JP4783778B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents
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Description
前記ユニットケースの内部に、縦置きの前記ヒータコアの熱交換面を上部領域と下部領域に分ける熱交換面分割線と、ケース上部の前記各吹出口をデフ/フット吹出口領域とベント吹出口領域に分ける吹出口分割線と、を滑らかにつなぐ通路横仕切り壁を設定し、
前記通路横仕切り壁の上部通路をデフ/フット通路とし、前記通路横仕切り壁の下部通路をベント通路とし、かつ、前記デフ/フット通路と前記ベント通路のそれぞれに、ミックスドアと冷風バイパス通路を設定したことを特徴とする。
すなわち、縦置きのヒータコアからケース上部の吹出口までを滑らかにつなぐデフ/フット通路とベント通路の通路長を比較すると、両通路は円弧状となるため、円弧半径が短くなる上部通路のデフ/フット通路長が短くなり、円弧半径が長くなる下部通路のベント通路長が長くなる。これによって、装置のコンパクト化とベント通路でのエアミック性確保の両立を図ることができる。
また、ベント風は、乗員に対し直接的に吹き出される風であり、乗員の好みや感じ方に応じて自由に制御したいという要求がある点に着目し、ユニットケース内の通路を、デフ/フット通路とベント通路に切り分け、各吹出口について独立に温度制御するのではなく、2つの通路について独立に温度制御する構成を採用した。このため、例えば、ベント/デフ/フットモード時は、デフ/フット通路とベント通路の2つの温度制御を行うだけで、3つの吹出口温度を独立にコントロールする必要がなく、ベント吹出口の温度制御を他の吹出口に対して独立に制御することができる。
この結果、装置のコンパクト化とベント通路でのエアミックス性確保の両立を図りながら、ベント吹出口の温度制御を他の吹出口に対して独立に制御することができる。
図1は、実施例1の自動車用空気調和装置を示す平面図である。図2は、実施例1の自動車用空気調和装置を示す図1の断面Aによる縦断側面図である。図3は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるヒータコアの設定位置での通路配分を示す図である。図4は、実施例1の自動車用空気調和装置におけるヒータコアに対する温水流れ図であり、(a)は一般的な温水流れを示し、(b)は実施例1での温水の逆方向流れを示す。
一般にヒータコアは、図4(a)に示すように、熱交換面を右下領域(1)と左下領域(2)と左上領域(3)と右上領域(4)に分けたとき、温水が(1)→(2)→(3)→(4)へと経過して排出する構成になっている。
これに対し、実施例1のヒータコア3は、図4(b)に示すように、熱交換面を右下領域(1)と左下領域(2)と左上領域(3)と右上領域(4)に分けたとき、温水が(4)→(3)→(2)→(1)へと経過して排出する。つまり、ヒータコア3は、熱交換面の上部領域から熱交換前の温水を導入し、熱交換面の下部領域から熱交換後の温水を排出する構成としている。
実施例1の自動車用空気調和装置における作用を、「ベントモードを選択しての温調時(フルホット時)における風流れ作用」、「ベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用」、「ベントを含む複合モード選択時における風流れ作用」、「ベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用」に分けて説明する。
図5は、実施例1の自動車用空気調和装置でベントモードを選択しての温調時における風流れ作用を示す作用説明図である。
図6は、実施例1の自動車用空気調和装置でベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用を示す作用説明図である。
図7は、実施例1の自動車用空気調和装置でのベントを含む複合モード選択時における風流れ作用を示す作用説明図である。
そして、縦置きのヒータコア3からケース上部の吹出口4L,4R,5L,5R,6L,6Rまでを滑らかにつなぐデフ/フット通路8とベント通路9の通路長を比較すると、両通路8,9は円弧状となるため、円弧半径が短くなる上部通路のデフ/フット通路長が短くなり、円弧半径が長くなる下部通路のベント通路長が長くなる。これによって、装置のコンパクト化を図りながら、ベントモードを含む複合モードの選択時、ベント通路9でのエアミック性を確保することができる。
さらに、ベントモードを含む複合モードの選択時のうち、ベント/デフ/フットモードの選択時には、デフ/フット通路8とベント通路9の2つの温度制御を行うだけで、3つの吹出口温度を独立にコントロールする必要がない。
図8は、実施例1の自動車用空気調和装置でのベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用を示す作用説明図である。
実施例1の自動車用空気調和装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
図9は、実施例2の自動車用空気調和装置を示す縦断側面図である。
実施例2の自動車用空気調和装置における作用として、「補助暖房作用」について説明する。なお、「ベントモードを選択しての温調時(フルホット時)における風流れ作用」、「ベントモードを選択してのフルクール時における風流れ作用」、「ベントを含む複合モード選択時における風流れ作用」、「ベントに吹き出されないモード選択時における風流れ作用」の各作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
例えば、温水供給停止時、エンジン始動直後、ディーゼルエンジン車やガソリンエンジン車の低水温システム補助暖房使用時などには、デフドア20L,20Rおよびフットドア21L,21Rが開とされ、ベントドア22L,22Rが閉とされる。そして、ベント−デフ/フット連通ドア18とフルクールドア19が共に閉とされる。さらに、デフ/フット通路8側のデフ/フット通路用冷風ミックスドア10が閉とされ、デフ/フット通路用暖風ミックスドア11が開とされる。また、ベント通路9側のベント通路用冷風ミックスドア14とベント通路用暖風ミックスドア15は共に閉とされる。この状態でPTCヒータコア24に通電される。
実施例2の自動車用空気調和装置にあっては、実施例1の(1)〜(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4L,4R 左右のデフ吹出口
5L,5R 左右のフット吹出口
6L,6R 左右のベント吹出口
7 通路横仕切り壁
7a 第1開口部
7b 第2開口部
8 デフ/フット通路
9 ベント通路
10 デフ/フット通路用冷風ミックスドア
11 デフ/フット通路用暖風ミックスドア
12 デフ/フット通路用冷風バイパス通路
13 デフ/フット通路側エアミックススペース
14 ベント通路用冷風ミックスドア
15 ベント通路用暖風ミックスドア
16 ベント通路用冷風バイパス通路
17 ベント通路側エアミックススペース
18 ベント−デフ/フット連通ドア
19 フルクールドア
20L,20R デフドア
21L,21R フットドア
22L,22R ベントドア
23 通路縦仕切り壁
24 PTCヒータコア(補助暖房器)
Claims (5)
- ユニットケース内にエバポレータとヒータコアを配置し、前記エバポレータを通過する冷風と前記ヒータコアを通過する暖風を混合することにより温調風を作り出し、該温調風の吹出口として、デフ吹出口とフット吹出口とベント吹出口を備えた自動車用空気調和装置において、
前記ユニットケースの内部に、縦置きの前記ヒータコアの熱交換面を上部領域と下部領域に分ける熱交換面分割線と、ケース上部の前記各吹出口をデフ/フット吹出口領域とベント吹出口領域に分ける吹出口分割線と、を滑らかにつなぐ通路横仕切り壁を設定し、
前記通路横仕切り壁の上部通路をデフ/フット通路とし、前記通路横仕切り壁の下部通路をベント通路とし、かつ、前記デフ/フット通路と前記ベント通路のそれぞれに、ミックスドアと冷風バイパス通路を設定したことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1に記載された自動車用空気調和装置において、
前記通路横仕切り壁には、ベント−デフ/フット連通ドアを設定した第1開口部を有し、
前記ベント−デフ/フット連通ドアは、前記ベント吹出口のみから温調風を吹き出すとき、あるいは、前記ベント吹出口から温調風が吹き出されないときドア開とし、前記デフ/フット通路と前記ベント通路を、前記ヒータコアの直後位置にて連通することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1または請求項2に記載された自動車用空気調和装置において、
前記通路横仕切り壁には、フルクールドアを設定した第2開口部を有し、
前記フルクールドアは、前記ベント吹出口のみから冷風を吹き出すフルクール時にドア開とし、前記デフ/フット通路と前記ベント通路を、デフ/フット通路側冷風バイパス通路からの流線延長位置にて連通することを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記ヒータコアは、熱交換面の上部領域から熱交換前の温水を導入し、熱交換面の下部領域から熱交換後の温水を排出する構成としたことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された自動車用空気調和装置において、
前記ヒータコアの熱交換面の直後位置のうち、前記デフ/フット通路に通じる上部領域の部分に、補助暖房必要時、前記ヒータコアを通過する風を暖める補助暖房器を設定したことを特徴とする自動車用空気調和装置。
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