JP2009142462A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】設定値変更モードにおいて、設定値の値を変更する不正行為を防止するだけでなく、遊技店の従業員による誤操作をも防止できるスロットマシンを提供する。
【解決手段】設定値変更モードにおいて、設定スイッチが非操作状態から操作状態の変化したときに設定値設定手段から送信される第一検出信号を受信したときから、設定スイッチが操作状態から非操作状態の変化したときに設定値設定手段から送信される第二検出信号を受信するまで、所定の第1の時間経過毎に、設定値の値を変更する設定値変更手段を含む。
【選択図】図12

Description

本発明は、遊技者が遊技媒体(メダル)を投入して、図柄が表示されたリールを回転させて停止させ、停止時における図柄の組合せにより遊技結果を定めるスロットマシンに関する。特に、役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する設定値の変更に対する誤操作及び不正行為を防止することができるスロットマシンに関する。
スロットマシンでは、抽選で当選した役に対応した図柄が停止して入賞した場合、遊技者が入賞した役に応じた遊技を行うことができる。特に、遊技者に有利な特別遊技に移行できる特別役に当選し入賞することにより、メダルを多く獲得することができる。
スロットマシンの抽選結果に影響を与える役毎の当選確率は、設定段階に対応する設定値により異ならせることができる。この設定値は、値が大きいほど、特別役や一般役等の当選確率が高く設定され、遊技者にとって有利な遊技を行うことができる一方、値が小さいほど、役の当選確率が低く設定される。従って、遊技者はより高い設定値の値に設定されたスロットマシンにより遊技を行うことを要望する一方、遊技店は遊技者へのサービスとして設定値の値が低いスロットマシンを設ける等により、他の遊技店との差別化を図る。すなわち、スロットマシンの設定値は、遊技者、遊技店にとって非常に重要である。
設定値変更は、スロットマシンの前面扉を開け、電源部に設けられた設定変更有効化スイッチをオンにした後に電源スイッチをオフからオンにし、設定変更可能なモードに移行した後、設定スイッチの押動操作等の所定の操作手順により行われる。しかしながら、設定値変更は、設定スイッチから出力される信号が単純なパルス信号であることから、電源装置や周辺回路を短絡(ショート)させることでも可能となり、スロットマシンが遊技店内に配置されている状態において、例えば前面扉に穴を開けて、前面扉と本体との間に形成される隙間から道具を用いて電源装置や周辺回路を短絡させて所定の信号を出力させ、設定値の値を高い値に設定する不正行為が行われる場合があった。
上記の設定値を不正に変更する不正行為は、不正の発覚を避けるために、ごく短時間で行われることから、設定変更有効化スイッチの操作に基づいて設定値変更モードに移行してからも一定時間、設定値変更ができないスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−14707号公報
しかし、特許文献1に記載されたスロットマシンは、設定値変更モードに移行してから一定時間を経過した後は、通常の設定値変更の方法と同じ操作手順で行うことから、容易に高い値の設定値に変更することが可能となってしまうという問題があった。一方、遊技店では、不正行為を防止しようとすればするほど、遊技店の従業員が行う設定値変更操作が非常に複雑になるため、簡易にかつ確実に設定値変更を行うことが困難になり、誤操作をまねくという問題もあった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、設定値変更モードにおいて、設定値の値を変更する不正行為を防止するだけでなく、遊技店の従業員による誤操作をも防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。また、スイッチ等のスロットマシンのハードウェアに関する構造変更を必要とすることなく、ソフトウェアを変更するだけで、安価に、かつ、容易に、設計変更することができるスロットマシンを提供することを目的とする。結果として、不正行為の低減等によって、スロットマシンごとの売上高及び利益高を増加させ、結果として、遊技店全体の売上高及び利益高を増加させるスロットマシンを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明に係るスロットマシンは、設定値変更モードにおいて、設定スイッチが非操作状態から操作状態の変化したときに設定値設定手段から送信される第一検出信号を受信したときから、設定スイッチが操作状態から非操作状態の変化したときに設定値設定手段から送信される第二検出信号を受信するまで、所定の第1の時間経過毎に、設定値の値を変更する設定値変更手段を含む。
具体的には、本発明に係るスロットマシンは、
遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンであって、
役の中から、何れの役に当選したのかを抽選する役抽選手段と、
当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
前記役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する設定値を変更するために使用される設定スイッチと、前記設定スイッチの操作に基づいた状態の変化を検出する検出手段とを含む設定値設定手段と、
前記設定値の値を記憶する設定値記憶手段と、
設定変更有効化スイッチの操作に基づいて設定値変更モードに設定し、前記設定値の値を変更する設定値変更手段と、を含み、
前記設定値設定手段は、
前記検出手段が前記設定スイッチの非操作状態から操作状態の変化を検出したときに、第一検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
前記検出手段が前記設定スイッチの操作状態から非操作状態の変化を検出したときに、第二検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
前記設定値変更手段は、前記設定値変更モードにおいて、前記第一検出信号を受信したときから前記第二検出信号を受信するまで、所定の第1の時間経過毎に、前記設定値の値を変更する、
ことを特徴とする。
上述した発明によれば、設定値変更手段は、設定値変更モードにおいて、第一検出信号を受信したときから第二検出信号を受信するまで、所定の第1の時間経過毎に、設定値の値を変更することから、設定スイッチを正規に操作できる者、例えば、遊技店の従業員は、設定スイッチを操作状態にするという簡単な操作で、自動的に設定値の値が変更されるので、容易に、所望の設定値の値に設定することができる。
また、設定スイッチを正規に操作することが認められていない者、いわゆる不正行為者は、外部から短時間の短絡操作等で設定値を変更する不正行為を行う。上述した発明によれば、不正行為者には極めて困難である設定スイッチの操作状態を維持し、その上さらに、不正行為者が把握不能でかつ短時間とは異なる所定の第1の時間の経過とともに変更される設定値の値を、所望の設定値の値に設定するために、第二検出信号を発生させる(例えば、回路の短絡操作を行う)という2段階の作業が必要となることから、設定値の値を変更する不正行為を有効に防止することができる。
さらに、上述した発明によれば、有効に不正行為を防止できることから、遊技店は、スロットマシンごと、ひいては、遊技店の全体の売上高及び利益高を増加させることができる。なお、上述した発明は、従来のスロットマシンのハードウェア構成を変更することなく、メイン制御基板に記憶されるメインプログラムを変更するというソフトウェア変更のみで対応できることから、安価に、かつ、容易に設計変更することができる。
ここで、「設定値」とは、役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する値である。具体的には、複数の出玉率に対応する値であって、複数の設定値のうちから一の設定値を選択したときに、選択した設定値に対応して、役の当選確率が定められる抽選テーブル、例えば、通常一般遊技状態抽選テーブル、第1種BB遊技状態抽選テーブル等が抽出され、結果として、役毎の当選確率が定められる値である。
また、「検出信号」は、設定値設定手段から設定値変更手段に送信されるパルス信号をいう。なお、設定値の値を変更する不正行為は、例えば、設定スイッチのセンサからメイン制御基板までの間を短絡させること等より擬似的にパルス信号を発生させ、設定値の値を変更させることにより行われる。
また、本発明に係るスロットマシンとして、
遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンであって、
役の中から、何れの役に当選したのかを抽選する役抽選手段と、
当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
前記役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する設定値を変更するために使用される設定スイッチと、前記設定スイッチの操作に基づいた状態の変化を検出する検出手段とを含む設定値設定手段と、
前記設定値の値を記憶する設定値記憶手段と、
設定変更有効化スイッチの操作に基づいて設定値変更モードに設定し、前記設定スイッチの操作に基づいて前記設定値の値を変更する設定値変更手段と、を含み、
前記設定値設定手段は、
前記検出手段が前記設定スイッチの非操作状態から操作状態の変化を検出したときに、第一検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
前記検出手段が前記設定スイッチの操作状態から非操作状態の変化を検出したときに、第二検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
前記設定値変更手段は、
前記設定値変更モードにおいて、第1回目の第一検出信号を受信して、所定の第2の時間経過後に第1回目の第二検出信号を受信したときに、前記設定値の値を変更する、
ことを特徴とするものも好ましい。
上述した発明によれば、設定値変更手段は、設定値変更モードにおいて、第1回目の第一検出信号を受信して、所定の第2の時間経過後に第1回目の第二検出信号を受信したときに、設定値の値を変更することから、設定スイッチを正規に操作できる者は、所定の第2の時間、設定スイッチを操作状態で継続することが必要となり、誤操作による設定値の変更行為を防止できる。さらに、簡単、迅速かつ確実に、所望の設定値の値に変更できることから、利便性も生じさせることができる。
一方、設定スイッチを正規に操作することが認められていない者(不正行為者)は、所定の第2の時間、設定スイッチを操作状態で継続することが必要となり、不正行為を有効に防止することができる。
さらに、上述した発明と同様に、有効に不正行為を防止できることから、遊技店は、スロットマシンごと、ひいては、遊技店の全体の売上高及び利益高を増加させることができる。なお、上述した発明を実現するためには、従来のスロットマシンのハードウェア構成を変更することなく、メイン制御基板に記憶されるメインプログラムを変更するというソフトウェア変更のみで対応できることから、安価に、かつ、容易に設計変更することができる。
また、本発明に係るスロットマシンとして、設定値変更手段は、設定値の値を変更する前に、上述の第1又は第2の時間を所定範囲内でランダムに変化させて設定することが好ましい。
上述した発明によれば、不正行為者は、第1又は第2の時間を予測することが困難となることから、確実に不正行為を防止できる。
また、本発明に係るスロットマシンとして、遊技者により操作される操作手段と、設定値変更手段が第二検出信号を受信した後で、操作手段が操作されたときに、設定値の値を決定する設定値決定手段とをさらに含む、ことが好ましい。
上述した発明によれば、設定値変更手段が第二検出信号を受信した後で、操作手段が操作されたときに、設定値の値を決定することから、設定スイッチが操作されている期間が終了した後、設定スイッチとは異なる操作手段を操作することで、変更した設定値の値を決定することができる。従って、設定値の変更行為と決定行為が明確に区別でき、また、設定値の変更行為と決定行為との順序が決められることにより、誤操作や不正行為を有効に防止できる。ここで、操作手段とは、スタートスイッチ、ストップスイッチ等を含むものである。
さらに、本発明に係るスロットマシンとして、受信した演出制御信号に基づいて報知手段を用いた演出を出力する演出制御手段をさらに含み、設定値変更手段は、所定の第3の時間の間に第一検出信号又は第二検出信号を一定回数以上受信したときに、設定値の値の変更を中止するとともに、不当行為が行われたことを示す不当行為演出を出力させる演出制御信号を前記演出制御手段に送信することが望ましい。
上述した発明によれば、所定の第3の時間の間に第一検出信号を受信したとき、不当行為が行われたと判断し、設定値変更手段は設定値の変更を強制的に中止することができ、さらに、演出制御手段は不当行為演出を出力することができる。ここで、「不当行為」とは、適当な行為ではない行為であって、例えば、誤操作、不正行為を含む行為である。
従って、不当行為が不正行為の場合、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発できる。例えば、不正行為演出として、表示ランプを全部点灯させ、画像表示装置に不正行為が行われたことを出力し、サウンド出力装置により異常音等の警報を出力し、通常時の遊技において出力される演出とは異質で、容易かつ確実に把握できる演出を出力する。
また、不当行為が誤操作の場合、スロットマシンに遊技に直接かつ重大な影響を与える設定値の設定が誤操作であったことを確実に認識することができる。従って、設定を行う遊技店の従業員が誤操作による設定値の変更を防止することができる。
上述した発明によれば、容易に、所望の設定値の値に設定することができる。また、不正行為や誤操作による設定値の変更を有効に防止することができる。さらに、有効に不正行為を防止できることから、遊技店は、スロットマシンごと、ひいては、遊技店の全体の売上高及び利益高を増加させることができる。なお、上述した発明を実現するためには、従来のスロットマシンのハードウェア構成を変更することなく、メイン制御基板に記憶されるメインプログラムを変更するというソフトウェア変更のみで対応できることから、安価に、かつ、容易に設計変更することができる。
<<<第1実施形態>>>
以下に、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態に係るスロットマシンの設定値変更処理は、設定値変更モードにおいて、設定スイッチの非操作状態から操作状態へ変化したときから、操作状態から非操作状態へ変化したときまで、所定の第1の時間経過毎に、自動的に、設定値の値を変更するものである。
<<スロットマシン10の構成>>
本実施形態に係るスロットマシンは、遊技媒体(メダル)を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンである。なお、本明細書においては、単一の行程の遊技が繰り返され得る遊技のうち、この単一の行程の遊技を単位遊技と称し、具体的には、後述する3つのリールに付された図柄の表示の態様によって進行が定まる遊技をいう。単位遊技については、後で詳述する。
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の正面図である。また、図2は、スロットマシン10の内部構造を示す図である。図1及び図2に示すように、スロットマシン10は、箱形形状の基体部20と、前面扉40とを含む。前面扉40は、基体部20の左側側部で枢支されて、基体部20の前面側で開閉可能に設けられている。図1は、前面扉40を基体部20に対して閉じた状態を示し、図2は、前面扉40を基体部20に対して略180度開放した状態で視認できる内部構造を示す。
<前面扉40の前面>
前面扉40は、閉じられたときに基体部20の前面を覆うように、基体部20に開閉可能に取り付けられている。図1に示すように、前面扉40の前面には、主に、操作に関する部材と、表示に関する部材とが設けられている。また、前面扉40の背面には、主に、制御用の回路基板が設けられている。
図1に示すように、操作に関する部材として、前面扉40の前面側(遊技者側)の略中央には、水平方向に伸長する操作パネル41が設けられている。操作パネル41の前面側には、スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが設けられている。操作パネル41の上面側には、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66や、メダル投入口46が設けられている。前面扉40の下部には、単位遊技の結果に基づいて払い出されたメダルを受けるための受け皿48も設けられている。
また、表示に関する部材として、前面扉40の上部に、演出画像が表示される画像表示装置34と、遊技の進行に応じて光による演出が行われるランプ38とが設けられている。表示部材ではないが、演出のバリエーションの一つとして、遊技の進行に応じて音声による演出が行われるスピーカ36が、画像表示装置34の左右の両側に設けられている。
<スタートスイッチ42>
上述したスタートスイッチ42は、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。スタートスイッチ42を遊技者が操作することによって、スタートスイッチ42からスタートスイッチ操作信号が発せられる。スタートスイッチ42から発せられたスタートスイッチ操作信号は、後述するメイン制御基板32に供給される。メイン制御基板32は、スタートスイッチ操作信号を検出することによって、後述する3つのリール30L、30C及び30Rの回転駆動の制御を開始する。
また、本実施形態のストップスイッチ42は、設定値変更モードにおける設定値変更処理において、ストップスイッチ42の操作に基づいて、変更された設定値の値を決定するためにも使用される。
<ストップスイッチ44a、44b及び44c>
上述した3つのストップスイッチ44a、44b及び44cも、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作することによって、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cの各々から別個にストップスイッチ操作信号が発せられる。3つのストップスイッチ44a、44b及び44cの各々から発せられたストップスイッチ操作信号は、後述するメイン制御基板32に供給される。メイン制御基板32は、ストップスイッチ操作信号を検出することによって、後述する3つのリール30L、30C及び30Rの停止駆動の制御を別個に開始する。
<リール表示窓51とリール30L,30C,30R>
図1及び図2に示すように、前面扉40には、前面枠50が形成されている。前面枠50の略中央部には、リール表示窓51が形成されている。図2に示すように、3つのリール30L,30C,30Rは、リールユニット28内に回転可能に収容されている。リールユニット28は、前面29が開放されており、後述するように、遊技者はリールユニット28の前面29に位置した図柄の種類を視認することができる。リールユニット28は、基体部20に固定された支持板26によって支持されている。前面扉40が閉じられたときには、リール表示窓51は、リールユニット28の前面29の前方に位置する。リール表示窓51は、透明な部材で覆われており、前面扉40が閉じられたときには、遊技者は、リール表示窓51を介して3つのリール30L,30C,30Rに描かれている図柄の種類を視認することができる。
3つのリール30L〜30Rの各々には、21個の図柄が等間隔に付されている。これらの図柄の種類は、例えば、数字の「赤7」や、果物の「チェリー」等の遊技者が識別できるものである。3つのリール30L〜30Rの各々に付された図柄の例を、図5に示す。図5に示した例では、左側から順に、第1列が図柄番号を示し、第2列が、リール30Lに付された図柄を示し、第3列が、リール30Cに付された図柄を示し、第4列が、リール30Rに付された図柄を示す。後述するように、第1列に示した図柄番号は、リール30L〜30Rの回転位置に対応するものであると共に、3つのリール30L〜30Rの各々に付された21個の図柄を特定するための0番目から20番目の番号である。図5に示した例では、左リール30Lの0番目の図柄は、「スイカ」であり、7番目の図柄は、「チェリー」であり、19番目の図柄は、「ベル」である。
なお、上述した図5は、3つのリール30L〜30Rの各々に付された図柄の例を示すと共に、図柄番号と、3つのリール30L〜30Rの各々に付された図柄との対応関係を模式的に示す表でもある。後述するメイン制御手段100では、この図柄番号と、3つのリール30L〜30Rの各々に付された図柄との対応関係をテーブルとして記憶しておき、この対応関係を参照することによって、停止した図柄を取得することができる。
また、後述するように、3つのリール30L〜30Rが停止したときには、リール表示窓51において、9個の図柄が視認可能に停止表示される。このリール表示窓51によって形成される領域が、「図柄表示領域」に対応する。
<リール30L,30C,30Rとストップスイッチ44a,44b,44c>
左リール30Lは、左側のストップスイッチ44aに対応する。遊技者が、左側のストップスイッチ44aを操作したときには左リール30Lが停止する。中リール30Cは、中央のストップスイッチ44bに対応する。遊技者が、中央のストップスイッチ44bを操作したときには中リール30Cが停止する。右リール30Rは、右側のストップスイッチ44cに対応する。遊技者が、右側のストップスイッチ44cを操作したときには右リール30Rが停止する。
<リール表示窓51と入賞ラインL1〜L5>
上述したように、リール表示窓51は透明な部材で覆われている。図1に示すように、リール表示窓51には、5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。このようにすることで、遊技者は、リール表示窓51を介して図柄の種類を視認することができると共に、リール表示窓51上の5本の入賞ラインL1〜L5をも視認することができる。
入賞ラインL1は、水平方向に延びる中段の直線であり、入賞ラインL2は、水平方向に延びる上段の直線であり、入賞ラインL3は、水平方向に延びる下段の直線である。また、入賞ラインL4は、左上から右下へ向かって延びる直線であり、入賞ラインL5は、左下から右上へ向かって延びる直線である。
なお、図1に示した例では、5本の入賞ラインL1〜L5が、リール表示窓51上に描かれているものを示したが、遊技者に入賞ラインが明確であれば、リール表示窓51上に入賞ラインが描かれていなくてもよい。
<ベットスイッチ62,64及び66と入賞ラインL1〜L5>
上述した操作パネル41のメダル投入口46に規定枚数以上のメダルが投入されると、メダルカウンタ(図示せず)により投入されたメダルの枚数が計数され、その枚数はクレジット数として記憶される。上述した1ベットスイッチ62は、記憶されたクレジット数のうちの1枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。また、2ベットスイッチ64は、クレジット数のうちの2枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチであり、最大ベットスイッチ66は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
上述したように、リール表示窓51には5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1が有効化される。2ベットスイッチ64を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1〜L3が有効化される。最大ベットスイッチ66を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、すなわち、L1〜L5が有効化される。このように3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1〜L5を有効化する有効ライン化手段として機能する。
<有効ライン>
上述したように、3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技者が操作することにより、入賞ラインL1〜L5を有効化する遊技媒体数設定手段330として機能する。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化され、2ベットスイッチ64を操作したときには、入賞ラインL1〜L3が有効化され、最大ベットスイッチ66を操作したときには、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化される。上述したように、有効化された入賞ラインを有効ラインと称する。
有効ライン上に停止した図柄の並びが、入賞したか否かの判断の対象となる。例えば、上述した有効ラインL1上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃ったときには、ビッグボーナスという役に入賞したと判断される。なお、役の種類については、後述する。また、有効ラインL1上に役を構成しない図柄の並びが停止したときには、入賞しなかったと判断される。これに対して、入賞ラインであっても、その入賞ラインが有効化されていないときには、その入賞ライン上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃った場合であっても、その入賞ラインは入賞したか否かの判断の対象とはされない。
<画像表示装置34>
前面扉40の上部には、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34には、演出画像が表示される。演出画像は、遊技が進行するに従って表示される画像であり、主に、その遊技に関する各種の情報が含まれた画像である。例えば、一の単位遊技においては、後述する役抽選手段120によって抽選処理が行われる。この抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する演出画像が画像表示装置34に表示される。
画像表示装置34に表示される演出画像には、各種の情報を文字の態様で表示するものと、文字以外の図画の態様で表示するものとがある。文字の態様で表示される情報は、主として、直接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、数値、アルファベット、平仮名、カタカナ、漢字等の人間の意思・感情の伝達手段としての言葉を視覚的に表した記号が文字として使用される。また、図画の態様で表示される情報は、主として、間接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、人物や動物等の生き物やロボット等の擬似生命体等を示すキャラクタの画像や、その他の機械類や建築物や風景等を示す画像が含まれる。
<スピーカ36>
スピーカ36は、図1に示すように、上述した画像表示装置34の左右の両側に設けられている。スピーカ36によって、音声による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じた音声がスピーカ36から発せられる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する効果音や音楽等がスピーカ36から発せられる。
<ランプ38>
ランプ38は、図1に示すように、前面扉40の上部に設けられている。ランプ38によって、光による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じてランプ38の点灯や点滅が行われる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆するように、ランプ38は、その役の種類に応じて所定の色で点灯したり所定のパターンで点滅したりする。なお、光による演出は、上述したランプ38のみならず、3つのリール30L,30C,30Rの内側に配置されたバックランプ(図示せず)等によるものもある。
<基体部20>
図2に示す基体部20は、木材等によって組み立てられて、前面が開口された箱形に形成されている。基体部20の内部の下部には、スロットマシン10に搭載された種々の装置に電源を供給する電源ユニット22や、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置24が設けられている。また、これらの電源ユニット22及びメダル払出し装置24の上方には、支持板26が設けられている。この支持板26によって、リール30L、30C及び30Rを回転可能に収容するリールユニット28が支持されている。さらに、基体部20の内部の上部には、スロットマシン10で行われる遊技を全体的に制御するメイン制御基板32が設けられている。
<設定変更有効化スイッチ90>
電源ユニット22には、設定変更有効化スイッチ90が設けられている。設定値の値を変化させるためには、後述する設定スイッチ91を用いて所望の値に設定するが、その前提として、設定値変更モードで設定値の値を変化させることが要求される。具体的には、設定変更有効化スイッチ90をオン状態に設定した後、スロットマシン10の電源をオンにすることにより設定値変更モードにし、設定スイッチ91を操作することにより設定値の値を変更することができる。なお、スタートスイッチ42が操作されることにより、設定値の値が決定され、設定変更有効化スイッチ90がオフ状態に設定されることにより、変更・決定された設定値の値が、設定値の記憶領域に記憶される。
<設定スイッチ91>
前面扉40の背面には、設定スイッチ91が配置されている。設定スイッチ91は、スロットマシン10の管理者等によって操作されるスイッチである。管理者等による操作によって設定値が設定され、後述する役抽選手段120による役抽選処理を行うときに用いられる抽選テーブルが設定される。
管理者等は、設定スイッチ91を少なくとも1回押動操作することによって、所望する設定値の値に変更する。例えば、設定値が1〜6であるときには、設定スイッチ91を1回押動操作する度に、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→・・・のように設定値が1ずつ変化するようにするものが好ましい。設定値を確定して、その設定値を記憶させるために、スロットマシン10に設けられている他のスイッチを操作する。なお、確定された設定値は、後述する設定値記憶手段168に記憶される。また、本実施形態においては、設定値1、設定2、・・・、設置値6と高くなるに従って、第1種BB役等の役の当選確率が高くなるように設定されている。
<設定値表示LED92>
前面扉40の背面、設定スイッチ91の右側に、設定値表示LED92が配置されている。設定値表示LED92は、設定値変更モードにおいて、スロットマシン10の管理者等が、変更中の設定値の値を確認するために、図2にように前面扉40を解放した状態で視認可能に設けられている。従って、スロットマシン10の正面外部からは、視認することができない。
<メイン制御基板32>
メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転の開始及び停止制御をすると共に、スロットマシン10で行われる遊技の進行等の遊技全体を制御するための制御基板である。メイン制御基板32は演算等を行うCPU(中央演算装置)(図示せず)、遊技プログラム等が記憶されたROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、および、各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、後述する図4、図8〜図12に示すフローチャートを実行するためのプログラムを記憶する。また、RAMは、このプログラムで用いられる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
また、メイン制御基板32は、ベットスイッチ62,64及び66と電気的に接続されている。ベットスイッチ62,64及び66を遊技者が操作したときには、ベット信号がベットスイッチ62,64及び66の各々からメイン制御基板32へ発せられる。
さらに、メイン制御基板32は、スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cと電気的に接続されている。スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作したときには、操作したことを示す信号がスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cからメイン制御基板32へ発せられる。スタートスイッチ42からスタートスイッチ操作信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御をする。また、ストップスイッチ44a、44b又は44cからストップスイッチ操作信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rのうち、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御をする。
<サブ制御基板52>
サブ制御基板52は、図2に示すように、前面扉40の背面の上部に配置されている。サブ制御基板52は、主に、遊技中における演出を制御する基板である。例えば、画像表示装置34に演出画像を表示したり、スピーカ36から効果音や音楽を発したり、ランプ38の点灯や点滅をしたりする制御を行う。サブ制御基板52には、演算等を行うCPU(図示せず)、演出プログラム及び演出データを記憶したROM(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、図13に示す演出を制御するための制御プログラムや、演出のための画像データや音声データを記憶する。また、RAMは、上述した演出制御プログラムで用いる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
サブ制御基板52は、メイン制御基板32に、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。メイン制御基板32は、サブ制御基板52に対して命令や情報等を表す信号を送信する。上述したメイン制御基板32は、遊技全体を統括的に制御するのに対して、サブ制御基板52は、メイン制御基板32の下位に属し、メイン制御基板32から送られた命令や情報等に基づいて、演出の全体を制御する。
<<スロットマシン10における単位遊技の概要>>
3つのリール30L、30C及び30Rが停止したときには、入賞ラインL1〜L5上に、図柄が位置する。スロットマシン10における単位遊技は、有効化された入賞ライン上に位置した図柄の並びによって、遊技の結果が定まる遊技である。このため、遊技者は、回転しているリール30L、30C及び30R上の図柄を目視し、所定の役を構成する図柄の並びが、有効化された入賞ライン上に揃うように、最適と判断したタイミングで、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作して、リール30L、30C又は30Rを停止させる。
役は、後述するように、複数の種類のものが予め定められている。後述する役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められる。このように、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称する。また、役抽選処理によっては、いずれの種類の役も定められない場合もあり、この場合を「外れ」と称する。
また、スロットマシン10で行われる単位遊技は、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたことに基づいて開始され、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが操作されたことに基づいて終了する。遊技者の観点から見た場合には、単位遊技は、スタートスイッチ42を操作して3つのリール30L,30C及び30Rが回転し始めてから、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止するまでの単一の行程の遊技である。従って、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ42を操作する毎に開始される。
<遊技状態>
単位遊技は、各種の遊技状態において実行される。遊技状態は、遊技者に与える利益が相違するように定められたものである。例えば、遊技状態には、通常遊技状態や特別遊技状態等がある。
特別遊技状態には、第1種BB遊技状態、第2種BB遊技状態、RB遊技状態、SB遊技状態、CB遊技状態があるが、本実施形態において、特別遊技状態は、第1種BB遊技状態をいう。ここで、第1種BB遊技状態は、第1種BB役に当選したとき移行できる遊技状態である。従って、通常遊技状態には、通常一般遊技状態、第1種BB当選一般遊技状態がある。第1種BB当選一般遊技状態は、第1種BB役に当選した通常遊技状態である。通常一般遊技状態は、第1種BB役に当選していない通常遊技状態である。
上述したように、単位遊技は、これらの遊技状態のうちの1つが定められて行われる。遊技状態は、フラグとしてメイン制御手段100の記憶手段に記憶される。なお、上述した遊技状態の全てを定める必要はなく、スロットマシン10で進行させたり展開させたりする単位遊技に応じて適宜選択して定めればよい。
<役の種類>
上述した役の種類には、例えば、一般役や、再遊技役や、特別役等の種類がある。
一般役は、予め定めた枚数のメダルの払い出しを行う役である。一般役には、さらに、複数の種類の役がある。さらに、これらの複数種類ごとに、これらの役に当選する確率や払い出すメダルの枚数を異ならしめることができる。
再遊技役は、現在行われた単位遊技における賭数(ベット枚数)を維持したまま、更なる所定の枚数のメダルを賭けの対象とすることなく、再び単位遊技を行えるようにした役である。
特別役は、単位遊技の遊技状態を通常一般遊技状態から特別遊技状態(遊技者にとって有利な遊技)に移行させることができる役である。本実施形態において特別役は、第1種ビッグボーナス役(以下、第1種BB役と称する。)をいい、特別遊技状態は、第1種ビッグボーナス遊技状態をいう。
第1種BB役は、単位遊技の遊技状態を第1種ビッグボーナス遊技状態(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)(以下、第1種BB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。第1種BB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態に移行させる。第1種BB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。本実施形態の第1種BB遊技状態は、所定の役の当選確率が高く設定され、第1種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、300枚など)に達したときに終了する。この第1種BB役も複数種類のものを含ませることができる。さらに、これらの複数種類ごとに、これらの役に当選する確率を異ならしめることができる。
<<スロットマシン10の機能>>
図3は、スロットマシン10における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図3に示すように、スロットマシン10は、主に、操作手段320と、遊技媒体数設定手段330と、設定値設定手段340と、設定値変更モード設定手段350と、メイン制御手段100と、サブ制御手段200と、図柄表示手段310と、演出手段300とを含む。
<操作手段320>
操作手段320は、遊技者によって操作されるもので、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に遊技者の操作に基づいて発する。操作手段320は、スタートスイッチ42と、ストップスイッチ44a〜44cと、を含むものが好ましい。スタートスイッチ42は、遊技者により操作されたときに、操作されたことを示す信号をメイン制御手段100に発する。また、ストップスイッチ44a〜44cの各々も、遊技者により操作されたときに、操作されたことを示す信号をメイン制御手段100に発する。
スタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転が始まり、上述した単位遊技の開始の契機が定められる。このスタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられる信号をスタートスイッチ操作信号と称する。
また、ストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rのうち対応したリールが停止する。3つのストップスイッチ44a〜44cの全てが操作されて、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したことに基づいて、単位遊技の終了の契機が定められる。このストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられる信号をストップスイッチ操作信号と称する。このように、スタートスイッチ操作信号が発せられたことに基づいて単位遊技が開始され、最後に停止させるリールに対応したストップスイッチからストップスイッチ操作信号が発せられたことに基づいて単位遊技が終了する。
<遊技媒体数設定手段330(有効ライン化手段)>
遊技媒体数設定手段330も、操作手段320と同様に、遊技者によって操作されるもので、遊技者の操作に基づいて操作された旨のベット信号を後述するメイン制御手段100に発する。操作手段320からメイン制御手段100へ発せられたベット信号に基づいて、複数の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれのものを有効化するかが定められる。
遊技媒体数設定手段330も、遊技者によって操作されるものであればよい。遊技媒体数設定手段330は、好ましくは、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66からなる。
1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられたベット信号によって、遊技の賭けの対象とするメダルの枚数が定められる。例えば、1ベットスイッチ62からのベット信号により1枚のメダルが、2ベットスイッチ64からのベット信号により2枚のメダルが、最大ベットスイッチ66からのベット信号により3枚のメダルが、遊技の賭けの対象とされる。
また、リール表示窓51には5本の入賞ラインL1〜L5が描かれている。1ベットスイッチ62が操作されたときには入賞ラインL1が、2ベットスイッチ64が操作されたときには入賞ラインL1〜L3が、最大ベットスイッチ66が操作されたときにはL1〜L5が有効化される。ベットスイッチは、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1〜L5を有効化する有効ライン化手段として機能する。
<設定値設定手段340>
設定値設定手段340は、設定スイッチ91を操作することにより、所望の値に設定値を設定する。例えば、設定値が1〜6であるときには、設定スイッチ91を1回押動操作する度に、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→・・・のように設定値が1ずつ変化させ、設定スイッチ91以外の他のスイッチ(スタートスイッチ42)を操作することにより設定値を決定する。なお、決定された設定値は、後述する設定値記憶手段168に記憶される。また、本実施形態においては、設定値1、設定2、・・・、設置値6と高くなるに従って、第1種BB役等の役の当選確率が高くなるように設定されている。
設定値の値に変更は、設定値変更モードにおいて、設定値設定手段340の設定スイッチ91に対して、押動操作が行われていない非操作状態から押動操作が行われている操作状態への変化をセンサ91aにより検出されたとき、設定値設定手段340からメイン制御手段100に、設定スイッチ91が非操作状態から操作されたことを示すパルス信号(第1検出信号)を送信する。第1検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91が非操作状態から操作されたと判別し、設定値の値を+1変化させる。
また、設定値変更モードにおいて、設定値設定手段340の設定スイッチ91に対して、操作状態から非操作状態への変化をセンサ91aにより検出されたとき、設定値設定手段340からメイン制御手段100に、設定スイッチ91が操作状態から解放されたことを示すパルス信号(第2検出信号)を送信する。第2検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91が操作状態から解放されたと判別することができる。
<設定値変更モード設定手段350>
設定値の値を変更するためには、設定値変更モードに設定しなければならない。設定値変更モードに設定するためには、電源ユニットに設けられた設定変更有効化スイッチ90をオン状態に設定した後、スロットマシン10の電源をオンにして、設定変更有効化スイッチ90がオン状態に設定されているとセンサ90aにより判別されることにより、設定値変更モードに設定する。なお、スタートスイッチ42が操作されることにより、設定値の値が決定され、設定変更有効化スイッチ90がオフ状態に設定されることにより、変更・決定された設定値の値が、設定値記憶手段168に記憶される。
<メイン制御手段100(遊技制御手段)>
メイン制御手段100には、上述した操作手段320、遊技媒体数設定手段330、設定値設定手段340及び設定値変更モード有効化手段350のほか、サブ制御手段200や、図柄表示手段310が電気的に接続されている。メイン制御手段100は、遊技の進行等の遊技全体を制御する。このメイン制御手段100は、上述したメイン制御基板32からなるのが好ましい。
上述したように、メイン制御手段100には操作手段320が電気的に接続されている。操作手段320のスタートスイッチ42からは、メイン制御手段100にスタートスイッチ操作信号が発せられる。これにより、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたことを検出することができる。操作手段320のストップスイッチ44a〜44cの各々からは、メイン制御手段100にストップスイッチ操作信号が発せられる。これにより、ストップスイッチ44a〜44cの各々から発せられたストップスイッチ操作信号の順番やタイミングを検出することができる。
また、メイン制御手段100には遊技媒体数設定手段330が電気的に接続されている。遊技媒体数設定手段330の1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の各々からは、メイン制御手段100にベット信号が発せられる。発せられたベット信号を検出することによって、賭けの対象とするメダルの枚数や、有効ラインの設定の制御を行う。
さらに、メイン制御手段100には設定値設定手段340と設定値変更モード有効化手段350とが電気的に接続されている。まず、設定値変更モード有効化手段350から、設定値変更モードを示す信号を受信したメイン制御手段100は、設定値の値を変更する設定値変更モードであると判別する。また、設定値変更モードにおいて、設定値設定手段340から第1検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91が非操作状態から操作されたと判別し、また、第2検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91が操作状態から解放されたと判別する。
メイン制御手段100は、役抽選手段120と、リール駆動制御手段130と、リール回転位置取得手段140と、有効ライン記憶手段150と、設定値変更手段160と、不当行為検出手段170とを含む。
<役抽選手段120(役抽選手段)>
役抽選手段120は、予め定められている種類の役の抽選を行う。役抽選手段120は、乱数発生手段122と、乱数判定手段124と、抽選テーブル記憶手段126とを含む。乱数判定手段124は、乱数発生手段122により発生させた役抽選処理用の乱数(ハードウェア乱数等)の乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する抽選処理が行われる。ここで、「抽選処理」とは、遊技についての「当り」又は「外れ」を定める抽選処理である。
抽選テーブル記憶手段126は、複数の遊技状態ごとに、乱数値と対比される正の整数値0〜65535の置数と置数に対応する役とからなる抽選テーブルを、設定値ごとに有する。ここで、単位遊技の遊技状態は、本実施形態において、第1種BB遊技状態と、第1種BB当選一般遊技状態を含む通常一般遊技状態があり、抽選テーブルは、上述した遊技状態に対応して、第1種BB遊技状態抽選テーブル、通常一般遊技状態抽選テーブルの抽選テーブルからなる。ここで、複数の設定値の中から一の設定値に対応する第1種BB遊技状態抽選テーブル(図6)と、通常一般遊技状態抽選テーブル(図7)を示す。
なお、本実施形態において、抽選テーブル記憶手段126に設定値ごとに記憶される第1種BB遊技状態抽選テーブルと通常一般遊技状態抽選テーブルとは、設定値の値が高ければ高いほど、各抽選テーブルにおける役の当選確率が高くなるように設定されている。
これらの遊技状態に対応する抽選テーブルにおいて、置数の範囲を適宜定めることによって、役に当選する確率を定めることができる。すなわち、役の各々に当選する確率は、役に対応する置数の範囲/65535により定めることができる。
また、設けられた抽選テーブルのうち、通常一般遊技状態抽選テーブル、第1種BB遊技状態抽選テーブルの全ての抽選テーブルについて、全ての役に対応した置数の範囲を設ける必要はない。その遊技状態で当選し得る役についてのみ領域を設ければよい。例えば、遊技状態が第1種BB遊技状態であるときに、第1種BB役が当選しないように、第1種BB遊技状態抽選テーブルには、第1種BB役に対応した置数の範囲を設けないようにする。
(第1種BB遊技状態抽選テーブル)
図6に示すように、第1種BB遊技状態抽選テーブルは、後述する図7の通常一般遊技状態抽選テーブルを用いる通常一般遊技状態の遊技において、第1種BB役1又は第1種BB役2に当選し入賞することにより開始される第1種BB遊技において選択されるテーブルである。図7の通常一般遊技状態抽選テーブルと比較すると、第1種BB役1、第1種BB役2及び再遊技役が設けられていないテーブルである。
第1種BB遊技において、第1種BB遊技状態抽選テーブルが選択されることにより、例えば、乱数発生手段122により抽出された乱数値が0〜63014の置数の範囲に属するときは、一般役1に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「ベル」−「ベル」−「ベル」に揃うと入賞する。また、乱数値が63815〜64614の置数の範囲に属するときは、一般役3に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「チェリー」−「ANY」−「ANY」に揃うと入賞する。
なお、一般役1に当選する確率が1/1.04と非常に高く設定されている。従って、一般役1に当選する可能性が非常に高く、入賞することにより多くのメダルを獲得することができるため、遊技者に有利な遊技を行わせることができる。
(通常一般遊技状態抽選テーブル)
通常一般遊技状態抽選テーブルは、上述の第1種BB遊技状態以外の通常一般遊技状態の遊技状態において選択される抽選テーブルである。図7を用いて、本実施形態の通常一般遊技状態抽選テーブルの概念を示す。図7は通常一般遊技状態確率テーブルである。図7より、通常一般遊技状態においては、一般役1〜3、再遊技役、第1種BB役1及び第1種BB役2に当選し得る。
通常一般遊技状態抽選テーブル(図7)より、通常一般遊技状態において、例えば、乱数発生手段122により抽出された乱数値が0〜799の置数の範囲に属するときは、一般役1に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「ベル」−「ベル」−「ベル」に揃うと入賞する。また、乱数値が1600〜2399の置数の範囲に属するときは、一般役3に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「チェリー」−「ANY」−「ANY」に揃うと入賞する。
また、乱数値が2400〜2609の置数の範囲に属するときは、第1種BB役1に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「青7」−「青7」−「青7」に揃うと入賞する。乱数値が2610〜2819の置数の範囲に属するときは、第1種BB役2に当選し、リールの有効ライン上で停止図柄が「赤7」−「赤7」−「赤7」に揃うと入賞する。さらに、第1種BB役1に当選し入賞した場合の第1種BB遊技状態の遊技の終了条件として、100枚の最大払出枚数が設定され、第1種BB役2に当選し入賞した場合の第1種BB遊技状態の遊技の終了条件として、451枚の最大払出枚数が設定されている。
<リール駆動制御手段130>
リール駆動制御手段130は、上述したスタートスイッチ42から発せられたスタートスイッチ操作信号や、ストップスイッチ44a〜44cから発せられたストップスイッチ操作信号に基づいて、3つのリール30L〜30Rの回転制御と停止制御とを行う。リール駆動制御手段130は、リール回転制御手段132と、リール回路駆動手段134と、リール停止制御手段136とからなる。
<リール回転制御手段132>
リール回転制御手段132は、スタートスイッチ42から発せられたスタートスイッチ操作信号を検出したことに基づいて、モータ86aを回転させるためのモータ86a用パルス信号と、モータ86bを回転させるためのモータ86b用パルス信号と、モータ86cを回転させるためのモータ86c用パルス信号とを生成し、リール回路駆動手段134に供給する。
<リール回路駆動手段134>
リール回路駆動手段134は、供給されたモータ86a用パルス信号に応じてモータ86a用回転駆動信号を生成し、供給されたモータ86b用パルス信号に応じてモータ86b用回転駆動信号を生成し、供給されたモータ86c用パルス信号に応じてモータ86c用回転駆動信号を生成し、これらの回転駆動信号をモータ86a、86b及び86cの各々に供給する。回転駆動信号は、リール回転制御手段132から供給されたパルス信号のパルスの数に応じた回転位置だけモータ86a、86b又は86cを回転させるための信号である。モータ86a、86b及び86cは、各々に対して供給された回転駆動信号に基づいて回転する。
また、リール回転制御手段132が生成したモータ86a用パルス信号と、モータ86b用パルス信号と、モータ86c用パルス信号とは、3つのリール30L、30C及び30Rの回転位置を検出するためにも用いられる。
<リール停止制御手段136>
リール停止制御手段136は、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときのタイミングと、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果とに基づいて、モータ86a、86b又は86cへ停止制御信号を発して、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
<リール回転位置取得手段140>
リール回転位置取得手段140は、リール30L,30C及び30Rの回転位置を取得する。具体的には、リール回路駆動手段134に供給されたパルス信号のパルスの数を計数することで、リール30L,30C及び30Rの回転位置を取得する。この計数したパルスの数は、各リール(30L、30C、30R)について、リール回転位置取得手段140のパルス数記憶手段142に記憶される。リール回転位置取得手段140は、パルスの数を計数するたびに、計数したパルス数をパルス数記憶手段142に記憶させて更新するので、パルス数記憶手段142に記憶されているパルスの数を読み出すことによって、最新のパルスの数を取得し、3つのリール30L,30C及び30Rの各々について、図柄番号0〜20の21個の図柄のうちのいずれの図柄が入賞ラインL3に位置しているかを取得することができる。
また、各リール(30L、30C、30R)について、計数したパルスの数によって、入賞ラインL3に位置している図柄や、入賞ラインL3を通過している最中の図柄の図柄番号を取得することができる。取得した図柄番号は、各リールについて、リール回転位置取得手段140の図柄番号記憶手段144に記憶される。そして、図柄番号記憶手段144に記憶された図柄番号を読み出し、読み出した図柄番号を、図柄番号−図柄対応関係記憶手段146に記憶されている対応関係を参照することによって、各リール(30L、30C、30R)について、入賞ラインL3に位置する図柄や、入賞ラインL3を通過している最中の図柄を取得することができる。
入賞処理は、有効化された入賞ラインに並んだ図柄の並びを取得する必要がある。この場合には、まず、回転基準位置である入賞ラインL3に位置している図柄も取得し、その図柄から図柄番号−図柄対応関係記憶手段146に記憶されている対応関係を参照して、有効化された入賞ラインに並んだ図柄を取得する。
<有効ライン記憶手段150>
上述したように、遊技媒体数設定手段330(有効ライン化手段)によって、5本の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれかが有効化される。有効ライン記憶手段150は、この遊技媒体数設定手段330(有効ライン化手段)によって、有効化された入賞ラインを有効ラインとして記憶する。
例えば、1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化され、有効ライン記憶手段150は、入賞ラインL1を有効ラインとして記憶する。2ベットスイッチ64を操作したときには、入賞ラインL1〜L3が有効化され、有効ライン記憶手段150は、入賞ラインL1〜L5を有効ラインとして記憶する。最大ベットスイッチ66を操作したときには、L1〜L5が有効化され、有効ライン記憶手段150は、入賞ラインL1〜L5を有効ラインとして記憶する。
<設定値変更手段160>
設定値変更手段160は、設定値の値を変更する設定値変更モードであるか否かを判断し、設定値変更モードであると判別したとき、設定値設定手段340から第1検出信号を受信すると、設定スイッチ91が非操作状態から操作されたと判別し、また、第2検出信号を受信すると、設定スイッチ91が操作状態から解放されたと判別する。設定値変更手段160は、設定値変更モード検出手段162と、設定スイッチ操作信号検出手段164と、設定値変更・決定手段166と、設定値記憶手段168とからなる。
<設定値変更モード検出手段162>
設定値変更モード検出手段162は、設定値変更モード有効化手段350から受信した設定値変更モードを示す信号により、設定値の値を変更することができる設定値変更モードであるか否かを判断する。設定値変更モードであると判別すると、スロットマシン10を設定値変更モードに設定する。なお、設定値変更モードの解除は、後述する設定値変更・決定手段166により設定値が決定された後、設定変更有効化スイッチ90がオフ状態に設定されたことをセンサ90aが検出し、設定値変更モード検出手段162から送信される設定値変更モード以外のモードであることを示す信号により、設定値変更モードが解除されたか否かを判断する。
<設定スイッチ操作信号検出手段164>
設定スイッチ操作信号検出手段164は、設定値変更モード検出手段162により設定された設定値変更モードにおいて、設定値設定手段340から送信される第1検出信号を検出する。また、設定値設定手段340から送信される第2検出信号を検出する。
<設定値変更・決定手段166>
設定値変更・決定手段166は、設定スイッチ操作信号検出手段164により検出された第1検出信号に基づいて、設定スイッチが非操作状態から操作状態に変化したか否かを判断し、設定スイッチが非操作状態から操作状態に変化したと判別したときは、設定スイッチ91が操作状態であると判別する。
また、設定スイッチ操作信号検出手段164により検出された第2検出信号に基づいて、設定スイッチが操作状態から非操作状態に変化したか否かを判断し、設定スイッチが操作状態から非操作状態に変化したと判別したときは、設定スイッチ91が操作状態から解放されたと判別する。
なお、本実施形態では、設定値変更モードにおいて、第1検出信号を受信したときから第2検出信号を受信するまで、所定時間経過毎に、設定値の値を変更する。そして、上述したスタートスイッチ42が操作されることにより、変更された設定値の値が決定される。
<設定値記憶手段168>
設定値記憶手段168は、設定値変更モード設定手段350から設定変更有効化スイッチ90をオフ状態に設定されたことを示す信号を受信したとき、設定値変更モードが解除されたと判別し、設定値変更・決定手段166により決定された設定値の値が記憶される。例えば、設定値が「1」〜「6」であるときには、設定値記憶手段168には、「1」〜「6」のいずれかの値が記憶される。設定値記憶手段168に記憶された設定値は、抽選テーブル記憶手段126に記憶された抽選テーブルを選択するときに読み出される。
<不当行為検出手段170>
設定値変更モードが開始されてから、一定時間の間に、第1検出信号又は第2検出信号が所定の回数以上、メイン制御手段100が受信したときは、不正行為や誤操作等の不当行為が行われたと判別し、サブ制御手段200に不当行為が行われたことを示す信号を送信する。当該信号を受信したサブ制御手段200は、不当行為が行われたと判別し、不当行為演出を出力する。
なお、ノイズが発生した場合を考慮し、一定時間の間に、メイン制御手段100において第1検出信号又は第2検出信号が所定の回数以上受信したことを、不当行為が行われたか否かの判断基準とした。
<図柄表示手段310>
図柄表示手段310は、3つのリール30L,30C及び30Rを含み、リール(30L、30C、30R)は、各リールを回転駆動するためのモータ(86a、86b、86c)と、各リールの回転位置を検出するための回転位置センサ(83a、83b、83c)とからなる。図柄表示手段310は、上述したリールユニット28からなるものが好ましい。
モータ86a、86b及び86cの各々は、ステッピングモータからなる。モータ86a、86b及び86cの各々には、モータ86a、86b及び86cを駆動するためのリール回路駆動手段134(図3参照)が電気的に接続されている。リール回路駆動手段134は、メイン制御手段100から供給されるパルス信号のパルスの数に応じた回転位置だけモータ86a、86b又は86cが回転するように、駆動信号を生成する。
メイン制御手段100のリール回転位置取得手段140は、リール回転制御手段132からリール回路駆動手段134に供給するパルス信号のパルスの数を計数する。このパルスの数を計数することによって、モータ86a、86b又は86cの回転位置を取得することができる。
<サブ制御手段200>
上述したように、メイン制御手段100には、サブ制御手段200が電気的に接続されており、メイン制御手段100から発せられた各種の信号や情報を表す信号は、サブ制御手段200に供給される。
メイン制御手段100から発せられる各種の信号や情報を表す信号には、役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果を示す信号や、入賞結果を示す信号や、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことを示す信号等が含まれる。
サブ制御手段200は、これらの信号を受信して、後述する演出手段300により演出制御を行う。サブ制御手段200は、上述したサブ制御基板52からなるのが好ましい。サブ制御手段200は、演出情報送信手段260を含む。
なお、サブ制御手段200は、設定値変更モードにおいて、メイン制御手段100から送信された、設定値の値を変更する不当行為が行われたことを示す信号を受信すると、当該不当行為が行われたと判別し、不当行為演出を出力する。ここで、「不当行為演出」とは、例えば、演出手段300の表示ランプ38を全部点灯させ、画像表示装置34に不当行為が行われたことを出力し、サウンド出力装置(スピーカ)36により異常音等の警報を出力し、通常時の遊技において出力される演出とは異質で、容易かつ確実に把握できる演出をいう。
従って、不正行為であった場合、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発できる。また、誤操作であった場合、スロットマシンに遊技に直接かつ重大な影響を与える設定値の設定が誤操作であったことを確実に認識することができる。従って、設定を行う遊技店の従業員が誤操作による設定値の変更を防止することができる
<演出情報送信手段260>
演出情報送信手段260は、不当行為演出をはじめとする演出に関する情報を、演出手段300に送信する。
<演出手段300>
演出手段300では、遊技に関する情報の報知が演出として行われる。本実施形態では、単位遊技に関する情報を報知するための演出が、演出手段300で行われる。演出手段300は、上述したサブ制御手段200の演出情報送信手段260と電気的に接続されている。演出手段300は、演出情報送信手段260から発せられた情報を遊技者が認識できるように報知する。この演出手段300は、画像表示装置34と、スピーカ36と、ランプ38とからなるのが好ましい。上述したように、演出は、サブ制御手段200によって制御されて進められる。
<<制御処理>>
以下に、メイン制御手段100及びサブ制御手段200において行われる制御について、図4、図8〜図13を用いて説明する。本実施形態に係るスロットマシン10として、メイン制御手段100は上述のメイン制御基板32により、サブ制御手段200は上述のサブ制御基板52により、構成されるものが好ましい。図4は、スロットマシン10で行われる遊技に関し、メイン制御手段100の制御処理を実行するためのフローチャートである。また、図8〜図12は、スロットマシン10で行われる設定値の設定・変更に関し、メイン制御手段100の制御処理を実行するためのフローチャートである。図13は、スロットマシン10で行われる設定値の設定・変更において不正行為が行われた場合のサブ制御手段200における制御処理を実行するためのフローチャートである。また、図8〜図13に示すフローチャートは、メイン制御手段100やサブ制御手段200における制御処理を実行するための1つの例を示したに過ぎず、この処理手順には限られない。
<メイン制御手段100における遊技に関する制御>
図4は、遊技に関し、メイン制御手段100における制御を実行するためのメインフローチャートである。以下の説明において、スロットマシン10は、予め起動されて、後述する設定値設定処理が終了しており、遊技制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、スロットマシン10は定常動作しているものとする。
(投入枚数決定処理)
スロットマシン10の遊技処理においては、最初に、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66を遊技者が操作することによって発せられたベット信号に基づいて、投入枚数を決定する(ステップS10)。この投入枚数は、1回の単位遊技をするために賭けの対象とされたメダルの数を示し、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされたメダルの数のみならず、メダル投入口46から投入されて直接賭けの対象とされたメダルの数も含む。
なお、上述したように、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66は、入賞ラインを有効化する機能も有し、1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化される。2ベットスイッチ64を操作したときには、入賞ラインL1〜L3が有効化される。最大ベットスイッチ66を操作したときには、L1〜L5が有効化される。
(スタートスイッチ操作の判断処理)
ステップS10の処理が実行されると、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS11)。ステップS11の判断処理は、スタートスイッチ42から発せられるスタートスイッチ操作信号を検出したか否かによって判断する。スタートスイッチ42が操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS11の判断処理を繰り返す。一方、遊技者によりスタートスイッチ42が操作されたと判別したとき(YES)には、後述する役抽選処理を呼び出して実行する(ステップS12)。
(役抽選処理)
役抽選処理(ステップS12)は、上述した役抽選手段120によって実行される処理である。なお、以下に説明する遊技状態は、フラグの値として記憶されており、フラグの値を読み出すことで、遊技状態を得ることができる。
役抽選処理においては、最初に、遊技状態が第1種BB遊技状態と通常遊技状態との何れかであるか否かを判断し、判別した遊技状態と設定値記憶手段168に記憶されている設定値の値とに基づいて、記憶されている設定値の値に対応する遊技状態の抽選テーブル、例えば、図6〜図7に示す抽選テーブルを選択する。
設定値の値と遊技状態とに対応する抽選テーブルを選択した後、役の当選の有無及び当選役の図柄を行うため、乱数値抽出処理を実行し、抽出した乱数値と、選択した抽選テーブルの置数とを照合することによって、乱数値が属する置数の範囲の役により、役の当選の有無及び当選役を判定する判定処理を実行する。
そして、乱数値抽出・判定処理の後、何れかの役に当選したのか否かを判断し、当選した役に対応するフラグをオンに設定する。フラグをオンに設定することにより、例えば、第1種BB役フラグがオンに設定された場合、フラグがオンに設定された第1種BB役に当選した第1種BB当選一般遊技状態であることを示すことができる。
フラグをオンに設定する一連の処理を実行した後、役抽選で当選した役に対応した図柄等をROM108から読み出し、リール回転・停止制御処理(ステップS13)に用いるため、これらのデータをRAM110に記憶して、役抽選処理を終了する。
(リール回転・停止制御処理)
役抽選処理(ステップS12)を実行した後、上述したリール駆動制御手段130のリール回転制御手段132によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御を開始し、リール駆動制御手段130のリール停止制御手段136によって、3つのリール30L、30C及び30Rの停止制御を実行するため、リール回転・停止制御処理を実行する(ステップS13)。
(入賞処理)
リール回転・停止制御処理(ステップS13)を実行した後、入賞処理(ステップS14)を行う前処理として、有効化された入賞ラインに停止させた図柄(以下、停止図柄と称する。)を読み出す。その後、当選した役に入賞したか否かを判断する入賞処理を実行する(ステップS14)。
そして、今回行われた単位遊技の入賞処理(ステップS14)、次に、払出処理(ステップS15)を実行することにより、スロットマシン10で行われる遊技に関し、メイン制御手段100の制御処理を実行するためのフローチャートである。本メイン制御側処理(図4)を繰り返すことにより、単位遊技を繰り返す連続した遊技を遊技者に行わせることができる。
<メイン制御手段100における設定値設定・変更に関する制御>
図8は、上述した遊技処理が行われる前の設定値設定・変更に関し、メイン制御手段100における制御処理を実行するメインフローチャートである。本実施形態においては、設定値の値を変更可能な設定値変更モードに設定されなければ、設定値の値を変更することができない。なお、設定値変更モードに設定するためには、スロットマシンの前面扉40を開け、設定変更有効化スイッチ90をオンに設定した後、スロットマシン10の電源スイッチをオフからオンにし、設定値変更モードに移行した後、設定スイッチの押動操作等の所定の操作手順により行われる。
(設定値設定処理の開始判断処理)
スロットマシン10の設定値変更処理においては、最初に、設定変更有効化スイッチ90がオンの状態でスロットマシン10が起動されたか否かを判断するため、スロットマシン10の電源スイッチがオフからオンに設定され、電源が投入されたか否かを判断する(ステップS20)。ステップS20において、電源が投入されていない(NO)と判別したときは、ステップS20を繰り返す。従って、設定値設定処理が終了しないため、遊技制御処理(図4)は実行されない。
一方、ステップS20において、電源が投入された(YES)と判別したときは、設定変更有効化スイッチ90がオンに設定されているか否かを判断する(ステップS21)。ステップS21において、設定変更有効化スイッチ90がオンに設定されていない(NO)と判別したときは、後述する設定値変更処理等を実行することなく、設定値設定処理を終了し、上述した遊技制御処理(図4)を実行する。
一方、ステップS21において、設定変更有効化スイッチ90がオンに設定されている(YES)と判別したときは、設定値の値を変更することができる設定値変更モードに変更するため、設定値変更開始処理(ステップS22)に進み、設定値設定処理を開始する。
(設定値設定処理)
設定値変更開始処理(ステップS22)では、設定値変更モードに設定し、さらに、設定値のチェック、設定値を除くRAM上の領域の書き込みのチェック、そして、RAMの初期化等を実行する。
次いで、後述する方法により、設定値設定手段340から送信される第1検出信号と第2検出信号とに基づいて設定値の値を変更し、ストップスイッチ42の操作に基づいて設定値の値を決定する設定値変更処理を実行する(ステップS23)。第1検出信号及び第2検出信号をメイン制御手段100に送信する設定スイッチ操作検出処理及び設定スイッチ解放検出処理、そして、設定値変更処理については後述する。
(設定値設定処理の終了判断処理)
設定値変更処理(ステップS23)が終了した後、設定値設定処理を終了するか否かを判断するために、設定変更有効化スイッチ90がオンからオフに設定されたか否かを判断する(ステップS24)。ステップS24において、設定変更有効化スイッチ90がオフに設定されていない(NO)と判別したときは、ステップS24の処理を繰り返す。これにより、設定変更有効化スイッチ90がオフに設定されていない限り、設定値設定処理が終了せず、スロットマシン10は、図4に示した遊技制御処理を実行することができないように構成されている。
一方、ステップS24において、設定変更有効化スイッチ90がオフに設定されている(YES)と判別したときは、設定値変更モードを終了し、決定された設定値の値をRAMに書き込み、再度設定値を除くRAM上の領域の書き込みチェックを行い、さらに、RAMの初期化を行う設定値変更終了処理(ステップS25)を実行し、設定値設定処理を終了して、上述した遊技制御処理(図4)を実行する。
<設定値設定手段340における設定スイッチ91に関する制御>
設定値の値を変更する上述した設定値変更処理(ステップS23)は、設定値設定手段340からメイン制御手段100に送信される第1検出信号及び第2検出信号に基づいて実行される。ここで、設定値設定手段340における設定スイッチ91に関する制御として、第1検出信号を送信する設定スイッチ操作検出処理(図9)と、第2検出信号を送信する設定スイッチ解放検出処理(図10)とについて説明する。なお、設定スイッチ操作検出処理と、設定スイッチ解放検出処理とは、別個独立に実行される。
(設定スイッチ操作検出処理)
設定スイッチ操作検出処理は、設定値変更モードにおいて、設定スイッチ91が押動操作されて、設定スイッチ91の非操作状態から操作状態への変化をセンサ91aにより検出したときに、設定値設定手段340からメイン制御手段100に第1検出信号を送信するものである。図9を用いて、設定スイッチ操作検出処理を説明する。
設定スイッチ操作検出処理は、最初に、設定スイッチ91が操作されたか否か、具体的には、設定スイッチ91が押動操作され、設定スイッチ91が非操作状態から操作状態へ変化したことをセンサ91aにより検出できたか否かを判断する(ステップS31)。ステップS31において、設定スイッチ91が操作された(YES)と判別したときは、第1検出信号をメイン制御手段100に送信する第1検出信号送信処理(ステップS32)を実行し、設定スイッチ操作検出処理を終了する。ここで、「第1検出信号」とは、設定値設定手段340からメイン制御手段100に送信される信号であって、設定スイッチ91が押動操作され、設定スイッチ91が非操作状態から操作状態へ変化したことをセンサ91aにより検出したときに、設定値設定手段340から送信される信号である。なお、第1検出信号としてパルス信号が用いられる。
ステップS31において、設定スイッチ91が操作されていない(NO)と判別したときは、ステップS31の処理を繰り返す。この結果、設定スイッチ91が非操作状態から操作状態へ変化しない限り、第1検出信号は設定値設定手段340から送信されないことから、第1検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91の非操作状態から操作状態へ変化回数を精確に検出することができる。
(設定スイッチ解放検出処理)
設定スイッチ解放検出処理は、設定値変更モードにおいて、設定スイッチ91の押動操作を解放し、操作状態から非操作状態への設定スイッチ91の変化をセンサ91aにより検出したときに、設定値設定手段340からメイン制御手段100に第2検出信号を送信するものである。図10を用いて、設定スイッチ解放検出処理を説明する。
設定スイッチ解放検出処理は、最初に、設定スイッチ91が解放されたか否か、具体的には、設定スイッチ91の押動操作が解放され、設定スイッチ91が操作状態から非操作状態へ変化したことをセンサ91aにより検出できたか否かを判断する(ステップS33)。ステップS33において、設定スイッチ91が解放された(YES)と判別したときは、第2検出信号をメイン制御手段100に送信する第2検出信号送信処理(ステップS34)を実行し、設定スイッチ解放検出処理を終了する。ここで、「第2検出信号」とは、設定値設定手段340からメイン制御手段100に送信される信号であって、設定スイッチ91の押動操作が解放され、設定スイッチ91が操作状態から非操作状態へ変化したことをセンサ91aにより検出したときに、設定値設定手段340から送信される信号である。なお、第1検出信号と同様に、第2検出信号としてパルス信号が用いられる。
ステップS33において、設定スイッチ91が解放されていない(NO)と判別したときは、ステップS33の処理を繰り返す。この結果、設定スイッチ91が操作状態から非操作状態へ変化しない限り、第2検出信号は設定値設定手段340から送信されないことから、第2検出信号を受信したメイン制御手段100は、設定スイッチ91の操作状態から非操作状態へ変化回数を精確に検出することができる。
さらに、メイン制御手段100は、第1検出信号を受信した後から第2検出信号を受信するまでの間は、設定スイッチ91は押動操作が行われた操作状態であり、第2検出信号を受信した後から第1検出信号を受信するまでの間は、設定スイッチ91は解放状態であると判断することができる。
<メイン制御手段100における設定値変更処理>
図8の設定値設定処理の一部である設定値変更処理(ステップS23)について、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る設定値変更処理(ステップS23)のフローチャートである。
本実施形態に係る設定値変更処理は、設定値変更モードにおいて、第1検出信号を受信したときから第2検出信号を受信するまで、所定の時間(T1)経過毎に、設定値の最小値から最大値の循環範囲内で、設定値の値を+1加算し、その後、スタートスイッチ42を操作することにより、設定値の値を決定するものである。
従って、設定スイッチ91とは異なるスタートスイッチ42が操作されることにより、変更した設定値の値を決定することができるので、設定値の変更行為と決定行為が明確に区別でき、また、設定値の変更行為と決定行為との順序が決められることにより、誤操作や不正行為を有効に防止できる。なお、本実施形態においては、スタートスイッチ42の操作により、変更した設定値の値を決定する構成としたが、このような構成に限定されず、設定値の値を決定するためにのみ用いられる部材を設けたり、あるいは、ストップスイッチ等の既にスロットマシン10に設けられている部材を利用することも可能である。
(第1検出信号受信判断処理)
設定値変更処理では、最初に、第1検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS41)。ステップS41において、第1検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS41に処理を繰り返す。
(設定値変更初期設定処理)
一方、ステップS41において、第1検出信号を受信したと判別した(YES)ときは、第1検出信号を受信した瞬間からの経過時間を計測するため、タイマTM1を起動するタイマTM1起動処理を実行する(ステップS42)。タイマTM1起動処理(ステップS42)では、タイマTM1の稼働時間であるt1をリセットし、起動することにより、稼働時間t1の計測を開始する。なお、稼働時間t1は、第1検出信号を受信したときから所定の時間(T1)経過ごとに、設定値の値を+1加算するために使用される。
さらに、暫定的な設定値の値を示す設定値変更カウンタV1に「1」(設定値の最小値)を設定し(ステップS43)、暫定設定値設定処理(ステップS44)に進む。
(暫定設定値設定処理)
暫定設定値設定処理(ステップS44)では、設定値変更カウンタV1に設定された値を、暫定設定値に設定する。そして、暫定設定値の値を示す暫定設定値表示信号を設置値表示LED92に送信する暫定設定値表示信号送信処理(ステップS45)を実行する。従って、設置値表示LED92に暫定設定値の値が表示出力されることから、表示出力されている値を確認しながら、所望の設定値の値に設定することができる。なお、設置値表示LED92は設定値設定手段340内に設けられるものが好ましい。
(第2検出信号受信判断処理)
暫定設定値設定処理(ステップS45)を実行した後、第2検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS46)。ステップS46において、第2検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、タイマTM1の稼働時間t1が所定の時間T1と設定値変更カウンタV1の値との積算値未満(T1*V1)であるか否かを判断する(ステップS50)。
ステップS50において、稼働時間t1が当該積算値未満である(YES)と判別したときは、タイマTM1による稼働時間t1の計測を継続するため、ステップS44に戻る。一方、ステップS50において、稼働時間t1が当該積算値未満ではない(NO)と判別したときは、設定値の循環範囲内で設置値の加算を行うため、設定値変更カウンタV1の値が設定値変更カウンタの最大値V1_MAX(本実施形態では「6」)と等しいか否かを判断する(ステップS51)。ステップS51において、設定値変更カウンタV1の値が設定値変更カウンタの最大値V1_MAXと等しい(YES)と判別したときは、設定値変更カウンタV1の値を「1」に設定し、タイマTM1の稼働時間t1を「0」にリセットする(ステップS52)。一方、ステップS51において、設定値変更カウンタV1の値が設定値変更カウンタの最大値V1_MAXと等しくない(NO)と判別したときは、設定値変更カウンタV1の値を+1加算する(ステップS53)。そして、ステップS52又はステップS53の処理を終えた後、ステップS44に戻る。
(設定値決定処理)
ステップS46において、第2検出信号を受信していた(YES)と判別したときは、設定値決定処理において、稼働時間t1を継続して計測する必要がないため、タイマTM1を停止するタイマTM1停止処理(ステップS47)を実行する。そして、暫定設定値V1の値を設定値に決定するために、スタートスイッチ42が操作されたか否かを判断し(ステップS48)、スタートスイッチ42が操作されていない(NO)と判別したときは、スタートスイッチ42が操作されるまで、ステップS48の処理を繰り返し、スタートスイッチ42が操作された(YES)と判別したときは、変更した設定値の値を設定値に決定する設定値決定処理を実行した後(ステップS49)、設定値設定処理(図8)に戻り、ステップS24に進む。
この結果、設定値変更モードにおいて、第1検出信号を受信したときから第2検出信号を受信するまで、所定の時間(T1)経過毎に、設定値の値を変更することから、設定スイッチを正規に操作できる者、例えば、遊技店の従業員は、設定スイッチを押し続けて操作状態にするという簡単な操作で、自動的に設定値の値を変更することができ、容易に、所望の設定値の値に設定することができる。
また、不正行為者に対しては、外部から短時間の短絡操作等で設定値を変更することはできても、設定スイッチの操作状態を維持することは極めて困難であり、その上さらに、不正行為者が把握不能でかつ短時間とは異なる所定の時間(T1)の経過とともに変更される設定値の値を、所望の設定値の値に設定するために、第2検出信号を発生させる、例えば、回路の短絡操作を行う、という2段階の作業が必要となることから、設定値の値を変更する不正行為を有効に防止することができる。
なお、本実施形態に係る設定値変更処理は、従来のスロットマシンのハードウェア構成を変更することなく、メイン制御手段100に記憶されるメインプログラムを変更するというソフトウェア変更のみで対応できることから、安価に、かつ、容易に設計変更することができる。
<メイン制御手段100における不当行為検出処理>
本実施形態においては、メイン制御手段100が、設定値変更モードにおいて、所定の時間(TT)内に、誤操作や不正行為等の不当行為に基づくパルス信号や、設定値設定手段340から送信された第1検出信号又は第2検出信号であるパルス信号を一定回数、例えば3回以上受信したとき、不正行為や誤操作等の不当行為が行われたと判断し、上述の設定値設定処理(図8)を強制的に中止する。同時に、不当行為が行われたことを示す不当行為演出を、サブ制御手段200を介して出力させる。以下に、メイン制御手段100における不当行為検出処理を、図12を用いて説明する。
(設定値変更モード判断処理)
不当行為検出処理は、設定値変更モードにおいてのみで実行されることから、最初に、設定値変更モードであるか否かを判断する(ステップS61)。ステップS61において、設定値変更モードではない(NO)と判別したときは、不当行為検出処理を終了する。
(不当行為検出初期設定処理)
一方、ステップS61において、設定値変更モードであると判別した(YES)ときは、設定値変更モードに変更された瞬間又は当該瞬間から所定の時間(TT)経過毎の瞬間からの経過時間を計測するため、タイマTM2を起動するタイマTM2起動処理を実行する(ステップS62)。タイマTM2起動処理(ステップS62)では、タイマTM2の稼働時間であるt2をリセットし、起動することにより、稼働時間t2に計測を開始する。
さらに、暫定的な検出信号受信回数を示す検出信号受信カウンタV2に「0」を設定し(ステップS63)、検出信号受信判断処理(ステップS64)に進む。
(検出信号受信判断処理)
検出信号受信判断処理においては、最初に、誤操作や不正行為等の不当行為に基づくパルス信号、又は、設定値設定手段340から送信された第1検出信号又は第2検出信号であるパルス信号を受信したか否かを判断する(ステップS64)。ステップS64において、何れかのパルス信号を受信した(YES)と判別したときは、検出信号受信カウンタを+1加算し(ステップS65)、ステップS66に進み、一方、ステップS64において、何れのパルス信号も受信していない(NO)と判別したときは、そのままステップS66に進む。
ステップS66では、タイマTM2の稼働時間t2が所定の時間(TT)未満であるか否かを判断する。ステップS66において、タイマTM2の稼働時間t2が所定の時間(TT)未満である(YES)と判別したときは、タイマTM2の稼働時間t2を継続して計測するため、ステップS64に戻り、稼働時間t2の計測を継続する。
一方、ステップS66において、タイマTM2の稼働時間t2が所定の時間(TT)未満ではない(NO)と判別したときは、検出信号受信カウンタV2が予め設定しているV2_MAX以上であるか否かを判断する(ステップS67)。ここで、V2_MAXとは、所定の時間(TT)内で、受信したパルス信号の回数がV2_MAX、例えば3回以上であるとき、不当行為が行われたと判断する回数である。なお、回数V2_MAXを、例えば「3」と設定することにより、ノイズが発生した場合を考慮することができる。
ステップS67において、検出信号受信カウンタV2が予め設定しているV2_MAX以上である(YES)と判別したときは、不当行為が行われたと判断し、不当行為信号をサブ制御手段200に送信する不当行為信号送信処理(ステップS68)を実行し、設定値設定処理を強制終了する設定値設定強制終了処理(ステップS69)を実行し、不当行為検出処理を終了する。ここで、「不当行為信号」とは、メイン制御手段100からサブ制御手段200に送信される信号であって、不正行為や誤操作等の不当行為が行われたことを示す信号である。
一方、ステップS67において、検出信号受信カウンタV2が予め設定しているV2_MAX以上ではない(NO)と判別したときは、タイマTM2を停止するタイマTM2停止処理(ステップS70)を実行し、ステップS61に戻る。この結果、ステップS61〜S70の処理を繰り返すことにより、設定値変更モードにおいて、所定の時間(TT)内に、誤操作や不正行為等の不当行為に基づくパルス信号や、設定値設定手段340から送信された第1検出信号又は第2検出信号であるパルス信号を一定回数以上受信したときは、不正行為や誤操作等の不当行為が行われたと判断し、設定値設定処理(図8)を強制的に中止するだけでなく、サブ制御手段200を介して不当行為演出を出力させることができる。
<サブ制御側処理>
本実施形態のサブ制御側処理は、メイン制御手段100から不当行為信号を受信したとき、画像表示装置34等の演出手段を用いて、不当行為演出を出力するものである。図13を用いて、サブ制御手段200により実行されるサブ制御側処理を説明する。
不当行為演出を出力するか否かを判断するために、最初に、不当行為信号を受信したか否かを判断する(ステップS71)。ステップS71において、不当行為信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS71の処理を繰り返す。
ステップS71において、不当行為信号を受信した(YES)と判別したときは、不当行為演出を画像表示装置34等の演出手段300を用いて出力する(ステップS72)。例えば、不当行為演出として、表示ランプ38を全部点灯させ、画像表示装置34に不正行為が行われたことを出力し、サウンド出力装置36により異常音等の警報を出力し、通常時の遊技において出力される演出とは異質で、容易かつ確実に把握できる演出を出力する。
従って、不正行為であった場合、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発できる。また、誤操作であった場合、スロットマシンに遊技に直接かつ重大な影響を与える設定値の設定が誤操作であったことを確実に認識することができる。従って、設定を行う遊技店の従業員が誤操作による設定値の変更を防止することができる。
不当行為演出(ステップS72)は、不当行為演出終了条件(例えば、スロットマシン10の電源オフに設定すること)を達成するまで、継続して出力される。従って、不当行為演出を終了するか否かを判断するため、不当行為演出終了条件を達成したか否かを判断する(ステップS73)。ステップS73において、不当行為演出終了条件を達成した(YES)と判別したときは、不当行為演出を終了し、サブ制御側制御の処理を終了する。一方、ステップS73において、不当行為演出終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、終了条件を達成するまで、不当行為演出を継続して出力する。
<具体例>
本実施形態に係る設定値変更処理を実行した具体例を図15に示す。また、比較のため、図17に、従来の設定値変更処理を実行した具体例を示す。
(従来の設定値変更処理)
図17に示すように、設定値変更モードにおいて、設定値設定手段340の設定スイッチ91が押動操作される前の非操作状態(解放状態)から操作状態へ変化するごとに、センサ91aにより状態の変化を検出し、パルス信号である第1検出信号が設定値設定手段340からメイン制御手段100に送信され、第1検出信号を受信したメイン制御手段100の設定値設定処理により、設定値の値は初期値である「1」から+1ずつ第1検出信号を受信した回数分加算されていた。ここで、第1検出信号はパルス信号であることから、回路短絡等による不正行為が行われた場合、パルス信号が発生することを利用し、パルス信号の発生回数を調整して、所望の設定値に変更し、設定することが可能であった。
(第1実施形態に係る設定値変更処理)
図15に示すように、設定値変更モードにおいて、第1検出信号を受信したときから第2検出信号を受信するまで、所定の時間(T1)経過毎に、最小値「1」から最大値「6」の循環範囲内で、設定値の初期値「1」から+1ずつ加算する。
具体的には、設定スイッチ91が非操作状態から操作状態に押動操作され、設定値設定手段340から送信された第1検出信号をメイン制御手段100が受信した後(ステップS41)、設定スイッチ91を解放されて操作状態から非操作状態に変化して、設定値設定手段340から送信された第2検出信号をメイン制御手段100が受信するまで(ステップS46)、タイマTM1の稼働時間t1が所定の時間(T1)を経過するごとに(ステップS50)、暫定設定値の値を+1加算する(ステップS44、S51、S52)。
従って、正規の設定値設定処理により設定値を設定する者は、設定スイッチ91の押動操作により操作状態にするという簡単な操作で、自動的に設定値の値が変更されるので、容易に、所望の設定値の値に設定することができる。また、外部から短時間の短絡操作等で設定値を変更する不正行為を行う不正行為者に対しては、設定スイッチ91の操作状態を維持することが極めて困難である。その上さらに、不正行為者が把握不能でかつ短時間とは異なる所定の時間(T1)の経過とともに変更される設定値の値を、所望の設定値の値に設定するために、第二検出信号を発生させる、例えば、回路の短絡操作を行い第2検出信号と同じパルス信号を発生させるという2段階の作業が必要となることから、設定値の値を変更する不正行為を有効に防止することができる。
<<<第2実施形態>>>
第2実施形態に係る設定値変更処理は、設定値変更モードにおいて、第1回目の第1検出信号を受信して、所定の時間(T2)経過後に第1回目の第2検出信号を受信したときに、設定値の値を変更し、その後は、第1検出信号を受信するごとに、設定値の値を+1ずつ加算するものである。なお、それ以外の処理は、第1実施形態と異なるものではなく、図14を用いて、設定値変更処理のみについて説明する。図14は、図8の設定値設定処理の一部である第2実施形態に係る設定値変更処理(ステップS23)のフローチャートである。
(第1検出信号受信判断処理)
第2実施形態に係る設定値変更処理では、最初に、第1検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS81)。ステップS81において、第1検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS81に処理を繰り返す。
(設定値変更初期設定処理)
一方、ステップS81において、第1検出信号を受信したと判別した(YES)ときは、第1検出信号を受信した瞬間からの経過時間を計測するため、タイマTM3を起動するタイマTM3起動処理を実行する(ステップS82)。タイマTM3起動処理(ステップS82)では、タイマTM3の稼働時間であるt3をリセットし、起動することにより、稼働時間t3の計測を開始する。なお、稼働時間t3は、設定値変更モードに変更した後(ステップS22)、第1回目の第1検出信号を受信して、所定の時間(T2)経過後に第1回目の第2検出信号を受信したか否かを判断するために使用される。
さらに、暫定的な設定値の値を示す設定値変更カウンタV2に「1」(設定値の最小値)を設定し(ステップS83)、暫定設定値設定処理(ステップS84)に進む。
(暫定設定値設定処理)
暫定設定値設定処理(ステップS84)では、設定値変更カウンタV2に設定された値を、暫定設定値に設定する。そして、暫定設定値の値を示す暫定設定値表示信号を設置値表示LED92に送信する暫定設定値表示信号送信処理(ステップS85)を実行する。従って、設置値表示LED92に暫定設定値の値が表示出力されることから、表示出力されている値を確認しながら、所望の設定値の値に設定することができる。
(第2検出信号受信判断処理)
暫定設定値設定処理(ステップS85)を実行した後、第2検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS86)。ステップS86において、第2検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS84に戻る。
この結果、設定値変更モードに変更した後、第1回目の第1検出信号を受信して、第1回目の第2検出信号を受信するまでの間は、タイマTM3の稼働時間t3の計測を継続することができる。また、第1回目の第2検出信号を受信した後は、第1検出信号の受信に続いて第2検出信号を受信することにより、後述するように、第1検出信号を受信するごとに、設定値の値を+1ずつ加算することができる。
一方、ステップS86において、第2検出信号を受信した(YES)と判別したときは、受信した第2検出信号が1回目のものであるか否かを判断するため、設定値変更カウンタV2の値が「1」であるか否かを判断する(ステップS87)。
(1回目の第2検出信号の受信処理)
ステップS87において、受信した第2検出信号が1回目のものである(YES)と判別したときは、設定値設定処理を強制終了させるための判断条件である“稼働時間t3が所定の時間(T2)と設定値変更カウンタV2との積算値以下であり”、かつ、“タイマT3が稼働中である”ことを満たしているか否かを判断する(ステップS88)。ステップS88において、設定値設定処理を強制終了させるための判断条件を満たしている(YES)と判別したときは、タイマTM3を停止し(ステップS89)、設定値設定処理を強制終了させて(ステップS90)、設定値変更処理を終了する。
この結果、設定値変更処理を開始してから、所定の時間(T3)以内に第2検出信号又は第2検出信号同じパルス信号をメイン制御手段100が受信したときは、誤操作又は不当行為が実行されたと判断して設定値設定処理を強制終了することにより、不正行為を有効に防止できるだけでなく、設定値を正規に設定する者に対しても設定変更の制限を設けることができ、誤操作を防止することができる。
一方、ステップS88において、設定値設定処理を強制終了させるための判断条件を満たしていない(NO)と判別したときは、タイマTM3を停止し(ステップS91)、設定値の値を決定するために、スタートスイッチ42が操作されたか否かを判断する(ステップS92)。ステップS92において、スタートスイッチ42が操作された(YES)と判別したときは、変更した設定値の値を設定値に決定する設定値決定処理を実行した後(ステップS93)、設定値設定処理(図8)に戻り、ステップS24に進む。
ステップS92において、スタートスイッチ42が操作されていない(NO)と判別したときは、設定値変更処理を継続して実行するため、第1検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS94)。ステップS94において、第1検出信号を受信した(YES)と判別したときは、設定値の循環範囲内で設置値の加算を行うため、設定値変更カウンタV2の値が設定値変更カウンタの最大値V2_MAX(本実施形態では「6」)と等しいか否かを判断する(ステップS95)。
ステップS95において、設定値変更カウンタV2の値が設定値変更カウンタの最大値V2_MAXと等しい(YES)と判別したときは、設定値変更カウンタV2の値を「1」に設定し(ステップS96)、設定値変更カウンタV2の値が設定値変更カウンタの最大値V2_MAXと等しくない(NO)と判別したときは、設定値変更カウンタV2の値を+1加算する(ステップS97)。そして、ステップS96又はステップS97の処理を終えた後、ステップS84に戻る。
一方、ステップS94において、第1検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、第1検出信号が受信されるまで又はスタートスイッチが操作されるまで、続く設定値決定処理(ステップS93)又は暫定設定値の加算処理(ステップS96、S97)を実行しないように、ステップS92に戻る。
(2回目の第2検出信号の受信処理)
ステップS87において、受信した第2検出信号が1回目以外のもの、すなわち、2回目以降のものである(NO)と判別したときは、設定値決定処理を実行するか否かを判断するために、スタートスイッチ42が操作されたか否かを判断する(ステップS92)。ステップS92において、スタートスイッチ42が操作された(YES)と判別したときは、変更した設定値の値を設定値に決定する設定値決定処理を実行した後(ステップS93)、設定値設定処理(図8)に戻り、ステップS24に進む。
ステップS92において、スタートスイッチ42が操作されていない(NO)と判別したときは、設定値変更処理を継続して実行するため、第1検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS94)。ステップS94において、第1検出信号を受信した(YES)と判別したときは、第1回目の第2検出信号の受信処理と同様に、暫定設定値の加算処理(ステップS96、S97)を実行した後、ステップS84に戻る。
一方、ステップS94において、第1検出信号を受信していない(NO)と判別したときは、第1検出信号が受信されるまで又はスタートスイッチが操作されるまで、続く設定値決定処理(ステップS93)又は暫定設定値の加算処理(ステップS96、S97)を実行しないように、ステップS92に戻る。
この結果、設定値変更モードにおいて、設定スイッチを正規に操作できる者は、所定の時間(T2)、設定スイッチを操作状態で継続することが必要となり、誤操作による設定値の変更行為を防止できる。さらに、簡単、迅速かつ確実に、所望の設定値の値に変更できることから、利便性も生じさせることができる。
また、不正行為者に対しては、外部から短時間の短絡操作等で第1検出信号又は第2検出信号と同じパルス信号を発生させて設定値を変更することはできても、不正行為者が把握不能でかつ短時間とは異なる所定の時間(T2)、継続した設定スイッチの操作状態を維持することは極めて困難であることから、設定値の値を変更する不正行為を有効に防止することができる。
なお、第2実施形態に係る設定値変更処理も、従来のスロットマシンのハードウェア構成を変更することなく、メイン制御手段100に記憶されるメインプログラムを変更するというソフトウェア変更のみで対応できることから、安価に、かつ、容易に設計変更することができる。
<具体例>
(第2実施形態に係る設定値変更処理)
第2実施形態に係る設定値変更処理を実行した具体例を図16に示す。図16に示すように、第2実施形態に係る設定値変更処理は、設定値変更モードにおいて、第1回目の第1検出信号を受信して、所定の時間(T2)経過後に第1回目の第2検出信号を受信したときに、設定値の値を変更し、その後は、第1検出信号を受信するごとに、設定値の値を+1ずつ加算する。
具体的には、設定スイッチ91が非操作状態から操作状態に押動操作され、設定値設定手段340から送信された第1回目の第1検出信号をメイン制御手段100が受信した後(ステップS81)、タイマTM3の稼働時間t3が所定の時間(T2)を経過した後に第1回目の第2検出信号を受信したか否かを判断した後(ステップS86〜S88)、稼働時間t3が所定の時間(T2)を経過することなく第1回目の第2検出信号を受信した場合は、設定値設定処理を強制終了する(ステップS90)。また、稼働時間t3が所定の時間(T2)を経過した後に、第1回目の第2検出信号を受信した場合は、スタートスイッチ42の操作に基づいて設定値決定処理を実行し(ステップS93)、又は、スタートスイッチ42の操作が操作される前に、第2回目以降の第1検出信号を受信したときは、第1検出信号の受信に基づいて、暫定設定値の値を+1加算する(ステップS84、S96、S97)。
従って、正規の設定値設定処理により設定値を設定する者は、所定の時間(T2)、設定スイッチ91を操作状態で継続することが必要となり、誤操作による設定値の変更行為を防止できる。さらに、簡単、迅速かつ確実に、所望の設定値の値に変更できることから、利便性も生じさせることができる。また、外部から短時間の短絡操作等で設定値を変更する不正行為を行う不正行為者に対しては、設定スイッチ91の操作状態を維持することが極めて困難である。その上さらに、不正行為者が把握不能でかつ短時間とは異なる所定の時間(T2)、継続した設定スイッチの操作状態を維持することは極めて困難であることから、設定値の値を変更する不正行為を有効に防止することができる。
<<<変形例1>>>
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。例えば、第2実施形態に係る設定値変更処理の「1回目の第2検出信号の受信処理」においてのみ実行された設定値設定処理を強制終了させるための判断処理(ステップS88)を、2回目以降の第2検出信号の受信処理においても実行するように変形することができる。このように変形することにより、設定値変更モードにおいて、設定スイッチ91に対する一定時間の長押しを複数回繰り返すという、設定値変更処理とすることができる。
この結果、設定値の値を変更する者が、視覚的にも動作的にも把握できることから、誤操作を防止できる。さらに、不正行為者に対しても、効果的に不正行為を防止することができる。
<<<変形例2>>>
また、第1実施形態に係る設定値変更処理の所定の時間(T1)と、第2実施形態に係る設定値変更処理の所定の時間(T2)とを、予め設定した時間を固定せず、設定値の値を変更する前に、例えば、設定値変更モードに変更する前に、時間T1と時間T2をランダムに変化させて設定することもできる。
このように変形することにより、不正行為者は、第1実施形態に係る設定値変更処理の所定の時間(T1)も、第2実施形態に係る設定値変更処理の所定の時間(T2)も予測することが困難になり、不正行為者の不正行為を有効に防止することができる。
<<<変形例3>>>
さらに、本実施形態のサブ制御側処理(図13)において、メイン制御手段100から出力された不当行為信号に基づいて、サブ制御手段200により不当行為演出が出力されている。ここで、不当行為に含まれる誤操作及び不正行為に関して、誤操作は遊技店の営業時間外で行われ、一方、不正行為は遊技店の営業時間内に行われるのが一般的である。
そこで、変形例3として、計時可能な時計をサブ制御手段200に備えることにより、遊技店の営業時間内に不当行為信号を受信したか否かを判断可能な構成とし、本実施形態のサブ制御側処理(図13)の不正行為演出を、さらに、誤操作が行われたことを示す演出又は不正行為が行われたことを示す演出として出力することもできる。この結果、設定値設定処理に関する不当行為を的確に認識・把握することができる。
具体的には、本実施形態のサブ制御側処理(図13)のステップS71において、不当行為信号を受信した後、さらに、遊技店の営業時間内に受信したのか否かを判断する処理を追加し、営業時間外に不当行為信号を受信したときは、誤操作が行われたことを示す演出を、一方、営業時間内に不当行為信号を受信したときは、不正行為が行われたことを示す演出を、不当行為演出(ステップS72)として出力する。
<<<その他>>>
本実施形態のメイン制御手段100から出力される不当行為信号は、スロットマシンの画像表示装置34等の演出手段を用いて不当行為演出を出力するために、サブ制御手段200に出力されているが、スロットマシンに設けられた外部端子基板を介して、遊技店内に設置されたスロットマシン等の遊技機を管理するホールコンピュータに、外部出力することもできる。この結果、スロットマシンの設定値設定処理に関して、集中一括した管理把握を行うことができる。
スロットマシン10の正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す図である。 スロットマシン10における主要な制御機能を示す機能ブロック図である。 メイン制御手段100におけるメインフローチャートである。 3つのリール30L〜30Rの各々に付された図柄の例を示す図である。 第1種BB遊技状態抽選テーブルの実施例を示す図である。 通常一般遊技状態抽選テーブルの実施例を示す図である。 第1実施形態に係る設定値設定処理を実行するフローチャートである。 第1実施形態に係る設定スイッチ操作検出処理を実行するフローチャートである。 第1実施形態に係る設定スイッチ解放検出処理を実行するフローチャートである。 図8の設定値設定処理の一部である設定値変更処理を実行するフローチャートである。 第1実施形態に係る不正行為検出処理を実行するフローチャートである。 サブ制御手段200におけるサブ制御側処理を実行するフローチャートである。 第2実施形態に係る設定値変更処理を実行するフローチャートである。 第1実施形態に係る設定値変更処理を説明するための図である。 第2実施形態に係る設定値変更処理を説明するための図である。 従来の設定値変更処理を説明するための図である。
符号の説明
10 スロットマシン
42 スタートスイッチ
90 設定変更有効化スイッチ
91 設定スイッチ
92 設定値表示LED
100 メイン制御手段(遊技制御手段)
160 設定値変更手段
200 サブ制御手段(演出制御手段)
340 設定値設定手段
350 設定値変更モード設定手段

Claims (5)

  1. 遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンであって、
    役の中から、何れの役に当選したのかを抽選する役抽選手段と、
    当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
    前記役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する設定値を変更するために使用される設定スイッチと、前記設定スイッチの操作に基づいた状態の変化を検出する検出手段とを含む設定値設定手段と、
    前記設定値の値を記憶する設定値記憶手段と、
    設定変更有効化スイッチの操作に基づいて設定値変更モードに設定し、前記設定値の値を変更する設定値変更手段と、を含み、
    前記設定値設定手段は、
    前記検出手段が前記設定スイッチの非操作状態から操作状態の変化を検出したときに、第一検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
    前記検出手段が前記設定スイッチの操作状態から非操作状態の変化を検出したときに、第二検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
    前記設定値変更手段は、前記設定値変更モードにおいて、前記第一検出信号を受信したときから前記第二検出信号を受信するまで、所定の第1の時間経過毎に、前記設定値の値を変更する、
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンであって、
    役の中から、何れの役に当選したのかを抽選する役抽選手段と、
    当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
    前記役毎の当選確率が定められる、複数の設定段階に対応する設定値を変更するために使用される設定スイッチと、前記設定スイッチの操作に基づいた状態の変化を検出する検出手段とを含む設定値設定手段と、
    前記設定値の値を記憶する設定値記憶手段と、
    設定変更有効化スイッチの操作に基づいて設定値変更モードに設定し、前記設定スイッチの操作に基づいて前記設定値の値を変更する設定値変更手段と、を含み、
    前記設定値設定手段は、
    前記検出手段が前記設定スイッチの非操作状態から操作状態の変化を検出したときに、第一検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
    前記検出手段が前記設定スイッチの操作状態から非操作状態の変化を検出したときに、第二検出信号を前記設定値変更手段に送信し、
    前記設定値変更手段は、
    前記設定値変更モードにおいて、第1回目の第一検出信号を受信して、所定の第2の時間経過後に第1回目の第二検出信号を受信したときに、前記設定値の値を変更する、
    ことを特徴とするスロットマシン。
  3. 前記設定値変更手段は、前記設定値の値を変更する前に、前記時間を所定範囲内でランダムに変化させて設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
  4. 遊技者により操作される操作手段と、
    前記設定値変更手段が前記第二検出信号を受信した後で、前記操作手段が操作されたときに、前記設定値の値を決定する設定値決定手段とをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスロットマシン。
  5. 受信した演出制御信号に基づいて報知手段を用いた演出を出力する演出制御手段をさらに含み、
    前記設定値変更手段は、
    所定の第3の時間の間に前記第一検出信号又は前記第二検出信号を一定回数以上受信したときに、前記設定値の値の変更を中止するとともに、不当行為が行われたことを示す不当行為演出を出力させる演出制御信号を前記演出制御手段に送信する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスロットマシン。
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