JP2009152295A - 半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素バリア膜の膜欠損が抑制できる構造を備えた半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 半導体記憶装置は、半導体基板100上に形成された下部水素バリア膜104と、下部水素バリア膜上に形成された容量素子130と、下部水素バリア膜104上に容量素子130を覆うように形成され、容量素子130の周囲において下部水素バリア膜104を露出する第1の絶縁膜112と、第1の絶縁膜112上に形成され、容量素子130の周囲において露出する下部水素バリア膜104と接続する上部水素バリア膜113と、上部水素バリア膜113の上に、少なくとも容量素子130の周囲において上部水素バリア膜113と接続する保護膜114と、保護膜114の上に形成され、該保護膜が残存するように、表面が平坦化された第2の絶縁膜115とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置及びその製造方法に関し、特に、容量絶縁膜に強誘電体を用いた容量素子を有する半導体記憶装置において、容量素子を覆う層間膜の平坦化時にCMPやエッチングによる水素バリア欠損を防ぐことが可能な構造を備えた半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
容量絶縁膜に強誘電体を用いた強誘電体メモリ装置は低電圧動作が可能であり、その低消費電力性に特徴がある。それ故、システムLSI(large scale integrated circuit)装置に組み込む不揮発性メモリ装置に適していることから、SRAM(static random access memory)装置及びEEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)装置に替わるデバイスとして期待されている。
しかしながら、容量絶縁膜に用いられるチタン酸ストロンチウムバリウム(SBT)又はチタン酸鉛ジルコニウム(PZT)等の強誘電体材料、容量素子に用いられる白金(Pt)又はイリジウム(Ir)等の電極材料は、いずれも微細加工が困難であるため、メモリセルの微細化が阻害される。
それにも増して、容量絶縁膜を構成する強誘電体としての物理的特性、とりわけその信頼性を保証する観点から、容量素子の電極面積を大きくして所定の分極量を維持する必要がある。これは、強誘電体膜が層状の金属酸化物からなるため、水素等の還元性雰囲気によって容易に還元してしまうことから、その劣化分を考慮してメモリセルの面積を大きくする必要があるからである。そのため、強誘電体メモリ装置の開発に水素バリア技術を導入して、水素によるキャパシタの特性劣化を防止することにより、メモリセルの微細化を進めようとしている。
以下、従来の強誘電体メモリ装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。
図14は、従来の強誘電体メモリ装置の断面構成を示している。
図14に示すように、半導体基板1上にトランジスタ(図示せず)を形成し、その上に、絶縁膜2を介して、下部水素バリア膜3、下部電極4、容量絶縁膜5及び上部電極6を順次堆積した後、マスクを用いて、上部電極6及び容量絶縁膜5をパターニングする。
次に、マスクを除去した後、露出した上部電極6、容量絶縁膜5及び下部電極4を覆うように、上部水素バリア膜8を堆積する。
次に、上部電極6の上方を覆うように形成されたマスクを用いて、上部水素バリア膜8における周縁部、下部電極4及び下部水素バリア膜3をパターニングする。このようにして、下部電極4、容量絶縁膜5及び上部電極6からなる容量素子7が形成される。
次に、形成された容量素子7の全体を覆うように絶縁膜9を堆積した後、該絶縁膜9にコンタクト孔を形成し、該コンタクト孔の内部を含む絶縁膜9上に配線10を形成する。ここで、配線9が形成される絶縁膜9の表面は平坦化されているが、これは一般的にCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて形成される。
特開2002−043540号公報(第13頁、第16図)
しかしながら、上記の従来の強誘電体メモリ装置の構造であると、CMP法により、上部水素バリア膜8上に形成された絶縁膜9の表面を研磨して平坦化する際、ウエハ全面において該絶縁膜9の残膜を一様の厚さに維持することは、CMPの面内均一性の精度から大変困難であるため、強誘電体メモリ装置のグローバル段差の影響を防止する目的でオーバー研磨を若干行うことが必要であった。その結果、ウエハの一部では、上部水素バリア膜8上の絶縁膜9の残膜が薄くなるという問題が生じていた。
すなわち、図14に示すように、絶縁膜9における上部水素バリア膜8上で且つ配線10下の部分の理想的な膜厚が膜厚12Lであるとすると、実際には、図15(a)に示すように、対応する領域13Aにおける絶縁膜9Bの部分の膜厚は薄くなって膜厚13aLとなる。このように薄膜化すると、図15(b)に示すように、CMP後のフッ酸洗浄により絶縁膜9Bが部分的にエッチオフされ、露出した上部水素バリア膜8がさらにエッチングされて膜欠損が生じる、又は、配線加工の際にオーバーエッチングにより絶縁膜9Bが部分的にエッチングされ、露出した上部水素バリア膜8がさらにエッチングされ、膜欠損が発生するという問題があった。
上述した水素バリア膜の膜欠損は、強誘電体メモリのビット不良の原因となる。また、強誘電体メモリは、あるデータを一定期間内に保存し、必要なときに読み出すという不揮発性メモリであることから、当然のことながら、すべてのビットにおいて強誘電体メモリが均一に形成されていることが好ましい。このような観点からも、水素バリア膜の膜欠損の発生はデータの保持信頼性に大きく影響を与え、場合によっては、強誘電体メモリの信頼性の低下及び不良ビットの発生を引き起こすという問題につながる。さらに、このような問題は、半導体装置の微細化が進展し、強誘電体メモリ装置の構造が立体形状になると一層顕著になってくる。
前記に鑑み、本発明の目的は、水素バリア膜の膜欠損を防止できる構造を備えた半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明の一形態に係る半導体記憶装置は、半導体基板上に形成された下部水素バリア膜と、下部水素バリア膜上に形成された下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる容量素子と、下部水素バリア膜上に容量素子を覆うように形成され、容量素子の周囲において下部水素バリア膜を露出する第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜上に形成され、容量素子の周囲において露出する下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜と、上部水素バリア膜の上に、少なくとも容量素子の周囲において上部水素バリア膜と接続する保護膜と、保護膜の上に形成され、表面が平坦化された第2の絶縁膜とを備えている。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、上部水素バリア膜と保護膜とが密着して形成されている。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、上部水素バリア膜と下部水素バリア膜とは、下部水素バリア膜の断面において接続している。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、上部水素バリア膜と保護膜との間には、第3の絶縁膜が介在している。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、容量素子が、下部水素バリア膜上に複数形成されており、第1の絶縁膜、上部水素バリア膜及び保護膜は、複数の容量素子の全てを覆うように形成されている。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、複数の容量素子の各々は、第1の絶縁膜に形成された開口部の内部に形成された立体形状を有している。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、複数の容量素子の各々は、第1の絶縁膜に埋め込まれるように形成されたプレーナー形状を有している。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、
保護膜は、CMP又はエッチングの際にストッパー膜としての機能を有している。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、下部水素バリア膜は、Al、TiAlO、TaAlO、TiSiO、TaSiO、TiO、AlO、及びSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、上部水素バリア膜は、Al、TiAlO、TaAlO、TiSiO、TaSiO、TiO、AlO、及びSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置において、保護膜は、TiAlN、TaAlN、及びTaSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる。
本発明の第1の形態に係る半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に下部水素バリア膜を形成する工程(a)と、下部水素バリア膜上に底部下部電極を形成する工程(b)と、下部水素バリア膜上に、底部下部電極を覆うように、第1の絶縁膜を形成する工程(c)と、第1の絶縁膜に、底部下部電極を露出する開口部を形成する工程(d)と、開口部の側壁部に側部下部電極を形成する工程(e)と、底部下部電極及び側部下部電極を覆うように、容量絶縁膜及び上部電極を順次形成することにより、底部下部電極、側部下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる容量素子を形成する工程(f)と、第1の絶縁膜の上に、容量素子を覆うように、第2の絶縁膜を形成する工程(g)と、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の一部を選択的にエッチング除去することにより、容量素子の周囲全体において、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜の一部を貫通して下部水素バリア膜の上面を露出する溝部を形成する工程(h)と、溝部の底部及び側壁部、並びに第2の絶縁膜の上に、溝部の底部において下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜を形成する工程(i)と、上部水素バリア膜上を覆うように保護膜を形成する工程(j)と、保護膜上に第3の絶縁膜を形成する工程(k)と、第3の絶縁膜を研磨して平坦化する工程(l)とを備える。
本発明の第1の形態に係る半導体記憶装置の製造方法において、工程(i)と工程(j)との間に、上部水素バリア膜上を覆うように第4の絶縁膜を形成する工程(m)と、第4の絶縁膜及び上部水素バリア膜を選択的にエッチング除去することにより、容量素子の周囲全体において、第2の絶縁膜の上面を露出する工程(n)とをさらに備え、工程(j)は、露出した第2の絶縁膜上及び第4の絶縁膜上を覆うように保護膜を形成する工程である。
本発明の第1の形態に係る半導体記憶装置の製造方法において、工程(i)は、CVD法により、上部水素バリア膜を形成する工程を含み、工程(j)は、スパッタ法により、保護膜を形成する工程を含む。
本発明の第2の形態に係る半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板上に下部水素バリア膜を形成する工程(a)と、下部水素バリア膜上に下部電極を形成する工程(b)と、下部水素バリア膜上に、下部電極を覆うように、第1の絶縁膜を形成する工程(c)と、第1の絶縁膜を研磨して下部電極を露出する工程(d)と、下部電極を覆うように、容量絶縁膜及び上部電極を順次形成することにより、下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる容量素子を形成する工程(e)と、第1の絶縁膜の上に、容量素子を覆うように、第2の絶縁膜を形成する工程(f)と、第1の絶縁膜、第2の絶縁膜及び下部水素バリア膜の一部を選択的にエッチング除去することにより、容量素子の周囲全体において、第1の絶縁膜、第2の絶縁膜及び下部水素バリア膜の一部を貫通して下部水素バリア膜の側面を露出する溝部を形成する工程(g)と、溝部の底部及び側壁部、並びに第2の絶縁膜の上に、溝部の側壁部において下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜を形成する工程(h)と、上部水素バリア膜上を覆うように保護膜を形成する工程(i)と、保護膜上に第3の絶縁膜を形成する工程(j)と、第3の絶縁膜を研磨して平坦化する工程(k)とを備える。
本発明の第2の形態に係る半導体記憶装置の製造方法において、工程(h)は、CVD法により、上部水素バリア膜を形成する工程を含み、工程(i)は、スパッタ法により、保護膜を形成する工程を含む。
本発明の一形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、容量素子上の層間絶縁膜のCMPを用いた平坦化又は配線のエッチングの際に、水素バリア膜の膜欠損が生じない材料よりなる保護膜を水素バリア膜上に配置するため、CMP時又はドライエッチング時に保護膜が露出しても下層の水素バリアの膜欠損が生じることが防止されて、水素による特性劣化を防止できる。その結果、水素による劣化がなく、ひいてはメモリセルの微細化が可能な半導体記憶装置を実現できる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置ついて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。
図1に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板100の主面には、複数の素子分離領域101により互いに絶縁分離された複数の活性領域が形成されており、該活性領域には高濃度不純物拡散層102が設けられている。ここで、各高濃度不純物拡散層102の表面は、コバルトシリサイド(CoSi)等によりシリサイド化されていてもよい。このようにシリサイド化することで、低抵抗化を図ることができ、回路動作の遅延を防止することができる。また、活性領域には、図示はしていないが、例えばポリシリコンからなるゲート電極と高濃度不純物拡散層102とを含む電界効果型トランジスタからなるセルトランジスタが形成されている。
半導体基板100の主面上には、図示していないセルトランジスタを覆うように、例えば膜厚が約500nm〜1000nmで上面を平坦化した酸化シリコンからなる絶縁膜103と、平坦化された絶縁膜103の上に形成され、例えば膜厚が約5nm〜100nmで窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)又は酸化チタンアルミニウム(TiAlO)からなる下部水素バリア膜104が形成されている。絶縁膜103及び下部水素バリア膜104には、これらを貫通して各セルトランジスタの高濃度不純物拡散層102と電気的に接続する例えばタングステン(W)又はポリシリコンからなるストレージノードコンタクトプラグ105が形成されている。
下部水素バリア膜104の上には、各ストレージノードコンタクトプラグ105の上端面を覆う、例えば膜厚が約100nm〜300nmの導電性の酸素バリア膜106がそれぞれ選択的に形成されている。酸素バリア膜106の構成材料は、例えばイリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)を用いることができ、さらにはこれらのうちの少なくとも2つを含む積層体を用いることができる。各酸素バリア膜106の上には、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属又は酸化イリジウム(IrO)等の貴金属の導電性酸化物からなる底部下部電極107が形成されている。底部下部電極107の材料として貴金属又はその導電性酸化物を用いるのは、後述する強誘電体からなる容量絶縁膜110の結晶化を図る酸素雰囲気下での熱処理において、ストレージノードコンタクトプラグ105の酸化を防止できるため好ましい。但し、強誘電体の結晶化温度が十分に低い場合には酸素バリア膜106を設けなくともよい。また、酸素バリア膜106の最下層の材料として窒化チタンアルミニウム(TiAlN)を用いた場合には、該窒化チタンアルミニウムは水素に対するバリア膜としても機能する。
下部水素バリア膜104の上には、各酸素バリア膜106及び底部下部電極107同士の間を埋め込むように、例えば膜厚が約500nm〜1000nmの酸化シリコンからなる絶縁膜108が形成されている。絶縁膜108としてシラン系を用いたプラズマ酸化膜ではなく、オゾン系TEOS−CVD膜を用いることで、酸素バリア膜のバリア性を良好に維持することができる。また、絶縁膜108には、底部下部電極107の上面を露出する開口部(溝部)108hが形成されており、該開口部108hの側壁部には、上記底部下部電極107の材料と同様の材料を用いてなる側部下部電極109が形成されている。
底部下部電極107、側部下部電極109及び絶縁膜108の上には、強誘電体からなる容量絶縁膜110と、Pt、Ir等の貴金属又はその導電性金属酸化物からなる上部電極111とが順次形成されている。底部下部電極107、側部下部電極109、容量絶縁膜110及び上部電極111により容量素子(強誘電体キャパシタ)130が構成されている。また、各容量素子130はアレイ状に形成されており、キャパシタアレイ領域(容量素子領域)AR1を構成している。なお、本実施形態では、容量絶縁膜110に用いる強誘電体材料として、タンタルニオブ酸ストロンチウムビスマス(SBTN:SrBi(Ta1−xNb)O)を用いたが、チタン酸ストロンチウムバリウム(SBT:SrBiTa)、チタン酸鉛ジルコニウム(PZT:PbZrTi1−x)又はチタン酸ランタンバリウム(BLT:(Bi,La)Ti12)等の金属酸化物を用いることができる。
各容量素子130は、容量素子被覆膜となる絶縁膜112によって覆われている。ここで、絶縁膜112としては、シラン系を用いたプラズマ酸化膜ではなく、オゾン系TEOS−CVD膜を用いることにより、プラズマで発生する水素ラジカルの影響を防止することが可能となり、容量素子130の特性を良好に維持することができる。また、絶縁膜108及び絶縁膜112には、これらを貫通して下部水素バリア膜104の上面を露出する開口部(溝部)112hが形成されている。後述するように、製造工程においては、絶縁膜108及び絶縁膜112の開口部112hは、一般的に同一マスクを用いてエッチングによって形成されるが、絶縁膜108の最下層に位置する下部水素バリア膜104はエッチングされない。
また、絶縁膜112の上面並びに開口部112hの底部及び側壁部の上に、上部水素バリア膜113が形成されている。上部水素バリア膜113は、CVD法により形成された窒化シリコン(SiN)、アルミナ(Al)又は酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)よりなり、膜厚が5nmから100nmの範囲である。また、上部水素バリア膜113は、複数の容量素子130の全体(キャパシタアレイ領域AR1)を覆うように形成されており、上部水素バリア膜113は、キャパシタアレイ領域AR1の周辺領域である開口部112hの底部において下部水素バリア膜104と接続している。但し、絶縁膜108の下層に位置する下部水素バリア膜104と上部水素バリア膜113とは、容量素子130以外の領域、例えばソース領域又はドレイン領域へのコンタクトホールが形成される領域には存在しなくてもよい。
さらに、上部水素バリア膜113の上には、保護膜114が形成されている。保護膜114として、スパッタ法により形成された窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)等を用いることができ、膜厚は5nmから100nmの範囲であることが好ましい。
次に、開口部112hの内部を含む保護膜114の上には、例えば膜厚が約200nm〜1000nmで上面が平坦化された酸化シリコンからなる絶縁膜115が形成されている。なお、絶縁膜115として、シラン系ガスを用いたプラズマ酸化膜又はオゾン系ガスを用いたTEOS−CVD膜を用いることができる。特に、オゾン系TEOS−CVD膜は、プラズマで発生する水素ラジカルの影響を防止することが可能となり、容量素子130の特性を良好に維持することができるため、使用材料として好ましい。なお、図示していないが、絶縁膜115の上には、通常、配線等が形成される。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図2(a)〜(d)、図3(a)〜(c)、並びに図4(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部工程断面図である。
まず、図2(a)に示すように、半導体基板100に、STI(shallow trench isolation)等からなる素子分離領域101を選択的に形成して、複数の活性領域を形成する。続いて、イオン注入法により、各活性領域の上部にN型の高濃度不純物拡散層102を形成する。なお、上述のように、各高濃度不純物拡散層102の表面をシリサイド化してもよい。続いて、図示はしていないが、公知の方法により、各活性領域の上にセルトランジスタを形成する。続いて、半導体基板100上の全面に、各セルトランジスタを覆うように、例えば膜厚が約500nm〜1000nmの酸化シリコンからなる絶縁膜103及び例えば膜厚が約5nm〜100nmの窒化シリコン(SiN)等からなる下部水素バリア膜104を下から順に形成する。続いて、絶縁膜103及び下部水素バリア膜104に、これらを貫通して形成された各セルトランジスタの高濃度不純物拡散層102と電気的に接続する例えばタングステン又はポリシリコンからなるストレージノードコンタクトプラグ105を形成する。
次に、図2(b)に示すように、蒸着法又はスパッタ法により、ストレージノードコンタクトプラグ105及び下部水素バリア膜104上の全面に、例えば膜厚が約100nm〜300nmのイリジウム(Ir)又は酸化イリジウム(IrO)等からなる導電性の酸素バリア膜形成膜と、例えば膜厚が約50nm〜200nmの白金(Pt)又はイリジウム(Ir)等からなる底部下部電極形成膜とを下から順に堆積する。ここで、酸素バリア膜形成膜の構成材料は、例えばイリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)を用いることができ、さらにはこれらのうちの少なくとも2つを含む積層体を用いることができる。また、底部下部電極形成膜の構成材料は、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属又は酸化イリジウム(IrO)等の貴金属を用いることができる。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した底部下部電極形成膜及び酸素バリア膜形成膜に対して、各ストレージノードコンタクトプラグ105の上端面を含むようにパターニングすることにより、酸素バリア膜形成膜からなる酸素バリア膜106及び底部下部電極形成膜からなる底部下部電極107を形成する。なお、酸素バリア膜106を形成する工程は、上述の通り、強誘電体の結晶化温度に応じて省略することもできる。
次に、図2(c)に示すように、CVD法により、酸素バリア膜106及び底部下部電極107を含む下部水素バリア膜104の上に、例えば膜厚が約500nm〜1000nmの酸化シリコンからなる絶縁膜108を堆積した後、CMP法又はエッチバック法等により、堆積した絶縁膜108の表面を平坦化する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、平坦化された絶縁膜108に各底部下部電極107を露出する開口部108hを形成する。続いて、蒸着法又はスパッタ法により、各開口部108hの内部を含む絶縁膜108の上に、例えば膜厚が約50nm〜200nmの白金(Pt)等の貴金属又は貴金属の導電性酸化物からなる側部下部電極形成膜を堆積した後、堆積した側部下部電極形成膜に対してハロゲン系ガスを主成分とするエッチングガスを用いたエッチバックを行って、各開口部108hの側壁部に側部下部電極109を形成する。
次に、図2(d)に示すように、各種金属ソースをガス化して成膜するCVD法又は液体ソースをミスト化して成膜するLSMCD(Liquid Source Misted Chemical Vapor Deposition)法を用いて、底部下部電極107及び側部下部電極109が形成された各開口部108hを含む絶縁膜108上の全面に、SBT、PZT又はBLTを主成分とする強誘電体膜を成膜する。続いて、スパッタ法等により、強誘電体膜を覆うように、例えば膜厚が約50nm〜200nmでPt、Ir等の貴金属又はその導電性金属酸化物からなる上部電極形成膜を堆積する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、成膜した強誘電体膜及び上部電極形成膜に対して、行方向に互いに隣接する底部下部電極107を含むようにパターニングすることにより、強誘電体膜からなる容量絶縁膜110と上部電極形成膜からなる上部電極111とを同時に形成する。このようにして、底部下部電極107、側部下部電極109、容量絶縁膜110及び上部電極111により容量素子(強誘電体キャパシタ)130が形成される。なお、容量絶縁膜116と上部電極117とを1つのマスクにより1度にパターニングしたが、異なるマスクを用いて2回に分けてパターニングしてもよい。
次に、図3(a)に示すように、CVD法により、容量素子130上を含む絶縁膜108上の全面に亘って、例えば膜厚が約50nm〜400nmでO-NSG若しくはO-BPSGの単層膜又は積層膜からなる絶縁膜112を成膜する。
次に、図3(b)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法を用いて、絶縁膜112及び絶縁膜108に対してパターニングを行なって、複数の容量素子130を含むキャパシタアレイ領域AR1の周辺領域に環状の開口部112hを形成し、該環状の開口部112hの底部において下部水素バリア膜104を露出する。このとき、絶縁膜112の平面における角部はドライエッチ法などによるエッチバック法により丸められた形状に仕上げてもよい。
次に、図3(c)に示すように、CVD法を用いて、パターニングされた絶縁膜112の上面並びに開口部112hの底部及び壁部に、膜厚が約5nm〜100nmの窒化シリコン(SiN)、アルミナ(Al)又は酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)等からなる上部水素バリア膜113を形成する。
次に、図4(a)に示すように、スパッタ法により、上部水素バリア膜113の上に、膜厚が約5nm〜100nmの窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)等よりなる保護膜114を形成する。
次に、図4(b)に示すように、CVD法を用いて、保護膜114の全面にわたって、膜厚が約500nm〜1200nmのO−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜よりなる絶縁膜115を形成し、CMP法等を用いてその表面を平坦化する。
なお、絶縁膜108の下層に位置する下部水素バリア膜104と上部水素バリア膜113は、容量素子130以外の領域、例えばソース領域、ドレイン領域へのコンタクトホールを形成する領域においては、エッチングにより除去してもよい。
ここで、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の特性について、従来例に係る半導体記憶装置の特性と比較しながら説明する。
図5(a)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置における耐還元性の評価結果を示す図であって、具体的には、400℃の水素アニールを行う前後における本実施形態及び従来の半導体記憶装置の容量素子の残留分極(2Pr)を評価した結果である。なお、従来の半導体記憶装置は、本実施形態の保護膜は有しておらず、上部水素バリア膜が部分的にエッチング除去された場合の構成を有している。
図5(a)に示すように、まず、従来例の構造である上部水素バリア膜の上面が保護膜で覆わない構造である場合、すなわち、上部水素バリア膜が部分的にエッチングされた構造である場合、水素アニールを行った後には、容量素子の残留分極量が6〜23μC/cmであり、面内のばらつきが大きくなり、容量素子が劣化していることが分かる。
図5(b)は、従来の構造を有する半導体記憶装置において、容量素子の残留分極量が低下した箇所における不良解析結果を示している。
図5(b)に示すように、従来例の構造では、上部水素バリア膜が配線のエッチングのオーバーエッチングによってエッチングされ、膜欠損が生じていることが分かる。これは、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際に、オーバーエッチングによって上部水素バリア膜がエッチングされて膜欠損が生じ、配線工程で発生する水素が進入することで、容量素子のテク性が劣化しているものと推定される。
一方、図5(a)に示すように、本実施形態の構造である上部水素バリア膜113の上面が保護膜114で覆われた構造である場合、水素アニールを行った後において、容量素子130の特性が劣化していないことが分かる。このような結果が得られるのは、図5(b)に示した従来の構造に対する不良解析結果と対比すると、本実施形態の構造によると、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際にオーバーエッチングがなされても、保護膜114が存在することにより、上部水素バリア膜113がエッチングされないため、膜欠損が生じることがないことが原因であると推定される。したがって、容量絶縁膜110を構成する高誘電体又は強誘電体が還元されて容量素子130の電気特性が劣化するという不良を完全に防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、上部水素バリア膜113の上を保護膜114によって覆っているため、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際におけるオーバーエッチングにより、上部水素バリア膜113がエッチングされて膜欠損が生じることを防止することができる。その結果、CMP又は配線形成が容易になると共に、製造工程で発生する水素によって容量絶縁膜110が還元され、容量素子130の電気特性が劣化することを防止することができる。
なお、本実施形態の半導体記憶装置の製造方法における図3(c)に示す工程において、上部水素バリア膜113はCVD法又はスパッタ法を用いて形成することができる。ここで、CVD法を用いて形成すると、CVD膜2は段差被覆性に優れているため、図5(c)に示すように、開口部を有する下地膜2上に成膜されると、下地膜2の上面上の膜厚、開口部の側壁部での膜厚B、及び開口部の底部での膜厚Cがいずれもほぼ均一になり、好ましいからである。一方で、CVD法よりも段差被覆性に劣るスパッタ法を用いて形成した場合であっても、平坦部では膜厚の均一性を確保することができるため、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際におけるオーバーエッチングがなされても、上部水素バリア膜113がエッチングされることはなく、従来の構造のような膜欠損が生じることによる容量素子の特性劣化を防止できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置ついて、図面を参照しながら説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。
図6に示す本実施形態に係る半導体記憶装置の構造は、上述した図1に示した第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構造と比較すると、上部水素バリア膜113の上部の構造が異なり、その下部の構造は同様である。したがって、以下では、その異なる構造を中心に説明し、繰り返しとなる説明は省略する。
すなわち、図6に示す本実施形態に係る半導体記憶装置の構造では、開口部(溝部)112hの内部を含む上部水素バリア膜113の上に絶縁膜150が形成され、該絶縁膜150と上部水素バリア膜113とが同一のマスクでパターニングされている。さらに、絶縁膜150の上面及び側面、上部水素バリア膜113の側面、パターニングによって露出した絶縁膜112の上面に、保護膜114が形成されている。
ここで、保護膜114は、上部水素バリア膜113の側面と接続している。但し、保護膜114と上部水素バリア膜113とは、容量素子130以外の領域、例えばソース領域、ドレイン領域へのコンタクトホールを形成する領域には存在しなくてもよい。
また、保護膜114の上に、例えば膜厚が約200nm〜1000nmで上面が平坦化された酸化シリコンからなる絶縁膜115が形成されている。なお、絶縁膜115は例えばシラン系を用いたプラズマ酸化膜又はオゾン系TEOS−CVD膜である。特に、オゾン系TEOS−CVD膜は、プラズマで発生する水素ラジカルの影響を防止することが可能となり、容量素子130の特性を良好に維持することができるため、使用材料として好ましい。
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図7(a)及び(b)、並びに図8(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部工程断面図である。なお、以下では、上述した本実施形態に係る半導体記憶装置の構造と同様に、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、上述した図2(a)〜図3(c)を用いて説明した工程を同様に行う。
次に、図7(a)に示すように、開口部(溝部)112hの内部を含む上部水素バリア膜113の上に、膜厚が約50nm〜400nmであって、例えばO−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜よりなる絶縁膜150を成膜する。
次に、図7(b)に示すように、リソグラフィ法とドライエッチング法を用いて、絶縁膜150及び上部水素バリア膜113に対してパターニングを行なって、複数の容量素子を含むセルアレイ領域AR2の周囲に、環状の溝部150Aを形成し、該環状の溝部150Aの側壁部において上部水素バリア膜113の側面を露出させる。このとき、絶縁膜150の平面における角部はドライエッチ法などによるエッチバック法により丸められた形状に仕上げてもよい。
次に、図8(a)に示すように、絶縁膜150の上面、溝部150Aの底部及び壁部(溝部150Aに露出する絶縁膜112の底面及び側面、上部水素バリア膜113の側面、並びに絶縁膜150の側面)を覆うように、膜厚が約5nm〜100nmの窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)等よりなる保護膜114を形成する。
次に、図8(b)に示すように、CVD法により、保護膜114の全面にわたって、膜厚が約500nm〜1200nmであって、例えばO−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜よりなる絶縁膜115を形成し、CMP法等を用いてその表面を平坦化する。
なお、絶縁膜112の下層に位置する下部水素バリア膜104と上部水素バリア膜113は、容量素子以外の領域、例えばソース領域、ドレイン領域へのコンタクトホールを形成する領域においては、エッチングにより除去してもよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、第1の実施形態と同様に、上部水素バリア膜113の上方を保護膜114によって覆っているため、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際におけるオーバーエッチングにより、上部水素バリア膜113がエッチングされて膜欠損が生じることを防止することができる。その結果、CMP又は配線形成が容易になると共に、製造工程で発生する水素によって容量絶縁膜110が還元され、容量素子130の電気特性が劣化することを防止することができる。
また、本実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、上部水素バリア膜113と保護膜114との間に、O−NSG又はO−BPSGの単層膜若しくは積層膜からなる絶縁膜150が介在しているため、製造工程で発生する圧縮応力の膜ストレスを容量素子130に均等に加えることができるため、容量素子130の電気特性の面内ばらつきを低減させることができる。
ここで、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の特性について、上述した第1の実施形態による半導体記憶装置の特性と比較しながら説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置における耐還元性の評価結果を示す図であって、具体的には、400℃の水素アニールを行う前後における本実施形態及び第1の実施形態の半導体記憶装置の容量素子の残留分極(2Pr)を評価した結果である。
図9に示すように、本実施形態によると、水素シンター前後においても残留分極量で20μC/cm〜23μC/cmの範囲の面内ばらつきに抑えることができ、第1の実施形態に比べて面内ばらつきを低減することができることが分かる。
通常、容量素子の特性をできるだけ向上させるためには、容量素子に印加される応力ができるかぎり大きな伸張応力であることが望ましいが、現実的な伸張応力の最大値としては3.5×10dyn/cmである。このため、容量素子の特性を良好に維持できる応力として、3.5×10dyn/cm以下であって且つ1×10dyn/cm以上の伸張応力の膜ストレスが容量素子130に加わっていることが望ましい。つまり、伸張応力が弱まってこの範囲から逸脱した場合には、容量素子130の特性の劣化が起こる可能性がある。
しかしながら、容量素子形成後の製造工程においては、一般に、圧縮応力が印加されやすい傾向にあり、このため、容量素子の特性は製造工程の進行に伴い低下する傾向にある。そこで、本実施形態のように、上部水素バリア膜113と保護膜114との間に、伸張応力を有する、例えばO−NSG又はO−BPSGの単層膜若しくは積層膜からなる絶縁膜150を介在させることにより、製造工程で発生する圧縮応力の膜ストレスによる容量素子130の特性劣化を防止することができる。
この結果、容量素子130の特性(残留分極)の面内の最小値が向上し、面内ばらつきが改善される。これは、圧縮応力が外部から作用した場合、この圧縮応力に反発するために、絶縁膜150の介在によって伸張応力を容量素子130に加えることが可能となるからである。
なお、本実施形態では、絶縁膜150としてO−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜を用いた場合について説明したが、この膜種に限定されるものではない。ただし、絶縁膜150の膜ストレスは伸張応力の膜ストレスを有することが必要であり、また、絶縁膜150の材料として窒素を含まない絶縁膜を用いることが望ましい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置ついて、図面を参照しながら説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。
図10に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板200の主面には、複数の素子分離領域201により互いに絶縁分離された複数の活性領域が形成されており、該活性領域には高濃度不純物拡散層202が設けられている。ここで、各高濃度不純物拡散層202の表面は、コバルトシリサイド(CoSi)等によりシリサイド化されていてもよい。このようにシリサイド化することで、低抵抗化を図ることができ、回路動作の遅延を防止することができる。また、活性領域には、図示はしていないが、例えばポリシリコンからなるゲート電極と高濃度不純物拡散層202とを含む電界効果型トランジスタからなるセルトランジスタが形成されている。
半導体基板200の主面上には、図示していないセルトランジスタを覆うように、例えば膜厚が約500nm〜1000nmで上面を平坦化した酸化シリコンからなる絶縁膜203と、平坦化された絶縁膜203の上に形成され、例えば膜厚が約5nm〜100nmで窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)又は酸化チタンアルミニウム(TiAlO)からなる下部水素バリア膜204が形成されている。絶縁膜203及び下部水素バリア膜204には、これらを貫通して各セルトランジスタの高濃度不純物拡散層202と電気的に接続する例えばタングステン(W)又はポリシリコンからなるストレージノードコンタクトプラグ205が形成されている。
下部水素バリア膜204の上には、各ストレージノードコンタクトプラグ205の上端面を覆う導電性の酸素バリア膜206がそれぞれ選択的に形成されている。酸素バリア膜206の構成材料は、例えばイリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)を用いることができ、さらにはこれらのうちの少なくとも2つを含む積層体を用いることができる。
各酸素バリア膜206の上には、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属又は酸化イリジウム(IrO)等の貴金属の導電性酸化物からなる下部電極207が形成されている。下部電極207の材料として貴金属又はその導電性酸化物を用いるのは、後述する強誘電体からなる容量絶縁膜209の結晶化を図る酸素雰囲気下での熱処理において、ストレージノードコンタクトプラグ205の酸化を防止できるため好ましい。但し、強誘電体の結晶化温度が十分に低い場合には酸素バリア膜206を設けなくともよい。また、酸素バリア膜206の最下層の材料として窒化チタンアルミニウム(TiAlN)を用いた場合には、該窒化チタンアルミニウムは水素に対するバリア膜としても機能する。
各酸素バリア膜206及び下部電極207の側壁には、例えば酸化シリコンからなる埋め込み絶縁膜としての絶縁膜208が形成されている。絶縁膜208としてはシラン系を用いたプラズマ酸化膜ではなく、オゾン系TEOS−CVD膜を設けることにより、酸素バリア膜のバリア性を良好に維持することができる。絶縁膜208によって埋め込まれた下部電極207の上には、強誘電体からなる容量絶縁膜209と、Pt、Ir等の貴金属又はその導電性金属酸化物からなる上部電極210が形成されている。これら下部電極207、容量絶縁膜209及び上部電極210により容量素子(強誘電体キャパシタ)230が構成される。なお、強誘電体材料には、上述の第1及び第2の実施形態と同様に、チタン酸ストロンチウムバリウム(SBT)、チタン酸鉛ジルコニウム(PZT)又はチタン酸ランタンバリウム(BLT)等の金属酸化物を用いることができる。
各容量素子230は、容量素子被覆膜である絶縁膜211によって覆われている。絶縁膜211としてはシラン系を用いたプラズマ酸化膜ではなく、オゾン系TEOS−CVD膜を用いることにより、プラズマで発生する水素ラジカルの影響を防止することが可能となり、容量素子230の特性を良好に維持することができる。後述するように、製造工程においては、絶縁膜211及び絶縁膜208は、一般的に同一マスクを用いてエッチングによって形成されるが、絶縁膜208の最下層に位置する下部水素バリア膜204もエッチング除去されている。
また、絶縁膜211の上面と、上記エッチングで露出する下部水素バリア膜204の側面と、絶縁膜208及び絶縁膜211の側面とを完全に覆うように、上部水素バリア膜212が形成されている。
この上部水素バリア膜212は、CVD法によって形成された窒化シリコン(SiN)、アルミナ(Al)又は酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)からなり、この上部水素バリア膜212は膜厚が5nmから100nmの範囲である。ここで、上部水素バリア膜212は、複数の容量素子230の全体(キャパシタアレイ領域AR)を覆うように形成されており、その周囲において、上部水素バリア膜212は、絶縁膜208の下層に位置する下部水素バリア膜204と必ず接続している。
さらに、上部水素バリア膜212の上面上に保護膜213が形成されている。この保護膜213は、スパッタ法により形成され、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)等を用いることができる。この保護膜213は膜厚が5nmから100nmの範囲が好ましい。なお、図では、上部水素バリア膜212及び保護膜213の端部がエッチングにより同一形状にパターニングされ、絶縁膜203の上部がオーバーエッチングされた状態を示している。
また、保護膜213を覆うように、例えば膜厚が約200nm〜1000nmで上面が平坦化された酸化シリコンからなる絶縁膜214が形成されている。なお、絶縁膜212はシラン系を用いたプラズマ酸化膜、又はオゾン系TEOS−CVD膜を用いることができる。特に、オゾン系TEOS−CVD膜はプラズマで発生する水素ラジカルの影響を防止することが可能となり、容量素子130の特性を良好に維持することができるため、使用材料として好ましい。
ただし、絶縁膜208の下層に位置する下部水素バリア膜204と上部水素バリア膜212とは、容量素子230以外の領域、例えばソース領域、ドレイン領域へのコンタクトホールを形成する領域には存在しなくてもよい。
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図11(a)〜(d)及び図12(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部工程断面図である。
まず、図11(a)に示すように、半導体基板200に、STI(shallow trench isolation)等からなる素子分離領域201を選択的に形成して、複数の活性領域を形成する。続いて、イオン注入法により、各活性領域の上部にN型の高濃度不純物拡散層202を形成する。なお、上述のように、各高濃度不純物拡散層202の表面をシリサイド化してもよい。続いて、図示はしていないが、公知の方法により、各活性領域の上にセルトランジスタを形成する。続いて、半導体基板200上の全面に、各セルトランジスタを覆うように、例えば膜厚が約500nm〜1000nmの酸化シリコンからなる絶縁膜203及び例えば膜厚が約5nm〜100nmの窒化シリコン(SiN)等からなる下部水素バリア膜204を下から順に形成する。続いて、絶縁膜203及び下部水素バリア膜204に、これらを貫通して形成された各セルトランジスタの高濃度不純物拡散層202と電気的に接続する例えばタングステン又はポリシリコンからなるストレージノードコンタクトプラグ205を形成する。
次に、図11(b)に示すように、蒸着法又はスパッタ法により、ストレージノードコンタクトプラグ205及び下部水素バリア膜204上の全面に、例えば膜厚が約100nm〜300nmのイリジウム(Ir)又は酸化イリジウム(IrO)等からなる導電性の酸素バリア膜形成膜と、例えば膜厚が約50nm〜200nmの白金(Pt)又はイリジウム(Ir)等からなる下部電極形成膜とを下から順に堆積する。ここで、酸素バリア膜形成膜の構成材料は、例えばイリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)を用いることができ、さらにはこれらのうちの少なくとも2つを含む積層体を用いることができる。また、下部電極形成膜の構成材料は、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属又は酸化イリジウム(IrO)等の貴金属を用いることができる。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した底部下部電極形成膜及び酸素バリア膜形成膜に対して、各ストレージノードコンタクトプラグ205の上端面を含むようにパターニングすることにより、酸素バリア膜形成膜からなる酸素バリア膜206及び下部電極形成膜からなる下部電極207を形成する。なお、酸素バリア膜206を形成する工程は、上述の通り、強誘電体の結晶化温度に応じて省略することもできる。
次に、図11(c)に示すように、CVD法により、酸素バリア膜206及び下部電極207を含む下部水素バリア膜204の上に、膜厚が約500nm〜1000nmの酸化シリコンからなる絶縁膜208を堆積し、続いて、CMP法又はエッチバック法等により、堆積した絶縁膜208の表面を下部電極207の上面が露出するまで平坦化する。続いて、各種金属ソースをガス化して成膜するCVD法又は液体ソースをミスト化して成膜するLSMCD(Liquid Source Misted Chemical Vapor Deposition)法を用いて、下部電極207を含む絶縁膜208の上の全面に、SBT、PZT又はBLTを主成分とする容量絶縁膜209を成膜する。続いて、スパッタ法等により、容量絶縁膜209を覆うように、膜厚が約50nm〜200nmで白金等の貴金属又はその導電性の酸化物からなる電極形成膜からなる上部電極210を堆積する。その後、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、成膜した容量絶縁膜209及び上部電極210に対して、行方向に互いに隣接する(図では1つのみ表示)強誘電体膜からなる容量絶縁膜209と電極形成膜からなる上部電極210をパターニングする。これにより、下部電極207、容量絶縁膜209及び上部電極210からなる容量素子230が形成される。
次に、図11(d)に示すように、CVD法により、絶縁膜208の上に、容量絶縁膜209の側面と上部電極210の上面及び側面を含む全面に亘って、膜厚が約50nm〜400nmであってO−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜からなる絶縁膜211を成膜する。
次に、図12(a)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法を用いて、絶縁膜211、絶縁膜208及び下部水素バリア膜204に対してパターニングを行なって、環状の溝部216Aを形成する。このとき、絶縁膜211の平面における角部はドライエッチ法などによるエッチバック法により丸められた形状に仕上げてもよい。
次に、図12(b)に示すように、CVD法により、パターニングされた絶縁膜211の上面及び側面、絶縁膜208の側面、並びに下部水素バリア膜204の側面を覆うように、膜厚が約5nm〜100nmの窒化シリコン(SiN)、アルミナ(Al)又は酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)等からなる上部水素バリア膜212を形成する。続いて、スパッタ法により、上部水素バリア膜212の表面を覆うように、膜厚が約5nm〜100nmの窒化チタンアルミニウム(TiAlN)、又は窒化タンタルアルミニウム(TaAlN)等からなる保護膜213を形成する。次に、パターニングされた下部水素バリア膜204の周囲全体を覆うように、上部水素バリア膜212および保護膜213をパターニングする。ここで、上部水素バリア膜212と保護膜213とは同一形状にパターニングされており、また、この上部水素バリア膜212は下部水素バリア膜204の側面と接続している。なお、図では、絶縁膜203の上部がオーバーエッチングされている図を示している。但し、保護膜213、上部水素バリア膜212及び下部水素バリア膜204は、容量素子230以外の領域、例えばソース領域又はドレイン領域へのコンタクトホールを形成する領域には存在しなくてもよい。
次に、図12(c)に示すように、CVD法により、露出している絶縁膜203及び保護膜213上の全面に亘って、膜厚が約500nm〜1200nmであって、O−NSG若しくはO−BPSGの単層膜又は積層膜からなる絶縁膜214を形成し、CMP法等を用いてその表面を平坦化する。
以上に説明したように、本実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、第1の実施形態と同様に、上部水素バリア膜212の上方を保護膜213によって覆っているため、CMP後のフッ酸洗浄又は配線加工の際におけるオーバーエッチングにより、上部水素バリア膜212がエッチングされて膜欠損が生じることを防止することができる。その結果、CMP又は配線形成が容易になると共に、製造工程で発生する水素によって容量絶縁膜209が還元され、容量素子230の電気特性が劣化することを防止することができる。
また、本実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、少数ビットの1セル毎に上部水素バリア膜212が被覆しており、上部水素バリア膜212が被覆する面積が小さいため、それに比例して容量素子230へ作用する伸張応力のストレスも小さくすることが実現できる。このため、容量素子230に与えるストレスも小さくなる。その結果、容量素子の特性を向上させることができる。
ここで、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の特性について、上述した第1及び第2の実施形態による半導体記憶装置の特性と比較しながら説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置における耐還元性の評価結果を示す図であって、具体的には、400℃の水素アニールを行う前後における本実施形態及び第1及び第2の実施形態の半導体記憶装置の容量素子の残留分極(2Pr)を評価した結果である。
図13に示すように、本実施形態によると、水素シンター前後においても残留分極量で22μC/cm〜26μC/cmの範囲の面内ばらつきに抑えることができ、第1の実施形態に比べて面内ばらつきを低減することができると共に、第2の実施形態の場合と比べて同等の面内ばらつきを維持しつつ、分極量をさらに向上させることができることが分かる。
本発明に係る半導体記憶装置及びその製造方法は、立体形状の半導体記憶装置における高段差部での水素バリア膜欠損を防止できるものであり、特に、容量絶縁膜に強誘電体を用いた容量素子を有する半導体記憶装置において、容量素子を覆う層間絶縁膜の平坦化に際して有用である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置における容量素子の電気特性の評価結果図であり、(b)は、従来の半導体記憶装置における不良解析結果図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置における容量素子の電気特性の評価結果図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置における容量素子の電気特性の評価結果図である。 従来の半導体記憶装置の構造を示す要部断面図である。 (a)は、従来の半導体記憶装置における上部水素バリア膜上の絶縁膜の薄膜化を説明する要部断面図であり、(b)は、従来の半導体記憶装置における上部水素バリア膜の膜欠損を説明する要部断面図である。
符号の説明
100、200 半導体基板
101、201 素子分離領域
102、202 高濃度不純物拡散層
103、203 絶縁膜
104、204 下部水素バリア膜
105、205 ストレージノードコンタクト
106、206 導電性の酸素バリア膜
107 底部下部電極
108、208 絶縁膜
108h 開口部
109 側部下部電極
110、209 容量絶縁膜
111、210 上部電極
112、211 絶縁膜
112h 開口部(溝部)
113、212 上部水素バリア膜
114、213 保護膜
115、214 絶縁膜
130、230 容量素子
150 絶縁膜
AR1 キャパシタアレイ領域
AR2 セルアレイ領域
207 下部電極
216A 開口部(溝部)

Claims (16)

  1. 半導体基板上に形成された下部水素バリア膜と、
    前記下部水素バリア膜上に形成された下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる容量素子と、
    前記下部水素バリア膜上に前記容量素子を覆うように形成され、前記容量素子の周囲において前記下部水素バリア膜を露出する第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜上に形成され、前記容量素子の周囲において露出する前記下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜と、
    前記上部水素バリア膜の上に、少なくとも前記容量素子の周囲において前記上部水素バリア膜と接続する保護膜と、
    前記保護膜の上に形成され、該保護膜が残存するように、表面が平坦化された第2の絶縁膜とを備えている、半導体記憶装置。
  2. 請求項1に記載の半導体記憶装置において、
    前記上部水素バリア膜と前記保護膜とが密着して形成されている、半導体記憶装置。
  3. 請求項2に記載の半導体記憶装置において、
    前記上部水素バリア膜と前記下部水素バリア膜とは、前記下部水素バリア膜の断面において接続している、半導体記憶装置。
  4. 請求項1に記載の半導体記憶装置において、
    前記上部水素バリア膜と前記保護膜との間には、第3の絶縁膜が介在している、半導体記憶装置。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
    前記容量素子が、前記下部水素バリア膜上に複数形成されており、
    前記第1の絶縁膜、前記上部水素バリア膜及び前記保護膜は、前記複数の容量素子の全てを覆うように形成されている、半導体記憶装置。
  6. 請求項5に記載の半導体記憶装置において、
    前記複数の容量素子の各々は、前記第1の絶縁膜に形成された開口部の内部に形成された立体形状を有している、半導体記憶装置。
  7. 請求項5に記載の半導体記憶装置において、
    前記複数の容量素子の各々は、前記第1の絶縁膜に埋め込まれるように形成されたプレーナー形状を有している、半導体記憶装置。
  8. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
    前記保護膜は、CMP又はエッチングの際にストッパー膜としての機能を有している、半導体記憶装置。
  9. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
    前記下部水素バリア膜は、Al、TiAlO、TaAlO、TiSiO、TaSiO、TiO、AlO、及びSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる、半導体記憶装置。
  10. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
    前記上部水素バリア膜は、Al、TiAlO、TaAlO、TiSiO、TaSiO、TiO、AlO、及びSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる、半導体記憶装置。
  11. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
    前記保護膜は、TiAlN、TaAlN、及びTaSiNよりなる群のうちから選択された単層膜又は積層膜からなる、半導体記憶装置。
  12. 半導体基板上に下部水素バリア膜を形成する工程(a)と、
    前記下部水素バリア膜上に底部下部電極を形成する工程(b)と、
    前記下部水素バリア膜上に、前記底部下部電極を覆うように、第1の絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記第1の絶縁膜に、前記底部下部電極を露出する開口部を形成する工程(d)と、
    前記開口部の側壁部に側部下部電極を形成する工程(e)と、
    前記底部下部電極及び前記側部下部電極を覆うように、容量絶縁膜及び上部電極を順次形成することにより、前記底部下部電極、前記側部下部電極、前記容量絶縁膜及び前記上部電極からなる容量素子を形成する工程(f)と、
    前記第1の絶縁膜の上に、前記容量素子を覆うように、第2の絶縁膜を形成する工程(g)と、
    前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の一部を選択的にエッチング除去することにより、前記容量素子の周囲全体において、前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜の一部を貫通して前記下部水素バリア膜の上面を露出する溝部を形成する工程(h)と、
    前記溝部の底部及び側壁部、並びに前記第2の絶縁膜の上に、前記溝部の底部において前記下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜を形成する工程(i)と、
    前記上部水素バリア膜上を覆うように保護膜を形成する工程(j)と、
    前記保護膜上に第3の絶縁膜を形成する工程(k)と、
    前記保護膜が残存するように、前記第3の絶縁膜を研磨して平坦化する工程(l)とを備える、半導体記憶装置の製造方法。
  13. 請求項12に記載の半導体記憶装置の製造方法において、
    前記工程(i)と前記工程(j)との間に、
    前記上部水素バリア膜上を覆うように第4の絶縁膜を形成する工程(m)と、
    前記第4の絶縁膜及び前記上部水素バリア膜を選択的にエッチング除去することにより、前記容量素子の周囲全体において、前記第2の絶縁膜の上面を露出する工程(n)とをさらに備え、
    前記工程(j)は、露出した前記第2の絶縁膜上及び前記第4の絶縁膜上を覆うように前記保護膜を形成する工程である、半導体記憶装置の製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の半導体記憶装置の製造方法において、
    前記工程(i)は、CVD法により、前記上部水素バリア膜を形成する工程を含み、
    前記工程(j)は、スパッタ法により、前記保護膜を形成する工程を含む、半導体記憶装置の製造方法。
  15. 半導体基板上に下部水素バリア膜を形成する工程(a)と、
    前記下部水素バリア膜上に下部電極を形成する工程(b)と、
    前記下部水素バリア膜上に、前記下部電極を覆うように、第1の絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記第1の絶縁膜を研磨して前記下部電極を露出する工程(d)と、
    前記下部電極を覆うように、容量絶縁膜及び上部電極を順次形成することにより、前記下部電極、前記容量絶縁膜及び前記上部電極からなる容量素子を形成する工程(e)と、
    前記第1の絶縁膜の上に、前記容量素子を覆うように、第2の絶縁膜を形成する工程(f)と、
    前記第1の絶縁膜、前記第2の絶縁膜及び前記下部水素バリア膜の一部を選択的にエッチング除去することにより、前記容量素子の周囲全体において、前記第1の絶縁膜、前記第2の絶縁膜及び前記下部水素バリア膜の一部を貫通して前記下部水素バリア膜の側面を露出する溝部を形成する工程(g)と、
    前記溝部の底部及び側壁部、並びに前記第2の絶縁膜の上に、前記溝部の側壁部において前記下部水素バリア膜と接続する上部水素バリア膜を形成する工程(h)と、
    前記上部水素バリア膜上を覆うように保護膜を形成する工程(i)と、
    前記保護膜上に第3の絶縁膜を形成する工程(j)と、
    前記保護膜が残存するように、前記第3の絶縁膜を研磨して平坦化する工程(k)とを備える、半導体記憶装置の製造方法。
  16. 請求項15に記載の半導体記憶装置の製造方法において、
    前記工程(h)は、CVD法により、前記上部水素バリア膜を形成する工程を含み、
    前記工程(i)は、スパッタ法により、前記保護膜を形成する工程を含む、半導体記憶装置の製造方法。
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