JP2009155112A - 多結晶薄膜の製造方法、複合ナノ結晶層の製造方法、電界放射型電子源、発光デバイス - Google Patents

多結晶薄膜の製造方法、複合ナノ結晶層の製造方法、電界放射型電子源、発光デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】基板の一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状結晶のサイズや形成位置のばらつきを抑制可能な多結晶薄膜の製造方法および複合ナノ結晶層の製造方法、並びに、電子放出効率の向上が可能な電界放射型電子源、発光効率の向上が可能な発光デバイスを提供する。
【解決手段】基板11の一表面側に、アモルファスシリコン膜中に多数の微結晶シリコンを含んでいる微結晶シリコン薄膜21を形成する微結晶シリコン薄膜形成工程(核形成工程)を行い(図1(a))、その後、微結晶シリコン薄膜21中の微結晶シリコンを核として柱状シリコン結晶(柱状結晶)31aを成長させることにより多数の柱状シリコン結晶31aの集合体からなる多結晶シリコン薄膜(多結晶薄膜)31を形成する多結晶シリコン薄膜形成工程(結晶成長工程)を行う(図1(b))。
【選択図】図1

Description

本発明は、多結晶薄膜の製造方法、複合ナノ結晶層の製造方法、電界放射型電子源、発光デバイスに関するものである。
従来から、量子効果を発現する量子デバイスとして、基板(例えば、アルミナ基板、単結晶シリコン基板など)の一表面側にMBE法などにより成長させたGaNナノコラム結晶(直径50〜150nm、高さ数μmの柱状結晶)を利用した発光素子(LED素子)や、基板(例えば、絶縁性基板、シリコン基板など)の一表面側にCVD法などによって成膜した多結晶シリコン薄膜(柱状結晶の集合体)を陽極酸化処理することにより柱状結晶(多結晶シリコンのグレイン)間に形成されるナノメータオーダの微結晶シリコンを利用した発光デバイス(EL素子)や電界放射型電子源などが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−338619号公報 菊池 昭彦、外2名、"窒化物半導体ナノコラム結晶を用いた新しい機能性デバイス材料の開発"、〔online〕、[平成19年12月15日検索]、インターネット<URL:http://nedo.go.jp/itd/teian/ann-mtg/fy16/seikahoukokukai/pdf/c/c-03.pdf>
ところで、上記特許文献1や上記非特許文献1に記載の柱状結晶は、CVD法やMBE法などによって成長されるが、基板や基板の上記一表面上の電極との密着性が低い、柱状結晶のサイズや形成位置を制御するのが難しい、基板の上記一表面に対して垂直ではなく傾いた柱状結晶となってしまう、成長途中で柱状結晶が分断されてしまう、などの問題があった。このため、発光デバイスや電界放射型電子源の製造中に柱状結晶の集合体からなる多結晶薄膜が基板の上記一表面側から剥れたり、柱状結晶のサイズや形成位置のばらつきなどに起因して発光デバイスの発光効率や電界放射型電子源の電子放出効率が低下したりするという問題があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、基板の一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状結晶のサイズや形成位置のばらつきを抑制可能な多結晶薄膜の製造方法および複合ナノ結晶層の製造方法、並びに、電子放出効率の向上が可能な電界放射型電子源、発光効率の向上が可能な発光デバイスを提供することにある。
請求項1の発明は、基板の一表面側に多数の柱状結晶の集合体からなる多結晶薄膜を製造する多結晶薄膜の製造方法であって、基板の一表面側に多数の柱状結晶を成長させるための多数の核を形成する核形成工程と、核形成工程の後で基板の上記一表面に垂直な方向へ核から柱状結晶を成長させる結晶成長工程とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、基板の一表面側に多数の柱状結晶を成長させるための核を形成してから、柱状結晶を成長させるので、基板の一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状結晶のサイズや形成位置のばらつきを抑制可能になり、また、柱状結晶の結晶性や基板などの下地との密着性を向上させることが可能になる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記核形成工程では、前記核となる微結晶シリコンを含む微結晶シリコン薄膜を形成することを特徴とする。
この発明によれば、前記核形成工程では、前記核となる微結晶シリコンを含む微結晶シリコン薄膜を形成するので、前記核を比較的低温で容易に形成することができ、また、微結晶シリコン薄膜の成膜条件を適宜変えることにより、微結晶シリコンのサイズや密度を制御することが可能となり、結果的に前記結晶成長工程にて形成される柱状結晶のサイズを制御することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記核形成工程と前記結晶成長工程との間に、前記核をアニールするアニール工程を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記核形成工程と前記結晶成長工程との間に、前記核をアニールするアニール工程を備えるので、アニール工程のアニール条件を適宜変えることにより、前記核のサイズを制御することができ、結果的に前記結晶成長工程にて形成される柱状結晶のサイズを制御することができる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記核形成工程では、前記核として島状の薄膜を形成することを特徴とする。
この発明によれば、前記核形成工程では、前記核として島状の薄膜を形成するので、前記核をスパッタ法やCVD法などにより比較的低温で容易に形成することができ、しかも、前記核の材料の選択肢が多くなる。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記核形成工程では、前記核をナノインプリント法により形成することを特徴とする。
この発明によれば、前記核形成工程では、前記核をナノインプリント法により形成するので、前記核の材料の選択肢が多くなるとともに、前記核の形成位置やサイズの精度を高めることができ、柱状結晶の形成位置およびサイズの制御性が向上する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の多結晶薄膜の製造方法により製造された多結晶薄膜に対して陽極酸化処理を施すことにより柱状結晶とナノメータオーダの微結晶シリコンとが混在する複合層を形成し、当該複合層に対して酸化処理もしくは窒化処理もしくは酸窒化処理を施すことにより柱状結晶および微結晶シリコンそれぞれの表面に絶縁膜を形成することで複合ナノ結晶層を形成することを特徴とする。
この発明によれば、柱状結晶の形成位置およびサイズのばらつきが少なく、表面に絶縁膜が形成された柱状結晶と、表面に絶縁膜が形成され隣り合う柱状結晶間に介在するナノメータオーダの微結晶シリコンとが混在する複合ナノ結晶層を製造することが可能になる。
請求項7の発明は、表面電極と下部電極との間に電界励起により下部電極から注入された電子を表面電極へ向って加速する強電界ドリフト層を備え、強電界ドリフト層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなることを特徴とする。
この発明によれば、強電界ドリフト層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなるので、電界放射型電子源の電子放出効率を向上させることが可能になる。
請求項8の発明は、透明電極からなる表面電極と下部電極との間に電界励起により発光する発光層を備え、発光層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなることを特徴とする。
この発明によれば、発光層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなるので、発光デバイスの発光効率を向上させることが可能になる。
請求項1の発明では、基板の一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状結晶のサイズや形成位置のばらつきを抑制可能になるという効果がある。
請求項6の発明では、柱状結晶の形成位置およびサイズのばらつきが少なく、表面に絶縁膜が形成された柱状結晶と、表面に絶縁膜が形成され隣り合う柱状結晶間に介在するナノメータオーダの微結晶シリコンとが混在する複合ナノ結晶層を製造することが可能になるという効果がある。
請求項7の発明では、電界放射型電子源の電子放出効率を向上させることが可能になるという効果がある。
請求項8の発明では、発光デバイスの発光効率を向上させることが可能になるという効果がある。
(実施形態1)
以下、本実施形態の多結晶薄膜の製造方法について図1を参照しながら説明する。
まず、基板11の一表面側に、アモルファスシリコン膜中に多数の微結晶シリコンを含んでいる微結晶シリコン薄膜21を形成する微結晶シリコン薄膜形成工程を行い(図1(a))、その後、微結晶シリコン薄膜21中の微結晶シリコンを核として柱状シリコン結晶(柱状結晶)31aを成長させることにより多数の柱状シリコン結晶31aの集合体からなる多結晶シリコン薄膜(多結晶薄膜)31を形成する多結晶シリコン薄膜形成工程を行う(図1(b))。なお、本実施形態では、微結晶シリコン薄膜形成工程が、基板11の一表面側に多数の柱状結晶を成長させるための多数の核を形成する核形成工程を構成し、多結晶シリコン薄膜形成工程が、核形成工程の後で基板11の上記一表面に垂直な方向へ核から柱状結晶を成長させる結晶成長工程を構成している。
ここにおいて、基板11としては、例えば、抵抗率が導体の抵抗率に比較的近いn形の単結晶シリコン基板や絶縁性基板(絶縁性を有するガラス基板、絶縁性を有するセラミック基板など)などを用いればよい。
微結晶シリコン薄膜21は、例えば、プラズマCVD法により成膜すればよく、微結晶シリコンのサイズや密度は、成膜条件によって制御することができる。例えば、原料ガスとして水素希釈のモノシラン(SiH4)ガスを用いる場合、Hガスの流量とSiH4ガスとの流量比で決まる水素希釈率や放電パワー密度や基板温度(成膜温度)が高いほど、微結晶シリコンのサイズが大きくなり、結晶化率(微結晶シリコンの体積分率)が大きくなる。ここで、例えば、直径が100nmの円柱状の柱状結晶を成長させるために、直径40nmの微結晶シリコンが略100nm間隔で含まれる微結晶シリコン薄膜21を成膜するには、結晶化率が略10%となるような成膜条件で微結晶シリコン薄膜21を成膜すればよい。なお、原料ガスとしては、SiH4ガスの代わりに、ジメチルシラン(Si(CH3)22)ガスなどを使用してもよい。
本実施形態では、微結晶シリコン薄膜21の成膜条件として、プラズマCVD装置において、SiHガスの流量を標準状態で0.02L/min(20sccm)、Hガスの流量を標準状態で1.6L/min(1600sccm)、基板温度を250℃、チャンバ内の圧力(放電圧力)を100Pa、放電パワー密度を0.11W/cm、膜厚を0.4μmとしたが、これらの数値は一例であり、特に限定するものではない。
また、微結晶シリコン薄膜21は、アモルファスシリコン膜中に微結晶シリコンを含んだ膜に限らず、例えば、アモルファスシリコン窒化膜中に微結晶シリコンを含んだ膜でもよく、この場合は、例えば、ECR(Electron Cyclotron Resonance)−プラズマCVD法により成膜すればよい。また、この場合の成膜条件としては、ECR−プラズマCVD装置において、SiH4ガスの流量を標準状態で0.01L/min(20sccm)、アンモニア(NH3)ガスの流量を標準状態で0.001L/min(1sccm)、H2ガスの流量を標準状態で0.09L/min(90sccm)、基板温度を350℃、チャンバ内の圧力を1Pa、マイクロ波の周波数を2.45GHz、マイクロ波パワーを1.1W/cm、基板支持台に印加する交流バイアスのパワー密度を0.22W/cm、磁束密度を875Gaussとして成膜することにより、結晶化率が略35%の微結晶シリコンを含むアモルファスシリコン窒化膜が得られる。また、結晶化率は、マイクロ波パワー密度を変えることによって制御することが可能であり、例えば、マイクロ波パワー密度を0.22W/cmに設定すれば、結晶化率が略10%の膜を形成することができるので、所望の柱状結晶の粒径に応じて微結晶シリコン薄膜21の結晶化率を設定すればよい。
なお、微結晶シリコン薄膜21を真空中もしくは不活性ガス雰囲気中でアニール処理することにより、微結晶シリコン薄膜21中の微結晶シリコンのサイズを制御することも可能であり、しかも、アニール処理を行うことにより、基板11と微結晶シリコン薄膜21との密着性を改善することができる。
多結晶シリコン薄膜31を成膜する多結晶シリコン薄膜形成工程では、多結晶シリコン薄膜31を、例えば、プラズマCVD法により成膜すればよい。この場合の成膜条件は、プラズマCVD装置において、例えば、SiHガスの流量を標準状態で0.02L/min(20sccm)、Hガスの流量を標準状態で0.4L/min(400sccm)、基板温度を500℃、チャンバ内の圧力(放電圧力)を130Pa、放電パワー密度を12W/cmとし、膜厚は当該多結晶シリコン薄膜31を利用して製造する量子デバイスに応じて適宜設定すればよい。また、多結晶シリコン薄膜31の成膜方法は、プラズマCVD法に限らず、例えば、減圧CVD法や熱CVD法などを採用してもよい。
以上説明した本実施形態の多結晶シリコン薄膜31の製造方法によれば、基板11の上記一表面側に多数の柱状シリコン結晶31aを成長させるための核を形成してから、柱状シリコン結晶31aを成長させるので、基板11の上記一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状シリコン結晶31aのサイズや形成位置のばらつきを抑制可能になり、また、柱状シリコン結晶31aの結晶性や基板11などの下地との密着性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態の多結晶シリコン薄膜31の製造方法では、核形成工程において、核として微結晶シリコンを含む微結晶シリコン薄膜21を形成するので、核を比較的低温で容易に形成することができ、また、微結晶シリコン薄膜21の成膜条件を適宜変えることにより、微結晶シリコンのサイズや密度を制御することが可能となり、結果的に結晶成長工程にて形成される柱状シリコン結晶31aのサイズを制御することができる。また、核形成工程と結晶成長工程との間に、核をアニールするアニール工程を行うようにすれば、アニール工程のアニール条件を適宜変えることにより、核のサイズを制御することができ、結果的に結晶成長工程にて形成される柱状シリコン結晶のサイズを制御することができる。
(実施形態2)
以下、本実施形態の多結晶薄膜の製造方法について図2を参照しながら説明するが、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
まず、基板11の一表面側に多数の柱状シリコン結晶(柱状結晶)31a(図2(b)参照)を成長させるための多数の島状の薄膜からなる核22を形成する核形成工程を行い(図2(a))、その後、基板11の上記一表面に垂直な方向へ核22から柱状シリコン結晶31aを成長させることにより多数の柱状シリコン結晶31aの集合体からなる多結晶シリコン薄膜(多結晶薄膜)31を形成する多結晶シリコン薄膜形成工程を行う(図2(b))。なお、本実施形態では、多結晶シリコン薄膜形成工程が、核形成工程の後で基板11の上記一表面に垂直な方向へ核22から柱状結晶を成長させる結晶成長工程を構成している。
核形成工程では、スパッタ法により島状の薄膜からなる核22を形成するようにしている。ところで、スパッタ法では、原子層エピタキシー法のように1原子層ごとに成長するのではなく、成膜初期には基板11の表面に島状の薄膜が形成され、その後、隣り合う島状の薄膜同士が合体して連続膜となるので、薄膜の成長を数nm程度までの膜厚で停止すると薄膜は連続膜ではなく、島状に分離した島状の薄膜となるので、核形成工程では、核22として島状の薄膜を形成する。
島状の薄膜からなる核22をスパッタ法により形成する場合の条件としては、例えば、ターゲット材料としてNiを採用し、アルゴンガスの流量を標準状態で0.05L/min(50sccm)、チャンバ内の圧力(放電圧力)を1,3Pa、放電パワー密度を6W/cm、最大膜厚を3nmとしたがこれらの数値は一例であり、特に限定するものではない。なお、核22の材料はNiに限らず、Au、Al、Inなどの金属材料や、Si、Geなどの半導体材料でもよい。また、核22となる島状の薄膜の形成方法は、スパッタ法に限らず、例えば、CVD法や蒸着法やイオンプレーティング法などを採用してもよい。
多結晶シリコン薄膜31を成膜する多結晶シリコン薄膜形成工程については実施形態1と同様なので説明を省略する。
以上説明した本実施形態の多結晶シリコン薄膜31の製造方法によれば、基板11の上記一表面側に多数の柱状シリコン結晶31aを成長させるための核22を形成してから、柱状シリコン結晶31aを成長させるので、基板11の上記一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状シリコン結晶31aのサイズや形成位置のばらつきを抑制可能になり、また、柱状シリコン結晶31aの結晶性や基板11などの下地との密着性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態では、核形成工程において核22として島状の薄膜を形成するので、核22をスパッタ法やCVD法などにより比較的低温で容易に形成することができ、しかも、核22の材料の選択肢が多くなる。
(実施形態3)
以下、本実施形態の多結晶薄膜の製造方法について図3を参照しながら説明するが、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
まず、シリコン基板101上に電子線用レジストをスピンコート法により回転塗布してから電線線を照射して所望の核23a(図3(g)参照)のパターンに合わせてパターニングした第1のレジスト層102を形成する第1のレジスト層形成工程を行うことによって、図3(a)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、第1のレジスト層102のパターンを、直径が100nm、高さが300nmの円柱が200nm間隔で並んだパターンとした。
その後、第1のレジスト層102が形成されたシリコン基板101をマスタとして転写用金型103を電鋳により形成する電鋳工程を行うことによって、図3(b)に示す構造を得る。なお、転写用金型103は、核23aに対応する部位に凹部104が形成されている。
次に、基板11の一表面側に核23aの材料(例えば、Niなど)からなる第1の所定膜厚(例えば、100nm)の核材料膜23をスパッタ法により成膜する核材料膜形成工程を行うことによって、図3(c)に示す構造を得る。なお、核材料膜23の成膜方法は、スパッタ法に限らず、CVD法や蒸着法やイオンプレーティング法などを採用してもよい。
その後、基板11の上記一表面側にレジスト(例えば、PMMAなど)をスピンコート法により回転塗布して第2の所定膜厚(例えば、300nm)の第2のレジスト層41を形成する第2のレジスト層形成工程を行うことによって、図3(d)に示す構造を得る。
その後、多数の核23aそれぞれに対応する部位に凹部104が形成された転写用金型103を第2のレジスト層41に押し付けて転写用金型103の各凹部104の形状を第2のレジスト層41に転写する転写工程を行うことによって、図3(f)に示す構造を得る。ここにおいて、転写工程では、図3(e)に示すように転写用金型103を第2のレジスト層41にプレスしてから第2のレジスト層41を硬化させ、続いて、第2のレジスト層41から転写用金型103を離型する。なお、転写工程におけるプレス条件は、プレス温度を120℃、プレス圧力を20MPa、プレス保持時間を5分とし、常温まで冷却した後、離型する。
上述の転写工程の後で、第2のレジスト層41をマスクとして基板11の上記一表面側の核材料膜23をドライエッチングすることによりそれぞれ核材料膜23の一部からなる多数の核23aを形成する核材料膜パターニング工程を行うことによって、図3(g)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、上述の核材料膜形成工程と第2のレジスト層形成工程と転写工程と核材料膜パターニング工程とで、基板11の一表面側に多数の柱状シリコン結晶(柱状結晶)31aを成長させるための多数の核23aを形成する核形成工程を構成している。要するに、核形成工程では、多数の核23aをナノインプリント法により形成している。
上述の核形成工程の後、基板11の上記一表面に垂直な方向へ核23から柱状シリコン結晶31aを成長させることにより多数の柱状シリコン結晶31aの集合体からなる多結晶シリコン薄膜(多結晶薄膜)31を形成する多結晶シリコン薄膜形成工程を行うことにより、図3(g)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、多結晶シリコン薄膜形成工程が、核形成工程の後で基板11の上記一表面に垂直な方向へ核23から柱状結晶を成長させる結晶成長工程を構成している。また、多結晶シリコン薄膜31を成膜する多結晶シリコン薄膜形成工程については実施形態1と同様なので説明を省略する。
以上説明した本実施形態の多結晶シリコン薄膜31の製造方法によれば、基板11の上記一表面側に多数の柱状シリコン結晶31aを成長させるための核23aを形成してから、柱状シリコン結晶31aを成長させるので、基板11の上記一表面に垂直な方向へ成長させる多数の柱状シリコン結晶31aのサイズや形成位置のばらつきを抑制可能になり、また、柱状シリコン結晶31aの結晶性や基板11などの下地との密着性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態の多結晶シリコン薄膜31の製造方法では、核形成工程において、核23aをナノインプリント法により形成するので、核23aの材料の選択肢が多くなるとともに、実施形態1,2に比べて核23aの形成位置やサイズの精度を高めることができ、柱状シリコン結晶31の形成位置およびサイズの制御性が向上する。
(実施形態4)
本実施形態では、量子デバイスとして電界放射により電子を放出する電界放射型電子源を例示する。
本実施形態の電界放射型電子源10は、図4(a)に示すように、絶縁性基板(例えば、絶縁性を有するガラス基板、絶縁性を有するセラミック基板など)からなる基板11の一表面側に電子源素子10aが形成されている。ここにおいて、電子源素子10aは、基板11の上記一表面側に形成された下部電極2と、下部電極2上に形成された後述の複合ナノ結晶層6と、複合ナノ結晶層6上に形成された表面電極7とで構成されている。つまり、電子源素子10aは、表面電極7と下部電極2とが対向しており、表面電極7と下部電極2との間に複合ナノ結晶層6が挟まれている。ここに、下部電極2の厚さは300nmに設定し、表面電極7の厚さは10nmに設定してあるが、こられの値は特に限定するものではない。
ところで、下部電極2は金属材料からなる単層(例えば、Cr,W,Ti,Ta,Ni,Al,Cu,Au,Pt,Moなどの金属あるいは合金あるいはシリサイドなど金属間化合物からなる単層)または多層(例えば、Cr,W,Ti,Ta,Ni,Al,Cu,Au,Pt,Moなどの金属あるいは合金あるいはシリサイドなど金属間化合物からなる多層)の金属薄膜により構成されている。
また、複合ナノ結晶層6は、実施形態1〜3のいずれかの多結晶薄膜の製造方法により製造した多結晶シリコン薄膜31(図6(a)参照)に対して後述のナノ結晶化プロセス(陽極酸化処理)を施してから酸化プロセス(酸化処理)を施すことにより形成されており、図4(b)に示すように、複数の柱状シリコン結晶(柱状結晶)31aと、各柱状シリコン結晶31aそれぞれの表面に形成された薄いシリコン酸化膜からなる絶縁膜32と、隣り合う柱状シリコン結晶31a間に介在する多数のナノメータオーダの微結晶シリコン33と、各微結晶シリコン33それぞれの表面に形成され当該微結晶シリコン33の結晶粒径よりも小さな膜厚のシリコン酸化膜からなる絶縁膜34とを含んでおり、柱状シリコン結晶31a、微結晶シリコン33、各絶縁膜32,34以外の領域はアモルファスシリコン若しくは一部が酸化したアモルファスシリコンよりなるアモルファス領域35により構成されていると考えられる。すなわち、複合ナノ結晶層6は、柱状シリコン結晶31aおよび隣り合う柱状シリコン結晶31aの粒界付近に存在する多数の微結晶シリコン33が混在している。なお、各柱状シリコン結晶31aは、基板11の厚み方向に沿って延びている(つまり、各柱状シリコン結晶31aは下部電極2の厚み方向に延びている)。また、本実施形態では、複合ナノ結晶層6が、表面電極7と下部電極2との間に電界励起により下部電極2から注入された電子を表面電極7へ向って加速する強電界ドリフト層を構成している。
また、表面電極7は、Auなどの金属材料からなる金属薄膜により構成してあるが、表面電極7の金属材料は、Auに限らず、導電率が比較的高く且つ仕事関数が比較的小さく、耐酸化性に優れ化学的に安定な金属材料であればよく、例えば、Ptなどを採用してもよく、また、表面電極7は単層構造に限らず、2層構造としてもよい。
図4(a)に示す構成の電子源素子10aから電子を放出させるには、例えば、図5に示すように、表面電極7に対向配置されたコレクタ電極9を設け、表面電極7とコレクタ電極9との間を真空とした状態で、表面電極7が下部電極2に対して高電位側となるように表面電極7と下部電極2との間に直流電圧Vpsを印加するとともに、コレクタ電極9が表面電極7に対して高電位側となるようにコレクタ電極9と表面電極7との間に直流電圧Vcを印加する。各直流電圧Vps,Vcを適宜に設定すれば、下部電極2から注入された電子が複合ナノ結晶層6をドリフトし表面電極7を通して放出される(図5中の一点鎖線は表面電極7を通して放出された電子eの流れを示す)。なお、複合ナノ結晶層6の表面に到達した電子はホットエレクトロンであると考えられ、表面電極7を容易にトンネルし真空中に放出される。つまり、複合ナノ結晶層6では、下部電極2に対して表面電極7を高電位側としたときに作用する電界により下部電極2から表面電極7へ向かう向きへ電子が加速されてドリフトする量子効果が発現することになる。
電子源素子10aでは、表面電極7と下部電極2との間に流れる電流をダイオード電流Ipsと呼び、コレクタ電極9と表面電極7との間に流れる電流をエミッション電流(放出電子電流)Ieと呼ぶことにすれば(図5参照)、ダイオード電流Ipsに対するエミッション電流Ieの比率(=Ie/Ips)が大きいほど電子放出効率(=(Ie/Ips)×100〔%〕)が高くなるが、表面電極7と下部電極2との間に印加する直流電圧Vpsを10〜20V程度の低電圧としても電子を放出させることができ、電子放出特性の真空度依存性が小さくポッピング現象が発生せず安定して電子を放出することができる。
上述の電子源素子10aでは、次のようなモデルで電子放出が起こると考えられる。電子源素子10aから電子を放出させるには、例えば、表面電極7と下部電極2との間に表面電極7を高電位側として直流電圧Vpsを印加するとともに、コレクタ電極9と表面電極7との間にコレクタ電極9を高電位側として直流電圧Vcを印加する。ここで、電子eは下部電極2から複合ナノ結晶層6に熱的に励起されて注入される。一方、複合ナノ結晶層6に直流電圧Vpsを印加すると、大部分の電界は絶縁膜34にかかる。このため、複合ナノ結晶層6に注入された電子eは絶縁膜34にかかっている強電界により加速され、複合ナノ結晶層6内で柱状シリコン結晶31aの間の領域を表面電極7に向かって図4(b)中の矢印の向き(図4(b)における上向き)にドリフトする。ここで、直流電圧Vpsが所定値(例えば、表面電極7の電位が仕事関数以上となる電圧)以上であれば、表面電極7に到達した電子eが表面電極7をトンネルし真空中に放出される。ここで、複合ナノ結晶層6中の各微結晶シリコン33はボーア半径程度の大きさであり、電子eは微結晶シリコン33で散乱されることなくトンネルする。このため、微結晶シリコン33表面の薄い絶縁膜34にかかっている強電界で加速された電子eは、複合ナノ結晶層6中をほとんど散乱されることなくドリフトし、表面電極7を通して真空中に放出される。また、複合ナノ結晶層6で発生した熱は柱状シリコン結晶31aを通して放熱されるから、電子放出時にポッピング現象が発生せず、安定して電子を放出することができる。なお、複合ナノ結晶層6の表面に到達した電子はホットエレクトロンであると考えられ、表面電極7を容易にトンネルし真空中に放出される。以上説明した動作原理の電子源素子10aは、弾道電子面放出型電子源(Ballistic electron Surface-emitting Device)と呼ばれている。
以下、上述の電界放射型電子源10の製造方法について図6を参照しながら説明する。
まず、絶縁性基板からなる基板11の一表面側に下部電極2を形成し、続いて、下部電極2上に所定膜厚(例えば、1.5μm)のノンドープの多結晶シリコン薄膜31を形成することにより、図6(a)に示すような構造が得られる。なお、下部電極2の形成方法としては、例えば、スパッタ法や蒸着法などを採用すればよい。また、ノンドープの多結晶シリコン薄膜31の形成方法としては、実施形態1〜3のいずれかの多結晶シリコン薄膜31の製造方法を採用すればよい。
ノンドープの多結晶シリコン薄膜31を形成した後、上述のナノ結晶化プロセスを行うことにより、多結晶シリコン薄膜31の柱状シリコン結晶31aと微結晶シリコン33とアモルファスシリコンとが混在する複合層4が形成され、図6(b)に示すような構造が得られる。ここにおいて、ナノ結晶化プロセスでは、55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを略1:1で混合した混合液よりなる電解液の入った処理槽を利用し、白金電極(図示せず)と下部電極2との間に電圧を印加して、多結晶シリコン薄膜31に光源(例えば、500Wのタングステンランプなど)から光照射を行いながら所定の定電流(例えば、電流密度が12mA/cmの電流)を所定時間(例えば、10秒)だけ流すことによって複合層4が形成される。なお、陽極酸化反応は、隣り合う柱状シリコン結晶31の粒界付近で優先的に反応が進むので、多数の微結晶シリコン33が多結晶シリコン薄膜31の厚み方向に連なって形成される。
上述のナノ結晶化プロセスの終了した後に、酸化プロセスを行うことによって上述の図4(b)のような構成の複合ナノ結晶層6が形成され、図6(c)に示すような構造が得られる。酸化プロセスでは、例えば、エチレングリコールからなる有機溶媒中に0.04mol/Lの硝酸カリウムからなる溶質を溶かした溶液よりなる電解質溶液の入った酸化処理槽を利用し、白金電極(図示せず)と下部電極2との間に所定の電圧を印加して定電流(例えば、電流密度が0.1mA/cmの電流)を流し、白金電極と下部電極2との間の電圧が20Vだけ上昇するまで複合ナノ結晶層4を電気化学的に酸化することによって上述の柱状シリコン結晶31a、微結晶シリコン33、各絶縁膜32,34を含む複合ナノ結晶層6を形成している。なお、酸化プロセスは、電気化学的な酸化方法に限らず、例えば、急速熱酸化法、プラズマ酸化法、オゾンによる酸化方法などを採用してもよい。
複合ナノ結晶層6を形成した後、複合ナノ結晶層6上に表面電極7を蒸着法やスパッタ法などにより形成することによって、図6(d)に示す構造の電界放射型電子源10が得られる。
上述の電界放射型電子源10の製造方法における複合ナノ結晶層6の製造方法によれば、実施形態1〜3のいずれかの多結晶シリコン薄膜31に対して陽極酸化処理を施すことにより柱状シリコン結晶31aとナノメータオーダの微結晶シリコン33とが混在する複合層4を形成し、当該複合層4に対して酸化処理を施すことにより柱状シリコン結晶31aおよび微結晶シリコン33それぞれの表面に絶縁膜32,34を形成することで複合ナノ結晶層6を形成するので、柱状シリコン結晶31aの形成位置およびサイズのばらつきが少なく、表面に絶縁膜32が形成された柱状シリコン結晶31aと、表面に絶縁膜34が形成され隣り合う柱状シリコン結晶31a間に介在するナノメータオーダの微結晶シリコン33とが混在する複合ナノ結晶層6を製造することが可能になる。
また、本実施形態の電界放射型電子源10によれば、表面電極7と下部電極2との間に電界励起により下部電極2から注入された電子を表面電極7へ向って加速する強電界ドリフト層を備え、上述の複合ナノ結晶層6の製造方法により製造された複合ナノ結晶層6からなるので、電界放射型電子源10の電子放出効率を向上させることが可能になる。
ところで、本実施形態では、複合ナノ結晶層6における各絶縁膜32,34がシリコン酸化膜により構成されているが、シリコン酸化膜の代わりにシリコン窒化膜やシリコン酸窒化膜により構成されるようにしてもよく、この場合には、上述の酸化プロセス(酸化処理)の代わりに、窒化プロセス(窒化処理)や酸窒化プロセス(酸窒化処理)を採用すればよい。
なお、本実施形態の電界放射型電子源10をディスプレイの電子源として利用する場合には、下部電極2、表面電極7、複合ナノ結晶層6などを適宜にパターニングして多数の電子源素子10aを基板11の上記一表面側にマトリクス状に配列すればよい。
(実施形態5)
本実施形態では、量子デバイスとして電界励起により量子効果が発現して発光する発光デバイスを例示する。
図7(a)に示す本実施形態の発光デバイス20の基本構成は実施形態4の電界放射型電子源10と略同じであり、下部電極2と表面電極7との間に介在する複合ナノ結晶層6(図7(b)参照)が発光層を構成し、表面電極7がITO膜などの透明導電膜により形成されている点が相違する。なお、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の発光デバイス20から光を放出させるには、表面電極7と下部電極2との間に電圧を印加すればよく、表面電極7と下部電極2との間に電圧を印加することによって発光層を構成する複合ナノ結晶層6に電界が作用して複合ナノ結晶層6が発光する量子効果が発現し、複合ナノ結晶層6にて発光した光が表面電極7を透過して外部へ放出される。
以下、発光デバイス20の製造方法について図8を参照しながら説明するが、実施形態4と同様の工程については説明を適宜省略する。
まず、絶縁性基板からなる基板11の一表面側に下部電極2を形成し、続いて、下部電極2上にノンドープの多結晶シリコン薄膜31を形成することにより、図8(a)に示すような構造が得られる。ノンドープの多結晶シリコン薄膜31の形成方法としては、実施形態1〜3のいずれかの多結晶シリコン薄膜31の製造方法を採用すればよい。
ノンドープの多結晶シリコン薄膜31を形成した後、ナノ結晶化プロセス(陽極酸化処理)を行うことにより、多結晶シリコン薄膜31の柱状シリコン結晶31aと微結晶シリコン33とアモルファスシリコンとが混在する複合層4が形成され、図8(b)に示すような構造が得られる。
上述のナノ結晶化プロセスの終了した後に、酸化プロセス(酸化処理)を行うことによって上述の図7(b)のような構成の複合ナノ結晶層6が形成され、図8(c)に示すような構造が得られる。
複合ナノ結晶層6を形成した後、複合ナノ結晶層6上に透明導電膜(例えば、ITO膜など)からなる表面電極7をスパッタ法などにより形成することによって、図8(d)に示す構造の発光デバイス20が得られる。
本実施形態の発光デバイス20によれば、透明電極からなる表面電極7と下部電極2との間に電界励起により発光する発光層を備え、当該発光層が上述の複合ナノ結晶層6の製造方法により製造された複合ナノ結晶層6からなるので、発光デバイス20の発光効率を向上させることが可能になる。
なお、発光層は、絶縁膜32,34を必ずしも備えている必要はなく、この場合には上述の酸化処理を省略し、複合層4により発光層を構成するようにすればよい。
実施形態1の多結晶薄膜の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態2の多結晶薄膜の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態3の多結晶薄膜の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態4の電界放射型電子源を示し、(a)は概略断面図、(b)は要部説明図である。 同上の電界放射型電子源の動作説明図である。 同上の電界放射型電子源の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 実施形態5の発光デバイスを示し、(a)は概略断面図、(b)は要部説明図である。 同上の発光デバイスの製造方法を説明するための主要工程断面図である。
符号の説明
2 下部電極
4 複合層
6 複合ナノ結晶層
7 表面電極
10 電界放射型電子源
11 基板
20 発光デバイス
21 微結晶シリコン薄膜
22 核(島状の薄膜)
23a 核
31 多結晶シリコン薄膜(多結晶薄膜)
31a 柱状シリコン結晶(柱状結晶)
32 絶縁膜
33 微結晶シリコン
34 絶縁膜

Claims (8)

  1. 基板の一表面側に多数の柱状結晶の集合体からなる多結晶薄膜を製造する多結晶薄膜の製造方法であって、基板の一表面側に多数の柱状結晶を成長させるための多数の核を形成する核形成工程と、核形成工程の後で基板の上記一表面に垂直な方向へ核から柱状結晶を成長させる結晶成長工程とを備えることを特徴とする多結晶薄膜の製造方法。
  2. 前記核形成工程では、前記核となる微結晶シリコンを含む微結晶シリコン薄膜を形成することを特徴とする請求項1記載の多結晶薄膜の製造方法。
  3. 前記核形成工程と前記結晶成長工程との間に、前記核をアニールするアニール工程を備えることを特徴とする請求項2記載の多結晶薄膜の製造方法。
  4. 前記核形成工程では、前記核として島状の薄膜を形成することを特徴とする請求項1記載の多結晶薄膜の製造方法。
  5. 前記核形成工程では、前記核をナノインプリント法により形成することを特徴とする請求項1記載の多結晶薄膜の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の多結晶薄膜の製造方法により製造された多結晶薄膜に対して陽極酸化処理を施すことにより柱状結晶とナノメータオーダの微結晶シリコンとが混在する複合層を形成し、当該複合層に対して酸化処理もしくは窒化処理もしくは酸窒化処理を施すことにより柱状結晶および微結晶シリコンそれぞれの表面に絶縁膜を形成することで複合ナノ結晶層を形成することを特徴とする複合ナノ結晶層の製造方法。
  7. 表面電極と下部電極との間に電界励起により下部電極から注入された電子を表面電極へ向って加速する強電界ドリフト層を備え、強電界ドリフト層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなることを特徴とする電界放射型電子源。
  8. 透明電極からなる表面電極と下部電極との間に電界励起により発光する発光層を備え、発光層が請求項6記載の複合ナノ結晶層の製造方法により製造された複合ナノ結晶層からなることを特徴とする発光デバイス。
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