般的には通常の平らなマット苗が収納できる程度の上下間隔を保持している。ところが、マット苗は地域によって苗丈が異なるため、従来ではその苗丈に応じて予備苗載せ棚の上下間隔を任意調整できるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−46917号公報
上記予備苗載せ棚には、通常の平らなマット苗をそのまま収納する場合と、地域によってはこのマット苗をロール状に丸めて収納する場合とがあり、前者の場合は苗丈に応じた棚間隔調整のため微小の間隔調整で事足りるが、ロール状に丸めたものでは大幅の間隔調整(通常間隔より培以上)が要求される。上記従来構成のものでは、大幅の棚間隔調整が困難であるばかりでなく、上段側の棚ほど上方に高く上昇移動させなければならないため、高い位置への苗の収納や取り出しが容易ではなく、また機体の安定性も不安定となる問題があった。
本発明の課題は、かかる問題点を解消することにあり、上段側の棚を上方に高く移動させることなく、定位置のままであっても下段側との棚間隔を大きく調整することができ、苗の収納、取り出しが容易にできる予備苗載せ棚を具現することにある。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、上下所定間隔おきに配置され予備苗を載置収納する数段の予備苗載せ棚(12)を設けることを特徴とする田植機とする。
すなわち、請求項1記載の本発明は、上下所定間隔おきに配置され予備苗を載置収納する数段の予備苗載せ棚(12)を設けることを特徴とする田植機とする。
請求項2記載の本発明は、数段の予備苗載せ棚(12)を移動自在に設けることを特徴とする請求項1に記載の田植機とする。
請求項3記載の本発明は、予備苗載せ棚(12)を車体から上方に立設する棚支柱(14)に対し外側と内側とに着け替え自在に構成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の田植機とする。
通常の平らなマット苗を収納載置するときは、棚支柱(14)の外側において上下所定間隔置きに配置された数段の予備苗載せ棚(12)のそれぞれ(T1〜T6)に収納載置する。
ロール状に丸めたマット苗を収納載置するときは、例えば、棚支柱(14)の外側に配置された1番上の棚(T1)を外側2番目の棚(T2)近くの内側に着け替え、外側2番目の棚(T2)はそのままにして外側3番目の棚(T3)を外側2番目との上下間隔が狭いため、外側4番目の棚T4近くの内側に着け替え、外側4番目の棚はそのままとし、外側5番目の棚(T5)を外側6番目の棚(T6)近くの内側に着け替えることによって、内側1番目(T1)、外側2番目(T2)、内側3番目(T3)、外側4番目(T4)、内側5番目(T5)、外側6番目(T6)の棚それぞれに丸めた苗を収納載置することができる。
本発明による予備苗載せ棚は、苗補給が効率的に行え、苗補給の省力化が図れる。また、棚支柱に対して内外に着け替えができるため、従来のように、棚を上方に高く移動させることなく上下の棚間隔を大きく調整することができ、ロール状に丸めた苗の収納、取り出しが容易にでき、しかも、通常のマット苗を収納載置する場合と同様に重心が低く機体の安定性がバランス良く保持される。
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、予備苗載せ棚を装備した乗用型田植機を示すものであり、この車体1の略中央に駆動源であるエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケ−ス2内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前輪4及び後輪5とに伝えるようにしている。エンジンEの上方に運転席6が設置され、運転席6の前方には、前輪4,4を操舵するステアリングハンドル7が装備されている。更に、車体1の後部には昇降リンク機構9を介して苗植付部10が装着され、この苗植付部10と車体1との間には苗植付部を上下に昇降する油圧昇降シリンダが装備されている。
図1は、予備苗載せ棚を装備した乗用型田植機を示すものであり、この車体1の略中央に駆動源であるエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケ−ス2内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前輪4及び後輪5とに伝えるようにしている。エンジンEの上方に運転席6が設置され、運転席6の前方には、前輪4,4を操舵するステアリングハンドル7が装備されている。更に、車体1の後部には昇降リンク機構9を介して苗植付部10が装着され、この苗植付部10と車体1との間には苗植付部を上下に昇降する油圧昇降シリンダが装備されている。
苗植付部10は、植付条数分に仕切られた苗載せ面に土付きのマット状苗が載置される苗載タンク10aと、苗載タンク上の苗を圃場に植え付ける植付条数分の植付装置10bと、圃場面上を滑走して整地するフロート10c等からなる。
車体1の前側左右両側部には上下所定間隔置きに配置された数段の予備苗載せ棚12(実施例ではT1〜T6の6段構成)が装備されている。この予備苗載せ棚12は、車体の左右両側部から立設する棚支柱14の外側に設けられ、棚支柱14に対して片持ち状で着脱自在に装着支持されている。棚支柱14は、左右の支柱14,14が前後2本のパイプ支柱14a,14bによって構成され、その下端が車体1から上方に突設する支柱支持台15に一体的に固着支持され、上端が連結部材16によって強固に連結保持され、そして、左右の棚支柱14,14の上端はアーチ型フレーム17にて連結保持された構成になっている。また、支柱支持台15は、補強杆20を介してサイドステップ21に連結構成することにより、棚支柱及びサイドステップの強度アップを図るようにしている。
各苗載せ棚12の基端側には、棚支柱14の外側に設けられた取付具18の取付穴に挿入係止する係止具13が設けられている。また、棚支柱14の内側にも外側の苗載せ棚を着け替えるための取付具19が設けられている。
従って、上記構成により、通常の平たいマット苗を収納載置するときは、図2に示すように、棚支柱14の外側において上下所定間隔置きに配置された数段の予備苗載せ棚12のそれぞれ(T1〜T6)に収納載置することができる。
そして、ロール状に丸めたマット苗を収納載置するときは、例えば、図3に示すように、棚支柱14の外側に配置された1番上の棚(T1)を外側2番目の棚(T2)近くの内側において内側取付具19aに着け替え、外側2番目の棚(T2)はそのままにして外側3番目の棚(T3)を外側2番目との上下間隔が狭いため、外側4番目の棚T4近くの内側取付具19bに着け替え、外側4番目の棚はそのままとし、外側5番目の棚(T5)を外側6番目の棚(T6)近くの内側取付具19cに着け替えることによって、内側1番目(T1)、外側2番目(T2)、内側3番目(T3)、外側4番目(T4)、内側5番目(T5)、外側6番目(T6)の棚それぞれに丸めた苗を収納載置することができる。
また、ロール状に丸めたマット苗を収納載置するとき、棚支柱14の外側に配置された1番上の棚(T1)にそのまま載置するようにし、そして、その下の2番目の棚(T2)は、上下の間隔が狭いため、棚支柱14の内側(内側取付具19a)に着け替え、3番目の棚(T3)はそのままにして4番目の棚(T4)を棚支柱14の内側、つまり、前記着け替えた2番目の棚(T2)の下側の内側取付具19bに着け替え、5番目の棚(T5)はそのままとし、6番目の棚(T6)を内側(内側取付具19c)に着け替えて、外側1番目(T1)、内側2番目(T2)、外側3番目(T3)、内側4番目(T4)、外側5番目(T5)、内側6番目(T6)の棚それぞれに丸めた苗を収納載置することもできる。
なお、上記予備苗載せ棚12は、図4に示すように、外側の各苗載せ棚全てを上方に折り畳み可能とし、この折り畳み可能な苗載せ棚を、上記実施例と同様に苗支柱の内側にも着け替え可能とすることもできる。
図5は予備苗載せ棚の別実施例を示すもので、この図例における苗載せ棚12は前端側が低くなるように傾斜状態にセットする構成とし、前枠12fの上端には苗箱の浮き上がりを阻止する浮上阻止片Gを設けてあり、後枠は取り除いて苗を取り易くしている。これによれば、従来のように機体の振動によって苗箱が浮き上がって脱落することがなく、苗箱は前枠側にずれ込んで浮上阻止片によって上から押えられるようになり、苗箱の浮き上がりが確実に阻止されることになる。
また、図6に示す予備苗載せ棚12は、この棚上でマット苗の形状を修正可能な側面ガイド板12sを設けた構成としている。これによれば、予備苗載せ棚上にマット苗Mを載置するとき、形状不良のマット苗側面を側面ガイド板12sに押し付け(又は叩き付け)て適正寸法幅に修正することができ、形状不良による苗送り不良を解消することができる。
図7に示す実施例は、運転席6やステアリングハンドル7等からなる運転部の周囲を取り囲むように長円形状のレール22を機体上に設置し、このレール22上には4つの移動式苗載せ棚12を移動自在に装架している。この移動式苗載せ棚12には、レール上に沿って転動可能な転動ローラ付きスライダー23を備えて棚移動がスムースに行えるように構成している。なお、この1つの移動式苗載せ棚12は上下数段に配置して数個の苗を載置収納できる構成としてもよい。これによれば、苗を大量に収納することができ、苗補給が効率的に行え、苗補給の省力化が図れる。
図8に示す実施例は、深田になると、HSTのカムスプリングを引っ張ってHSTレバーの自動復帰を防止するようにしたものである。つまり、図例における変速レバー(HSTレバー)24の位置決め軸25には、扇形のカム板26が固定されてあり、このカム板26には変速レバーが中立域、前進変速域、後進変速域の時に、ポジションローラ28が嵌入するカム溝27が形成されている。ポジションローラ28はカムスプリング29を介してカム溝27に押圧付勢されている。そして、このカムスプリング29は連動ワイヤ30を介して昇降リンク機構9のロワ−リンク9dに連結され、作業中、深田になって機体沈下によりロワ−リンクが上がると、これに連動してカムスプリング29が引っ張られ、ポジションローラ28のカム溝27に対する付勢力が高まるようになっている。従って、これにより、作業中、深田による極度の作業負荷がかかっても、変速レバーの自動復帰が防止されることになる。
図9に示す実施例は、ロワ−リンクの動きにより、マーカ作動カムを利用してマーカケーブルが確実に作動するようにしたものである。図例のマーカ作動カム32は、軸芯P回りに揺動変位する構成であり、苗植付部を上下に昇降する油圧昇降シリンダ11のピストンロッド11aの引き込み作動により、ロワ−リンク9dが上がると、ロワ−リンクに設けられた作動ピン33がマーカ作動カム32に接当してこれを押し上げ、マーカ作動カム32の他端に連結されたマーカケーブル34が下方に引かれてマーカが起立するようになっている。従って、かかる実施例によれば、図例のような形状のマーカ作動カムを利用するものであるからマーカケーブルを確実に作動させることができ、特にロワ−リンクを作動させる油圧昇降シリンダは引きシリンダによる場合が有効である。
図10に示す水車マーカ36は、水田面に接地して線引きする状態に転倒する作業状態と、非作業時には苗載せタンク側に起立収納する収納状態とに切替変更できるようになっており、水車マーカ起立収納時には、オペレータが運転席位置から操作できる収納用取っ手39をマーカステー38に設けてあり、また、この取っ手39にはワイヤバンド40を設けることによって水車マーカ36を簡単に起立収納保持することができるようになっている。また、起立収納時に水車マーカ36を作業時(イ)状態から苗載タンクの横幅内に収納する収納時(ロ)状態に姿勢変更できるようにマーカ支持アーム37がマーカステー38に対し回動固定自在で且つマーカステー38の長手方向に摺動自在に構成してある。そして、水車支持アーム37は付勢スプリング41によって常時収納方向に付勢してあり、また、前記収納用取っ手39にはマーカ係止固定用プレート42を設けてあり、水車マーカを作業時(イ)状態から収納時(ロ)状態へ姿勢変更する時には、マーカ支持アーム37を引っ張ってストッパー43から解除すると、水車マーカはマーカ係止固定用プレートに引っ掛け収納することができる。
図12に示すように、苗植付装置10bには、この植付爪が苗を挟持しているか否か、若しくは植付後の苗が植わっているか否かを検出する欠株センサ45が設けられている。この欠株センサ45は、実施例では植付後の苗を検出するようになっており、苗を倒さない程度の荷重でセンシングする構成で、植付装置のフレームから突設する取付ステー46に装備されている。そして、欠株センサ45は、図13に示すようにコントローラ47に入力させて警報装置48を出力させる構成としている。例えば、欠株センサ45が一株以上の連続した欠株を検出すると、警報装置48の一つである警報ランプが点滅する構成としている。本例では植付条数の全条にわたって設けられている畦クラッチランプ49を共用する構成としている。従って、植付条数が4条植えの場合には、4個の畦クラッチランプがモニタパネル上に設置されているが、これらを利用することによって4個の畦クラッチランプのうち、欠株の生じた条の一つが点滅することになる。本例による場合は、警報ランプとして既存の畦クラッチランプを利用するので安価に実施することができる。
12 予備苗載せ棚(T1〜T6)
13 係止具
14 棚支柱
18 外側取付具
19 内側取付具
13 係止具
14 棚支柱
18 外側取付具
19 内側取付具
Claims (3)
- 上下所定間隔おきに配置され予備苗を載置収納する数段の予備苗載せ棚(12)を設けることを特徴とする田植機。
- 数段の予備苗載せ棚(12)を移動自在に設けることを特徴とする請求項1に記載の田植機。
- 予備苗載せ棚(12)を車体から上方に立設する棚支柱(14)に対し外側と内側とに着け替え自在に構成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の田植機。
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