JP2016139521A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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友和 山根
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剛正 中川
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Abstract

【課題】容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた生産性の高い非水電解質二次電池の提供。【解決手段】少なくとも1種の負極活物質14を含み、厚み(L)が50μmよりも薄く、かつ、エネルギー密度の高い負極活物質層13と、正極活物質層15と、負極活物質層13と正極活物質層15との間に配置された電解質層17と、を有する発電要素を備えた、非水電解質二次電池であって、負極活物質14の50%積算粒子径(A)は、負極活物質層13の厚みの90%より小さく(A<0.9L)、負極活物質14の最大粒子径(B)は、負極活物質層13の厚みと電解質層17の厚み(H)との和よりも小さい(B<L+H)、非水電解質二次電池。【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。本発明の非水電界質二次電池は、例えば、燃料電池車およびハイブリッド電気自動車等の車両のモータ等の駆動用電源や補助電源に用いられる。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池などの電気デバイスの開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、および高いエネルギーを有することが求められている。したがって、高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、正極集電体の両面にバインダを用いて正極活物質等を塗布することにより形成された正極活物質層と、負極集電体の両面にバインダを用いて負極活物質等を塗布することにより形成された負極活物質層とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
従来、リチウムイオン二次電池の負極活物質には充放電サイクルの寿命やコスト面で有利な炭素・黒鉛系材料が用いられてきた。しかし、炭素・黒鉛系負極材料ではリチウムイオンの黒鉛結晶中への吸蔵・放出により充放電がなされるため、最大リチウム導入化合物であるLiCから得られる理論容量372mAh/g以上の充放電容量が得られないという欠点がある。このため、炭素・黒鉛系負極材料で車両用途の実用化レベルを満足する容量、エネルギー密度を得るのは困難である。
これに対し、負極活物質にLiと合金化する材料を用いた電池は、従来の炭素・黒鉛系負極材料と比較しエネルギー密度が向上するため、車両用途における負極活物質として期待されている。例えば、シリコン材料(Si材料)は、充放電において下記の反応式(A)のように1molあたり4.4molのリチウムイオンを吸蔵放出し、Li22Si(=Li4.4Si)においては理論容量2100mAh/gである。さらに、Si重量当りで算出した場合、3200mAh/gもの初期容量を有する。
非水電解質二次電池では、炭素・黒鉛系の負極活物質において電極層の厚さや粒子径を規制することが知られている(特許文献1参照)。例えば、負極活物質の電極層の厚さや粒子径を規制して平均的に小さくすることにより、サイクル特性の低下を防ぎ得る。
特開平11−185821号公報
一方で、Si材料に代表される容量の大きい負極活物質を用いた場合、電池としての正極・負極の容量のバランスを保つために負極活物質層を炭素・黒鉛系材料を負極活物質として用いた場合に比べて薄くする必要があった。
そして、負極活物質層の厚みが薄くなることにより、負極活物質層の厚みよりも大きな粒子径を備えた負極活物質の粒子の数が相対的に多くなり易い。すなわち、負極活物質の一部の粒子は、当該粒子の全体が負極活物質層内に収まることができず、当該粒子の一部が負極活物質層から正極活物質層の側へと突出しやすい。そのため、充放電を繰り返すにつれて、一部の粒子は、当該粒子の全体が負極活物質層内に収まることができずサイクル特性を低下させる要因となることを見出した。
本発明は、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る非水電解質二次電池は、少なくとも1種の負極活物質を含み、厚み(L)が50μmよりも薄い負極活物質層と、正極活物質層と、負極活物質層と正極活物質層との間に配置された電解質層と、を有する発電要素を備える。本発明に係る非水電解質二次電池の負極活物質層は、下記数式(1)を満たす高いエネルギー密度を備える。
(100−X)×Y×Z/10000>540 [mAh/cm] (1)
上記数式(1)において、Xは、負極活物質層中の空孔の割合[%]であり、Yは、負極活物質層中の負極活物質の割合[%]であり、Zは、負極活物質の体積当たりの容量[mAh/cm]である。
そして、負極活物質の50%積算粒子径(A)は、負極活物質層の厚み(L)の90%より小さく(A<0.9L)、負極活物質の最大粒子径(B)は、負極活物質層の厚み(L)と電解質層の厚み(H)との和よりも小さい(B<L+H)。
本発明によれば、負極活物質の容量が大きいため、当該リチウムイオン二次電池全体のエネルギー密度が向上する。そして、負極活物質の最大粒子径が負極活物質層の厚みと電解質層の厚みとの和よりも小さいため、負極活物質が正極に接触して微短絡することを防げる。これにより、負極活物質の最大粒子径を規制するという生産性の高い方法によりサイクル特性の低下を防げる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
本発明に係る非水電解質二次電池の代表的な一実施形態である積層型の扁平な非双極型リチウムイオン二次電池の概要を模式的に表した断面概略図である。 負極活物質層の厚みと、負極活物質層の面積当たりの容量との関係において、同リチウムイオン二次電池の負極活物質層の範囲を模式的に示した図である。 図3(A)〜(C)は同リチウムイオン二次電池における負極活物質の最大粒子径の規制について説明する図であって、それぞれ、負極活物質の最大粒子径が負極活物質層の厚みと電解質層の厚みとの和よりも小さい場合、負極活物質の最大粒子径が負極活物質層の厚みと電解質層の厚みの半分との和よりも小さい場合、負極活物質の最大粒子径が負極活物質層の厚みよりも小さい場合を示す図1の破線部Pによって囲まれる部分に対応する拡大図である。 本発明に係る非水電解質二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平なリチウムイオン二次電池の外観を模式的に表した斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の非水電解質二次電池の実施形態を説明する。但し、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
以下、本発明の非水電解質二次電池の基本的な構成を、図面を用いて説明する。本実施形態では、非水電解質二次電池としてリチウムイオン二次電池を例示して説明する。
まず、本発明に係る非水電解質二次電池の代表的な一実施形態であるリチウムイオン二次電池は、少なくとも1種の負極活物質を含み、厚み(L)が50μmよりも薄い負極活物質層と、正極活物質層と、正極活物質層と負極活物質層との間に配置された電解質層と、を有する発電要素を備える。そして、本発明に係る非水電解質二次電池の負極活物質層は、下記数式(1)を満たす高いエネルギー密度を備える。
(100−X)×Y×Z/10000>540 [mAh/cm] (1)
上記数式(1)において、Xは、負極活物質層中の空孔の割合[%]であり、Yは、負極活物質層中の負極活物質の割合[%]であり、Zは、負極活物質の体積当たりの容量[mAh/cm]である。
さらに、負極活物質の50%積算粒子径(A)は、負極活物質層の厚み(L)の90%より小さく(A<0.9L)、負極活物質の最大粒子径(B)は、負極活物質層の厚み(L)と電解質層の厚み(H)との和よりも小さい(B<L+H)。
本発明者らは、このような容量の大きい材料を負極活物質として使用した場合の特有の課題を見出した。すなわち、このような容量の大きい負極活物質を用いた場合に、電池としての正極・負極の容量のバランスを保つためには、下記(a)または(b)のいずれかの方法を行う必要がある。
(a)容量の大きい負極活物質からなる負極活物質層の厚みを炭素・黒鉛系材料を用いた場合の負極活物質層の厚みと同程度にし、正極活物質層の厚みを厚くする。
(b)正極活物質層の厚みを、炭素・黒鉛系材料を負極活物質として用いた場合と同程度にして、容量の大きい負極活物質からなる負極活物質層の厚みを薄くする。
しかし、(a)のように正極の厚みをさらに厚くすることは、均一な厚膜正極の製造が困難であること、正極活物質層が正極集電体から脱落しやすくなり正極の耐久性が悪化すること、さらには、厚膜化による出力特性の低下などを招く。そのため、(b)のように負極の厚みを薄くする必要があるが、本発明者らは、負極活物質層の厚みを薄くすると負極のサイクル特性が低下するという新たな課題を見出した。
従来負極活物質として使用されている炭素・黒鉛系材料を負極活物質として使用した場合は、炭素質材料の粒子径に比べて負極の厚みが厚いため、負極の厚みに対して炭素・黒鉛系材料の粒子径を規制しなくても、十分なサイクル特性を得ることができていた。従来(例えば特許文献1)において、炭素・黒鉛系材料の50%積算粒子径の好ましい範囲を規定しているが負極の最大粒子径に関する記載はない。
なお、負極活物質の粒子径を極力小さくすることができれば、上述の問題を回避し得るが、そのような方法では製造コストや製造時間が大きく増加してしまうという問題がある。例えば、負極活物質の粒子径を平均的に小さくする方法として、負極活物質の粒子を繰り返し粉砕していく方法や負極活物質を構成する原子や分子を成長させていく方法などがあるが、いずれの方法を採用しても製造コストや製造時間が大きく増加する。そのため、負極活物質層の厚みが薄くなることによるサイクル特性の低下が起こりにくい非水電界質二次電池を生産性高く提供することができない。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池によれば、負極活物質の容量が大きいため、当該リチウムイオン二次電池全体のエネルギー密度が向上する。そのため本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、車両の駆動電源用や補助電源用として優れている。その結果、車両の駆動電源用等のリチウムイオン二次電池として好適に利用できる。このほかにも、携帯電話などの携帯機器向けのリチウムイオン二次電池にも十分に適用可能である。
そして、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池において、負極活物質の最大粒子径Bが負極活物質層の厚みLと電解質層の厚みHとの和よりも小さいため、負極活物質が正極活物質層に接触して微短絡することを防げる。これにより、負極活物質の最大粒子径Bを規制するという生産性の高い方法によりサイクル特性の低下を防げる。従って、サイクル特性に優れたエネルギー密度の高い非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
すなわち、本実施形態の対象となるリチウムイオン二次電池は、以下に説明する本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質と負極活物質層とを用いてなるものであればよく、他の構成要件に関しては、特に制限されるべきものではない。
例えば、上記リチウムイオン二次電池を形態・構造で区別した場合には、積層型(扁平型)電池、巻回型(円筒型)電池など、従来公知のいずれの形態・構造にも適用し得るものである。積層型(扁平型)電池構造を採用することで簡単な熱圧着などのシール技術により長期信頼性を確保でき、コスト面や作業性の点では有利である。
また、リチウムイオン二次電池内の電気的な接続形態(電極構造)で見た場合、非双極型(内部並列接続タイプ)電池および双極型(内部直列接続タイプ)電池のいずれにも適用し得るものである。
リチウムイオン二次電池内の電解質層の種類で区別した場合には、電解質層に非水系の電解液等の溶液電解質を用いた溶液電解質型電池、電解質層に高分子電解質を用いたポリマー電池など従来公知のいずれの電解質層のタイプにも適用し得るものである。該ポリマー電池は、さらに高分子ゲル電解質(単にゲル電解質ともいう)を用いたゲル電解質型電池、高分子固体電解質(単にポリマー電解質ともいう)を用いた固体高分子(全固体)型電池に分けられる。
したがって、以下の説明では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質と負極活物質層とを用いてなる非双極型(内部並列接続タイプ)リチウムイオン二次電池につき図面を用いてごく簡単に説明する。但し、本実施形態のリチウムイオン二次電池の技術的範囲が、これらに制限されるべきものではない。
なお、本明細書において、「粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用いて観察される活物質粒子(観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味する。
また、本明細書において、「平均粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を意味する。
また、「積算粒子径」とは、レーザー回折・散乱法による小粒子径側からの積算粒子径である。積算の対象は、粒子の面積、粒子の体積または粒子の面積の二乗などを適宜用いることができる。本実施形態では粒子の体積を積算の対象とする。すなわち、本実施形態では、50%積算粒子径として、レーザー回折・散乱法による体積に基づいた小粒子径側からの積算粒子径を用いる。
また、「最大粒子径」とは、負極活物質層13に含まれる負極活物質14の全ての粒子の中で最大の粒子径を備えた粒子の粒子径を意味する。
<電池の全体構造>
図1は、本発明の非水電解質二次電池の代表的な一実施形態である、扁平型(積層型)のリチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の全体構造を模式的に表した断面概略図である。
図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、電池外装材であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された正極と、電解質層17と、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された負極とを積層した構成を有している。具体的には、1つの正極活物質層15とこれに隣接する負極活物質層13とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層17および正極がこの順に積層されている。
これにより、隣接する正極、電解質層17、および負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図1に示す積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層の正極集電体には、いずれも片面のみに正極活物質層15が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層の負極集電体が位置するようにし、該最外層の負極集電体の片面または両面に負極活物質層13が配置されているようにしてもよい。
正極集電体12および負極集電体11は、各電極(正極および負極)と導通される正極集電板27および負極集電板25がそれぞれ取り付けられ、ラミネートシート29の端部に挟まれるようにしてラミネートシート29の外部に導出される構造を有している。正極集電板27および負極集電板25は、それぞれ必要に応じて正極リードおよび負極リード(図示せず)を介して、各電極の正極集電体12および負極集電体11に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
上記で説明したリチウムイオン二次電池は、負極活物質14と負極活物質層13に特徴を有する。以下、当該負極活物質14と負極活物質層13とを含めた電池の主要な構成部材について説明する。
<電解質層>
電解質層17を構成する電解質としては、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、有機溶媒にリチウム塩(電解質塩)が溶解した形態を有する。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)等のカーボネート類が例示される。
また、リチウム塩としては、Li(CFSON、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiAsF、LiTaF、LiClO、LiCFSO等の電極の活物質層に添加され得る化合物を採用することができる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない真性ポリマー電解質とに分類される。
ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記の液体電解質(電解液)が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導を遮断することが容易になる点で優れている。
マトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系ポリマーには、リチウム塩などの電解質塩がよく溶解しうる。
ゲル電解質中の上記液体電解質(電解液)の割合としては、特に制限されるべきものではないが、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。本実施形態では、電解液の割合が70質量%以上の、電解液が多いゲル電解質について、特に効果がある。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層17が真性ポリマー電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲル電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
なお、電解質層17にセパレータを用いてもよい。セパレータ(不織布を含む)の具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜や多孔質の平板、更には不織布が挙げられる。
また、セパレータとしては多孔質基体に耐熱絶縁層が積層されたセパレータ(耐熱絶縁層付セパレータ)であることが好ましい。耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダを含むセラミック層である。耐熱絶縁層付セパレータは融点または熱軟化点が150℃以上、好ましくは200℃以上である耐熱性の高いものを用いる。耐熱絶縁層を有することによって、温度上昇の際に増大するセパレータの内部応力が緩和されるため熱収縮抑制効果が得られうる。
耐熱絶縁層における無機粒子は、耐熱絶縁層の機械的強度や熱収縮抑制効果に寄与する。無機粒子として使用される材料は特に制限されない。例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンの酸化物(SiO、Al、ZrO、TiO)、水酸化物、および窒化物、ならびにこれらの複合体が挙げられる。これらの無機粒子は、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、マイカなどの鉱物資源由来のものであってもよいし、人工的に製造されたものであってもよい。また、これらの無機粒子は1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。これらのうち、コストの観点から、シリカ(SiO)またはアルミナ(Al)を用いることが好ましく、アルミナ(Al)を用いることがより好ましい。
耐熱性粒子の目付けは、特に限定されるものではないが、5〜15g/mであることが好ましい。この範囲であれば、十分なイオン伝導性が得られ、また、耐熱強度を維持する点で好ましい。
耐熱絶縁層におけるバインダは、無機粒子どうしや、無機粒子と樹脂多孔質基体層とを接着させる役割を有する。当該バインダによって、耐熱絶縁層が安定に形成され、また多孔質基体層および耐熱絶縁層の間の剥離を防止される。
耐熱絶縁層に使用されるバインダは、特に制限はなく、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリロニトリル、セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、アクリル酸メチルなどの化合物がバインダとして用いられうる。このうち、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル酸メチル、またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることが好ましい。これらの化合物は、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
耐熱絶縁層におけるバインダの含有量は、耐熱絶縁層100重量%に対して、2〜20重量%であることが好ましい。バインダの含有量が2重量%以上であると、耐熱絶縁層と多孔質基体層との間の剥離強度を高めることができ、セパレータの耐振動性を向上させることができる。一方、バインダの含有量が20重量%以下であると、無機粒子の隙間が適度に保たれるため、十分なリチウムイオン伝導性を確保することができる。
耐熱絶縁層付セパレータの熱収縮率は、150℃、2gf/cm条件下、1時間保持後にMD、TDともに10%以下であることが好ましい。このような耐熱性の高い材質を用いることで、正極発熱量が高くなり電池内部温度が150℃に達してもセパレータの収縮を有効に防止することができる。
電解質層17にセパレータまたは耐熱絶縁層付セパレータが用いられることにより、正極活物質層15と負極活物質層13との間の間隔が保持され易くなる。これにより、負極活物質14が正極活物質層15に接触して微短絡することをより確実に防げる。
また、電解質層17に耐熱絶縁層付セパレータを用いた場合には、上述した正極活物質層15と負極活物質層13との間の間隔が保持され易くなるという効果に加えて次の効果が奏される。すなわち、熱収縮が抑制されるため温度上昇による性能低下が起こりにくくなる。また、電解質層17の機械的強度が向上し、電解質層17の破膜が起こりにくくなる。さらに、電池の製造工程で電解質層17がカールしにくくなるため製造が容易になる。
<活物質層>
活物質層13または15は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
[正極活物質層]
正極活物質層15は、正極活物質を含む。
(正極活物質)
正極活物質としては、例えば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni−Mn−Co)Oおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。より好ましくはリチウムとニッケルとを含有する複合酸化物が用いられ、さらに好ましくはLi(Ni−Mn−Co)Oおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの(以下、単に「NMC複合酸化物」とも称する)が用いられる。NMC複合酸化物は、リチウム原子層と遷移金属(Mn、NiおよびCoが秩序正しく配置)原子層とが酸素原子層を介して交互に積み重なった層状結晶構造を持ち、遷移金属Mの1原子あたり1個のLi原子が含まれ、取り出せるLi量が、スピネル系リチウムマンガン酸化物の2倍、つまり供給能力が2倍になり、高い容量を持つことができる。
NMC複合酸化物は、上述したように、遷移金属元素の一部が他の金属元素により置換されている複合酸化物も含む。その場合の他の元素としては、Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Cr、Fe、B、Ga、In、Si、Mo、Y、Sn、V、Cu、Ag、Znなどが挙げられ、好ましくは、Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Crであり、より好ましくは、Ti、Zr、P、Al、Mg、Crであり、サイクル特性向上の観点から、さらに好ましくは、Ti、Zr、Al、Mg、Crである。
NMC複合酸化物は、理論放電容量が高いことから、好ましくは、一般式:LiNiMnCo(但し、式中、a、b、c、d、xは、0.9≦a≦1.2、0<b<1、0<c≦0.5、0<d≦0.5、0≦x≦0.3、b+c+d=1を満たす。MはTi、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Crから選ばれる元素で少なくとも1種類である)で表される組成を有する。ここで、aは、Liの原子比を表し、bは、Niの原子比を表し、cは、Mnの原子比を表し、dは、Coの原子比を表し、xは、Mの原子比を表す。サイクル特性の観点からは、上記一般式において、0.4≦b≦0.6であることが好ましい。なお、各元素の組成は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法により測定できる。
一般に、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)およびマンガン(Mn)は、材料の純度向上および電子伝導性向上という観点から、容量および出力特性に寄与することが知られている。Ti等は、結晶格子中の遷移金属を一部置換するものである。サイクル特性の観点からは、遷移元素の一部が他の金属元素により置換されていることが好ましく、特に上記一般式において0<x≦0.3であることが好ましい。Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、SrおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種が固溶することにより結晶構造が安定化されるため、その結果、充放電を繰り返しても電池の容量低下が防止でき、優れたサイクル特性が実現し得ると考えられる。
より好ましい実施形態としては、上記一般式において、b、cおよびdが、0.44≦b≦0.51、0.27≦c≦0.31、0.19≦d≦0.26であることが、容量と寿命特性とのバランスを向上させるという観点からは好ましい。例えば、LiNi0.5Mn0.3Co0.2は、一般的な民生電池で実績のあるLiCoO、LiMn、LiNi1/3Mn1/3Co1/3などと比較して、単位重量あたりの容量が大きく、エネルギー密度の向上が可能となることでコンパクトかつ高容量の電池を作製できるという利点を有しており、航続距離の観点からも好ましい。なお、より容量が大きいという点ではLiNi0.8Co0.1Al0.1がより有利であるが、寿命特性に難がある。これに対し、LiNi0.5Mn0.3Co0.2はLiNi1/3Mn1/3Co1/3並みに優れた寿命特性を有しているのである。
場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
正極活物質層15は、バインダを含みうる。
(バインダ)
バインダは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。正極活物質層に用いられるバインダとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアミドイミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり活物質層に使用が可能となる。これらのバインダは、1種単独で用いてもよいし、2種併用してもよい。
正極活物質層中に含まれるバインダ量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは活物質層に対して、0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
正極(正極活物質層)は、通常のスラリーを塗布(コーティング)する方法のほか、混練法、スパッタ法、蒸着法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法および溶射法のいずれかの方法によって形成することができる。
正極活物質層中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水電解質二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
正極活物質層(集電体片面の活物質層)の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮し、通常1〜500μm程度、好ましくは2〜100μmである。
[負極活物質層]
負極活物質層13は、少なくとも1種の負極活物質14を含む。そして、負極活物質層13は、厚みLが50μmよりも薄く、下記数式(1)を満たす高いエネルギー密度を備える。
(100−X)×Y×Z/10000>540 [mAh/cm] (1)
上記数式(1)において、Xは、負極活物質層13中の空孔の割合[%]であり、Yは、負極活物質層13中の負極活物質14の割合[%]であり、Zは、負極活物質14の体積当たりの容量[mAh/cm]である。
具体的には、数式(1)の左辺は、負極活物質層13のエネルギー密度(体積当たりの容量)[mAh/cm]を意味している。よって、数式(1)は、負極活物質層13のエネルギー密度が右辺の値よりも大きいことを意味している。数式(1)を満たす限りにおいて、負極活物質層13中の空孔の割合X[%]、負極活物質層13中の負極活物質14の割合Y[%]、負極活物質14の体積当たりの容量Z[mAh/cm]は任意に選択できる。
図2を参照して、負極活物質層13が満たすエネルギー密度の範囲についてさらに詳しく説明する。
直線F1、G1、H1は、負極活物質として、それぞれ、グラファイト(放電容量370mAh/g)、ハードカーボン(放電容量430mAh/g)、シリコン合金(放電容量1300mAh/g)を用いた場合において、空孔の割合を0%、負極活物質の割合を100%としたときの負極活物質層の厚みと負極活物質層の面積当たりの容量との関係を示す。直線F2、G2、H2は、負極活物質として、それぞれ、グラファイト、ハードカーボン、シリコン合金を用いた場合において、空孔の割合を30%、活物質の割合を95%としたときの負極活物質層の厚みと負極活物質層の面積当たりの容量との関係を示す。図2において、負極活物質層のエネルギー密度は、各直線の傾きの逆数で表される。よって、負極活物質層のエネルギー密度が高い方が直線の傾きが小さくなる。
負極活物質層のエネルギー密度は、負極活物質層に含まれる負極活物質の体積当たりの容量が同じ場合、空孔の割合が0%、かつ、負極活物質の割合が100%のときに最大となる。しかしながら、負極活物質層中の空孔の割合が0%、負極活物質層中の負極活物質の割合が100%である負極活物質層を製造することは難しい。実際に製造される負極活物質層において、一般に、空孔の割合は30%、負極活物質層中の負極活物質の割合は95%程度である。従って、グラファイト、ハードカーボン、シリコン合金を用いて実際に製造される負極活物質層の厚みと負極活物質層の面積当たりの容量との関係は、それぞれ、直線F2、G2、H2で示される関係に近くなる。
ここで、数式(1)の右辺は、直線F2の傾きの逆数となっている。従って、負極活物質層13が満たすエネルギー密度の範囲は直線F2の傾きよりも小さな範囲であり、図2では、直線F2よりも面積当たりの容量が大きい側の範囲である。なお、負極活物質層13の厚みLは50μmよりも薄いから、負極活物質層の厚みと負極活物質層の面積当たりの容量との関係において、負極活物質層13はSで示した領域に含まれる。
(負極活物質)
負極活物質14の50%積算粒子径Aは、負極活物質層13の厚みLよりも小さい。より好ましくは、負極活物質14の50%積算粒子径Aは、負極活物質層13の厚みLの90%より小さい。
負極活物質14の最大粒子径Bは、図3(A)に示すように、負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHとの和よりも小さい。好ましくは、負極活物質14の最大粒子径Bは、図3(B)に示すように、負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHの半分H/2との和よりも小さい。より好ましくは、負極活物質14の最大粒子径Bは、図3(C)に示すように、負極活物質層13の厚みLよりも小さい。さらに好ましくは、負極活物質14は、当該負極活物質14の50%積算粒子径Aに当該負極活物質14の粒度分布の標準偏差σの3倍の値を加えた値が負極活物質層13の厚みLよりも小さくなる粒度分布を備える。
負極活物質14の最大粒子径Bの規制方法については特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。負極活物質14の最大粒子径Bを上述したような範囲内のものとするための製造方法の一例として、上述した条件を満たさない負極活物質14を取り除くために篩にかける方法がある。具体的には、篩目開きを調節した篩に負極活物質14を通過させることにより、上述した条件を満たさない負極活物質14を取り除くことができる。篩と合わせて、超音波振とう器を使用してもよい。負極活物質14の最大粒子径Bの規制は、負極活物質14の平均粒子径を規制するよりも製造コストが低く、かつ、製造時間が短い。
負極活物質14の少なくとも1種は、シリコン単体(Si)、シリコン合金、シリコン酸化物、スズ単体(Sn)、スズ合金、スズ酸化物からなる群から選択される。負極活物質14として使用し得るシリコン酸化物の例としては、SiO、SiOなどがある。負極活物質14として使用し得るスズ酸化物の例としては、SnOなどがある。負極活物質14として使用し得るシリコン合金およびスズ合金の構造および組成に特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。
また、負極活物質14の放電容量は、1000mAh/g以上である。負極活物質14として選択され得る材料として上述したシリコン、シリコン合金、シリコン酸化物、スズ、スズ合金、スズ酸化物を用いることにより、負極活物質14の放電容量を1000mAh/gとすることができる。
50%積算粒子径Aが負極活物質層13の厚みLよりも小さいことにより、負極活物質14の多くの粒子が負極活物質層13内に収まる。これにより、積層型電池10全体の充放電特性が向上する。
具体的には、負極活物質14の粒子について、負極活物質層13内に収まりきらずに突出した部分の電気伝導度は、負極活物質層13内に収まっている部分と比較して低下する。そのため、負極活物質14のより多くの粒子が負極活物質層13内に収まっていることにより、負極集電体11と負極活物質14の粒子との間および負極活物質14の粒子同士の間の電気伝導度が向上する。これにより、負極全体の電気伝導度が向上するから、積層型電池10全体の充放電特性が向上する。
また、負極活物質14の50%積算粒子径Aは、負極活物質層13の厚みLの90%より小さいことにより、負極活物質14のより多くの粒子が負極活物質層13内に収まる。これにより、負極集電体11と負極活物質14の粒子との間および負極活物質14の粒子同士の間の電気伝導度がより向上する。そのため、負極全体の電気伝導度がより向上するから、積層型電池10全体の充放電特性がより向上する。
負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHとの和よりも小さいことにより、負極活物質14の粒子が電解質層17から正極活物質層15側に突出することがない。そのため、負極活物質14の粒子が正極活物質層15に接触して微短絡することを防げる。これにより、負極活物質14の最大粒子径Bを規制するという生産性の高い方法によりサイクル特性の低下を防げる。
また、負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHの半分H/2との和よりも小さいことにより、充放電の繰り返しにより負極活物質14の体積が初期と比較して膨張しても、負極活物質14の粒子が正極活物質層15に接触して微短絡することを防げる。
具体的には、負極活物質14の粒子は、繰り返し充放電されることにより体積が初期と比較して4倍程度まで膨張し得る。そして、体積の膨張に伴って、負極活物質14の粒子の長さは初期と比較して2倍程度まで増加し得る。ここで、負極活物質層13も膨張して厚みが増すから、負極活物質14の粒子について、初期に負極活物質層13内に収まっていた部分は、当該部分の長さが増加しても負極活物質層13から突出することはない。一方、負極活物質14の粒子について、初期に負極活物質層13内に収まっていなかった部分は、当該部分の長さが増加することによって正極活物質層15との距離が近くなる。しかしながら、負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHの半分H/2との和よりも小さい。これにより、負極活物質14の粒子について、初期に負極活物質層13内に収まっていなかった部分の長さは電解質層17の厚みHの半分H/2よりも小さい(図3(B)参照)。そのため、初期に負極活物質層13内に収まっていなかった部分の長さが2倍に増加しても正極活物質層15と接触することがない。
また、負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLよりも小さいことにより、充放電の繰り返しにより負極活物質14の体積が初期と比較して膨張しても、負極活物質層13の電解質層17に対向する表面は平滑な状態に保たれる。具体的には、上述したように、充放電の繰り返しにより負極活物質14の粒子の体積が膨張する一方で、負極活物質層13自体の体積も膨張する。そのため、負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLよりも小さいことにより、充放電の繰り返しにより負極活物質14の粒子の体積が初期と比較して膨張しても、負極活物質14の粒子が負極活物質層13から突出することがない。そのため、負極活物質層13の電解質層17に対向する表面は平滑な状態に保たれる。負極活物質層13の電解質層17に対向する表面が平滑に保たれることにより、サイクル試験中に負極活物質14が正極活物質層15に接触して微短絡することが無くなり、サイクル特性がより向上する。
さらに、負極活物質14は、当該負極活物質14の50%積算粒子径Aに当該負極活物質14の粒度分布の標準偏差σの3倍の値を加えた値が負極活物質層13の厚みLよりも小さくなる粒度分布を備える。これにより、負極活物質14の粒子径のばらつきが小さくなるから、各負極活物質14が均一に反応し、各負極活物質14での反応ムラなどによる負極活物質の劣化を抑制できるため、サイクル特性が向上する
負極活物質14の少なくとも1種は、シリコン、シリコン合金、シリコン酸化物、スズ、スズ合金、スズ酸化物からなる群から選択されることにより、負極活物質層13のリチウムイオンの吸蔵性能を向上させるのが容易になる。
また、負極活物質14の放電容量は1000mAh/g以上であることにより、負極活物質層13のエネルギー密度を容易に向上させることができる。
続いて、負極活物質層13は、バインダを含みうる。
(バインダ)
バインダは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。負極活物質層13に用いられるバインダの種類についても特に制限はなく、正極活物質層に用いられるバインダとして上述したものが同様に用いられうる。よって、ここでは詳細な説明は省略する。
なお、負極活物質層13中に含まれるバインダ量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは負極活物質層13に対して、0.5〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%である。
(正極活物質層15および負極活物質層13に共通する要件)
以下に、正極活物質層15および負極活物質層13に共通する要件につき、説明する。
正極活物質層15および負極活物質層13は、必要に応じて、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー等を含む。特に、負極活物質層13は、導電助剤をも必須に含む。
導電助剤
導電助剤とは、正極活物質層15または負極活物質層13の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
活物質層へ混入されてなる導電助剤の含有量は、活物質層の総量に対して、1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上の範囲である。また、活物質層へ混入されてなる導電助剤の含有量は、活物質層の総量に対して、15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下の範囲である。活物質自体の電子導電性は低く導電助剤の量によって電極抵抗を低減できる活物質層での導電助剤の配合比(含有量)を上記範囲内に規定することで以下の効果が発現される。即ち、電極反応を阻害することなく、電子導電性を十分に担保することができ、電極密度の低下によるエネルギー密度の低下を抑制でき、ひいては電極密度の向上によるエネルギー密度の向上を図ることができる。
また、上記導電助剤とバインダの機能を併せ持つ導電性結着剤をこれら導電助剤とバインダに代えて用いてもよいし、あるいはこれら導電助剤とバインダの一方ないし双方と併用してもよい。導電性結着剤としては、既に市販のTAB−2(宝泉株式会社製)を用いることができる。
電解質塩(リチウム塩)
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマー
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
<集電体>
集電体11、12は導電性材料から構成される。集電体11、12の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。例えば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。
集電体11、12の厚さについても特に制限はない。集電体11、12の厚さは、通常は1〜100μm程度である。
集電体11、12の形状についても特に制限されない。図1に示す積層型電池10では、集電箔のほか、網目形状(エキスパンドグリッド等)等を用いることができる。

集電体11、12を構成する材料に特に制限はない。例えば、金属や、導電性高分子材料または非導電性高分子材料に導電性フィラーが添加された樹脂が採用されうる。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン、銅などが挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位、集電体へのスパッタリングによる負極活物質14の密着性等の観点からは、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケルが好ましい。
また、導電性高分子材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル、およびポリオキサジアゾールなどが挙げられる。かような導電性高分子材料は、導電性フィラーを添加しなくても十分な導電性を有するため、製造工程の容易化または集電体の軽量化の点において有利である。
非導電性高分子材料としては、例えば、ポリエチレン(PE;高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)など)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、またはポリスチレン(PS)などが挙げられる。かような非導電性高分子材料は、優れた耐電位性または耐溶媒性を有しうる。
上記の導電性高分子材料または非導電性高分子材料には、必要に応じて導電性フィラーが添加されうる。特に、集電体の基材となる樹脂が非導電性高分子のみからなる場合は、樹脂に導電性を付与するために必然的に導電性フィラーが必須となる。
導電性フィラーは、導電性を有する物質であれば特に制限なく用いることができる。例えば、導電性、耐電位性、またはリチウムイオン遮断性に優れた材料として、金属および導電性カーボンなどが挙げられる。金属としては、特に制限はないが、Ni、Ti、Al、Cu、Pt、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Sb、およびKからなる群から選択される少なくとも1種の金属もしくはこれらの金属を含む合金または金属酸化物を含むことが好ましい。また、導電性カーボンとしては、特に制限はない。好ましくは、アセチレンブラック、バルカン、ブラックパール、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、およびフラーレンからなる群より選択される少なくとも1種を含むものである。
導電性フィラーの添加量は、集電体に十分な導電性を付与できる量であれば特に制限はなく、一般的には、5〜35質量%程度である。
<集電板およびリード>
電池外部に電流を取り出す目的で、集電板を用いてもよい。集電板は集電体やリードに電気的に接続され、電池外装材であるラミネートシートの外部に取り出される。
集電板を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましく、より好ましくは軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅などが好ましい。なお、正極集電板と負極集電板とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。
正極端子リードおよび負極端子リードに関しても、必要に応じて使用する。正極端子リードおよび負極端子リードの材料は、公知のリチウムイオン二次電池で用いられる端子リードを用いることができる。なお、電池外装材29から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
<電池外装材>
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。また、ラミネートフィルムを電池外装材29として用いることで、電池外装材29の外部から発電要素へ作用される群圧を容易に調整することができるため、電解質層17の厚みHを容易に調整可能である。
なお、上記のリチウムイオン二次電池は、従来公知の製造方法により製造することができる。
<リチウムイオン二次電池の外観構成>
図4は、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50の外観を表した斜視図である。
図4に示すように、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極集電板59、負極集電板58が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極集電板59および負極集電板58を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、図1に示すリチウムイオン二次電池(積層型電池)10の発電要素21に相当するものである。発電要素57は、正極(正極活物質層)15、電解質層17および負極(負極活物質層)13で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
定格容量に対する電池面積の比は5cm/Ah以上とすることができる。このとき、定格容量は3Ah以上とすることができる。電池面積とは、電池外装体まで含めた積層型電池10の投影面積のことである。
定格容量に対する電池面積の比が5cm/Ah以上であり、定格容量が3Ah以上であることにより、定格容量の高いリチウムイオン二次電池を薄型化できる。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のもの(ラミネートセル)に制限されるものではない。巻回型のリチウムイオン電池では、円筒型形状のもの(コインセル)や角柱型形状(角型セル)のもの、こうした円筒型形状のものを変形させて長方形状の扁平な形状にしたようなもの、更にシリンダー状セルであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型や角柱型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素57がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図4に示す正極集電板59、負極集電板58の取り出しに関しても、特に制限されるものではない。正極集電板59と負極集電板58とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極集電板59と負極集電板58をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出すようにしてもよいなど、図4に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、集電板に変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
上記したように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、好適に利用することができる。即ち、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
なお、上記実施形態では、非水電界質二次電池として、リチウムイオン電池を例示したが、これに制限されるわけではなく、他のタイプの二次電池、さらには一次電池にも適用できる。また、電池だけではなくキャパシタにも適用できる。
(作用・効果)
本実施形態に係る積層型電池10は、少なくとも1種の負極活物質14を含み、厚みが50μmよりも薄い負極活物質層13と、正極活物質層15と、負極活物質層13と正極活物質層15との間に配置された電解質層17と、を有する発電要素21を備える。そして、本実施形態に係る積層型電池10の負極活物質層13は、下記数式(1)を満たす高いエネルギー密度を備える。
(100−X)×Y×Z/10000>540 [mAh/cm] (1)
上記数式(1)において、Xは、負極活物質層13中の空孔の割合[%]であり、Yは、負極活物質層13中の負極活物質14の割合[%]であり、Zは、負極活物質14の体積当たりの容量[mAh/cm]である。
さらに、負極活物質14の50%積算粒子径Aは、負極活物質層13の厚みLの90%より小さく、負極活物質14の最大粒子径Bは、負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHとの和よりも小さい。
本実施形態に係る積層型電池10によれば、負極活物質層13の厚みLが薄くエネルギー密度が高いため、積層型電池10全体のエネルギー密度が向上する。そして、負極活物質14の最大粒子径Bが負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHとの和よりも小さいため、負極活物質14が正極活物質層15に接触して微短絡することを防げる。これにより、負極活物質14の最大粒子径Bを規制するという生産性の高い方法によりサイクル特性の低下を防げる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、負極活物質14の最大粒子径Bは、負極活物質層13の厚みLと電解質層17の厚みHの半分H/2との和よりも小さい。
このような構成によれば、充放電の繰り返しにより負極活物質14の体積が初期と比較して膨張しても、負極活物質14が正極活物質層15に接触して微短絡することを防げる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、よりサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、負極活物質14の最大粒子径Bは、負極活物質層13の厚みLよりも小さい。
このような構成によれば、充放電の繰り返しにより負極活物質14の体積が初期と比較して膨張しても、負極活物質層13の電解質層17に対向する表面は平滑な状態に保たれる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、さらにサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、負極活物質14は、負極活物質14の50%積算粒子径Aに負極活物質14の粒度分布の標準偏差σの3倍の値を加えた値が負極活物質層13の厚みLよりも小さくなる粒度分布を備える。
このような構成によれば、負極活物質14の粒子径のばらつきが小さいから、各負極活物質14が均一に反応し、各負極活物質14での反応ムラなどによる負極活物質の劣化を抑制できる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れるとともに高品質の充放電特性を備えた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、負極活物質14の少なくとも1種は、シリコン、シリコン合金、シリコン酸化物、スズ、スズ合金、スズ酸化物からなる群から選択される。
このような構成によれば、負極活物質層13のリチウムイオンの吸蔵性能を向上させるのが容易になる。従って、非水電解質二次電池がリチウムイオン二次電池である場合において、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供するのが容易になる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、負極活物質14の放電容量は1000mAh/g以上である。
このような構成によれば、負極活物質層13のエネルギー密度を容易に向上させることができる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供するのが容易になる。
また、本実施形態に係る積層型電池10は、電解質層に耐熱絶縁層付セパレータが用いられる。
このような構成によれば、正極活物質層15と負極活物質層13との間の間隔が保持され易くなる。これにより、負極活物質14が正極活物質層15に接触して微短絡することをより確実に防げる。また、熱収縮が抑制されるため温度上昇による性能低下が起こりにくくなる。また、電解質層17の機械的強度が向上し、電解質層17の破膜が起こりにくくなる。さらに、電池の製造工程で電解質層17がカールしにくくなるため製造が容易になる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性により優れるとともにより高品質の充放電特性を備えた非水電解質二次電池をより生産性高く提供できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10において、定格容量に対する電池面積の比は5cm/Ah以上であり、定格容量は3Ah以上である。
このような構成によれば、定格容量の高い積層型電池10を薄型化できる。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、サイクル特性の優れた定格容量の高い薄型の非水電解質二次電池を生産性高く供給できる。
また、本実施形態に係る積層型電池10は、アルミニウムを含むラミネートフィルムからなる電池外装材52に発電要素57が封入されてなる構成を有する扁平積層型ラミネート電池である。
このような構成によれば、高出力化が容易になるともに冷却性能が向上する。従って、容量の大きい負極活物質を用いた場合であっても、大型機器用の電池として好適に利用できるサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を生産性高く提供できる。
本発明を、以下の実施例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)
負極活物質として充電容量1500mAh/g、放電容量1300mAh/gの充放電容量を有するチタンを含むシリコン合金粉末を使用した。
[最大粒子径の規制]
負極活物質の最大粒子径Bの規制は、上述したシリコン合金粉末を篩にかけることによって実施した。具体的には、篩と音波式振とう器を組み合わせて篩を行った。より具体的には、周波数150Hzの音波発生器から低周波を送り、篩の網を上下に振動させることにより篩を行った。篩は、篩目開きが10μmのナイロン製の篩を使用した。
[負極の作製]
上述した最大粒子径Bの規制を実施したシリコン合金粉末80質量部に、導電助剤としてアセチレンブラック5質量部およびバインダとしてポリイミド15質量部を混合し、N−メチルピロリドン水に分散させて負極スラリーを作製した。負極スラリーの作製には、脱泡混練機を使用した。次に、銅箔よりなる負極集電体に負極活物質層の厚さが21μmとなるように負極スラリーを均一に塗布した。そして、負極集電体に負極スラリーを塗布したものを真空中24時間乾燥させて負極を得た。
[電池の作製]
上述した方法で作製した負極と対極Liを対向させ、この間にセパレータ(ポリオレフィン、膜厚40μm)を配置した。次いで、負極、セパレータ、および対極Liの積層体をコインセル(CR2032、材質:ステンレス鋼(SUS316))の底部側に配置した。さらに、正極と負極との間の絶縁性を保つためガスケットを装着し、下記電解液をシリンジにより注入し、スプリングおよびスペーサを積層し、コインセルの上部側を重ねあわせ、かしこめることにより密閉して、リチウムイオン二次電池を得た。
なお、上記電解液としては、エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を、EC:DEC=1:1(体積比)の割合で混合した有機溶媒に、支持塩である六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を、濃度が1mol/Lとなるように溶解させたものを用いた。
(実施例2)
最大粒子径Bを規制する際に使用する篩の篩目開きを12μmに変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(実施例3)
最大粒子径Bを規制する際に使用する篩の篩目開きを18μmに変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(実施例4)
最大粒子径Bを規制する際に使用する篩の篩目開きを24μmに変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(実施例5)
最大粒子径Bを規制する際に使用する篩の篩目開きを22μmに変更したこと、及び、負極活物質層の厚みLを18μmに変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(実施例6)
最大粒子径Bを規制する際に使用する篩の篩目開きを22μmに変更したこと、及び、負極活物質層の厚みLを13μmに変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(比較例1)
最大粒子径Bの規制を実施しないこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
(比較例2)
最大粒子径Bの規制を実施しないこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、負極活物質、負極およびリチウムイオン二次電池(コインセル)を作製した。
[負極活物質の粒度分布測定]
上述したシリコン合金粉末の粒度分布測定は、島津製SALD-7100を使用して行った。具体的には、シリコン合金粉末0.2mgをサンプル管に量りとり、そこに2mlのエタノールを加えた。次に、サンプル管に撹拌子を入れ、スターラーにて、5分間撹拌しシリコン合金粉末をエタノールに分散させた。次に、2分間超音波処理を行った。次に、SALD-7000の粒度分布測定用セルにエタノールを加えてゼロ点補正を行った後、上述した方法により調整したシリコン合金粉末含有エタノールを測定用セルに徐々に加えた。そして、シリコン合金粉末含有エタノールの吸光度が粒度分布測定可能なレベルに達したのを確認した後に粒度分布測定を行った。
[充放電試験条件・評価方法]
実施例1〜6および比較例1〜2のそれぞれにおいて作製した各リチウムイオン二次
電池(コインセル)について、以下の充放電試験条件に従ってサイクル耐久性評価を行った。
(充放電試験条件)
1)充放電試験機:HJ0501SM8A(北斗電工株式会社製)
2)充放電条件[充電過程]0.1C、2V→10mV(定電流・定電圧モード)
[放電過程]0.1C、10mV→2V(定電流モード)
3)恒温槽:PFU−3K(エスペック株式会社製)
4)評価温度:300K(27℃)。
評価用セルは、充放電試験機を使用して、上記評価温度に設定された恒温槽中にて、充電過程(評価用電極へのLi挿入過程を言う)では、定電流・定電圧モードとし、0.1Cにて2Vから10mVまで充電した。その後、放電過程(評価用電極からのLi脱離過程を言う)では、定電流モードとし、0.1C、10mVから2Vまで放電した。以上の充放電サイクルを1サイクルとして、同じ充放電条件にて、充放電試験をおこなった。充放電試験は、微短絡が発生するか、充放電サイクルが100サイクルに達するまで行われた。
実施例1〜6および比較例1〜2のそれぞれにおいて作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質層の厚みL[μm]、セパレータの厚みH[μm]、負極活物質層の空孔の割合X[%]、活物質の割合Y[%]、負極活物質の体積当たりの容量Z[mAh/cm]を下記表1に示す。
実施例1〜6および比較例1〜2のそれぞれにおいて作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の50%積算粒子径A[μm]、90%積算粒子径C[μm]、最大粒子径B[μm]、標準偏差σ[μm]を下記表2に示す。
実施例1〜6および比較例1〜2のそれぞれにおいて作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質層の厚みL[μm]、セパレータの厚みH[μm]および負極活物質の標準偏差σ[μm]と、微短絡発生サイクルとの関係を下記表3に示す。表3において、微短絡発生サイクル数は、比較例1での充放電試験により微短絡が発生したサイクル数に対する各実施例での充放電試験により微短絡が発生するまでのサイクル数の比を示した。例えば、微短絡発生サイクル数が「3.9」の場合、比較例1において微短絡が発生したサイクル数の3.9倍のサイクル数において微短絡が発生したことを意味する。また、微短絡発生サイクル数が「>10」とは、充放電サイクルが100サイクルに達するまでに微短絡が発生しなかったことを意味する。
上記表1に示す結果から、実施例1〜6において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)は、負極活物質層の厚みLが50μmより小さく、かつ、上記数式(1)の関係を満たすことが分かる。また、上記表3に示す結果から、負極活物質の50%積算粒子径A[μm]は、負極活物質層の厚みLの90%より小さいことが分かる。さらに、上記表2および上記表3から、実施例1〜6において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の最大粒子径B[μm]は、負極活物質層の厚みLと電解質層の厚みHとの和よりも小さいことが分かる。
一方で、比較例1〜2において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の最大粒子径B[μm]は、負極活物質層の厚みLと電解質層の厚みHとの和よりも大きいことが分かる。そして、実施例1〜6において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)のいずれも、比較例1〜2において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)よりもサイクル特性が優れていることが分かる。従って、負極活物質の最大粒子径B[μm]が、負極活物質層の厚みL[μm]と電解質層の厚みH[μm]との和よりも小さいことによりサイクル特性が向上することが分かる。
また、上記表2および上記表3から、実施例1〜3において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の最大粒子径B[μm]は、負極活物質層の厚みLよりも小さいことが分かる。一方で、実施例4〜5において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の最大粒子径B[μm]は、負極活物質層の厚みL[μm]とセパレータの厚みH[μm]との和よりも小さく、負極活物質層の厚みL[μm]よりも大きいことが分かる。そして、実施例1〜3において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)のいずれも、実施例4〜5において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)よりもサイクル特性が優れていることが分かる。従って、負極活物質の最大粒子径B[μm]が、負極活物質層の厚みL[μm]とセパレータの厚みH[μm]よりも小さいことに加えて、負極活物質の最大粒子径B[μm]が、負極活物質層の厚みL[μm]よりも小さいことによりサイクル特性がより向上することが分かる。
さらに、上記表2および上記表3から、実施例1〜5において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の50%積算粒子径A[μm]に負極活物質の粒度分布の標準偏差σ[μm]の3倍の値を加えた値が負極活物質層の厚みLよりも小さいことが分かる。一方で、実施例6において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)の負極活物質の50%積算粒子径A[μm]に負極活物質の粒度分布の標準偏差σ[μm]の3倍の値を加えた値が負極活物質層の厚みLよりも大きいことが分かる。そして、実施例1〜5において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)のいずれも、実施例6において作製した各リチウムイオン二次電池(コインセル)よりもサイクル特性が優れていることが分かる。従って、負極活物質の50%積算粒子径A[μm]に負極活物質の粒度分布の標準偏差σ[μm]の3倍の値を加えた値が負極活物質層の厚みLよりも小さいことにより、サイクル特性がさらに向上することが分かる。
10、50 リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)、
11 負極集電体、
12 正極集電体、
13 負極活物質層、
14 負極活物質、
15 正極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21、57 発電要素、
25、58 負極集電板、
27、59 正極集電板、
29、52 電池外装材(ラミネートフィルム)、
B 最大粒子径、
H 電解質層の厚み、
L 負極活物質層の厚み、
σ 標準偏差。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の負極活物質を含み、厚み(L)が50μmよりも薄い負極活物質層と、正極活物質層と、前記負極活物質層と前記正極活物質層との間に配置された電解質層と、を有する発電要素を備え、
    前記負極活物質層が、下記数式(1):
    (100−X)×Y×Z/10000>540 [mAh/cm] (1)
    (上記数式(1)において、
    Xは、前記負極活物質層中の空孔の割合[%]であり、
    Yは、前記負極活物質層中の前記負極活物質の割合[%]であり、
    Zは、前記負極活物質の体積当たりの容量[mAh/cm]である。)
    を満たす高いエネルギー密度を備えた、非水電解質二次電池であって、
    前記負極活物質の50%積算粒子径(A)は、前記負極活物質層の厚み(L)の90%より小さく(A<0.9L)、
    前記負極活物質の最大粒子径(B)は、前記負極活物質層の厚み(L)と前記電解質層の厚み(H)との和よりも小さい(B<L+H)、非水電解質二次電池。
  2. 前記負極活物質の最大粒子径(B)は、前記負極活物質層の厚み(L)と前記電解質層の厚み(H)の半分との和よりも小さい(B<L+H/2)、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記負極活物質の最大粒子径(B)は、前記負極活物質層の厚み(L)よりも小さい(B<L)、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極活物質は、当該負極活物質の50%積算粒子径(A)に当該負極活物質の粒度分布の標準偏差(σ)の3倍の値を加えた値が前記負極活物質層の厚み(L)よりも小さくなる粒度分布を備える(A+3σ<L)、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記負極活物質の少なくとも1種は、シリコン、シリコン合金、シリコン酸化物、スズ、スズ合金、スズ酸化物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記負極活物質の放電容量は、1000mAh/g以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記電解質層に、耐熱絶縁層付セパレータが用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  8. 定格容量に対する電池面積の比は、5cm/Ah以上であり、
    定格容量は、3Ah以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  9. アルミニウムを含むラミネートフィルムからなる電池外装材に前記発電要素が封入されてなる構成を有する扁平積層型ラミネート電池である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
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