以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、本発明の実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「遊技役が成立する」および「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役やボーナス役)かは問わない)を構成する図柄の組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、たとえば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において、遊技者等による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定枚数の遊技メダルを投入するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者等による、後述の精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総じて遊技操作と称する。
[スロットマシンの外観]
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えている。前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30および受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置11の表示画面11aが前方を臨むように配置されている。画像表示装置11の周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられている。表示窓Wの下方右側位置に、遊技に供する遊技メダルが投入されるメダル投入口21が設けられ、表示窓Wの下方左側位置に1−BETスイッチ22が設けられている。1−BETスイッチ22は、クレジットされた範囲内で遊技に供する遊技メダルを1枚投入するためのスイッチである。
さらに、1−BETスイッチ22の右側には、遊技に供する遊技メダルを最大許容投入枚数投入するためのMAX−BETスイッチ23が設けられている。遊技に供する遊技メダルの最大許容投入枚数は、たとえば3枚とされるが、1枚や2枚など、適宜決定することもできる。この最大許容投入枚数は、遊技を実行するために必要となる。最大許容投入枚数は、ベット規定数ともなる。また、1−BETスイッチ22の左側には、精算スイッチ24が配設されている。精算スイッチ24は、クレジットされた遊技メダルや、ベットされた遊技メダルを払い出すためのスイッチである。
さらに、精算スイッチ24の右側位置には、スタートレバー25が設けられている。スタートレバー25は、後述する役抽選処理を開始させる際に操作される。さらに、スタートレバー25の右側位置には、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26cが設けられている。そして、メダル投入口21の下方位置には、メダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27が設けられている。
メダル投入口21の内部は、図示は省略しているが、投入された遊技メダルが有効に受け付けられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路と、投入された遊技メダルが受け付けられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路とに分岐している。このうち、受入通路は、本体筺体内に設けられた後述のホッパ50に通じており、返却通路は受け皿アセンブリ40に設けられた遊技メダル払出口41に通じている。受入通路と返却通路との分岐部には、ブロッカ48が設けられている。
ブロッカ48は、ON状態とOFF状態とがある。ブロッカ48のON状態は、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に誘導する状態である。また、ブロッカ48のOFF状態は、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に誘導する状態である。ブロッカ48は、遊技メダルが有効に受け付けられる期間とそれ以外の期間において、ON状態とOFF状態とを選択できるように構成されている。ブロッカ48は、ON状態とOFF状態とに切り替えられることで、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路と返却通路とに振り分けている。
また、図示は省略しているが、メダル投入口21の下流側にはセレクタが設けられており、セレクタにおける通路には、遊技メダルを検出するための通路センサ28a、メダルの直径よりも短い距離に上流側投入メダルセンサ28bと下流側投入センサ28cが設けられている。通路センサ28aは、ブロッカ48の上流側に配置されており、投入センサ28b,28cはブロッカ48の下流側に配置されている。ブロッカ48がON状態のときにメダル投入口21から遊技メダルが投入されると、最初に通路センサ28aにより検出され、次に上流側投入センサ28bに検出され、最後に下流側投入センサ28cにより検出されるように構成されている。
表示窓Wは、3個のリール3a,3b,3cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。また、表示窓Wには、表示窓W内の左中段、中央中段および右中段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ1本の有効ライン29が設定されている。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、および獲得枚数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60において制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるランプであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46bは、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するランプであり、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるランプである。遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるランプである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、自動ベット処理により遊技メダルが自動的に投入(ベット)された際に点灯されるランプである。自動ベット処理は、メダル投入口21に対する遊技メダルの投入や1−BETスイッチ22あるいはMAX−BETスイッチ23の押圧操作がない場合でも、前回遊技でベットされた遊技メダルをベットする処理である。
状態表示ランプ46fは、後述のボーナスなどの特別役が、役抽選処理において当選した場合に点灯されるランプであり、回数表示ランプ46gは、特別役の成立回数や当選回数等を7セグメント表示するランプである。貯留枚数表示ランプ46hは、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するランプであり、獲得枚数表示ランプ46jは、小役が成立した際に獲得される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するランプである。なお、状態表示ランプ46fや回数表示ランプ46gは備えなくてもよい。
貯留枚数表示ランプ46hは、スロットマシン1内部に貯留されている遊技メダルをセグメント表示するものであり、本実施形態では、「00」〜「50」の間の数字を表示する。たとえば、遊技メダルが全く投入されていない状態で、1枚の遊技メダルが投入されると、当該遊技のためにその1枚の遊技メダルがベットされる。ベットされた遊技メダルは、ベット枚数表示装置47aによって表示される。さらに2枚を追加投入すると、当該遊技のために3枚の遊技メダルがベットされる。したがって、投入された遊技メダルが3枚までのときは、その遊技メダルはベットされ、貯留されない。さらに遊技メダルが投入され続けると、スロットマシン1の内部に遊技メダルが貯留されるとともに、その貯留枚数が貯留枚数表示ランプ46hによって表示される。貯留された遊技メダル枚数は、RAM63の所定の格納領域に記憶される。
上述のように、本実施形態では、最大で50枚までの遊技メダルを貯留可能となっている。したがって、貯留枚数が最大貯留枚数の50枚となり、貯留枚数表示ランプ46hに「50」と表示されたときは、それ以上、遊技メダルは貯留されない。貯留枚数が最大貯留枚数の状態で、メダル投入口21から遊技メダルが投入されると遊技メダルは遊技メダル払出口41から返却される。
また、たとえばリプレイを除く役が入賞してその役に対応する遊技メダルが払い出されるときは、払出し口から払い出されることよりも優先して、スロットマシン1の内部に遊技メダルが貯留される。たとえば、役の入賞時、その役の入賞に対応する払出し枚数が8枚であり、役の入賞前の貯留枚数が「10」であるときは、その役の入賞により、貯留枚数が「10」から「18」に変更されるとともに、貯留枚数表示ランプ46hによる表示数も「10」から「18」に更新される。
さらにまた、役の入賞時に、貯留枚数が「50」を超えるときは、「50」を超えた分については遊技メダル払出口41から払い出される。たとえば、役の入賞前に貯留枚数が「47」であり、役の入賞によって8枚の遊技メダルが払い出されるとき、3枚は貯留されて貯留枚数が「50」となり、「50」を超える5枚については遊技メダル払出口41から払い出される。
さらに、リプレイの入賞時は、遊技メダルの払出しや貯留は行われず、当該遊技で投入
した枚数の遊技メダルが再遊技のために自動投入される。たとえば、当該遊技を1ベット(1枚)で行い、リプレイが入賞したときは、1枚の遊技メダルが自動投入される。同様に、当該遊技を3ベット(3枚)で行い、リプレイが入賞したときは、3枚の遊技メダルが自動投入される。そして、リプレイの入賞に基づく遊技メダルの投入は、再遊技を行うための遊技メダルの投入であるので、その後に精算操作を行っても、遊技メダルを精算することはできない。ただし、リプレイが入賞した後であっても、自動ベット処理に基づく遊技メダルを精算することはできない。ただし、リプレイが入賞した後であっても、精算操作を行うことで自動ベット処理に基づく遊技メダルの精算を行うことができるようにすることもできる。
下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベースおよび下パネル照明用蛍光灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明用蛍光灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられている。遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44bの前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、所定の賞態様が構成された場合に遊技メダルを払い出すためのホッパ50が設けられている。このホッパ50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51が設けられている。メダル検出部51は、ホッパ50から払い出されるメダルを検出する払出センサを備えている。この払出センサを用いて、ホッパ50からの遊技メダルの払出異常の検出などを行う。
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35cの駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38cが配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せを目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。なお、所定の図柄組み合わせとしては、たとえば、入賞位置としての有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等がある。
[基本操作]
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23を操作するかして、クレジットの範囲内で規定枚数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定枚数が、後述する遊技状態によって3枚または2枚に設定されている。ただし、規定枚数についてはこれに限定されるものではなく適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ライ
ンを変更するようにしてもよい。
ベット枚数が規定枚数に到達した状態で遊技者がスタートレバー25を操作すると、役抽選処理が行われる。その後、各リール3a,3b,3cが回転を開始し、リール3a,3b,3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上から下に移動表示される。そして、リール3a,3b,3cの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a,26b,26cが有効化され、遊技者が各ストップスイッチ26a,26b,26cを操作すると、対応するリール3a,3b,3cの回転がそれぞれ停止する。リール3a,3b,3cの外周表面に表示された図柄については後述する。
そして、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパ50により払い出される。
[制御基板と各機器との接続]
スロットマシン1は、図2に示すように、主制御基板60上に配設された制御回路により、メダルの受入や払出、あるいはリールの制御など、遊技に関する主たる制御を行っている。一方、副制御基板70上に配設された制御回路では、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御およびバックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等を行っている。また、両制御基板60,70間の情報伝達は、主制御基板60から副制御基板70への一方向のみ行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技に関する主たる制御が行われるようになっている。
メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65が接続されている。また、役抽選処理に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、および乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36、表示用ランプ制御回路47、ホッパ駆動回路52および副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37cおよび払出完了信号回路53からの各種信号を受信するように構成されている。
ここで、モータ駆動回路36は、各リール3a,3b,3cを回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。ここでの各種の表示用ランプには、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46jが含まれる。
また、リール位置検出回路37a,37b,37cは、各リール3a,3b,3cに設置されたセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、各リール3a,3b,3cの回転位置をそれぞれ検出する回路である。検出回路37aはリール3aに、検出回路37bはリール3bに対応し、検出回路37cはリール3cに対応する。また、ホッパ駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパ50を駆動して遊技メダルの払出しを行
わせる回路である。さらに、払出完了信号回路53は、ホッパ50から所定数(1枚を含む)の遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部31により検出された際に、主制御基板60に払出完了信号を送信する回路である。
ROM62には、メインCPU61により実行させる制御プログラム、役抽選処理を行うための役抽選テーブル、副制御基板70に遊技状態などの情報を示すコマンドを送信するためのデータ等が記憶されている。
RAM63には、制御プログラムの実行により決定した役抽選処理の結果、有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せを示す図柄組合せ表示フラグ、今回の遊技が2種BB遊技状態であるか否か、CB遊技状態であるか否か、再遊技であるか否かなど遊技状態の情報を示す作動状態フラグ、各遊技役に対応する条件装置フラグのオン/オフ状態の情報を示す条件装置情報、2種BB遊技状態中に獲得可能な遊技メダルの枚数が記憶される2種BB作動時の獲得枚数カウンタ、再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示された場合にベットした情報が記憶される自動投入枚数データ、条件装置情報を試験装置1200に出力する時間を計測するための条件装置出力時間、タイマ割込み処理が行われた回数を記憶する割込みカウンタなどの情報を記憶する記憶領域が設けられている。
また、RAM63とは別の記憶領域としてメインCPU61が制御プログラムを実行するために行う演算などに用いるためのレジスタを備えている。レジスタは、Aレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタ等で構成されており、それぞれのレジスタは8ビットで構成されている。また、BレジスタとCレジスタ、DレジスタとEレジスタ、HレジスタとLレジスタは、それぞれ、ペアで構成して16ビットの演算が可能となるBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタのペアレジスタとして使用することがある。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82および設定鍵型スイッチ(設定キースイッチともいう)83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入および電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、遊技役の当選確率である役決定確率等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態である電源断の状態で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、たとえば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。なお、設定スイッチ84は、リセットスイッチ82と兼用する態様とすることもできる。
なお、電源スイッチ81、リセットスイッチ82、設定鍵型スイッチ83および設定変更スイッチ84の各スイッチと、主制御基板60との接続態様は、上述の態様に限られるものではない。たとえば、電源スイッチ81、リセットスイッチ82および設定鍵型スイッチ83の全てのスイッチまたはそれらの一部を、電源装置80を介さずに主制御基板60に接続することや、設定変更スイッチ84を、電源装置80を介して主制御基板60に接続することも可能である。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23および精算スイッチ24からの各情報が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。さらには、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON状態とOFF状態とに切り替えることができるように構成されている。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、現在の遊技状態を判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力可能とされている。この外端信号により、ビッグボーナスに当選した回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、副制御基板70には、演出に関する各種の演算処理を行うサブCPU71と、制御プログラム等を記憶したROM72と、一時記憶領域であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における演出に関する制御が行われるようになっている。
サブCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信するとともに、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17およびランプ制御回路18に対し信号を送信するように構成されている。ここで、表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路であり、ランプ制御回路18は、バックランプ38a,38b,38c等のランプの点灯を制御する回路である。
[機能ブロックの説明]
図3に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1は、機能的な観点から説明すれば主に、操作信号出力手段95と、主制御手段100と、副制御手段200とを備えている。操作信号出力手段95は、ベット操作、役決定開始操作、リール回転停止操作、精算操作等の遊技者によりなされる各操作に対応した情報を出力する。このうち、ベット操作は、遊技メダルをベットするための操作であり、たとえば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作がある。また、役抽選開始操作は、役抽選処理を開始させるための操作であり、たとえば、スタートレバー25の傾動操作がある。さらに、リール回転停止操作は、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cを回転停止させるための操作であり、たとえば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作がある。そして、精算操作は、貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための操作であり、たとえば、精算スイッチ24の押圧操作がある。また、主制御手段100は、各リール3a,3b,3cを用いた遊技に関する制御を行い、副制御手段200は、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う。主制御手段100および副制御手段200については、後にさらに詳しく説明する。
本実施形態においては、遊技メダルがメダル投入口21に投入されると、そのことを示す情報である第3情報が通路センサ28aの検知に基づいて生成され、この第3情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。また、遊技メダルが投入された際にブロッカ48がON状態とされており、投入された遊技メダルがホッパ50に通じる受入通路に導かれた場合には、そのことを示す情報である第1,第2情報が投入メダルセンサ28b,28cの検知に基づいて生成され、この第1,第2情報が入力ポー
トを介して主制御基板60に入力されるようになっている。
さらに、1−BETスイッチ22が操作中であるか非操作中であるかの操作状態を示す情報である1−BET情報が1−BETスイッチ22の検知に基づいて生成され、この1−BET情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。同様に、MAX−BETスイッチ23が操作中であるか非操作中であるかの操作状態を示す情報であるMAX−BET情報がMAX−BETスイッチ22の検知に基づいて生成され、このMAX−BET情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。
また、スタートレバー25が操作中であるか非操作中であるかの操作状態を示す情報であるスタート情報がスタートレバー25のスイッチ回路(図示略)の検知に基づいて生成され、このスタート情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。同様に、ストップスイッチ26a,26b,26cがそれぞれ操作中であるか非操作中であるかの各操作状態を示す情報であるリール停止情報がストップスイッチ26a,26b,26cおよびリール停止情報回路91の検知に基づいて生成され、このリール停止情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。
また、精算スイッチ24が操作中であるか非操作中であるかの操作状態を示す情報である精算情報が精算スイッチ24の検知に基づいて生成され、この精算情報が入力ポートを介して主制御基板60に入力されるようになっている。なお、本実施形態におけるリジェクトスイッチ27は、メダル投入口21から投入されてセレクタ内に滞留したメダルを機械的に解放状態として、滞留したメダルを返却させるためのものである。ここで、メダル投入口21から投入されて滞留したメダルには、(正規の遊技メダル以外のメダルも含まれる。リジェクトスイッチ27が操作中であるか非操作中であるかの操作状態を示す情報は生成されない。ただし、この情報を生成するように構成することもできる。なお、以下の説明において、上述の第3情報、第1,第2情報、1−BET情報、MAX−BET情報、スタート情報、リール停止情報、および精算情報を総称して、適宜「遊技操作情報」と称することがある。
主制御手段100は、役決定手段101、リール制御手段102、設定変更手段103、遊技状態設定手段104、ベット管理手段105、遊技操作処理時機導出手段106、および停止表示図柄判定手段107を備えている。また、主制御手段100は、ブロッカ制御手段108、表示ランプ制御手段110、メイン情報記憶手段118、および情報送信手段119を備えている。なお、主制御手段100における各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエアおよびROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
役決定手段101は、スタートレバー25が傾動操作されたことを契機として、より詳細には、遊技操作処理時機導出手段106によって導出された役決定開始時期に基づいて、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役抽選処理を行うように構成されている。この役抽選処理は、図2に示す乱数発生器66およびサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。
具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチおよび読込み)した後、その取得乱数が、図示しない役抽選テーブルに設定された複数の数値範囲の中のどの数値範囲に属するのかを判定し、取得乱数が属する数値範囲に対応した役抽選結果を選出するように構成されている。なお、役抽選テーブルのイメージ図(当選役および当選確率を示した図)は、後述す
る図7に示す。
リール制御手段102は、役決定手段101における役抽選処理により役抽選結果が選出された後に、各リール3a,3b,3cを一斉に回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リール3a,3b,3cを順次回転停止させるように構成されている。なお、各リール3a,3b,3cの回転停止制御は、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リール3a,3b,3cが最大で4図柄移動する範囲内(停止操作を受け付けてから190ms以内)で行われる。すなわち、役決定手段101による役抽選処理の結果、所定の遊技役が決定されている場合には、可能な限りその決定された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、設定されたいずれの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように停止制御がなされるようになっている。なお、第2種特別役物(CB)が作動している場合においては、少なくとも1つのリール(本実施形態では右リール3c)が、1図柄移動する範囲内(停止操作を受け付けてから75ms以内)で回転停止制御が行なわれる。
設定変更手段103は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、たとえば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。また、設定変更を行った場合には、設定変更後の設定値の情報等を、情報送信手段119を介して副制御手段200へ送信するように構成されている。
遊技状態設定手段104は、所定の遊技状態移行条件の成立を契機として、後述する複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態を設定するように構成されている。また、設定変更手段103により設定変更が行われた際には、設定変更後の遊技状態が設定変更前の遊技状態と同じ遊技状態となるように、設定変更後に設定する遊技状態を決定するように構成されている。
ベット管理手段105は、遊技者によるベット操作により設定されたベット数が規定枚数に達したか否かを判定するように構成されている。ここでのベット操作には、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作や1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作が含まれる。さらに、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作は、特に、投入メダルセンサ28aにより検出される投入操作を意味する。また、再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理を行うように構成されている。自動ベット処理とは、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理である。
遊技操作処理時機導出手段106は、入力ポートからの各遊技操作情報が適正な時機に出力された場合に、出力された遊技操作情報を有効に受け付ける。ここで受け付けた遊技操作情報に基づく処理は、予めプログラムされた処理である。
停止表示図柄判定手段107は、各リール3a,3b,3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。また、どの図柄が停止表示されたのかを示す情報である停止表示図柄情報、または成立した遊技役を示す情報である成立役情報を、情報送信手段119を介して副制御手段200へ送信するように構成されている。
ブロッカ制御手段108は、ブロッカ信号をブロッカ48に出力して、ブロッカ48をON状態とOFF状態と間で切り替える制御を行っている。ここで、ブロッカ48がON状態にあるときには、遊技メダル受入可能状態となる。また、ブロッカ48がOFF状態
にあるときには、遊技メダル受入不可状態となる。
表示ランプ制御手段110は、各種表示用ランプの点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。ここでの各種表示用ランプには、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j等が含まれる。
メイン情報記憶手段118は、役決定手段101における乱数抽選による役抽選処理によって選出された役抽選結果を示す情報や、遊技状態設定手段104により設定された遊技状態を示す情報を記憶するように構成されている。
情報送信手段119は、遊技に関する各種情報を副制御手段200に送信するように構成されている。ここでの遊技に関する各種情報としては、たとえば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことの情報、役抽選結果を示す情報および当選役の成立の有無の情報、遊技状態の設定情報等がある。
一方、副制御手段200は、AT設定手段201、演出実行制御手段202、サブ情報記憶手段208および情報受信手段209を備えている。なお、副制御手段200における上述の各手段は、図3に示す副制御基板70上に配されたサブCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエアおよびROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
AT設定手段201は、主制御基板60から送信される役決定手段101が行った役抽選処理の結果に基づいて所定の図柄が表示されるようにストップスイッチ26a,26b,26を停止する操作順などを遊技者にアシストするAT演出を実行するか否かの抽選(AT抽選)等、AT演出に関する種々の制御を行うように構成されている。なお、AT抽選は主制御基板60で行うように構成することもでき、その場合には、画像表示装置11、スピーカ15a,15b,44a,44b、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b等で行うアシスト演出は副制御基板70で行うように構成することができる。
演出実行制御手段202は、画像表示装置11、スピーカ15a,15b,44a,44b、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a,38b,38cを用いた各種の演出を制御するように構成されている。
サブ情報記憶手段208は、主制御手段100から送信された情報や、演出制御に関する情報を記憶するように構成されている。情報受信手段209は、主制御手段100から送信された遊技に関する各種情報を受信し、演出実行制御手段202およびサブ情報記憶手段208に対して必要な情報を伝達するように構成されている。
[遊技状態]
本実施形態における遊技状態には、一般遊技状態(通常遊技状態とも称す)、2種BB内部遊技状態(ボーナス内部中状態とも称す)、2種BB遊技状態(本発明における特別遊技状態、第2種特別役物に係る役物連続作動装置の作動状態とも称す)におけるCB遊技状態(本発明における特殊遊技状態、第2種特別役物の作動状態とも称す)、AT遊技状態(報知遊技状態とも称す)がある。一般遊技状態は、当該遊技で2種BB遊技状態へ移行する契機となる2種BB役に当選しておらず、2種BB役に当選したことを示す情報が次の遊技に持ち越されていない遊技状態である。このうち、一般遊技状態、2種BB内
部遊技状態、および2種BB遊技状態の間で遊技状態が移行しており、2種BB内部遊技状態中に、AT遊技状態となることがあり、2種BB遊技状態中にCB遊技状態となることがある。ただし、2種BB内部遊技状態中であってもAT遊技状態中でないこともあり、2種BB遊技状態中であってもCB遊技状態中でないこともある。ここで、「2種BB遊技状態中であってもCB遊技状態中でないこともある」とは、第2種特別役物に係る連続作動装置が作動している場合に第2種特別役物が1遊技中に作動または非作動となることを指す。
2種BB内部遊技状態とは、一般遊技状態中において、2種BB遊技状態へ移行する契機となる2種BB役に当選した後、所定の図柄の組合せ(本発明における特別役に対応する図柄の組合せ、本実施形態ではブランク−緑7−緑7)を有効ライン29上に停止表示するまで継続する遊技状態である。2種BB内部遊技状態中には、所定のAT移行条件を満たすことで、副制御基板70のAT設定手段201がAT演出を実行する。つまり、2種BB内部遊技状態においては、主制御基板60から送信される役決定手段101が行った役抽選の結果が後述するAT役(本実施形態では、当選番号1〜16、18〜25)である場合に、所定の図柄の組合せが有効ライン29に停止表示されるようにストップスイッチ26a,26b,26cの操作順序を遊技者にアシストするAT演出を行う。なお、これらAT役が当選したときに操作順序をアシストするものに限らず、AT移行条件が成立し、かつ、所定の条件を満たしたときに操作順序をアシストするように構成してもよい。また、所定のAT役(本実施形態では当選番号18〜25のベル役)の操作順序をアシストすることにより、2種BB内部遊技状態において遊技者が保有する遊技メダルの数を増加させることが可能な遊技状態を与えることができる。
2種BB遊技状態は、通常遊技状態において2種BB役に当選し、かつ、2種BB役に対応する図柄の組合せが有効ライン29に停止表示されると移行する遊技状態(以下、この遊技状態を「2種BB作動時」ということもある。)である。2種BB遊技状態においては、連続役物作動装置が作動して、1の遊技毎にCB遊技状態(以下、この遊技状態を「CB作動時」ということもある。)への移行を繰り返す。2種BB遊技状態は、払出枚数が規定の枚数(本発明における所定の終了条件)に到達するまでCB遊技状態を繰り返す。
CB遊技状態は、1ゲーム間継続する遊技状態であり、払出のある全ての小役(本実施形態では、当選番号34)に当選する。換言すると、CB遊技状態では、役抽選結果に関わらず小役に関する全ての条件装置が作動することになる。また、CB遊技状態では、リール3a,3b,3cのうち所定のリールの停止制御を変更することができる。具体的には、少なくとも1つのリール(本実施形態では右リール3c)に対応するストップスイッチ26a,26b,26c(本実施形態ではストップスイッチ26c)が遊技者によって操作されたときを基準にして75ms以内(通常は、190ms)に、そのリールを停止させるように制御する遊技状態である。
AT遊技状態とは、主制御基板60から送信される役抽選の結果に基づいて、所定の図柄が表示されるようにストップスイッチ26a,26b,26を停止する操作順などを遊技者にアシストするAT演出を実行する遊技状態であり、遊技者はアシストされた操作順でストップスイッチ26a,26b,26を停止することで所定の図柄が有効ライン29に停止表示され遊技メダルを獲得することができる。
[遊技役の種類]
本実施形態においては、リール3a,3b,3cが表示する図柄が図4(a)に示すように配置されている。図4(a)中の「左リール」、「中リール」及び「右リール」は、リール3a、リール3b及びリール3cをそれぞれ示している。すなわち、図4(b)に
示す「赤7」、「緑7」、「青7」、「バー」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリーA」、「チェリーB」、「スイカ」、「ブランク」の各図柄が所定数ずつ各リール3a,3b,3cに配置されている。ここで、本実施形態における「ブランク」とは、役を構成しない図柄を意味しているのではなく、図5および図6に示すように、役を構成する図柄の1つの名称として使用する。
各リール3a,3b,3cにより有効ライン29に停止表示される遊技役の種類としては、図5に示すように、条件装置名称ベル−01〜条件装置名称ベル−21、条件装置名称チェリー−01〜条件装置名称チェリー−04、条件装置名称スイカ−01〜条件装置名称スイカ−03、条件装置名称特殊−01および条件装置名称特殊−02の30個の小役が設定されている。また、図6に示すように、条件装置名称2種BBの1つの特別役と、条件装置名称再遊技−01〜条件装置名称再遊技−12の12個の再遊技役が設定されている。
遊技役のうち図5に示す小役は、遊技役毎に設定された枚数の遊技メダルの払出を伴うものであり、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが図5に示す遊技役のうちいずれかに該当し入賞態様となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパ50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。また、条件装置名称ベル−02〜条件装置名称ベル−21は、適宜条件装置名称ベル−01と重複して当選する。そして、後に説明するように、これらが重複して当選した場合に、条件装置名称ベル−01が入賞する押し順でストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合には、条件装置名称ベル−01が入賞して、8枚の遊技メダルが獲得でき、その他の押し順でストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合には、1枚のメダルが獲得できる場合がある(停止操作のタイミングによっては、1枚のメダルを払い出す条件装置名称ベル−02〜条件装置名称ベル−21に対応する図柄の組合せが有効ライン29に停止表示しない場合がある)。AT遊技状態中は、条件装置名称ベル−01が入賞する押し順をアシストするAT演出を実行することで、遊技者が保有する遊技メダルの数を増加させることが可能となるようにしている。
図6に示す再遊技役は、遊技メダルの払出を伴わないが、次の遊技を行うためのベットが自動的に行われる。また、2種BB遊技状態への移行の契機となる2種BB役は、図6に示すように有効ライン29に「ブランク−緑7−緑7」が揃う態様であり、遊技メダルの払出を伴わないものである。ここで、2種BB遊技状態へ移行した場合には、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの枚数(規定数)を2枚にする(通常は、3枚)。換言すると、3枚掛けの遊技ではなく、2枚掛けで遊技を行うことになる。なお、CB遊技状態において有効ライン29に所定の小役に対応した図柄の組合せを揃えた場合には、図5中の払出枚数のうち括弧内に示す枚数の遊技メダルが払出される。たとえば、条件装置名称ベル−01に対応する図柄の組合せとして、有効ライン29に「スイカ−ベル−リプレイ」の図柄が揃った場合、通常遊技状態(3枚掛けの遊技)では8枚の遊技メダルが払出されるが、CB遊技状態(2枚掛けの遊技)では2枚の遊技メダルが払出される。
[役抽選テーブル]
ここで、ROM62に記憶されている役抽選テーブルの内容について説明する。図7は役抽選テーブルのイメージを示すものであって、乱数発生器66が発生する乱数値(0〜65535)と、抽選結果とを対応付けたものである。役抽選によって抽出された乱数値が作動する条件装置のうちのどの数値範囲に属するかによって1つの抽選結果(当選番号)が決定する。そして、決定した当選番号および当選役に対応する遊技役が、役抽選の結果、当選した遊技役となる。ただし、決定した当選番号にハズレが対応付けられていた場合は、いずれの遊技役にも当選しなかったことになる。なお、各遊技役に対応する置数を
65536で割った値が各遊技役の当選確率となる。例えば、図7に示す非内部中の置数(設定値1)をもとに説明すると、乱数値が0〜4050(当選範囲は4051)のときに当選番号0(ハズレ)が当選役として決定され、4051〜4111(当選範囲は60)のときに当選番号1(再遊技−A1)が当選役として決定され、4112〜4362(当選範囲は250)のときに当選番号2(再遊技A−2)が当選役として決定される。以下も同様のようにして各当選番号が決定されるようになっている。つまり、置数とは当選の範囲を示している。
役抽選の結果、何らかの遊技役に当選したときは、当選した遊技役に対応するフラグ(以下、「条件装置フラグ」とも称す)がオン(「1」)にされる。各遊技役に対応する条件装置フラグのオン/オフ状態は、RAM63に条件装置情報として記憶される。そして、1回の遊技が終了し、再遊技役および各小役のいずれかに対応する条件装置フラグがオンになっていた場合には、その条件装置フラグに対応する遊技役が成立したか否かに関係なく、その条件装置フラグがオフ(「0」)にされる。
これに対して2種BB役に対応する条件装置フラグがオンになった場合には、その遊技が終了しても条件装置フラグはオフにされることはなく、2種BB役の図柄の組合せ「ブランク−緑7−緑7」が有効ライン29上に表示されるまでオンの状態が維持される。このように、条件装置フラグのオン状態が維持されている状態が2種BB内部遊技状態である。なお、一般遊技状態では、各遊技役に対応する置数が図7に示す非内部中の置数となり、2種BB内部遊技状態では、各遊技役に対応する置数が図7に示す内部中の置数となる。
また、2種BB内部遊技状態において、役抽選でいずれかの遊技役が当選した場合は、当選した役に対応する条件装置フラグがオンになる。よって、このときの各遊技役に対応する条件装置フラグは、当該役抽選で当選した役と、オン状態が保持されている2種BB役に対応する条件装置フラグがオン状態になる。この場合、当該役抽選で当選した役が2種BB役に対して常に優先している。ただし、本実施形態では、2種BB内部遊技状態中に当選番号が「32」の特殊−A、又は、「33」の特殊−Bに当選した遊技で、ストップスイッチ26a,26b,26cの停止操作順序が「右−中−左」の順で、かつ、「ブランク−緑7−緑7」を有効ライン29に停止表示さることが可能なタイミングで停止操作を行い、「ブランク−緑7−緑7」が入賞(成立)した場合に2種BB内部遊技状態から2種BB遊技状態となるように構成されている。なお、2種BB内部遊技状態ではない遊技状態(非内部中の遊技状態)において、当選番号「35」の2種BB役が当選した当該遊技において、操作順序に関わらず「ブランク−緑7−緑7」を有効ライン29に停止表示さることが可能なタイミングで停止操作が行われると、2種BB内部遊技状態を経由することなく2種BB遊技状態に移行することも可能である。また、2種BB内部遊技状態中にハズレの当選領域(本実施形態でいう当選番号0)を0以外の値を設け、2種BB内部遊技状態中にハズレに当選した遊技で操作順序に関わらず、「ブランク−緑7−緑7」を有効ライン29に停止表示さることが可能なタイミングで停止操作が行われると、2種BB遊技状態に移行することが可能である。
さらには、役抽選の結果、作動する条件装置に複数の遊技役が対応付けられた抽選番号および当選役が決定した場合には、複数の遊技役に同時当選したことになる。例えば、当選番号18、当選役がベル−A1が役抽選により決定した場合には、図5に示す条件装置名称のうちベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18、ベル−19の遊技役に同時に当選したことになり、いずれかの遊技役を入賞させることができる。例えば、図7の概要の欄に示すようにストップスイッチ26a,26b,26cの停止操作順序が「中−左−右」のときには、ベル−01に対応する図柄が有効ライン29に停止表示されるため入賞させることができる。
[試験装置との接続]
図8に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1の主制御基板80および副制御基板70は、インターフェイス回路168,178を介して試験装置1200に接続されて、遊技ホールに設置可能な遊技機の性能を定めた規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)に適合するスロットマシンであるか否かのシミュレーション試験が行われる。
試験装置1200は、インターフェイス回路(主制御側)168を介してリール3a,3b,3cを回転させるための情報やリール3a,3b,3cの回転を停止させるための情報等を主制御基板80に入力する。
主制御基板80は、インターフェイス回路(主制御側)168を介してスタートレバー25、ストップスイッチ26a,26b,26、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23等の遊技操作情報、条件装置フラグの情報、遊技メダルの払い出し情報、遊技状態を示す情報等(本発明では所定の情報等)を試験装置1200に出力する。
また、副制御基板70は、インターフェイス回路(副制御側)178を介して所定の図柄が表示されるようにストップスイッチ26a,26b,26を停止する操作順などを遊技者にアシストする操作順に関する情報等を試験装置1200に出力する。これにより、試験装置1200は、リール3a,3b,3cの回転を停止させるために操作するストップスイッチ26a,26b,26の操作順序を特定する。この操作順に関する情報等は、主制御基板80がインターフェイス回路(主制御側)168またはインターフェイス回路(副制御側)178を介して出力してもよい。
そして、スロットマシン1は、試験装置1200からリール3a,3b,3cを回転させるための情報が入力されると、役抽選を実行し、この役抽選の結果に基づいて条件装置フラグの情報を試験装置1200に出力する。そして、リール3a,3b,3cを回転し、試験装置1200からストップスイッチ26a,26b,26を停止させるための情報が入力されるとストップスイッチ26a,26b,26を停止し、停止表示された図柄の組合せに関する情報や遊技状態を示す情報等を試験装置1200に送信することにより、スロットマシン1の遊技動作が再現され、適正範囲で動作するスロットマシンであるか否かのシミュレーション試験が行われる。
そして、このように試験装置1200に接続されてシミュレーション試験が行われるスロットマシン1は、シミュレーション試験が行われている際に2種BB遊技状態へ移行してCB遊技状態となった場合には、1のCB遊技状態が終了したことを試験装置1200が正確に特定するためのプログラムを搭載している。つまり、詳細は後述するが、CB遊技状態が終了すると、ボーナス作動終了時の待ち時間をセットし、一定の周期で実行されるタイマ割込み処理が所定の回数(たとえば、6回)実行されるまで、タイマ割込み処理時に実行される作動状態フラグなどの情報を試験装置1200に送信する。なお、シミュレーション試験が終了した後のスロットマシン1は、インターフェイス回路168,178との接続を解除し、1のCB遊技状態が終了したことを試験装置1200が正確に特定するためのプログラムを搭載したまま遊技ホールに設置される。
[設定変更後の復帰処理]
先にも述べたように本実施形態では、設定変更スイッチ84が設定変更指令操作を受け付けた場合には、設定変更手段103により、役決定確率等の設定変更が行われるように構成されている。この設定変更が行われた場合、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶された情報、およびサブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶された情報は次の
ように処理されるように構成されている。
設定変更は、電源断の状態において設定鍵型スイッチ83をONにし、再び電源を投入した後に設定変更スイッチ84を操作することにより可能となる。電源断時には、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた情報およびサブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されていた情報は、一旦全て保存される。
一方、設定変更時には、サブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されていた情報は全て初期化されてクリアされるのに対し、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた情報は、一部は初期化されてクリアされたり更新されたりするが、他の一部は設定変更後に引き継がれるように復帰するようになっている。
[主制御手段における処理]
続いて、本実施形態における主要な制御処理について説明する。まず、主制御手段100における制御処理について説明する。主制御手段100では、電源が投入されると、最初にプログラム開始処理を実行し、続いて設定変更処理または電源復帰処理を経て遊技進行メイン処理へと移行する。この遊技進行メイン処理によって、主に遊技が進行する。
以下、これらの処理について説明するが、プログラム開始処理等においては、主制御手段100への電力の供給が停止されたときである電源断時に実行され電源断処理時におけるデータ等を用いるので、先に電源断処理について簡単に説明する。
[電源断処理]
電源断処理では、全ての出力ポートデータをクリア、スタックポインタの保存、RAM63に記憶されたデータのチェックサムの算出、及び、チェックサムデータの保存、電源断が正常に実行されたことを示す電源断実行処理フラグの保存を行い、その状態で待機する。その後、CPUにリセット信号が入力されると電源断処理を終了する。
それでは、主制御手段100において実行されるプログラム開始処理、設定変更処理、電源復帰処理およびメイン処理について説明する。図9は、プログラム開始処理のフローチャートである。図10は、設定変更処理のフローチャートである。図11は、遊技進行メイン処理のフローチャートである。
[プログラム開始処理]
図9に示すように、プログラム開始処理においては、まず、レジスタの初期化処理を行う(S1)。レジスタの初期化処理では、主制御手段100におけるシリアル通信回路の通信速度の設定や割込みの種類の設定、さらには、送信するコマンドの設定を行う。次に、電源断復帰準備処理を行う(S2)。電源断復帰準備処理では、電源断処理によって実行した主制御手段100におけるRAM63のチェックサムなどを実行する。なお、電源断処理が正常に行われなかった場合には、チェックサムを実行する処理を実行せずに、電源断復帰データとして異常値がセットされる。遊技の進行中、雷等が発生すると、電源断処理が正常に行われることなく電力の供給が停止してしまうことがある。こうした不意の電力供給の停止の際、電源断処理が正常に行われていないことがある。このような場合に電源断復帰データとして異常値がセットされる。RAM63のチェックサムの処理等が済んだ後に、電源断復帰データをレジスタに記憶する。
続いて、指定スイッチがONされているか否かを判断する(S3)。ここでの指定スイッチは、前扉の開閉を検知するドアスイッチ、設定鍵型スイッチ83の2つのスイッチを意味している。指定スイッチがONされていると判断される具体的な条件は、ドアスイッチが開放され、設定鍵型スイッチ83がON方向に回転されていることである。これらの
2つの条件が満たされたときに、指定スイッチをONと判断し、その他の場合に指定スイッチがONでないと判断する。
このため、たとえば前扉2が閉じているときに設定鍵型スイッチ83が回転している場合には、指定スイッチがONとなっていると判断されない。その結果、後に説明する設定変更処理の条件を満たすことがなく、設定変更処理が行われないこととなる。この処理は、不正な状態における設定値の変更を抑制するための処理である。
ステップS3の判断の結果、指定スイッチがONされていると判断した場合には、電源断復帰データが異常であるか否かを判断する(S4)。その結果、電源断復帰データが異常でないと判断した場合には、設定変更不可フラグがONとなっているか否かを判断する(S5)。その結果、設定変更不可フラグがONとなっていると判断した場合には、電源断復帰データが正常であるか否かを判断する(S6)。ここで、電源断復帰データが正常であると判断した場合には、プログラム開始処理を終了し、電源復帰処理に移行する。
一方、ステップS6において、電源断復帰データが正常でないと判断した場合には、復帰不可能エラーのエラー状態となる。復帰不可能エラーに移行すると、この状態が無限ループすることとなる。復帰不可能エラーは、設定変更処理が実行されるまで解除されないエラー状態であり、復帰不可能エラーの解除条件は、設定変更処理が行われることである。
また、ステップS3において、指定スイッチがONされていないと判断した場合には、ステップS6に進み、電源断復帰データが正常であるか否かの判断を行う。このときには、プログラム開始処理を実行する際における設定変更処理が行われないこととなる。また、ステップS4において、電源断復帰データが異常であると判断した場合、およびステップS5において設定変更不可フラグがONとなっていないときには、プログラム開始処理を終了し、設定変更処理に移行する。なお、設定変更不可フラグは、後に説明する役抽選処理から遊技終了チェック処理の間にONとされるフラグである。このため、役抽選処理から遊技終了チェック処理の間は、設定変更処理ができない状態とされる。なお、設定変更不可フラグを備えず、役抽選処理から遊技終了チェック処理の間か否かにかかわらずいつでも設定変更処理ができる状態としても良い。
[設定変更処理]
次に、設定変更処理について説明する。図10に示すように、設定変更処理では、まず、RAM63の所定範囲をレジスタに記憶し(S11)、RAM63の初期化処理を行う(S12)。RAM63の初期化処理では、電源断復帰データが正常であるか否かを判断し、電源断復帰データが正常であると判断した場合には、所定範囲のRAM63の範囲を初期化する。
一方で、電源断復帰データが異常、より詳細には、電源断実行処理フラグが異常、又はRAM63のチェックサムが異常であると判断した場合には、特定範囲(設定値データ、遊技状態番号(リプレイタイムのリプレイ確率の設定を示すRT状態番号)、条件装置フラグ)を含めた全てのRAM63の範囲を初期化する。つまり、電源断復帰データが正常であると判断した場合は特定範囲のRAM64の範囲は初期化しないが、電源断復帰データが異常であると判断した場合は特定範囲のRAM64の範囲も初期化の対象となる。
RAM63の初期化が済んだら、タイマ割込み処理の起動設定を行う(S13)。タイマ割込み処理の起動設定では、タイマ割込み処理の種類やタイマ割込みの周期の設定を行う。タイマ割込みの周期はたとえば2.235msに設定される。ただし、タイマ割込みの周期を他の時間に設定することもできる。タイマ割込み処理の起動設定が終了した後に
タイマ割込み処理が実行可能とされる。
続いて、設定変更開始を示すデータをレジスタに記憶させる(S14)。設定変更開始を示すデータは、設定変更処理が実行されることを副制御手段200に知らせるためのコマンドである。このときに、電源断実行処理フラグをクリアする。それから、制御コマンドをセットする(S15)。この「制御コマンドセット」は、以下に説明する処理においても適宜実行されるものであるが、副制御手段200に送信するためのコマンドデータをRAM63に記憶する処理を意味するものとする。
続いて、設定値が正常範囲にあるか否かを判断する(S16)。その結果、設定値が正常範囲にないと判断した場合には、設定値「1」をRAM63に記憶し(S17)、図示しない設定変更処理中のランプを点灯させる処理を行う(S18)。それから、設定変更スイッチ84の操作が検出されたか否かを判断する(S19)。その結果、設定変更スイッチ84の操作が検出されていると判断した場合には、設定変更スイッチ84の操作に応じた設定値に設定値を更新する(S20)。また、設定変更スイッチ84の操作が検出されていないと判断した場合には、そのままステップS21に進む。
続いて、スタートスイッチがONとなったか否かを判断する(S21)。スタートスイッチは、スタートレバー25が操作されることでONとなる。その結果、スタートスイッチがONとなっていない場合にはステップS19に戻り、設定変更スイッチ84が操作されているかを判断する。また、スタートスイッチがONとなっている場合には、ステップS22に進む。この処理により、設定変更が完了するための条件は、スタートレバー25の操作となる。
その後、設定鍵型スイッチ83がOFFとなっているか否かを判断する(S22)。その結果、設定鍵型スイッチ83がOFFとなっていないと判断した場合には、ステップS22の処理を繰り返す。一方、設定鍵型スイッチ83がOFFとなっていると判断した場合には、設定変更処理中のランプを消灯させ(S23)、設定変更終了を示すデータをレジスタにセットする(S24)。設定変更終了を示すデータのセットにより、設定変更処理の終了を副制御手段200に知らせることが可能となる。その後、制御コマンドをRAM63にセットして(S25)、設定変更処理を終了し、遊技進行メイン処理に移行する。
[電源復帰処理]
プログラム開始処理において設定変更処理に移行することなく電源断復帰データが正常であった場合に実行される電源復帰処理について説明する。電源復帰処理では、設定値が正常であるか否かを判断し、設定値が正常である場合に、RAM63における未使用領域の初期化範囲をレジスタにセットする。また、設定値が正常でない場合には、復帰不可能エラーとなるが、設定変更処理を行うことでエラーを解除することができる。
次に、RAM63の初期化で定められた範囲を初期化し、RAM63における定められた範囲の初期化が完了した後、電源断前の入力データのうち必要なデータを最新のデータに更新する処理を行う。その後、タイマ割込み処理の起動設定を行い、電源断実行フラグをクリアする。こうして、電源復帰処理を終了し遊技進行メイン処理へと移行する。
[遊技進行メイン処理]
続いて、遊技進行メイン処理について説明する。図11に示すように、遊技進行メイン処理では、まず、遊技開始処理を行う(S31)。遊技開始処理では、前回の遊技の際に有効ライン29に停止表示された図柄組合せに基づいて、今回の遊技が2種BB遊技状態であるか否か、CB遊技状態であるか否か、再遊技であるか否かなど、今回の遊技に関す
る情報を生成する。この遊技開始処理については、後に詳しく説明する。
遊技開始処理が済んだら、遊技メダル受付開始処理を行う(S32)。遊技メダル受付開始処理では、再遊技の際に遊技メダルの自動投入を行ったり、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に誘導できるようにしたりする。遊技メダル受付開始処理が終了したら、遊技メダル管理処理を行う(S33)。遊技メダル管理処理では、メダル投入口21に投入されたメダルに基づいた投入処理や1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23、精算スイッチ24の操作に基づいた処理等を行う。
遊技メダル管理処理が済んだら、遊技メダルのベット枚数がベット規定数と一致し、かつスタートレバー25が操作されてスタートスイッチがONとなったか否かを判断する(S34)。ステップS34の条件が満たされない場合には、ステップS33に戻り、遊技メダル管理処理を行う。
また、ステップS34の条件が満たされると、役抽選処理を行う(S35)。役抽選処理は、役決定手段101によって行われる。役抽選処理が済んだら、フリーズ抽選処理を行う(S36)。フリーズ抽選処理は、フリーズ演出等の態様を決定する処理を行う。フリーズ演出処理を実行する際には、ステップS34において遊技メダルのベット枚数がベット規定数と一致し、かつスタートレバー25が操作されてスタートスイッチがONとなったと判断された場合に、所定のフリーズ時間のフリーズ制御を実行する。フリーズ制御とは、遊技の進行を所定期間一時停止状態(遅延状態、待機状態とも称する)にする制御であり、演出に関する操作を除いた遊技操作の受付を停止する制御である。また、フリーズ時間は、フリーズ演出の態様によって適宜決定することができる。このフリーズ時間としては、1種類の時間としておくこともできるし、複数種類の時間を設定し、フリーズ演出に応じて複数種類の時間の中から適宜決定できるようにすることもできる。フリーズ抽選処理は、基本的には、役抽選処理の抽選結果に基づいて行われる。ただし、役抽選処理の結果以外の条件、たとえば停止表示された図柄組み合わせの表示態様等によって決定することもできる。
フリーズ抽選処理が済んだら、リール回転開始準備処理を行う(S38)。リール回転開始準備処理については、後に詳しく説明する。リール回転開始準備処理が済んだら、リール停止管理処理を行う(S38)。リール停止管理処理では、リールの加速から停止までのリールの動作を管理する処理を行う。その後、表示判定処理を行う(S39)。表示判定処理では、停止された各リール3a,3b,3cにおける有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせに基づいて図柄組合せ表示フラグを更新する。
表示判定処理が済んだら、払出処理を行う(S40)。払出処理では、表示判定処理における判定結果に基づいて、遊技メダル払出口41から遊技メダルを払い出す処理を行う。ただし、貯留枚数が最大枚数(50枚)に到達していない場合には、貯留枚数が最大枚数に到達するまでは、遊技メダル払出口41からの払い出しに代えて、貯留枚数の加算を行う。また2種BB遊技状態時には、後述する2種BB遊技状態時の獲得可能枚数から払い出し枚数を減算する減算処理を行い、減算処理の結果、2種BB遊技状態時の獲得可能枚数が0未満となった場合(所定の終了条件を満たした場合)に、2種BB遊技状態時の獲得可能枚数を0にクリアする。ただし、2種BB遊技状態時の獲得可能枚数が0未満とならなかった場合には、2種BB遊技状態時の獲得可能枚数を減算した結果の値にする。この2種BB遊技状態時の獲得可能枚数は、RAM63に記憶される情報の1つである。
払出処理が済んだら、遊技終了チェック処理(S41)を行う。遊技終了チェック処理では、作動状態フラグや条件装置フラグをクリアにする処理などを行い、その後にステップS31に戻る。以後、この処理を繰り返して実行する。
[遊技開始処理]
続いて、遊技開始処理について説明する。図12は、遊技開始処理の手順を示すフローチャートである。図13は、RAM62に記憶される図柄組合せ表示フラグおよび作動状態フラグを示す図である。図12に示すように、遊技開始処理においては、最初に図柄組合せ表示フラグを取得する(S51)。より詳細には、前回の遊技で有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せを示す図柄組合せ表示フラグをAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されている情報をBレジスタに記憶する。図柄組合せ表示フラグは、図13(a)に示すように8ビットのデータ列である1バイトのデータであり、たとえば2種BB遊技状態への移行の契機となる図柄(ブランク−緑7−緑7)が有効ライン29に停止表示された場合には、図柄組合せ表示フラグに(D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0)=(0,0,0,0,0,0,1,0)が記憶される。
次に、作動状態フラグを生成し(S52)、作動状態フラグを更新する(S53)。より詳細には、今回の遊技が2種BB遊技状態であるか否か、CB遊技状態であるか否か、再遊技であるか否かなど、今回の遊技に関する情報を示す作動状態フラグのアドレスをHLレジスタに記憶する。作動状態フラグは、図13(b)に示すように、8ビットのデータ列である1バイトのデータであり、たとえば今回の遊技が2種BB遊技状態の場合には、作動状態フラグに(D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0)=(0,0,0,0,0,0,1,0)が記憶される。
また、たとえばCB遊技状態が開始すると作動状態フラグに(0,0,0,0,0,1,1,0)が記憶され、CB遊技状態が終了すると作動状態フラグに(0,0,0,0,0,0,1,0)が記憶される(2種BB遊技状態が継続する場合)。つまり、CB遊技状態が開始したことに基づいて作動状態フラグが更新され(本発明では所定の情報が第2の遊技情報となり)、CB遊技状態が終了したことに基づいて作動状態フラグが更新される(本発明では所定の情報が第1の遊技情報に更新される)。これらの作動状態フラグの情報は、後述するタイマ割込み処理が実行される毎に試験装置1200に送信される。
さらに、ステップS52では、Aレジスタに記憶されている情報と、HLレジスタが示すアドレスに記憶されている情報の論理演算(OR)を行い、演算結果をAレジスタに記憶する。次に、Aレジスタに記憶されている情報をCレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されている情報と、図13(b)に示すように2種BB遊技状態に対応するビットが「1」となる情報(たとえば、「00000010」)を論理演算(AND)し、演算結果をAレジスタに記憶する。続いて、Aレジスタに記憶されたデータを論理演算(左にローテートシフト)し、演算結果をAレジスタに記憶する。
続いて、ステップS53において、Aレジスタに記憶された情報とCレジスタに記憶された情報を論理演算(OR)し、演算結果をAレジスタに記憶する。たとえば、Aレジスタに「00000010」が記憶され、HLレジスタが示すアドレスに「00000010」が記憶されている場合、論理演算(OR)の演算結果後のAレジスタは、「00000010」となる。このAレジスタの情報と2種BB遊技状態に対応するビットが「1」となる情報を論理演算(AND)すると演算結果後のAレジスタは「00000010」となる。次にAレジスタに記憶されたデータを論理演算(左にローテートシフト)すると演算結果後のAレジスタは「000000100」となり、Aレジスタに記憶された情報とCレジスタに記憶された情報を論理演算(OR)すると演算結果後のAレジスタは、「00000110」となる。
次に、Aレジスタに記憶されている情報をHLレジスタが示すアドレスに記憶することにより作動状態フラグを保存(S54)する。たとえば、このステップS54の処理が終
わった後に後述するタイマ割込み処理が実行された場合には、試験信号として「第2種特別役物に係る役物連続作動装置の作動」と「第2種特別役物の作動」を示す情報が送信されることとなる。
続いてBレジスタに記憶されている情報のD1ビットが「1」であるか否かにより、前回の遊技で2種BB遊技状態への移行の契機となる図柄(ブランク−緑7−緑7)が有効ライン29に停止表示されたか否かを判断する(S55)。その結果、2種BB遊技状態への移行の契機となる図柄が有効ライン29に停止表示されたと判断した場合には、RAM62の2種BB作動時の獲得可能枚数カウンタに「29」をセットする(S56)。ここで、2種BB作動時の獲得可能枚数とは、2種BB遊技状態中に獲得可能となる下限枚数であり、2種BB作動時に有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが入賞態様となり、この入賞態様に対応した遊技メダルを払い出すと、2種BB作動時の獲得可能枚数の値は、払い出した遊技メダルの枚数を減算した値となる。換言すると、レジスタを用いた演算処理により、2種BB遊技状態への移行の契機となる図柄が表示された次の遊技にのみステップ56が実行され、2種BB遊技状態の途中ではステップ56が実行されないように構成されている。なお、2種BB作動時の獲得可能枚数は29枚に限定されるものではなく適宜変更することが可能である。
続いて、Bレジスタに記憶されている情報のD0ビットが「1」であるか否かにより、前回の遊技で再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示されたか否かを判断する(S57)。その結果、再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示されたと判定した場合には、ベットされている遊技メダルの枚数をAレジスタに記憶することにより遊技メダルを読込み(S58)、このAレジスタに記憶されている情報をRAM63の自動投入枚数データに記憶することにより自動投入数データを保存する(S59)。例えば、3枚の遊技メダルをベットして遊技を行った結果、再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示された場合には、3枚の遊技メダルをベットした情報が記憶されるが、再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示されない場合には遊技メダルをベットした情報は記憶されない。
その後、RAM63に記憶されている設定値を示す情報や今回の遊技に関する情報等を副制御基板70側に送信するための遊技状態出力処理を行い(S60)、遊技開始処理を終了する。
一方、ステップS55において、前回の遊技で2種BB遊技状態への移行の契機となる図柄が有効ライン29に停止表示されていないと判断した場合には、2種BB遊技状態時の獲得可能枚数カウンタをセットすることなくステップS57に進む。また、ステップS57において、前回の遊技で再遊技を作動する図柄が有効ライン29に停止表示されていないと判定した場合は、遊技メダルの読込みを行うことなく自動投入数データを保存する。
[リール回転開始準備処理]
続いて、リール回転開始準備処理について説明する。図14は、リール回転開始準備処理の手順を示すフローチャートである。図15は、入賞及び再遊技条件装置情報および役物条件装置情報を示す図である。図14に示すように、リール回転開始準備処理では、最初に遊技の間隔が所定時間以上となるように最小遊技時間(たとえば4.1s)が経過しているか否かを判断する(S71)。具体的には、RAM63には最小遊技時間を保存するための記憶領域が備えられており、その記憶領域に記憶されている情報が「0」であるか否かによって最小遊技時間が経過したか否かを判断している(最小遊技時間が「0」のとき、最小遊技時間が経過したとしてYESと判断している)。
最小遊技時間の経過はタイマ割込み処理の実行回数を用いて判断している。タイマ割込み処理は2.235ms周期で行われていることから、最小遊技時間を監視するために、タイマ割込み処理の回数として1836回を初期値としてRAM63の記憶領域に保存し、後述するタイマ割込み処理のタイマ計測処理(図21のステップS154)で、当該記憶領域のデータをタイマ割込み処理ごとに1ずつ減算している。なお、当該記憶領域のデータが「0」となった後は、タイマ計測処理で減算は実行されないように構成されている。なお、タイマ割込み処理の実行回数である「1836」は十進数表記である。また、タイマ割込み処理が他の周期で実行される場合には、その周期に応じてRAM63の当該記憶領域に初期値として他のタイマ割込み処理の回数を適宜設定することが好適である。
ステップS71の結果、最小遊技時間が経過していないと判断した場合には、最小遊技時間が経過するまでステップS71の処理を繰り返す。一方、最小遊技時間が経過したと判断した場合には、RAM63に最小遊技時間を監視するためのタイマ割込み処理の実行回数である1836回を最小遊技時間として保存する(S72)。
次に、条件装置番号を取得し(S73)、条件装置情報出力ビットをセットする(S74)。より詳細には、役抽選の結果、小役か再遊技役に当選、またはハズレか否かの情報を示す入賞および再遊技の条件装置番号(当選番号)をLレジスタに記憶し、ボーナス役の情報を示すボーナス条件装置番号(当選番号)をHレジスタに記憶することにより条件装置番号を取得する。Lレジスタでは、入賞および再遊技条件装置番号をD5〜D0に記憶し、D6を固定値(=「1」)、D7を未使用とする。また、Hレジスタでは、D5〜D0に役物条件装置番号を記憶し、D6を未使用、D7を固定値(=「1」)とする。そして、条件装置番号を試験装置1200に送信した際に、小役又は再遊技条件装置番号が送信されているのか、ボーナス条件装置番号が送信されているのかを試験装置1200側が識別できるように、D7、D6の上位2ビットを識別情報として条件装置情報出力ビットをセットする。
より詳細には、RAM63の所定の記憶領域には、図7に示す当選番号0〜34に相当する情報を記憶可能とし、RAM63の他の所定の記憶領域には、図7に示す当選番号35に相当する情報を記憶可能とし、所定の記憶領域に基づいた情報をHレジスタに記憶し、他の所定の記憶領域に基づいた情報をLレジスタに記憶する。たとえば、2種BB内部遊技状態中ではない遊技状態中(ボーナス非内部中)に当選した当選番号が「16」の場合には、Lレジスタに「01010000」、Hレジスタに「10000000」、が記憶される。また、2種BB内部遊技状態中(ボーナス内部中に当選した当選番号が「16」の場合には、Lレジスタに「01010000」、Hレジスタに「10000001」が記憶される。
そして、Lレジスタの情報を図15(a)に示すRAM62の入賞および再遊技条件装置情報に保存し、Hレジスタの情報を図15(b)に示すRAM62の役物条件装置情報に保存し(S75)、条件装置出力時間を保存し(S76)、リール回転開始準備処理を終了する。ここで、条件装置出力時間とは、各遊技役に対応する条件装置フラグのオン/オフ状態を示す条件装置情報を試験装置1200に出力する時間を計測するためのタイマであり、最小遊技時間経過後(たとえば4.1s後)にセットされるタイマ値である。セットされたタイマ値は、後述するタイマ割込み処理が実行されるごとに「1」減算される。なお、本発明の実施形態では、条件装置出力時間として「24」を保存するが、条件装置出力時間は他の値に適宜変更することが可能である。
[遊技終了チェック処理]
続いて、遊技終了チェック処理について説明する。図16は、遊技終了チェック処理の手順を示すフローチャートである。図16に示すように、遊技終了チェック処理では、最
初に、条件装置フラグをクリアにし(S91)、今回の遊技が再遊技であったことを示す再遊技の作動状態フラグをクリアにする(S92)。より詳細には、2種BB役に対応する条件装置フラグ以外の条件装置フラグをクリアにする。なお、2種BB役に対応する図柄の組合せが有効ライン29に停止表示されると2種BB役に対応する条件装置フラグもクリアにする。そして、図13(b)に示す作動状態フラグのD0ビットを「0」にすることにより再遊技の作動状態フラグをクリアにする。
次に、図13(b)に示す作動状態フラグのD1ビットが「0」であるか否かに基づいてBB作動状態か否かを判断する(S93)。その結果、BB作動時であると判断した場合には、2種BBの作動が終了したことを示すコマンドを副制御基板70に送信するなどのBB作動管理処理を行う(S94)。このBB作動管理処理については、後に詳しく説明する。
BB作動管理処理が済んだら、図13(b)に示す作動状態フラグのD2ビットが「0」であるか否かに基づいてCB作動状態か否かを判断する(S95)。その結果、CB作動状態であると判断した場合には、ボーナス作動終了時の待ち時間をセットするなどのCB作動管理処理を行う(S95)。このCB作動管理処理については、後に詳しく説明する。
CB作動管理処理が済んだら、1の遊技が終了したことを示すコマンドを副制御基板70に送信する遊技終了コマンド送信処理を行い(S97)、遊技終了チェック処理を終了する。
一方、ステップS93において、BB作動時ではないと判断した場合には、BB作動管理処理を行うことなくステップS95に進む。また、ステップS95において、CB作動時ではないと判断した場合には、CB作動管理処理を行うことなく遊技終了コマンド送信処理を行う。
[BB作動管理処理]
続いて、BB作動管理処理について説明する。図17は、BB作動管理処理の手順を示すフローチャートである。図17に示すように、BB作動管理処理においては、最初にBB作動時の獲得可能枚数を読み込む(S111)。より詳細には、RAM62に記憶された2種BB作動時の獲得可能枚数カウンタの値をAレジスタに記憶する。
次に、Aレジスタに記憶された枚数が「0」であるか否かに基づいて2種BBの作動が終了したか否かを判断する(S112)。その結果、2種BBの作動が終了したと判断した場合、つまり、Aレジスタに記憶された枚数が「0」であると判断した場合には、図13(b)の作動状態フラグに記憶されている情報をクリアにする(S113)。つまり、Aレジスタの値(「00000000」)を作動状態フラグに記憶する。このように、2種BBの作動が終了した時のAレジスタの値が「0」(「00000000」)であることを利用して、作動状態フラグも「0」(「00000000」)にすることができるので、処理の簡素化、プログラム容量の削減という効果を有する。
その後、2種BBの作動が終了したことを示すコマンドを副制御基板70に送信するBB終了コマンド時のコマンド送信処理を行い(S114)、BB作動管理処理を終了する。
なお、ステップS112において、2種BBの作動が終了していないと判断した場合、つまり、Aレジスタに記憶された枚数が「0」ではないと判断した場合には、ステップS113およびステップS114の処理を行うことなくBB作動管理処理を終了する。
[CB作動管理処理]
続いて、CB作動管理処理について説明する。図18は、CB作動管理処理の手順を示すフローチャートである。図18に示すように、CB作動管理処理においては、最初にCB遊技状態を示す作動状態フラグであるCB作動状態フラグをクリアにする(S121)。より詳細には、図13(b)の作動状態フラグに記憶されている情報のD2ビットを「0」にする。
次に、BCレジスタにボーナス作動終了時の待ち時間をセットする(S122)。ボーナス作動終了時の待ち時間(本発明では、所定の期間)は、最小遊技時間の場合と同様、タイマ割込み処理が行われる一定の周期で実行されることを利用して、タイマ割込み処理の回数によってセットしている。タイマ割込み処理は、2.235秒周期で実行されるので、タイマ割込処理の回数を「6」にセットすることで、ボーナス作動終了時の待ち時間を実質的に2.235(ms)×6(回)=13.41(ms)に設定することができる。このボーナス作動終了時の待ち時間が、タイマ割込み処理の6周期分となる周期13.41秒にセットされることで、ボーナス作動終了時の待ち時間に5〜6回のタイマ割込み処理が行われる。このため、タイマ割込み処理時に実行される作動状態フラグなどの情報を試験装置1200に送信する機会が5〜6回は担保されることとなる。
なお、ボーナス作動終了時の待ち時間をタイマ割込み処理の実行回数で規定する際、「6」の値に限定されるものではなく適宜決定することができる。たとえば、タイマ割込み処理の実行回数で「2」〜「100」回(4.47ms〜223.5ms)の範囲で適宜決定することができる。タイマ割込み処理の実行回数が2回未満であると、タイマ割込み処理によって試験装置1200にCB遊技状態が終了したことを示す情報を確実に送信するための時間を十分に確保できないおそれや、試験信号を1回しか送信しない場合には試験装置1200側が試験信号を取りこぼしたときに、CBが非作動であることを認識しない可能性もある。また、100回を超えると、遊技を遅延する時間が長くなり、遊技者に違和感を与えたり、円滑な遊技の進行を妨げたりするおそれがある。これらの不具合が生じないようにするために、上記の範囲に設定することが好適である。ただし、この間の値以外に設定することもできる。
そして、タイマ割込み処理が5〜6回実行されるまで処理を繰り返す2バイト時間待ち処理を行い(S123)、CB作動管理処理を終了する。2バイト時間待ち処理については、後に詳しく説明する。なお、上述したステップS122およびステップS123の処理は、本発明の遅延処理に相当する。
[2バイト時間待ち処理]
続いて、2バイト時間待ち処理について説明する。図19は、2バイト時間待ち処理の手順を示すフローチャートである。図19に示すように、2バイト時間待ち処理においては、最初に、2バイト待ち時間が経過したか否かを判断する(S131)。詳細には、ステップS122においてセットしたBCレジスタが「0」であるか否かを判断する。その結果、2バイト待ち時間が経過したと判断した場合、つまりBCレジスタが「0」であると判断した場合には、そのまま2バイト時間待ち処理を終了する。
一方、ステップS131において、2バイト待ち時間が経過していないと判断した場合、つまりステップS122においてセットしたBCレジスタが「0」ではないと判断した場合には、割込みカウンタを取得する割込み待ち処理を行う(S132)。この割込み待ち処理については、後に詳しく説明する。
割込み待ち処理が済んだら、BCレジスタから「1」減算することによりボーナス作動
終了時の待ち時間を更新して(S133)、2バイト待ち時間が経過するまで、ステップS131からステップS133の処理を繰り返す。換言すると、本発明における「n回目の特殊遊技が終了した後(CB作動状態フラグを非作動にした後)、n+1回目の特殊遊技が開始するまでの所定の期間において、遊技の進行を遅延させる遅延処理」は、RAM62に記憶された割込みカウンタの値と、レジスタを用いた演算処理で簡易に実現することができる。なお、後述するタイマ割込み処理は定期的に行われるため、この所定の期間においてもタイマ割込み処理が実行されて試験装置1200に作動状態フラグの情報などに基づく試験信号が送信される。
続いて、割込み待ち処理について説明する。図20は、割込み待ち処理の手順を示すフローチャートである。図20に示すように、割込み待ち処理では、最初に、タイマ割込み処理が行われた回数をカウントしている割込みカウンタをAレジスタに記憶することにより割込みカウンタを取得する(S141)。
次に、割込みカウンタに変化があるか否かを判断する(S142)。より詳細には、Aレジスタの値からRAM63に記憶されている割込みカウンタの値を減算し、減算した結果が「0」であるか否かを判断する。その結果、割込みカウンタに変化がないと判断した場合には割込みカウンタに変化があるまでステップS142の処理を繰り返す。一方で、割込みカウンタに変化があると判断した場合には、割込み待ち処理を終了する。なお、割込みカウンタの値からAレジスタの値を減算しても良く、レジスタと割込みカウンタを用いて割込みカウンタの変化を判断することができる演算処理であれば、どのような演算処理を用いても良い。
[タイマ割込み処理]
本実施形態では、遊技者により行われる遊技操作に応じて、入力ポートに入力された遊技操作情報の読込みや信号レベルの検出等の処理が、予め設定された一定の時間毎に(定期的に)実施されるタイマ割込処理によって行われる。ここでの一定時間は、たとえば、2.235msとされているが、適宜設定することができる。以下、タイマ割込み処理について説明する。
図21は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。図21に示すように、タイマ割込み処理では、まず、レジスタの退避および重複割込みの禁止処理が行われる(S151)。ここでは、遊技進行メイン処理で使用しているメインCPU61のレジスタをタイマ割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRAM63のスタック領域に退避させる。次に、電源断を検知したか否かを判断し(S152)、電源断を検知したと判断した場合には、電源断処理に移行する。
一方、電源断を検知していないと判断した場合には、割込みカウンタ値を更新する(S153)。割込みカウンタ値の更新ではRAM63の割込みカウンタの値に「1」加算することにより割込みカウンタ値を更新する。
続いて、タイマ計測を行う(S154)。タイマ計測では、遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。ここでのタイマとしては、4.1sのウエイト時間を計測する計測タイマ、条件装置出力時間を計測するタイマ、通路センサ滞留時間を計測する計測タイマなどがある。具体的には、RAM63に記憶されたこれら各種タイマ値を「1」減算する処理である。タイマ計測を行った後、7セグ表示制御処理を行う(S155)。7セグ表示制御処理では、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j等の7セグメント表示されるランプの表示制御を行う。
それから、入力ポート読込処理を行う(S156)。この入力ポート読込処理では、入力ポートに入力された各遊技操作情報の読込み、各遊技操作情報のレベルデータのRAM63への記憶などを行う。レベルデータとは、各遊技操作情報の操作/非操作を示すデータである。
入力ポート読込処理が済んだら、リール駆動制御処理を行う(S157)。リール駆動制御処理では、各リール3a,3b,3cの回転の加速、減速、定速維持および停止等の制御を行う。このリール駆動制御は、各リール3a,3b,3cのそれぞれに対して行う。それから、全リール3a,3b,3cに対してリール駆動制御を行ったか否かを判断する(S158)。
その結果、全リール3a,3b,3cに対してリール駆動制御を行ったと判断した場合には、ポート出力処理を行う(S159)。ポート出力処理では、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46jの制御等のランプ点灯処理や、ホッパ50の駆動処理、各リール3a,3b,3cの駆動処理を行う。
それから、制御コマンド送信処理を行う(S160)。制御コマンド送信処理では、RAM63に記憶されている未送信の制御コマンドを副制御手段200に送信する処理と、外部信号としてベット信号、メダルの払出し信号、ボーナス入賞を示す信号等をデータカウンタ、ホールコンピュータ等に出力する処理を行う。
制御コマンド送信処理が済んだら、試験信号・条件装置情報出力処理を行う(S161)。試験信号・条件装置情報出力処理では、試験装置1200に条件装置フラグの情報などの情報を送信するための試験信号の生成などを行う。この試験信号・条件装置情報出力処理については、後に詳しく説明する。
その後、ステップS151で退避させたレジスタを復帰させ、次回の割込みを許可して(S162)、タイマ割込み処理を終了する。
そして、上述したように、タイマ割込み処理が5〜6回行われるまで遊技の進行を遅延するため、ステップS161の処理も5〜6回行われて作動状態フラグなどの情報が試験装置1200に5〜6回送信されることとなる。
続いて、試験信号・条件装置情報出力処理について説明する。図22は、試験信号・条件装置情報出力処理の手順を示すフローチャートである。図22に示すように、試験信号・条件装置情報出力処理では、最初に図13(b)に示す作動状態フラグに記憶されている情報をAレジスタに記憶することにより試験信号出力データをセットし(S171)、Aレジスタに記憶した情報を出力ポートに出力して試験信号を送信する(S172)。
Aレジスタに記憶した情報を出力すると、図13(b)に示す作動状態フラグの情報を試験装置1200が受信する。より詳細には、試験装置1200は、再遊技が作動または未作動であるか、2種BBが作動または未作動であるか、CBが作動または未作動であるかの情報を受信する。
次に、条件装置情報クリアデータをセットする(S173)。詳細には、図15(a)および図15(b)に示す入賞及び再遊技条件装置情報と役物条件装置情報の情報を試験装置1200に出力する時間を計測するためにRAM63に記憶されている条件装置出力時間の情報をAレジスタに記憶する。上述したように、条件装置出力時間としてセットさ
れたタイマ値は、タイマ割込み処理が実行されるごとに「1」減算されるため、タイマ値が「0」になるとAレジスタに記憶される情報は「00000000」となる。
次に、条件装置情報出力時か否かを判断し(S174)、条件装置情報出力時であると判断した場合、つまりAレジスタに記憶されている情報が「0」ではないと判断した場合には、役物条件装置情報アドレスをセットする(S175)。詳細には、図15(b)の役物条件装置情報が記憶されているRAM63のアドレスをHLレジスタに記憶する。
次に、役物条件装置情報出力時か否かを判断する(S176)。詳細には、Aレジスタに記憶された情報から24/2を減算する演算を行い、演算結果が「0」よりも大きいか否かを判断する。その結果、役物条件装置情報出力時であると判断した場合、つまり、Aレジスタに記憶された情報が12〜23の場合には、HLレジスタに記憶されている情報から「1」を減算して入賞及び再遊技条件装置情報アドレスをセットする(S177)。つまり、入賞及び再遊技条件装置情報が記憶されているアドレスをNとしたとき、役物条件装置情報が記憶されているアドレスはN+1となっているため、「1」を減算する処理を行うだけで必要なアドレスをレジスタに格納することができる。なお、本実施形態では、アドレスに情報をセットすると入賞及び再遊技条件装置情報、役物条件装置情報の順にアドレスが並ぶこととなるが順序は逆でもよい。また、「1」加算する処理で必要なアドレスをレジスタに格納できるようにしても良い。換言すると、これら2つの情報が記憶されているアドレスが連続していれば良い。
そして、HLレジスタが示すアドレスに記憶されている情報をAレジスタに記憶することにより条件装置情報を取得し(S178)、Aレジスタに記憶されている情報を出力ポートに出力することにより条件装置情報を出力して(S179)、試験信号・条件装置情報出力処理を終了する。
一方、ステップS174において、条件装置情報出力時ではないと判断した場合には、ステップS179の処理によりAレジスタに記憶されている情報(「00000000」)を出力ポートに出力することになる。つまり、条件装置出力時間が「0」のとき、換言すると、条件装置情報の出力が終わった後は、オフを示す情報が出力されることとなる。そして、試験信号・条件装置情報出力処理を終了する。また、ステップS176において、役物条件装置情報出力時であると判断した場合、つまり、Aレジスタに記憶された情報が1〜11の場合には、入賞及び再遊技条件装置情報アドレスをセットせず、条件装置情報を取得することなくステップS179の処理を行う。
[他の実施形態]
上述した本実施形態に係るスロットマシン1では、図18に示すCB作動管理処理の際におけるステップS122でBCレジスタにボーナス作動終了時の待ち時間をセットし、図19に示す2バイト時間待ち処理の際におけるステップS133でBCレジスタから「1」減算することによりボーナス作動終了時の待ち時間を更新する場合について説明したが、図23に示すように、割込みカウンタの値を用いて遊技の進行を遅延するように構成することができる。以下、他の実施形態における2バイト時間待ち処理について説明する。
図23は、2バイト時間待ち処理の手順を示すフローチャートである。なお、他の実施形態では、図18のCB作動管理処理の際におけるステップS122の処理において、ボーナス作動終了時待ち時間として割込みカウンタの値に「6」を加算した割込み加算値をセットする。
図23に示すように、2バイト時間待ち処理においては、最初に、割込みカウンタ値を
取得する(S201)。より詳細には、タイマ割込み処理が行われた回数をカウントしている割込みカウンタの値を取得する。
次に、CB作動管理処理の際に割込みカウンタの値に「6」を加算した割込み加算値と、割込みカウンタの値を比較し(S202)、割込み加算値と割込みカウンタの値が一致したか否かを判断し、一致したと判断するまでステップS202とステップS203の処理を繰り返す。一方、割込み加算値と割込みカウンタの値が一致したと判断した場合には、そのまま2バイト待ち時間処理を終了する。
より具体的には、たとえば、CB作動管理処理の際に取得した割込みカウンタの値が「10」の場合、この割込みカウンタの値に「6」を加算した「16」の値を割込み加算値としてBCレジスタにセットする。そして、割込みカウンタの値が割込み加算値と一致する値である「16」になるまでステップS202とステップS203の処理を繰り返す。
上記のように、割込み加算値と割込みカウンタの値が一致するまで遊技の進行を遅延するように構成することにより、図19に示した2バイト時間待ち処理と比較して、タイマ割込み待ち処理の実行が不要となるため、遊技の進行を遅延するための処理負担を軽減することができる。
以上の説明のとおり、本実施形態に係るスロットマシン1は、タイマ割込み処理が行われる毎に作動状態フラグの情報に基づいて試験装置1200に試験信号を送信する。ここで、試験装置1200に試験信号を送信するための時間が十分に確保されていないと、試験装置1200がスロットマシン1で実行している遊技の状態を把握できないおそれがある。具体的にたとえば、タイマ割込み処理により送信された作動状態フラグの情報によりCB遊技状態が開始した情報が試験装置1200に送信され、このCB遊技状態が終了したもののタイマ割込み処理が実行されずに次のCB遊技状態が開始すると、CB遊技状態が終了した情報が試験装置1200に送信されず、シミュレーション試験の結果、適正範囲で動作するスロットマシンではないと判定されてしまうおそれがある。
この点、上記のスロットマシン1では、CB遊技状態が終了する毎にボーナス作動終了時の待ち時間をBCレジスタにセットすることにより遊技の進行を遅延し、試験装置1200にCB遊技状態が終了した情報を確実に送信する。ボーナス作動終了時の待ち時間は、上記フローチャートでは、図18に示すCB作動管理処理の際におけるステップS122でタイマ割込み処理の回数に基づいてセットする。
そして、ボーナス作動終了時の待ち時間が経過するまで次の遊技が開始せず遊技の進行を遅延し、遊技の進行が待機している間に所定回数のタイマ割込み処理が行われ、タイマ割込み処理が行われる毎に作動状態フラグの情報を試験装置1200に送信するため、CB遊技状態が終了する毎にCB遊技状態が終了した情報を試験装置1200に確実に送信することができる。
また、本実施形態に係るスロットマシン1においては、ボーナス作動終了時の待ち時間をBCレジスタにセットすることにより、遊技の進行を遅延する処理をレジスタで行う。これにより、ボーナス作動終了時の待ち時間を含む複数種類の待ち時間を設定する場合、それぞれ対応した待ち時間を記憶するためのアドレスをRAM63に設ける必要がないため、RAM63の記憶領域の容量を削減することができる。
さらには、遊技の進行を遅延する処理をレジスタで行うため、複数種類の待ち時間に対応したアドレスをRAM63から呼び出すための処理(プログラム)が不要となり、プログラム処理を簡素化することができる。
また、遊技の進行を遅延する処理をレジスタで行うため、複数種類の待ち時間を設定する場合、待ち時間が1バイトで演算できる時間と2バイトで演算できる時間を同一の処理により実現することでプログラム処理の煩雑化を防止することができる。
本実施形態に係るスロットマシン1は、BCレジスタの値が「0」以外の値のとき、つまり、上記フローチャートのうち図19に示す2バイト時間待ち処理の際におけるステップS131で2バイト待ち時間を経過したと判断すると、各遊技役に対応する条件装置フラグのオン/オフ状態を示す条件装置情報を試験装置1200に送信する。つまり、試験装置1200が条件装置情報として「00000000」以外の情報を受信した最初の時点から「00000000」を受け取り、また「00000000」以外の情報を受信するまでの時間を計測することにより、最小遊技時間(たとえば4.1s)を担保したスロットマシンか否かを判断することができる。このように構成することにより、最小遊技時間に関する情報を別途設けることなく、条件装置情報を送信するだけで最小遊技時間の計測を試験装置1200側で行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るスロットマシン1においては、ボーナス作動終了時の待ち時間をセットする場合、ペアレジスタであるBCレジスタにセットする。たとえば、Bレジスタのみにボーナス作動終了時の待ち時間をセットすると1バイトの時間までしか演算することができないが、BCレジスタに時間をセットすることにより、2バイトの時間を演算することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記の実施形態では、ボーナス作動終了時の待ち時間をBレジスタとCレジスタとに記憶したが、たとえばDレジスタとEレジスタ、HレジスタとLレジスタのペアレジスタを使用してもよい。また、ボーナス作動終了時の待ち時間が1バイト時間の場合には、たとえばBレジスタのみに記憶して使用してもよい。
また、上記の実施形態では、2種BB遊技状態におけるCB遊技状態が終了した情報を試験装置1200に確実に送信するためにボーナス作動終了時の待ち時間をセットする場合について説明したが、RB遊技状態(第1種特別役物、レギュラーボーナス)、SB遊技状態(普通役物、シングルボーナス)が終了した情報を含む所定の情報を試験装置1200に確実に送信するために待ち時間をセットしてもよい。
特に、SB遊技状態においては、SB遊技状態中にもSB遊技状態へ移行するか否かを抽選するため、SB遊技状態が連続して作動する場合がある。そのため、試験装置1200側でSB遊技状態の終了および作動を判断することができるようにするため、SB遊技状態終了後にボーナス作動終了時の待ち時間をセットして、この待ち時間の間にSB遊技状態が終了した情報を送信してもよい。
さらに、上記の実施形態では、タイマ割込み処理が行われた回数を割込みカウンタを用いてカウントする場合について説明したが、タイマ割込み処理が行われる毎に変化するカウンタであれば割込みカウンタでなくてもよい。たとえばAT抽選等で用いる乱数データが格納されている乱数データの値を用い、当該乱数データが変化したことに基づいてタイマ割込み処理が行われたことを判断してもよい。
なお、上記の実施形態では、本発明をスロットマシンに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、スロットマシン以外の遊技機、例えば、ぱちんこ遊技機、アレンジボール機、雀球遊技機、封入式遊技機(所定個数の遊技球を機内に封入して循環使用する遊技機)等の他の遊技機、更にはメダル遊技機、ゲーム機などのアミュー
ズメント機器、に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
他方、上述した実施形態や変更態様における各構成は、適宜組み合わせて用いることが可能である。