JP2009143688A - シート材給送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重送防止機構を備え、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することが可能なシート材給送装置を提供する
【解決手段】シート材給送装置は、フィードローラ11と分離ローラ12との当接部である分離ニップと、トルクリミッタ12bと、を給送・分離部に備えている。トルクリミッタ12bは、分離ニップに複数枚のシート材が進入すると分離ローラ12を停止させて、フィードローラ11に当接する最上位のシート材以外の2枚目以降のシート材を分離ニップ部に滞留させる。2枚目以降のシート材は、最上位のシート材が分離ニップに挟持されている間にフィードローラ11が逆転方向へ回転させられることにより、これに従動して回転する分離ローラ12から離間させられる。分離ニップに挟持されている最上位のシート材は、再びフィードローラ11が正転方向へ回転させられることにより分離ニップを搬送方向下流側に搬送させられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、一度の給送動作時に複数のシート材が送り出される、いわゆる重送を防止する機構を備えたシート材給送装置に関する。
重送を防止する機構を備えたシート材給送装置としては、リタードローラ方式、簡易リタードローラ方式、などを用いたものが挙げられる。
リタードローラ方式のシート材給送装置は、特許文献1に示すように、トルクリミッタを備えた分離ローラを有しており、これにより重送を防止する。フィードローラと分離ローラとの当接部(分離ニップ)にシート材が1枚進入すると、分離ローラはシート材を介してフィードローラのシート材を搬送方向下流側へ搬送する回転方向(以下、「正転方向」という。)への回転に従動して回転させられる。しかし、分離ニップにシート材が複数枚進入すると、分離ローラに対してトルクリミッタが作動する。これにより、分離ローラはフィードローラの正転方向の回転には従動せずに、強制的に、シート材を搬送方向下流側へ搬送する回転方向とは反対の回転方向(以下、「逆転方向」という。)への回転をさせられる。分離ローラの表面はシート材より摩擦係数が高いため、分離ローラに当接している2枚目以降のシート材は、分離ローラの逆転方向の回転によりシート材が搬送される方向とは反対の方向に戻される。そうするとフィードローラに当接している1枚のシート材のみしかフィードローラによってシート材の搬送経路の分離ニップより先に搬送されない。このように、リタードローラ方式のシート材給送装置は重送を防止することができる。
簡易リタードローラ方式のシート材給送装置は、リタードローラ方式のシート材給送装置と同様に、トルクリミッタを備えた分離ローラを有しており、これにより重送を防止する。しかし、簡易リタードローラ方式のシート材給送装置は、分離ローラを逆転方向へ回転させる独自の駆動源を備えていない。したがって、分離ニップにシート材が複数枚進入してトルクリミッタが作動すると、分離ローラは逆転方向へ回転することなく停止する。そうすると分離ローラに当接している2枚目以降のシート材はフィードローラによってシート材の搬送経路の分離ニップより搬送方向下流側には搬送されず、フィードローラに当接している1枚のシート材のみがフィードローラによって搬送される。このように、簡易リタードローラ方式のシート材給送装置も重送を防止することができる。
特開2000−177874号公報
しかしながら上記従来技術においては、重送を防止する機構を作動させるための制約がある。
まず、リタードローラ方式のシート材給送装置においては、給送動作中には常に分離ローラを逆転方向へ回転させるための駆動力を分離ローラに伝達させなければならないことがある。そのため、機構の複雑化、装置の大型化、装置製造の高コスト化が生じてしまう。また、搬送中の1枚のシート材以外の分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材は、分離ローラにより搬送される方向とは反対の方向に強制的に戻されるため、搬送中のシート材との間に摺擦による負荷が生じ、シート材に摺擦キズが発生することがある。
簡易リタードローラ方式のシート材給送装置によれば、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除する機構を設ける必要がある。たとえば、搬送中の1枚のシート材が所定量搬送されたタイミングで、分離ニップ部に滞留しているシート材を分離ニップ部から排除するための戻しレバーを作動させる手法がある。
この手法を用いる場合、従来の簡易リタードローラ方式のシート材給送装置では、分離ニップ部に滞留しているシート材を傷めないように、分離ニップを開放させた状態で戻しレバーを作動させる必要があった。よって、戻しレバーは少なくとも搬送中のシート材が分離ニップを通過してフィードローラの回転によらずに搬送可能な位置まで搬送された後に作動させる必要があった。
したがって、搬送中のシート材がフィードローラの正転方向の回転により分離ニップを搬送されている間は、分離ニップ部に2枚目以降のシート材が滞留している。その間、搬送中のシート材の記録裏面と分離ニップ部に滞留しているシート材の記録面とが、分離ニップ部において互いに摺擦しあっている。このシート材同士の摺擦によって、シート材に摺擦キズが発生してしまうことがあった。この摺擦キズは、特に写真記録用のメディアなどの光沢を有した記録面において顕著に発生していた。
そこで、本発明は、重送防止機構を備え、シート材の分離および搬送中にシート材同士に生じうる摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することが可能なシート材給送装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のシート材給送装置は、シート材を積載する積載手段と、前記積載手段に積載された前記シート材を給送する給送手段と、前記給送手段により給送される前記シート材を1枚に分離する分離手段と、を有するシート材給送装置において、前記分離手段は、フィードローラと前記フィードローラの回転に従動して回転可能な分離ローラとの当接部であり前記フィードローラの回転により前記シート材を挟持しながら搬送する分離ニップと、前記分離ローラの回転を制限するトルクリミッタと、を備えており、前記トルクリミッタは、前記分離ニップに1枚の前記シート材が進入したときには前記分離ローラを前記フィードローラの回転に従動して回転させることにより前記シート材を搬送させ、前記分離ニップに複数枚の前記シート材が進入したときには前記分離ローラを停止させることにより前記フィードローラに当接する1枚の前記シート材以外の前記シート材を前記分離ニップ部に滞留させるように作動し、前記分離ニップ部に滞留している前記シート材は、前記フィードローラに当接している1枚の前記シート材が前記分離ニップに挟持されている間に、前記フィードローラの回転方向が前記シート材を搬送方向下流側へ搬送する回転方向である正転方向から該正転方向とは反対の方向である逆転方向へ変更させられ、前記分離ローラが前記フィードローラに従動して前記逆転方向に回転させられることにより、前記分離ローラから離間させられ、さらに、前記フィードローラに当接して前記分離ニップに挟持されている前記1枚のシート材は、前記フィードローラの回転方向が前記逆転方向から前記正転方向へ再び変更させられることにより、前記分離ニップを前記搬送方向下流側へ搬送させられるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、重送防止機構を備え、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することが可能なシート材給送装置を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るシート材給送装置の斜視図、図2はそのシート材給送装置の図1の矢印A方向から見た正面図である。
本実施形態に係るシート材給送装置は、シート材積載部と、給送・分離部と、重送防止部と、を有している。そこで、図1,図2等を参照してこれらの概略を項目に分けて順次述べる。
(A)シート材積載部
シート材積載部は、シート材給送装置のフレームであるASF(オート・シート・フィーダ)ベース15と、ASFベース15に積載されたシート材を後述の給送ローラ11に押圧する圧板16と、を有している。またシート材積載部は、シート材が搬送される方向に直交する方向の両端の位置決めをするサイドガイド18を有している。圧板16の給送ローラ11への押圧は圧板ばね(不図示)によってなされている。またシート材積載部は、給送されたシート材が給送ローラ11に接触することを防止する給送コロ19を有している。
ASFベース15は、シート材が搬送される方向に直交する方向の両端の位置決め基準となるシート材搬送基準部15aと、シート材が積載されてシート材が搬送される方向の位置決め基準となるシート材積載面部15bと、を備えている。これらによって、シート材積載部はASFベース15に積載されたシート材を給送・分離部へスムーズに供給することができる。
圧板16は、上端近傍がASFベース15に回動支軸を介して回動可能に支持されており、ばね(不図示)やカム(不図示)等により動作が規制され、圧板ばねの弾性力によって給送ローラ11に近接する方向へ付勢されている。圧板16は、後述の給送軸ギア23に設けられたカムにより給送ローラ11から離間する方向に強制的に押し戻されることができるように構成されている。圧板16の給送ローラ11に対する当接、離間動作により、ASFベース15に積載されたシート材の給送のタイミングが制御されている。
サイドガイド18は、ASFベース15の一部から突出するように形成されたシート材搬送基準部15aをシート材が搬送される方向に直交する方向の両端の位置決め基準として、積載されたシート材のシート材搬送基準部15aに対向する側を規制している。
圧板16は、シート材を搬送していないいわゆる待機状態においては、給送ローラ11から離間された所定の退避位置に配置されており、給送ローラ11と圧板16との間に所定量のシート材を積載するための間隙が確保されている。
シート材を積載するには、まずシート材をシート材搬送基準部15aに沿わせて給送ローラ11と圧板16との間隙に挿入した後に、サイドガイド18を図1中の矢印C方向に移動させてシート材幅に合わせる。サイドガイド18の移動が可能であることにより、所定範囲で任意の幅のシート材をスムーズに搬送することができる。
サイドガイド18は、圧板16にシート材が搬送される方向に直交する方向への滑動が可能なように取り付けられている。また、サイドガイド18が不用意に移動されることを防止するために、サイドガイド18にはラッチ(不図示)が形成されており、圧板16に刻まれたラッチ溝(不図示)に係合されることにより固定されている。サイドガイド18は、サイドガイド18に設けられたレバー部(不図示)を操作してラッチによる係合状態を解除させることにより移動可能となる。
積載されたシート材は、重力によって下方に付勢されることにより、シート材が搬送される方向の先端がASFベース15に形成されたシート材積載面部15bに突き当てられる。また、シート材積載面部15bはリブ状に形成されていることにより、給送時のシート材との摩擦による負荷が低減されている。
(B)給送・分離部
給送・分離部は、給送ローラ11と分離ローラ12とを備えたローラ部と、このローラ部を駆動させるための駆動機構部と、を有している。本実施形態に係るシート材給送装置の給送ローラ11は、シート材を給送する役割のほか、分離ローラと対になってシート材を分離するフィードローラとしての役割も兼ねている。
ローラ部は、シート材を給送する給送ローラ11と、シート材搬送の補助をする補助ローラ11aと、シート材を分離する分離ローラ12と、この分離ローラ12に所定のトルクを付与するトルクリミッタ12bと、を備えている。給送ローラ11は、給送軸10によって回転可能に支持されている。
給送ローラ11と分離ローラ12とは、シート材を分離、搬送する分離ニップを構成している。分離ローラ12は、分離ローラホルダ28に回転軸を支持されることにより取り付けられており、分離ローラ押圧ばね27によって給送ローラ11に近接する方向へ付勢されている。
上述したシート材積載部の圧板16は、所定のタイミングでASFベース15に積載されたシート材を給送ローラ11に押圧する。給送ローラ11は、圧板16によってシート材を押圧されるとともに回転駆動させられる。そのため、給送ローラ11に当接する積載されたシート材のうち最上位のシート材が、給送ローラ11の表面の摩擦力を受けて給送ローラ11により搬送される。このように給送ローラ11は表面の摩擦力を利用してシート材を搬送するため、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)等の摩擦係数が比較的高いゴム材や、発泡ウレタン等の樹脂材によって形成されるのが好ましい。
図3は本実施形態に係るシート材給送装置における給送・分離部の駆動機構部を図1の矢印B方向から見た側断面図、図4はその駆動機構部の正面図である。図4では、給送軸10、給送ローラ11、などのローラ部の構成部品は省略した。
駆動機構部は、重送を防止する戻しレバー13と、戻しレバー13に駆動力を伝達する戻しレバー制御カム14と、を有している。また駆動機構部は、本体側の駆動ギア(不図示)から伝達された駆動力を伝達するASF入力ギア21と、ASF入力ギア21に噛合して駆動力を伝達するASFダブルギア22と、を有している。また駆動機構部は、給送軸10に固定されてASFダブルギア22からの駆動力を給送ローラ11へ伝達する給送軸ギア23と、戻しレバー13と分離ローラ12とを駆動制御するASFコントロールギア24と、を有している。
図2,図3,図4に示すように駆動機構部は、戻しレバー13を一方向に回転させるように付勢する戻しレバー付勢ばね26と、戻しレバー13と戻しレバー制御カム14の相対位置を一方向に付勢する戻しレバーばね25と、を有している。また駆動機構部は、分離ローラ12を給送ローラ11に近接する方向へ付勢する分離ローラ押圧ばね27と、分離ローラ12を回転可能に支持する分離ローラホルダ28と、を有している。
本体側の駆動ギアからASF入力ギア21に駆動力が伝達され、ASF入力ギア21はその駆動力により図3の矢印F方向に回転させられる。その回転の駆動力は、ASFダブルギア22を介して減速されながら給送軸ギア23に伝達されて、給送軸ギア23は図3の矢印E方向に回転させられる。本体側の駆動力はこのように給送ローラ11に伝達される。
ASFコントロールギア24の片面にはカム24aが形成されており、戻しレバー付勢ばね26により一方向に付勢された戻しレバー制御カム14のカムフォロワ部14aが、ASFコントロールギア24のカム24aに押し当てられている。よって、戻しレバー制御カム14のカムフォロワ部14aは、カム24aの回転に合わせてその外周に沿って移動する。すなわち、戻しレバー13は、給送軸ギア23とASFコントロールギア24と戻しレバー制御カム14とを介して、給送軸10の駆動に同期してカム24aの外周の形状に応じて駆動させられる。
ASFコントロールギア24のカム24aが形成されている面の反対の面には、カム(不図示)が形成されている。給送軸10の駆動力は、このカムを通じて分離ローラ制御カム(不図示)に伝達される。分離ローラ12は、分離ローラ制御カムの動作によって、給送ローラ11に近接する方向へ分離ローラ押圧ばね27で付勢されている方向とは反対の方向へ押し戻され、当接していた給送ローラ11から離間させられる。このように、給送ローラ11と分離ローラ12との当接、離間の動作は、給送軸10の駆動に同期して制御されるようになっている。
なお、上述した圧板16の当接、離間の動作は、給送軸10上の両端部に設けられたカム(不図示)により制御される。給送軸10が回転して、これらのカムが圧板16の両端部に同時に当接して均一に押圧し、圧板16が給送ローラ11に近接する方向へ圧板ばねで付勢されている方向とは反対の方向へ押し戻され、当接していた給送ローラ11から離間させられる。
シート材が給送される際、給送ローラ11と積載されたシート材の最上位のシート材との間の摩擦力が、最上位のシート材とその直下のシート材との間の摩擦力より大きいために、通常は最上位のシート材のみが給送される。しかし、表面の摩擦係数が比較的高いシート材を使用する場合には、一度に複数枚のシート材が給送されてしまうことが考えられる。それ以外でも、例えばシート材裁断時にシート材端部に形成されたバリの影響がある場合や、静電気によるシート材同士の貼り付きがある場合等には、給送ローラ11によって一度に複数枚のシート材が給送されてしまう場合がある。
ここで、図7を参照して本実施形態に係るシート材給送装置における最上位のシート材のみを分離して給送する機構を説明する。
図7は、本実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの断面図である。図7(a)はその分離ローラの回転軸に垂直な断面図であり、図7(b)はその分離ローラの回転軸を含む面の断面図である。
本実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラ12は、分離ローラ12とともに回転する分離ローラ支軸32を有している。分離ローラ12の回転軸にはトルクリミッタ12bが設けられている。トルクリミッタ12bは、金属材料あるいはプラスティック等の樹脂材料によって形成されたコイルばね33と、分離ローラホルダ28に回転しないように固定されたトルクリミッタ軸31と、を有している。分離ローラ支軸32はトルクリミッタ軸31に軸着されている。コイルばね33はトルクリミッタ軸31に巻き付いた状態でトルクリミッタ12bに収納されている。
トルクリミッタ12bは、分離ローラ支軸32に対してトルクリミッタ12bのコイルばね33を作用させることによって、分離ローラ12へのトルクリミッタとしての機能が発揮できるように構成されている。コイルばね33は、分離ローラ12が正転方向へ回転しようとするトルクを分離ローラ支軸32が受けると、コイルばね33のトルクリミッタ軸31への巻き付きが緩む方向にトルクを受けるように設けられている。
そのトルクが所定以上であると、分離ローラ12はトルクリミッタ12bのコイルばね33を緩めながら所定角度まで回転する。このとき、そのトルクによりトルクリミッタ12bのコイルばね33とトルクリミッタ軸31との間にかかる力が、コイルばね33とトルクリミッタ軸31との間の静止摩擦力を超えている。そうすると、コイルばね33はトルクがかかっている方向へトルクリミッタ軸31に対して滑動するので、分離ローラ12は正転方向へ回転させられる。
一方、分離ローラ12が受けるトルクが所定以下である場合には、トルクリミッタ12bのコイルばね33はトルクリミッタ12bのトルクリミッタ軸31に対して滑動しないため、分離ローラ12は正転方向の回転をせずに停止する。すなわち、トルクリミッタ12bは、分離ローラ12が受けるトルクが所定以下の場合に分離ローラ12の正転方向の回転を停止させる機能を有している。このように、トルクリミッタ12bは、分離ローラ12を正転方向へ回転させるために必要なトルクの下限を制限している。
また、分離ローラ12の表面は、給送ローラ11と同程度の摩擦係数を有するゴムや発泡ウレタン等の材料によって形成されている。これによって、給送ローラ11と分離ローラ12とによって形成された分離ニップ部にシート材が進入していないときに、給送ローラ11に従動して分離ローラ12が回転させられる。
給送ローラ11と分離ローラ12との間の分離ニップは、給送ローラ11とシート材とが最初に当接する点よりシート材が搬送される方向における下流側に形成されている。給送ローラ11に当接しているシート材は、給送ローラ11の正転方向の回転によって分離ニップ部に送り込まれる。
給送ローラ11と分離ローラ12との間に形成された分離ニップ部に1枚のシート材が進入した場合には、給送ローラ11とシート材との間に生じた摩擦力はシート材を介して分離ローラ12に付与される。トルクリミッタ12bが作動して分離ローラ12を停止させるトルクは、この摩擦力により分離ローラ12が受けるトルクよりも小さい値に設定されている。そのため、このときトルクリミッタ12bは作動せずに分離ローラ12は正転方向へ回転する。このように、シート材は給送ローラ11と分離ローラ12とに挟持されて給送ローラ11の駆動力によって搬送される。
分離ニップ部に2枚のシート材が進入した場合には、給送ローラ11と上のシート材との間に生じた摩擦力は下のシート材に付与される。このとき、上のシート材と下のシート材との間に生じた摩擦力が分離ローラ12に付与される。トルクリミッタ12bが作動して分離ローラ12を停止させるトルクは、この摩擦力により分離ローラ12が受けるトルクよりも大きい値に設定されている。そのため、このときトルクリミッタ12bが作動して分離ローラ12は停止させられる。また、シート材の摩擦係数は給送ローラ11の摩擦係数よりも低いため、上のシート材と下のシート材との間に生じる摩擦力は、給送ローラ11と上のシート材との間に生じる摩擦力よりも小さい。そのため、上のシート材は下のシート材の上を滑動して給送ローラ11により搬送される。以上により下のシート材は分離ニップ部に滞留し、上のシート材のみが給送ローラ11の駆動力によって搬送される。
(C)重送防止部
上述のように、本実施形態に係るシート材給送装置によれば2枚のシート材が給送ローラ11と分離ローラ12とによって形成された分離ニップに進入したときに、上のシート材のみを分離ニップで分離させて搬送することが可能である。しかしながら、3枚以上のシート材が分離ニップ部に進入した場合には、分離ニップで分離しきれずに複数枚のシート材が同時に搬送されてしまう、いわゆる重送が発生してしまう可能性がある。また、2枚のシート材が分離ニップ部に進入した場合であっても、上のシート材のみが搬送された後に分離ニップ部に滞留しているシート材を残したまま連続して更に次のシート材が分離ニップ部に進入してしまうと重送が発生する可能性がある。この重送を防止するために、本実施形態に係るシート材給送装置は重送防止部を備えている。
重送防止部は、上述した戻しレバー13および戻しレバー制御カム14などにより構成されている。図2に示すように、一本の支軸にその支軸と一体的に戻しレバー13が3本設けられており、そのうち2本は給送ローラ11の両端に配置されている。図3に示すように、その支軸には戻しレバー制御カム14が形成されており、戻しレバー制御カム14の駆動力はその支軸を介して戻しレバー13に伝達される。
次に、本実施形態におけるシート材給送装置を備えた記録装置に、シート材に記録するための記録命令が発令された場合の、本実施形態におけるシート材給送装置の動作を図5および図6に示すフローチャートに従って説明する。
図5は、本実施形態に係るシート材給送装置の分離ニップ部の側断面図である。図6は、そのシート材給送装置の一連の動作の流れを示したフローチャートである。
まず記録装置は、記録命令を受けるとシート材を記録装置の記録部に搬送するための給送命令を発令する(S1)。記録装置はこの給送命令の際に、どのような記録をどのシート材に行うかの判断を行い(S2)、記録するシート材が摺擦キズのつきやすい写真記録用のメディア等であった場合には本実施形態に係るシート材給送装置での給送動作を実施させる。記録装置は、他のシート材、例えば普通紙であった場合には通常の給送動作を実施させる(S3)。
記録装置により写真記録用のメディアに記録する命令が発令された場合、本実施形態に係るシート材給送装置が作動する。まず、シート材が給送ローラ11および分離ローラ12で形成された分離ニップへと給送されるために、圧板16が圧板ばねで給送ローラ11に近接する方向へ押圧されることによりシート材が給送ローラ11へ当接される。そして、給送ローラ11は正転方向へ回転させられる(S4)。なお、図5(a)において正転方向の回転は、給送ローラ11については矢印D1方向への回転であり、分離ローラ12については矢印H1方向への回転である。
図5(a)に示すように、積載されていたシート材のうち複数枚のシート材が分離ニップ部に進入すると、進入したシート材のうち給送ローラ11に当接する最上位のシート材20は、分離ニップを通って給送ローラ11によって搬送される。一方、給送ローラ11に当接しない2枚目以降のシート材20aは、分離ローラ12のトルクリミッタ12bが作動することにより分離ローラ12が停止するため分離ニップ手前に滞留する。
また、図7に示すように、分離ローラ支軸32とコイルばね33との間には、分離ローラ支軸32に対してコイルばね33が作用しない回転領域Gが確保されている。これにより、分離ローラ12は、回転領域Gの分だけはトルクリミッタ12bのコイルばね33の作用を受けずに自由に回転することができる。
給送ローラ11は、シート材が分離ニップ部に進入する前に少なくとも回転領域Gの分だけ正転方向へ回転させられるように制御されている。これにより、シート材が分離ニップ部に進入したときに、給送ローラ11に従動する分離ローラ12のトルクリミッタ12bが、回転領域Gにより作動しないことを防止することができる。よって、複数枚のシート材が分離ニップ部に進入してきたときには、トルクリミッタ12bはすぐに作動してシート材を分離するので、最上位のシート材20のみが給送ローラ11により搬送される。
分離ニップ手前で滞留している2枚目以降のシート材20aは、前述のとおり、シート材同士の摺擦によりシート材に摺擦キズがつくのを防止するために、分離ニップ部から排除する必要がある。そのために本実施形態に係るシート材給送装置は、リタードローラ方式のシート材給送装置と同様に、分離ローラの逆転方向の回転により分離ニップ部に滞留しているシート材を排除させる機構を有している。
給送ローラ11の正転方向の回転により搬送中の最上位のシート材20の先端が、分離ニップから所定量搬送された位置まで到達したことが検知器Pにより検知されると(S5)、給送ローラ11の正転方向への回転は一旦停止させられる(S6)。その後、給送ローラ11の回転は、逆転方向への回転へと変更させられる(S7)。なお、図5(b)において逆転方向の回転は、給送ローラ11については矢印D2方向への回転であり、分離ローラ12については矢印H2方向への回転である。
このとき、分離ローラ12は給送ローラ11に従動し、回転領域Gの分だけコイルばね33の影響を受けずに逆転方向へ回転することができる。分離ローラ12が給送ローラ11に従動して逆転方向へ回転することによって、分離ニップ部に滞留していた2枚目以降のシート材20aは、分離ローラ12の表面との摩擦力で分離ニップ部から排除される。
図5に示すように、分離ニップ部にはシート材規制部材30が備えられている。シート材規制部材30は、シート材の給送開始時には開放されているが、カム(不図示)等を通じて給送ローラ11の逆転動作と連動して矢印J方向に回動することによって分離ニップ部とシート材積載部との間を遮断するように構成されている。これにより、最上位のシート材20の搬送が再開されても、2枚目以降のシート材20aは、分離ニップ部に進入できないようになっており、搬送される最上位のシート材20と摺擦しない位置に留まる。
このとき、シート材の給送開始時にはシート材を給送ローラ11へ押圧していた圧板16も、カム(不図示)等を通じて給送ローラ11の逆転動作と連動してシート材から離間させられる。これにより、給送ローラ11の逆転動作による2枚目以降のシート材20aの分離ニップ部からの排除がスムーズに行われる。
シート材の種類、サイズ、厚み等により2枚目以降のシート材20aを分離ニップ部から排除させるために必要な給送ローラ11の逆転方向の回転量は異なる場合がある。そのため、給送ローラ11の逆転方向の回転量は個別に設定することで変更可能であり、これにより各種シート材に対応させることができる。また、回転領域Gを給送ローラ11の逆転方向の回転量よりも十分大きくしておくことで、より多くの種類のシート材に対応させることができる。給送ローラ11の逆転動作によって、最上位のシート材20の先端が各種シート材ごとに設定された位置に到達したとき、給送ローラ11の逆転方向の回転は停止させられる(S8、S9)。
その後、給送ローラ11が正転方向へ回転させられる(S10)ことで、最上位のシート材20は、分離ニップ部から排除された2枚目以降のシート材20aと接触させることなく、記録開始位置まで搬送される(S11)。そして、搬送されたシート材20に記録するために必要な記録開始準備動作が行われて(S12)、本実施形態に係るシート材給送装置による給送動作は終了する(S13)。
上述の構成によれば、分離ローラ12の逆転方向の回転により2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除することができる。よって、本実施形態に係るシート材給送装置によれば、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することができる。
なお、分離ニップ部から排除された2枚目以降のシート材は、分離ローラが給送ローラに従動して逆転方向へ回転することにより分離ローラから離間させられている。これにより、再び給送ローラが正転方向へ回転して搬送が再開された最上位のシート材が2枚目以降のシート材と接触することを防ぐことができる。そのため、本実施形態に係るシート材給送装置は、シート材規制部材を備えていなくてもシート材同士の摺擦を抑制することができるので、本発明の目的を達成することができる。
(第2の実施形態)
図8および図9は本発明の第2の実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの断面図である。図8(a),図9はその分離ローラの回転軸に垂直な断面図であり、図8(b)はその分離ローラの回転軸を含む面の断面図である。なお、本実施形態に係るシート材給送装置は、分離ローラ以外の構成は第1の実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラ12は、分離ローラ12とともに回転する分離ローラ支軸32aを有している。トルクリミッタ12cのコイルばね33aは、分離ローラホルダ28に支持されるトルクリミッタ軸31aに巻き付けてある。トルクリミッタ12cは、分離ローラ支軸32aに対してトルクリミッタ12cのコイルばね33aを作用させることによって、分離ローラ12へのトルクリミッタとしての機能が発揮できるように設けられている。また、トルクリミッタ軸31aには、ラッチ部34が形成されている。
図9に示すように、本実施形態に係るシート材給送装置は、分離ローラ12の近傍に、ばね(不図示)等で矢印K1方向に付勢されたストッパ35を有しており、ストッパ35はトルクリミッタ軸31aのラッチ部34と噛み合っている。
図9(a)に示すように、トルクリミッタ軸31aが矢印H1方向に回転しようとするトルクは、トルクリミッタ軸31aのラッチ部34が受けるストッパ35の矢印K1方向の付勢力を強める方向に働く。そのため、トルクリミッタ軸31aはストッパ35により固定されて矢印H1方向には回転しない。
一方、図9(b)に示すように、トルクリミッタ軸31aが矢印H2方向に回転しようとするトルクは、トルクリミッタ軸31aのラッチ部34が受けるストッパ35の矢印K1方向の付勢力を押し戻す方向に働く。そのため、トルクリミッタ軸31aは、トルクリミッタ軸31aの矢印H2方向のトルクによってストッパ35がラッチ部34から外れることにより矢印H2方向には回転する。
シート材が分離ニップに進入して給送ローラ11が正転方向へ回転させられると、分離ローラ12は給送ローラ11に従動して矢印H1方向に正転方向へ回転しようとする。このとき、図9(a)に示すように、トルクリミッタ軸31aはストッパ35で固定されており矢印H1方向に回転することはできない。そうすると、トルクリミッタ12cは、トルクリミッタ軸31aに係合されたコイルばね33aが分離ローラ支軸32aに作用するため、分離ローラ12へのトルクリミッタとしての機能が発揮できる。よって、分離ニップ部に複数枚のシート材が進入した場合には、トルクリミッタ12cが作動することによって、分離ローラ12は停止して最上位のシート材20のみが給送ローラ11により搬送される。
また、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材20aを分離ニップ部から排除するために、給送ローラ11が逆転方向へ回転させられると、分離ローラ12は給送ローラ11に従動して矢印H2方向に逆転方向へ回転しようとする。このとき、図9(b)に示すように、ストッパ35はラッチ部34から外れる方向のトルクを受け、トルクリミッタ軸31aはストッパ35の固定から解放され矢印H2方向に回転する。そうすると、トルクリミッタ軸31aに係合されたコイルばね33aが、分離ローラ12の分離ローラ支軸32aとともに回転する。よって分離ローラ12は、トルクリミッタ12cに妨げられずに逆転方向へ回転することができるため、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材20aを分離ニップ部から排除することができる。
上述の構成によれば、分離ローラ12の逆転方向の回転により2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除することができる。よって、本実施形態に係るシート材給送装置によれば、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することができる。
(第3の実施形態)
図10は本発明の第3の実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの斜視図および断面図である。図10(a)はその分離ローラの斜視図であり、図10(b)はその分離ローラの回転軸に垂直な断面図であり、図10(c)はその分離ローラの回転軸を含む面の断面図である。なお、本実施形態に係るシート材給送装置は、分離ローラ以外の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラ12は分離ローラ支軸32cを有している。トルクリミッタ12dはトルクリミッタ軸31cと、トルクリミッタ軸31cに巻き付けられたコイルばね33cと、トルクリミッタ36と、トルクリミッタ36に巻き付けられたコイルばね33dと、を備えている。トルクリミッタ軸31cの端部はDカット加工がされており、分離ローラホルダ28にトルクリミッタ軸31cが回転しないように固定されている。
トルクリミッタ12dは、コイルばね33cを分離ローラ支軸32cに対して作用させることによって、分離ローラ12の正転方向の回転へのトルクリミッタとしての機能が発揮できるように設けられている。またトルクリミッタ12dは、コイルばね33dをトルクリミッタ軸31cに対して作用させることにより、分離ローラ12の逆転方向の回転へのトルクリミッタとしての機能が発揮できるように設けられている。
シート材が分離ニップに進入して給送ローラ11が正転方向へ回転させられると、分離ローラ12は給送ローラ11に従動して正転方向へ回転しようとする。このとき、コイルばね33dはトルクリミッタ軸36に対して締め付ける方向のトルクを受けるように設けられており、トルクリミッタ軸31cは回転することができない。一方、コイルばね33cはトルクリミッタ軸31cに対して緩む方向へのトルクを受けるように設けられており、分離ローラ12の分離ローラ支軸32cがコイルばね33cに作用される。以上より、分離ローラ12の正転方向の回転に対しては、トルクリミッタ12dのコイルばね33cとトルクリミッタ軸31cとがトルクリミッタとしての機能を発揮する。よって、分離ニップ部に複数枚のシート材が進入した場合には、分離ローラ12は停止して最上位のシート材20のみが給送ローラ11により搬送される。
また、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材20aを分離ニップ部から排除するために、給送ローラ11が逆転方向へ回転させられると、分離ローラ12は給送ローラ11に従動して逆転方向へ回転しようとする。このとき、コイルばね33cはトルクリミッタ軸31cに対して締め付ける方向のトルクを受けるように設けられており、分離ローラ支軸32cは回転することができない。一方、コイルばね33dはトルクリミッタ軸36に対して緩む方向へのトルクを受けるように設けられており、トルクリミッタ軸31cがコイルばね33dに作用される。以上より、分離ローラ12の逆転方向の回転に対しては、第2のトルクリミッタ12dのコイルばね33dとトルクリミッタ軸36とがトルクリミッタとしての機能を発揮する。よって分離ローラ12は給送ローラ11に従動して逆転方向へ回転することができるため、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材20aを分離ニップ部から排除することができる。
上述の構成によれば、分離ローラ12の逆転方向の回転により2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除することができる。よって、本実施形態に係るシート材給送装置によれば、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することができる。
(第4の実施形態)
図11および図12は、第4の実施形態に係るシート材給送装置の側断面図である。なお、本実施形態に係るシート材給送装置は、シート材を分離ニップ部へ送り込む給送ローラとは別に、複数枚のシート材を分離するフィードローラを設けた点でのみ第1の実施形態に係るシート材給送装置と異なる。それ以外の構成については第1の実施形態に係るシート材給送装置と同様である。
図11は本実施形態に係るシート材給送装置のシート材給送時の状態を示している。給送ローラ37は給送ローラ規制支持部材38に回転可能に支持されている。ASFベース15に積載されたシート材20bは、シート材20bを給送する給送ローラ37により、シート材20bを分離するフィードローラ39と分離ローラ12により形成された分離ニップ部へ給送される。フィードローラ39は給送ローラ37に同期して正転方向へ回転し始めるように構成されている。給送されたシート材20bは、分離ニップ部に進入し、フィードローラ39の正転方向の回転と分離ローラ12におけるトルクリミッタ機能とによりシート材20bの最上位のシート材のみが分離されてフィードローラ39により搬送される。
その後、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除するために、フィードローラ39が逆転方向へ回転させられる。このとき、図12に示すように、給送ローラ規制支持部材38が、カム(不図示)等を通じてフィードローラ39の逆転動作に同期して、給送ローラ37が積載されたシート材から離間する方向へ回動し、給送ローラ37は積載されているシート材から離間する。これにより、分離ニップ部に滞留している2枚目以降のシート材は、分離ニップ部からスムーズに排除される。
上述の構成によれば、シート材を分離ニップに送り込む給送ローラと、シート材を分離するフィードローラとを各別に設けても、分離ローラ12の逆転方向への回転により2枚目以降のシート材を分離ニップ部から排除できる。よって、本実施形態に係るシート材給送装置によれば、シート材の分離および搬送中のシート材同士の摺擦を、独自の機構を設けることなく抑制することができる。
本発明の第1から第4の実施形態に係るシート材給送装置の斜視図である。 図1に示したシート材給送装置の正面図である。 図1に示したシート材給送装置の給送・分離部の側断面図である。 図1に示したシート材給送装置の給送・分離部の正面図である。 図1に示したシート材給送装置の分離ニップ部の側断面図である。 図1に示したシート材給送装置の給送動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの断面図である。 図8に示したシート材給送装置の分離ローラの側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るシート材給送装置の分離ローラの斜視図および断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るシート材給送装置の側断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るシート材給送装置の側断面図である。
符号の説明
11 給送ローラ(フィードローラ)
12 分離ローラ
12b,12c,12d トルクリミッタ
15 ASFベース
16 圧板
20,20a,20b シート材
28 分離ローラホルダ
30 シート材規制部材
31,31a,31c,36 トルクリミッタ軸
32,32a,32c 分離ローラ支軸
33,33a,33c,33d コイルばね
34 ラッチ部
35 ストッパ
37 給送ローラ
38 給送ローラ規制支持部材
39 フィードローラ

Claims (8)

  1. シート材を積載する積載手段と、前記積載手段に積載された前記シート材を給送する給送手段と、前記給送手段により給送される前記シート材を1枚に分離する分離手段と、を有するシート材給送装置において、
    前記分離手段は、フィードローラと前記フィードローラの回転に従動して回転可能な分離ローラとの当接部であり前記フィードローラの回転により前記シート材を挟持しながら搬送する分離ニップと、前記分離ローラの回転を制限するトルクリミッタと、を備えており、
    前記トルクリミッタは、前記分離ニップに1枚の前記シート材が進入したときには前記分離ローラを前記フィードローラの回転に従動して回転させることにより前記シート材を搬送させ、前記分離ニップに複数枚の前記シート材が進入したときには前記分離ローラを停止させることにより前記フィードローラに当接する1枚の前記シート材以外の前記シート材を前記分離ニップ部に滞留させるように作動し、
    前記分離ニップ部に滞留している前記シート材は、前記フィードローラに当接している1枚の前記シート材が前記分離ニップに挟持されている間に、前記フィードローラの回転方向が前記シート材を搬送方向下流側へ搬送する回転方向である正転方向から該正転方向とは反対の方向である逆転方向へ変更させられ、前記分離ローラが前記フィードローラに従動して前記逆転方向に回転させられることにより、前記分離ローラから離間させられ、
    さらに、前記フィードローラに当接して前記分離ニップに挟持されている前記1枚のシート材は、前記フィードローラの回転方向が前記逆転方向から前記正転方向へ再び変更させられることにより、前記分離ニップを前記搬送方向下流側へ搬送させられるように構成されていることを特徴とするシート材給送装置。
  2. 前記トルクリミッタは、前記分離ローラを前記逆転方向に自由に回転させることができる回転領域が設けられている、請求項1に記載のシート材給送装置。
  3. 前記トルクリミッタは、前記トルクリミッタを支持するトルクリミッタ軸と、前記トルクリミッタ軸が回転しないように前記トルクリミッタ軸を固定する固定手段と、を有しており、
    前記固定手段は、前記分離ローラが前記逆転方向に回転しているときには前記トルクリミッタ軸の固定から解放されるように構成されている、請求項1に記載のシート材給送装置。
  4. 前記トルクリミッタは、前記フィードローラが前記正転方向と前記逆転方向とのいずれの方向に回転する場合であっても、前記分離ニップに1枚の前記シート材が挟持されている場合には前記分離ローラを前記フィードローラに従動して回転させることができるように構成されている、請求項1に記載のシート材給送装置。
  5. 前記分離手段は、前記フィードローラの回転方向が前記逆転方向へ変更させられた後に、前記分離ニップと前記積載手段との間を遮断する遮断手段を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のシート材給送装置。
  6. 前記給送手段は、少なくとも前記フィードローラの回転方向が前記正転方向から前記逆転方向へ変更させられるときには、前記シート材を給送する駆動力が前記シート材に伝達されないように構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のシート材給送装置。
  7. 前記フィードローラは、前記フィードローラの回転方向が前記逆転方向へ変更させられてから再び前記正転方向へ変更させられるまでの前記逆転方向への回転量を変更可能である、請求項1から6のいずれか1項に記載のシート材給送装置。
  8. 前記シート材の搬送経路の前記分離ニップよりも前記搬送方向下流側に配置され、前記シート材を検知する検知手段を有しており、
    前記検知手段が前記給送手段から給送されて前記分離ニップによって前記分離ニップよりも前記搬送方向下流側に搬送されてきた前記シート材を最初に検知したときに、前記フィードローラの回転方向が前記正転方向から前記逆転方向へ変更させられるように構成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のシート材給送装置。
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