JP2009154604A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝達比可変機構を備える車両用操舵装置において、装置の全長を短くすること。
【解決手段】車両用操舵装置1は、操舵部材に連なる第1のシャフト11および転舵機構に連なる第2のシャフト12を同軸上に連結した伝達比可変機構5と、伝達比可変機構5を駆動するために第1および第2のシャフト11,12とは同軸的に配置された伝達比可変機構用モータ23とを備えている。伝達比可変機構用モータ23は筒状のロータ231を含む。このロータ231のロータコア85の径方向内方に収容空間90が区画されている。トルクセンサ44の少なくとも一部が上記収容空間90内に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
入力回転角に対する出力回転角の比としての伝達比を変化することのできる伝達比可変機構が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開平5−105103号公報 特開2004−256087号公報 特開2005−162124号公報 特開2005−67284号公報 特開2007−145067号公報
伝達比可変機構は、たとえば、引用文献5の段落番号[0015]に記載されているように、駆動源としてのモータと、差動機構としての波動歯車機構とを備えている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフトの回転に、上記のモータ駆動に基づくステアリングシャフトの回転を上乗せするようになっている。これにより、ラックアンドピニオン機構に入力されるステアリングシャフトの回転を、増速または減速し、ステアリングホイールと操舵車輪との間の伝達比を可変させる。
このような伝達比可変機構を備える車両用操舵装置において、装置の全長を短くすることが要請されている。本発明は、この課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)に連なる第1の軸(11)および転舵機構(10)に連なる第2の軸(12)を同軸上に連結した差動機構(5)と、差動機構を駆動するために第1および第2の軸とは同軸的に配置された伝達比可変用モータ(23)とを備える車両用操舵装置(1)において、上記伝達比可変用モータは筒状のロータ(231)を含み、このロータの径方向内方に収容空間(90)が区画され、車両用操舵装置に備えられる所定のセンサ(44;44A,43,45)の少なくとも一部が上記収容空間内に配置されていることを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、所定のセンサとロータとをロータの軸方向に重ね合わせて配置でき、ロータの軸方向に関する装置の全長を短くできる。
また、本発明において、上記所定のセンサは、操舵状態を検出する操舵状態検出センサ(44;44A,43,45)を含む場合がある(請求項2)。この場合、操舵状態検出センサとロータとをロータの軸方向に重ねて配置でき、ロータの軸方向に関する装置の全長をより短くできる。
また、本発明において、上記操舵状態検出センサは、操舵部材と転舵機構との間の動力伝達経路(D)上の所定の軸部材(12,13)に作用するトルクを検出するトルクセンサ(44;44A)を含む場合がある(請求項3)。この場合、トルクセンサとロータとをロータの軸方向に重ねて配置でき、ロータの軸方向に関する装置の全長をより短くできる。
また、本発明において、上記ロータを収容するハウジング(24)を備え、このハウジングは、上記ロータの外周を取り囲む外筒(89)と、この外筒から径方向内方に延びてロータとはロータの軸方向(S)に隣接する連結壁(94)と、連結壁からロータの収容空間内に延びる内筒(93)とを含み、上記トルクセンサは、上記軸部材を取り囲む環状部(112;112A)を含み、上記内筒は、環状部を保持する保持孔(123)を有し、この保持孔はロータの軸方向に開放されており、この軸方向に沿う所定の受入方向(F1)に沿って環状部を受け入れ可能である場合がある(請求項4)。
この場合、ハウジングの内筒によって、トルクセンサの環状部を収容空間内で保持できる。また、環状部を軸方向に沿って保持孔に挿入できるので、ロータのより奥側にトルクセンサを配置でき、ロータ内部のデッドスペースを有効活用できる。
また、本発明において、上記トルクセンサは、上記環状部から環状部の径方向外方に沿って延び、ロータとはロータの軸方向に隣接する径方向延設部(132)を含む場合がある(請求項5)。
この場合、環状部に連なる部分をロータの径方向外方に延ばすことができる。これにより、例えば、トルク検出信号を伝達する配線を、環状部および径方向延設部内に通し、ロータの外側に延ばすことができる。その結果、ロータの外側にある制御部等に、トルク検出信号を伝達することができる。
また、本発明において、上記操舵状態検出センサは、操舵部材と転舵機構との間の動力伝達経路上の所定の軸部材またはロータの回転角を検出する回転角検出センサ(43,45)を含む場合がある(請求項6)。この場合、回転角検出センサとロータとをロータの軸方向に重ねて配置でき、ロータの軸方向に関する装置の全長をより短くできる。
また、本発明において、上記所定のセンサの信号検出用部材(116,117,119,120,121,45)と上記ロータとの間に電磁シールド部材(122;122A)が配置されている場合がある(請求項7)。この場合、所定のセンサが外部からの電磁ノイズを拾ってしまうことを防止できる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L,4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものであり、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio)機能を有している。
この車両用操舵装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なるステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、互いに同軸上に配置された第1〜第3の軸としての第1〜第3のシャフト11〜13を含んでいる。第1〜第3のシャフト11〜13の中心軸線としての第1の軸線Aは、当該第1〜第3のシャフト11〜13の回転軸線でもある。
なお、以下では、ステアリングシャフト3の軸方向Sを単に軸方向Sといい、ステアリングシャフト3の径方向Rを単に径方向Rといい、ステアリングシャフト3の周方向Cを単に周方向Cという。
第1のシャフト11の一端に操舵部材2が同行回転可能に連結されている。第1のシャフト11の他端部と第2のシャフト12の一端部とは、差動機構としての伝達比可変機構5を介して差動回転可能に連結されている。第2のシャフト12の他端と第3のシャフト13の一端とは、トーションバー14を介して所定の範囲内で弾性的に相対回転可能且つ動力伝達可能に連結されている。
第3のシャフト14の他端は、自在継手7、中間軸8、自在継手9および転舵機構10等を介して、転舵輪4L,4Rと連なっている。
転舵機構10は、自在継手9に連なるピニオン軸15と、ピニオン軸15の先端のピニオン15aに噛み合うラック16aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸16とを有している。ラック軸16の一対の端部のそれぞれにタイロッド17L,17Rを介してナックルアーム18L,18Rが連結されている。
上記の構成により、操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3等を介して転舵機構10に伝達される。転舵機構10では、ピニオン15aの回転がラック軸16の軸方向の運動に変換される。ラック軸16の軸方向の運動は、各タイロッド17L,17Rを介して対応するナックルアーム18L,18Rに伝えられ、これらのナックルアーム18L,18Rがそれぞれ回動する。これにより、各ナックルアーム18L,18Rに連結された対応する転舵輪4L,4Rがそれぞれ操向する。
伝達比可変機構5は、ステアリングシャフト3の第1および第2のシャフト11,12間の回転伝達比(伝達比θ2/θ1)を変更するためのものであり、ニューテーションギヤ機構とされている。この伝達比可変機構5は、第1のシャフト11の他端部に設けられた入力部材20と、第2のシャフト12の一端部に設けられた出力部材22と、入力部材20と出力部材22との間に介在する軌道輪ユニット39とを含んでいる。
入力部材20は、第1のシャフト11とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されており、出力部材22は、第2のシャフト12とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。第1の軸線Aは、入力部材20および出力部材22の中心軸線および回転軸線でもある。
出力部材22は、第2のシャフト12や転舵機構10等を介して転舵輪4L,4Rに連なっている。
軌道輪ユニット39は、第1の軸線Aに対して傾斜する中心軸線としての第2の軸線Bを有しており、第1の軌道輪としての内輪391と、第2の軌道輪としての外輪392と、内輪391および外輪392間に介在する玉等の転動体393とを含んでいる。
内輪391は、入力部材20と出力部材22とを差動回転可能に連結するものであり、入力部材20と出力部材22のそれぞれと回転伝達可能に係合している。内輪391は、転動体393を介して外輪392に回転可能に支持されていることにより、第2の軸線Bの回りを回転可能であり、また、外輪392を駆動するためのアクチュエータとしての電動モータである伝達比可変機構用モータ23が駆動されることに伴い、第1の軸線Aの回りを回転可能である。内輪391および外輪392は、第1の軸線A回りにコリオリ運動(首振り運動)可能である。
伝達比可変機構用モータ23は、伝達比可変用モータを構成しており、伝達比可変機構5を駆動するために第1および第2のシャフト11,12とは同軸的に配置されている。第1の軸線Aは、伝達比可変機構用モータ23の中心軸線でもある。伝達比可変機構用モータ23は、第1の軸線A回りに関する外輪392の回転数を変更することにより、伝達比θ2/θ1を変更する。
伝達比可変機構用モータ23は、ステアリングシャフト3とは同軸的に配置されたブラシレスモータからなり、軌道輪ユニット39を保持する筒状のロータ231と、ロータ231を取り囲むとともにハウジング24に固定されたステータ232とを含んでいる。
この車両用操舵装置1は、ステアリングシャフト3に操舵補助力を付与するための操舵補助力付与機構19を備えている。操舵補助力付与機構19は、伝達比可変機構5の出力部材22に連なる入力軸としての上記第2のシャフト12と、転舵機構10に連なる出力軸としての上記第3のシャフト13と、第2のシャフト12と第3のシャフト13との間に伝達されるトルクを検出する所定のセンサとしての操舵状態検出センサであるトルクセンサ44と、操舵補助用のアクチュエータとしての操舵補助用モータ25と、操舵補助用モータ25と第3のシャフト13との間に介在する減速機構26とを含んでいる。
操舵補助用モータ25は、ブラシレスモータ等の電動モータからなる。この操舵補助用モータ25の出力は、減速機構26を介して第3のシャフト13に伝達されるようになっている。
減速機構26は、例えばウォームギヤ機構からなり、操舵補助用モータ25の出力軸25aに連結された駆動歯車としてのウォーム軸27と、ウォーム軸27と噛み合い且つ第3のシャフト13に同行回転可能に連結された従動歯車としてのウォームホイール28とを含んでいる。
上記伝達比可変機構5および操舵補助力付与機構19は、ハウジング24内に収容されている。ハウジング24は、車両の乗員室(キャビン)内に配置されている。なお、ハウジング24を、中間軸8を取り囲むように配置してもよいし、車両のエンジンルーム内に配置してもよい。
上記伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含む制御部29によって制御される。制御部29は、駆動回路40を介して伝達比可変機構用モータ23に接続されているとともに、駆動回路41を介して操舵補助用モータ25に接続されている。
制御部29には、操舵角センサ42、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転角を検出する回転角検出センサとしてのモータレゾルバ43、トルクセンサ44、転舵角センサ45、車速センサ46およびヨーレートセンサ47がそれぞれ接続されている。
制御部29に、操舵角センサ42からは、操舵部材2の直進位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1のシャフト11の回転角についての信号が入力される。
モータレゾルバ43からは、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転角θrについての信号が入力される。
トルクセンサ44からは、操舵部材2に作用する操舵トルクTに対応する値として、第2および第3のシャフト12,13間に作用するトルクについての信号が入力される。
転舵角センサ45からは、転舵角θ2に対応する値として第3のシャフト13の回転角についての信号が入力される。
車速センサ46からは、車速Vについての信号が入力される。
ヨーレートセンサ47からは、車両のヨーレートγについての信号が入力される。
制御部29は、各上記センサ42〜47の信号等に基づいて、伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動を制御する。
上記の構成により、操舵部材2からのトルクおよび伝達比可変機構5からのトルクは、操舵補助力付与機構19を介して転舵機構10に伝達される。具体的には、操舵部材2に入力された操舵トルクは、第1のシャフト11を介して伝達比可変機構5の入力部材20に入力され、入力部材20から内輪391に入力される。内輪391には、操舵部材2からのトルクに加え、外輪392および転動体393を介して内輪391に伝わった伝達比可変機構用モータ5からのトルクが伝達され、これらのトルクが、出力部材22に伝達される。出力部材22に伝達されたトルクは、第2のシャフト12に伝達される。第2のシャフト12に伝達されたトルクは、トーションバー14および第3のシャフト13に伝わり、操舵補助用モータ25からの出力と合わさって、自在継手7、中間軸8、および自在継手9を介して、転舵機構10に伝達される。
このように、操舵部材2のトルクを転舵機構10に伝える動力伝達経路Dが構成されている。この動力伝達経路Dは、第1のシャフト11、入力部材20、内輪391、出力部材22、第2のシャフト12、トーションバー14および第3のシャフト13、自在継手7、中間軸8ならびに自在継手9を通る経路である。
図2は、図1の要部のより具体的な構成を示す一部断面図である。図2を参照して、ハウジング24は、例えば、アルミニウム合金等の金属を用いて全体として筒状に形成したものであり、第1〜第3のハウジング51〜53を含んでいる。
第1のハウジング51は筒状をなしており、差動機構としての伝達比可変機構5を収容する差動機構ハウジングを構成しているとともに、第2のハウジング52と協働して伝達比可変機構用モータ23を収容するモータハウジングを構成している。第1のハウジング51の一端は、端壁部材54によって覆われている。第1のハウジング51の一端と端壁部材54とは、ボルト等の締結部材55を用いて互いに固定されている。第1のハウジング51の他端の内周面56に、第2のハウジング52の一端の環状凸部57が嵌合されている。これら第1および第2のハウジング51,52は、ボルト等の締結部材(図示せず)を用いて互いに固定されている。
第2のハウジング52は筒状をなしており、トルクセンサ44を収容するセンサハウジングと、モータレゾルバ43を収容するレゾルバハウジングと、伝達比可変機構用モータ23のモータハウジングの一部とを構成している。また、第2のハウジング52は、後述するバスバー99と、伝達比可変機構用モータ23のロータ231をロックするためのロック機構58とを収容している。第2のハウジング52の他端の外周面59に、第3のハウジング53の一端の内周面60が嵌合している。
第3のハウジング53は、筒状をなしており、減速機構26を収容する減速機構ハウジングを構成している。第3のハウジング53の他端には端壁部61が設けられている。端壁部61は環状をなしており、第3のハウジング53の他端を覆っている。
図3は、図2の第1のシャフト11と第2のシャフト12の対向端部11b,12a付近の拡大図である。図3を参照して、伝達比可変機構5の入力部材20、出力部材22および軌道輪ユニット39は、それぞれ、環状をなしている。
入力部材20は、全体が単一の部材を用いて一体に形成されており、入力部材本体201と、入力部材本体201の径方向内方に配置された入力部材側筒部202とを含んでいる。
入力部材本体201は、第1の軸受31を介して、第1のハウジング51の後述する環状凸部92に回転可能に支持されている。
入力部材側筒部202に第1のシャフト11が挿通されており、これら入力部材側筒部202と第1のシャフト11とが同行回転可能に連結されている。
具体的には、第1のシャフト11の他端部11bは、円筒面からなる圧入部62と、圧入部62に対して軸方向Sの一方S1側に配置された雄セレーション部63とを含んでいる。また、入力部材側筒部202の内周面は、円筒面からなる被圧入部64と、被圧入部64に対して軸方向Sの一方S1側に配置された雌セレーション部65と、雌セレーション部65に対して軸方向Sの一方S1側に配置され、第1のシャフト11の外径よりも大径に形成された大径部66とを含んでいる。
第1のシャフト11の雄セレーション部63は、圧入部62に連なるガイド部67と、ガイド部67に対して軸方向Sの一方S1側に連続して配置され、外径が一定の雄セレーション部本体68とを含んでいる。
第1のシャフト11のガイド部67は、雄セレーション部63を雌セレーション部65に挿入するときのガイドとされている。ガイド部67の外径は、軸方向Sの一方S1側に進むに従い、大きくなっており、ガイド部67の最小径は、圧入部62の外径と概ね等しく、最大径は、雄セレーション部本体68の外径と概ね等しくされている。
軸方向Sに関して、雄セレーション部63は相対的に長く形成されており、圧入部62は相対的に短く形成されている。
入力部材20の被圧入部64は、軸方向Sに関する長さが圧入部62と概ね同じにされている。これらの圧入部62および被圧入部64の互いの圧入固定により、第1のシャフト11と入力部材20とは、同行回転可能に連結されている。これらの圧入部62および被圧入部64間の許容伝達トルクは、たとえば、20N・m程度とされており、通常の操舵状態においては、これらの圧入部62および被圧入部64間でトルクが伝達される。
入力部材20の雌セレーション部65は、軸方向Sに関する長さが雄セレーション部63と概ね同じにされており、雄セレーション部63と嵌合している。これらのセレーション部63,65の歯部間には、周方向Cに所定の隙間が設けられており、通常の操舵状態においては、これらのセレーション部63,65間でトルクが伝達されないようになっている。
例えば、各転舵輪4L,4Rから極めて大きな逆入力が作用し、この逆入力が第3のシャフト13等を介して、入力部材20と第1のシャフト11との間に伝わり、被圧入部64と圧入部62との間に上記許容伝達トルクを超えるトルク(例えば、200N・m〜300N・m)が作用したときには、これらの被圧入部64と圧入部62との間で滑りが生じることにより、セレーション部63,65の歯部同士が噛み合う。このとき、各セレーション部63,65間でトルク伝達が行われることにより、入力部材20と第1のシャフト11との間でトルクが伝達される。
なお、通常の操舵状態において、セレーション部63,65の歯部間の隙間を詰めて、互いの歯部を軽く圧接(軽圧接)してもよい。これにより、第1のシャフト11の圧入部62と被圧入部64との間で滑りが生じたときに、セレーション部63,65の歯部同士が接触して生じるラトル音を抑制できる。
出力部材22は、全体が単一の部材を用いて一体に形成されており、出力部材本体221と、出力部材本体221の径方向内方に配置された出力部材側筒部222とを含んでいる。
出力部材本体221は、第3の軸受33を介して、第2のハウジング52の後述する内筒93の先端部に回転可能に支持されている。
出力部材側筒部222に第2のシャフト12が挿通されており、これら出力部材側筒部222と第2のシャフト12とが同行回転可能に連結されている。
具体的には、第2のシャフト12の中間部12bは、円筒面からなる圧入部62と、圧入部62に対して軸方向Sの他方S2側に配置された雄セレーション部63とを含んでいる。また、出力部材側筒部222の内周面は、円筒面からなる被圧入部64と、被圧入部64に対して軸方向Sの他方S2側に配置された雌セレーション部65と、雌セレーション部65に対して軸方向Sの他方S2側に配置され、第2のシャフト12の中間部12bの外径よりも大径に形成された大径部66とを含んでいる。
第2のシャフト12の一端部12aの外径は、出力部材22の内周面の最小直径よりも小さくされており、この一端部12aを出力部材側筒部222に遊嵌できるようにされている。
第2のシャフト12の雄セレーション部63は、この第2のシャフト12の圧入部62に連なるガイド部67と、ガイド部67に対して軸方向Sの他方S2側に連続して配置され、外径が一定の雄セレーション部本体68とを含んでいる。
第2のシャフト12のガイド部67は、雄セレーション部63を雌セレーション部65に挿通するときのガイドとされている。第2のシャフト12のガイド部67の外径は、軸方向Sの他方S2側に進むに従い、大きくなっており、ガイド部67の最小径は、圧入部62の外径と概ね等しく、最大径は、雄セレーション部本体68の外径と概ね等しくされている。
軸方向Sに関して、雄セレーション部63は相対的に長く形成されており、圧入部62は相対的に短く形成されている。
出力部材22の被圧入部64は、軸方向Sに関する長さが圧入部62と概ね同じにされている。これらの圧入部62および被圧入部64の互いの圧入固定により、第2のシャフト12と出力部材22とは、同行回転可能に連結されている。これらの圧入部62および被圧入部64間の許容伝達トルクは、たとえば、20N・m程度とされており、通常の操舵状態においては、これらの圧入部62および被圧入部64間でトルクが伝達される。
出力部材22の雌セレーション部65は、軸方向Sに関する長さが第2のシャフト12の雄セレーション部63と概ね同じにされており、雄セレーション部63と嵌合している。これらのセレーション部63,65の歯部間には、周方向Cに所定の隙間が設けられており、通常の操舵状態においては、これらのセレーション部63,65間でトルクが伝達されないようになっている。
例えば、各転舵輪4L,4Rから極めて大きな逆入力が作用し、この逆入力が第3のシャフト13等を介して、出力部材22と第2のシャフト12との間に伝わり、被圧入部64と圧入部62との間に上記許容伝達トルクを超えるトルク(例えば、200N・m〜300N・m)が作用したときには、これらの被圧入部64と圧入部62との間で滑りが生じることにより、セレーション部63,65の歯部同士が噛み合う。このとき、各セレーション部63,65間でトルク伝達が行われることにより、出力部材22と第2のシャフト12との間でトルクが伝達される。
なお、通常の操舵状態において、セレーション部63,65の歯部間の隙間を詰めて、互いの歯部を軽く圧接(軽圧接)してもよい。これにより、圧入部62と被圧入部64との間で滑りが生じたときに、セレーション部63,65の歯部同士が接触して生じるラトル音を抑制できる。
入力部材本体201および内輪391のそれぞれに第1の凹凸係合部71が設けられていることにより、入力部材20と内輪391とは動力伝達可能とされている。また、内輪391および出力部材22のそれぞれに第2の凹凸係合部72が設けられていることにより、内輪391と出力部材22とは動力伝達可能とされている。
第1の凹凸係合部71は、入力部材本体201の一端面としての動力伝達面73に形成された第1の凸部74と、内輪391の一端面としての第1の端面75に形成され第1の凸部74に係合する第1の凹部76と、を含んでいる。動力伝達面73および第1の端面75はステアリングシャフト3の軸方向Sに互いに対向している。
第1の凸部74は、入力部材20の全周に亘って等間隔に形成されている。第1の凹部76は、内輪391の全周に亘って等間隔に形成されている。
内輪391の第2の軸線Bが入力部材20および出力部材22の第1の軸線Aに対して所定角度Eだけ傾斜していることにより、各第1の凸部74のうちの一部の第1の凸部74と、各第1の凹部76のうちの一部の第1の凹部76とが、互いに噛み合っている。
第1の凸部74の数は、第1の凹部76の数とは異なる数にされている。第1の凸部74の数と第1の凹部76の数との差に応じて、入力部材20と内輪391との間で差動回転を発生することができる。
なお、第1の凸部74に代えて、入力部材本体201とは別体に形成されたころを用いてもよい。この場合、ころは、動力伝達面73上に配置され、両端が保持器によって回転可能に支持される。
第2の凹凸係合部72は、出力部材22の一端面としての動力伝達面77に形成された第2の凸部78と、内輪391の他端面としての第2の端面79に形成され第2の凸部78に係合する第2の凹部80とを含んでいる。動力伝達面77および第2の端面79はステアリングシャフト3の軸方向Sに互いに対向している。
第2の凹凸係合部72の第2の凸部78は、第1の凸部74と同様の構成を有しており、第2の凹部80は、第1の凹部76と同様の構成を有している。したがって、第2の凹凸係合部72の詳細についての説明は省略する。
第1のシャフト11と第2のシャフト12の互いの対向端部11b,12aは、支持機構81によって同軸的に且つ相対回転可能に支持されている。支持機構81は、上記の入力部材側筒部202と、第8の軸受38とを含んでいる。
入力部材側筒部202は、第1および第2のシャフト11,12のそれぞれの対向端部11b,12aを取り囲んでいる。入力部材側筒部202の一端は、第1の軸受31と径方向Rに対向している。入力部材側筒部202の他端は、第2のシャフト12の対向端部12aと径方向Rに対向している。
入力部材側筒部202の他端に軸受保持孔87が形成されており、この軸受保持孔87に、第2のシャフト12の対向端部12aが挿通されている。第2のシャフト12の対向端部12aと軸受保持孔87との間に第8の軸受38が介在しており、入力部材側筒部202と第2のシャフト12の相対回転を許容している。
なお、出力部材側筒部222を、第2のシャフト12に対して軸方向Sの一方S1側に突出させて第8の軸受38の外輪を保持させ、この第8の軸受38の内輪に第1のシャフト11の対向端部11bを保持させてもよい。
図4は、図2の伝達比可変機構5およびその周辺の拡大図である。図4を参照して、伝達比可変機構用モータ23のロータ231は、軸方向Sに延びる円筒状のロータコア85と、ロータコア85の外周面に固定された永久磁石86とを含んでいる。軸方向Sは、ロータ231の軸方向でもある。
ロータコア85の材質は、鋼材、アルミニウム合金、クラッド材、樹脂材を例示できる。複数種の金属を張り合わせた複合材であるクラッド材を用いた場合は、共振を抑制できる。
ロータコア85は、第1および第2のハウジング51,52の外径部87,88の協働により形成された外筒89内に収容されている。各外形部87,88は、略円筒状をなしており、軸方向Sに互いに隣接して連続的に連なっている。ロータコア85の外周は、この外筒89に取り囲まれている。
ロータコア85は、その径方向内方に、円筒状の収容空間90を区画している。ロータコア85の内周面には、第2の軸線Bを中心軸線とし、第1の軸線Aに対して傾斜する傾斜孔91が形成されている。この傾斜孔91には、軌道輪ユニット39の外輪392が圧入固定されており、これにより、外輪392とロータコア85とは、第1の軸線Aの回りに同行回転可能に連結されている。
ロータコア85は、第2および第4の軸受32,34によって両持ち支持されている。具体的には、第2の軸受32は、ロータコア85の一端部85aの内周面と、第1のハウジング51の一端の内径部に形成された環状凸部92の外周面との間に配置されている。
第4の軸受34は、ロータコア85の中間部85cの内周面と、第2のハウジング52の内筒93の先端部の外周面との間に配置されている。
内筒93は、円筒状に形成されて、軸方向Sの一方S1側に延びており、中間部および先端部がロータコア85の収容空間90内に配置され、基端部が、ロータコア85に対して軸方向Sの他方S2側に突出している。この内筒93の基端部は、環状の連結壁94の内径部から延設されている。連結壁94は、外筒89のうち、第2のハウジング52の外径部87側の部分から径方向Rの内方に延びており、ロータコア85の他端部85bとは軸方向Sに隣接している。連結壁94によって、第2のハウジング52の他端が覆われている。
ロータ231の永久磁石86は、周方向Cに交互に異なる磁極を有しており、周方向Cに関して、N極とS極とが交互に等間隔に配置されている。永久磁石86は、ロータコア85の中間部85cの外周面に固定されている。
伝達比可変機構用モータ23のステータ232は、電磁鋼板を複数積層してなる環状のステータコア95と、電磁コイル96とを含んでいる。
ステータコア95の外周面は、第1のハウジング51の外径部87の内周面に焼きばめ等によって固定されている。ステータコア95の各ティースに電磁コイル96が巻回されている。
伝達比可変機構用モータ23のステータ232に対して軸方向Sの他方S2側にバスバー99が配置されている。バスバー99は全体として環状をなして第2のハウジング52に収容されており、伝達比可変機構用モータ23の各電磁コイル96に接続されている。このバスバー99は、駆動回路からの電力を各電磁コイル96に供給する。このバスバー99には、ハウジング24の外側と信号の伝達を行うためのハーネス(図示せず)が取り付けられている。
バスバー99とは軸方向Sの位置が重なり合うようにしてロック機構58が配置されている。ロック機構58は、たとえば車両の電源がオフにされているときや、フェールのときに、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転を規制するためのものである。
図5は、図4のV−V線に沿う、ロック機構58の周辺の一部断面図である。図4および図5を参照して、ロック機構58は、ロータコア85とは同行回転可能に連結された被規制部としてのロックフォルダ100と、ロックフォルダ100に係合することによりロックフォルダ100の回転を規制するための規制部としてのロックレバー101と、ロックレバー101を駆動するアクチュエータとしてのソレノイド102とを含んでいる。
ロックフォルダ100は、金属製の環状部材を切削加工することにより形成されている。ロックフォルダ100の外周面に凹部103が形成されている。凹部103は、ロックフォルダ100の周方向に関して1箇所または複数箇所に形成されている。
ロックレバー101は、第2のハウジング52の外側から内側に延びるレバー部材であり、基端部がソレノイド102に近接して配置され、先端部がロックフォルダ100に近接して配置されている。このロックレバー101は、第2のハウジング52を径方向Rに貫く貫通孔104を挿通しており、第2のハウジング52とは接触しないようにされている。
ロックレバー101の基端部には、ソレノイド102のロッド102aが接続されている。ロックレバー101の基端側の中間部には、支軸挿通孔101aが形成されており、この支軸挿通孔101aに、第2のハウジング52に保持されて軸方向Sに延びる支軸105が挿通されている。この支軸105によってロックレバー101が支軸105の回りに回動可能に支持されている。
ロックレバー101の先端部は、弾性部材101bを用いて形成されている。弾性部材101bは、ロックレバー101がロックフォルダ100に係合してこのロックフォルダ100の回転を規制するときの係合音を低減するためのものであり、たとえば、熱可塑性エラストマー等の合成樹脂を用いて形成されている。
弾性部材101bは、ロックフォルダ100の凹部103に嵌り込むことが可能な凸形形状をなしており、ロックレバー101の基端部および中間部を構成する金属製の主体部101cと比べて高い弾性を有している。
弾性部材101bは、主体部101cの先端面101dに射出成形してなる。弾性部材101bの基端部に形成された係合凸部101eが、主体部101cの先端部に形成された係合凹部101fに嵌り込むことにより、弾性部材101bと主体部101cとの十分な結合強度が確保されている。なお、弾性部材101bの基端部に係合凹部を形成し、主体部101cの先端部に係合凸部を形成し、両者を嵌め合わせてもよい。
ソレノイド102は、第2のハウジング52に固定されたソレノイドハウジング102bを有しており、このソレノイドハウジング102bに支持されたロッド102aは、ソレノイドハウジング102bに対して進退移動可能である。ロッド102aの先端には、ロックレバー101の基端部が連結されている。
ロッド102aは、ソレノイドハウジング102b内に収容された電磁コイル(図示せず)への通電がオンにされている間、ソレノイドハウジング102b内に引き込まれた状態となる。このとき、ロックレバー101の基端部は、ソレノイドハウジング102b側に引き寄せられることとなり、ロックレバー101の先端部の弾性部材101bは、ロックフォルダ100には係合しない。したがって、ロックフォルダ100の回転は規制されない。一方、電磁コイル(図示せず)への通電がオフにされると、ロッド102aは、ソレノイドハウジング102bから、2点鎖線で示すように突出した状態となる。このとき、ロッド102は、2点鎖線で示すように、ソレノイドハウジング102bから大部分が押し出され、ロックレバー101が回動し、弾性部材101bがロックフォルダ100の凹部103に係合してロックフォルダ100の回転を規制する。
ロック機構58に対して軸方向Sの他方S2側にモータレゾルバ43が配置されている。モータレゾルバ43は、レゾルバロータ107とレゾルバステータ108とを含んでいる。
レゾルバロータ107は、ロータコア85の他端部85bの外周面に固定されている。レゾルバステータ108は、第2のハウジング52の外径部88の内周面に圧入固定された環状のステータコア109と、電磁コイル110とを含んでいる。ステータコア109の各ティースに電磁コイル110が巻回されている。
レゾルバステータ108の各電磁コイル110には、前述のバスバー99が接続されている。このバスバー99は、各電磁コイル110からの信号を制御部に出力するようになっている。
ロック機構58とバスバー99とは、互いの干渉を避けつつ、軸方向Sに関する位置が重なり合うように配置されている。
具体的には、ロック機構58のロックフォルダ100およびロックレバー101と、バスバー99の一部とは、軸方向Sに関する位置が互いに重なるように配置されている。周方向Cに関して、バスバー99は、ロックレバー101の可動領域111を除く領域に配置されている。
図6は、図2のトルクセンサ44の周辺の拡大図である。図6を参照して、トルクセンサ44は、所定のセンサとしての、操舵状態を検出する操舵状態検出センサを構成しており、動力伝達経路上の所定の軸部材としての上記第2および第3のシャフト12,13間に作用するトルクを検出する。
このトルクセンサ44は、伝達比可変機構用モータ23のロータコア85の他端部85b側において、一部が収容空間90内に収容されている。
このトルクセンサ44は、第2のシャフト12の中間部に固定された多極磁石115と、第3のシャフト13の一端に支持され、多極磁石115が発生する磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体としての信号検出用部材である磁気ヨーク116,117と、を含んでいる。
多極磁石115は、円筒形状の永久磁石であり、複数の極(N,Sそれぞれ同じ極数)が周方向に等間隔で着磁されている。
磁気ヨーク116,117は、多極磁石115とは径方向Rに所定の隙間を隔てて対向しており、多極磁石115を取り囲んでいる。各磁気ヨーク116,117は、合成樹脂部材118にモールドされている。合成樹脂部材118は、第3のシャフト13の一端に同行回転可能に連結されている。
トルクセンサ44は、環状部112をさらに備えている。環状部112は、多極磁石115、各磁気ヨーク116,117、第2のシャフト12および第3のシャフト13を取り囲んでいる。
環状部112は、全体として円環状をなしており、磁気ヨーク116,117からの磁束を誘導する信号検出用部材としての一対の集磁リング119,120と、各集磁リング119,120間に配置された信号検出用部材としてのホールIC121と、一対の集磁リング119,120およびホールIC121を取り囲む電磁シールド部材122と、集磁リング119,120、ホールIC121および電磁シールド部材122をモールドする円環状の第1の合成樹脂部131とを含んでいる。
一対の集磁リング119,120は、軟磁性体を用いて形成された環状の部材であり、磁気ヨーク116,117を取り囲んでこれらの磁気ヨーク116,117にそれぞれ磁気的に結合されている。一対の集磁リング119,120は、軸方向Sに離隔して相対向している。
ホールIC121は、集磁リング119,120に誘導された磁束を検出するためのものである。
電磁シールド部材122は、トルクセンサ44の磁気ヨーク116,117、集磁リング119,120およびホールIC121とロータ231のロータコア85との間に配置された円環状の部材であり、電気的なノイズが電磁シールド部材122の内側を通過することを阻止するようになっている。
電磁シールド部材122の肉厚は、電磁ノイズの侵入を効果的に抑制できるように、適宜設定される。この電磁シールド部材122は、径方向Rに関して、ロータ231のロータコア85およびモータレゾルバ43の双方に対して内側に配置されている。また、電磁シールド部材122は、軸方向Sに関して、集磁リング119,120およびホールIC121と比べて永久磁石86に近接配置されている。これにより、磁気ヨーク116,117、集磁リング119,120およびホールIC121と、永久磁石86との間に磁気シールド部材122が配置されている。
上記の構成により、ロータ231の永久磁石86およびモータレゾルバ43からの電磁波が、電磁シールド部材122の内側に侵入することを防止している。
なお、電磁シールド部材122に代えて、進入してきた電磁波を相殺するような構成としてもよい。
図7(A)は、図6のVIIA−VIIA線に沿う断面図であり、図7(B)は、トルクセンサ44の要部の側面図である。図6、図7(A)および図7(B)を参照して、第1の合成樹脂部131は、後述する第2の合成樹脂部132、第3の合成樹脂部133および第4の合成樹脂部134とともに、一体成形品である合成樹脂部材130を構成している。
第1の合成樹脂部131のうち、軸方向Sの一方S1側の大部分とロータコア85の他端部85bとは、軸方向Sに関する位置が重ね合わされており、軸方向Sの他方S2側の端部は、ロータコア85の他端部85bに対して軸方向Sの他方S2側に突出している。
第1の合成樹脂部131は、その外周面131aが、第2のハウジング52の内筒93の保持孔123に圧入固定されて保持されている。これにより、環状部112が保持孔123に保持されている。この保持孔123は、軸方向Sに開放されている。保持孔123は、第1の合成樹脂部131を、軸方向Sの他方S2側(ロア側)から、軸方向Sの一方に沿う所定の受入方向F1に沿って受け入れることができる。
第2の合成樹脂部132は、第1の合成樹脂部131のうちの軸方向Sの他方S2側の端部から径方向Rの外方に沿って延設された、径方向延設部を構成している。第2の合成樹脂部132は、周方向Cに関する第1の合成樹脂部131の一部から、径方向Rの外方に延びる平板状に形成されており、ロータコア85とは軸方向Sに隣接している。
この第2の合成樹脂部132は、第2のハウジング52の第1の溝124に挿通されている。第1の溝124は、第2のハウジング52の連結壁94のうち、受入方向F1とは反対の方向F2を向く一端面94aに形成されて、受入方向F1とは反対の方向F2に開放されており、第2の合成樹脂部132を受入方向F1に沿って受け入れ可能である。第1の溝124は、一端面94aのうちの周方向Cの一部に形成されている。
第1の溝124は、周方向Cに関して互いに離隔し、互いに平行に延びる一対の内側面124a,124bを含んでおり、この一対の内側面124a,124b間に、第2の合成樹脂部132が配置されている。第2の合成樹脂部132の基端部は、ロータコア85に対して径方向Rの内方に配置されており、先端部は、ロータコア85に対して径方向Rの外方に配置されている。
第3の合成樹脂部133は、第2の合成樹脂部132の先端から、軸方向Sの一方S1側に延設された軸方向延設部を構成している。第3の合成樹脂部133は、第2の合成樹脂部132の先端部から受入方向F1側に延びており、外筒89のうちの、第2のハウジング52の外径部88側部分に形成された第2の溝125に収容されている。第2の溝125は、第1の溝124に連通しており、この第1の溝124に対して軸方向Sの一方S1側に延びて、径方向Rの外方に開放されている。第2の溝125および第3の合成樹脂部133は、環状部112の少なくとも一部(本実施の形態において、概ね全部)と、軸方向Sに関する位置が重なっている。
第4の合成樹脂部134は、第1の合成樹脂部131から第2の軸方向S2に突出する円弧状をなしている。第4の合成樹脂部134の内周面134aは、連結壁94の内周面94bに連続的に連なっており、この内周面96bと協働して、第5の軸受35の外輪の外周面を全周に亘って保持している。
合成樹脂部材130には、ホールIC121からの信号を制御部に伝達するための電線126が埋設されている。電線126は、一端がホールIC121と電気的に接続されており、環状部112の第1の合成樹脂部131から、第2の合成樹脂部132および第3の合成樹脂部133にかけて延びている。電線126は、環状部112において合成樹脂部材130から突出しており、制御部に電気的に接続されている。
合成樹脂部材130は、第2のハウジング52の第1の溝124との間と、第2の溝125との間のそれぞれを液密的に封止する封止部127をさらに備えている。
封止部127は、細長い環状に形成されており、第1の合成樹脂部131の他端部の外周面131a、第2の合成樹脂部132の一対の側面132a,132b、第3の合成樹脂部133の一対の側面133a,133bおよび第3の合成樹脂部133の先端面133cのそれぞれから突出している。この封止部127は、第2のハウジング52の連結壁94の内周面94b、第1の溝124の対応する内側面124a,124b、および第2の溝125の対応する内側面125a,125b,125cのそれぞれに当接している。
上記の構成により、第2および第3のシャフト12,13の相対回転量に応じて磁気ヨーク116,117に磁束が生じるようになっており、この磁束は、集磁リング119,120により誘導され、ホールIC121により検出される。ホールIC121のトルク検出信号は、電線126を介して制御部に入力される。このようにして、第2および第3のシャフト12,13に加えられたトルクに応じた磁束密度を検出することが出来る。
図2を参照して、トルクセンサ44に対して軸方向Sの他方S2側に第5の軸受35が配置されている。第5の軸受35は、第3のシャフト13の一端を回転可能に支持している。
第2のシャフト12の外周部と第3のシャフト13の内周部とは、第6の軸受36を介して相対回転可能に互いに支持されている。減速機構26は、第3のハウジング53の外径部128および端壁部61、ならびに第2のハウジング52の連結壁94によって区画された収容室129に収容されている。第3のハウジング53の端壁部61は、第7の軸受37を介して第3のシャフト13を回転可能に支持している。
上記の概略構成を有する車両用操舵装置1において、入力部材20と第1のシャフト11との連結は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図8(A)に示すように、単品の入力部材20と第1のシャフト11とを用意し、第1のシャフト11の圧入部62が入力部材20側を向くようにして、両者を同軸的に対向させる。
次に、図8(B)に示すように、第1のシャフト11を、入力部材20の入力部材側筒部202に挿通する。これにより、圧入部62は、入力部材側筒部202の大径部66および雌セレーション部65に遊嵌する。そして、雄セレーション部63のガイド部67が雌セレーション部65に係合することにより、両者の歯部同士が周方向に互い違いに配置されるように案内される。
雄セレーション部63と雌セレーション部65とが嵌り合った後、図8(C)に示すように、圧入部62が被圧入部64に圧入され、両者の結合が完了する。
また、出力部材22と第2のシャフト12との連結は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図9(A)に示すように、単品の出力部材22と第2のシャフト12とを用意し、第2のシャフト12の圧入部62が出力部材22側を向くようにして、両者を同軸的に対向させる。
次に、図9(B)に示すように、第2のシャフト12を、出力部材22の出力部材側筒部222に挿通する。これにより、第2のシャフト12の一端部12aおよび圧入部62は、出力部材側筒部222の大径部66および雌セレーション部65に遊嵌する。そして、雄セレーション部63のガイド部67が雌セレーション部65に係合することにより、両者の歯部同士が周方向に互い違いに配置されるように案内される。
雄セレーション部63と雌セレーション部65とが嵌り合った後、図9(C)に示すように、圧入部62が被圧入部64に圧入され、両者の結合が完了する。
図1を参照して、上記の概略構成を有する車両用操舵装置1は、車両が比較的低速で走行している場合には、伝達比可変機構用モータ23を駆動して伝達比可変機構5における伝達比θ2/θ1を変更することにより、操舵角θ1を増幅して運転者の操舵を補助する機能を発揮することができる。
また、車両が比較的高速で走行している場合には、伝達比可変機構用モータ23を駆動して伝達比可変機構5における伝達比θ2/θ1を変更することにより、車両のスタビリティコントロール(姿勢安定制御)を行う。
以上の次第で、本実施の形態によれば、トルクセンサ44の環状部112と伝達比可変機構用モータ23のロータ231のロータコア85とを軸方向Sに重ね合わせて配置でき、軸方向Sに関する車両用操舵装置1の全長を短くできる。
また、ハウジング24の内筒93によって、トルクセンサ44の環状部112を、収容空間90内で保持できる。さらに、この環状部112を軸方向S(受入方向F1)に沿って内筒93の保持孔123に挿入できるので、ロータコア85のより奥側にトルクセンサ44を配置でき、ロータ231の内部のデッドスペースを有効活用できる。
また、第2および第3の合成樹脂部132,133を設けていることにより、第1の合成樹脂部131に連なる部分をロータコア85の径方向外方、ひいてはハウジング24から露呈するように延ばすことができる。これにより、トルク検出信号を伝達する電線126を、第1〜第3の合成樹脂部131〜133内に通し、ハウジング24の外側に延ばすことができる。その結果、ハウジング24の外側にある制御部に、トルク検出信号を伝達することができる。
さらに、トルクセンサ44の磁気ヨーク116,117、集磁リング119,120およびホールIC121とロータ231との間に電磁シールド部材122を配置していることにより、トルクセンサ44が外部からの電磁ノイズを拾ってしまうことを防止できる。
また、入力部材20および出力部材22と、対応する第1および第2のシャフト11,12とを、圧入固定によりトルク伝達可能に結合するとともに、セレーション嵌合により、トルク伝達可能に結合している。
入力部材20と、第1のシャフト11とを圧入固定することにより、第1のシャフト11と入力部材20との互いの位置決めを高精度にできる。同様に、出力部材22と、第2のシャフト12とを圧入固定することにより、第2のシャフト12と出力部材22との互いの位置決めを高精度にできる。
さらに、入力部材20と、第1のシャフト11とをセレーション結合することにより、大トルクが作用しても、これらの入力部材20および第1のシャフト11間で確実に受けることができ、両者の相対位相(周方向の位置)が大きくずれることを抑制できる。これにより、操舵中立状態における第1のシャフト11および操舵部材2の位相がずれることを抑制でき、操舵に違和感が生じることを防止できる。
同様に、出力部材22と、第2のシャフト12とをセレーション結合することにより、大トルクが作用しても、これらの出力部材22および第2のシャフト12間で確実に受けることができ、両者の相対位相(周方向の位置)が大きくずれることを抑制できる。これにより、操舵中立状態における第2のシャフト12および操舵部材2の位相がずれることを抑制でき、操舵に違和感が生じることを防止できる。
また、支持機構81において、第8の軸受38を用いて、入力部材20および出力部材22の双方を支持することにより、これらの各部材20,22を支持する軸受を共用化でき、軸受の数を少なくでき、部品点数の低減を通じて製造コストを低減できる。
すなわち、入力部材20および出力部材22を支持する軸受が、第1、第3および第8の軸受31,33,38の3つで済む。したがって、例えば、入力部材の両端を一対の軸受で支持するとともに、出力部材の両端を上記一対の軸受とは別の一対の軸受で支持する構成を採用した場合と異なり、4つの軸受を用意する必要がない。
また、入力部材20および出力部材22を支持する軸受が3つで済むので、入力部材20および出力部材22を支持する軸受のためのスペースを、軸方向Sに関して短くでき、車両用操舵装置1の軸方向Sの長さをより短くできる。
しかも、第8の軸受38を用いて第1および第2のシャフト11,12の対向端部11b,12a間の傾き(倒れ)を防止することができる結果、これらのシャフト11,12に支持された入力部材20および出力部材22の噛み合い状態を、高精度のまま維持できる。
さらに、ロック機構58のロックレバー101の先端部に弾性部材101bを設けることにより、ロックレバー101とロックフォルダ100との係合の際の係合音を確実に低減できるとともに、ロック機構58における、弾性部材101bを設ける領域を可及的に少なくでき、射出成形にかかるコストを低減できる。また、ロックフォルダ100に弾性部材を設ける必要がないので、ロックフォルダ100の形状および製造工程を簡素化できる。
また、伝達比可変機構用モータ23のステータ232とレゾルバステータ108との間にロック機構58のロックレバー101とロックフォルダ100とバスバー99とを配置し、且つ、ロックレバー101の可動領域111を避けてバスバー99を配置している。これにより、ロックレバー101およびロックフォルダ100と、バスバー99とを軸方向Sに重ねて配置でき、車両用操舵装置1の軸方向Sの長さをより短くできる。
また、ステータ232に関する配線、レゾルバステータ108に関する配線および電磁ソレノイド102に関する配線を、互いに近接した箇所からハウジング24の外側に延ばすことができ、これらの配線の取り回しをより容易に行うことができる。
さらに、合成樹脂部材130に封止部127を設けていることにより、減速機構26のウォーム軸27およびウォームホイール28の噛み合い領域に充填されたグリース等の潤滑剤が、第2のハウジング52と合成樹脂部材130との間から漏れることを防止できる。合成樹脂部材130に封止部127を一体的に設けていることにより、別途封止構造を設ける必要が無く、その結果、車両用操舵装置1を軸方向Sに関してより短くできる。
以上のように、車両用操舵装置1の軸方向Sに関する長さをより短くすることにより、電動モータを備える電動式のチルト機構や、チルト・テレスコピック機構を設けるための配置スペースと、車両の二次衝突時の衝撃を吸収するための衝撃吸収ストロークとを十分に確保できる。さらに、車両用操舵装置1の車室内におけるレイアウトの自由度を高くできる。
また、第2のハウジング52は、伝達比可変機構用モータ23のロータ231を収容しており、伝達比可変機構ハウジングとしての機能を有しているとともに、操舵補助機構19のトルクセンサ44の合成樹脂部材130の環状部112を保持しており、操舵補助機構ハウジングとしての機能を有している。このように、第2のハウジング52を、伝達比可変機構ハウジングおよび操舵補助機構ハウジングとして兼用することができ、その結果、製造コストを低減できる。また、この第2のハウジング52の内筒93を薄肉に形成でき、ロータコア85内にロータコア85を支持する第2および第4の軸受32,34を配置することができる。ロータコア85内にこれらの軸受32,34を配置するという簡易な構成にでき、製造コストをより低減できる。
さらに、ロータコア85の外周面を、概ね平坦な面に形成することができるので、ロータコア85の加工にかかる手間を少なくでき、ロータコア85の製造コストの低減を通じて車両用操舵装置1の製造コストをより低減できる。
さらに、トルクセンサの環状部112は環状であり、径方向Rに張り出した形状となっていないことから、この環状部112を取り囲むロータコア85を小径に形成できる。これにより、ロータコア85を支持する第2および第4の軸受32,34を小型にでき、これらの軸受32,34のコストを格段に低減できる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、図10に示すように、トルクセンサ44Aの全部が収容空間90内に配置されるようにしてもよい。なお、以下では、図1〜図9に示す実施の形態と異なる点について説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態が図1〜図9に示す実施の形態と異なる点は、主に、(i)トルクセンサ44Aの全部が収容空間90内に配置されている点と、(ii)操舵状態検出センサとしての回転角検出センサである転舵角センサ45の全部が収容空間90内に配置されている点と、(iii)操舵状態検出センサとしての回転角検出センサであるモータレゾルバ43の全部が収容空間90内に配置されている点である。
トルクセンサ44Aの環状部112Aは、軸方向Sの全域に亘ってロータコア85と径方向Rに対向している。環状部112Aの第1の合成樹脂部131Aのうち、軸方向Sの他方S2側の端部から、電線126Aが突出しており、ハウジング24の外部に延ばされるようになっている。
転舵角センサ45は、一対の集磁リング119,120に対して軸方向Sの一方S1側に配置されており、動力伝達経路上の所定の軸部材としての第2のシャフト12に同行回転可能に連結されたロータ451と、このロータ451を取り囲む信号検出用部材としてのステータ452とを含んでおり、第2のシャフト12の回転角を検出する。ステータ452は、環状部112Aの第1の合成樹脂部131Aに少なくとも一部が埋設されることにより、この第1の合成樹脂部131Aに保持されている。ステータ452で検出された信号は、図示しない電線を介して制御部に入力される。
モータレゾルバ43は、転舵角センサ45に対して軸方向Sの他方S2側に配置されている。モータレゾルバ43のレゾルバロータ107は、ロータコア85の内周面に同行回転可能に連結されている。モータレゾルバ43のレゾルバステータ108は、信号検出用部材を構成しており、このレゾルバステータ108で検出された信号は、図示しない電線を介して制御部に向けて出力される。
このレゾルバステータ108は、第1の合成樹脂部131Aに少なくとも一部が埋設されることにより、この第1の合成樹脂部131Aに保持されている。
伝達比可変機構5のロータ231の永久磁石86およびステータ232は、ロータコア85の中間部85cに配置されている。
電磁シールド部材122Aは、トルクセンサ44の一対の集磁リング119,120およびホールIC121の外周を取り囲む第1の筒状部141と、第1の筒状部141に連なり転舵角センサ45のステータ452の外周を取り囲む第2の筒状部142と、第2の筒状部142の一端から径方向Rの外方に延び、ロータ231の永久磁石86とモータレゾルバ43との間に配置される環状の鍔部143とを含んでいる。
第1および第2の筒状部141,142は、永久磁石86に対して径方向Rの内方に配置されている。鍔部143は、軸方向Sに関して、永久磁石86と、モータレゾルバ43との間に配置されている。
本実施の形態によれば、転舵角センサ45およびモータレゾルバ43のそれぞれを、ロータ231のロータコア85と軸方向Sに重ねて配置でき、軸方向Sに関する装置1の全長をより短くできる。
なお、本実施の形態において、転舵角センサ45およびロータモータレゾルバ43のそれぞれに関して、一部のみが収容空間90内に配置されるようにしてもよい。
本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1の要部のより具体的な構成を示す一部断面図である。 図2の第1のシャフトと第2のシャフトの対向端部付近の拡大図である。 図2の伝達比可変機構およびその周辺の拡大図である。 図4のV−V線に沿う、ロック機構の周辺の一部断面図である。 図2のトルクセンサの周辺の拡大図である。 (A)は、図6のVIIA−VIIA線に沿う断面図であり、(B)は、トルクセンサの要部の側面図である。 (A)〜(C)は、第1のシャフトと入力部材との連結工程について説明するための一部断面図である。 (A)〜(C)は、第2のシャフトと出力部材との連結工程について説明するための一部断面図である。 本発明の別の実施の形態の要部の模式的な一部断面図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、5…伝達比可変機構(差動機構)、10…転舵機構、11…第1のシャフト(第1の軸)、12…第2のシャフト(第2の軸、所定の軸部材)、13…第3のシャフト(所定の軸部材)、23…伝達比可変機構用モータ(伝達比可変用モータ)、24…ハウジング、43…モータレゾルバ(所定のセンサ、操舵状態検出センサ、回転角検出センサ)、44,44A…トルクセンサ(所定のセンサ、操舵状態検出センサ)、45…転舵角センサ(所定のセンサ、操舵状態検出センサ、回転角検出センサ)、89…外筒、90…収容空間、93…内筒、94…連結壁、108…レゾルバステータ、112,112A…環状部、116,117…磁気ヨーク(信号検出用部材)、119,120…集磁リング(信号検出用部材)、121…ホールIC(信号検出用部材)122,122A…電磁シールド部材、123…保持孔、132…第2の合成樹脂部(径方向延設部)、231…(伝達比可変機構用モータの)ロータ、452…(転舵角センサの)ステータ(信号検出用部材)、D…動力伝達経路、F1…受入方向、S…軸方向、θr…(ロータの)回転角。

Claims (7)

  1. 操舵部材に連なる第1の軸および転舵機構に連なる第2の軸を同軸上に連結した差動機構と、差動機構を駆動するために第1および第2の軸とは同軸的に配置された伝達比可変用モータとを備える車両用操舵装置において、
    上記伝達比可変用モータは筒状のロータを含み、
    このロータの径方向内方に収容空間が区画され、
    車両用操舵装置に備えられる所定のセンサの少なくとも一部が上記収容空間内に配置されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記所定のセンサは、操舵状態を検出する操舵状態検出センサを含む車両用操舵装置。
  3. 請求項2において、上記操舵状態検出センサは、操舵部材と転舵機構との間の動力伝達経路上の所定の軸部材に作用するトルクを検出するトルクセンサを含む車両用操舵装置。
  4. 請求項3において、上記ロータを収容するハウジングを備え、
    このハウジングは、上記ロータの外周を取り囲む外筒と、この外筒から径方向内方に延びてロータとはロータの軸方向に隣接する連結壁と、連結壁からロータの収容空間内に延びる内筒とを含み、
    上記トルクセンサは、上記軸部材を取り囲む環状部を含み、
    上記内筒は、環状部を保持する保持孔を有し、
    この保持孔はロータの軸方向に開放されており、この軸方向に沿う所定の受入方向に沿って環状部を受け入れ可能である車両用操舵装置。
  5. 請求項4において、上記トルクセンサは、上記環状部から環状部の径方向外方に沿って延び、ロータとはロータの軸方向に隣接する径方向延設部を含む車両用操舵装置。
  6. 請求項2〜5の何れか1項において、上記操舵状態検出センサは、操舵部材と転舵機構との間の動力伝達経路上の所定の軸部材またはロータの回転角を検出する回転角検出センサを含む車両用操舵装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項において、上記所定のセンサの信号検出用部材と上記ロータとの間に電磁シールド部材が配置されている車両用操舵装置。
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