JP2009137585A - 動力舵取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン駆動式ポンプ等の停止時にも操舵制御可能に構成し、しかも装置構造の簡素化、装置のコンパクト化、コスト低減を図る前2軸車用の動力舵取装置を提供する。
【解決手段】車輌のエンジンで駆動されるメインポンプ10とエンジン以外の駆動手段により駆動されるサブポンプ11と、舵取ハンドルの舵取操作により各ポンプからの流体圧の流路を切換えるコントロールバルブ15を備える。コントロールバルブ15で切換えられた流体圧により操舵輪2,3を転舵制御するメインアクチュエータ50と、操舵輪3を転舵制御するサブアクチュエータ51と、両ポンプ10、11から吐出される流体圧をコントロールバルブ15に給送する状態を切換え制御するポンプ切換え手段30を備える。コントロールバルブ15からの流体圧を両アクチュエータ50、51への流路を切換えることにより選択的に給送するアクチュエータ切換え手段40を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、前、後に各一対の操向車輪(以下、操舵輪という)を備えている車輌、いわゆる前2軸車に用いる動力舵取装置に関する。
たとえば大型トレーラ、大型トラック等のような大型車輌の中には車輌の前部に前、後に各一対の操舵輪を並設した、いわゆる前2軸車が知られている。このような前2軸車では、一般に前、後二対の操舵輪を舵取ハンドルの舵取操作により転舵制御するために操舵補助力をそれぞれの舵取リンク機構に作用させる動力舵取装置が一般的に設けられている。このような従来の前2軸車用の動力舵取装置としては、たとえば特許文献1、特許文献2等に示すものがある。
従来この種の動力舵取装置は、前側操舵輪を前側舵取リンク機構を介して転舵させるためのたとえばインテグラルタイプのパワーステアリング(パワーシリンダ内蔵)と、後側操舵輪を後側舵取リンク機構を介して転舵させるためのパワーシリンダとを備えている。
これらのパワーシリンダに対して、車輌のエンジンで駆動するポンプからの流体圧を、舵取ハンドルの舵取操作により流路切換えを行うコントロールバルブを介して選択的に供給することにより、それぞれの舵取リンク機構に操舵補助力を与え、前、後の操舵輪を所要の状態で転舵させるように構成されている。
勿論、前、後の操舵輪を転舵させる舵取リンク機構は、舵取ハンドルの舵取操作により連動して動作するように機械的に連結されている。
特開昭55−148652号公報 特公昭61−14034号公報 特公昭62−22号公報
しかし、上述した従来の動力舵取装置では、一個のエンジン駆動式のポンプからの流体圧によって前、後の操舵輪をそれぞれのパワーシリンダにより転舵制御しているから、以下のような不具合を招くおそれがある。
すなわち、エンジン駆動式のポンプが故障したり、またはこのポンプからの流体圧配管などが損傷して、各パワーシリンダへの流体圧の供給ができなくなると、舵取ハンドルの手動による舵取操作だけで前、後の操舵輪を転舵させなければならず、重い操舵力が必要となり、迅速な舵取操作が行えず、また操舵者にとって大きな負担となる。
このため、従来の動力舵取装置において、エンジン駆動式のポンプとは別に、たとえば車軸の回転を駆動源とするサブポンプを設け、このサブポンプから流体圧を後側操舵輪を転舵させるための後側のパワーシリンダに供給することにより、操舵補助力を働かせて操舵力を補助的に軽減できるようにしたものが、たとえば特許文献3等によって提案されている。
しかし、このような従来の動力舵取装置では、サブポンプからの流体圧を舵取ハンドルの舵取操作に応じて後側のパワーシリンダに供給するための後側の流路切換え用コントロールバルブが必要である。さらに、車輌の走行中においてたとえばメイン側のパワーシリンダの出力が不足して舵取ハンドルの操舵抵抗が増加し、通常以上の切り込みが必要となったときだけ、このサブポンプとコントロールバルブとを作動させる構造を採用する必要がある。
したがって、このような構造では、二系統の流体圧回路を付設する等、装置全体の構成部品数が多く構造が複雑となり、コスト高を招くという問題があった。また、このような構造では、車輌の直進走行状態が中立位置となるように各系統のコントロールバルブどおしを位置合わせする必要があり、組立て時の作業性の面で問題であった。
また、上述した従来の装置では、上述した後側のコントロールバルブを、パワーステアリング本体部内で舵取ハンドル側の入力軸の軸線方向において前側のコントロールバルブに並べて配設することが必要で、装置全体、特にパワーステアリング本体部の大型化が避けられない。このようなパワーステアリング本体部が大型化すると車輌への組込みスペース上からも問題となり、このような点を一掃することができるような何らかの対策を講じることが望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、車輌のエンジン駆動式のポンプが故障等で停止したり、このポンプからの流体圧の供給配管が損傷したりしたときにも、前2軸車における前、後の操舵輪の転舵制御を可能とし、しかも装置の構成部品数が少なく構造も簡素化し、装置全体の小型化やコスト低減を図ることができる動力舵取装置を得ることを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る動力舵取装置は、前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵させるための動力舵取装置であって、車輌のエンジンで駆動されるメインポンプと、前記エンジン以外の駆動手段により駆動されるサブポンプと、舵取ハンドルへの舵取操作により前記各ポンプからの流体圧の流路切換えを行うコントロールバルブと、前記コントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により前記操舵輪を転舵制御するメインアクチュエータと、前記コントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により前記操舵輪を転舵制御するサブアクチュエータと、前記メインポンプから吐出される流体圧を前記コントロールバルブに給送する状態と前記サブポンプから吐出される流体圧を前記コントロールバルブに給送する状態とを切換え制御するポンプ切換え手段と、前記コントロールバルブからの流体圧を前記メインアクチュエータまたは前記サブアクチュエータへの流路を切換えることにより選択的に給送するアクチュエータ切換え手段と、を備えるものである。
本発明によれば、エンジン駆動式のメインポンプが正常に駆動しているときには、ポンプ切換え手段はこのメインポンプからの流体圧を流路切換え用コントロールバルブに給送する。そして、このコントロールバルブから舵取ハンドルの舵取操作に伴ってメインアクチュエータに流体圧が給送されることにより、前、後の操舵輪は所要の操舵補助力で補助されて操舵される。
このとき、サブポンプからの流体圧はポンプ切換え手段を介してタンク側に給送され、このサブポンプは無負荷運転状態となる。
また、本発明によれば、エンジン駆動式のメインポンプが故障したり、このポンプからの流体圧給送用配管等が損傷したりしたときには、ポンプ切換え手段がサブポンプをコントロールバルブに接続するとともに、このサブポンプからコントロールバルブに給送される流体圧をアクチュエータ切換え手段の切換え動作によりサブアクチュエータに供給してこれを作動させ、操舵補助力を与えて操舵輪を転舵制御することができる。
そして、このような本発明に係る動力舵取装置によれば、二個のポンプと一個の流路切換え用コントロールバルブ、操舵輪を転舵させる際の操舵補助力を得るメインアクチュエータ、サブアクチュエータによって構成した二系統のパワーアシスト系を、単純な切換えバルブからなるポンプ切換え手段とアクチュエータ切換え手段とによって簡単に切り替えて使用することができ、構成部品数が少なく構造も簡単で、コスト低減も図れるという利点がある。
本発明によれば、エンジン駆動式のメインポンプが正常に駆動しているときには、その流体圧をポンプ切換え手段、流路切換え用コントロールバルブを介してメインアクチュエータに給送し、舵取操作に応じて前、後の操舵輪を転舵制御できるが、このときに、エンジン以外(たとえば車軸回転や電動モータ)で駆動されるサブポンプはタンク側に短絡状態となっているから、このサブポンプはいわゆる無負荷運転状態となっており、エネルギ効率の面で優れている。
本発明によれば、アクチュエータ切換え手段によってコントロールバルブに一方のアクチュエータを接続したときに、他方のアクチュエータの左、右室を連通することができるから、アクチュエータ切換え手段で切り離される側を短絡状態とし、後側操舵輪が転舵する際の、いわゆる油圧ロック状態を招くおそれはない。
本発明に係る動力舵取装置の一つの実施の形態を示し、前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵制御する際のシステム全体の概要を説明するための概略構成図である。 図1におけるポンプ切換え手段を示す拡大図であって、(a)は正常動作時の状態を示す図、(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態を示す図である。 図1における流路切換え用コントロールバルブと前側操舵輪を転舵制御する前側パワーシリンダとからなるインテグラルタイプのパワーステアリング本体部の概要を示す要部断面図である。 図1におけるアクチュエータ切換え手段を示す拡大図であって、(a)は正常動作時の状態を示す図、(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態を示す図である。 本発明に係る動力舵取装置を適用する前2軸車における操舵系の一部の構成部品を説明するための概略図である。
図1ないし図5は本発明に係る動力舵取装置の一つの実施の形態を示す。
これらの図において、符号1で示すものは前2軸車に用いる動力舵取装置である。この動力舵取装置1は、図1や図5に示すように、全体の図示は省略したが大型車の車体前部(車体シャーシフレームの前端部分)に前、後に並んで設けた前、後各一対をなす操舵輪2,3を舵取ハンドル4の舵取操作に応じてそれぞれ転舵させる際の操舵補助力を前、後の操舵リンク系(図5にドラッグリンク2a,3aとナックルアーム2b,3bのみを示す)に与えることができるように構成されている。
5は従来から広く知られているインテグラルタイプのパワーステアリング本体部である。この本体部5には、図5に示すように、舵取ハンドル4からのステアリングシャフト4aに連結された入力軸(スタブシャフト)7が配置され、またこの本体部5は、図3に示すように前側操舵輪2を転舵させるための前側パワーシリンダ6を有する。ここでは、ボールねじ式のパワーステアリングである場合を示す。
8はこの前側パワーシリンダ6の出力軸であるセクタギヤ、9はこのセクタギヤ8の回転を前記ドラッグリンク2a、ナックルアーム2bを介して前側操舵輪2に伝達するピットマンアームである。
10は車輌のエンジン(図示せず)で駆動されるエンジン駆動式のメインポンプ、11はエンジン以外の駆動源、たとえば車軸の回転や電動モータの回転によって駆動されるサブポンプで、これらのポンプ10,11は、タンク12,13から流体(作動油)を吸込み、所要の流体圧力をもって吐出する。これらのポンプ10,11からの流体圧(油圧)は、後述するポンプ切換え手段30を介して前記本体部5内に設けた流路切換え用コントロールバルブ15に給送される。
前記ステアリング本体部5の内部には、図3に示すように従来からボールねじ式パワーステアリングとして広く知られている機構部が形成されている。これを説明すると、図3中16,17は上述したステアリング本体部5を構成するステアリングボディおよびその開口端側を閉塞する弁カバーを兼るバルブハウジングである。これらによって形成される内部空間には、図示しない舵取ハンドルの操舵操作に伴なって軸線方向に進退動作し前記セクタギヤ8に噛合うラック歯を有するピストン18が配設されている。このピストン18の前、後には二つの圧力室(左、右室)6a,6bが形成され、これらの左、右室6a,6bによって前側パワーシリンダ6を構成している。
前記ピストン18が動作すると、このピストン18の側方に形成したラックがセクタギヤ8に噛合し、このセクタギヤ8の軸を回転させる。この回転が前記舵取り機構を構成するピットマンアーム9(図5参照)を介して前側操舵輪2側に伝達されることにより操舵が行われる。
前記バルブハウジング17には、舵取ハンドル4の舵取操作により回転するスタブシャフト7が貫通支持され、さらにその先端側には一端が前記ピストン18内に臨みボールねじ機構19を介して連結しているウォームシャフト20が同軸上に配設されている。
なお、21はこれらのシャフト7,20内に同軸的に配設されその両端がそれぞれのシャフト7,20側に一体的に結合しているトーションバーである。このトーションバー21のねじれにより、スタブシャフト7とウォームシャフト20とが相対的に回転してロータリ式のコントロールバルブ15が作動する。
このコントロールバルブ15は、前記スタブシャフト7の内方端に一体的に回転するように設けられその外周に複数のバルブ溝を有するロータ15aと、前記ウォームシャフト20と一体に設けられその内周に複数のバルブ溝を有するスリーブ15bとを備えている。このコントロールバルブ15は、ロータ15aとスリーブ15bとの相対的な回転により作動して油圧流路の切換え動作を行ない、前記ポンプ10または11からの圧油を舵取ハンドル4の舵取操作により前記前側パワーシリンダ6の左、右室6a,6bに選択的に供給し、操舵輪に操舵補助力を与えるピストン18を操舵方向に移動させる。
上述したロータリ式のコントロールバルブ15の具体的な構造、作動状態、さらに操舵時におけるピストン18の動き、この動きでセクタギヤ8が回動動作することにより前側操舵輪2が所要の方向に転舵動作する点は広く知られているから、ここでの詳細な説明は省略する。
図5中25は車体シャーシフレームの側部に一端を軸支した従動レバーで、この従動レバー25はコネクティングロッド26により前記ピットマンアーム8と連結され、このピットマンアーム8の動きに連動して揺動するように構成されている。
この従動レバー25の他端は前記ドラッグリンク3a、ナックルアーム3bを介して前記後側操舵輪3に連結されている。
なお、上述した前側操舵輪2と後側操舵輪3とは、これらの位置関係に対応してそれぞれ最適な比をもって連動して転舵するように構成されている。また、図示しないが、左、右の前側操舵輪2間、左、右の後側操舵輪3間はそれぞれ図示しないタイロッドアームとタイロッドにより連動するように連結されていることは勿論である。
27は前記従動レバー25の他端側に一端が連結されるとともに他端が前記車体シャーシフレームの側部に連結されている後側パワーシリンダである。
この後側パワーシリンダ27は、メインポンプ10からの流体圧によって作動する第1のシリンダ28と、サブポンプ11からの流体圧によって作動する第2のシリンダ29とを備えている。なお、図1中27aは後側パワーシリンダ27のピストンロッド、28a,28bは第1のシリンダ28の左、右室、29a,29bは第2のシリンダ29の左、右室である。
本発明によれば、上述した前2軸車に用いる動力舵取装置として、車輌のエンジンで駆動するメインポンプ10と、前記エンジン以外の駆動手段により駆動するサブポンプ11と、前記舵取ハンドル4への舵取操作により各ポンプ10,11からの流体圧の流路切換えを行うコントロールバルブ15と、このコントロールバルブ15で切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により前側操舵輪2を転舵制御する前側パワーシリンダ6と、コントロールバルブ15で切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により後側操舵輪3を転舵制御する後側パワーシリンダ27とを備えている。
そして、前記メインポンプ10、サブポンプ11のいずれか一方に切換え、流体圧を前記コントロールバルブ15に給送するポンプ切換え手段30を設けるとともに、前記コントロールバルブ15からの流体圧を前記前側パワーシリンダ6、後側パワーシリンダ27への流路を切換えることにより選択的に給送するアクチュエータ切換え手段40を設けている。
前記ポンプ切換え手段30は、前記メインポンプ10およびサブポンプ11と前記コントロールバルブ15との間に配置され、いずれか一方のポンプ(メインポンプ10)をコントロールバルブ15に接続したときに、他方のポンプ(サブポンプ11)をタンク側に接続して短絡させるように構成している。
これを図1、図2を用いて詳述すると、このポンプ切換え手段30は、前記メインポンプ10からの流体圧をパイロット圧として切換え作動するスプールバルブ31によって構成されている。図1ではポンプ切換え弁としている。
前記スプールバルブ31は、ボディ30aに形成したバルブ孔30b内で摺動するスプール32を備えている。このスプール32の図中右端には前記メインポンプ10からの流体圧がボディ30aに設けたパイロット通路33を経て導かれ、一方他端にはドレン(タンク圧)が導かれるとともにスプール32を一端側に付勢する圧縮コイルばね34が設けられている。
図2(a),(b)において、PMはメインポンプ10からの接続ポート、PSはサブポンプ11からの接続ポート、TMはタンク12への接続ポート、TSはタンク13への接続ポートである。また、INは前記いずれかのポンプ10,11からの流体圧を前記コントロールバルブ15へ給送する給送ポート、OUTはコントロールバルブ15からの戻り油をタンク側に還流させるための戻りポートである。
図2(a)に示す正常状態では、メインポンプ10からの圧油がスプール32を左側に移動させ、このとき、接続ポートPMはスプール32に設けた環状溝35により前記給送ポートINに接続されている。また、タンク12に至るポートTMは戻りポートOUTとスプール32に設けた環状溝37を介して接続されている。なお、37aはドレン通路部である。
この状態では、サブポンプ11からの通路は、ポートPSからスプール32内の通路36を介してタンク13へ戻るポートTSに接続されて短絡した状態となっている。
一方、図2(b)はメインポンプ10側が何らかの原因によって故障して圧油の供給がなくなった状態を示す。このときはスプール32は図中右側に移動し、前記サブポンプ11からのポートPSがコントロールバルブ15へのポートINにスプール32の環状溝35を介して接続されている。また、戻りポートOUTは環状溝37を介してタンク13側へのポートTSに接続されている。
また、この状態では、メインポンプ10側のポートPM、タンク12へのポートTSは遮断された状態にある。
なお、図3では上述したポンプ切換え手段30を構成するスプールバルブ31を、前側操舵輪2を転舵させるための前側パワーシリンダ6を備えたステアリング本体部5において、バルブハウジング17の周方向の一部を利用して付設している。このような構成によれば、インテグラルタイプのステアリング本体部5において、周囲にデッドスペースが生じているバルブハウジング17の回りを有効に利用して前記ポンプ切換え手段30を付設することができるから、動力舵取装置の構成部品数の削減や各部の配管などの省略を図り、装置全体の小型化やコスト低減が図れるという利点がある。
前記アクチュエータ切換え手段40は、図1および図4(a),(b)に示すように、前記コントロールバルブ15と前側パワーシリンダ6および後側パワーシリンダ27との間に配置されている。
そして、メインアクチュエータ50としての前側パワーシリンダ6と後側パワーシリンダ27の第1のシリンダ28を前記コントロールバルブ15に接続したときには、サブアクチュエータ51としての後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29の左、右室29a,29bを連通することにより短絡させるように構成している。
また、前記後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29(サブアクチュエータ51)をコントロールバルブ15に接続したときには、前側パワーシリンダ6および後側パワーシリンダ27の第1のシリンダ28の各左、右室28a,28bを連通することにより短絡させるように構成している。
これを詳述すると、図4(a),(b)において40aはボディ、40bはバルブ孔で、このバルブ孔40b内にスプールバルブ41を構成するスプール42が摺動自在に配置されている。
このスプール42の一端には、前記メインポンプ10からの油圧がパイロット圧として導入されている。また、スプール42の他端には圧縮コイルばね43が配置されるとともにドレン(タンク圧)が導入されている。
ここで、C1,C2は前記コントロールバルブ15からの圧油を舵取ハンドル4の舵取操作に応じて流路切換えを行うことにより、一方が導入通路、他方が戻り通路となるポートである。また、C1i,C2iはメインアクチュエータ50としてのインテグラルタイプ(前側)のパワーシリンダ6およびその左、右室6a,6bを介して後側パワーシリンダ27の第1のシリンダ28の左、右室28a,28bに圧油を給送または還流させるためのポートである。
また、C1c,C2cはサブアクチュエータ51を構成する後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29の左、右室29a,29bに接続されるポートである。
前記アクチュエータ切換え手段40としてのアクチュエータ切換弁は、常時は図4(a)の状態にあり、このときにはコントロールバルブ15からの圧油をメインアクチュエータ50側に供給、還流させるように、スプール42の環状溝44,45が形成されている。また、図4(b)の状態では、サブアクチュエータ51側をコントロールバルブ15に接続している。
図中46,47はスプール42内に形成した連通用の通路であり、図4(a)の状態ではサブアクチュエータ51側のポートC1c,C2cが連通されて短絡した状態となっている。また、図4(b)の状態では、メインアクチュエータ50側のポートC1i,C2iが短絡している。
このようにコントロールバルブ15に接続されない側のアクチュエータを短絡させるのは、該当するシリンダの左、右室を連通させて前、後の操舵輪2,3に接続されるピストンロッドに抵抗を与えず、いわゆる油圧ロック状態が生じないようにするためである。
図4(a)はメインポンプ10からの圧油の供給が行われている正常運転状態を示し、このときにはメインアクチュエータ50としての前側パワーシリンダ6、後側パワーシリンダ27の第1のシリンダ28への圧油の供給によって、前、後各操舵輪2,3は所要の方向に転舵制御される。
図4(b)はメインポンプ10からの圧油の供給がなくなったときであり、このときには、メインアクチュエータ50側はそれぞれ短絡状態となっている。したがって、サブアクチュエータ51としての後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29への圧油の供給に伴って後側操舵輪3を転舵させ、これと舵取ハンドル操作とに伴って前側操舵輪2も転舵させることができるのである。
なお、このアクチュエータ切換え手段40を構成するスプールバルブ41も、図3に示すように、上述したポンプ切換え手段30を構成するスプールバルブ31と同様に、前側操舵輪2を転舵させるための前側パワーシリンダ6を備えたステアリング本体部5において、バルブハウジング17の周方向の一部を利用して付設している。このような構成によっても、インテグラルタイプのステアリング本体部5において、周囲にデッドスペースが生じているバルブハウジング17の回りを有効に利用して前記アクチュエータ切換え手段40を付設することができるから、動力舵取装置の構成部品数の削減や各部の配管などの省略を図り、装置全体の小型化やコスト低減が図れるという利点がある。
換言すれば、パワーステアリング本体部5においてデッドスペースであった部分の有効利用が可能となり、装置の小型化が図れるとともに、装置全体の構成部品数も少なくなり、製造コスト、組立コストを含めたコスト低減を図ることができる。
したがって、上述した構造による動力舵取装置1においては、たとえ一方の流体圧供給源(メインポンプ10、流体圧給送路など)がポンプ10の故障や給送路の破損などによって故障したとしても、他方の流体圧供給源(サブポンプ11)からの流体圧をポンプ切換え手段30を利用して供給することによって、前、後いずれかの操舵輪2,3を、舵取ハンドル4への操舵要求に応じて、適切に転舵制御することができる。
また、上述した動力舵取装置1では、二個のポンプ10,11と一個の流路切換え用コントロールバルブ15、前側、後側操舵輪2,3を転舵させる際の操舵補助力を得るメインアクチュエータ50(前側パワーシリンダ6と後側パワーシリンダ27の第1のシリンダ28)、サブアクチュエータ51(後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29)によって構成した二系統のパワーアシスト系を、単純な切換えバルブからなるポンプ切換え手段30とアクチュエータ切換え手段40とによって簡単に切り替えて使用することができ、構成部品数が少なく、構造も簡単で、コスト低減も図れるのである。また、流路切換え用コントロールバルブ15が一個であるから、従来のように二個のコントロールバルブを並べて配設する際に必要であった面倒な中立位置での位置合わせという問題もない。
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
たとえば前側操舵輪2を転舵制御するための動力舵取装置1を作動させる油圧源を自動車用エンジンによって駆動されるポンプ10によって構成し、補助用のパワーシリンダへの油圧を自動車の車軸または電動モータの回転によって駆動されるポンプ11で構成しているが、これに限らない。特に、補助用パワーシリンダ(後側パワーシリンダ27の第2のシリンダ29)への油圧源となるサブポンプ11としては、上述したような車軸駆動方式や電動モータなどによる電動駆動式のものに限らず、エンジン以外の適宜の駆動源で駆動できるものであればよい。
また、上述した実施の形態では、パワーステアリング本体部5をボールねじ式である場合を説明したが、本発明はこれに限らず、ラックピニオン式やその他のタイプのパワーステアリング構造のものであってもよい。
1…前2軸車用の動力舵取装置、2…前側操舵輪(前側操向車輪)、3…後側操舵輪(後側操向車輪)、4…舵取ハンドル、4a…ステアリングシャフト、5…ステアリング本体部、6…前側パワーシリンダ、6a,6b…左、右室、7…入力軸(スタブシャフト)、8…セクタギア、9…ピットマンアーム、10…エンジン駆動式のメインポンプ、11…エンジン以外の駆動式のサブポンプ、12,13…タンク、15…流路切換え用コントロールバルブ、16…ステアリングボディ、17…バルブハウジング、18…ピストン、19…ボールねじ機構、20…ウォームシャフト、25…従動レバー、27…後側パワーシリンダ、28…第1のシリンダ、28a,28b…左、右室、29…第2のシリンダ、29a,29b…左、右室、30…ポンプ切換え手段、31…スプールバルブ、32…スプール、40…アクチュエータ切換え手段、41…スプールバルブ、42…スプール、50…メインアクチュエータ、51…サブアクチュエータ。

Claims (1)

  1. 前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵させるための動力舵取装置であって、
    車輌のエンジンで駆動されるメインポンプと、
    前記エンジン以外の駆動手段により駆動されるサブポンプと、
    舵取ハンドルへの舵取操作により前記各ポンプからの流体圧の流路切換えを行うコントロールバルブと、
    前記コントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により前記操舵輪を転舵制御するメインアクチュエータと、
    前記コントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力により前記操舵輪を転舵制御するサブアクチュエータと、
    前記メインポンプから吐出される流体圧を前記コントロールバルブに給送する状態と前記サブポンプから吐出される流体圧を前記コントロールバルブに給送する状態とを切換え制御するポンプ切換え手段と、
    前記コントロールバルブからの流体圧を前記メインアクチュエータまたは前記サブアクチュエータへの流路を切換えることにより選択的に給送するアクチュエータ切換え手段と、
    を備えることを特徴とする動力舵取装置。
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