JP2009152037A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高容量であり、かつ充放電に伴う負極の体積変化を抑制したリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】 負極合剤層を有する負極、正極合剤層を有する正極およびセパレータにより構成される電極体を備えたリチウム二次電池であって、前記負極合剤層は、LIと合金化が可能な元素または前記元素を有する化合物である負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有しており、前記セパレータは、前記負極の負極合剤層および前記正極の正極合剤層の少なくとも一方と接着していることを特徴とするリチウム二次電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、高容量で、充放電に伴う負極の体積変化を抑制したリチウム二次電池に関するものである。
近年、携帯電話やノートPCに代表されるモバイル機器の小型軽量化、多機能化に伴い、アプリケーションに導入される機能も著しく進化、増加し続けている。携帯電話を一例に挙げても、従来の待ち受け、通話、メール送受信に加えて、Webブラウジングと連動したGPSナビゲーション、ワンセグメント放送受信サービスや音楽ファイル連続再生など、様々な用途に対応した機能の搭載が標準化されつつあり、その主電源であるリチウム二次電池にも更なる高容量化、高エネルギー密度化が常に要求され続ける中、各メーカーにおいては、基本特性を維持しつつ、アプリケーションの前記要求に合致した電池の開発を進めている。
特に高容量化については、現行のリチウム二次電池の構成要素から得られる理論容量がほぼ限界点に到達していることから、抜本的な対策が求められている。限られたサイズ、質量のリチウム二次電池にどれだけの容量を詰め込み得るかが本質的課題であり、各メーカーの開発技術による差別化が大いに影響を及ぼすポイントとなっている。
これまで、リチウム二次電池の高容量化を達成するために、例えば、(1)正負極の合剤層の充填率向上や、正負極の構成比率変更など、正負極において単位体積当たりの活物質の絶対量を増加させる方法、(2)集電基材やセパレータの薄形化によって、電池内における活物質を充填するための体積を増加させる方法、(3)電極面積の増加や正負極の幅差低減などの構造変更によって、外装体内部における非有効体積を低減させる方法、などが試みられてきたが、いずれも現行のリチウム二次電池をベースにしているため、前述の理由により高容量化には限界がある。
このような状況の下、より本質的に高容量化を図るべく、充電時にLiと合金化するAl、Si、Snなどを含有する化合物を負極活物質に用いた二次電池の検討がなされている(例えば、特許文献1、2)。
充電時にLiと合金化するAl、Si、Snなどを含有する化合物(以下、「高容量負極材料」という場合がある)は、質量容量密度、体積容量密度とも、負極活物質として汎用されている炭素材料に比べて非常に高く、負極材料として有望である。しかしながら、前記の高容量負極材料は、Liイオンが電気化学的に挿入(インターカレーション)されると、その体積が3〜4倍程度に膨張し、また、充放電を繰り返すことで微粉化する。そのため、このような化合物を活物質に用いた負極を有する二次電池では、充放電を繰り返すと、負極でクラックが発生したり負極集電体と負極合剤層との接触界面が破壊されたりして、急激な容量劣化や充放電サイクル特性低下が生じる虞がある。
そのため、例えば、特許文献1に開示の技術では、セパレータ(隔離材)を、高軟化点のポリマーと、セパレータを電極表面に接着するためのポリマーとで構成し、セパレータを電極表面に接着させることで、電池の充放電に伴う高容量負極材料の体積変化による問題を回避している。
また、特許文献2では、電池の充放電に伴う高容量負極材料の体積変化による問題に対しては特に言及がないが、特許文献2に開示の技術では、高容量負極材料の表面を炭素で被覆しており、この炭素の使用によって負極合剤層中の高容量負極材料の使用量がある程度制限される他、高容量負極材料にLiを導入する際に機能するバッファ層を設けており、このバッファ層が電池の充放電に伴う高容量負極材料の体積変化による問題の回避に関与していると考えられる。
特開2006−172777号公報 特開2007−242590号公報
特許文献1や特許文献2に開示の技術によっても、リチウム二次電池の高容量化を図りつつ、電池の充放電に伴う高容量負極材料の体積変化による問題をある程度回避可能である一方で、高容量化と充放電サイクル特性の向上との両立を、更に高いレベルで達成できる技術の開発も求められる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高容量であり、かつ充放電に伴う負極の体積変化を抑制したリチウム二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウム二次電池は、負極合剤層を有する負極、正極合剤層を有する正極およびセパレータにより構成される電極体を備えたリチウム二次電池であって、前記負極合剤層は、Liと合金化が可能な元素または前記元素を有する化合物である負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有しており、前記セパレータは、前記負極の負極合剤層および前記正極の正極合剤層の少なくとも一方と接着していることを特徴とするものである。
本発明のリチウム二次電池は、Liと合金化が可能な元素または前記元素を有する化合物である負極活物質の使用により高容量化を図っているが、前記の負極活物質が電池の充放電に伴って体積変化することで、負極の体積も変化する。電池の充放電に伴う負極の体積変化を抑制すれば、電池の充放電サイクル特性を高め得ると考えられるが、本発明者らは、セパレータを負極の負極合剤層および正極の正極合剤層の少なくとも一方と接着させることに加えて、負極合剤層に、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダを使用することで、電池の高容量化を達成し得る前記の負極活物質を使用しても、充放電時における負極の体積変化を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、高容量であり、かつ充放電に伴う負極の体積変化を抑制したリチウム二次電池を提供できる。
本発明のリチウム二次電池に係る負極は、Liと合金化が可能な元素または前記元素を有する化合物である負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有する負極合剤層を備えている。
Liと合金化が可能な元素としては、Si、GeおよびSnが好ましく、前記化合物としては、これら元素の2種以上を有していてもよい。負極活物質としては、具体的には、Si、GeまたはSn(これら元素の単体);GeまたはSnを含有する合金(CuSn、SbCo、SNiMn、SnNi、MgSnなどの金属間化合物);Si、GeまたはSnの酸化物;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
例えば、前記合金の中では、特にCuSnなどの空間群P6/mmcに属するNiAs型の金属間化合物は、可逆性に優れ、容量も大きく、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池を構成しやすくなるので好適である。なお、前記合金は、必ずしも特定の組成に限定されるものではなく、比較的広い固溶範囲を有する合金では、中心組成から多少ずれた組成となることもあり得る。また、前記構成元素の一部が、他の元素で置換されたものであってもよく、たとえば、Cu6−xSn(x<6)、あるいはCuSn5−y(y<5)などのように、合金の主要構成元素を他の元素Mで置換し、多元素の化合物とすることもできる。
また、Siの酸化物を含む化合物、すなわち、Si(シリコン)とO(酸素)を構成元素に含む化合物(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である。以下、「SiO」と表記する。)も、リチウム二次電池をより高容量とし得る点で好ましい。
SiOは、Siの微結晶または非晶質相を含んでいてもよく、この場合、SiとOの原子比は、Siの微結晶または非晶質相のSiを含めた比率となる。すなわち、SiOには、非晶質のSiOマトリックス中に、Si(例えば、微結晶Si)が分散した構造のものが含まれ、この非晶質のSiOと、その中に分散しているSiを合わせて、前記の原子比xが0.5≦x≦1.5を満足していればよい。例えば、非晶質のSiOマトリックス中に、Siが分散した構造で、SiOとSiのモル比が1:1の化合物の場合、x=1であるので、構造式としてはSiOで表記される。このような構造の化合物の場合、例えば、X線回折分析では、Si(微結晶Si)の存在に起因するピークが観察されない場合もあるが、透過型電子顕微鏡で観察すると、微細なSiの存在が確認できる。
また、SiOやその他の酸化物(Si、GeまたはSnの酸化物)を使用する場合、その表面を炭素で被覆していることが好ましい。これらの酸化物(SiOを含む。本明細書において、負極活物質について「酸化物」と記載する場合、SiOを含むものとする。)は導電性が乏しいため、負極活物質として用いる際には、良好な電池特性確保の観点から、導電助剤を使用し、負極内における前記酸化物と導電助剤との混合・分散を良好にして、優れた導電ネットワークを形成する必要がある。そこで、前記酸化物の表面を炭素で被覆すれば、例えば、単に前記酸化物と炭素材料からなる導電助剤とを混合して使用する場合よりも、負極における導電ネットワークが良好に形成される。
また、炭素で被覆された前記酸化物と、導電助剤として機能する炭素材料とを複合化した複合体として用いることで、負極において更に良好な導電ネットワークの形成が可能となるため、より高容量で、電池特性(例えば、充放電サイクル特性)に優れたリチウム二次電池の実現が可能となる。炭素で被覆された前記酸化物と炭素材料との複合体としては、例えば、炭素で被覆された前記酸化物と炭素材料との混合物や、この混合物を更に造粒した造粒体などが挙げられる。
更に、前記酸化物とそれよりも比抵抗値が小さい導電性材料との造粒体を形成し、更にその表面を炭素で被覆して使用することも好ましい。前記造粒体内部で前記酸化物と導電性材料が分散した状態であると、より良好な導電ネットワークを形成できるため、これを負極材料として含有する負極を有するリチウム二次電池において、重負荷放電特性などの電池特性を更に向上させることができる。
前記酸化物との造粒体の形成に用い得る前記導電性材料としては、例えば、黒鉛、低結晶性炭素、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維などの炭素材料が好ましいものとして挙げられる。
前記導電性材料の詳細としては、繊維状またはコイル状の炭素材料、繊維状またはコイル状の金属、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料が好ましい。繊維状またはコイル状の炭素材料や、繊維状またコイル状の金属は、導電ネットワークを形成し易く、かつ表面積の大きい点において好ましい。カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素は、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、更に、電池の充放電により前記酸化物の粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持しやすい性質を有している点において好ましい。
前記例示の導電性材料の中でも、繊維状の炭素材料が特に好ましい。繊維状の炭素材料は、その形状が細い糸状であり柔軟性が高いために電池の充放電に伴う前記酸化物の膨張収縮に追従でき、また、嵩密度が大きいために、前記酸化物粒子と多くの接合点を持つことができるからである。繊維状の炭素としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブなどが挙げられ、これらの何れを用いてもよい。
なお、繊維状の炭素材料や繊維状の金属は、例えば、気相法にて前記酸化物の粒子の表面に形成することもできる。
例えば、SiOの場合、その比抵抗値が、通常10〜10kΩcmであるのに対して、前記例示の導電性材料の比抵抗値は、通常10−5〜10kΩcmである。
なお、前記例示の導電性材料のうち、各種炭素材料は、前述の、炭素で被覆された前記酸化物との複合体を構成するための炭素材料としても使用できる。
また、負極活物質として使用する前記酸化物の表面を炭素で被覆する場合、炭素で被覆した酸化物粒子の炭素被覆層を覆う材料層(難黒鉛化炭素を含む材料層)を更に形成してもよい。
前記酸化物の表面を炭素で被覆するには、例えば、以下の方法が採用できる。酸化物粒子を分散媒(エタノールなど)に分散させ、それを噴霧して乾燥したり、公知の機械的造粒法によるなどして、複数の粒子を含む複合粒子を作製する。次に、前記酸化物の複合粒子と炭化水素系ガスとを気相中にて加熱して、炭化水素系ガスの熱分解により生じた炭素を、粒子の表面上に堆積させる[気相成長(CVD)法]。
炭化水素系ガスとしては、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどを用いることができるが、取り扱い易いトルエンが特に好ましい。これらを気化させる(例えば、窒素ガスでバブリングする)ことにより炭化水素系ガスを得ることができる。また、メタンガスやアセチレンガスなどを用いることもできる。
また、CVD法において炭化水素系ガスを処理する温度は、通常、600〜1200℃が適当であり、中でも、700℃以上であることが好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。
前記酸化物の表面を炭素で被覆して使用する場合、前記酸化物と、その表面を覆う炭素との比率は、例えば、前記酸化物100質量部に対して、炭素が、5〜100質量部であることが好ましい。
負極合剤層は、前記の負極材料(前記の負極活物質や、前記酸化物と炭素などとの複合体など)と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの少なくとも1種を含むバインダ(結着剤)などとを含む混合物(負極合剤)に、適当な溶媒(分散媒)を加えて十分に混練して得たペースト状やスラリー状の組成物(塗料)を、集電体に塗布し、乾燥などにより溶媒(分散媒)を除去して、所定の厚みおよび密度で形成することができる。なお、負極合剤層は、前記以外の方法で形成しても構わない。
負極合剤層には、バインダとして、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの少なくとも1種を使用する。これらのバインダは、負極活物質同士や、負極活物質と、必要に応じて使用される導電助剤とを結着する力が強い。そのため、これらのバインダを負極合剤層に使用することにより、負極または正極とセパレータとが接着している構成と相俟って、電池の充放電の繰り返しによる負極活物質の膨張収縮に基づく負極の体積変化を抑制でき、更には、負極活物質の膨張収縮が生じても、負極活物質同士や負極活物質と導電助剤との接触を維持して、負極合剤層内の導電ネットワークを良好に保持することができる。よって、本発明のリチウム二次電池では、高容量化を図りつつ、充放電サイクル特性を高めることができる。
ポリイミドとしては、公知の各種ポリイミドが挙げられ、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミドの何れも使用することができる。また、熱硬化性ポリイミドの場合には、縮合型のポリイミド、付加型のポリイミドの何れであってもよい。より具体的には、例えば、東レ社製「セミコファイン(商品名)」、日立化成デュポンマイクロシステムズ社製「PIXシリーズ(商品名)」、日立化成社製「HCIシリーズ(商品名)」、宇部興産社製「U−ワニス(商品名)」などの市販品を使用することができる。なお、電子の移動性が良好であるなどの理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリイミドがより好ましい。ポリイミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアミドイミドとしては、公知の各種ポリアミドイミドが挙げられる。より具体的には、例えば、日立化成社製「HPCシリーズ(商品名)」、東洋紡績社製「バイロマックス(商品名)」などの市販品を使用することができる。なお、ポリアミドイミドにおいても、ポリイミドと同じ理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリアミドイミドがより好ましい。ポリアミドイミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアミドとしては、例えば、ナイロン66、ナイロン6、芳香族ポリアミド(ナイロンMXD6など)などの各種ポリアミドが使用できる。なお、ポリアミドにおいても、ポリイミドなどと同じ理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリアミドがより好ましい。ポリアミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上のポリアミドを併用してもよい。
負極合剤層のバインダには、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドの少なくとも1種を使用すればよいが、これらの2種以上を併用してもよい。
また、負極合剤層には、ポリイミド、ポリアミドまたはポリアミドと共に、これら以外のバインダを併用してもよい。ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド以外のバインダとしては、通常、でんぷん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロースなどの多糖類やそれらの変成体;ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂やそれらの変成体;エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ポリブタジエン、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシドなどのゴム状弾性を有するポリマーやそれらの変成体;などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
前記負極合剤には、導電助剤を添加することができる。負極活物質として、前記酸化物を使用する場合は、導電助剤を使用することが好ましい。一方、負極活物質として、Si、GeまたはSnの単体や、Si、GeまたはSnを含む合金を使用する場合には、導電助剤は使用しなくてもよいし、使用してもよい。導電助剤としては、リチウム二次電池内において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に限定されない。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉(銅、ニッケル、アルミニウム、銀など)、金属繊維、ポリフェニレン誘導体(特開昭59−20971号公報に記載のもの)などの材料を、1種または2種以上用いることができる。
負極に係る負極合剤層においては、電池の容量を高める観点から、負極活物質の含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。ただし、負極合剤層中における負極活物質の量が多すぎると、例えばバインダの量が少なくなって、負極活物質の体積変化による問題を回避する作用が小さくなる虞があることから、負極活物質の含有量は、99質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましい。
また、負極合剤層中におけるバインダの含有量は、バインダの使用による作用をより有効に発揮させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。ただし、負極合剤層中におけるバインダの量が多すぎると、例えば負極活物質の量が少なくなって、高容量化の効果が小さくなる虞があることから、バインダの含有量は、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
なお、負極合剤層のバインダとして、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミド以外のバインダを併用する場合には、負極合剤層中のポリイミド、ポリアミドイミドまたはポリアミドの含有量を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上としつつ、前記の好適なバインダ量を満足するように調整することが望ましい。負極合剤層中におけるポリイミド、ポリアミドイミドまたはポリアミドの量を前記のようにすることで、これらの使用による作用をより有効に発揮させることができるようになる。
更に、負極合剤層においては、導電性成分(導電助剤、前記酸化物の表面を炭素で被覆する場合における炭素、前記の表面が炭素で被覆された酸化物と導電性材料との複合体に係る導電性材料、前記酸化物と導電性材料との造粒体の表面を炭素で被覆した粒子における導電性材料、および前記酸化物の表面を被覆する炭素を更に覆う難黒鉛化炭素を含む材料層における難黒鉛化炭素を含む)を使用する場合、電池をより高容量化する観点から、の合計量が、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。また、負極合剤層において導電性成分の使用による作用をより有効に発揮させる観点からは、負極合剤層中における導電性成分の合計量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。
負極集電体としては、例えば、例えば、Cu、Ni、ステンレス鋼などを素材とする電解箔、圧延箔などの金属箔;穿孔板やエンボス加工板などの金属板;メッシュ;発泡体;などが挙げられる。
負極合剤層の厚みは、例えば、10〜100μmであることが好ましい。また、負極集電体の厚みは、例えば、5〜25μmであることが好ましい。
負極には、必要に応じて、常法に従い電池の負極端子と接続するためのリード部が設けられる。
本発明のリチウム二次電池に係る正極については特に制限はなく、従来公知のリチウム二次電池に適用されている正極、すなわち、例えば、正極活物質(リチウム含有複合酸化物など)、導電助剤(黒鉛、カーボンブラックなど)およびバインダ[ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など]などを含有する正極合剤からなる正極合剤層を、集電体(アルミニウム、アルミニウム合金などで構成される箔など)の表面に形成した帯状やシート状の正極が使用できる。また、正極には、必要に応じて常法に従い電池の正極端子と接続するためのリード部が設けられる。
リチウム二次電池においては、前記の負極と前記の正極とは、セパレータを介して積層し、渦巻状に巻回した巻回電極体や、更にこれを押しつぶすなどして横断面を扁平状にした扁平状電極体、複数の負極と複数の正極とを複数のセパレータを介して積層した積層電極体などの形で使用される。
本発明のリチウム二次電池においては、負極と正極との間に介在するセパレータが、負極の負極合剤層および正極の正極合剤層の少なくとも一方と接着している。負極の負極合剤層および正極の正極合剤層の少なくとも一方とセパレータとが接着していることで、前記のバインダを使用する負極合剤層の構成と相俟って、電池の充放電に伴う負極活物質の体積変化に起因する負極の体積変化を抑制することができ、また、体積変化に伴う負極活物質の微粉化などによる問題も回避できる。そのため、本発明のリチウム二次電池は、高容量化を図りつつ、充放電サイクル特性を高めることができる。
よって、セパレータには、負極の負極合剤層および正極の正極合剤層の少なくとも一方と容易に接着し得るものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、樹脂製の基材層と、該基材層の少なくとも一方の表面に、前記基材層の構成樹脂よりも融点の低い樹脂で構成された融着層を有する多層構造のセパレータが挙げられる。
セパレータにおける基材層は、セパレータの主体をなし、セパレータ本来の役割を果たすものである。基材層は、樹脂製の多孔質層であればよく、これを構成する樹脂としては、従来公知の非水電解液電池で使用されているセパレータを構成する樹脂であれば特に制限はない。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン66などのナイロン;セルロースアセテート;ポリアクリロニトリル;などが挙げられる。すなわち、セパレータにおける基材層は、従来公知のリチウム二次電池で使用されているセパレータ(前記樹脂製の微孔性フィルムなど)と同様の構成であればよい。
また、セパレータにおける融着層は、正極および負極の少なくとも一方と接着するための層であり、基材層の構成樹脂よりも融点の低い樹脂、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が、基材層の構成樹脂よりも低い樹脂により構成することが好ましい。このような構成のセパレータを用いることで、例えば、正極と負極とセパレータとを積層した後に、融着層の構成樹脂のみが溶融し、基材層の構成樹脂が溶融しない温度で熱プレスするなどすれば、正極および負極の少なくとも一方とセパレータとを接着させることができる。
融着層の構成樹脂の具体例としては、例えば、ホットメルト材として公知の、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:Linear Low Density Polyethylene)といったポリオレフィン系樹脂の他、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、塩化ビニル系などの各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。なお、電極体製造時の利便性や機能の効果的発現の観点から、融着層は常温では粘着性が少なく、加熱時に所謂ホットタック性を有するものが望ましいため、例えば、ゴム系エラストマーやウレタン系粘着材、アクリル樹脂のように常温で粘着性を有するものよりも、前記例示の各種樹脂の方が、融着層の構成樹脂として好ましく使用できる。
融着層の構成樹脂の融点は、基材層の構成樹脂の融点よりも10〜40℃低いことが好ましい。前記の両樹脂の融点差が前記程度であれば、電極体において、融着層の構成樹脂を溶融させて正極および負極の少なくとも一方と接着させても、セパレータの主体をなす基材層の構成樹脂の溶融をより確実に防止することができ、電池特性の低下をより良好に抑制できる。
融着層は、基材層と同様に多孔質構造とする。
融着層は、基材層の片面のみに設けられていてもよく、両面に設けられていてもよい。融着層が基材層の片面にのみ設けられている場合には、セパレータは、正極の正極合剤層および負極の負極合剤層のうち、セパレータの融着層と接する側の電極に係る電極合剤層と接着する。一方、融着層が基材層の両面に設けられている場合には、セパレータは、正極の正極合剤層および負極の負極合剤層の両者と接着する。
また、セパレータには、基材樹脂と、該基材樹脂よりも融点が低い融着樹脂とを有する単層構造のセパレータも使用できる。この場合、正極と負極とセパレータとを積層した後に、融着樹脂のみが溶融し、基材樹脂が溶融しない温度で熱プレスするなどすることで、正極および負極の少なくとも一方とセパレータとを接着させることができる。この場合、セパレータは、正極の正極合剤層および負極の負極合剤層の両者と接着する。
前記単層構造のセパレータにおける基材樹脂は、セパレータの主成分となるものであり、例えば、前記多層構造のセパレータにおける基材層を構成し得る樹脂と同じ樹脂が使用できる。また、前記単層構造のセパレータにおける融着樹脂には、例えば、前記多層構造のセパレータにおける融着層を構成し得る樹脂と同じ樹脂が使用できる。
前記単層構造のセパレータにおける基材樹脂と融着樹脂との比率は、融着樹脂による電極との接着をより良好に達成するためには、基材樹脂100質量部に対して、融着樹脂を、1質量部以上とすることが好ましく、5質量部以上とすることがより好ましい。ただし、前記単層構造のセパレータにおける融着樹脂量が多すぎると、基材樹脂量が少なくなって、セパレータとしての機能が不十分になる虞があることから、基材樹脂100質量部に対して、融着樹脂を、30質量部以下とすることが好ましく、15質量部以下とすることがより好ましい。
セパレータの厚み(前記多層構造のセパレータの場合には、基材層の厚みと融着層の厚みとの合計厚み)で、8μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、また、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。更に、前記多層構造のセパレータの場合には、融着層の厚みは、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、また、1μm以上であることが好ましい。
また、セパレータの空孔率は、35〜60%であることが好ましい。また、前記多層構造のセパレータの場合、基材層および融着層の空孔率も、セパレータの空孔率と同様であることが好ましい。
前記多層構造のセパレータの製造方法については特に制限はないが、例えば、基材層の構成樹脂、融着層の構成樹脂のいずれもポリオレフィン系樹脂とする場合には、インフレーション共押出成形法(インフレーション法)、キャストフィルム共押出成形法(T−ダイ法)、共押出強延伸成形法(チューブラー二軸延伸法)などの公知の多層フィルム製造法が好適である。
また、前記単層構造のセパレータの製造方法については、例えば、従来公知の単層の多孔質フィルムを製造する各種製法(インフレーション法、T−ダイ法、チューブラ二軸延伸法、溶媒を用いたキャスト法など)が適用できる。
本発明のリチウム二次電池における外装体については特に制限はなく、金属製で、有底筒形(円筒形、角筒形など)の外装缶や、ラミネートフィルム外装体(アルミニウムなどの金属ラミネートフィルム外装体)などが使用できる。なお、本発明のリチウム二次電池では、充放電時の体積変化が大きな前記の負極活物質を使用して高容量化を図りつつ、かかる体積変化に起因する負極の体積変化を抑制することができる。そのため、本発明のリチウム二次電池は、電極の体積変化が生じた場合に問題が発生しやすい角形(幅に対して厚みの小さな角筒形)の外装缶やラミネートフィルム外装体を使用する場合に、その効果がより顕著に発現する。
本発明のリチウム二次電池は、例えば、前記の電極体を、前記の外装体に挿入し、常法に従って電極のリード部と電池の端子とを接続し、非水電解質を注入した後に外装缶の開口部を、電池蓋などを用い常法に従って封止する工程を経て作製される。
本発明に係る電池で用いる非水電解質としては、例えば、下記のリチウム塩を下記の有機溶媒に溶解させることによって調製した非水電解液が挙げられる。
リチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こしにくいものであれば特に制限はない。例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF などの無機リチウム塩、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などの有機リチウム塩などを用いることができる。
非水電解液に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル;γ−ブチロラクトンなどの環状エステル;ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルなどのニトリル類;エチレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル類;などが挙げられ、これらは2種以上混合して用いることもできる。なお、より良好な特性の電池とするためには、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。また、これらの電解液に安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキサン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。
このリチウム塩の非水電解質中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/lとすることがより好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、高容量であり、かつ充放電に伴う負極の体積変化が抑制されており、充放電サイクル特性が良好であることから、これらの特性を生かして、小型で多機能な携帯機器の電源用途を始めとして、従来公知のリチウム二次電池が適用されている各種用途に好ましく用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
実施例1
<セパレータの作製>
80℃に加熱したキシレン中にポリエチレン(融点120℃)およびポリプロピレン(融点160℃)を溶解させた後、この溶液にLLDPE(融点117℃)を混合して充分に攪拌し、得られた混合溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、キシレンを蒸発させて製膜した。なお、前記混合用液中の各ポリオレフィンの比率は、質量比で、ポリエチレン:ポリプロピレン:LLDPE=45:45:10とした。得られた膜を逐次二軸延伸法により厚みが25μm、空孔率が40%となるように調整して、セパレータを得た。得られたセパレータは、5m×40mmの長尺サイズとなるように裁断した。
<正極の作製>
正極活物質としてLiCoO(セイミケミカル製、平均粒径10μm):96質量部、導電助剤としてケッチェンブラック:2質量部、バインダとしてPVDF[呉羽化学製「#1120」(商品名)]:2質量部を、プラネタリミキサーを用いて50rpmで30分間混練して正極合剤を調製し、更に粘度が5000±1000cpsになるまで三菱化学製N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加して減圧混練を行って正極合剤含有組成物を調製した。得られた組成物をアルミニウム箔(15μm厚み)上にギャップ210μmのアプリケーターバーを用いて塗布し、85℃のホットプレート上で10分間NMPを蒸発させ、更に炉内温度を100℃に設定した真空乾燥機内に15時間静置して乾燥させNMPを完全に除去して、アルミニウム箔からなる集電体上に正極合剤層を形成した。この電極を、正極合剤層の密度が3.55g/cmになるまでカレンダーロールプレス機により加圧成形して、正極合剤層の形成エリアが表面316mm長×36mm、裏面247mm長×36mm幅のサイズになるように切断して、帯状の正極を得た。
<負極の作製>
SiO(平均粒径1.0μm)を原料とし、攪拌式の転動造粒機[ホソカワミクロン製「アグロマスタ」(商品名)]を用いて、SiOの複合粒子を得た。この複合粒子の平均粒径は20μmであった。続いて、前記複合粒子10gを沸騰床反応器中で約1000℃に加熱し、加熱された複合粒子にベンゼンと窒素ガスとからなる25℃の混合ガスを接触させ、1000℃で60分間CVD処理を行った。このようにして、前記混合ガスが熱分解して生じた炭素を複合粒子に堆積させて被覆層を形成し、負極材料を得た。
被覆層形成前後の質量変化から前記負極材料の組成を算出したところ、SiO:炭素(CVD処理による炭素)=85:15(質量比)であった。
負極活物質として前記負極材料:60質量部と、黒鉛:30質量部と、導電助剤としてケッチェンブラック:2質量部と、バインダとしてポリイミド:8質量部とを、NMP中に分散させて混合し負極合剤含有スラリーを調製した。このスラリーを銅箔(厚み10μm)からなる集電体に塗布し、85℃のホットプレート上で10分間NMPを蒸発させ、更に炉内温度を100℃に設定した真空乾燥機内に15時間静置して乾燥させNMPを完全に除去して、銅箔からなる集電体の一方の面に負極合剤層を形成した。この電極を、負極合剤層の厚みが35μmになるまでカレンダーロールプレス機により加圧成形し、負極合剤層の形成エリアが表面319mm長×37mm、裏面260mm長×37mm幅のサイズになるように切断して、帯状の負極を得た。
<電池の組み立て>
前記の帯状正極と帯状負極の間に、前記のセパレータを配置し、扁平状に巻回して扁平状巻回電極体とし、更に100℃に加熱したヒートプレス機で10kgf/cmで1分間の熱プレスを行い、セパレータを正極合剤層および負極合剤層と接着させた後に、厚み4mm×幅34mm×高さ43mmの有底角筒形の外装缶内に挿入し、封口体と正極リード体および負極リード体をレーザー溶接法によって溶接した。
そして、LiPFを1.2モル/リットルの濃度でエチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(質量比)混合溶媒に溶解させて得られた非水電解液2.15gを注入した。その後、外装缶の開口部を封口して、図1に示す構造で図2に示す外観を有する角形(角筒形)のリチウム二次電池を得た。
ここで図1および図2に示す電池について説明すると、正極1と負極2は前記のようにセパレータ3を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状の巻回電極体6として、角形の外装缶4に非水電解液と共に収容されている。ただし、図1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や非水電解液などは図示していない。
外装缶6はアルミニウム合金製で電池の外装材を構成するものであり、この外装缶4は正極端子を兼ねている。そして、外装缶4の底部にはポリエチレンシートからなる絶縁体5が配置され、正極1、負極2およびセパレータ3からなる扁平状巻回電極体6からは、正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リード体8が引き出されている。また、外装缶4の開口部を封口するアルミニウム合金製の封口用蓋板9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けられている。
そして、この蓋板9は外装缶4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、外装缶4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。また、図1の電池では、蓋板9に非水電解液注入口14が設けられており、この非水電解液注入口14には、封止部材が挿入された状態で、例えばレーザー溶接などにより溶接封止されて、電池の密閉性が確保されている(従って、図1および図2の電池では、実際には、非水電解液注入口14は、非水電解液注入口と封止部材であるが、説明を容易にするために、非水電解液注入口14として示している)。更に、蓋板9には、防爆ベント15が設けられている。
この実施例1の電池では、正極リード体7を蓋板9に直接溶接することによって外装缶5と蓋板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、外装缶4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
図2は前記図1に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図2は前記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図1では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図1においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
比較例1
扁平状巻回電極体の作製後、ヒートプレス機での熱プレスを行わなかった以外は、実施例1と同様にして角形のリチウム二次電池を作製した。
実施例1および比較例1のリチウム二次電池について、下記の充電試験を行った。
実施例1および比較例1のリチウム二次電池を東洋システム製「TOSCAT−3100(商品名)」に接続し、設計容量に対して0.2Cの充電レートで4.0Vまでの定電流充電を行い、室温で20日エージング処理を行った後に、同じ0.2Cの充電レートで電圧が4.2Vに到達するまで定電流充電を行い、電圧が4.2Vに到達した後はその電圧を維持するように定電圧充電を行った。充電の終止条件は、充電電流が10mAを下回るか、または総充電時間(定電流充電と定電圧充電の合計時間)が8時間に到達するかの、いずれか早い方とした。
前記の充電試験後に実施例1および比較例1のリチウム二次電池を分解し、扁平状巻回電極体を取り出した。これらの扁平状巻回電極体の上面の写真を図3に示す。
図3中、上側が比較例1の電池に係る扁平状巻回電極体であり、下側が実施例1の電池に係る扁平状巻回電極体である。この図3から分かるように、比較例1の電池では、充電に伴う電極体の形状変化が大きいのに対し、実施例1の電池では、こうした形状変化(すなわち、負極の体積変化)が良好に抑制されている。よって、実施例1の電池は、比較例1の電池に比べて、充放電サイクル特性が良好であると考えられる。
本発明のリチウム二次電池の一例を示す模式図であり、(a)平面図、(b)断面図である。 図1の斜視図である。 実施例1(下)および比較例1(上)のリチウム二次電池の充電試験後における扁平状巻回電極体の様子を示す写真である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ

Claims (6)

  1. 負極合剤層を有する負極、正極合剤層を有する正極およびセパレータにより構成される電極体を備えたリチウム二次電池であって、
    前記負極合剤層は、Liと合金化が可能な元素または前記元素を有する化合物である負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有しており、
    前記セパレータは、前記負極の負極合剤層および前記正極の正極合剤層の少なくとも一方と接着していることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 負極の含有するポリイミド、ポリアミドイミドまたはポリアミドが、分子鎖中に芳香環を有するものである請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 負極活物質が、SiとOを構成元素に含む化合物(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である)であり、かつ該化合物の表面が炭素で被覆されている請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. セパレータは、樹脂製の基材層と、該基材層の少なくとも一方の表面に前記基材層の構成樹脂よりも融点の低い樹脂で構成された融着層とを有している請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  5. セパレータの基材層および融着層がポリオレフィン系樹脂により構成されている請求項4に記載のリチウム二次電池。
  6. 角筒形の外装缶またはラミネートフィルム外装体を有するものである請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池。
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