JP2009137860A - 口腔ケア用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】唾液分泌機能の低下に対し、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制し、もって、口腔乾燥症およびこれに伴う各種疾患を予防またはその症状を改善することが可能な、唾液機能補助作用を備えた口腔ケア用組成物であって、しかも味や刺激といった問題がなく、安全性に優れた口腔ケア用組成物を提供する。
【解決手段】セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを含有することを特徴とする口腔ケア用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、口腔ケア用組成物に関する。詳しくは、唾液分泌機能の低下に対し、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制することが可能な、唾液機能補助作用を備えた口腔ケア用組成物に関する。
口腔内には、通常、たえず唾液が分泌されている。唾液は、口腔内を潤し滑らかにする作用(潤滑作用)をはじめ、抗菌作用、粘膜保護作用、pH緩衝作用、歯の再石灰化作用、消化作用、自浄作用など、健康を維持するために欠かせない様々な機能を有している。しかしながら、唾液の分泌量は、唾液腺の障害や、各種薬剤の副作用、口呼吸、加齢、日常生活のストレスなどが原因で減少することが知られている。唾液の分泌量が減少し、乾燥した状態が長期に持続すると、口腔乾燥症(ドライマウス)が引き起こされる。口腔乾燥症は高齢者には日常的に見られる疾患で、これは加齢による唾液腺の退行性変化が原因と考えられている。また、義歯を使用する者にとって、義歯の装着は大きな心身的ストレスであり、このストレスが原因で唾液の分泌量が著しく減少する結果、口腔乾燥症を患う者が多い。
口腔乾燥症に罹患すると、単に口腔内乾燥感を覚えるだけでなく、疼痛、舌痛、味覚異常、口腔粘膜の炎症、びらん、潰瘍形成、舌や口角の亀裂などを発症し、咀嚼や会話、呼吸が困難になるなど、日常生活に重大な支障を来すことがある。また、唾液の抗菌作用の低下や、乾燥による口腔内の環境悪化により、口腔微生物の増殖を容易にし、う蝕、歯周病、口臭などを発症またはその症状を悪化させたり、様々な感染症の発症リスクを高めたりする。
口腔内には、通常400種以上の常在菌がいると言われている。これらのうち、各種口腔疾患の原因菌としては、う蝕の原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)や、歯周病の原因菌であるポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、口臭の原因菌であるフソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucletum)、カンジダ症の原因真菌であるカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)などが代表的である。これらは、健康人の口腔内からも検出される常在菌であるが、唾液分泌量の減少に伴い、検出率、検出菌数が上昇すると言われ、特に高齢者、とりわけ介護を要する寝たきり高齢者におけるカンジダ・アルビカンスの増殖が問題となっている。
カンジダ症に罹患すると、嚥下障害や食欲不振を招き、患者のQOL(Quality of Life)が低下するばかりでなく、これにより栄養状態が低下すると、免疫機能がさらに低下し、症状がさらに悪化するという悪循環をもたらすことが多い。また、嚥下機能の低下した高齢者では誤嚥することが多くなり、カンジダ症から肺炎に移行することもあり、重篤な結果を招く。
このように、高齢者においては若年者以上に、唾液分泌機能の低下に対する適切な口腔ケアが必要である。
このような要求に対し、例えば特許文献1には有機酸を唾液分泌促進剤として使用する口腔乾燥症状軽減のための組成物が、特許文献2にはアオギリ科植物コーラノキ種子粉末またはその抽出物を唾液分泌促進剤として使用する口腔用組成物および義歯安定剤が提案されている。唾液の分泌を促進することにより、口腔内を潤し滑らかにする効果を狙ったものである。しかしながらこれらは、有機酸などの酸味によって唾液腺を刺激するものであり、刺激が強く、嗜好性の面からも使用が限定される場合があった。また、高齢者においては、唾液腺に障害がある場合や、病気治療のために唾液分泌を抑制する薬剤を服用している場合が多く、このような場合に唾液腺の刺激は効果がない。
また、特許文献3にはヒアルロン酸を保湿成分として使用する人工唾液が、特許文献4にはセリシンを保湿成分として使用する義歯表面処理剤および義歯安定化材が提案されている。しかしながらこれらは、口腔内を潤し滑らかにする効果が十分でなかった。
そして何より、特許文献1〜4に提案される技術には、口腔微生物の増殖を積極的に抑制する効果は認められない。
一方、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制するものとして、例えば特許文献5には、ソルビン酸またはその塩と安息香酸またはその塩を抗真菌成分として組み合わせて使用する義歯者用口腔用組成物が提案されている。しかしながら、前記成分で十分な抗真菌性を得るには、液性を酸性にする必要があり、粘膜刺激の問題があった。
また、特許文献6にはエリスリトール、トレハロース、トレハルロースから選ばれる糖アルコールを、特許文献7にはキシリトールをそれぞれ抗真菌成分として使用する義歯安定剤が提案されている。しかしながらこれらは、前記成分を高濃度で配合する必要があり、粘膜刺激の問題や、甘味が強く嗜好性の問題があった。また、カンジダ菌は義歯を装着していない睡眠時などにも増殖するが、義歯安定剤では、効果が義歯装着時のみに限定されるという問題があった。
そして何より、特許文献5〜7に提案される技術には、口腔内を潤し滑らかにする効果は認められない。
さらに、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物の増殖を抑制するものとして、例えば特許文献8には、ポリ−γ−グルタミン酸を保湿成分として、ポリフェノールを抗菌成分として、組み合わせて使用する口腔ケア用組成物が提案されている。しかしながらこのものは、カンジダ菌の増殖を抑制する効果が十分でないという問題があった。
特開平7−101856号公報 特開平10−182392号公報 国際公開第2000/56344号パンフレット 国際公開第2006/101268号パンフレット 特開平5−262631号公報 特開2001−149388号公報 特開2000−333973号公報 特開2006−83100号公報
本発明は、唾液分泌機能の低下に対し、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制し、もって、口腔乾燥症およびこれに伴う各種疾患を予防またはその症状を改善することが可能な、唾液機能補助作用を備えた口腔ケア用組成物であって、しかも味や刺激といった問題がなく、安全性に優れた口腔ケア用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンをともに含む組成物が、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを含有することを特徴とする口腔ケア用組成物である。
本発明によれば、唾液分泌機能の低下に対し、唾液機能を補助することが可能な口腔ケア用組成物を提供することができる。本発明の組成物を口腔ケアに用いることにより、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制することができる。特に、セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを併用することにより、上記した効果を相乗的に高めることができる。本発明の組成物は、味や刺激といった問題がなく安全性に優れており、口腔乾燥症およびこれに伴う各種疾患の予防またはその症状の改善に有用である。
本発明の口腔ケア用組成物は、セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを必須成分として含有するものである。保湿成分であるセリシン加水分解物と、抗菌・抗真菌成分であるトリテルペノイド系サポニンを併用することにより、口腔内を潤し滑らかにする効果、および、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制する効果を、それぞれの単独使用からの予測を越えて、相乗的に高めることができる。
セリシンとは、繭糸を構成する主要なタンパク質の一つであり、蚕が吐糸する際の潤滑剤や、糸と糸を結合する接着剤としての役割を持つと考えられているものである。セリシンについては、これまで、保湿作用、抗酸化作用、大腸ガン予防効果、便秘解消効果など、種々の作用効果を有することが報告されている。本発明は、セリシンが有する保湿作用に着目したものであり、加水分解物として口腔ケア用組成物に配合する。
本発明において用いられるセリシン加水分解物は、家蚕や野蚕によって生産された繭や生糸、およびそれらを用いて製造された絹織物などから、公知の方法により抽出して得ることができる。具体的には例えば、繭、生糸または絹織物を原料として、これを熱水で煮沸処理することによりセリシンを部分加水分解し、水中に溶出させることができる。このとき、必要に応じて酸、アルカリ、酵素などを併用してもよい。
次いで、抽出液をろ過、透析、限外ろ過など公知の方法により分離精製することにより、高純度のセリシン加水分解物水溶液を得ることができる。さらに、熱風乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥などの処理に付して乾燥させ、粉体などの固体形態としてもよい。本発明においては、これらセリシン加水分解物の水溶液または固体を、口腔ケア用組成物にそのまま配合することができるが、必要に応じて、水や緩衝液、生理食塩水、アルコールなどに希釈、溶解または懸濁した後、口腔ケア用組成物に配合してもよい。
本発明においてセリシン加水分解物の重量平均分子量は特に限定されないが、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜40,000であることがより好ましい。重量平均分子量が1,000未満であると、口腔内を潤し滑らかにする効果が十分に得られない虞がある。重量平均分子量が100,000を超えると、0.5重量%程度の濃度で水溶液がゲル化し取扱い性が低下する虞があるとともに、使用形態が限定される虞がある。
口腔ケア用組成物におけるセリシン加水分解物の含有量は、保湿作用を示す有効量である。具体的な含有量は口腔ケア用組成物の形態や他の成分の種類などによって異なるが、一般的な形態の口腔ケア用組成物の場合には、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.05〜5重量%であることがより好ましく、0.1〜3重量%であることがさらに好ましい。含有量が0.01重量%未満であると、口腔内を潤し滑らかにする効果が十分に得られない虞がある。含有量が10重量%を超えると、口腔内にべたつき感を生じ、使用感が低下する虞がある。
本発明において用いられるセリシン加水分解物は、易水溶性であり、水溶液として安定な性状を維持することができる。このため、口腔ケア用組成物に通常添加され得る成分との混和性に優れている。また、セリシン加水分解物は、無毒、無味、無臭であって、安全性にも優れている。このため、においや味といった官能特性への影響や、副作用の心配がない。
サポニンとは、多環式化合物をアグリコンとする配糖体の総称で、植物に広く分布するほか、ヒトデ、ナマコなど一部の動物からも見出されている。
一般にサポニンは、石鹸のように泡立つコロイド水溶液をつくり、油類を乳濁化する作用があるため、発泡剤や乳化剤、洗浄剤として用いられてきた。また、界面活性作用により細胞膜を破壊する性質があり、赤血球を破壊したり(溶血作用)、粘膜を刺激したり、魚類に対して中毒作用を及ぼしたりするが、ヒトが経口で摂取しても概して無害であることが知られている。他の生理作用としては、抗菌作用、抗真菌作用、殺虫作用、去痰作用、強心作用、強壮作用などが報告され、それらの生理作用の応用が進められている。漢方薬などの生薬には、このサポニンを含むものが多い。本発明は、サポニンが有する抗菌・抗真菌作用に着目したものである。
サポニンは、アグリコンの構造の違いにより、トリテルペノイド系サポニンとステロイド系サポニンに大別される。トリテルペノイド系サポニンは、植物に広く分布し、溶血作用の微弱なものが多く、大部分のサポニンがこの系に属する。一方、ステロイド系サポニンは、溶血作用や強心作用など生理作用の強いものが多い。本発明においては、抗菌成分あるいは抗真菌成分であるサポニンとして、トリテルペノイド系サポニンを選択し、通常、植物抽出物の形で口腔ケア用組成物に配合する。
トリテルペノイド系サポニンを含有する植物としては、例えば、ダイズ、アズキ、インゲン、ホウレンソウ、サトウダイコン、ブドウ(果皮)、キキョウ(根)、カンゾウ(根茎)、セネガ(ヒメハギ類;根)、キラヤ(樹皮)、ムクロジ(果皮)、サボンソウ(根茎)、オタネニンジン(根)、茶種子、エンジュ(蕾・花)などを挙げることができる。これらの植物の抽出物は、従来、食品や生薬などに利用されてきた実績があり、安全性が確認されている。これらは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、ムクロジ果皮抽出物が、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制する効果、およびセリシン加水分解物との併用により、セリシン加水分解物に起因する口腔内を潤し滑らかにする効果を相乗的に高める効果の点で特に好ましい。ムクロジは、漢名を無患子といい、日本からインドのアジア地域の温地に生育するムクロジ科の落葉高木である。その果皮は生薬名で延命皮と呼ばれ、トリテルペノイド系サポニンを豊富に含んでいる。以下、トリテルペノイド系サポニン含有植物抽出物を、単に植物抽出物という場合がある。
本発明において用いられるトリテルペノイド系サポニンは、上記植物から、公知の方法により抽出して得ることができる。抽出は、植物をそのままの形状で用いても、あるいは、細切や粉砕などの処理を行ったものを用いてもよい。
抽出に用いる溶媒としては、例えば、水や;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、エチルエーテル、アセトンなどの有機溶媒を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。口腔ケア用組成物に配合されることを考慮すると、安全性の点から、人体に無害な水、エタノールまたはこれらの混合溶媒を抽出溶媒として用いることが好ましい。
抽出液は、ろ過により夾雑物を取り除いた後、そのままでも本発明の口腔ケア用組成物に配合することができるが、トリテルペノイド系サポニンが有する生理作用を損なわない範囲内で、さらに精製操作を加えてもよい。例えば、液体クロマトグラフィーを用いて、粗サポニン画分を調製してもよい。抽出液は減圧濃縮することにより濃縮液状の抽出物としたり、凍結乾燥や噴霧乾燥などにより粉末状の抽出物としたりすることができる。これら抽出物を、そのまま、または必要に応じて、水、アルコールなどの溶媒に希釈または溶解した後、口腔ケア用組成物に配合することができる。本発明においては、トリテルペノイド系サポニンを植物抽出物の形で用いることが経済性の点で好ましい。この場合、トリテルペノイド系サポニンを20〜50重量%含有する植物抽出物が好ましく用いられる。
本発明では植物抽出物として、市販の原料を用いてもよい。例えば、ムクロジ果皮由来植物抽出物としては、「ムクロジエキスパウダー」(丸善製薬株式会社)を用いることができる。これらの市販品には、通常、トリテルペノイド系サポニンが20〜50重量%含有される。
口腔ケア用組成物におけるトリテルペノイド系サポニンの含有量は、口腔微生物の増殖を抑制する有効量である。一般的な形態の口腔ケア組成物の場合、その含有量は、0.001〜1.0重量%であることが好ましく、0.005〜0.5重量%であることがより好ましく、0.01〜0.1重量%であることがさらに好ましい。含有量が0.001重量%未満であると、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制する効果が十分に得られない虞がある。含有量が1.0重量%を超えると、口腔粘膜への刺激性が強くなったり、呈味性が悪くなったりする虞がある。
セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを含有する本発明の口腔ケア用組成物は、口腔内を潤し滑らかにするとともに、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制することができる。特筆すべきは、一方を含有し、かつ、他方を含有しない組成物に比較して、本発明の組成物は、口腔内を潤し滑らかにする効果、および、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制する効果がともに優れる点である。そのメカニズムとしては、保湿成分であるセリシン加水分解物と、界面活性成分でもあるトリテルペノイド系サポニンが共存することにより、口腔粘膜へのセリシン加水分解物の浸透力が大幅に向上する。その結果、保湿効果が相乗的に高まり、口腔内を潤し滑らかにする効果が有効に得られるものと考えられる。また、セリシン加水分解物には側鎖に電荷を有するアミノ酸が含まれており、カンジダ菌などの口腔微生物の細胞表面と電気的に相互作用する。その結果、口腔微生物の細胞膜の透過性が変化し、トリテルペノイド系サポニンの抗菌・抗真菌作用が相乗的に高まるものと考えられる。口腔内におけるこのような相乗効果は従来知られていない。
上記相乗効果を有効に得るため、口腔ケア用組成物におけるトリテルペノイド系サポニンとセリシン加水分解物の配合比は、重量比で、1:1〜1:60であることが好ましく、1:1〜1:50であることがより好ましく、1:1〜1:30であることがさらに好ましい。トリテルペノイド系サポニンとセリシン加水分解物の配合比を上記範囲に設定することにより、口腔内を潤し滑らかにする効果、および、口腔微生物、特にカンジダ菌の増殖を抑制する効果を相乗的により一層高めることができる。このとき、トリテルペノイド系サポニン含有植物抽出物とセリシン加水分解物の配合比は、植物抽出物中のサポニン含有量によって異なるが、通常1:1〜1:30であり、より好ましくは1:1〜1:20であり、さらに好ましくは1:1〜1:10である。
本発明の口腔ケア用組成物は、細菌に比べその増殖を抑制することが困難とされるカンジダ(Candida)属に属する真菌、例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、カンジダ・グラブラタ(Candida grabrata)、カンジダ・クルセイ(Candida krusei)、カンジダ・パラシロシス(Candida parapsilosis)などの増殖を有効に抑制することができる。なかでも、カンジダ症の原因真菌であり、誤嚥性肺炎との関連が指摘されるカンジダ・アルビカンスの増殖抑制に対する要望は強い。従って、本発明によれば、カンジダ菌増殖抑制剤も提供される。
また、本発明の口腔ケア用組成物は、口腔内に存在する多種の微生物、例えば、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、アクチノマイセス(Actinomyces)属、ノカルディア(Nocardia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ロシア(Rothia)属、バクテリオネマ(Bacterionema)属、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)属、ポルフィロモナス(Porphyromonas)属、フソバクテリウム(Fusobacterium)属などに属する細菌に対しても、増殖抑制効果を発揮する。
本発明の口腔ケア用組成物は、一般的に用いられている口腔ケア剤、即ち口腔ケア用組成物、と同様、口腔ケア用の薬学的に許容しうる適宜の担体成分に本発明の有効成分であるセリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンとを必須成分として含有させるものである。担体成分の具体例としては、水、粘稠剤、粘着剤、油脂・ワックス類、賦形剤などがある。担体の主要成分は可食性成分と非可食性成分(チューインガムのガム基材など)に大別することができ、いずれも本発明で用いられることができる。
また一般的に用いられている口腔ケア剤と同様、必要に応じて、乳化剤・分散剤、保湿剤、薬理活性成分、防腐剤・保存剤、着色剤、甘味料、香料、pH調整剤、無機塩など、口腔ケア用の薬学的に許容しうる公知の成分を、常用量で適宜含有することができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合せて用いることができる。
本発明の口腔ケア用組成物の形態や、口腔への適用方法は特に限定されない。例えば、水溶液として調製し、噴霧器などで口腔に霧状あるいは泡状に塗布してもよいし、含嗽液として用いてもよい。また、ジェル状物やペースト状物などとして調製し口腔に塗布してもよいし、錠剤(舌下錠、トローチ、飴玉用固形物など)やチューイングガムなどに成型して口腔に含ませてもよい。さらに貼付剤として調製し、口腔粘膜に貼付してもよい。
本発明の口腔ケア用組成物は、口腔粘膜に悪影響を及ぼさない程度のpH、例えば、2.0〜7.5に調整することが好ましい。そのために用いられるpH調整剤としては、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、酒石酸およびそれらの塩などを挙げることができる。
〔実施例〕
以下、実施例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、セリシン加水分解物を水溶液として用いた。すなわち、繭を水で洗浄した後、繭重量の10倍の水に浸漬し、炭酸ナトリウムをpHが9.5になるように添加した。続いて、繭を2時間煮沸し、セリシンの抽出と加水分解を行った。得られた抽出液をろ過し夾雑物を除去するとともに、クエン酸を用いて中和した。
続いて、抽出液を分画分子量5,000の透析用セルロースチューブ(セロチューブ、ナカライテスク株式会社)に入れ、水に対して一晩透析し、セリシン加水分解物の水溶液を得た。この水溶液のセリシン加水分解物の含有量は5重量%であった。また、セリシン加水分解物の重量平均分子量をゲル濾過クロマトグラフィーによって測定したところ、約20,000であった。
また、トリテルペノイド系サポニンとして、ムクロジ果皮抽出物である「ムクロジエキスパウダー」(丸善製薬株式会社)を用いた。
実施例1および比較例1〜3
表1に示す組成に従って、実施例1および比較例1〜3のジェル状組成物を調製した。表1中のクエン酸の適量とは、組成物のpHを5.5に調整するために必要な量を示し、水の残量とは、合計を100重量%とするために必要な量を示す。
評価試験1:水分維持機能
実施例1および比較例1〜3の組成物について、角層水分量測定による水分維持機能を評価した。被験部位(腕)を洗浄剤で洗った後、15分後に、角層水分量(ブランク値)を測定した。その後、被験物を塗布し、3時間後に、角層水分量を測定し、ブランク値を差し引いた値を表2に示した。なお、角層水分量の測定には、高周波インピーダンスメータ:Skicon−200(IBS社製)を用いた。
実施例1の組成物は、比較例1〜3の組成物に比較して著しく高い値を示しており、口腔内を潤し滑らかにするために必要な、優れた水分維持機能を有していた。
評価試験2:カンジダ・アルビカンスの増殖抑制効果
実施例1および比較例1〜3の組成物について、カンジダ・アルビカンスの増殖抑制効果を評価した。
カンジダ・アルビカンス(NBRC番号1393)をYM寒天培地(関東化学株式会社)に植菌し、25℃で2日間培養した。本培養液の濁度を調整し(OD610nm=1.0)、試験菌液とした。
YM寒天培地に、実施例1および比較例1〜3の組成物の各成分を、表1の濃度となるように添加し、試験培地を作製した。ブランクには通常のYM寒天培地を用いた。これに前記カンジダ・アルビカンスの試験菌液を適宜希釈して接種し、25℃で3日間培養後のコロニー数をカウントした。ブランクのコロニー数を100%として、実施例1および比較例1〜3の組成物を含む試験培地上でのコロニーの増殖率を算出し、表3に示した。
実施例1の組成物は比較例1〜3の組成物に比較して有意に優れた効果が認められた。
評価試験3:口腔内を滑らかにする効果、疼痛の改善効果、口臭の改善効果
実施例1および比較例1〜3の組成物について使用試験を行い、口腔内を滑らかにする効果、疼痛の改善効果および口臭の改善効果を、4人の評価者によって評価した。評価者は、1日2回、約0.5gを口腔内に塗り拡げるという方法で1週間使用し、その後、以下の3段階で自己評価を行った。結果を表4に示した。
+:大いに改善された
±:改善された
−:変化無しまたは悪化した
実施例1の組成物は比較例1〜3の組成物に比較して有意に優れた効果が認められた。特に、口腔内を滑らかにする効果、および、口臭の改善効果が顕著であり、本発明の組成物は、唾液機能を補助することが可能であることが示された。また、口腔内への刺激や異常は見られず、安全性が高いことも確認された。
本発明の他の実施例を示す。
実施例2:ジェル状口腔ケア用組成物
(重量%)
セリシン加水分解物水溶液(5重量%) 5
ムクロジ果皮抽出物 0.1
グリセリン 10
プロピレングリコール 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 5
塩化カリウム 0.12
塩化ナトリウム 0.084
塩化マグネシウム 0.005
クエン酸 0.05
亜硫酸ナトリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.2
パラオキシ安息香酸エチル 0.05
水 残量
得られた組成物のpHは5.5であった。
実施例3:液状口腔ケア用組成物
(重量%)
セリシン加水分解物水溶液(5重量%) 5
ムクロジ果皮抽出物 0.02
グリセリン 10
塩化カリウム 0.12
塩化ナトリウム 0.084
塩化マグネシウム 0.005
塩化カルシウム 0.015
クエン酸 0.05
クエン酸ナトリウム 0.02
リン酸水素二カリウム 0.05
亜硫酸ナトリウム 0.05
安息香酸ナトリウム 0.2
パラオキシ安息香酸エチル 0.05
水 残量
得られた組成物のpHは5.5であった。

Claims (4)

  1. セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを含有することを特徴とする口腔ケア用組成物。
  2. トリテルペノイド系サポニンがトリテルペノイド系サオパニンを含有する植物抽出物である請求項1に記載の口腔ケア用組成物。
  3. トリテルペノイド系サポニンを含有する植物抽出物がムクロジ果皮抽出物である請求項2に記載の口腔ケア用組成物。
  4. セリシン加水分解物とトリテルペノイド系サポニンを有効成分として含有することを特徴とするカンジダ菌増殖抑制剤。
JP2007314259A 2007-12-05 2007-12-05 口腔ケア用組成物 Active JP5033605B2 (ja)

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