JP2009150529A - 手動弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロッドを介した弁体を移動させる手動弁において、安価でかつコンパクトな構造で、ノブを所定値より大きいトルクで回転しても弁座を損傷させない構造を有する手動弁を提供する。
【解決手段】 手動弁1は、弁体63と連結するロッド50と、弁体63の開閉方向VLにロッド50をねじ送りさせるつまみ10と、を備え、つまみ10の回転により、ロッド50を介して弁体63を移動させる手動弁1であって、ロッド50は、その外周に雄ねじ部52を有すると共に、つまみ10とは連結せず、かつ、回転止めされており、円筒状であって、ボディ80に回転可能に保持され、内周にロッド50の雄ねじ部52とねじ結合する雌ねじ部22が形成されたスライドナット20と、つまみ10に固定され、スライドナット20と弾性変形して係合し、所定値より大きいトルクがかかったときに、係合が解除されるクリップ30と、を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ノブを手動で回転操作して流体を制御する手動弁に関するもので、例えば、半導体製造装置で使用される薬液等を制御する手動弁に関する。
従来、手動弁は例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等として用いられている。このような手動弁の中には、ノブの回転により、ロッドを介して弁体が移動するものがある(特許文献1及び2参照)。
この特許文献1に開示された手動弁について、図14を用いて説明する。
手動弁301Aは、弁本体303、ダイアフラム押さえ304、シリンダ305、ダイアフラム弁体309、弁軸10及びつまみ312A(ノブ)等から構成されている。ダイアフラム弁体309(弁体)は、その周縁部を弁本体303とダイアフラム押さえ304との間に挟持し、中央部で弁軸310(ロッド)と螺設されている。この弁軸310は、スプリング311により常に上向きに付勢されており、つまみ312Aは、弁軸310の上端部と当接した状態で、シリンダ305と螺合接続されている。
この特許文献1の手動弁301Aでは、つまみ312の回転操作により、つまみ312が、弁軸310と当接した状態でねじ送りにされると、弁軸310は、スプリング311の付勢力に抗して、開閉方向に移動し、弁開度が調整できるようになっている。
一方、特許文献2に開示された手動弁について、図15を用いて説明する。
手動弁1は、ハンドル411(ノブ)、スライドナット413、ピストン423、スプリング426、弁体433及び弁座434等から構成されている。
スライドナット413は、そのネジ部413aとピストン423のネジ部423aとが螺合して連結して連結できるようになっており、ハンドル411と一体に回転するようになっている。弁体433は、その周縁部433aを弁本体431と下部ピストンシリンダ422との間に挟持し、中央部でピストン423と一体となっている。ピストン423は、金属からなるスプリング426により常に下向きに付勢されている。
この特許文献2の手動弁1では、ハンドル411を閉弁方向に回転させると、ピストン423が、弁体433をスライドナット413とのねじ送りで下方に移動させ、この弁体433は、スプリング426の付勢力によって弁座434に当接させるようになっている。弁体433が弁座434に当接して閉弁状態になると、スライドナット413のネジ部413aとピストン423のネジ部423aとの螺合が解除され、ハンドル411が空回りするようになっている。
特開2004−324661号公報 特開2005−344918号公報
しかしながら、特許文献1に開示された手動弁のように、ロッドが、ノブの回転によりノブと当接した状態でねじ送りにされて、弁体を移動させる手動弁では、ノブを回転させて閉弁操作を行うとき、弁体が弁座に当接した後も、過大なトルクをかけてノブを回転させてしまうことがある。そして、ピストンと一体に連結した弁体が過度に弁座を押圧して、弁座に変形、破損等の損傷が生じる虞があった。
一方、特許文献2の手動弁では、スプリングの付勢力により弁体を弁座に当接させて閉弁する構造になっているので、構造が複雑となり、構成部品の数も多くなってコストアップにもなっていた。また、スプリングを設ける分、手動弁の大きさが大きくなり、手動弁のコンパクト化が困難であった。さらに、金属のスプリングにより弁体を弁座に当接させて閉弁するようになっているため、こぼれた薬液がノブ周囲から手動弁内に侵入して、スプリングに付着することも考えられる。すると、薬液による変質、侵食及び錆び等がスプリングに発生し、手動弁の閉弁が適切にできなくなる虞もある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ロッドを介した弁体を移動させる手動弁において、安価でかつコンパクトな構造で、ノブを所定値より大きいトルクで回転しても弁座を損傷させない構造を有する手動弁を提供することを目的とする。
その解決手段である本発明の手動弁は、次のような構成を有している。
(1)流入ポートと流出ポートとを繋ぐ流体の流路に有する弁座と、この弁座に当接または離間して流体を制御する弁体と、この弁体と連結するロッドと、弁体の開閉方向にロッドをねじ送りさせるノブと、を備え、ノブの回転により、ロッドを介して弁体を移動させる手動弁において、前記ロッドは、その外周に雄ねじ部を有すると共に、前記ノブとは連結せず、かつ、回転止めされており、筒状であって、ボディに回転可能に保持され、内周に前記ロッドの雄ねじ部とねじ結合する雌ねじ部が形成されたロッド送出部材と、前記ノブに固定され、前記ロッド送出部材と弾性変形して係合し、所定値より大きいトルクがかかったときに、係合が解除される係合部材と、を有する、ことを特徴とする。
(2)(1)に記載の手動弁において、前記ロッド送出部材は、複数の凹部あるいは凸部が所定ピッチの間隔で断続的に配置されて環状に繋がってなる、または、複数の面が環状に繋がってなる係合周囲部を有し、前記係合部材は、前記ロッド送出部材の係合周囲部と係合する、ことを特徴とする。
(3)(2)に記載の手動弁において、前記係合部材は、前記ノブとは別体であり、前記ノブに係止して、前記ロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持する、ことを特徴とする。
(4)(2)に記載の手動弁において、前記係合部材は、前記ノブと一体で前記開閉方向に延びる爪であり、前記ノブの径方向から前記ロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持する、ことを特徴とする。
(5)(3)または(4)に記載の手動弁において、前記係合部材及び前記ロッド送出部材の少なくともいずれかは、樹脂からなる、ことを特徴とする。
(6)(1)〜(5)に記載の手動弁のいずれか1つにおいて、前記ノブは、その中央
部に貫通孔を有し、前記ロッドは、その端部に当該ロッドの位置が識別可能なインジケータを有すると共に、前記ロッド送出部材内に挿通されており、前記インジケータは、前記ロッドの移動に伴って、前記ノブの貫通孔内を出入りする、ことを特徴とする。
(7)(1)〜(6)に記載する手動弁のいずれか1つにおいて、前記ロッド送出部材と係合が解除されるように、前記係合部材が弾性変形するのを制限する制限手段を有することを特徴とする。
(8)(7)に記載する手動弁において、
前記制限手段は、前記ノブと一体的に形成されていることを特徴とする手動弁。
(9)(7)または(8)に記載する手動弁において、前記制限手段の備える弾性変形力により、前記トルクの所定値を設定することを特徴とする。
(10)(1)に記載する手動弁において、前記ロッド送出部材と前記ボディとの間に挟持された摺動シートを有することを特徴とする。ここで、摺動シートとしては、ロッド送出部材が閉方向に移動するときに、ボディと当接する間に挟持された第1摺動シートと、ロッド送出部材が開方向に移動するときに、ボディと当接する間に挟持された第2摺動シートを有している。
(11)(10)に記載する手動弁において、前記摺動シートが、PTFEシートであることを特徴とする。
(12)(1)に記載する手動弁において、前記ロッド送出部材と前記ボディの当接面の、少なくとも一方が表面処理されていることを特徴とする。
(13)(12)に記載する手動弁において、前記表面処理が、フッ素コーティングであることを特徴とする。
(14)(1)に記載する手動弁において、前記ロッド送出部材と前記ボディが、摩擦係数の異なる材質で形成されていることを特徴とする。
(15)(14)に記載する手動弁において、前記ロッド送出部材の材質がPFAであり、前記ボディの材質がPVDF(ポリフッ化ビニリデン(二弗化ビニリデン))であることを特徴とする。
(1)本発明は、流入ポートと流出ポートとを繋ぐ流体の流路に有する弁座と、この弁座に当接または離間して流体を制御する弁体と、この弁体と連結するロッドと、弁体の開閉方向にロッドをねじ送りさせるノブと、を備え、ノブの回転により、ロッドを介して弁体を移動させる手動弁において、前記ロッドは、その外周に雄ねじ部を有すると共に、前記ノブとは連結せず、かつ、回転止めされており、筒状であって、ボディに回転可能に保持され、内周に前記ロッドの雄ねじ部とねじ結合する雌ねじ部が形成されたロッド送出部材と、前記ノブに固定され、前記ロッド送出部材と弾性変形して係合し、所定値より大きいトルクがかかったときに、係合が解除される係合部材と、を有しているので、ノブを所定値より大きいトルクで回転させたとき、係合部材がロッド送出部材との係合を解除して、ロッド送出部材はノブと共に回転できなくなる。その一方、ロッドは、ノブとは連結せず、かつ、回転止めされている。このため、ロッド送出部材が回転されないと、ロッドの雄ねじ部とロッド送出部材の雌ねじ部とのねじ結合によるねじ送りにより、ロッドを、ロッド送出部材と相対的に開閉方向に移動させることができない。
したがって、ノブを所定値より大きいトルクで回転させた場合でも、ロッドを介して弁体は移動されず、弁体が弁座を過度に押圧することはなく、弁体の押圧による弁座の損傷が防止できる。
(2)本発明は、ロッド送出部材は、複数の凹部あるいは凸部が所定ピッチの間隔で断続的に配置されて環状に繋がってなる、または、複数の面が環状に繋がってなる係合周囲部を有し、係合部材は、ロッド送出部材の係合周囲部と係合するようになっているので、所定値より大きいトルクでノブを回転したときに、ロッド送出部材の係合周囲部と係合部材との係合が容易に解除できる。
(3)本発明は、係合部材は、ノブとは別体であり、ノブに係止して、ロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持するようになっているので、ノブの回転をロッド送出部材に伝達することや、その伝達の解除を、係合部材を用いるだけで簡単にできるようになり、しかも、本発明の手動弁を、スプリングを用いた従来の手動弁に比して、コンパクトかつ安価に構成することができる。
(4)本発明は、係合部材は、ノブと一体で開閉方向に延びる爪であり、ノブの径方向からロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持するようになっているので、ノブを所定値より大きいトルクをかけて回転させたときに、係合部材によりロッド送出部材の係合周囲部の一部が弾性的に挟持された状態が自動的に解除され、ノブの回転をロッド送出部材に伝達しないようにすることが簡単にできる。
(5) 本発明は、例えば、半導体製造装置で使用される薬液等を制御する手動弁として用いらえることも考えられる。
(6)本発明の手動弁では、係合部材及びロッド送出部材の少なくともいずれかは樹脂からなるので、こぼれた薬液等が手動弁に付着したり、酸性やアルカリ性の雰囲気に晒されても、薬液による変質、侵食及び錆び等の不具合が係合部材及びロッド送出部材の少なくともいずれかに発生することを防止することができる。したがって、このような不具合に起因した(a)ノブの回転をロッド送出部材に伝達すること、(b)係合部材でその伝達の解除すること、に対する動作上の支障の発生が抑制されるので、手動弁の閉弁が適切にできなくなることを防止することができる。
(7)本発明は、ノブは、その中央部に貫通孔を有し、ロッドは、その端部に当該ロッドの位置が識別可能なインジケータを有すると共に、ロッド送出部材内に挿通されており、インジケータは、ロッドの移動に伴って、ノブの貫通孔内を出入りするようになっているので、当該手動弁の設置向きにかかわらず、開弁状態あるいは閉弁状態にあるのかを一目で判断でき、目視により容易に開弁度を識別することができる。
(8)本発明は、制限手段が、ノブと一体的に形成されているので、部品点数を減らしてコストダウンすることができる。
(9)本発明の手動弁では、前記ロッド送出部材と係合が解除されるように、前記係合部材が弾性変形するのを制限する制限手段を有するので、制限部材の制限力、すなわち、制限部材の弾性変形力を所定値に設計することにより、係合部材がロッド送出部材と係合を解除する所定トルクを所定値に正確に保持することができる。
係合部材の弾性変形のみに頼って、トルクを所定値に維持しようとしても、係合部材のへたり等により、弾性力が変化すると、トルクを所定値に維持できなくなる恐れがある。それに対して、係合部材にへたりが生じても、制限部材が係合部材の弾性変形に所定の制限を加えるため、トルクを所定値に維持することができる。
更に、係合部材をノブと一体的に形成しているので、部品点数を増やすことなく、上記の効果を奏することができる。
(10)本発明の手動弁は、ロッド送出部材とボディとの間に挟持された摺動シート(例えば、PTFEシート)を有する。ここで、摺動シートとしては、ロッド送出部材が閉方向に移動するときに、ボディと当接する間に挟持された第1摺動シートと、ロッド送出部材が開方向に移動するときに、ボディと当接する間に挟持された第2摺動シートを有している。
(11)ロッド送出部材とボディとが同じ材質(例えば、PVDF)で形成されている場合、例えば、ロッドを閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを開方向に回転しても、ノブが空回りしてしまい、バルブを開くことができない恐れがあった。逆に、ロッドを開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを閉方向に回転しても、ノブが空回りしてしまい、バルブを閉じることができない恐れがあった。
本発明によれば、ロッド送出部材とボディとの間に摺動シート(例えば、PTFEシート)を有しているので、閉方向でノブが空回りした時のトルクに対して、ノブを開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッドを閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを開方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッドを開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを閉方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
(12)また、本発明によれば、ロッド送出部材とボディの当接面の、少なくとも一方が表面処理(例えば、フッ素コーティング)されているので、閉方向でノブが空回りした時のトルクに対して、ノブを開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッドを閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを開方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッドを開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを閉方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
(13)また、本発明によれば、ロッド送出部材とボディが、摩擦係数の異なる材質で形成されている(例えば、ロッド送出部材の材質がPFAであり、前記ボディの材質がPVDFである)ので、閉方向でノブが空回りした時のトルクに対して、ノブを開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッドを閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを開方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッドを開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブが空回りした後で、ノブを閉方向に回転しても、ノブが空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
以下、本発明の実施形態1〜4を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る手動弁の構成を説明する説明図である。図2は、図1に示す手動弁の要部を示すA−A矢視断面図である。図3は、実施形態1に係るつまみを示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)におけるB−B矢視断面図である。図4は、実施形態1に係るスライドナットを示す図であり、(a)側面側から見たときの断面図、(b)は(a)におけるC−C矢視断面図である。図5は、実施形態1に係る手動弁に構成されたクリップを示す図であり、(a)平面図、(b)側面図である。なお、以下の説明では、手動弁1において、図1中、上下方向を開閉方向VLとし、図1中、左右方向を径方向PRとする。
手動弁1は、例えば、半導体製造装置において、薬液供給ユニットに供給する薬液(流体)の流量を制御する薬液弁や、薬液をサンプリングするときの薬液採取バルブ等として用いられる。
この手動弁1は、図1に示すように、操作部2、駆動伝達部3及び弁機構部4から構成されている。
操作部2はさらに、つまみ10、スライドナット20、クリップ30及びロックリング40等からなる。
つまみ10は、例えば、フッ素系樹脂等のような耐酸性(または耐アルカリ性)、耐油性を有する樹脂からなり、図3に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔10Hを有する略円筒状で、本実施形態1では、第1円環部11、第2円環部12及びクリップ取付部13から構成されている。第1円環部11と第2円環部12とは、クリップ取付部13を挟んで開閉方向VLに離間しており、クリップ取付部13に円弧状に形成された第1係止部14及び第2係止部15によって連結している。この第1係止部14と第2係止部15とは、図3(b)に示すように、それぞれ対向して配置されている。この第1係止部14は、径方向PR外側に固定部当接面14aを有している。また、第2係止部15は、つまみ10の径方向に沿った係止部当接面15aを2つ有している。
本発明のロッド送出部材に対応するスライドナット20は、例えば、フッ素系樹脂等のような耐酸性(または耐アルカリ性)、耐油性を有する樹脂からなる。このスライドナット20は、図1及び図4に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔20Hを有する略円筒状で、この貫通孔20H内に、ロッド50の雄ねじ部52と螺合する雌ねじ部22を有している。また、このスライドナット20は、開閉方向VLの一端側に係合周囲部21を有している。係合周囲部21は、図4(b)に示すように、当該スライドナット20の外周より径内側に8つの外周面21aを有し、これらの外周面21aが八角形形状に繋がってなる。係合周囲部21の開閉方向VLの寸法は、クリップ30の厚み(
図5(b)の上下方向の寸法)よりやや大きくなっている。
また、このスライドナット20の周縁には、ロックリング40の雌ねじ部41と螺合する雄ねじ23が形成されている。ロックリング40は、スライドナット20との螺合でスライドナット保持部材82に当接する位置にあると、スライドナット20の回転をロックするようになっている。さらに、開閉方向VL他端側でスライドナット20の周縁には、スライドナット20の開閉方向VLへの移動を抑止すると共に、スライドナット20自身を保持するフランジ部24が設けられている。
このスライドナット20は、そのフランジ部24で、駆動伝達部3のうちのボディ80に保持されている。具体的には、ボディ80は、ロッド保持部材81とスライドナット保持部材82とからなり、スライドナット20は、フランジ部24がロッド保持部材81に支持された状態で、スライドナット保持部材82により回転可能に保持されている。
本実施形態1では、図1及び図4(a)に示すように、フランジ部24は、開閉方向VL両側に突出した突起を有した形態となっている。このような突起を有した形態のフランジ部24にすることにより、フランジ部24と、ロッド保持部材81及びスライドナット保持部材82との接触面積が小さくでき、スライドナット20が、ロッド保持部材81及びスライドナット保持部材82に対して回転し易くなるからである。
本発明の係合部材に対応するクリップ30は、例えば、フッ素系樹脂等のような耐酸性(または耐アルカリ性)、耐油性を有する樹脂からなり、図5(a)に示すように、固定部31及びこの固定部31から延びる2つの挟持部32を有した略C字型形状に成形されている。これらの挟持部32,32は、互いに離間したり、元の位置に戻ったりする近接離間方向(図5(a)に示した矢印方向)に弾性変形可能となっている。
固定部31は、クリップ30によりつまみ10とスライドナット20とを連結したときに、つまみ10のうち第1係止部14の固定部当接面14aに当接する第1係止部当接面31aを有している。その一方で、挟持部32,32は、つまみ10のうち第2係止部15の係止部当接面15aに当接する第2係止部当接面32bを有している。さらにこの挟持部32,32はいずれも、スライドナット20のうち、係合周囲部21の8つの外周面21aのうちいずれの面とも当接可能な挟持部当接面32aを有している。
本実施形態1では、図2に示すように、つまみ10とスライドナット20との連結にあたり、クリップ30の固定部31の第1係止部当接面31aをつまみ10の第1係止部14の固定部当接面14aに当接させている。また、挟持部32,32における6つの挟持部当接面32aを、スライドナット20の係合周囲部21にある8つの外周面21aのうち、6つの外周面21aに当接させると共に、挟持部32,32の第2係止部当接面32bを、つまみ10の第2係止部15の係止部当接面15a,15aに当接させている。
このように、クリップ30は、つまみ10の第1,第2係止部14,15及びスライドナット20の係合周囲部21に係止して固定され、スライドナット20の係合周囲部21にある8つの外周面21aのうち、6つの外周面21aを挟持している。これにより、つまみ10とスライドナット20とは一体に連結し、つまみ10を回転することで、スライドナット20もつまみ10と共に周方向に回転できるようになっている。
次に、駆動伝達部3について説明する。
駆動伝達部3はさらに、ロッド50及び前述したボディ80等から構成されている。
ロッド50は、例えば、フッ素系樹脂等のような耐酸性(またはアルカリ性)、耐油性を有する樹脂からなり、その外周に前述した雄ねじ部52と、ロッド50自身の周方向の回転を規制する回転止め部53とを有している。このロッド50は、つまみ10と直接に連結せず、ロッド保持部材81、つまみ10の貫通孔10H及びスライドナット20の貫通孔20H内を、開弁方向VLに移動可能に配置されている。このロッド50は、回転止め部53を図示しないロッド保持部材81の一部に周方向に係止して、ロッド保持部材8
1内で自転しないようになっている。
このロッド50の一端部51には、ロッド50の位置が識別可能なインジケータ61が設けられている。インジケータ61は、つまみ10の貫通孔10H内を出入り可能に配置され、本実施形態1では、閉弁状態になると貫通孔10H内に位置し(図1参照)、ロッド50が図1に示す位置から上昇して開弁状態になると、つまみ10の第1円環部11よりも上方に位置するようになる。
なお、図示しないが、インジケータ61には弁開度を識別するための標識を付している。この標識は、例えば色テープや着色塗料などにより、弁開度に対応した色分けで識別されたものとなっている。
次に、弁機構部4について説明する。
弁機構部4は、弁体保持部材62、弁体63及び弁本体90等から構成されている。弁体保持部材62は、ロッド50の他端(図1中、下方側)に一体に固着されていて、ダイアフラムである弁体63とも固着されている。弁本体90には、第1ポート91及び第1ポート92と、弁座93とを有している。弁本体90は、ボディ80と一体に固着されている。
手動弁1では、後述するように、つまみ10を回転操作すると、ロッド50が開閉方向VLに移動し、このロッド50を介して弁体63も開閉方向VLに移動するようになっている。ロッド50、すなわち弁体63が開閉方向VL閉弁側(図1下方)に移動し弁座93に当接すると、手動弁1は閉弁状態になる。その反対に、開閉方向VL開弁側(図1上方)に移動し弁座93から離間すると、手動弁1は開弁状態となる。
次に、手動弁1の作用について説明する。
まず、つまみ10の回転をクリップ30を介してスライドナット20に伝達し、ロッド50を開閉方向VLに移動させるまでの動作過程について説明する。
ロックリング40をスライドナット保持部材82から離間させて、スライドナット20の回転ロックを解除しておき、スライドナット20が回転できる状態にしておく。
クリップ30は、つまみ10の第1,第2係止部14,15及びスライドナット20の係合周囲部21に係止し、スライドナット20の係合周囲部21にある8つの外周面21aのうち、6つの外周面21aを挟持しているので、つまみ10とスライドナット20とは一体に連結した状態になっている。このスライドナット20は、そのフランジ部24とボディ80により、開閉方向VLへの移動を抑止して保持されているため、つまみ10を回転させると、スライドナット20もつまみ10と共に同方向に回転する。このスライドナット20の雌ねじ部22はロッド50の雄ねじ部52と螺合され、かつ、ロッド保持部材81内でロッド50の自転が抑止されている。このため、つまみ10を回転させると、スライドナット20も回転し、スライドナット20の雌ねじ部22とロッド50の雄ねじ部52との螺合によるねじ送りによって、ロッド50が、スライドナット20と相対的に開閉方向VLに移動できるようになっている。
次いで、手動弁1を閉弁状態から開弁状態にする場合を説明する。
本実施形態1の手動弁1では、スライドナット20の雌ねじ部22及びロッド50の雄ねじ部52はいずれも左ねじになっており、つまみ10を右回りに回転させると、ロッド50は閉弁側に移動し、左回りに回転させると、ロッド50は開弁側に移動するようになっている。
開弁状態にするには、つまみ10を一方向(左回り)に回転させると、スライドナット20とつまみ10とが共に同方向に回転し、このスライドナット20の回転によってロッド50が開閉方向VL開弁側(図1中上方)に移動する。これにより、ロッド50と連結する弁体63が、弁座93から離間して開弁する。このとき、作業者は、インジケータ61の標識を参考にしながら弁開度を把握し、つまみ10を回転させる。
次いで、手動弁1を開弁状態から閉弁状態にする場合を説明をする。
閉弁状態にするには、つまみ10を所定値以内のトルクで他方向(右回り)に回転させると、スライドナット20とつまみ10とが共に同方向に回転し、このスライドナット20の回転によって、ロッド50が開閉方向VL閉弁側(図1中下方)に移動する。
ロッド50と連結する弁体63が弁座93に当接した後、さらにつまみ10を回転させようとすると、ロッド50は、弁体63と弁座93との当接により、その当接位置よりも閉弁側(図1中下方)に移動できず、つまみ10を回転するときのトルクは所定値よりも大きくなる。
手動弁1では、つまみ10とスライドナット20とがクリップ30により一体に連結されているが、つまみ10の第1係止部14の固定部当接面14aとクリップ30の固定部31の第1係止部当接面31aとの当接状態を維持したまま、クリップ30の挟持部32,32は、所定値より大きいトルクがかかったときに、近接離間方向の離間側に弾性変形する。このため、作業者が、たとえ弁体63と弁座93との当接後にも、つまみ10を回転し続けたとしても、挟持部32,32の弾性変形により、挟持部32,32の挟持部当接面32aはスライドナット20の係合周囲部21の外周面21aから離間して外周面21aとの挟持状態を解除し、挟持部32,32と係合周囲部21との係合を解除する。これにより、つまみ10及びクリップ30は、スライドナット20の係合周囲部21に対し、周方向に空回りし、つまみ10の回転は、スライドナット20に伝達されない。
すなわち、本実施形態1の手動弁1は、第1ポート91と第2ポート92とを繋ぐ薬液の流路に有する弁座93と、この弁座93に当接または離間して薬液の流れを制御する弁体63と、この弁体63と連結するロッド50と、弁体63の開閉方向VLにロッド50をねじ送りさせるつまみ10と、を備え、つまみ10の回転により、ロッド50を介して弁体63を移動させる手動弁1であって、ロッド50は、その外周に雄ねじ部52を有すると共に、つまみ10とは連結せず、かつ、回転止めされており、円筒状であって、ボディ80に回転可能に保持され、内周にロッド50の雄ねじ部52とねじ結合する雌ねじ部22が形成されたスライドナット20と、つまみ10に固定され、スライドナット20と弾性変形して係合し、所定値より大きいトルクがかかったときに、係合が解除されるクリップ30と、を有しているので、つまみ10を所定値より大きいトルクで回転させたとき、クリップ30はつまみ10とスライドナット20との係合を解除して、スライドナット20は回転できない。その一方で、ロッド50は、つまみ10とは連結せず、かつ、回転止め部53によりロッド保持部材81内で自転しないようになっている。このため、スライドナット20が回転しないと、ロッド50の雄ねじ部52とスライドナット20の雌ねじ部22との螺合によるねじ送りで、ロッド50を、スライドナット20と相対的に開閉方向VLに移動させることができない。
したがって、つまみ10を所定値より大きいトルクで回転させた場合でも、ロッド50を介して弁体63は移動されず、弁体63が弁座93を過度に押圧することはなく、弁体63の押圧による弁座93の損傷が防止できる。
また、本実施形態1の手動弁1は、スライドナット20は、8つの外周面21aが環状に繋がってなる係合周囲部21を有し、クリップ30は、スライドナット20の係合周囲部21と係合するようになっているので、所定値より大きいトルクでつまみ10を回転したときに、スライドナット20の係合周囲部21とクリップ30との係合が容易に解除できる。
また、本実施形態1の手動弁1は、クリップ30は、つまみ10とは別体であり、つまみ10に係止して、スライドナット20の係合周囲部21にある8つの外周面21aのうち、6つの外周面21aを挟持するようになっているので、つまみ10の回転をスライド
ナット20に伝達することや、その伝達の解除を、クリップ30を用いるだけで簡単にできるようになる。しかも、本実施形態1の手動弁1は、従来の、スプリングの付勢力により弁体を弁座に当接させて閉弁する構造の手動弁(特許文献2の手動弁)に比して、構造が簡単になり、構成部品の数も削減できるようになるため、安価になる。また、手動弁1は、このような従来の手動弁とは異なり、スプリングを用いていないので、大きさもコンパクトにすることができる。
ところで、上述した、スプリングを用いた従来の手動弁では、金属のスプリングにより弁体を弁座に当接させて閉弁するようになっているため、こぼれた薬液がノブ周囲から手動弁内に侵入して、スプリングに付着することも考えられる。そして、薬液による変質、侵食及び錆び等がスプリングに発生し、手動弁の閉弁が適切にできなくなる虞もある。
これに対し、本実施形態1の手動弁1では、手動弁1を前述した薬液弁や薬液採取バルブとして用いる場合、つまみ10の回転をスライドナット20に伝達することと、その伝達の解除することを、クリップ30で行っている。スライドナット20及びクリップ30はいずれかも樹脂からなるので、こぼれた薬液がつまみ10周囲から手動弁1に付着したり、酸性やアルカリ性の雰囲気に晒されても、薬液による変質、侵食及び錆び等の不具合がつまみ10、スライドナット20及びクリップ30等に発生することが防止できる。したがって、このような不具合に起因した(1)つまみ110の回転をスライドナット20に伝達すること、(2)クリップ30でその伝達の解除すること、に対する動作上の支障の発生が抑制されるので、手動弁1の閉弁が適切にできなくなることも防止される。
また、本実施形態1の手動弁1では、つまみ10は、その中央部に貫通孔10Hを有し、ロッド50は、その一端部51に当該ロッド50の位置が識別可能なインジケータ61を有すると共に、スライドナット20内に挿通されており、インジケータ61は、ロッド50の移動に伴って、つまみ10の貫通孔10H内を出入りするようになっているので、当該手動弁1の設置向きにかかわらず、開弁状態あるいは閉弁状態にあるのかを一目で判断でき、目視により容易に開弁度を識別することができる。
(実施形態2)
本実施形態2に係る手動弁100について、図6及び図7を用いて説明する。
本実施形態2に係る手動弁100は、前述の実施形態1に係る手動弁1とは、操作部の構造が異なる。また、実施形態1では、クリップ30(係合部材)がつまみ10(ノブ)とは別体で構成した手動弁1とした。これに対し、本実施形態2では、係合部材をノブと一体に構成した手動弁100である。
しかしながら、本実施形態2の手動弁100は、駆動伝達部3及び弁機構部4のほか、スライドナット120の係合周囲部の外形がほぼ正八角形形状に形成されている点、つまみ110及びスライドナット120の材質等では、実施形態1の手動弁1と同様である。
したがって、実施形態1とは異なる部分を中心に説明し、同様な部分は実施形態1と同じ符号を用いて、説明を省略または簡単に行う。
なお、図6は、実施形態2に係る手動弁のうち、操作部の構成を説明する説明図である。図7は、図6に示す操作部のD−D矢視断面図である。
本実施形態2では、操作部は、つまみ110、スライドナット120及びロックリング40等からなる。
つまみ110は、図6に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔110Hを有する略円筒状で、本実施形態2では、基部111、外周部112及び爪部113(係合部材)から構成されている。外周部112は、基部111から開閉方向VLに延びた円筒状の部分である。爪部113は、外周部112より径内側の位置で、当該つまみ110の周方向に8等分された位置に8つ設けられている。爪部113は、基部111から開閉方向VLに延びてなり、スライドナット120の係合周囲部121の外周面121a
と当接可能な係合周囲部当接面113a及び、先端部にスライドナット120の保持溝125に係止する爪先114を有している。各爪部113は、当該つまみ110の径方向に対し、径外側へ離間したり元の位置に戻したりする近接離間方向に弾性変形可能となっている。
スライドナット120は、図6及び図7に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔120Hを有する略円筒状で、この貫通孔120H内に、ロッド50の雄ねじ部52と螺合する雌ねじ部122を有している。このスライドナット120は、開閉方向VLの一端(図6上方)に先端がやや先細りした形状の係合周囲部121を有している。この係合周囲部121は、図7に示すように、その周方向に8つの外周面121aを有し、この外周面121aが八角形形状に繋がってなる。係合周囲部121より開閉方向VL閉弁側(図6下方)には、外周面121aよりも径内側に、その外周面が外周面121aに沿って形成された保持溝125が凹設されている。
また、前述の実施形態1のスライドナット20と同様に、スライドナット120の周縁には、ロックリング40の雌ねじ部41と螺合する雄ねじ123が形成されている。また、開閉方向VL他端側でスライドナット120の周縁には、スライドナット120の開閉方向VLへの移動を抑止すると共に、スライドナット120自身を保持するフランジ部124が設けられている。なお、ボディ80がスライドナット120のフランジ部124を保持する手法は、実施形態1と同様なので説明を省く。
つまみ110とスライドナット120とは、つまみ110の爪部113の係合周囲部当接面113aをスライドナット120の係合周囲部121の外周面121aに当接させ、爪部113の爪先114をスライドナット120の保持溝125に係留して、一体に連結されている。爪部113は、係合周囲部121を径内側に向けて弾性的に挟持しており、つまみ110を所定値以内のトルクで回転するときには、つまみ110とスライドナット120とが共に回転し、つまみ110の回転がスライドナット120に伝達されるようになっている。
なお、つまみ110を回転し、スライドナット120の雌ねじ部122とロッド50の雄ねじ部52との螺合によるねじ送りによって、ロッド50を、スライドナット120と相対的に開閉方向VLに移動させる手法は、実施形態1と同様なので説明を省く。
手動弁100では、つまみ110を所定値より大きいトルクをかけて回転したとき、爪部113は、近接離間方向の離間側に弾性変形する。このため、作業者が、参照する図1に示す弁体63と弁座93との当接後にも、つまみ110を回転し続けたとしても、爪部113が径外側(図6に示す矢印方向)に弾性変形する。これにより、爪部113の係合周囲部当接面113aはスライドナット120の係合周囲部121の外周面121aから離間して外周面121aとの挟持状態を解除し、爪部113と係合周囲部121との係合が解除される。これにより、つまみ110は、スライドナット120の係合周囲部121に対し、周方向に空回りし、つまみ110の回転は、スライドナット120に伝達されない。
本実施形態2の手動弁100では、つまみ110の爪部113は、つまみ110と一体で開閉方向VLに延びる爪であり、スライドナット120の係合周囲部121を径内側に向けて弾性的に挟持するようになっているので、つまみ110を所定値より大きいトルクをかけて回転させたときに、爪部113によりスライドナット120の係合周囲部121の外周面121aが弾性的に挟持された状態が自動的に解除され、つまみ110の回転をスライドナット120に伝達しないようにすることが簡単にできる。
しかも、本実施形態2の手動弁100も、従来の、スプリングの付勢力により弁体を弁座に当接させて閉弁する構造の手動弁(特許文献2の手動弁)に比して、構造が簡単になり、構成部品の数も削減できるようになるため、安価になる。さらに、手動弁100は、
このような従来の手動弁とは異なり、スプリングを用いていないので、大きさもコンパクトにすることができる。
(実施形態3)
本実施形態3に係る手動弁200について、図8及び図9を用いて説明する。
本実施形態3に係る手動弁200は、実施形態2に係る手動弁100とは、操作部の構造と、つまみ210及びスライドナット220の係合周囲部221の形状が共に異なる。
しかしながら、本実施形態3の手動弁200は、駆動伝達部3及び弁機構部4のほか、係合部材をつまみ210と一体に構成した手動弁200である点、つまみ210の爪部213でスライドナット220の係合周囲部221を径内側に向けて弾性的に挟持する点等では、実施形態2の手動弁100と同様である。
したがって、実施形態1,2とは異なる部分を中心に説明し、同様な部分は実施形態1,2と同じ符号を用いて、説明を省略または簡単に行う。
なお、図8は、実施形態3に係る手動弁のうち、操作部の構成を説明する説明図である。図9は、図8に示す操作部のE−E矢視断面図である。
本実施形態3では、操作部は、つまみ210、スライドナット220及びロックリング40等からなる。
つまみ210は、図8に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔210Hを有する略円筒状で、本実施形態3では、外周部212、爪部213(係合部材)及び係留部214等から構成されている。爪部213は、外周部212から開閉方向VL閉弁側(図8中下方)に延びてなり、当該つまみ210の周方向に4等分された位置に4つ設けられている。各爪部213は、スライドナット220の係合周囲部221のうち、係合周囲部外周面221aと当接する係合周囲部外周当接面213a、及び、この係合周囲部外周当接面213aよりも径内側に突出した凹部当接面213bを有している。各爪部213は、当該つまみ210の径方向に対し、径外側へ離間したり元に戻ったりする近接離間方向に弾性変形可能となっている(図8参照)。
また、つまみ210は、外周部112より径内側に、スライドナット220の保持溝225内に係留する係留部214を有している。つまみ210は、その係留部214をスライドナット220の保持溝225内に係留することで、スライドナット220から外れないようになっている。
スライドナット220は、図8及び図9に示すように、その中央部に開閉方向VLに貫通する貫通孔220Hを有する略円筒状で、この貫通孔220H内に、ロッド50の雄ねじ部52と螺合する雌ねじ部222を有している。このスライドナット220は、開閉方向VLの一端(図6上方)に係合周囲部221を有している。この係合周囲部221は、図9に示すように、その周方向に係合周囲部外周面221a及び複数の凹部221Fを有し、これらの凹部221Fを所定ピッチの間隔で断続的に配置して環状に繋げてなる。各凹部221Fは、つまみ210のうち、各爪部213の係合周囲部外周当接面213aと当接可能な凹部底面221aを有している。
つまみ210とスライドナット220とは、つまみ210の爪部213の係合周囲部外周当接面213aをスライドナット220の係合周囲部221の係合周囲部外周面221aに当接させ、爪部213の凹部当接面213bを、スライドナット220の各凹部221Fのうち、4つの凹部221Fの凹部底面221Faに当接させて、一体に連結されている。各爪部213は、係合周囲部221を径内側に向けて弾性的に挟持しており、つまみ210を所定値以内のトルクで回転するときには、つまみ210とスライドナット220とが共に断続的に回転し、つまみ210の回転がスライドナット220に伝達されるようになっている。
なお、つまみ210の回転により、スライドナット220の雌ねじ部222とロッド5
0の雄ねじ部52との螺合によるねじ送りによって、ロッド50は、スライドナット220と相対的に開閉方向VLに移動できる手法は、実施形態1,2と同様なので説明を省く。
また、前述の実施形態1,2のスライドナット20,120と同様に、スライドナット220は、その周縁に、雄ねじ223及びフランジ部224を有している。なお、ボディ80がスライドナット220のフランジ部224を保持する手法は、実施形態1,2と同様なので説明を省く。
手動弁200でも、つまみ210を所定値より大きいトルクをかけて回転したとき、爪部213は、近接離間方向に弾性変形する。このため、作業者が、参照する図1に示す弁体63と弁座93との当接後にも、つまみ210を回転し続けたとしても、爪部213が径外側(図8に示す矢印方向)に弾性変形する。これにより、爪部213の係合周囲部外周当接面213a及び凹部当接面213bは、スライドナット220の係合周囲部221の係合周囲部外周面221a及び凹部底面221Faから離間して係合周囲部221との挟持状態を解除し、爪部213と係合周囲部221との係合が解除される。これにより、つまみ210は、スライドナット220の係合周囲部221に対し、周方向に空回りし、つまみ210の回転は、スライドナット220に伝達されない。
また、本実施形態3の手動弁200は、スライドナット220は、複数の凹部221Fが所定ピッチの間隔で断続的に配置されて環状に繋がってなる係合周囲部221を有し、つまみ210の爪部213は、スライドナット220の係合周囲部221と係合するようになっているので、所定値より大きいトルクでつまみ210を回転したときに、スライドナット220の係合周囲部221とつまみ210の爪部213との係合が容易に解除できる。
本実施形態3の手動弁200でも、つまみ210の爪部213は、つまみ210と一体で開閉方向VLに延びる爪であり、スライドナット220の係合周囲部221を径内側に向けて弾性的に挟持するようになっているので、つまみ210を所定値より大きいトルクをかけて回転させたときに、つまみ210の回転をスライドナット220に伝達しないようにすることが、自動的にかつ簡単にできるようになる。
しかも、本実施形態3の手動弁200も、従来の、スプリングの付勢力により弁体を弁座に当接させて閉弁する構造の手動弁(特許文献2の手動弁)に比して、構造が簡単になり、構成部品の数も削減できるようになるため、安価になる。さらに、手動弁200は、このような従来の手動弁とは異なり、スプリングを用いていないので、コンパクトにすることができる。
次に、第4の実施形態について説明する。図10に正面図を、図11に平面図を、図12に右側面図を、図13に図10のAA断面図を示す。第4の実施形態の基本形状は、図2に示す第1の実施形態と同じなので、同じ部分については、同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2係止部15は、つまみ10の下面から垂下して形成されている。図13に示すように、第2係止部15の両端には、半径方向外側に向かって、弾性変形可能な押え部15bが形成されている。一対の押え部15bは、外側に変形して挟持部32を挟持することにより、挟持部32に対して、スライドナット20を挟持する方向に所定の弾性力を与えている。
図10及び図12に示すように、挟持部32は、4段に分かれた挟持部32A、32B、32C、32Dを備えている。第2係止部15の押え部15bは、挟持部32B、32C、32Dに対応する厚みを備えている。挟持部32を4段に分けているのは、スライドナット20と挟持部32に広い当接面32aを持たせつつ、挟持部32に必要な弾性力(挟持力)を持たせるためであり、広い当接面32aを持たせることにより、スライドナッ
ト20と挟持部32が離間・挟持を繰り返しても変形しにくい構造とするためである。
押え部15bが、所定の弾性力で挟持部32B、32C、32Dを挟み込むことにより、挟持部32A、32B、32C、32Dがスライドナット20との係合を解除するために必要なトルクを大きくすることができる。また、係合部材である挟持部32A、32B、32C、32Dに弾性変形のばらつきが存在しても、押え部15bの弾性力でそれを均一化することができるため、制限部材である第2係止部15の押え部15bが、ロッド送出部材であるスライドナット20と係合解除される所定のトルク値を、多数の製品に関して、均質化することができる。
また、係合部材である挟持部32の弾性変形のみに頼って、トルクを所定値に維持しようとしても、挟持部32のへたり等により、弾性力が変化すると、トルクを所定値に維持できなくなる恐れがある。それに対して、挟持部32A、32B、32C、32Dにへたりが生じても、制限部材である第2係止部15の押え部15bが、挟持部32A、32B、32C、32Dの弾性変形に所定の制限を加えるため、トルクを所定値に維持することができる。
更に、第2係止部15の押え部15bをつまみ10と一体的に形成しているので、部品点数を増やすことなく、上記の効果を奏することができる。
次に、第5の実施形態について説明する。図14に、第5の実施形態の手動弁の断面図を示す。第5の実施の形態の手動弁は、内部の基本構造は、図1に示す第1実施の形態と同じであり、また、挟持部32、第2係止部15の構造は、第4の実施の形態と同じなので、同じ部分については、同じ符号を付して詳細な説明を割愛し、相違する点についてのみ説明する。
図14に示すように、弁本体90の外周には、開口部を備える係合部71が複数個形成されている。本実施の形態のボディ70の外周には、係合部71に対応する位置に、先端に係止爪76を備える係止部75が形成されている。
ボディ70と弁本体90との係合は、ボディ70の係止爪76を弁本体90の係合部71の開口に挿入して係合させることにより行われる。
図14のX部拡大図を図15に示す。スライドナット20の上面20aと、ボディ70の内周下面に形成された凸部70aの先端面とが、PTFEシート110を介して、当接している。また、スライドナット20の下面凸部70bの先端面と、ロッド保持部材81の上面とが、PTFEシート111を介して、当接している。
次に、第5実施の形態の作用、及び効果について説明する。
ロッド送出部材であるスライドナット20と、ボディ70及びロッド保持部材81とが同じ材質(例えば、PVDF)で形成されている場合、例えば、ロッド50を閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、係合部材の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を開方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまい、バルブを開くことができない恐れがあった。逆に、ロッド50を開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を閉方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまい、バルブを閉じることができない恐れがあった。
本実施の形態によれば、スライドナット20とボディ70との間にPTFEシート110を有し、スライドナット20とボディ81との間にPTFEシート111を有しているので、閉方向でノブ10が空回りした時のトルクに対して、ノブ10を開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッド50を閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を開方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッド50を開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を閉方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
本実施の形態では、PTFEシート110、111を用いているが、PFAシート等を用いても良い。
本実施の形態では、PTFEシート110、111を用いているが、それらを用いる代わりに、スライドナット20とボディ70の当接面の少なくとも一方にフッ素コーティングを行い、かつスライドナット20とロッド保持部材81の当接面の少なくとも一方にフッ素コーティングを行うことにより、閉方向でノブ10が空回りした時のトルクに対して、ノブ10を開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッド50を閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を開方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッド50を開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を閉方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
フッ素コーティングの他に、摩擦係数の小さな材質であれば、他のコーティングでもよい。
本実施の形態では、PTFEシート110、111を用いているが、それらを用いる代わりに、スライドナット20の材質をPFAとし、ボディ70とロッド保持部材81の材質をPVDFとすることにより、閉方向でノブ10が空回りした時のトルクに対して、ノブ10を開方向に回転させるトルクを空回りした時のトルクの70%程度に低減できるため、例えば、ロッド50を閉方向に締め付けて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を開方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に開くことができる。逆に、ロッド50を開方向に回転させて、所定値より大きなトルクがかかって、挟持部32の係合が解除され、ノブ10が空回りした後で、ノブ10を閉方向に回転しても、ノブ10が空回りしてしまうことがなく、バルブを確実に閉じることができる。
スライドナット20の材質を、ボディ70とロッド保持部材81の材質と違えればよいので、他の組み合わせであっても良い。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
(1)実施形態1,2では、スライドナット20,120の係合周囲部21,121を8つの外周面21aを八角形形状に繋げて構成した。しかしながら、ロッド送出部材の係合部材は、複数の面を多角形状に繋げて構成したものでも良い。
(2)例えば、実施形態3では、スライドナット220の係合周囲部221を、図9に示すように、その周方向に複数の凹部221Fを所定ピッチの間隔で断続的に配置して環状に繋げた。しかしながら、ロッド送出部材の係合部材の係合周囲部は、その周方向に複数の凸部を所定ピッチの間隔で断続的に配置して環状に繋げたものであっても良い。
(3)例えば、実施形態1〜3では、つまみ10,100,200及びクリップ30等の材質をフッ素系樹脂としたが、ノブ及び係合部材の材質は、例えば金属のように、ノブを所定値より大きいトルクをかけて回転したときに、弾性変形できる材質であれば良く、樹脂に限定するものではない。
(4)例えば、実施形態1では、インジケータ61の標識を、色テープや着色塗料などで色分けしたものとした。しかしながら、インジケータとしては、へこみを設けたもの、あるいは、より正確な開弁度が分かるように目盛りを付したものなど、作業者が開弁度を識別できるものであれば何でもよい。
実施形態1に係る手動弁の構成を説明する説明図である。 図1に示す手動弁の要部を示すA−A矢視断面図である。 実施形態1に係るつまみを示す図であり、(a)は側面図,(b)は(a)におけるB−B矢視断面図である。 実施形態1に係るスライドナットを示す図であり、(a)側面側から見たときの断面図、(b)は(a)におけるC−C矢視断面図である。 実施形態1に係る手動弁に構成されたクリップを示す図であり、(a)平面図、(b)側面図である。 実施形態2に係る手動弁のうち、操作部を示す説明図である。 図6に示す操作部のD−D矢視断面図である。 実施形態3に係る手動弁のうち、操作部を示す説明図である。 図8に示す操作部のE−E矢視断面図である。 第4実施形態に係る手動弁の正面図である。 第4実施形態に係る手動弁の平面図である。 第4実施形態に係る手動弁の右側面図である。 図10のAA断面図である。 第5実施形態に係る手動弁の断面図である。 図14のX部拡大図である。 従来の手動弁を説明するための説明図である。 従来の手動弁を説明するための説明図である。
符号の説明
1,100,200 手動弁
VL 開閉方向
10 つまみ(ノブ)
110,210 つまみ(ノブ,係合部材)
10H,110H,210H (ノブの)貫通孔
113,213 爪部(爪)
20,120,220 スライドナット(ロッド送出部材)
21,121,221 係合周囲部
21a,121a 外周面(複数の面)
22,122,222 雌ねじ部
23,123,223 雄ねじ部
221F 凹部
41 雌ねじ部
50 ロッド
51 (ロッドの)一端部
52 雄ねじ部
110,111 PTFEシート

Claims (15)

  1. 流入ポートと流出ポートとを連通する流体の流路に形成された弁座と、該弁座に当接または離間して流体の流れを制御する弁体と、該弁体と連結するロッドと、該弁体の開閉方向にロッドをねじ送りさせるノブと、を備え、該ノブの回転により、該ロッドを介して該弁体を移動させる手動弁において、
    前記ロッドは、その外周に雄ねじ部を有すると共に、前記ノブとは連結せず、かつ、回転止めされており、
    筒状であって、ボディに回転可能に保持され、内周に前記ロッドの雄ねじ部とねじ結合する雌ねじ部が形成されたロッド送出部材と、
    前記ノブに固定され、前記ロッド送出部材と弾性変形して係合し、所定値より大きいトルクがかかったときに、係合が解除される係合部材と、を有する、ことを特徴とする手動弁。
  2. 請求項1に記載の手動弁において、
    前記ロッド送出部材は、複数の凹部あるいは凸部が所定ピッチの間隔で断続的に配置されて環状に繋がってなる、または、複数の面が環状に繋がってなる係合周囲部を有し、
    前記係合部材は、前記係合周囲部と係合する、ことを特徴とする手動弁。
  3. 請求項2に記載の手動弁において、
    前記係合部材は、前記ノブとは別体であり、前記ノブに係止して、前記ロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持する、ことを特徴とする手動弁。
  4. 請求項2に記載の手動弁において、
    前記係合部材は、前記ノブと一体で前記開閉方向に延びる爪であり、前記ノブの径方向から前記ロッド送出部材の係合周囲部の一部を弾性的に挟持する、ことを特徴とする手動弁。
  5. 請求項3または請求項4に記載の手動弁において、
    前記係合部材及び前記ロッド送出部材の少なくともいずれか一方は、樹脂からなる、ことを特徴とする手動弁。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載の手動弁のいずれか1つにおいて、
    前記ノブは、その中央部に貫通孔を有し、
    前記ロッドは、その端部に当該ロッドの位置が識別可能なインジケータを有すると共に、前記ロッド送出部材内に挿通されており、
    前記インジケータは、前記ロッドの移動に伴って、前記ノブの貫通孔内を出入りする、ことを特徴とする手動弁。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載する手動弁のいずれか1つにおいて、
    前記ロッド送出部材と係合が解除されるように、前記係合部材が弾性変形するのを制限する制限手段を有することを特徴とする手動弁。
  8. 請求項7に記載する手動弁において、
    前記制限手段は、前記ノブと一体的に形成されていることを特徴とする手動弁。
  9. 請求項7または請求項8に記載する手動弁において、
    前記制限手段の備える弾性変形力により、前記トルクの所定値を設定することを特徴とする手動弁。
  10. 請求項1に記載する手動弁において、
    前記ロッド送出部材と前記ボディとの間に挟持された摺動シートを有することを特徴とする手動弁。
  11. 請求項10に記載する手動弁において、
    前記摺動シートが、PTFEシートであることを特徴とする手動弁。
  12. 請求項1に記載する手動弁において、
    前記ロッド送出部材と前記ボディの当接面の、少なくとも一方が表面処理されていることを特徴とする手動弁。
  13. 請求項12に記載する手動弁において、
    前記表面処理が、フッ素コーティングであることを特徴とする手動弁。
  14. 請求項1に記載する手動弁において、
    前記ロッド送出部材と前記ボディが、摩擦係数の異なる材質で形成されていることを特徴とする手動弁。
  15. 請求項14に記載する手動弁において、
    前記ロッド送出部材の材質がPFAであり、前記ボディの材質がPVDFであることを特徴とする手動弁。
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