JP2009000144A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】抽選の契機となるスロットマシンのスタートレバー操作やパチンコ遊技機の始動入賞口への遊技球の入賞等を検出するセンサから抽選を行う制御基板に送信される信号を遊技機固有の情報を示す信号とすることにより、不正な基板を使用した不正行為を防止できる遊技機を提供する。さらに、従来の遊技機の構成を大幅に変更することなく、不正行為を防止することができるため、費用的に安価かつ簡易に製造又は設計変更できる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技者の操作手段の操作に基づいた検出状態の変化を検出する検出手段と、検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、主制御手段とを含み、受信した信号に基づいて遊技の進行を制御する主制御手段が、受信した信号が示す情報が記憶手段に予め記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段を含む遊技機を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、スロットマシンや弾球遊技機に代表される遊技機に関し、更に詳しくは、不正行為防止機能を備えた遊技機に関する。
遊技者が遊技媒体を投入して、図柄が表示されたリールを回転させて停止させ、停止時における図柄の組合せによって遊技結果を定めるスロットマシンでは、抽選で当選した役に対応した図柄が停止して入賞した場合、遊技者が入賞した役に応じた遊技を行うことができる。特に、遊技者に有利な特別遊技に移行できる特別役に当選し入賞することにより遊技媒体を多く獲得することができる。この抽選は、スロットマシンの遊技開始の操作、すなわち、遊技者によるスタートレバー操作を契機として行なわれる。
また、弾球遊技機であるパチンコ遊技機においても、始動入賞口に遊技球が入賞したことや特定領域に遊技球が入球したことを契機に大当たりか否かの抽選が行われ、抽選結果が大当たりの場合には、例えば所定の表示装置において変動表示される図柄が予め定められた特定の組み合わせで停止表示され、大入賞口に遊技球を入賞させることにより、遊技者に多数の賞球を払い出す。
近年、「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為が行われることがある。この不正行為は、正規の制御基板に対し不正な基板をぶら下げて、スロットマシンにおいては特別役に当選した状態や、パチンコ遊技機においては大当たり状態を不正に発生させるというものである。具体的には、大当たりや特別役当選の決定用カウンタと同期するカウンタを「ぶら下げ基板」に備え、そのカウンタ値をスロットマシンやパチンコ遊技機等の電源投入に合わせて0にリセットすることにより、「ぶら下げ基板」内で特別役の当選や大当たりの発生タイミングを把握する。そして、大当たり等の発生タイミングに合わせて、「ぶら下げ基板」から正規の制御基板に対し不正な信号を出力して、特別役に当選した状態や大当たり状態を不正に発生させるというものである。なお、「ぶら下げ基板」から正規の制御基板に対し不正な信号を出力するために、「ぶら下げ基板」に電磁波を所定周期で照射する不正行為も報告されている。
これは、抽選の契機となるスタートレバー操作や始動入賞口への遊技球の入賞等をセンサにより検出した後、センサから抽選を行う制御基板に送信される信号が、センサの検出状態が非検出時のOFFから検出時のONに変化して再び非検出時のOFFに戻るような1パルスを信号として出力する単純なものであることから、抽選の契機であるスタートレバー操作あるいは始動入賞口への遊技球の入賞等が行われたと制御基板に容易に誤認させることができるからである。
上記「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為に対して、例えば、スロットマシンにおいて、スタートレバーの操作を検出するセンサを複数設け、センサの検出状態の変化パターンに基づいて、遊技者による適正なスタートレバー操作が行なわれた否かを判別する遊技機が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−218077号公報
しかし、特許文献1に記載された発明のスロットマシンにおいては、スタートレバー操作を検出するために複数設けられたセンサにより、検出状態の変化パターンに基づいて不正行為か否か判別するが、スロットマシンを解体し、スタートレバーの検出状態の変化パターン自体を把握された場合、抽選の契機となるスタートレバー操作を検出するセンサから制御基板に送信される信号が単純なものである限り、スタートレバーの検出状態の変化パターンを再現される可能性がある。また、パチンコ遊技機においては、始動入賞口に遊技球が入賞したことや特定領域に遊技球が入球したことを抽選の契機としているため、センサの検出状態の変化パターンは単純なものにとどまり、上記「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為に対して有効な対策とはならない。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、抽選の契機となるスロットマシンのスタートレバー操作やパチンコ遊技機の始動入賞口への遊技球の入賞等を検出するセンサから抽選を行う制御基板に送信される信号を遊技機固有の情報を示す信号とすることにより、不正な基板を使用した不正行為を防止できる遊技機を提供することを目的とする。また、センサから制御基板に送信される信号により、不正な基板を使用した不正行為か否かを判断することにより不正行為を摘発できる遊技機を提供することを目的とする。さらに、従来の遊技機の構成を大幅に変更することなく、不正行為を防止することができるため、費用的に安価かつ簡易に製造又は設計変更できる遊技機を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、遊技者の操作手段の操作に基づいた検出状態の変化を検出する検出手段と、検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、主制御手段とを含み、受信した信号に基づいて遊技の進行を制御する主制御手段が、受信した信号が示す情報が記憶手段に予め記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段を含む。
具体的には、本発明に係る遊技機は、
遊技者により操作される操作手段と、
遊技者の前記操作手段の操作に基づいた検出状態の変化を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、
受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御手段と、
を含む遊技機であって、
前記主制御手段は、
前記送信手段から送信された信号を受信する受信手段と、
予め前記固有情報が記憶された記憶手段と、
前記受信した信号が示す情報が前記記憶手段に記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段と、を含む、
ことを特徴とする。
上述した発明によれば、検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御手段とを有することから、従来のような検出状態の変化を示す単純な1パルスの信号とは異なる固有情報を示す固有情報信号が送信手段から主制御手段に送信されるため、単純な1パルスの信号による「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為を防止することができる。
また、主制御手段は受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段を含むことから、受信した信号を示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではないと判断したとき、すなわち、送信手段から送信された信号以外の信号を受信したと判断したときは、不正行為が行われたと判断することができる。
なお、検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段とを含む遊技機として、従来の遊技機の構成を大幅に変更することなく、不正行為を防止することができるため、費用的に安価かつ簡易に製造又は設計変更できる。
本発明に係る遊技機として、送信手段と受信手段との間の通信は無線通信方式であることが好ましい。
上述した発明によれば、無線通信方式の場合、不正な基板である「ぶら下げ基板」を使用した不正行為を行うこと自体が不可能となり、不正基板を使用した不正行為を防止することができる。
本発明に係る遊技機として、検出手段から判断手段まで間を、信号が伝送される信号路は、電磁波シールドフィルムで被膜されている、ことが好ましい。
上述した発明によれば、電磁波シールドフィルムにより、外部から、電磁波が所定周期で不正な基板である「ぶら下げ基板」に照射された場合でも電磁波を遮断できることから、不正な基板から主制御手段に対し不正な信号を出力する不正行為を防止することができる。さらに、送信手段から主制御手段の受信手段に送信される信号により生じる電磁波の影響を、遊技機の内部から外部へ、すなわち、他の遊技機まで及ぼすことを防止できる。
本発明に係る遊技機として、主制御手段は、受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではないと判断手段により判断されたとき、遊技機の遊技を中止する、ことが好ましい。
上述した発明によれば、受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではないことから不正行為であると判断手段により判断されたとき、主制御手段により遊技機の遊技自体を中止することにより、不正行為に基づく遊技を完全に防止できる。また、不正行為による遊技店の被害を未然に防止することができる。
本発明に係る遊技機として、遊技の進行に基づいて報知手段を用いた演出を出力する演出制御手段を含み、演出制御手段は、受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではないと判断手段により判断されたとき、不正行為が行われたことを示す不正行為演出を出力する、ことが好ましい。
上述した発明によれば、受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではないことから不正行為であると判断手段により判断されたとき、演出制御手段が不正行為演出を出力することにより、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発できる。例えば、不正行為演出として、表示ランプを全部点灯させ、画像表示装置に不正行為が行われたことを出力し、サウンド出力装置により異常音等の警報を出力し、通常時の遊技において出力される演出とは異質で、容易かつ確実に把握できる演出を出力する。
本発明に係る遊技機としてスロットマシンが挙げられる。具体的には、操作手段は遊技者により操作されるスタートスイッチを含み、検出手段は遊技者のスタートスイッチの操作に基づいた検出状態の変化を検出し、主制御手段は、受信した信号に基づいて、特別役を含む役の中から役の抽選を行う役抽選手段と、当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、当選した特別役に入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を実施する特別遊技制御手段と、を含むスロットマシンが挙げられる。
ここで、「役」には、入賞すると所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う「一般役」と、遊技を遊技者にとって有利に進行させる「特別遊技」に移行させることが可能な「特別役」と、遊技媒体を投入しないで遊技を再実施できる「再遊技」とが含まれる。「特別遊技」とは、役抽選手段により特別役に当選し、かつ、特別役に対応する所定の図柄が停止し入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる遊技をいう。
「特別役」には、抽選で所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行う「第1特別遊技」に移行させることが可能な「第1特別役」と、一般遊技と第1特別遊技に相当する遊技の少なくとも一方の遊技を行える「第2特別遊技」に移行させることが可能な「第2特別役」とが含まれる。「第1特別役」は、特別遊技の1つである第1特別遊技に移行させる役であり、レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)と呼ばれる役である。「第1特別遊技」は、所定役が高確率で当選する遊技を、一定条件下で所定回数行うことができる。また、「第2特別役」は、特別遊技の1つである第2特別遊技に移行させる役であり、ビッグボーナス役(以下、BB役と称する。)と呼ばれる役である。「第2特別遊技」は、一般遊技と第1特別遊技に相当する遊技の少なくとも一方の遊技を、所定の遊技媒体払出枚数に達するまで行える遊技である。
また、本発明に係る遊技機として弾球遊技機も挙げられる。具体的には、操作手段は遊技者により遊技球を遊技領域に発射するための発射ハンドルを含み、検出手段は遊技者の発射ハンドルの操作により発射された遊技球の始動入賞口への落入に基づいた検出状態の変化を検出し、主制御手段は、受信した信号に基づいて、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を発生させるか否かを判定する抽選手段と、抽選手段により特別遊技を発生したとき、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を含む弾球遊技機が挙げられる。
上述した発明によれば、検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御手段とを有することから、従来のような検出状態の変化を示す単純な1パルスの信号とは異なる固有情報を示す固有情報信号が送信手段から主制御手段に送信されるため、単純な1パルスの信号による「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為を防止することができる。
また、主制御手段は受信した信号が示す情報が記憶手段に記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段を含むことから、受信した信号を示す情報が記憶手段に記憶された固有情報ではない判断したとき、すなわち、送信手段から送信された信号以外の信号を受信したと判断したときは、不正行為が行われたと判断することができる。
<<<第1実施形態>>>
<<スロットマシン10の構成>>
図1は、本発明の第1実施形態に係るスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定枚数以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちから3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。なお、1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちから1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L、40C及び40Rはリング状の形状であり、このリール40L、40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L、40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらのリール40L、40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。後述するように、リール40L、40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートレバー50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
スタートレバー50を遊技者が傾動操作すると、3つの40L、40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L、40C及び40Rが回転したときには、リール40L、40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
3つのリール40L、40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。そして、ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止し、ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止し、ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたサウンド出力装置(図示せず。なお、後述する図2に示すサウンド出力装置64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、36のいずれかを操作した後、スタートレバー50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100は、操作手段300が検出手段310を介して通信が行われ、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70と、表示ランプ90と、サウンド出力装置64とを含む報知手段400が電気的に接続されている。
<操作手段300の説明>
操作手段300は、スタートレバー50と、3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rと、ベットスイッチ32及び36とから構成される。操作手段300の各構成は、レバーやスイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<検出手段310の説明>
検出手段310は、遊技者によるスタートレバーの操作を検出するスタートレバーセンサ120と、ストップスイッチ52L、52C、52Rの操作を検出するストップスイッチセンサ122L、122C、122Rと、ベットスイッチ32、36の操作を検出するベットスイッチセンサ124、125とから構成される。
スタートレバー50とスタートレバーセンサ120、ストップスイッチ52とストップスイッチセンサ122、ベットスイッチ32、36とベットスイッチセンサ124、125とは、各々電気的に接続されている。また、ストップスイッチセンサ122及びベットスイッチセンサ124、125は、主制御回路100と電気的に接続されている。
一方、スタートレバーセンサ120には固有情報信号送信手段126が接続される。固有情報送信手段126は、スタートレバーセンサ120により、スタートレバー50が遊技者によって操作されたことを検出すると、各スロットマシン固有の情報を信号として、無線通信方式により、主制御回路100の固有情報信号受信手段128に送信する。この結果、不正な基板である「ぶら下げ基板」を使用した不正行為を行うこと自体が不可能となり、不正基板を使用した不正行為を防止することができる。
また、固有情報信号送信手段126から主制御回路100の固有情報信号受信手段128までの間の固有情報信号が伝送される信号路を、電磁波シールドフィルムで被膜することにより、外部から、電磁波が所定周期で不正な基板である「ぶら下げ基板」に照射された場合でも電磁波を遮断できることから、不正な基板から主制御回路100に対し不正な信号を出力する不正行為を防止することができる。さらに、固有情報信号送信手段126から主制御回路100の固有情報信号受信手段128に送信される固有情報信号により生じる電磁波の影響を、スロットマシンの内部から外部へ、すなわち、他のスロットマシンまで及ぼすことを防止できる。
なお、送信される前記固有の情報は、固有情報信号送信手段126とは別個独立に、主制御回路100の固有情報記憶手段150に予め記憶されている。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、固有情報信号受信手段128、固有情報判断手段140、固有情報記憶手段150、役抽選手段160と、リール制御手段170と、遊技制御手段180とを含む。
固有情報信号受信手段128は、検出手段310の固有情報信号送信手段126から送信される信号を受信する。この結果、主制御回路100は、遊技者のスタートレバー50の操作に起因して信号が送信されたとき、受信した信号から各スロットマシン固有の情報を抽出することができる。
固有情報判断手段140は、固有情報信号受信手段128により受信された信号から抽出された情報と、後述する固有情報記憶手段150に予め記憶されている各スロットマシン固有の情報とを照合し、同一の情報であるか否かを判断する。同一の情報であると判断したときは、遊技者は通常の一般遊技を継続して行うことができる。一方、同一の情報ではないと判断したときは、固有情報信号受信手段128により信号を受信すること自体が不正行為であると判断し、遊技を強制的に中止し、不正行為が行われたことを示す不正行為発生信号を、副制御回路200に送信する。この結果、不正行為発生信号を受信した副制御回路200により、不正行為が行われたことを示す不正行為演出を報知手段400の各構成を用いて報知する。
固有情報記憶手段150は、固有情報判断手段140において、固有情報信号受信手段130により受信した信号から抽出された情報と照合される固有情報が記憶されている。ここで、固有情報は、各スロットマシン固有の情報であり、例えば、スロットマシン製造時に乱数によりランダムに抽出された情報等であり、第三者には解読困難なものを採用する。
役抽選手段160は、役抽選処理によって、役(特別役である第1特別役と第2特別役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段160は、例えば、役抽選用の乱数発生手段162(ハード乱数等)と、この乱数発生手段162が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段164と、乱数抽出手段164が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段166とを備えている。この役抽選手段160による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図8参照)に示される。
リール制御手段170は、スタートレバー50の操作が行われることにより、モータ80L、80C、80Rの制御を行い、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rが操作されることにより、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。
遊技制御手段180は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段182を含む。特別遊技制御手段182は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段232と、ランプ制御手段234と、サウンド出力制御手段236とを含む演出制御手段230が設けられている。
画像制御手段232は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段400の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段234は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段400中の表示ランプ90を点灯することができる。また、サウンド出力制御手段236は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したサウンドデータを読み出して、サウンド出力駆動回路222を制御して、報知手段400のサウンド出力装置64から所定のサウンドを発することができる。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
スタートレバー50は、スタートレバーセンサ120と電気的に接続され、さらに、スタートレバーセンサ120を介して固有情報信号送信器126と電気的に接続されている。スタートレバー50が遊技者によって操作されると、フォトセンサ等により構成されるスタートレバーセンサ120により検出される。そして、スタートレバーセンサ120に電気的に接続された固有情報信号送信器126により、無線通信方式により、主制御回路100の固有情報信号受信器128に向かって、固有情報が主制御回路100に固有情報信号として送信される。
固有情報信号受信器128は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートレバー50の操作を検出したことに起因して発せられた固有情報を内容とする固有情報信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述した固有情報信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L、52C及び52Rに電気的に接続されたストップスイッチセンサ122L、122C及び122R、並びにベットスイッチ32、36に電気的に接続されたベットスイッチセンサ124、125も接続されている。これらのスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52の操作に起因してストップスイッチセンサ122から発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、固有情報信号受信器128で受信した信号が不正行為に起因した信号であるか否かを判断するためのスロットマシン固有の固有情報の他、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図8に示すサブルーチン、及び、これらのプログラムで使用するための初期データ等を記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、内部抽選等に用いられる乱数を発生するものであり、複数のカンウンタ、クロック発振器、分周器及びラッチ回路等により構成される。そして、乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数値を発生させる。乱数値は、バス104を介して、RAM110の乱数記憶領域に記憶され、必要に応じてCPU106へ送られる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の表示位置を表す番号を特定し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄の組合せを決定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、サウンド出力駆動回路222や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、サウンド出力装置64から発するためのサウンドデータも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、サウンド出力装置64を駆動するためのサウンド出力駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されているサウンドデータを読み出し、そのデータをサウンド出力駆動回路222に供給する。このようにすることにより、サウンド出力装置64から所定のサウンドが発せられる。
<<制御処理の説明>>
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いて説明する。図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンである。図6は、検出手段310で行われるスタートレバー操作検出のためのスタートレバー操作検出処理サブルーチンを示す。図7は、固有情報判断手段140で行われる判断処理のための固有情報判断処理サブルーチンを示す。図8は、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンである。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
(ベット数決定処理)
メインルーチン(図5)は、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。まず、リール回転開始前の全てのリールが停止している状態において、ベットスイッチセンサにより1−ベットスイッチ32又は最大ベットスイッチ36のいずれかが操作されたか否かを判断し、遊技者によるベットスイッチ操作を検出したときにベットスイッチ操作信号を主制御回路100に送信する。そして、送信されたベットスイッチ操作信号に基づいて、主制御回路100は設定ベット数を決定するベット数決定処理を行う(ステップS1)。
設定ベット数は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
主制御回路100により実行されるベット数決定処理(ステップS1)は、遊技媒体が投入されたときには、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、設定ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されないときには、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ベット数決定処理(ステップS1)において設定ベット数を決定することができない。また、クレジットされた遊技媒体がある場合には、遊技者のベットスイッチ操作に起因してベットスイッチセンサから受信したベットスイッチ操作信号に基づきベット数を検出し、遊技媒体の投入又はクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
(固有情報信号受信処理)
そして、ステップS1において、設定ベット数決定処理を実行した後、主制御回路100により固有情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS2)。ここで、「固有情報信号」とは、検出手段310のスタートレバーセンサ120により、スタートレバー50が遊技者により操作されたことを検出したときに、固有情報信号送信手段126を介して、スロットマシン固有の情報を内容とする固有情報信号を主制御回路100の固有情報信号受信手段128に送信される信号である。なお、「固有情報」は、検出手段310とは別個独立に、主制御回路100の固有情報記憶手段150にも記憶されている。
ステップS2において、固有情報信号あるいは固有情報信号の形式と類似する信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS2の処理を繰り返す。従って、主制御回路100において、固有情報信号等を受信しなければ、固有情報信号判断処理(ステップS3)に進むことができないため、後述する役抽選処理を行うことができないことが保障される。すなわち、遊技者がスタートレバー50を操作しない限り、主制御回路100により役抽選処理は実行されない。一方、ステップS2において、固有情報信号等を受信した(YES)と判別したときは、ステップS3に進む。
ここで、検出手段310のスタートレバーセンサ120が、遊技者によりスタートレバー50が操作されたことを検出したときに、固有情報信号送信手段126を介して、スロットマシン固有の情報を内容とする固有情報信号を主制御回路100の固有情報信号受信手段128に送信するスタートレバー操作検出処理を、図6のスタートレバー操作検出処理ルーチンを用いて説明する。
スタートレバー操作検出処理では、まず、リール回転開始前の全てのリールが停止している状態において、単位割込間隔時間ごとに、スタートレバー50が操作されたか否かを判断するため、タイマーTM1を起動する(ステップS11)。
ステップS11において、タイマーTM1を起動した後、スタートレバー50が操作されたか否かを検出する(ステップS12)。ステップS12において、スタートレバー50が操作された(YES)と判別したときは、検出手段310の固有情報信号送信手段126から、主制御回路100の固有情報信号受信手段128に、無線通信方式により固有情報信号を送信し(ステップS13)、固有情報判断処理サブルーチンを終了する。なお、固有情報信号送信手段126と固有情報信号受信手段128との通信方式は無線通信方式に限定されず、不正行為に対する防衛性は低くなるが、有線通信方式とすることも可能である。
ステップS12において、スタートレバー50が操作されていない(NO)と判別したときは、単位割込間隔時間ごとに、スタートレバー50が操作されたか否かを判断するため、タイマーTM1の稼働時間が単位割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM1の稼働時間が単位割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS14)。
ステップS14において、タイマーTM1の稼働時間が単位割込間隔時間ではない(NO)と判別したときは、ステップS14の処理を繰り返す。一方、ステップS14において、タイマーTM1の稼働時間が単位割込間隔時間である(YES)、すなわち、タイマーTM1の稼働時間が単位割込間隔時間に到達していると判別したときは、タイマーTM1の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS15)、ステップS12に戻り、スタートレバー50が操作されるまで、ステップS12〜S15の処理を繰り返す。この結果、全リール停止期間中、遊技者がスタートレバー50を操作するまで、単位割込間隔時間ごとに行われるスタートレバー操作の有無の検出を継続し、スタートレバー50の操作を検出することにより、固有情報信号を検出手段310から主制御回路100に送信することができる。
(固有情報判断処理)
固有情報信号受信処理において、固有情報信号等を受信したと判別されると(ステップS2)、固有情報判断手段140により、受信した信号が固有情報信号であるか否かを判断する(ステップS3)。具体的には、受信した信号から抽出した内容と、固有情報記憶手段150に記憶された固有情報とが同一であるか否かを判断する。そして、同一であると判別したときは、不正行為が行われていないと判断し、役抽選処理に進む(ステップS4)。一方、同一ではないと判別したときは、不正行為が行われたと判断し、遊技を中止するとともに、報知手段400により不正行為が行われたことを報知する不正行為演出を出力する。
ここで、固有情報判断手段140により行われる固有情報判断処理を、図7の固有情報判断処理サブルーチンを用いて説明する。固有情報判断処理では、まず、固有情報信号受信手段128により受信した信号から、信号に格納されている情報を抽出する信号格納情報抽出処理を行う(ステップS21)。そして、抽出された信号格納情報と、固有情報記憶手段150に記憶された固有情報とが同一であるか否かを判断する(ステップS22)。ステップS22において、同一である(YES)と判別したときは、不正行為が行われていないと判断し、本サブルーチンを終了する。この結果、引き続き、役抽選処理が行われる。
一方、ステップS22において、同一ではない(NO)と判別されたときは、固有情報信号受信手段128により信号を受信したこと自体が不正行為が行われたことを示すことから、不正行為発生信号を副制御回路200に送信し(ステップS23)、遊技自体を強制的に中止して(ステップS24)、本サブルーチンを終了するとともに、メインルーチンも強制的に終了する。この結果、不正行為に基づく遊技を完全に防止できるとともに、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発することができる。また、不正行為による遊技店の被害を未然に防止することができる。「不正行為発生信号」とは、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、不正行為発生信号を受信した副制御回路200が報知手段400により不正行為が行われたことを報知する不正行為演出を演出制御手段230により出力することを可能にするものである。
(役抽選処理)
固有情報信号受信処理(ステップS3)において、受信した信号から抽出した内容と、固有情報記憶手段150に記憶された固有情報とが同一であると判別されたときは、役抽選処理を実行する(ステップS4)。役抽選処理は、図8の役抽選処理サブルーチンを実行することにより行なわれる。具体的には、役抽選手段160により役抽選を行なった後、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。
(リール変動・停止処理)
ステップS4の役抽選処理を行った後、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止処理を行う(ステップS5)。
(フラグオフ設定処理)
ステップS5のリール変動・停止処理を行った後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフ設定処理を行う(ステップS6)。さらに、フラグオフ設定処理では、RB遊技中は、RB遊技処理も行う。ここで、「RB遊技処理」とは、RB遊技中の入賞回数又はRB遊技回数が所定の回数に達するまで、RB用抽選表(図10)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、一般役1の当選する確率が1/1.03と非常に高く設定されていることから、RB遊技中、一般役1に当選する可能性が非常に高く、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
また、BB遊技中は、BB遊技処理を行う。ここで、「BB遊技処理」とは、BB遊技の終了条件(最大払出遊技媒体枚数)に達するまで、BB作動時抽選表(図11)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、RB役の当選する確率が1/4.0と非常に高く設定されていることから、RB遊技に移行できるRB役に当選する可能性が非常に高く、RB役に当選し入賞することにより、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
その他の当選役があるときは、役当選時処理を行う。ここで、「役当選時処理」とは、RB遊技中ではなく、BB遊技中でもない通常の一般遊技において、未当選時抽選表(図12)を用いて実行される処理であり、役抽選処理(ステップS4)により当選した役に入賞しているか否かを判断する。そして、入賞した場合、次回の遊技から入賞した役の遊技状態に設定される。なお、一般役に当選した場合は、次回の遊技から通常の一般遊技の遊技状態に設定される。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払出処理(ステップS7)が行なわれる。この払出処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
図8に、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図8の役抽選処理サブルーチンを用いて、役抽選処理とフラグオン処理とについて詳細に説明する。
まず、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS31)。ステップS31において、RB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS32)。ここで、RB用抽選表の実施例を図10に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜2の一般役と、図柄番号3のはずれとが設定されており、例えば一般役1の場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。ここで、一般役1が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役1に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/59.11と低く設定されている。
ステップS31の判断において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS33)。ステップS33において、BB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS34)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図11に示す。
BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図12)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役及び再遊技役がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1〜第3リールの全てのリールにBARの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。BB未作動時一般抽選表(図12)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/312.0であり、BB遊技中においては、通常の一般遊技時と比較してRB役に当選する確率が非常に高く設定されている。また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役2は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
ステップS33の判断において、BB遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS35)。BB未作動時一般抽選表の実施例は図12に示されている。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB遊技)ではない通常の一般遊技において用いられる抽選表であり、図柄番号1のBB役と、図柄番号2のRB役と、図柄番号3〜4の一般役と、図柄番号5の再遊技役と、図柄番号7のはずれとが設定され、再遊技役の当選確率は、1/7.3に設定されている。さらに、図柄番号1のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、451枚の最大払出枚数が設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数抽出処理を行う(ステップS36)。ステップS36においては、乱数発生手段162により、例えば、0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数値を、所定の間隔、例えば5m秒ごとに発生させる。そして、固有情報信号を受信したタイミングに基づいて、乱数発生手段162が発生する乱数を乱数抽出手段164により抽出する。その後、乱数抽出手段164が抽出した乱数値に基づいて、乱数判定手段166により役の当選の有無及び当選役を判定する(ステップS37)。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS38)。ステップS38において、RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS39)、ステップS40に進む。一方、ステップS38において、RB役に当選していない(NO)と判別したときは、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS41)。ステップS41において、BB役に当選した(YES)と判別したときは、BBフラグをオンに設定して(ステップS42)、ステップS40に進む。
ステップS41において、BB役に当選していない(NO)と判別したときは、一般役1又は一般役2に当選したか否かを判断する(ステップS43)。何れかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS44)、ステップS40に進む。
次に、ステップS43において、何れの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS45)。ステップS45において、再遊技役に当選した(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオンに設定して(ステップS46)、ステップS40に進む。さらに、ステップS45において、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、ステップS40に進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS40において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<<演出制御処理の説明>>
以下に、不正行為が行われた場合、副制御回路200の演出制御手段230により行われる演出制御処理について説明する。なお、本実施形態の不正行為演出は、不正行為が行われたことを、遊技店の関係者や遊技者に報知する演出であり、例えば、画像表示装置70に不正行為エラーなどの文字情報を表示し、異常事態が発生したことを報知するためサウンド出力装置64により警報を出力し、又は、表示ランプ90により全てのランプを点灯させるなどすることにより、明らかに異常事態が発生していることを報知するものである。
ここで、演出制御手段230が、主制御回路100から不正行為発生信号を受信したときに行なわれる演出制御処理について、図9の演出制御処理サブルーチンを用いて説明する。演出制御処理では、まず、単位割込間隔時間ごとに、不正行為発生信号を受信したか否かを判断するため、タイマーTM2を起動する(ステップS51)。
ステップS51において、タイマーTM2を起動後、不正行為発生信号を受信したか否かを検出する(ステップS52)。ステップS52において、不正行為発生信号を受信した(YES)と判別したときは、演出制御手段230により不正行為が行なわれたことを示す異常事態であることを報知する不正行為演出を出力処理する(ステップS53)。
一方、ステップS52において、不正行為発生信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS52において、単位割込間隔時間ごとに、演出制御手段230において不正行為発生信号を受信したか否かを判断するため、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS54)。
ステップS54において、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間ではない(NO)と判別したときは、ステップS54の処理を繰り返す。一方、ステップS54において、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間である(YES)、すなわち、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間に到達していると判別したときは、タイマーTM2の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS55)、ステップS52に戻り、不正行為発生信号を受信するまでステップS52〜S55の処理を繰り返す。この結果、単位割込間隔時間ごとに行われる不正行為発生信号作の有無の検出を継続することができる。
以上の第1実施形態に係るスロットマシンによれば、スタートレバーセンサ120により遊技者によるスタートレバー操作を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する固有情報信号送信手段126と、受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御回路100とを有することから、従来のようなスタートレバー操作の検出状態の変化を示す単純な1パルスの信号とは異なる固有情報を示す固有情報信号が固有情報信号送信手段126から主制御回路100に送信される。この結果、単純な1パルスの信号による「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為を防止することができる。
また、主制御回路100は受信した信号が示す情報が固有情報記憶手段150に記憶された固有情報であるか否かを判断する固有情報判断手段140を含むことから、受信した信号を示す情報が固有情報判断手段140に記憶された固有情報ではない判断したとき、すなわち、固有情報信号送信手段126から送信された信号以外の信号を受信したと判断したときは、不正行為が行われたと判断することができる。
なお、スタートレバーセンサ120により遊技者によるスタートレバー操作を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する固有情報信号送信手段126と、受信した信号が示す情報が固有情報判断手段140に記憶された固有情報であるか否かを判断する固有情報判断手段140とを含むスロットマシンとして、従来のスロットマシンの構成を大幅に変更することなく、不正行為を防止することができるため、費用的に安価かつ簡易に製造又は設計変更できる。
<<<第2実施形態>>>
<<パチンコ遊技機510の構成>>
図13は、本発明の第2実施形態に係る弾球遊技機としてのパチンコ機510の概略を示す正面図である。図1に示すように、パチンコ遊技機510は、外枠512と、前枠514と、遊技盤524とを含む。
<外枠512>
外枠512は、パチンコ遊技機510の外郭を構成し、方形状の形状を有する。尚、遊技店において、パチンコ遊技機510は、この外枠512を介して、遊技島の支持部材(図示せず)に取り付けられる。
<前枠514>
外枠512には、開閉自在に軸支される前枠514が設けられている。前枠514には、ガラス扉516や、遊技球を受けるための受け皿518や、打球ハンドル522や、遊技盤524を収容する収容部等の各種の部材が設けられている。
<遊技盤524>
遊技盤524には、レール526により区画された遊技領域528が形成されている。遊技領域528の略中央部には、図柄の画像等の種々の画像を表示する画像表示装置530が設けられている。さらに、遊技領域528には、図柄の画像の変動表示の開始の条件を定める始動入賞口532や、遊技が大当たりとなったときに開閉する特別入賞口534や、普通図柄変動表示口536及び538や、その他の複数の一般入賞口539a〜539dや、多数の遊技釘や、アウト口544も設けられている。
上述した打球ハンドル522を遊技者が回動操作したときには、受け皿518から打球発射部(図示せず)へ遊技球が1個ずつ供給され、遊技球は、打球ハンドル522の回動操作に応じた強度で、打球発射装置(図示せず)によって遊技領域528に打球として発射される。
遊技領域528に発射された打球は、遊技釘等との接触を繰り返して移動方向を変えながら落下し、上述した各種の入賞口532〜538及び539a〜539dやアウト口544に流入する。この遊技盤524上を流下する遊技球によって「弾球遊技」が行われ、遊技球の流下の態様に基づいて弾球遊技の進行が定まり、遊技球が、各種の入賞口532〜538及び539a〜539dやアウト口544に流入することによって、弾球遊技の結果が定まる。
<入賞検出センサ>
入賞口532〜538及び539a〜539dの各々には、これらの入賞口に打球が入賞したことを示す検出信号を発する入賞検出センサ(図示せず)が設けられている。入賞検出センサは、これらの入賞口の背面で遊技球が通過できるように形成された流路に設けられて、この流路を遊技球が通過したことを検出する度に、検出信号を発する。尚、後述する図15においては、始動入賞口532に設けられた入賞検出センサを始動入賞口センサ572と、それ以外の入賞口534〜538及び539a〜539dの各々に設けられている入賞検出センサの全てを、入賞検出センサ群576として示す。
始動入賞口センサ572には固有情報信号送信手段574が接続される。固有情報信号送信手段574は、始動入賞口検出センサ572により、始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出すると、各スロットマシン固有の情報を内容とする信号を、無線通信方式により、後述する固有情報信号受信手段612に送信する。なお、送信される前記固有の情報は、固有情報信号送信手段574とは別個独立に、主制御手段610の固有情報記憶手段616に予め記憶されている。尚、本実施形態においては、始動入賞口532に入賞したときには、4個の賞球が払い出される。
一方、入賞検出センサ群576は、主制御回路550(図16に示す)に信号ケーブルによって電気的に接続されている。入賞検出センサ群から発せられた検出信号は、主制御回路550に送信される。主制御回路550は、検出信号が送信されることで、入賞口534〜538又は539a〜539dのうちの何れかの入賞口に遊技球が入賞したことを判断することができる。打球が、何れかの入賞口534〜538及び539a〜539dに入賞したときには、所定数の遊技球が賞球として受け皿518に払い出される。尚、本実施形態においては、特別入賞口534に入賞したときには、15個の賞球が払い出され、一般入賞口539a〜539dに入賞したときには、13個の賞球が払い出される。
<払出口>
受け皿518の奥側には、遊技球を賞球として払い出すための払出口(図示せず)が形成されている。主制御回路550(図14に示す)が、何れかの入賞口532〜538及び539a〜539dに打球が入賞したと判別したときには、主制御回路550は払出制御回路(図示せず)に制御命令を発する。払出制御回路には、払出モータ(図示せず)が電気的に接続されており、制御命令を受信した払出制御回路は、その制御命令に含まれている賞球の個数を示す情報に基づいて、払出モータに駆動信号を発する。払出モータが駆動されると、払い出される賞球の数を計数しながら、賞球が受け皿518に送出される。
<画像表示装置530>
遊技領域528の略中央部には、画像表示装置530が設けられている。画像表示装置530には、図柄の画像やキャラクタの画像等の種々の画像が演出画像として表示される。画像表示装置530においては、図柄の画像による遊技、いわゆるスロットマシンにおいて行われるスロットゲームを模した図柄画像遊技が実行される。図柄は、この図柄画像遊技の結果を示すための識別情報、例えば、「0」、「1」〜「9」等の数字やその他の文字や絵柄による識別情報からなる。
<始動入賞口532>
始動入賞口532に打球が入賞したときには、画像表示装置530に表示された図柄の画像は変動表示を開始し、所定の動画像や図柄の画像が変動する態様で所定時間だけ表示された後、図柄の画像は停止表示される。即ち、始動入賞口532に1個の打球が入賞する度に、1回の単位遊技(図柄画像遊技のうち、図柄画像が変動表示されてから停止表示されるまでの遊技)が開始される。尚、画像表示装置530において単位遊技が行われているときに始動入賞口532に打球が入賞した場合には、入賞したことを所定数、例えば4個まで保留する。始動入賞口532への入賞が保留されている場合に、1つの単位遊技が終了したときには、保留されていることに基づいて次の単位遊技が開始される。
図柄の画像が停止表示されたときに、画像表示装置530に表示された図柄の画像の態様が特定のものとなった場合には、図柄画像遊技はいわゆる大当たりとなる。例えば、3つの図柄の画像を画像表示装置530に表示して、変動表示の後に停止表示された3つの図柄の全てがいわゆるぞろ目となった場合には、図柄画像遊技は大当たりとなる。図柄画像遊技が大当たりとなったときには、弾球遊技を特別遊技に移行させる。この特別遊技に移行したときには、画像表示装置530では所定のデモ画像が表示されるとともに、特別入賞口534を開放して遊技球を入賞容易状態にし、遊技球を特別入賞口534に流入しやすい状態となる。このように図柄画像遊技を大当たりにすることで、弾球遊技は遊技者にとって有利な特別遊技に移行する。
尚、始動入賞口532の左右の近傍には動作可能に設けられた2つの可動片533a及び533bが設けられている。上述した普通図柄変動表示口536及び538を遊技球が通過すると、遊技盤524の左側に設けられている普通図柄表示部531において普通図柄遊技が開始される。この普通図柄遊技の遊技結果が当りとなったときには、2つの可動片533a及び533bを所定時間だけ開状態にして、遊技球が始動入賞口532に入賞しやすい状態にする。図13の普通図柄表示部531は、2つのランプからなり、普通図柄変動表示口536及び538を遊技球が通過したときには、2つのランプの点滅が始まる。その後、所定の時間経過後にいずれか一方のみが点灯し、その点灯した方のランプによって普通図柄遊技の当り又は外れが定まる。
<特別入賞口534>
画像表示装置530における図柄画像遊技が大当たりとなったときには、弾球遊技を特別遊技に移行させて、特別入賞口534を開放して打球の入賞を容易な状態にする。この特別入賞口534の入賞容易状態は、特別入賞口534に打球が所定数入賞するまで、例えば10個入賞するまで、又は特別入賞口534が開放されてから所定時間経過するまで、例えば30秒経過するまで継続する。その後、特別入賞口534を閉鎖して入賞困難状態にする。特別入賞口534の開放と閉鎖との動作は、複数回、例えば15回に至るまで繰り返され、その後、特別入賞口534は閉鎖される。
<<パチンコ遊技機510の背面の構成>>
<主制御回路550>
図14は、パチンコ遊技機510の背面を示す背面図である。図14に示すように、パチンコ遊技機510の背面の下部には主制御回路550の回路基板が設けられている。主制御回路550は、パチンコ遊技機510の全体の制御を行う。例えば、主制御回路550は、始動入賞口532や特別入賞口534等の入賞口に遊技球が入賞したときに、その入賞口に応じた数の遊技球を賞球として払い出す制御をする。
主制御回路550は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、パチンコ遊技機510の全体を制御するためのプログラムが記憶されたROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バス(図示せず)によって電気的に接続されており、入出力バスに各種のデータ信号やアドレス信号が送出できるようになされている。
本実施形態においては、ROMには、パチンコ遊技機固有の情報のほかに、パチンコ遊技機510の全体を制御するためのプログラム、図16に示す遊技球の入賞の処理を実行するプログラム等が記憶されている。また、RAMには、これらのプログラムで用いられる変数の値が記憶される。さらに、後述するように、RAMには、乱数の値を記憶する通常記憶手段や保留領域が割り当てられている。
<画像制御回路552>
また、主制御回路550の上部には画像表示装置530が設けられており、画像表示装置530の背面(図14では図面の手前側)には、画像制御回路552の回路基板が設けられている。この画像制御回路552は、主制御回路550に信号ケーブル(図示せず)によって電気的に接続されている。画像制御回路552は、主制御回路550から発せられた制御信号に基づいて画像表示装置530を制御する。画像制御回路552は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、画像表示装置530を制御するためのプログラムが記憶されたROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バス(図示せず)によって電気的に接続されており、入出力バスに各種のデータ信号やアドレス信号が送出できるようになされている。
<<パチンコ遊技機510における機能>>
図15は、パチンコ遊技機510における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図15に示すように、パチンコ遊技機510は、制御手段600と、入賞検出手段570と、報知手段720とを含む。制御手段600は、入賞検出手段570から発せられた入賞を検出したことを示す信号が、制御手段600に送信される。さらに、制御手段600から発せられた制御信号が、報知手段720に送信される。
<入賞検出手段570>
入賞検出手段570は、遊技盤上を移動していた遊技球が所定の入賞口に入賞したか否か、即ち、入賞口532〜538及び539a〜539dのいずれかに遊技球が入賞したか否かを検出する。入賞検出手段570は、始動入賞口532に入賞した遊技球の通過を検出する始動入賞口センサ572と、その他の入賞口に入賞した遊技球の通過を検出したときに主制御手段610に検出信号を発する入賞検出センサ群576とを含む。
なお、始動入賞口センサ572には固有情報信号送信手段574が接続される。固有情報信号送信手段574は、始動入賞口センサ572により、始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出すると、パチンコ遊技機固有の情報を内容とする信号を、無線通信方式により、主制御手段610の固有情報信号受信手段612に送信する。なお、送信される前記固有の情報は、固有情報信号送信手段574とは別個独立に、主制御手段610の固有情報記憶手段616に予め記憶されている。
なお、始動入賞口センサ572と入賞検出センサ群576とは、入賞口532〜538及び539a〜539dの各々の背後に形成された遊技球の流路に設けられ、遊技球の通過を検出する入賞検出センサが好ましい。
<制御手段600>
制御手段600は、主制御手段610と副制御手段710とを含む。この主制御手段610と副制御手段710とは互いに電気的に接続されており、主制御手段610から発せられた制御命令は、副制御手段710に送出され、画像表示装置530の制御等を行う。
<主制御手段610>
主制御手段610は、固有情報信号受信手段612と、固有情報判断手段614と、固有情報記憶手段616と、抽選手段620と、弾球遊技制御手段630と、入賞判断処理手段640と、確率変動移行手段650とを含む。この主制御手段610は、主制御回路550から構成されるのが好ましい。
<固有情報信号受信手段612>
固有情報信号受信手段612は、入賞検出手段570の固有情報信号送信手段574から送信される信号を受信する。この結果、主制御手段610は、始動入賞口532に遊技球が入賞したことに起因して信号が送信されたことを認識できるともに、受信した信号から各パチンコ遊技機固有の情報を内容とする信号を抽出することができる。
<固有情報判断手段614>
固有情報判断手段614は、固有情報信号受信手段612により受信された信号から抽出された情報と、後述する固有情報記憶手段616に予め記憶されている各パチンコ遊技機固有の情報とを照合し、同一の情報であるか否かを判断する。同一の情報であると判断したときは、遊技者は通常の弾球遊技を継続して行うことができる。一方、同一の情報ではないと判断したときは、固有情報信号受信手段612により信号を受信すること自体が不正行為であると判断され、遊技を強制的に中止し、不正行為が行われたことを示す不正行為発生信号を、副制御手段710に送信する。この結果、不正行為発生信号を受信した副制御手段710は、不正行為が行われたことを示す演出を、画像表示装置530を含む報知手段720を用いて出力する。
<固有情報記憶手段616>
固有情報記憶手段616は、固有情報判断手段614において、固有情報信号受信手段612により受信した信号から抽出された情報と照合される固有情報が記憶されている。ここで、固有情報は、各パチンコ遊技機固有の情報であり、例えば、パチンコ遊技機製造時に乱数によりランダムに抽出された情報等であり、第三者には解読困難なものを採用する。
<抽選手段620>
抽選手段620は、当り又は外れの抽選を行うものである。この当り又は外れによって、後述する特別遊技に移行させるか否かが定められる。また、抽選処理によって、後述する確率変動移行手段650において確率変動状態に移行させるか否かについても定める。
抽選手段620は、当り又は外れの抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)622と、この乱数発生手段622が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段624と、乱数抽出手段624が抽出した乱数値に基づいて、当りの当選の有無を判定する乱数判定手段626とを含む。抽選手段620の乱数発生手段622は、所定の正の整数の範囲(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段624は、乱数発生手段622よって発生させた乱数を、固有情報信号を受信したタイミングで抽出する。乱数判定手段626は、乱数抽出手段624によって抽出された乱数値を、抽選テーブル(図示せず)と照合することにより、その乱数値が属する領域に応じて当りか外れかを定める。
なお、乱数判定手段626によって定められる当り又は外れには、図柄画像遊技における当りの態様や外れの態様に関する情報も含まれる。例えば、外れの場合には、単に図柄画像遊技を外れにする場合のほか、図柄画像遊技を一旦リーチにした後に外れにする場合のように、外れに至らしめる途中の経過の情報等の種々の外れの態様の情報も含まれる。また、当りの場合には、図柄画像遊技を単に当りにする通常当りの場合のほか、確率変動状態へ移行させるいわゆる確変当りや、図柄画像遊技を一旦リーチやスーパーリーチにした後、当りにする場合のように、当りの種類の情報や当りに至らしめる途中の経過の情報等の種々の当りの態様の情報も含まれる。
<確率変動移行手段650>
確率変動移行手段650は、上述した乱数判定手段626による判定結果に基づいて、単位遊技の遊技状態を大当たりとなる確率が通常の状態である通常確率状態から高く設定された確率変動状態に移行させる。
<弾球遊技制御手段630>
弾球遊技制御手段630は、遊技盤524における遊技球の流下の態様に基づいて遊技の進行や結果が定まる弾球遊技を制御する。主に、後述する入賞判断処理手段640によって入賞口532〜538及び539a〜539dに打球が入賞したか否かを判断し、打球が入賞したときには、その入賞口に応じて所定数の遊技球を受け皿518に払い出す制御をしたり、上述した乱数判定手段626の判定結果に基づいて、弾球遊技を特別遊技に移行させて、特別入賞口534の開閉制御をする。なお、弾球遊技制御手段630に含まれる弾球遊技移行制御手段632は、弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させ得る。
<入賞判断処理手段640>
入賞判断処理手段640は、入賞検出手段570から発せられた検出信号を検出して、入賞口532〜538及び539a〜539dのいずれかに遊技球が入賞したか否かを判断する。判断の結果に応じて、入賞口に応じて所定数の遊技球を受け皿518に払い出す制御をする。
<<制御処理の説明>>
<パチンコ遊技機の入賞処理>
入賞口532〜538及び539a〜539dのいずれかに遊技球が入賞したとき、入賞判断処理手段640により行われる入賞処理について、図16の入賞処理ルーチンを用いて説明する。なお、大当たりを含む抽選処理は、始動入賞口532に遊技球が入賞したことを契機として、主制御手段610の抽選手段620により行なわれる。
本実施形態のパチンコ遊技機においては、始動入賞口532に遊技球が入賞した場合、入賞検出手段570の始動入賞口センサ572により、始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出する。そして、固有情報信号送信手段574から固有情報信号が主制御手段610に送信される。ここで、「固有情報信号」とは、入賞検出手段570の始動入賞口センサ572により、始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出したときに、固有情報信号送信手段574を介して、各パチンコ遊技機固有の情報を内容とする固有情報信号を主制御手段610の固有情報信号受信手段612に送信される信号である。なお、「固有情報」は、入賞検出手段570とは別個独立に、主制御手段610の固有情報記憶手段616にも記憶されている。
また、始動入賞口532以外の入賞口に遊技球が入賞した場合は、入賞検出センサ群576の一のセンサにより検出された後、主制御手段610に入賞検出信号が送信される。従って、始動入賞口532以外の一の入賞口に遊技球が入賞したことを、主制御手段610は把握することができる。
(固有情報信号受信処理)
まず、始動入賞口532に遊技球が入賞したか否かを判断するために、主制御手段610の固有情報信号受信手段612により固有情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS100)。ステップS100において、固有情報信号を受信した(YES)と判別したときは、固有情報判断処理を行う(ステップS101)。
一方、ステップS100において、固有情報信号を受信していない(NO)と判別したときは、他の入賞口に遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップS105)。ステップS105において、他の入賞口の何れかの入賞口に遊技球が入賞した(YES)と判別したときは、入賞した入賞口に応じた払出処理(ステップS104)を行い、入賞処理ルーチンを終了する。一方、ステップS105において、何れかの入賞口にも遊技球が入賞していない(NO)と判別したときは、そのまま入賞処理ルーチンを終了する。
ここで、入賞検出手段570の始動入賞口センサ572が、始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出したときに、固有情報信号送信手段574を介して、パチンコ遊技機固有の情報を内容とする固有情報信号を主制御手段610の固有情報信号受信手段612に送信する始動入賞口入賞検出処理を、図17の始動入賞口入賞検出処理ルーチンを用いて説明する。
始動入賞口入賞検出処理では、単位割込間隔時間ごとに、始動入賞口532に遊技球が入賞したか否かを判断するため、タイマーTM3を起動する(ステップS111)。ステップS111において、タイマーTM3を起動後、始動入賞口532に遊技球が入賞したか否かを検出する(ステップS112)。ステップS112において、始動入賞口532に遊技球が入賞した(YES)と判別したときは、入賞検出手段570の固有情報信号送信手段574から、主制御手段610の固有情報信号受信手段612に、無線通信方式により固有情報信号を送信し(ステップS113)、始動入賞口入賞検出処理ルーチンを終了する。なお、固有情報信号送信手段574と固有情報信号受信手段612との通信方式は無線通信方式に限定されず、不正行為に対する防衛性は低くなるが、有線通信方式とすることも可能である。
ステップS112において、始動入賞口532に遊技球が入賞していない(NO)と判別したときは、単位割込間隔時間ごとに、始動入賞口532に遊技球が入賞したか否かを判断するため、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS114)。
ステップS114において、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間ではない(NO)と判別したときは、ステップS114の処理を繰り返す。一方、ステップS114において、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間である(YES)、すなわち、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間に到達していると判別したときは、タイマーTM3の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS115)、ステップS112に戻り、始動入賞口532に遊技球が入賞するまで、ステップS112〜S115の処理を繰り返す。この結果、始動入賞口532に遊技球が入賞するまで、単位割込間隔時間ごとに、始動入賞口532に遊技球が入賞したか否かの検出を継続し、始動入賞口532への遊技球の入賞を検出することにより、固有情報信号を入賞検出手段570の固有情報信号送信手段574から主制御手段610に送信することができる。
(固有情報判断処理)
固有情報判断処理は、第1実施形態の固有情報判断処理と同様の内容であり、固有情報信号受信処理(ステップS100)において、固有情報信号等を受信したと判別された後、固有情報判断手段614により、受信した信号が固有情報信号であるか否かを判断する。具体的には、受信した信号から抽出した内容と、固有情報記憶手段616に記憶された固有情報とが同一であるか否かを判断する。
同一であると判別したときは、不正行為が行われていないと判断できることから、乱数抽出処理に進む(ステップS102)。一方、同一ではないと判別したときは、不正行為が行われたと判断し、遊技を強制的に中止するとともに、報知手段720により不正行為が行われたことを報知する不正行為演出を出力するため、不正行為発生信号を副制御手段710に送信する。この結果、不正行為に基づく遊技を完全に防止できるとともに、不正行為を行う不正行為者を確実に摘発することができる。また、不正行為による遊技店の被害を未然に防止することができる。「不正行為発生信号」とは、主制御手段610から副制御手段710に送信される信号であって、不正行為発生信号を受信した副制御手段710が演出手段720により不正行為が行われたことを報知する不正行為演出を出力することを可能にするものである。
(乱数抽出処理)
固有情報信号受信処理(ステップS101)において、受信した信号から抽出した内容と、固有情報記憶手段616に記憶された固有情報とが同一であると判別されたときは、乱数抽出処理を実行する(ステップS102)。具体的には、乱数発生手段622により、例えば、0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数値を、所定の間隔、例えば5m秒ごとに発生させる。そして、固有情報信号を受信したタイミングに基づいて、乱数発生手段622が発生する乱数を乱数抽出手段624により抽出する。
(乱数判定処理)
乱数抽出処理(ステップS102)を行った後、乱数抽出手段624が抽出した乱数値に基づいて、乱数判定手段626により大当たりを含む当りか外れかを判定する乱数判定処理を行う(ステップS103)。具体的には、乱数抽出手段624により抽出した乱数値を、抽選テーブル(図示せず)と照合することにより、その乱数値が属する領域に応じて当りか外れかを判定する。そして、ステップS104に進む。
(払出処理)
ステップS104においては、入賞した入賞口に応じた払出処理(ステップS104)を行う。そして、入賞処理ルーチンを終了する。
上述した第2実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、始動入賞口センサ572により始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する固有情報送信手段574と、受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御手段610とを有することから、従来のような始動入賞口532に遊技球が入賞したことに起因する検出状態の変化を示す単純な1パルスの信号とは異なる固有情報を示す固有情報信号が固有情報送信手段574から主制御手段610に送信される。この結果、単純な1パルスの信号による「ぶら下げ基板」と呼ばれる不正な基板を使用した不正行為を防止することができる。
また、主制御手段610は受信した信号が示す情報が固有情報記憶手段616に記憶された固有情報であるか否かを判断する固有情報判断手段614を含むことから、受信した信号を示す情報が固有情報記憶手段616に記憶された固有情報ではない判断したとき、すなわち、固有情報送信手段574から送信された信号以外の信号を受信したと判断したときは、不正行為が行われたと判断することができる。
なお、始動入賞口センサ572により始動入賞口532に遊技球が入賞したことを検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する固有情報送信手段574と、受信した信号が示す情報が固有情報記憶手段616に記憶された固有情報であるか否かを判断する固有情報判断手段614とを含むパチンコ遊技機として、従来のパチンコ遊技機の構成を大幅に変更することなく、不正行為を防止することができるため、費用的に安価かつ簡易に製造又は設計変更できる。
更に、本発明に係る遊技機は、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。 第1実施形態に係るスロットマシンの制御機能を示す概略機能ブロック図である。 第1実施形態に係るスロットマシンを制御する主制御回路100を示すブロック図である。 第1実施形態に係るスロットマシンを制御する副制御回路200を示すブロック図である。 主制御回路100により実行される遊技の進行を制御するメインルーチンを示すフローチャートである。 スタートレバー操作検出処理ルーチンを示すフローチャートである。 固有情報判断処理サブルーチンを示すフローチャートである。 役抽選処理サブルーチンを示すフローチャートである。 演出制御処理サブルーチンを示すフローチャートである。 RB作動時抽選表の実施例を示す図である。 BB作動時抽選表の実施例を示す図である。 BB未作動時一般抽選表の実施例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の制御機能を示す概略機能ブロック図である。 入賞処理ルーチンを示すフローチャートである。 始動入賞口入賞検出処理ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10 スロットマシン
50 スタートレバー
100 主制御回路
120 スタートレバーサンサ
126 固有情報信号送信手段
128 固有情報信号受信手段
140 固有情報判断手段
150 固有情報記憶手段
200 副制御回路
300 操作手段
310 検出手段
400 報知手段
510 パチンコ遊技機
532 始動入賞口
570 入賞検出手段
572 始動入賞口センサ
574 固有情報信号送信手段
600 制御手段
610 主制御手段
612 固有情報信号受信手段
614 固有情報判断手段
616 固有情報記憶手段
620 抽選手段
630 弾球遊技制御手段
640 入賞判断処理手段
650 確率変動移行手段
710 副制御手段
720 報知手段

Claims (7)

  1. 遊技者により操作される操作手段と、
    遊技者の前記操作手段の操作に基づいた検出状態の変化を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出状態の変化を検出したときに、固有情報を示す固有情報信号を送信する送信手段と、
    受信した信号に基づいて、遊技の進行を制御する主制御手段と、
    を含む遊技機であって、
    前記主制御手段は、
    前記送信手段から送信された信号を受信する受信手段と、
    予め前記固有情報が記憶された記憶手段と、
    前記受信した信号が示す情報が前記記憶手段に記憶された固有情報であるか否かを判断する判断手段と、を含む、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記送信手段と前記受信手段との間の通信は、無線通信方式である、
    ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記検出手段から前記判断手段まで間を、前記信号が伝送される信号路は、電磁波シールドフィルムで被膜されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記主制御手段は、前記受信した信号が示す情報が前記記憶手段に記憶された固有情報ではないと前記判断手段により判断されたとき、前記遊技機の遊技を中止する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の遊技機。
  5. 遊技の進行に基づいて報知手段を用いた演出を出力する演出制御手段を含み、
    前記演出制御手段は、前記受信した信号が示す情報が前記記憶手段に記憶された固有情報ではないと前記判断手段により判断されたとき、不正行為が行われたことを示す不正行為演出を出力する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の遊技機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技機であって、
    前記遊技機はスロットマシンであり、
    前記操作手段は遊技者により操作されるスタートスイッチを含み、
    前記検出手段は遊技者の前記スタートスイッチの操作に基づいた検出状態の変化を検出し、
    前記主制御手段は、
    前記受信した信号に基づいて、特別役を含む役の中から役の抽選を行う役抽選手段と、
    当選した役に入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
    当選した特別役に入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を実施する特別遊技制御手段と、を含む、
    ことを特徴とするスロットマシン。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技機であって、
    前記遊技機は弾球遊技機であり、
    前記操作手段は遊技者により遊技球を遊技領域に発射するための発射ハンドルを含み、
    前記検出手段は遊技者の前記発射ハンドルの操作により発射された遊技球の始動入賞口への落入に基づいた検出状態の変化を検出し、
    前記主制御手段は、
    前記受信した信号に基づいて、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を発生させるか否かを判定する抽選手段と、
    前記抽選手段により前記特別遊技を発生したとき、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を含む、
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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