JP2009143329A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ユニットケース1内にエバポレータ2とヒータコア3を配置し、温調風の吹出口として、デフ吹出口4L,4Rとフット吹出口5L,5Rとベント吹出口6L,6Rを備えた自動車用空気調和装置において、ユニットケース1の内部に、縦置きのヒータコア3の熱交換面分割線と、ケース上部の各吹出口4L,4R,5L,5R,6L,6Rの吹出口分割線と、を滑らかにつなぐ通路横仕切り壁7と、デフ通路8L,8Rとフット通路28L,28Rに分ける通路縦仕切り壁26L,26Rを設定し、デフ通路8L,8Rとフット通路28L,28Rとベント通路9L,9Rのそれぞれに、ミックスドア10,11,30,31,14,15と冷風バイパス通路12,32,16を設定した。
【選択図】図2
Description
前記ユニットケースの内部に、縦置きの前記ヒータコアの熱交換面を上部領域と下部領域に分ける熱交換面分割線と、ケース上部の前記各吹出口をデフ/フット吹出口領域とベント吹出口領域に分ける吹出口分割線と、を滑らかにつなぐ通路横仕切り壁を設定すると共に、前記通路横仕切り壁により分けられた上部通路を、さらにデフ通路とフット通路に分ける通路縦仕切り壁を設定し、
前記通路横仕切り壁により分けられた下部通路をベント通路とし、かつ、前記デフ通路と前記フット通路と前記ベント通路のそれぞれに、ミックスドアと冷風バイパス通路を設定したことを特徴とする。
すなわち、縦置きのヒータコアからケース上部の各吹出口までを滑らかにつなぐデフ通路とフット通路とベント通路の通路長を比較すると、3つの通路は円弧状となるため、円弧半径が短くなる上部通路側のデフ通路長とフット通路長が短くなり、円弧半径が長くなる下部通路のベント通路長が長くなる。これによって、装置のコンパクト化とベント通路でのエアミック性確保の両立を図ることができる。
また、メーカーやユーザーの空調性能に対する要求は多種多様であり、ソフトの変更だけで多種多様な要求に応えることのできるハード(装置)の実現が希求されている。これに対し、3つの通路について独立に温度制御する構成を採用することで、多種多様な要求に合わせて各吹出口を独立に温度制御することができる。
この結果、装置のコンパクト化とベント通路でのエアミック性確保の両立を図りながら、多種多様な要求に合わせて各吹出口を独立に温度制御することができる。
図1は、実施例1の前後席独立空調による自動車用空気調和装置を示す平面図である。図2は、実施例1の自動車用空気調和装置を示す図1のA−A線による縦断正面図である。図3は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるフット通路を示す図2のB−B線による縦断側面図である。図4は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるデフ通路を示す図2のC−C線による縦断側面図である。図5は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるリア通路を示す図2のD−D線による縦断側面図である。図6は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるヒータコアの設定位置での通路配分を示す図である。図7は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるヒータコアに対する温水流れ図であり、(a)は一般的な温水流れを示し、(b)は実施例1での温水の逆方向流れを示す。
一般にヒータコアは、図7(a)に示すように、熱交換面を右下領域(1)と左下領域(2)と左上領域(3)と右上領域(4)に分けたとき、温水が(1)→(2)→(3)→(4)へと経過して排出する構成になっている。
これに対し、実施例1のヒータコア3は、図7(b)に示すように、熱交換面を右下領域(1)と左下領域(2)と左上領域(3)と右上領域(4)に分けたとき、温水が(4)→(3)→(2)→(1)へと経過して排出する。つまり、ヒータコア3は、熱交換面の上部領域から熱交換前の温水を導入し、熱交換面の下部領域から熱交換後の温水を排出する構成としている。
つまり、通路横仕切り壁7L,7Rにより分けられた上部通路を、デフ通路8L,8Rとフット通路28L,28Rに分け、通路横仕切り壁7L,7Rにより分けられた下部通路を、ベント通路9L,9Rとしている。
実施例1では、前記ヒータコア3の熱交換面のうち、上下を貫く中央領域をリア通路29として分けるリア通路縦仕切り壁27L,27Rを設定している。したがって、ヒータコア3の熱交換面は、図6に示すように、リア通路29の左右領域を、それぞれベント通路9L,9Rとデフ通路8L,8Rとフット通路28L,28Rに配分し、合計で通路を7分割する構造としている。
実施例1の自動車用空気調和装置における作用を、「ベントモードを選択しての温調時(フルホット時)における風流れ作用」、「ベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用」、「ベントを含む複合モード選択時における風流れ作用」、「ベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用」に分けて説明する。
図8は、実施例1の自動車用空気調和装置でベントモードを選択しての温調時における風流れ作用を示す作用説明図である。
図9は、実施例1の自動車用空気調和装置でベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用を示す作用説明図である。
図10は、実施例1の自動車用空気調和装置でのベントを含む複合モード選択時における風流れ作用を示す作用説明図である。
図11は、実施例1の自動車用空気調和装置でのベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用を示す作用説明図である。
・ベントモードの選択時、窓曇りが発生したとき、デフ風のみの温度を高め、ベント風の温度を変化させることなく、窓曇りを晴らすことができる。
・デフ/フットモードの選択時、窓曇りが発生したとき等、フット風の温度を変化させることなく、窓曇りを除去することができる。
・頭部のもやもや感(もやけ)の発生時、デフ風のみ独立に温度調整ができる。
・足元が寒いとき、ベント風の温度を変えることなく、フット風のみ独立に温度調整ができる。
・上半身が熱いとき、フット風の温度を変えることなく、ベント風のみ独立に温度調整ができる。
・窓曇り発生時、窓曇りを素早く除去するため、デフ風のみ独立に高めの温度設定ができる。
・上半身に熱さを感じた時、ベント風のみ独立に低めの温度設定ができる。
・乗員の好みの各吹出温度に設定することができる。
実施例1の自動車用空気調和装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
図12は、実施例2の自動車用空気調和装置を示す縦断側面図である。
実施例2の自動車用空気調和装置における作用として、「補助暖房作用」について説明する。なお、「ベントモードを選択しての温調時(フルホット時)における風流れ作用」、「ベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用」、「ベントを含む複合モード選択時における風流れ作用」、「ベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用」の各作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
例えば、温水供給停止時、エンジン始動直後、ディーゼルエンジン車やガソリンエンジン車の低水温システム補助暖房使用時などには、デフドア20L,20Rおよびフットドア21L,21Rが開とされ、ベントドア22L,22Rが閉とされる。そして、ベント−デフ/フット連通ドア18とフルクールドア19が共に閉とされる。さらに、デフ通路8L,8R側のデフ通路用冷風ミックスドア10が閉とされ、デフ通路用暖風ミックスドア11が開とされる。フット通路28L,28R側のフット通路用冷風ミックスドア30が閉とされ、フット通路用暖風ミックスドア31が開とされる。また、ベント通路9L,9R側のベント通路用冷風ミックスドア14とベント通路用暖風ミックスドア15は共に閉とされる。この状態でPTCヒータコア24に通電される。
実施例2の自動車用空気調和装置にあっては、実施例1の(1)〜(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4L,4R 左右のデフ吹出口
5L,5R 左右のフット吹出口
6L,6R 左右のベント吹出口
7L,7R 通路横仕切り壁
7a 第1開口部
7b 第2開口部
8L,8R デフ通路
9L,9R ベント通路
10 デフ通路用冷風ミックスドア
11 デフ通路用暖風ミックスドア
12 デフ通路用冷風バイパス通路
13 デフ通路側エアミックススペース
14 ベント通路用冷風ミックスドア
15 ベント通路用暖風ミックスドア
16 ベント通路用冷風バイパス通路
17 ベント通路側エアミックススペース
18 ベント−デフ/フット連通ドア
19 フルクールドア
20L,20R デフドア
21L,21R フットドア
22L,22R ベントドア
24 PTCヒータコア(補助暖房器)
25 リア吹出口
26L,26R 通路縦仕切り壁
26a 第3開口部
27L,27R リア通路縦仕切り壁
28L,28R フット通路
29 リア通路
30 フット通路用冷風ミックスドア
31 フット通路用暖風ミックスドア
32 フット通路用冷風バイパス通路
33 フット通路側エアミックススペース
34 リア通路用冷風ミックスドア
35 リア通路用暖風ミックスドア
36 リア通路用冷風バイパス通路
37 リア通路側エアミックススペース
38L,38R フット/デフ連通ドア
39,40 リア通路横仕切り壁
39a 第4開口部
41 ベント/リア連通ドア
Claims (7)
- ユニットケース内にエバポレータとヒータコアを配置し、前記エバポレータを通過する冷風と前記ヒータコアを通過する暖風を混合することにより温調風を作り出し、該温調風の吹出口として、デフ吹出口とフット吹出口とベント吹出口を備えた自動車用空気調和装置において、
前記ユニットケースの内部に、縦置きの前記ヒータコアの熱交換面を上部領域と下部領域に分ける熱交換面分割線と、ケース上部の前記各吹出口をデフ/フット吹出口領域とベント吹出口領域に分ける吹出口分割線と、を滑らかにつなぐ通路横仕切り壁を設定すると共に、前記通路横仕切り壁により分けられた上部通路を、さらにデフ通路とフット通路に分ける通路縦仕切り壁を設定し、
前記通路横仕切り壁により分けられた下部通路をベント通路とし、かつ、前記デフ通路と前記フット通路と前記ベント通路のそれぞれに、ミックスドアと冷風バイパス通路を設定したことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1に記載された自動車用空気調和装置において、
前記通路横仕切り壁には、ベント−デフ/フット連通ドアを設定した第1開口部を有し、
前記ベント−デフ/フット連通ドアは、前記ベント吹出口のみから温調風を吹き出すとき、あるいは、前記ベント吹出口から温調風が吹き出されないときドア開とし、前記デフ通路および前記フット通路と前記ベント通路を、前記ヒータコアの直後位置にて連通することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1または請求項2に記載された自動車用空気調和装置において、
前記通路横仕切り壁には、フルクールドアを設定した第2開口部を有し、
前記フルクールドアは、前記ベント吹出口のみから冷風を吹き出すフルクール時にドア開とし、前記デフ通路および前記フット通路と前記ベント通路を、デフ通路側冷風バイパス通路およびフット通路側冷風バイパス通路からの流線延長位置にて連通することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記通路縦仕切り壁には、フット/デフ連通ドアを設定した第3開口部を有し、
前記フット/デフ連通ドアは、フットモードあるいはデフモードの選択時であって、風量増大要求がある時にドア開とし、前記デフ通路と前記フット通路を連通することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記ヒータコアの熱交換面のうち、上下を貫く中央領域をリア通路として分けるリア通路縦仕切り壁を設定し、
前記ヒータコアの熱交換面は、前記リア通路の左右領域を、それぞれベント通路とデフ通路とフット通路に配分することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記ヒータコアは、熱交換面の上部領域から熱交換前の温水を導入し、熱交換面の下部領域から熱交換後の温水を排出する構成としたことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記ヒータコアの熱交換面の直後位置のうち、前記デフ通路およびフット通路に通じる上部領域の部分に、補助暖房必要時、前記ヒータコアを通過する風を暖める補助暖房器を設定したことを特徴とする自動車用空気調和装置。
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