JP2009149207A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張完了後のエアバッグの内圧上昇時に、安定して、エアバッグの排気口を閉塞状態から開口状態に移行できるエアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】エアバッグ装置は、エアバッグ10が、可撓性を有した外周壁12と膨張用ガスを排気させる排気口18とを備える。排気口18は、外周壁12から筒状に延びる突出筒部20の内周側から構成される。突出筒部20は、先端22に向かって、小径部位23から内径寸法を広げる拡径部24を、少なくとも一つ配設させる。エアバッグ10は、突出筒部20を外周壁12の内周面12a側に入れ込んで、折り畳まれて収納される。エアバッグ10は、膨張完了後に、入れ込まれた突出筒部20が反転してエアバッグ内からエアバッグ外に突出し、突出筒部20の内周側から構成される排気口18を開口させるように、突出筒部20における小径部位23の内径寸法を含めた内外周の形状が、設定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、折り畳まれて収納された状態から膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
従来、エアバッグ装置のエアバッグとしては、折り畳み可能に可撓性を有した外周壁を備えるとともに、膨張用ガスを排気させる排気口を備えて構成されるものがあった。このような排気口は、迅速に膨張を完了させるように、エアバッグに急激に多量の膨張用ガスが供給されることから、エアバッグが破損しないように、膨張用ガスをエアバッグ外に排気させるために配設されていた。
そして、エアバッグの排気口の構成としては、エアバッグの外周壁を縫合して製造する際に、縫合しない部位を残して、その部位を排気口とするものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、エアバッグの排気口の構成として、エアバッグの膨張完了を迅速にさせるために、破断可能な縫糸を使用して排気口を塞いでおき、膨張完了後の内圧上昇時に、縫糸を破断させて排気口を開口させ、その開口させた排気口から膨張用ガスを排気させるものがあった(例えば、特許文献2参照)。
さらに、エアバッグの外周壁から排気筒部を延ばして、その排気筒部の開口を、適宜、内圧上昇時に開口させるように、破断可能な縫糸や剥離可能な接着剤等の閉塞手段を利用して、塞ぐ構成のものもあった(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−11845号公報 特開平9−323604号公報 特開2000−52916号公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、エアバッグが、予め、排気口を開口させていれば、膨張途中でも、膨張用ガスが排気口から漏れ、膨張完了までの時間を長くしてしまう課題があった。
一方、破断可能や剥離可能とした縫糸や接着剤等の閉塞手段により、排気口を閉塞させておき、内圧上昇時に縫糸を破断させたり、排気口の周壁を剥離させて、排気口を開口させる構成では、排気口を開口させるまで、膨張用ガスが排気口から漏れず、膨張完了までの時間を短縮させることができて、迅速に、エアバッグの膨張を完了させることができる。
しかし、上記の縫糸や接着剤等の閉塞手段を利用する構成では、エアバッグの膨張完了前に、エアバッグの外周壁がエアバッグ装置の周囲の部材と干渉して、排気口の周縁に引張力が作用すれば、縫糸が破断したり排気口の周壁が剥離する虞れがあり、その場合には、エアバッグの膨張完了前に、開口した排気口から膨張用ガスが排気されてしまう。すなわち、上記の縫糸や接着剤等の閉塞手段を利用する構成では、エアバッグの内圧自体の上昇時に、エアバッグ装置毎に安定して、膨張用ガスを排気させる点に、課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張完了後のエアバッグの内圧上昇時に、安定して、エアバッグの排気口を閉塞状態から開口状態に移行できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、折り畳まれて収納された状態から膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグが、折り畳み可能に可撓性を有した外周壁を備えるとともに、膨張用ガスを排気させる排気口を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
エアバッグの排気口が、外周壁から筒状に延びる突出筒部の内周側から構成され、
突出筒部が、エアバッグの外周壁の内周面から突出筒部の先端に向かって、小径部位から内径寸法を広げる拡径部を、少なくとも一つ配設させて構成され、
エアバッグが、突出筒部を外周壁の内周側に入れ込んで、折り畳まれて収納され、
膨張用ガスを流入させて膨張したエアバッグの膨張完了後に、入れ込まれた突出筒部が反転してエアバッグ内からエアバッグ外に突出し、突出筒部の内周側から構成される排気口を開口させるように、突出筒部における小径部位の内径寸法を含めた内外周の形状が、設定されていることを特徴とする。
本発明に係るエアバッグ装置では、作動時、エアバッグが、膨張用ガスを流入させて、折り畳まれて収納されていた状態から、折りを解消しつつ膨張し、膨張を完了させつつ、エアバッグの内周側に入れ込まれていた突出筒部を、エアバッグの外周壁から突出させるように、反転させ、かつ、排気口を構成する突出筒部の内周側を、エアバッグ内外に連通させるように、開口させ、エアバッグ内の膨張用ガスが、排気口から排気されることとなる。
そして、反転する突出筒部は、エアバッグの外周壁に連なる突出筒部の元部側から先端側にかけて、徐々に、反転部位をエアバッグ外に突出させつつ、反転することとなる。その際、突出筒部は、エアバッグの外周壁の内周面から突出筒部の先端に向かって、小径部位から内径寸法を広げる拡径部を、少なくとも一つ配設させており、拡径部が、エアバッグ内からエアバッグ外に突出する際には、小径部位をくぐり抜けて反転する状態となる。そのため、拡径部が狭まっている小径部位をくぐり抜ける抵抗が、膨張完了後におけるエアバッグの所定の内圧上昇時まで、突出筒部の内周側の排気口を閉塞するように、突出筒部の反転を抑制することとなる。そして、この拡径部が小径部位をくぐり抜ける状態は、展開膨張するエアバッグがエアバッグ装置の周囲の部材に干渉して、エアバッグの外周壁に引張力が作用していても、その引張力と無関係に、エアバッグ自体の内圧が所定値に達している時点で行われる。
その結果、本発明に係るエアバッグ装置では、エアバッグ装置毎に、安定して、エアバッグの所定の内圧値を境に、排気口を閉塞状態から開口状態に移行させて、膨張用ガスを排気することができる。
そのため、本発明のエアバッグ装置では、突出筒部における小径部位の内径寸法を含めた内外周の形状を、所定形状に設定するだけで、突出筒部の全域を反転させて排気口を開口させるための膨張完了後のエアバッグの内圧値を、容易に調整することができる。なお、突出筒部の反転後には、小径部位の内径寸法が狭いものの、小径部位では、その内周側を、突出筒部の構成部材が通過する訳ではなく、単に、膨張用ガスが通過するだけであって、円滑に、突出筒部から膨張用ガスが排気されることとなる。
したがって、本発明に係るエアバッグ装置では、膨張完了後のエアバッグの内圧上昇時に、安定して、エアバッグの排気口を閉塞状態から開口状態に移行できる。
そして、エアバッグの突出筒部は、小径部位から内径寸法を広げる拡径部を、複数配設させて構成してもよい。このような構成では、拡径部を設ける数を増やすことにより、突出筒部の全域の反転時間を長くすることが可能となる。すなわち、突出筒部の反転時間が長くなれば、エアバッグが膨張を完了させた後の膨張用ガスを排気し始めるまでの時間、すなわち、膨張完了形状の維持時間を長くすることが可能となる。なお、拡径部を一つとしていても、拡径部自体の長さ寸法を長くすれば、突出筒部の全域の反転時間を長くすることが可能となるものの、上記の構成では、突出筒部を長くせずに、突出筒部をコンパクトにした状態で、容易に、反転時間を長くすることが可能となる。
また、エアバッグの突出筒部は、外周壁の少なくとも一部を構成するエアバッグ用基布から延びる二枚の延設部を重ね、重ねた外周縁相互を縫合して、形成することが望ましい。
このような構成では、延設部を平らに重ねた状態の平面状の縫製により、突出筒部を形成できて、小径部位から拡径部にかけて外広がりのテーパ状とするように、縫合ラインを設けるだけで、容易に、突出筒部を形成することができる。
この場合、突出筒部を構成する二枚の延設部が、相互に別体とした二枚のエアバッグ用基布にそれぞれ配設され、延設部を備えた各エアバッグ用基布が、エアバッグの外周面側となる面を相互に接触させつつ、重ねて縫合され、縫合後に、突出筒部を外周壁の内周側に残して、反転されることにより、エアバッグが製造されるように構成してもよい。
このような構成では、エアバッグの外周壁を縫製により形成する際、外周壁の縫製に続けて突出筒部の縫製を行うことができ、外周壁と突出筒部とを同時に形成できて、エアバッグの製造が容易となる。
さらにこの場合、二枚のエアバッグ用基布が、平らに展開した外形形状を相互に略等しくして、平らに重ねて外周縁相互を縫合することにより、エアバッグの外周壁を形成するような平面バッグタイプとしていれば、エアバッグ用基布の外周縁相互を縫合するだけで、エアバッグ自体の外周壁と突出筒部とを同時に形成できて、一層、エアバッグの製造が容易となる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のエアバッグ10は、図1,2に示すように、ステアリングホイールWの中央付近のボス部Bに搭載されるステアリングホイールW用のエアバッグ装置M1に使用されるものである。
エアバッグ装置M1は、図2に示すように、折り畳まれたエアバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガスを供給するインフレーター3と、エアバッグ10とインフレーター3とを収納して保持するケース1と、折り畳まれたエアバッグ10の上方を覆ってケース1に保持されるカバー2と、を備えて構成されている。
インフレーター3は、上端側に複数のガス吐出口3aを配設させた略円柱状として、エアバッグ10の流入用開口15からエアバッグ10内に挿入させて、ケース1に取り付けられている。インフレーター3は、ケース1に取り付け可能に、外周面から突出するフランジ部3bを備えている。エアバッグ10とインフレーター3とは、エアバッグ10の内周面12a側の流入用開口15の周縁を押えた円環状のリテーナ4を使用して、ケース1に固定されている。リテーナ4には、複数(第1実施形態では4本)の図示しないボルトが配設され、これらのボルトをエアバッグ10、ケース1、及び、インフレーター3のフランジ部3bに貫通させて、ナット止めすることにより、ケース1に対し、エアバッグ10とインフレーター3とが取り付けられている。
カバー2は、第1実施形態の場合、リベット6を利用して、ケース1に取り付けられている。また、カバー2は、折り畳まれたエアバッグ10の膨張時に、エアバッグ10に押されて前後両側に開く扉部2aを配設させている。
そして、エアバッグ装置M1は、折り畳まれたエアバッグ10、インフレーター3、及び、カバー2を取り付けたケース1を、ステアリングホイールWの芯金に取り付けることにより、ステアリングホイールWに搭載されている。
エアバッグ10は、図1,2の二点鎖線に示すように、膨張用ガスを流入させて膨張した形状を、略楕円球状の袋状としており、そして、図2の二点鎖線に示すように、膨張完了時の外周壁12を構成する本体部11と、膨張完了時における本体部11の外周壁12から突出する略円筒状の突出筒部20と、を備えて構成されている。突出筒部20は、膨張完了時の本体部11から膨張用ガスを排気する排気口18を形成するものである。
なお、本体部11内には、膨張完了時における本体部11の厚さ寸法、すなわち、流入用開口15の周縁から拘束側部13の中央付近までの厚さ寸法を規制するテザー17,17(図5参照)が配設されている。
本体部11の外周壁12は、図2,3,5に示すように、エアバッグ10の膨張完了時に拘束対象者としての運転者を受け止める拘束側部13と、エアバッグ10の膨張完了時に車体側の部材であるステアリングホイールWのリング部Rに支持される車体側部14と、から構成され、車体側部14には、膨張用ガスを流入させるためのインフレーター3を挿入させる流入用開口15が配設されている。流入用開口15は、円形に開口されて、車体側部14の中心位置に配置され、車体側部14における流入用開口15の周縁には、既述したリテーナ4の図示しない各ボルトを貫通させる取付孔16が、形成されている。取付孔16は、リテーナ4の図示しないボルトに対応して、四個形成されている。
突出筒部20は、図6,7のCに示すように、本体部11の外周壁12から筒状に延びるように配設されて、排気口18は、突出筒部20の内周側から構成されている。また、この突出筒部20は、図3,4に示すように、エアバッグ10の外周壁12の内周面12aから突出筒部20の先端22に向かって、小径部位23から内径寸法を広げる拡径部24を、一つ配設させて構成されている。なお、図3は、エアバッグ10の製造完了時を示す平らにして展開した状態の底面図であり、図4の後の状態であって、突出筒部20を反転させずに残しつつ(破線で示す突出筒部20参照)、裏返した状態であり、図4は、エアバッグ10の製造完了直前の裏返す前、すなわち、エアバッグ10の反転前の状態を示す底面図である。そして、拡径部24の先端部位24aより突出筒部20の先端22側は、非拡径部26として、先端部位24aより内径寸法を漸次減少させて、先端22の流出口28に連ならせている。なお、図3の二点鎖線で示す突出筒部20は、排気口18を開口させるように突出筒部20が反転した状態を示している(図6のC参照)。
さらに、突出筒部20は、エアバッグ10の膨張完了時の拘束側部13が運転者を受け止める際、拘束対象者としての運転者、及び、車体側の部材であるステアリングホイールWのリング部Rやボス部Bと干渉せずに、運転者等に塞がれない位置に、配置されている。第1実施形態の場合、突出筒部20は、直進操舵時のステアリングホイールWのリング部Rの前部側上方であって、拘束側部13と車体側部14との境界位置に、配置されている(図2の二点鎖線、図7のC参照)。
そして、第1実施形態のエアバッグ10は、図5に示すように、二枚のエアバッグ用基布30,34の他、テザー用布38と、流入用開口15の周縁を補強する補強布39と、を備えて構成されている。これらのエアバッグ用基布30,34、テザー用布38、及び、補強布39は、ポリアミドやポリエステル等の可撓性を有した織布から形成されている。
エアバッグ用基布30,34は、相互に外形形状を略等しくした略円板状として構成されている。さらに詳しくは、エアバッグ用基布30は、拘束側部13を形成する円板状の本体部31と、本体部31から延設される先狭まりの台形形状の延設部32と、を備えて構成され、エアバッグ用基布34は、車体側部14を形成する略円環状の本体部35と、本体部35から先狭まりの台形形状の延設部36と、を備えて構成されている。そして、第1実施形態の場合、突出筒部20は、エアバッグ用基布30,34の延設部32,36の外周縁32a,36a相互を縫合することにより、形成されている。
テザー用布38は、エアバッグ10の内周面12a側における拘束側部13の中央に、縫合されて結合される円板状の中央部38aと、中央部38aから直径方向の両側に延びる二つの腕部38b,38bと、を備えて構成されている。補強布39は、エアバッグ10の内周面12a側における流入用開口15の周縁に、縫合されて結合される円環状の周縁部39aと、周縁部39aから直径方向の両側に延びる二つの腕部39b,39bと、を備えて構成されている。そして、テザー17,17は、テザー用布38と補強布39との対向する一対の腕部38b,39b相互を縫合させて結合させることにより、形成されている。
このエアバッグ10の製造について述べると、まず、流入用開口15や取付孔16を設けていない状態として、エアバッグ用基布34における本体部35の中央に補強布39を縫合し、縫合後、補強布39とともに、本体部35に、流入用開口15と取付孔16との孔明け加工を行う。また、エアバッグ用基布30における本体部31の中央に、テザー用布38を縫合する。なお、補強布39やテザー用布38におけるエアバッグ用基布30,34に対して縫合する面は、本体部31,35における膨張完了時のエアバッグ10の内周面12a側の面である。
そして、エアバッグ用基布30,34におけるエアバッグ10の外周面12b側となる面を相互に接触させつつ、延設部32,36を含めて重ね、本体部31,35の外周縁31a,35a相互と、流出口28の部位を除く延設部32,36の外周縁32a,36a相互とを、縫合糸40を使用して縫合する(図4参照)。ついで、外周縁31a,35a相互と外周縁32a,36a相互との縫合代41がエアバッグ10の外表面に表れないように、本体部11を、流入用開口15を利用して、反転させる。この時、図3に示すように、突出筒部20の部位は、反転させずに、先端22側からエアバッグ10の内周面12a側に入れ込んだ状態を維持しておく。
そして、反転後に、テザー用布38の腕部38bと補強布39の腕部39bとの対応する先端部相互を、流入用開口15から引き出し、縫合してテザー17,17を形成すれば、エアバッグ10を製造することができる。
上記のようにして製造したエアバッグ10を使用して、エアバッグ装置M1を組み立てる場合には、まず、エアバッグ10の折り畳み前に、リテーナ4を流入用開口15からエアバッグ10内に挿入させて、リテーナ4の図示しない各ボルトを取付孔16から突出させた状態で、エアバッグ10を折り畳み、ついで、折り崩れ防止用のラッピング材で包んだ後、エアバッグ10から突出しているリテーナ4の各ボルトを、ケース1に貫通させて、エアバッグ10をケース1内に収納する。さらに、インフレーター3を、ケース1の下方から、エアバッグ10の流入用開口15に挿入させるとともに、リテーナ4の図示しない各ボルトを、インフレーター3のフランジ部3bに挿通させて、リテーナ4の図示しない各ボルトにナットを螺合させ、さらに、カバー2を被せてケース1にリベット6止めすれば、エアバッグ装置M1の組み立てが完了することとなる。
その後、予め、ステアリングシャフトSS(図2参照)に取付済みのステアリングホイールWの芯金の部位に、ケース1を連結固定すれば、エアバッグ装置M1を、ステアリングホイールWに取り付けることができ、かつ、車両に搭載することができる。
その後、車両の走行時に、エアバッグ装置M1が作動して、インフレーター3のガス吐出口3aから膨張用ガスが吐出されれば、折り畳まれていたエアバッグ10は、膨張用ガスを流入させてカバー2の扉部2aを押し開き、折りを解消しつつ展開膨張して、膨張を完了させつつ、エアバッグ10の内周面12a側に入れ込まれていた突出筒部20を、図6,7のA〜Cに示すように、エアバッグ10の外周壁12から突出させるように、反転させ、かつ、排気口18を構成する突出筒部20の内周面20a側を、エアバッグ10の内外に連通させるように、開口させ、エアバッグ10内の膨張用ガスGが、排気口18から排気されることとなる。
そして、反転する突出筒部20は、エアバッグ10の外周壁12に連なる突出筒部20の元部21側から先端22側にかけて、徐々に、反転部位RPをエアバッグ10外に突出させつつ、反転することとなる(図6,7のA〜C参照)。
その際、突出筒部20は、エアバッグ10の外周壁12の内周面12aから突出筒部20の先端22に向かって、小径部位23から内径寸法を広げる拡径部24を、一つ配設させており、拡径部24が、エアバッグ10内からエアバッグ10外に突出する際には、既に本体部11外に突出している小径部位23をくぐり抜けて反転する状態となる。そのため、拡径部24が狭まっている小径部位23をくぐり抜ける抵抗が、膨張完了後におけるエアバッグ10の所定の内圧上昇時まで、突出筒部20の反転を抑制して、突出筒部20の内周面20a側の排気口18を閉塞することとなる。そして、この拡径部24が小径部位23をくぐり抜け始める状態は、展開膨張するエアバッグ10がエアバッグ装置M1の周囲の部材(例えば、カバー2やリング部R)に干渉して、エアバッグ10の外周壁12に引張力が作用していても、その引張力と無関係に、エアバッグ10自体の内圧が所定値に達している時点で行われる。
さらに、拡径部24が小径部位23をくぐり抜け始めて、反転部位RPが徐々にエアバッグ10外に突出している際に、外周壁12に引張力が作用しても、その引張力は、反転後の延設部32,36の周壁32b,36bに作用するだけで、反転直前の延設部32,36の密着部位32c,36cには、エアバッグ10内の膨張用ガスGが相互に密着するように作用することとなって、引張力が作用し難く、その結果、突出筒部20の反転が完了するまで、排気口18は開口しない。
その結果、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ装置M1毎に、安定して、エアバッグ10の所定の内圧値を境に、排気口18を閉塞状態から開口状態に移行させて、膨張用ガスGを排気することができる。
そのため、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、突出筒部20における小径部位23の内径寸法を含めた内外周の形状を、所定形状に設定するだけで、突出筒部20の全域を反転させて排気口18を開口させるための膨張完了後のエアバッグ10の内圧値を、容易に調整することができる。なお、突出筒部20の反転後には、小径部位23や流出口28の内径寸法が狭いものの、小径部位23では、その内周側を、突出筒部20の構成部材が通過する訳ではなく、単に、流動性を有した膨張用ガスGが通過するだけであって、円滑に、突出筒部20から膨張用ガスGが排気されることとなる。
したがって、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、膨張完了後のエアバッグ10の内圧上昇時に、安定して、エアバッグ10の排気口18を閉塞状態から開口状態に移行できる。
なお、エアバッグ10の内周面12a側に入れ込まれた突出筒部20の全体が反転して排気口18を開口させる際のエアバッグ10の内圧値は、小径部位23をくぐり抜ける突出筒部20の抵抗を小さくしたり、あるいは、大きくすることにより設定でき、例えば、突出筒部20の内周側の形状である小径部位23の内径寸法を広げれば、抵抗が小さくなって、低い値に設定でき、小径部位23の内径寸法を狭めれば、抵抗が大きくなって、高い値に設定できる。さらに、突出筒部20の内径寸法自体を調整せずに、突出筒部20の外周側の形状を変更するように、縫合代41の容積を増減させてもよい。例えば、図8に示すエアバッグ10Aの突出筒部20Aと図4に示すエアバッグ10の突出筒部20との各々の流出口28(先端22)側の延設部32,36のように、図8,4に示す小径部位23の開口幅寸法L0を相互に等しくして、L1<L2とするように、図4に示す延設部32,36の幅寸法L1より図8に示す延設部32,36の幅寸法L2を広げて、突出筒部20Aの縫合代41Aを増やせば、小径部位23をくぐり抜ける突出筒部20Aの抵抗が増し、排気口18の開口時のエアバッグ10Aの内圧値を高い値に設定でき、逆に、突出筒部20,20Aの縫合代41,41Aを減らせば、低い値に設定できる。
さらに、図9,10に示すエアバッグ10Bの突出筒部20Bや図11,12に示すエアバッグ10Cの突出筒部20Cのように、破断可能な縫合糸44や剥離可能な接着剤等の閉塞手段43を利用して、突出筒部20B,20Cの元部21側を、縫合糸44によって縫い付けたり、接着剤により接着して、塞ぎ、突出筒部20B,20Cの反転時の抵抗をさらに高めるようにしてもよい。
なお、図9,10に示すエアバッグ10Bの突出筒部20Bでは、元部21側の小径部位23において、突出筒部20Bの軸方向と直交する方向に沿って、閉塞手段43としての縫合糸44を使用して縫合することにより、塞いでいる。そのため、図10のA,Bに示すように、拡径部24が小径部位23をくぐり抜ける際に、元部21の幅方向の全域の縫合糸44の縫合を解除する必要があることから、排気口18の開口時のエアバッグ10Bの内圧値を、容易に高く設定できる。
一方、図11,12に示すエアバッグ10Cの突出筒部20Cでは、元部21側の小径部位23において、突出筒部20Cの軸方向Zに沿って、閉塞手段としての縫合糸44を縫合して塞いでいる。そのため、図11のB,図12のA,Bに示すように、縫合糸44の破断の始点(元部側端部)43aを一点として、破断時に応力集中を生じさせ易くしており、縫合糸44が破断し始めるエアバッグ10Cの内圧値を設定し易い。その結果、このエアバッグ10Cでは、突出筒部20Cが反転して排気口18が開口される際のエアバッグ10Cの内圧値を、ある程度高い状態として、エアバッグ10C毎に、より安定させることができる。さらに、このエアバッグ10Cでは、縫合糸44が破断し始めれば、突出筒部20Cが密着し合った周壁相互を剥離させつつ、突出筒部20Cが反転しつつ突出することとなり、その突出筒部20Cが周壁を剥離させつつ反転する動作中にも、拡径部24が小径部位23をくぐり抜ける抵抗に合わせて、突出筒部20Cの軸方向Zに沿って縫合した縫合糸44の破断の抵抗を、突出筒部20Cの軸方向Zに沿った閉塞手段43の長さ寸法LC分に比例させて、加えることができる。そのため、このエアバッグ10Cでは、閉塞手段43の長さ寸法LC分に比例させて、突出筒部20Cの全域の反転時間を長くさせることが可能となる。そして、突出筒部20Cの反転時間が長くなれば、エアバッグ10Cが膨張を完了させた後の膨張用ガスGを排気し始めるまでの時間、すなわち、膨張完了形状の維持時間を長くすることが可能となる。
なお、閉塞手段43を利用したエアバッグ10B,10Cでは、突出筒部20B,20Cが反転して排気口18が開口されれば、閉塞手段43としての縫合糸44はその全域で破断されており、支障なく、膨張用ガスGが排気されることとなる。
また、第1実施形態では、エアバッグ10に設けた小径部位23から内径寸法を広げる拡径部24を、一つだけ配設させたものを示したが、図13に示すエアバッグ10Dの突出筒部20Dのように、複数配設させて構成してもよい。この突出筒部20Dでは、三つの小径部位23Dから拡径する拡径部24Dが、三段設けられており、このような構成では、拡径部24Dを設ける数を増やすことにより、突出筒部20Dの全域の反転時間を長くすることが可能となる。すなわち、突出筒部20Dの反転時間が長くなれば、既述したように、エアバッグ10Dが膨張を完了させた後の膨張用ガスGを排気し始めるまでの時間、すなわち、膨張完了形状の維持時間を長くすることが可能となる。なお、図14に示すエアバッグ10Eの突出筒部20Eのように、拡径部24Eを一つとしていても、拡径部24E自体の長さ寸法LEを長くすれば、突出筒部20Eの全域の反転時間を長くすことが可能となるものの、図13に示す構成では、突出筒部20D,20Eの長さ寸法LD,LEが同じで、かつ、小径部位23D,23Eの内径寸法が略同じであれば、拡径部24Dの数が多いエアバッグ10Dの方が、エアバッグ10Eより、突出筒部20Dの反転時間を長くすることが可能となる。逆に、拡径部24Eを一つとして、突出筒部20Eの反転時間を確保できるようにするためには、突出筒部20Eは、長さを長くする必要が生ずる。すなわち、拡径部24Dを設ける数を増やせば、突出筒部20Dの長さを長くせずに、突出筒部20Dをコンパクトにした状態で、容易に、反転時間を長くすることが可能となる。
なお、突出筒部における小径部位から拡径部が広がる角度θ(図14参照)に関し、例えば、平らに展開させた突出筒部20Eにおける小径部位23Eから拡開する拡径部24Eの角度θは、小さければ、拡径部24Eが小径部位23Eをくぐり抜ける際の抵抗を小さくしてしまうことから、拡径部24Eを設ける意義が無くなり、逆に、大きければ、拡径部24Eが小径部位23Eをくぐり抜ける際の抵抗を大きくするが、大きすぎれば、突出筒部20Eが反転不能となってしまう。そのため、小径部位23Eから拡径部24Eの拡径する角度θは、実用上、5〜120°程度の範囲内とすることが望ましい。勿論、小径部位23Eの開口幅寸法L0に対する延設部32,36の幅寸法L3が大きかったり、突出筒部20Eの長さ寸法LEが長ければ、延設部24Eが小径部位23Eをくぐり抜ける抵抗が高くなり、逆に、小径部位23Eの開口幅寸法L0に対する延設部32,36の幅寸法L3が小さかったり、突出筒部20Eの長さ寸法LEが短ければ、延設部24Eが小径部位23Eをくぐり抜ける抵抗が小さくなることから、これらの小径部位23Eの開口幅寸法L0、延設部32,36の幅寸法L3、突出筒部20Eの長さ寸法LEを考慮して、延設部24Eの拡径する角度θを設定してもよい。
また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ10の突出筒部20が、エアバッグ用基布30,34から延びる二枚の延設部32,36を重ねて、重ねた外周縁32a、36a相互を縫合して、形成されている。そのため、このような構成では、延設部32,36を平らに重ねた状態の平面状の縫製により、突出筒部20を形成できて、小径部位23から拡径部24にかけて外広がりのテーパ状とするように、縫合ラインを設けるだけで、容易に、突出筒部20を形成することができる。
さらに、第1実施形態では、突出筒部20を構成する二枚の延設部32,36が、相互に別体とした二枚のエアバッグ用基布30,34にそれぞれ配設されている。そして、延設部32,36をそれぞれ備えた二枚のエアバッグ用基布30,34が、エアバッグ10の外周面12b側となる面を相互に接触させつつ、重ねて縫合され、縫合後に、突出筒部20を外周壁12の内周面12a側に残して、反転されることにより、エアバッグ10が製造されている。そのため、このような構成では、エアバッグ10の外周壁12を縫製により形成する際、外周壁12を構成するエアバッグ用基布30,34における本体部31,35の外周縁31a,35a相互の縫製に続けて、突出筒部20を構成する延設部32,36の外周縁32a,36a相互の縫製を行うことができ、外周壁12と突出筒部20とを同時に形成できて、エアバッグ10の製造が容易となる。
さらに、第1実施形態のエアバッグ10では、二枚のエアバッグ用基布30,34が、平らに展開した外形形状を相互に略等しくして、平らに重ねて外周縁31a,35a相互を縫合することにより、エアバッグ10の外周壁12の全域を形成するような平面バッグタイプとしている。そのため、このような平面バッグタイプのエアバッグ10では、エアバッグ用基布30,34の外周縁31a,35a相互と外周縁32a,36a相互とを縫合するだけで、エアバッグ10の本体部11自体の外周壁12と突出筒部20とを同時に形成できて、一層、エアバッグ10の製造が容易となる。
そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ10に設ける突出筒部20を一つとしたが、図15に示すエアバッグ10Fのように、二つの突出筒部20,20を設けてもよい。
また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ10に設けた突出筒部20の膨張用ガスGを排気する流出口28を、先端22に設けた場合を示したが、図16,17に示すエアバッグ10Gの突出筒部20Gのように、少なくとも一方の延設部36に、流出口28Gを開口させてもよい。この突出筒部20Gでは、延設部32,36の外周縁32a,36a相互の全周を、本体部31,35の外周縁31a,35a相互の全周に連ならせて縫合して、形成されている。このエアバッグ10Gでは、排気口18の開口時には、エアバッグ10G内に入れ込んでいた突出筒部20Gの拡径部24が、小径部位23をくぐり抜けて、反転され、反転途中において、流出口28Gから膨張用ガスGを排気しつつ、突出筒部20Gの全体が反転されて、流出口28Gの全域から膨張用ガスGがエアバッグ10G外へ排気されることとなる。
なお、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ10の保護する拘束対象者を運転者とした場合を示したが、図18に示す第2実施形態のエアバッグ装置M2のように、エアバッグ10Hが助手席に着座した乗員を拘束対象者とする助手席用に適用してもよい。
このエアバッグ10Hは、膨張完了形状として、略長方形状の後面から前方側にかけて上下左右の寸法を狭める略四角錐台形状として構成され、乗員側の後面側を略長方形状の部位を拘束側部13Hとし、拘束側部13Hの外周縁から前方側に延びる周壁部位を車体側部14Hとして構成されている。車体側部14Hの前部側下面には、膨張用ガスを流入させるように、インフレーター3を挿入させる流入用開口15が開口されるとともに、その周囲に、ケース1に取り付けるための取付孔16を配設させている。
そして、第2実施形態の場合には、車体側部14Hの左右両側に、排気口18を形成する突出筒部20Hを配設させている。すなわち、第2実施形態の場合には、エアバッグ10Hの本体部11Hの外周壁12Hから二本の突出筒部20Hを突設させて構成されている。
このエアバッグ10Hを構成する織布は、図20に示すように、外周壁12Hと突出筒部20Hとを形成するエアバッグ用基布としての第1基布51と第2基布57との他に、補強布59と整流布60とを備えて構成されている。補強布59は、図19に示すように、流入用開口15の周縁に結合され、整流布60は、流入用開口15の周縁に結合されるとともに、流入用開口15とインフレーター3との上方を覆うように、左右両端60a,60bを相互に結合させて筒状に形成され、エアバッグ10H内に流入する膨張用ガスを前後両側に向けて整流するように、配設される。
そして、第1基布51は、図20に示すように、平らに展開した状態での上下方向の中間部位において、左右方向の幅寸法を狭めた鼓形状の本体部52と、本体部52の左右両縁の上下に、4つの延設部53,54,55,56を設けている。この第1基布51は、車体側部14Hの略全域を構成しており、上側部52aと下側部52eとの間で括れた部位の左右方向に延びる基準線X1を中心線として、対称的な延設部53,54の外周縁53a,54a相互を縫合して一つの突出筒部20Hを形成し、延設部55,56の外周縁55a,56a相互を縫合して他方の突出筒部20Hを形成している。
このエアバッグ10Hの製造を簡単に述べれば、流入用開口15や取付孔16を設けていない状態として、本体部52におけるエアバッグ10Hの内周面12a側となる流入用開口15の周縁に、補強布59と整流布60とを縫合し、縫合後、補強布59や整流布60とともに、本体部52に、流入用開口15と取付孔16との孔明け加工を行う。ついで、整流布60の左右両端60a,60b相互を縫合して、整流布60を筒状の所定形状に形成する。
その後、本体部52を、上側部52aと下側部52eとの間で左右方向に延びる基準線X1で折り返し、基準線X1の近傍の上側部52aと下側部52eとの重ねた一方の直線状の外周縁相互となる片縁部52b,52f相互と、延設部53,54の外周縁53a,54a相互と、を、流出口28のエリアを除いて、連続的に縫合するとともに、重ねた他方の直線状の片縁部52c,52g相互と、延設部55,56の外周縁55a,56a相互と、を、流出口28のエリアを除いて、連続的に縫合する。ついで、相互に縫合していない上側部52aと下側部52eとを開けば、相互に縫合していない残部周縁52d,52hが、第2基布57の外周縁57aと同形状としており、その残部周縁52d,52hに第2基布57を重ね、重ねた外周縁相互を縫合すれば、エアバッグ10Hを袋状に形成することができる。なお、延設部53,54の外周縁53a,54a相互と、延設部55,56の外周縁55a,56a相互とを縫合して、突出筒部20Hを形成する際には、図示していないが、第1実施形態の突出筒部20と同様に、小径部位23、拡径部24、及び、非拡径部26を形成している。
そして、縫合後、縫合代41が、エアバッグ10Hの外周面側に露出しないように、流入用開口15を利用して、エアバッグ10Hを反転させる。なお、この時、突出筒部20Hは、外周壁12の内周面12a側に残して、エアバッグ10Hは、反転されることとなる。
このように製造したエアバッグ10Hは、第1実施形態と略同様に、リテーナ4を収納させて折り畳んだ後、ケース1に収納して、インフレーター3をケース1に取り付け、インストルメントパネルと兼用のカバー2Hにケース1を組み付けつつ、ケース1を車両のインパネリインホースに連結すれば、エアバッグ装置M2を車両に搭載することができる。
この第2実施形態のエアバッグ装置M2においても、作動時、第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。そして、このエアバッグ10Hでも、二つの突出筒部20Hが、それぞれ、一枚の第1基布51の本体部52から延びる二枚ずつの延設部53,54相互と延設部55,56相互とを重ね、重ねた外周縁53a,54a相互と外周縁55a,56a相互とを縫合して、形成されている。そのため、このような構成でも、延設部53,54相互と延設部55,56相互との平らに重ねた状態の平面状の縫製により、突出筒部20Hを形成できて、小径部位23から拡径部24にかけて外広がりのテーパ状とするように、縫合ラインを設けるだけで、容易に、突出筒部20Hを形成することができる。
なお、この助手席用のエアバッグ装置M2のエアバッグ10Hにおいても、突出筒部20Hとしては、適宜、図8,9,11,13,14,16に示す突出筒部20A,20B,20C,20D,20E,20Gの構成を採用してもよい。
本発明に係る第1実施形態のエアバッグ装置が搭載されたステアリングホイールの平面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置が車両に搭載された状態の前後方向に沿った縦断面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置に使用するエアバッグを平らに展開した状態の底面図である。 第1実施形態のエアバッグの反転前の状態を示す底面図である。 第1実施形態のエアバッグの構成部材を示す斜視図である。 第1実施形態のエアバッグの膨張時の状態を順に示す部分拡大平面図である。 第1実施形態のエアバッグの膨張時の状態を順に示す部分拡大縦断面図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後の突出筒部付近を示す平面図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部における他の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後における膨張完了直後との突出筒部付近を示す図である。 図9に示した突出筒部が、反転して排気口を開口させる状態を順に示す図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部におけるさらに他の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後における膨張完了直後との突出筒部付近を示す図である。 図11に示した突出筒部が、反転して排気口を開口させる状態を順に示す図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部におけるさらに他の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後の突出筒部付近を示す平面図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部におけるさらに他の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後の突出筒部付近を示す平面図である。 第1実施形態のエアバッグにおけるさらに他の変形例を示す底面図である。 第1実施形態のエアバッグの突出筒部におけるさらに他の変形例を示すもので、エアバッグ自体の反転前と反転後における膨張完了直後との突出筒部付近を示す図である。 図16に示した突出筒部が、反転して排気口を開口させる状態を順に示す図である。 第2実施形態のエアバッグ装置における車両への搭載状態を示す断面図である。 第2実施形態のエアバッグにおける単体での膨張完了時を示す斜視図である。 第2実施形態のエアバッグの構成部材を示す平面図である。
符号の説明
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H…エアバッグ、
12,12H…外周壁、
12a…(エアバッグの)内周面、
18…排気口、
20,20A,20B,20C,20D,20E,20G,20H…突出筒部、
20a…(突出筒部の)内周面、
21…(突出筒部の)元部、
22…(突出筒部の)先端、
23,23D,23E…小径部位、
24,24D,24E…拡径部、
30,34…エアバッグ用基布、
32,36,53,54,55,56…延設部、
51…(エアバッグ用基布)第1基布、
G…膨張用ガス、
M1,M2…エアバッグ装置。

Claims (5)

  1. 折り畳まれて収納された状態から膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグが、折り畳み可能に可撓性を有した外周壁を備えるとともに、膨張用ガスを排気させる排気口を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグの前記排気口が、前記外周壁から筒状に延びる突出筒部の内周側から構成され、
    前記突出筒部が、前記エアバッグの外周壁の内周面から前記突出筒部の先端に向かって、小径部位から内径寸法を広げる拡径部を、少なくとも一つ配設させて構成され、
    前記エアバッグが、前記突出筒部を前記外周壁の内周側に入れ込んで、折り畳まれて収納され、
    膨張用ガスを流入させて膨張した前記エアバッグの膨張完了後に、入れ込まれた前記突出筒部が反転して前記エアバッグ内から前記エアバッグ外に突出し、前記突出筒部の内周側から構成される前記排気口を開口させるように、前記突出筒部における小径部位の内径寸法を含めた内外周の形状が、設定されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグの突出筒部が、小径部位から内径寸法を広げる拡径部を、複数配設させて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグの突出筒部が、前記外周壁の少なくとも一部を構成するエアバッグ用基布から延びる二枚の延設部を重ね、重ねた外周縁相互を縫合して、形成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記突出筒部を構成する二枚の前記延設部が、相互に別体とした二枚の前記エアバッグ用基布にそれぞれ配設され、
    前記延設部を備えた前記各エアバッグ用基布が、前記エアバッグの外周面側となる面を相互に接触させつつ、重ねて縫合され、縫合後に、前記突出筒部を前記外周壁の内周側に残して、反転されることにより、前記エアバッグが製造されていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記二枚のエアバッグ用基布が、平らに展開した外形形状を相互に略等しくして、平らに重ねて外周縁相互を縫合することにより、前記エアバッグの外周壁を形成するように、構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置。
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