JP6083471B2 - 電気デバイス用負極活物質、およびこれを用いた電気デバイス - Google Patents

電気デバイス用負極活物質、およびこれを用いた電気デバイス Download PDF

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Description

本発明は、電気デバイス用負極活物質、およびこれを用いた電気デバイスに関する。本発明の電気デバイス用負極活物質およびこれを用いた電気デバイスは、例えば、二次電池やキャパシタ等として電気自動車、燃料電池車およびハイブリッド電気自動車等の車両のモータ等の駆動用電源や補助電源に用いられる。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池などの電気デバイスの開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、および高いエネルギーを有することが求められている。したがって、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、バインダを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
従来、リチウムイオン二次電池の負極には充放電サイクルの寿命やコスト面で有利な炭素・黒鉛系材料が用いられてきた。しかし、炭素・黒鉛系の負極材料ではリチウムイオンの黒鉛結晶中への吸蔵・放出により充放電がなされるため、最大リチウム導入化合物であるLiCから得られる理論容量372mAh/g以上の充放電容量が得られないという欠点がある。このため、炭素・黒鉛系負極材料で車両用途の実用化レベルを満足する容量、エネルギー密度を得るのは困難である。
これに対し、負極にLiと合金化する材料を用いた電池は、従来の炭素・黒鉛系負極材料と比較しエネルギー密度が向上するため、車両用途における負極材料として期待されている。例えば、Si材料は、充放電において下記の反応式(A)のように1molあたり4.4molのリチウムイオンを吸蔵放出し、Li22Si(=Li4.4Si)においては理論容量2100mAh/gである。さらに、Si重量当りで算出した場合、3200mAh/gもの初期容量を有する。
しかしながら、負極にLiと合金化する材料を用いたリチウムイオン二次電池は、充放電時の負極での膨張収縮が大きい。例えば、Liイオンを吸蔵した場合の体積膨張は、黒鉛材料では約1.2倍であるのに対し、Si材料ではSiとLiが合金化する際、アモルファス状態から結晶状態へ転移し大きな体積変化(約4倍)を起こすため、電極のサイクル寿命を低下させる問題があった。また、Si負極活物質の場合、容量とサイクル耐久性とはトレードオフの関係であり、高容量を示しつつサイクル耐久性を向上させることが困難であるといった問題があった。
こうした問題を解決すべく、式;SiAlを有するアモルファス合金を含む、リチウムイオン二次電池用の負極活物質が提案されている(例えば、特表2009−517850号公報(国際公開第2007/064531号)参照)。ここで、式中x、y、zは原子パーセント値を表し、x+y+z=100、x≧55、y<22、z>0、Mは、Mn、Mo、Nb、W、Ta、Fe、Cu、Ti、V、Cr、Ni、Co、Zr、およびYの少なくとも1種からなる金属である。かかる特表2009−517850号公報に記載の発明では、段落「0008」に金属Mの含有量を最小限にすることで、高容量の他に、良好なサイクル寿命を示すことが記載されている。
しかしながら、上記特表2009−517850号公報(国際公開第2007/064531号)に記載の式;SiAlを有するアモルファス合金を有する負極を用いたリチウムイオン二次電池の場合、良好なサイクル耐久性を示すことができるとされているものの、サイクル耐久性が十分なものとはいえなかった。
そこで、本発明の目的は、高いサイクル耐久性を有するリチウムイオン二次電池等の電気デバイス用負極活物質を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、所定の元素の組合せであり、かつ所定の組成を有する3元系Si合金を用い、さらにその合金のレーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値を所定の範囲とすることによって、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、電気デバイス用負極活物質に関する。この際、前記電気デバイス用負極活物質が、下記化学式(1):
(上記化学式(1)において、
Mは、Ti、Zn、C、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの金属であり、
Aは、不可避不純物であり、
x、y、z、およびaは、質量%の値を表し、この際、0<x<100、0<y<100、0<z<100、および0≦a<0.5であり、x+y+z+a=100である。)で表される合金を含む点に特徴がある。また、前記合金のレーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値が、0.01μmを超え20μm未満である点にも特徴がある。
本発明に係る電気デバイスの代表的な一実施形態である積層型の扁平な非双極型リチウムイオン二次電池の概要を模式的に表した断面概略図である。図1中、10はリチウムイオン二次電池(積層型電池)を;11は負極集電体を;12は正極集電体を;13は負極活物質層を;15は正極活物質層を;17は電解質層を;19は単電池層を;21は発電要素を;25は負極集電板を;27は正極集電板を;および29は電池外装材(ラミネートフィルム)を、それぞれ示す。 本発明に係る電気デバイスの代表的な実施形態である積層型の扁平なリチウムイオン二次電池の外観を模式的に表した斜視図である。図2中、50はリチウムイオン二次電池(積層型電池)を;57は発電要素を;58は負極集電板を;59は正極集電板を;および52は電池外装材(ラミネートフィルム)を、それぞれ示す。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Ti系合金の好ましい組成範囲と共に、参考例Aで成膜した合金成分をプロットして示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Ti系合金のより好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Ti系合金のさらに好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Ti系合金の特に好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 参考例Aで得られた電池の初期放電容量に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 参考例Aで得られた電池の50サイクル目の放電容量維持率に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 参考例Aで得られた電池の100サイクル目の放電容量維持率に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Zn系合金の好ましい組成範囲と共に、参考例Bで成膜した合金成分をプロットして示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Zn系合金のより好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Zn系合金のさらに好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−Zn系合金の特に好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 参考例Bで得られた電池の初期放電容量に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図面である。 参考例Bで得られた電池の50サイクル目の放電容量維持率と負極活物質合金組成との関係を示す図面である。 参考例Bで得られた電池の100サイクル目の放電容量維持率と負極活物質合金組成との関係を示す図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−C系合金の好ましい組成範囲と共に、参考例Cで成膜した合金成分をプロットして示す三元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−C系合金のより好ましい組成範囲を示す三元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−C系合金のさらに好ましい組成範囲を示す三元組成図である。 本発明の電気デバイス用負極活物質を構成するSi−Sn−C系合金の特に好ましい組成範囲を示す三元組成図である。 参考例Cで得られた電池の初期放電容量に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 参考例Cで得られた電池の50サイクル目の放電容量維持率に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 参考例Cで得られた電池の100サイクル目の放電容量維持率に及ぼす負極活物質合金組成の影響を示す図である。 実施例1〜5および比較例1、2の結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の電気デバイス用の負極活物質およびこれを用いてなる電気デバイスの実施形態を説明する。但し、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
以下、本発明の電気デバイス用負極活物質が適用され得る電気デバイスの基本的な構成を、図面を用いて説明する。本実施形態では、電気デバイスとしてリチウムイオン二次電池を例示して説明する。なお、本発明において「電極層」とは、負極活物質、導電助剤、およびバインダを含む合剤層を意味するが、本明細書の説明では「負極活物質層」とも称することがある。同様に、正極側の電極層を「正極活物質層」とも称する。
まず、本発明に係る電気デバイス用負極活物質を含む負極の代表的な一実施形態であるリチウムイオン二次電池用の負極およびこれを用いてなるリチウムイオン二次電池では、セル(単電池層)の電圧が大きく、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる。そのため本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質を用いてなるリチウムイオン二次電池では、車両の駆動電源用や補助電源用として優れている。その結果、車両の駆動電源用等のリチウムイオン二次電池として好適に利用できる。このほかにも、携帯電話などの携帯機器向けのリチウムイオン二次電池にも十分に適用可能である。
すなわち、本実施形態の対象となるリチウムイオン二次電池は、以下に説明する本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質を用いてなるものであればよく、他の構成要件に関しては、特に制限されるべきものではない。
例えば、上記リチウムイオン二次電池を形態・構造で区別した場合には、積層型(扁平型)電池、巻回型(円筒型)電池など、従来公知のいずれの形態・構造にも適用し得るものである。積層型(扁平型)電池構造を採用することで簡単な熱圧着などのシール技術により長期信頼性を確保でき、コスト面や作業性の点では有利である。
また、リチウムイオン二次電池内の電気的な接続形態(電極構造)で見た場合、非双極型(内部並列接続タイプ)電池および双極型(内部直列接続タイプ)電池のいずれにも適用し得るものである。
リチウムイオン二次電池内の電解質層の種類で区別した場合には、電解質層に非水系の電解液等の溶液電解質を用いた溶液電解質型電池、電解質層に高分子電解質を用いたポリマー電池など従来公知のいずれの電解質層のタイプにも適用し得るものである。該ポリマー電池は、さらに高分子ゲル電解質(単にゲル電解質ともいう)を用いたゲル電解質型電池、高分子固体電解質(単にポリマー電解質ともいう)を用いた固体高分子(全固体)型電池に分けられる。
したがって、以下の説明では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質を用いてなる非双極型(内部並列接続タイプ)リチウムイオン二次電池につき図面を用いてごく簡単に説明する。但し、本実施形態のリチウムイオン二次電池の技術的範囲が、これらに制限されるべきものではない。
<電池の全体構造>
図1は、本発明の電気デバイスの代表的な一実施形態である、扁平型(積層型)のリチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の全体構造を模式的に表した断面概略図である。
図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された正極と、電解質層17と、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された負極とを積層した構成を有している。具体的には、1つの正極活物質層15とこれに隣接する負極活物質層13とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。
これにより、隣接する正極、電解質層、および負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図1に示す積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層の正極集電体には、いずれも片面のみに正極活物質層15が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層の負極集電体が位置するようにし、該最外層の負極集電体の片面または両面に負極活物質層が配置されているようにしてもよい。
正極集電体12および負極集電体11は、各電極(正極および負極)と導通される正極集電板27および負極集電板25がそれぞれ取り付けられ、ラミネートシート29の端部に挟まれるようにしてラミネートシート29の外部に導出される構造を有している。正極集電板27および負極集電板25は、それぞれ必要に応じて正極リードおよび負極リード(図示せず)を介して、各電極の正極集電体12および負極集電体11に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
上記で説明したリチウムイオン二次電池は、負極に特徴を有する。以下、当該負極を含めた電池の主要な構成部材について説明する。
<活物質層>
活物質層13または15は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
[正極活物質層]
正極活物質層15は、正極活物質を含む。
(正極活物質)
正極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物、固溶体系、3元系、NiMn系、NiCo系、スピネルMn系などが挙げられる。
リチウム−遷移金属複合酸化物としては、例えば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni、Mn、Co)O、Li(Li、Ni、Mn、Co)O、LiFePOおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等が挙げられる。
固溶体系としては、xLiMO・(1−x)LiNO(0<x<1、Mは平均酸化状態が3+、Nは平均酸化状態が4+である1種類以上の遷移金属)、LiRO−LiMn(R=Ni、Mn、Co、Fe等の遷移金属元素)等が挙げられる。
3元系としては、ニッケル・コバルト・マンガン系(複合)正極材等が挙げられる。
NiMn系としては、LiNi0.5Mn1.5等が挙げられる。
NiCo系としては、Li(NiCo)O等が挙げられる。
スピネルMn系としてはLiMn等が挙げられる。
特開2012−185913号公報に開示される一般式:Li(2−0.5x)y(2−0.5x)(1−y)Mn1−x1.5x(式中、Liはリチウム、□は結晶構造中の空孔、Mnはマンガン、MはNiαCoβMnγ(Niはニッケル、Coはコバルト、Mnはマンガンを示し、α、β及びγは、0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5を満足する。)を示し、x及びyは、0<x<1.00、0<y<1.00の関係を満足する。)で表され、結晶構造が空間群C2/mに帰属される層状遷移金属酸化物を正極活物質として使用してもよい。
場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。活物質それぞれの固有の効果を発現する上で最適な粒子径が異なる場合には、それぞれの固有の効果を発現する上で最適な粒子径同士をブレンドして用いればよく、全ての活物質の粒子径を必ずしも均一化させる必要はない。
正極活物質層15に含まれる正極活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜30μmであり、より好ましくは5〜20μmである。なお、本明細書において、特に言及がない限り、「2次粒子径」とは、レーザー回折法により測定された、2次粒子径の値である。また、本明細書において、特に言及がない限り、「2次粒子径のD50」の値は、レーザー回折法により測定された、2次粒子径の値の中でメディアン径を採用するものとする。他の構成成分の粒子径や平均粒子径も同様に定義することができる。
正極活物質層15は、バインダを含みうる。
(バインダ)
バインダは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。正極活物質層に用いられるバインダとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアミドイミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり活物質層に使用が可能となる。これらのバインダは、1種単独で用いてもよいし、2種併用してもよい。
正極活物質層中に含まれるバインダ量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは活物質層に対して、0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
正極(正極活物質層)は、通常のスラリーを塗布(コーティング)する方法のほか、混練法、スパッタ法、蒸着法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法および溶射法のいずれかの方法によって形成することができる。
[負極活物質層]
負極活物質層13は、負極活物質を含む。
(負極活物質)
負極活物質は、所定の合金を必須に含む。
3元系のSiSnの合金を適用し、かつその合金のレーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値を所定の範囲とすることで、負極活物質間の結着力が強く、サイクル寿命を向上させるという作用が得られる。その結果として、本発明に係る負極活物質を用いた負極は、高いサイクル耐久性を有するという有用な効果が得られるのである。
合金
本実施形態において、前記合金は、下記化学式(1)で表される。
上記化学式(1)において、Mは、Ti、Zn、C、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの金属である。また、Aは、不可避不純物である。さらに、x、y、z、およびaは、質量%の値を表し、この際、0<x<100、0<y<100、0<z<100、および0≦a<0.5であり、x+y+z+a=100である。また、本明細書において、前記「不可避不純物」とは、Si合金において、原料中に存在したり、製造工程において不可避的に混入したりするものを意味する。当該不可避不純物は、本来は不要なものであるが、微量であり、Si合金の特性に影響を及ぼさないため、許容されている不純物である。
本実施形態では、負極活物質として、第1添加元素であるSnと、第2添加元素であるM(Ti、Zn、C、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの金属)を選択したことによって、Li合金化の際に、アモルファス−結晶の相転移を抑制してサイクル寿命を向上させることができる。また、これによって、従来の負極活物質、例えば炭素系負極活物質よりも高容量のものとなる。
ここでLi合金化の際、アモルファス−結晶の相転移を抑制するのは、Si材料ではSiとLiとが合金化する際、アモルファス状態から結晶状態へ転移し大きな体積変化(約4倍)を起こすため、粒子自体が壊れてしまい活物質としての機能が失われるためである。そのためアモルファス−結晶の相転移を抑制することで、粒子自体の崩壊を抑制し活物質としての機能(高容量)を保持することができ、サイクル寿命も向上させることができるものである。かかる第1および第2添加元素を選定することにより、高容量で高サイクル耐久性を有するSi合金負極活物質を提供できる。
上述のように、Mは、Ti、Zn、C、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの金属である。よって、以下、SiSnTi、SiSnZn、およびSiSnのSi合金について、それぞれ説明する。
〔SiSnTiで表されるSi合金〕
上記SiSnTiは、上述のように、第1添加元素であるSnと、第2添加元素であるTiを選択したことによって、Li合金化の際に、アモルファス−結晶の相転移を抑制してサイクル寿命を向上させることができる。また、これによって、従来の負極活物質、例えば炭素系負極活物質よりも高容量のものとなる。
上記合金の組成において、前記x、y、およびzが、下記数式(1)または(2):
を満たすことが好ましい。つまり、当該負極活物質の上記特性の向上を図る観点からは、図3の符号Aで示すように、第1の領域は35質量%以上78質量%以下のケイ素(Si)、7質量%以上30質量%以下の錫(Sn)、0質量%を超え37質量%以下のチタン(Ti)を含む領域であることが好ましい。また、図3の符号Bで示すように、第2の領域は、35質量%以上52質量%以下のSi、30質量%以上51質量%以下のSn、0質量%を超え35質量%以下のTiを含む領域であることが好ましい。各成分含有量が上記範囲内にあると、1000Ah/gを超える初期放電容量を得ることができ、サイクル寿命についても90%(50サイクル)を超えうる。
なお、当該負極活物質の上記特性のさらなる向上を図る観点からは、チタンの含有量が7質量%以上の範囲とすることが望ましい。つまり、図4の符号Cで示すように、第1の領域は、35質量%以上78質量%以下のケイ素(Si)、7質量%以上30質量%以下の錫(Sn)、7質量%以上37質量%以下のチタン(Ti)を含む領域であることが好ましい。また、図4の符号Dで示すように、第2の領域は、35質量%以上52質量%以下のSi、30質量%以上51質量%以下のSn、7質量%以上35質量%以下のTiを含む領域であることが好ましい。すなわち、前記x、y、およびzが、下記数式(3)または(4):
を満たすことが好ましい。これにより、後述の参考例で示すように、50サイクル後における放電容量維持率を43%以上とすることが可能となる。
そして、より良好なサイクル耐久性を確保する観点から、図5の符号Eで示すように、第1の領域は、35質量%以上68質量%以下のSi、7質量%以上30質量%以下のSn、18質量%以上37質量%以下のTiを含む領域であることが好ましい。また、図5の符号Fで示すように、第2の領域は、39質量%以上52質量%以下のSi、30質量%以上51質量%以下のSn、7質量%以上20質量%以下のTiを含む領域であることが望ましい。すなわち、前記x、y、およびzが、下記数式(5)または(6):
を満たすことが好ましい。
そして、初期放電容量およびサイクル耐久性の観点から、本実施形態の負極活物質は、図6の符号Gで示す領域の成分を含有し、残部が不可避不純物である合金を有することが特に好ましい。なお、符号Gで示す領域は、46質量%以上58質量%以下のSi、7質量%以上21質量%以下のSn、24質量%以上37質量%以下のTiを含有する領域である。すなわち、前記x、y、およびzが、下記数式(7):
を満たすことが好ましい。
なお、Aは上述のように、原料や製法に由来する上記3成分以外の不純物(不可避不純物)である。前記aは、0≦a<0.5であり、0≦a<0.1であることが好ましい。
〔SiSnZnで表されるSi合金〕
上記SiSnZnAaは、上述のように、第1添加元素であるSnと、第2添加元素であるZnを選択したことによって、Li合金化の際に、アモルファス−結晶の相転移を抑制してサイクル寿命を向上させることができる。また、これによって、従来の負極活物質、例えば炭素系負極活物質よりも高容量のものとなる。
上記合金の組成において、xが23を超え64未満であり、yが4以上58以下であり、zが0を超え65未満であることが好ましい。なお、この数値範囲は、図10の符号Xで示す範囲に相当する。そして、このSi合金の負極活物質は、電気デバイスの負極、例えばリチウムイオン二次電池の負極に用いられる。この場合、上記負極活物質に含有される合金は、電池の充電の際にリチウムイオンを吸収し、放電の際にリチウムイオンを放出する。
より詳細に説明すると、上記負極活物質はSi合金の負極活物質であるが、その中に第1添加元素である錫(Sn)と、第2添加元素である亜鉛(Zn)とを添加したものである。そして、第1添加元素であるSnと、第2添加元素であるZnを適切に選択することによって、リチウムと合金化する際に、アモルファス−結晶の相転移を抑制してサイクル寿命を向上させることができる。また、これによって、炭素系負極活物質よりも高容量にすることができる。
そして、第1および第2添加元素であるSnおよびZnの組成範囲をそれぞれ最適化することにより、50サイクル後、100サイクル後にも良好なサイクル寿命を備えたSi(Si−Sn−Zn系)合金の負極活物質を得ることができる。
このとき、Si−Sn−Zn系合金から成る上記負極活物質において、前記xが23を超える場合は1サイクル目の放電容量を十分に確保することができる。また、yが4以上の場合は、50サイクル目における良好な放電容量維持率を十分に確保することができる。前記x、y、zが上記組成の範囲内であれば、サイクル耐久性が向上し、100サイクル目における良好な放電容量維持率(例えば、50%以上)を十分に確保することができる。
なお、当該Si合金負極活物質の上記特性のさらなる向上を図る観点からは、上記合金の組成において、23<x<64、4≦y<34、2<z<65で示される図11の符号Aで示す範囲とすることが望ましい。さらに、23<x<44、34<y<58、0<z<43を満たす図11の符号Bで示す範囲とすることが望ましい。これによって、表2に示すように、50サイクルでは92%以上、100サイクルでは55%を超える放電容量維持率を得ることができる。そして、より良好なサイクル耐久性を確保する観点からは、23<x<64、4<y<34、27<z<61を満たす図12の符号Cで示す範囲とすることが望ましい。また、23<x<34、34<y<58、8<z<43を満たす図12の符号Dで示す範囲とすることが望ましい。これによってサイクル耐久性が向上し、表2に示すように、100サイクルで65%を超える放電容量維持率を得ることができる。
さらには、23<x<58、4<y<24、38<z<61を満たす図13の符号Eで示す範囲、23<x<38、24≦y<35、27<z<53を満たす図13の符号Fで示す範囲、23<x<38、35<y<40、27<z<44を満たす図13の符号Gで示す範囲、または23<x<29、40≦y<58、13<z<37を満たす図13の符号Hで示す範囲とすることが望ましい。これによってサイクル耐久性が向上し、表2に示すように、100サイクルで75%を超える放電容量維持率を得ることができる。
なお、Aは上述のように、原料や製法に由来する上記3成分以外の不純物(不可避不純物)である。前記aは、0≦a<0.5であり、0≦a<0.1であることがより好ましい。
〔SiSnで表されるSi合金〕
上記SiSnは、上述のように、第1添加元素であるSnと、第2添加元素であるCを選択したことによって、Li合金化の際に、アモルファス−結晶の相転移を抑制してサイクル寿命を向上させることができる。また、これによって、従来の負極活物質、例えば炭素系負極活物質よりも高容量のものとなる。
上記合金の組成において、前記xが29以上であることが好ましい。なお、この数値範囲は、図17の符号Aで示す範囲に相当する。上記組成を有することにより、高容量を発現するのみならず、50サイクル後、100サイクル後も高い放電容量を維持しうる。
なお、当該負極活物質の上記特性のさらなる向上を図る観点からは、前記xが29以上63以下、前記yが14以上48以下、前記zが11以上48以下の範囲であることが好ましい。なお、この数値範囲は図18の符号Bで示す範囲に相当する。
そして、より良好なサイクル耐久性を確保する観点からは、前記xが29以上44以下、前記yが14以上48以下、前記zが11以上48以下の範囲であることが好ましい。なお、この数値範囲は図19の符号Cで示す範囲に相当する。
さらには、前記xが29以上40以下、前記yが34以上48以下(したがって、12≦z≦37)の範囲とすることが好ましい。なお、この数値範囲は図20の符号Dで示す範囲に相当する。
なお、Aは上述のように、原料や製法に由来する上記3成分以外の不純物(不可避不純物)である。前記aは、0≦a<0.5であり、0≦a<0.1であることが好ましい。
Si合金
(Si合金の2次粒子径のD50値)
本発明に係るSi合金は、レーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値が、0.01μmを超え20μm未満である点に特徴を有する。かような特徴を有するSi合金を含む負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池等の電気デバイスは、高いサイクル耐久性を有する。
なぜ、上記のような特徴を有するSi合金を用いた電気デバイスのサイクル耐久性が向上するのか、詳細な理由は不明であるが、以下の理由が考えられる。
2次粒子径のD50値が0.01μm以下である場合、負極活物質表面に付着するバインダ量が多く、活物質間の結着力が弱くなるため、サイクル耐久性が大きく低下すると考えられる。一方、2次粒子径のD50値が20μm以上となると、2次粒子内部の1次粒子間の結着力が弱く、粒子が崩壊してしまうため、サイクル耐久性が大きく低下すると考えられる。
一方、2次粒子径のD50値が、0.01μmを超え20μm未満であるSi合金を活物質として用いた場合には、Si合金2次粒子間の結着力および2次粒子内の1次粒子間の結着力が強い。加えて、本発明に係るSi合金は、微細構造(アモルファス構造)を有する。このため、アモルファス状のSi合金では、微細構造(アモルファス構造)を保ったまま、Liを挿入・脱離できる。したがって、本発明に係る負極活物質を用いた負極によりサイクル耐久性を向上できるものと考えられる。
なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明は上記メカニズムに何ら制限されるものではない。
2次粒子径のD50値は、サイクル耐久性の観点から、0.4〜10μmであることが好ましく、より好ましくは、2〜7.5μmである。
本発明において、D50値は、レーザー式粒度分布計により算出された、粒度分布データをもとに、D50;メディアン径、すなわち中間値の粒子径を算出し、その値を採用する。また、本発明において、レーザー式粒度分布計はレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、型式:LA−920)を用いた。
(Si合金のBET比表面積)
Si合金のBET比表面積は、3m/gを超えて100m/g未満であることが好ましく、8〜40m/gであることがより好ましく、10〜35m/gであることがさらに好ましい。BET比表面積が上記範囲にあることで、サイクル耐久性がより向上するため好ましい。
本明細書において、「BET比表面積」は、Si合金(負極活物質)のBET比表面積を、BET比表面積測定装置(株式会社堀場製作所製、型式:SA−9601)により測定(BET一点法)した値を採用する。
なお、Si合金のBET比表面積は、電気デバイス(例えば、電池)に適用された前後で実質的に変化しない。このため、本発明に係る電気デバイス(例えば、電池)を組み立てた後の解体電極から採取される負極活物質としてのSi合金(紛体)のBET比表面積は、好ましくは3m/gを超えて100m/g未満、より好ましくは8〜40m/g、さらに好ましくは10〜35m/gである。
Si合金の形状としては、特に制限はなく、球状、楕円状、円柱状、多角柱状、鱗片状、不定形などでありうる。
合金の製造方法
本形態に係る組成式SiSnを有する合金の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の各種の製造方法を利用して製造することができる。即ち、製造方法による合金状態・特性の違いはほとんどないので、ありとあらゆる製造方法が適用できる。
具体的には、例えば、組成式SiSnを有する合金の粒子形態の製造方法としては固相法、液相法、気相法があるが、例えば、メカニカルアロイ法、アークプラズマ溶融法等を利用して合金化処理を行うことができる。
Si合金の2次粒子径のD50値を0.01μmを超え20μm未満に制御する方法としては、特に限定されず、合金化処理により得られた粒子を、適宜、分級、粉砕等の処理を行うことによって粒子径を制御することができる。分級方法としては、風力分級、メッシュ濾過法、沈降法などが挙げられる。また、粉砕条件は特に限定されるものではなく、上記D50値となるように粉砕時間、回転速度などを適宜設定すればよい。粉砕条件の一例を挙げれば、回転速度200〜400rpmにて30分〜4時間粉砕を行う例が挙げられる。
上記で得られた粒子にバインダ、導電助剤、粘度調整溶剤を加えてスラリーを調整し、該スラリーを用いてスラリー電極を形成することができる。そのため、量産化(大量生産)し易く、実際の電池用電極として実用化しやすい点で優れている。
以上、負極活物質層に必須に含まれる所定の合金について説明したが、負極活物質層はその他の負極活物質を含んでいてもよい。上記所定の合金以外の負極活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、もしくはハードカーボンなどのカーボン、SiやSnなどの純金属や上記所定の組成比を外れる合金系活物質、あるいはTiO、Ti、TiO、もしくはSiO、SiO、SnOなどの金属酸化物、Li4/3Ti5/3もしくはLiMnNなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物、Li−Pb系合金、Li−Al系合金、Liなどが挙げられる。ただし、上記所定の合金を負極活物質として用いることにより奏される作用効果を十分に発揮させるという観点からは、負極活物質の全量100質量%に占める上記所定の合金の含有量は、好ましくは50〜100質量%であり、より好ましくは80〜100質量%であり、さらに好ましくは90〜100質量%であり、特に好ましくは95〜100質量%であり、最も好ましくは100質量%である。
続いて、負極活物質層13は、バインダを含む。
(バインダ)
バインダは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。負極活物質層に用いられるバインダの種類についても特に制限はなく、正極活物質層に用いられるバインダとして上述したものが同様に用いられうる。よって、ここでは詳細な説明は省略する。
なお、負極活物質層中に含まれるバインダ量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは負極活物質層に対して、0.5〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%である。
(正極および負極活物質層15、13に共通する要件)
以下に、正極および負極活物質層15、13に共通する要件につき、説明する。
正極活物質層15および負極活物質層13は、必要に応じて、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー等を含む。特に、負極活物質層13は、導電助剤をも必須に含む。
導電助剤
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
活物質層へ混入されてなる導電助剤の含有量は、活物質層の総量に対して、1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上の範囲である。また、活物質層へ混入されてなる導電助剤の含有量は、活物質層の総量に対して、15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下の範囲である。活物質自体の電子導電性は低く導電助剤の量によって電極抵抗を低減できる活物質層での導電助剤の配合比(含有量)を上記範囲内に規定することで以下の効果が発現される。即ち、電極反応を阻害することなく、電子導電性を十分に担保することができ、電極密度の低下によるエネルギー密度の低下を抑制でき、ひいては電極密度の向上によるエネルギー密度の向上を図ることができる。
また、上記導電助剤とバインダの機能を併せ持つ導電性結着剤をこれら導電助剤とバインダに代えて用いてもよいし、あるいはこれら導電助剤とバインダの一方ないし双方と併用してもよい。導電性結着剤としては、既に市販のTAB−2(宝泉株式会社製)を用いることができる。
電解質塩(リチウム塩)
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマー
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極活物質層および負極活物質層中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水溶媒二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。
各活物質層(集電体片面の活物質層)の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮し、通常1〜500μm程度、好ましくは2〜100μmである。
<集電体>
集電体11、12は導電性材料から構成される。集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。例えば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。
集電体の厚さについても特に制限はない。集電体の厚さは、通常は1〜100μm程度である。
集電体の形状についても特に制限されない。図1に示す積層型電池10では、集電箔のほか、網目形状(エキスパンドグリッド等)等を用いることができる。
なお、負極活物質をスパッタ法等により薄膜合金を負極集電体12上に直接形成する場合には、集電箔を用いるのが望ましい。
集電体を構成する材料に特に制限はない。例えば、金属や、導電性高分子材料または非導電性高分子材料に導電性フィラーが添加された樹脂が採用されうる。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン、銅などが挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位、集電体へのスパッタリングによる負極活物質の密着性等の観点からは、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケルが好ましい。
また、導電性高分子材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル、およびポリオキサジアゾールなどが挙げられる。かような導電性高分子材料は、導電性フィラーを添加しなくても十分な導電性を有するため、製造工程の容易化または集電体の軽量化の点において有利である。
非導電性高分子材料としては、例えば、ポリエチレン(PE;高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)など)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、またはポリスチレン(PS)などが挙げられる。かような非導電性高分子材料は、優れた耐電位性または耐溶媒性を有しうる。
上記の導電性高分子材料または非導電性高分子材料には、必要に応じて導電性フィラーが添加されうる。特に、集電体の基材となる樹脂が非導電性高分子のみからなる場合は、樹脂に導電性を付与するために必然的に導電性フィラーが必須となる。
導電性フィラーは、導電性を有する物質であれば特に制限なく用いることができる。例えば、導電性、耐電位性、またはリチウムイオン遮断性に優れた材料として、金属および導電性カーボンなどが挙げられる。金属としては、特に制限はないが、Ni、Ti、Al、Cu、Pt、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Sb、およびKからなる群から選択される少なくとも1種の金属もしくはこれらの金属を含む合金または金属酸化物を含むことが好ましい。また、導電性カーボンとしては、特に制限はない。好ましくは、アセチレンブラック、バルカン、ブラックパール、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、およびフラーレンからなる群より選択される少なくとも1種を含むものである。
導電性フィラーの添加量は、集電体に十分な導電性を付与できる量であれば特に制限はなく、一般的には、5〜35質量%程度である。
<電解質層>
電解質層17を構成する電解質としては、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、有機溶媒にリチウム塩(電解質塩)が溶解した形態を有する。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)等のカーボネート類が例示される。
また、リチウム塩としては、Li(CFSON、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiAsF、LiTaF、LiClO、LiCFSO等の電極の活物質層に添加され得る化合物を採用することができる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない真性ポリマー電解質とに分類される。
ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記の液体電解質(電解液)が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導を遮断することが容易になる点で優れている。
マトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系ポリマーには、リチウム塩などの電解質塩がよく溶解しうる。
ゲル電解質中の上記液体電解質(電解液)の割合としては、特に制限されるべきものではないが、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。本実施形態では、電解液の割合が70質量%以上の、電解液が多いゲル電解質について、特に効果がある。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質や真性ポリマー電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータ(不織布を含む)の具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜や多孔質の平板、更には不織布が挙げられる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層が真性ポリマー電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲル電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
電池外部に電流を取り出す目的で、集電板を用いてもよい。集電板は集電体やリードに電気的に接続され、電池外装材であるラミネートシートの外部に取り出される。
集電板を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましく、より好ましくは軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅などが好ましい。なお、正極集電板と負極集電板とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。
正極端子リードおよび負極端子リードに関しても、必要に応じて使用する。正極端子リードおよび負極端子リードの材料は、公知のリチウムイオン二次電池で用いられる端子リードを用いることができる。なお、電池外装材29から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
<電池外装材>
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。
なお、上記のリチウムイオン二次電池は、従来公知の製造方法により製造することができる。
<リチウムイオン二次電池の外観構成>
図2は、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図2に示すように、積層型の扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極集電板59、負極集電板58が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極集電板59および負極集電板58を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、図1に示すリチウムイオン二次電池(積層型電池)10の発電要素21に相当するものである。発電要素57は、正極(正極活物質層)13、電解質層17および負極(負極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のもの(ラミネートセル)に制限されるものではない。巻回型のリチウムイオン電池では、円筒型形状のもの(コインセル)や角柱型形状(角型セル)のもの、こうした円筒型形状のものを変形させて長方形状の扁平な形状にしたようなもの、更にシリンダー状セルであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型や角柱型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図2に示す正極集電板59、負極集電板58の取り出しに関しても、特に制限されるものではない。正極集電板59と負極集電板58とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極集電板59と負極集電板58をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出すようにしてもよいなど、図2に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、集電板に変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
上記したように、本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極活物質を用いてなる負極ならびにリチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、好適に利用することができる。即ち、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
なお、上記実施形態では、電気デバイスとして、リチウムイオン電池を例示したが、これに制限されるわけではなく、他のタイプの二次電池、さらには一次電池にも適用できる。また、電池だけではなくキャパシタにも適用できる。
本発明を、以下の実施例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
はじめに、参考例として、本発明に係る電気デバイス用負極活物質を構成する上記化学式(1)で表されるSi合金についての性能評価を行った。
(参考例A):SiSnTiについての性能評価
[1]負極の作製
スパッタ装置として、独立制御方式の3元DCマグネトロンスパッタ装置(大和機器工業株式会社製、コンビナトリアルスパッタコーティング装置、ガン−サンプル間距離:約100mm)を使用し、厚さ20μmのニッケル箔から成る基板(集電体)上に、下記の条件のもとで、各組成を有する負極活物質合金の薄膜をそれぞれ成膜することによって、都合40種の負極サンプルを得た(参考例1−1〜1−26および参考例1’−1〜1’−14)。
(1)ターゲット(株式会社高純度化学研究所製、純度:4N)
Si:50.8mm径、3mm厚さ(厚さ2mmの無酸素銅製バッキングプレート付)
Sn:50.8mm径、5mm厚さ
Ti:50.8mm径、5mm厚さ。
(2)成膜条件
ベース圧力:〜7×10−6Pa
スパッタガス種:Ar(99.9999%以上)
スパッタガス導入量:10sccm
スパッタ圧力:30mTorr
DC電源:Si(185W)、Sn(0〜40W)、Ti(0〜150W)
プレスパッタ時間:1min.
スパッタ時間:10min.
基板温度:室温(25℃)。
すなわち、上記のようなSiターゲット、SnターゲットおよびTiターゲットを使用し、スパッタ時間を10分に固定し、DC電源のパワーを上記の範囲でそれぞれ変化させることによって、Ni基板上にアモルファス状態の合金薄膜を成膜し、種々の組成の合金薄膜を備えた負極サンプルを得た。
なお、前記(2)についてサンプル作製の数例を示せば、参考例1−17では、DC電源1(Siターゲット):185W、DC電源2(Snターゲット):30W、DC電源3(Tiターゲット):150Wとした。また、参考例1’−2では、DC電源1(Siターゲット):185W、DC電源2(Snターゲット):22W、DC電源3(Tiターゲット):0Wとした。さらに、参考例1’−7では、DC電源1(Siターゲット):185W、DC電源2(Snターゲット):0W、DC電源3(Tiターゲット):30Wとした。
これら合金薄膜の成分組成を表1および図3に示す。
(3)分析方法
組成分析:SEM・EDX分析(JEOL社)、EPMA分析(JEOL社)
膜厚測定(スパッタレート算出のため):膜厚計(東京インスツルメンツ)
膜状態分析:ラマン分光測定(ブルカー社)。
[2]電池の作製
上記により得られた各負極サンプルとリチウム箔(本城金属株式会社製、直径15mm、厚さ200μm)から成る対極とをセパレータ(セルガード社製セルガード2400)を介して対向させたのち、電解液を注入することによってCR2032型コインセルをそれぞれ作製した。
なお、上記電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を1:1の容積比で混合した混合非水溶媒中に、LiPF(六フッ化リン酸リチウム)を1Mの濃度となるように溶解させたものを用いた。
[3]電池の充放電試験
上記により得られたそれぞれの電池に対して下記の充放電試験を実施した。
すなわち、充放電試験機(北斗電工株式会社製 HJ0501SM8A)を使用し、300K(27℃)の温度に設定された恒温槽(エスペック株式会社製 PFU−3K)中にて、充電過程(評価対象である負極へのLi挿入過程)では、定電流・定電圧モードとして、0.1mAにて2Vから10mVまで充電した。その後、放電過程(上記負極からのLi脱離過程)では、定電流モードとし、0.1mA、10mVから2Vまで放電した。以上の充放電サイクルを1サイクルとして、これを100回繰り返した。
そして、50サイクルおよび100サイクル目の放電容量を求め、1サイクル目の放電容量に対する維持率を算出した。この結果を表1に併せて示す。この際、放電容量は、合金重量当りで算出した値を示している。なお、「放電容量(mAh/g)」は、pure Siまたは合金重量当りのものであり、Si−Sn−M合金(Si−M合金、pure SiまたはSi−Sn合金)へLiが反応する時の容量を示す。なお、本明細書中で「初期容量」と表記しているものが、初期サイクル(1サイクル目)の「放電容量(mAh/g)」に相当するものである。
また、50サイクル目または100サイクル目の「放電容量維持率(%)」は、「初期容量からどれだけ容量を維持しているか」の指標を表す。放電容量維持率(%)の計算式は下記の通りである。
この結果を表1に併せて示す。また、図7では1サイクル目の放電容量と合金組成の関係を示す。さらに、図8および図9では50サイクルおよび100サイクル目の放電容量維持率と合金組成の関係をそれぞれ示す。なお、放電容量は、合金重量当りで算出した値を示している。
以上の結果、各成分が特定範囲内、すなわち図3で示される範囲A内または範囲B内にあるSi−Sn−Ti系合金を負極活物質として用いた参考例A(表1参照)の電池においては、図7で示すように、少なくとも1000mAh/gを超える初期容量を備えている。そして、図8および図9に示すように、50サイクル後では91%以上、100サイクル後でも43%以上の放電容量維持率を示すことが確認された。
(参考例B):SiSnZnについての性能評価
[1]負極の作製
参考例Aの(1)におけるターゲットの「Ti:50.8mm径、5mm厚さ」を「Zn:50.8mm径、3mm厚さ」に変更した。さらに(2)におけるDC電源の「Ti(0〜150W)」を「Zn(0〜150W)」に変更した。上記変更を除いては、参考例Aと同様の方法で、都合46種の負極サンプルを作製した(参考例2−1〜2−32および参考例2’−1〜2’−14)。
すなわち、上記のようなSiターゲット、SnターゲットおよびZnターゲットを使用しスパッタ時間を10分に固定し、DC電源のパワーを上記の範囲でそれぞれ変化させた。このようにして、Ni基板上にアモルファス状態の合金薄膜を成膜し、種々の組成の合金薄膜を備えた負極サンプルを得た。
なお、前記(2)におけるDC電源について、サンプル作製条件の数例を示せば、参考例2−4では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を22W、DC電源3(Znターゲット)を100Wとした。また、参考例2’−2では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を30W、DC電源3(Znターゲット)を0Wとした。さらに、参考例2’−5では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を0W、DC電源3(Znターゲット)を25Wとした。
これら合金薄膜の成分組成を表2に示す。なお、得られた合金薄膜の分析は、参考例Aと同様の分析法、分析装置によった。
[2]電池の作製
参考例Aと同様の方法でCR2032型コインセルを作製した。
[3]電池の充放電試験
参考例Aと同様の方法で電池の充放電試験を行った。この結果を表2に併せて示す。
以上の結果、各成分が特定範囲内、すなわち図10で示される範囲X内にあるSi−Sn−Zn系合金を負極活物質として用いた参考例B(表2参照)の電池においては、図14で示すように少なくとも1000mAh/gを超える初期容量を備えている。そして、図15および図16で示すように、図10の範囲X内にあるSi−Sn−Zn系合金の負極活物質は、50サイクル後では92%以上、100サイクル後でも50%を超える放電容量維持率を示すことが確認された(参考例2−1〜2−32参照)。
(参考例C):SiSnについての性能評価
[1]負極の作製
参考例Aの(1)におけるターゲットの「Ti:50.8mm径、5mm厚さ」を「C:50.8mm径、3mm厚さ(厚さ2mmの無酸素銅製バッキングプレート付)」に変更した。また、(2)におけるDC電源の「Ti(0〜150W)」を「C(0〜150W)」に変更した。上記変更を除いては、参考例Aと同様の方法で、都合34種の負極サンプルを作製した(参考例3−1〜3−22および参考例3’−1〜3’−12)。
なお、前記(2)について、サンプル作製の数例を示せば、参考例3−16では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を35W、DC電源3(Cターゲット)を110Wとした。また、参考例3’−2では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を22W、DC電源3(Cターゲット)を0Wとした。さらに、参考例3’−7では、DC電源1(Siターゲット)を185W、DC電源2(Snターゲット)を0W、DC電源3(Cターゲット)を30Wとした。
これら合金薄膜の成分組成を表3および図17に示す。
[2]電池の作製
参考例Aと同様の方法でCR2032型コインセルを作製した。
[3]電池の充放電試験
参考例Aと同様の方法で電池の充放電試験を行った。この結果を表3に併せて示す。
以上の結果、29質量%以上のSiを含有する、すなわち図18で示される範囲B内にあるSi−Sn−C系合金を負極活物質として用いた参考例C(表3参照)の電池においては、図21で示すように少なくとも1000mAh/gを超える初期容量を備えている。そして、図22および図23で示すように、図18で示される範囲B内にあるSi−Sn−C系合金の負極活物質は、50サイクル後では92%以上、100サイクル後でも45%以上の放電容量維持率を示すことが確認された(参考例3−1〜3−22参照)。
(実施例1)
次に、実施例として、上記参考例Aと同様にして製造したSi合金のうちSi60Sn20Ti20を負極活物質として用いた負極活物質層を有する電気デバイス用負極についての性能評価を行った。
なお、前記Si60Sn20Ti20と、その他の本発明に用いられる合金(SiSnTi、SiSnZn、およびSiSnのうち、Si60Sn20Ti20以外のもの)についても、Si60Sn20Ti20を用いた下記の実施例と同一または類似する結果が得られる。この理由は、Si合金のサイクル耐久性を向上させるために重要なのは、活物質中のSiのアモルファス化の進行度合いと考えられ、Ti、ZnおよびC(第2添加元素)は、Si材料を合金化してアモルファス状態を進行しやすくするためのものである。よって、Ti以外のZnおよびCを用いたSiSnZn、およびSiSnであっても、Siのアモルファス状態が進行するほどサイクル耐久性が向上すると考えられる。すなわち、このような同様の特性を有する合金を用いた場合には、合金の種類を変更したとしても同様の結果が得られうる。
[Si合金の製造]
Si合金は、メカニカルアロイ法(または、アークプラズマ溶融法)により製造した。具体的には、ドイツ フリッチュ社製遊星ボールミル装置P−6を用いて、ジルコニア製粉砕ポットにジルコニア製粉砕ボールと各合金の各原料粉末を投入し、600rpm、24時間かけて合金化させ(合金化処理)、その後400rpmで1時間、粉砕処理を実施した。得られたSi合金のD50値およびBET比表面積値を下記表1に示す。
[負極の作製]
負極活物質である上記で製造したSi合金(Si60Sn20Ti20、平均粒子径(D50):4μm)80質量部と、導電助剤であるアセチレンブラック 5質量部と、バインダであるポリアミドイミド 15質量部と、を混合し、N−メチルピロリドンに分散させて負極スラリーを得た。次いで、得られた負極スラリーを、銅箔よりなる負極集電体の両面にそれぞれ負極活物質層の厚さが30μmとなるように均一に塗布し、真空中で24時間乾燥させて、負極を得た。
[正極の作製]
正極活物質であるLi1.85Ni0.18Co0.10Mn0.87を、特開2012−185913号公報の実施例1(段落0046)に記載の手法により作製した。そして、この正極活物質90質量部と、導電助剤であるアセチレンブラック5質量部と、バインダであるポリフッ化ビニリデン5質量部と、を混合し、N−メチルピロリドンに分散させて正極スラリーを得た。次いで、得られた正極スラリーを、アルミニウム箔よりなる正極集電体の両面にそれぞれ正極活物質層の厚さが30μmとなるように均一に塗布し、乾燥させて、正極を得た。
[電池の作製]
上記で作製した正極と、負極とを対向させ、この間にセパレータ(ポリオレフィン、膜厚20μm)を配置した。次いで、負極、セパレータ、および正極の積層体をコインセル(CR2032、材質:ステンレス鋼(SUS316))の底部側に配置した。さらに、正極と負極との間の絶縁性を保つためガスケットを装着し、下記電解液をシリンジにより注入し、スプリングおよびスペーサを積層し、コインセルの上部側を重ねあわせ、かしこめることにより密閉して、リチウムイオン二次電池を得た。
なお、上記電解液としては、エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を、EC:DEC=1:2(体積比)の割合で混合した有機溶媒に、支持塩である六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を、濃度が1mol/Lとなるように溶解させたものを用いた。
(実施例2)
粉砕処理を400rpmで40分実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
(実施例3)
粉砕処理を400rpmで30分実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
(実施例4)
粉砕処理を400rpmで2時間実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
(実施例5)
粉砕処理を400rpmで3時間実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
(比較例1)
粉砕処理を行っていないことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
(比較例2)
粉砕処理を400rpmで12時間実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で負極および電池を作製した。
<性能評価>
[Si合金の平均粒子径(D50)]
D50値は、レーザー式粒度分布計により算出された、粒度分布データをもとに、D50;メディアン径、すなわち中間値の粒子径を算出した。また、本発明において、レーザー式粒度分布計はレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、型式:LA−920)を用いた。
[Si合金のBET比表面積の測定]
Si合金(負極活物質)のBET比表面積を、BET比表面積測定装置(株式会社堀場製作所製、型式:SA−9601)により測定した(BET一点法)。
[サイクル特性の評価]
上記で作製した各リチウムイオン二次電池について以下の方法でサイクル耐久性評価を行った。各電池について、30℃の雰囲気下、定電流定電圧方式(CCCV、電流:0.1C、20時間で終止)で4.2Vまで充電し、10分間休止させた後、定電流(CC、電流:0.1C)で2Vまで放電し、放電後10分間休止させた。この充放電過程を1サイクル目とし、2サイクル目以降は充電および放電ともに0.5C(充電におけるCCCVは4時間で終止)としたことを除いては、1サイクル目と同様の充放電条件にて90サイクルまでの充放電試験を行った。1サイクル目の放電容量に対する90サイクル目の放電容量の割合(放電容量維持率[%])を求めた結果を、下記の表4および図24に示す。
上記表4および図24の結果から、Si合金の2次粒子径のD50値が本発明の範囲である実施例1〜5に係る電池は、高いサイクル耐久性を示すことが理解される。
本出願は、2013年6月12日に出願された日本特許出願番号2013−123982号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

Claims (12)

  1. 下記化学式(1):
    (上記化学式(1)において、
    Mは、Tiであり、
    Aは、不可避不純物であり、
    x、y、z、およびaは、質量%の値を表し、この際、0<x<100、0<y<100、0<z<100、および0≦a<0.5であり、x+y+z+a=100である。)で表される合金を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、
    前記合金における、レーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値が、0.4〜8μmであり、
    前記x、y、およびzが、下記数式(3)または(4):
    を満たす、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. 前記x、y、およびzが、下記数式(5)または(6):
    を満たす、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. 前記x、y、およびzが、下記数式(7):
    を満たす、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. 下記化学式(1):
    (上記化学式(1)において、
    Mは、Znであり、
    Aは、不可避不純物であり、
    x、y、z、およびaは、質量%の値を表し、この際、0<x<100、0<y<100、0<z<100、および0≦a<0.5であり、x+y+z+a=100である。)で表される合金を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、
    前記合金における、レーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値が、0.4〜8μmであり、
    前記xが23を超え64未満であり、yが4以上34未満であり、zが2を超え65未満である、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
  5. 下記化学式(1):
    (上記化学式(1)において、
    Mは、Znであり、
    Aは、不可避不純物であり、
    x、y、z、およびaは、質量%の値を表し、この際、0<x<100、0<y<100、0<z<100、および0≦a<0.5であり、x+y+z+a=100である。)で表される合金を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、
    前記合金における、レーザー回折法により得られた2次粒子径のD50値が、0.4〜8μmであり、
    前記xが23を超え44未満であり、yが34を超え58未満であり、zが0を超え43未満である、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
  6. 前記yが4を超え、前記zが27を超え61未満である、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  7. 前記xが34未満であり、前記zが8を超える、請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  8. 前記xが58未満であり、前記yが24未満であり、前記zが38を超える、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  9. 前記xが38未満であり、前記yが35を超え40未満であり、前記zが27を超え42未満である、請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  10. 前記xが29未満であり、前記yが40以上であり、前記zが13を超え37未満である、請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  11. 前記2次粒子径のD50値が、2〜7.5μmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を含む、リチウムイオン二次電池
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