JP2000289632A - 動力舵取装置 - Google Patents
動力舵取装置Info
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- JP2000289632A JP2000289632A JP11098175A JP9817599A JP2000289632A JP 2000289632 A JP2000289632 A JP 2000289632A JP 11098175 A JP11098175 A JP 11098175A JP 9817599 A JP9817599 A JP 9817599A JP 2000289632 A JP2000289632 A JP 2000289632A
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- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 前2軸車用の動力舵取装置をエンジン駆動式
ポンプ等の停止時にも操舵制御可能に構成する。 【解決手段】 前2輪車の前側、後側操舵輪2,3を転
舵制御するメインパワーシリンダ6とサブパワーシリン
ダ30を備える。車輌のエンジンで駆動するメインポン
プ10および流路切換え用メインコントロールバルブ1
5と、エンジン以外の手段で駆動されるサブポンプ11
および流路切換え用サブコントロールバルブ31とを備
える。メインコントロールバルブからの流体圧を両パワ
ーシリンダに給送するとともにメインポンプからの流体
圧の供給がなくなったときに両パワーシリンダ間の流路
を遮断するシリンダ切換え手段40を設ける。サブポン
プからの流体圧供給通路51、戻り通路52間に、メイ
ンポンプからの流体圧をパイロット圧として前記戻り通
路を供給通路に連通させるパイロット圧式のチェック弁
50を設ける。
ポンプ等の停止時にも操舵制御可能に構成する。 【解決手段】 前2輪車の前側、後側操舵輪2,3を転
舵制御するメインパワーシリンダ6とサブパワーシリン
ダ30を備える。車輌のエンジンで駆動するメインポン
プ10および流路切換え用メインコントロールバルブ1
5と、エンジン以外の手段で駆動されるサブポンプ11
および流路切換え用サブコントロールバルブ31とを備
える。メインコントロールバルブからの流体圧を両パワ
ーシリンダに給送するとともにメインポンプからの流体
圧の供給がなくなったときに両パワーシリンダ間の流路
を遮断するシリンダ切換え手段40を設ける。サブポン
プからの流体圧供給通路51、戻り通路52間に、メイ
ンポンプからの流体圧をパイロット圧として前記戻り通
路を供給通路に連通させるパイロット圧式のチェック弁
50を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前、後に各一対の
操向車輪(以下、操舵輪という)を備えている車輌、い
わゆる前2軸車に用いる動力舵取装置に関する。
操向車輪(以下、操舵輪という)を備えている車輌、い
わゆる前2軸車に用いる動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば大型トレーラ、大型トラック等
のような大型車輌の中には車輌の前部に前、後に各一対
の操舵輪を並設した、いわゆる前2軸車が知られてい
る。このような前2軸車では、一般に前、後二対の操舵
輪を舵取ハンドルの舵取操作により転舵制御するために
操舵補助力をそれぞれの舵取リンク機構に作用させる動
力舵取装置が一般的に設けられている。このような従来
の前2軸車用の動力舵取装置としては、たとえば特開昭
55−148652号公報、特公昭61−14034号
公報等に示すものがある。
のような大型車輌の中には車輌の前部に前、後に各一対
の操舵輪を並設した、いわゆる前2軸車が知られてい
る。このような前2軸車では、一般に前、後二対の操舵
輪を舵取ハンドルの舵取操作により転舵制御するために
操舵補助力をそれぞれの舵取リンク機構に作用させる動
力舵取装置が一般的に設けられている。このような従来
の前2軸車用の動力舵取装置としては、たとえば特開昭
55−148652号公報、特公昭61−14034号
公報等に示すものがある。
【0003】従来この種の動力舵取装置は、前側操舵輪
を前側舵取リンク機構を介して転舵させるためのたとえ
ばインテグラルタイプのパワーステアリング(パワーシ
リンダ内蔵)と、後側操舵輪を後側舵取リンク機構を介
して転舵させるためのパワーシリンダとを備えている。
を前側舵取リンク機構を介して転舵させるためのたとえ
ばインテグラルタイプのパワーステアリング(パワーシ
リンダ内蔵)と、後側操舵輪を後側舵取リンク機構を介
して転舵させるためのパワーシリンダとを備えている。
【0004】これらのパワーシリンダに対して、車輌の
エンジンで駆動するポンプからの流体圧を、舵取ハンド
ルの舵取操作により流路切換えを行うコントロールバル
ブを介して選択的に供給することにより、それぞれの舵
取リンク機構に操舵補助力を与え、前、後の操舵輪を所
要の状態で転舵させるように構成されている。勿論、
前、後の操舵輪を転舵させる舵取リンク機構は、舵取ハ
ンドルの舵取操作により連動して動作するように機械的
に連結されている。
エンジンで駆動するポンプからの流体圧を、舵取ハンド
ルの舵取操作により流路切換えを行うコントロールバル
ブを介して選択的に供給することにより、それぞれの舵
取リンク機構に操舵補助力を与え、前、後の操舵輪を所
要の状態で転舵させるように構成されている。勿論、
前、後の操舵輪を転舵させる舵取リンク機構は、舵取ハ
ンドルの舵取操作により連動して動作するように機械的
に連結されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の動力舵取装置では、一個のエンジン駆動式のポンプか
らの流体圧によって前、後の操舵輪をそれぞれのパワー
シリンダにより転舵制御しているから、以下のような不
具合を招くおそれがある。
の動力舵取装置では、一個のエンジン駆動式のポンプか
らの流体圧によって前、後の操舵輪をそれぞれのパワー
シリンダにより転舵制御しているから、以下のような不
具合を招くおそれがある。
【0006】すなわち、エンジン駆動式のポンプが故障
したり、またはこのポンプからの流体圧配管などが損傷
して、各パワーシリンダへの流体圧の供給ができなくな
ると、舵取ハンドルの手動による舵取操作だけで前、後
の操舵輪を転舵させなければならず、重い操舵力が必要
となり、迅速な舵取操作が行えず、また操舵者にとって
大きな負担となる。
したり、またはこのポンプからの流体圧配管などが損傷
して、各パワーシリンダへの流体圧の供給ができなくな
ると、舵取ハンドルの手動による舵取操作だけで前、後
の操舵輪を転舵させなければならず、重い操舵力が必要
となり、迅速な舵取操作が行えず、また操舵者にとって
大きな負担となる。
【0007】このため、従来の動力舵取装置において、
エンジン駆動式のポンプとは別に、たとえば車軸の回転
を駆動源とするサブポンプを設け、このサブポンプから
流体圧を後側操舵輪を転舵させるための後側のパワーシ
リンダに供給することにより、操舵補助力を働かせて操
舵力を補助的に軽減できるようにしたものが、たとえば
特公昭62−22号公報等によって提案されている。
エンジン駆動式のポンプとは別に、たとえば車軸の回転
を駆動源とするサブポンプを設け、このサブポンプから
流体圧を後側操舵輪を転舵させるための後側のパワーシ
リンダに供給することにより、操舵補助力を働かせて操
舵力を補助的に軽減できるようにしたものが、たとえば
特公昭62−22号公報等によって提案されている。
【0008】このような従来の動力舵取装置では、サブ
ポンプからの流体圧を舵取ハンドルの舵取操作に応じて
後側のパワーシリンダに供給するための後側の流路切換
え用コントロールバルブを設けている。そして、車輌の
走行中においてたとえばメイン側のパワーシリンダの出
力が不足して舵取ハンドルの操舵抵抗が増加し、通常以
上の切り込みが必要となったときだけ、このサブポンプ
と後側のコントロールバルブとを作動させる構造を採用
する必要がある。
ポンプからの流体圧を舵取ハンドルの舵取操作に応じて
後側のパワーシリンダに供給するための後側の流路切換
え用コントロールバルブを設けている。そして、車輌の
走行中においてたとえばメイン側のパワーシリンダの出
力が不足して舵取ハンドルの操舵抵抗が増加し、通常以
上の切り込みが必要となったときだけ、このサブポンプ
と後側のコントロールバルブとを作動させる構造を採用
する必要がある。
【0009】したがって、このような構造では、二系統
の流体圧回路を付設する等、装置全体の構成部品数が多
く構造が複雑となり、コスト高を招くという問題があっ
た。また、このような構造では、車輌の直進走行状態が
中立位置となるように各系統のコントロールバルブどお
しを位置合わせする必要があり、組立て時の作業性の面
で問題であった。
の流体圧回路を付設する等、装置全体の構成部品数が多
く構造が複雑となり、コスト高を招くという問題があっ
た。また、このような構造では、車輌の直進走行状態が
中立位置となるように各系統のコントロールバルブどお
しを位置合わせする必要があり、組立て時の作業性の面
で問題であった。
【0010】また、上述した従来の装置では、上述した
後側のコントロールバルブを、前側のパワーステアリン
グ本体部内で舵取ハンドル側の入力軸の軸線方向におい
て前側のコントロールバルブに並べて配設することが必
要で、装置全体、特にパワーステアリング本体部の大型
化が避けられない。このようなパワーステアリング本体
部が大型化すると車輌への組込みスペース上からも問題
となり、このような点を一掃することができるような何
らかの対策を講じることが望まれている。
後側のコントロールバルブを、前側のパワーステアリン
グ本体部内で舵取ハンドル側の入力軸の軸線方向におい
て前側のコントロールバルブに並べて配設することが必
要で、装置全体、特にパワーステアリング本体部の大型
化が避けられない。このようなパワーステアリング本体
部が大型化すると車輌への組込みスペース上からも問題
となり、このような点を一掃することができるような何
らかの対策を講じることが望まれている。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、車輌のエンジン駆動式のポンプが故障等で
停止したり、このポンプからの流体圧の供給配管が損傷
したりしたときにも、前2軸車における前、後の操舵輪
の転舵制御を可能とし、しかも装置の構成部品数が少な
く構造も簡素化し、装置全体の小型化やコスト低減を図
ることができる動力舵取装置を得ることを目的とする。
ものであり、車輌のエンジン駆動式のポンプが故障等で
停止したり、このポンプからの流体圧の供給配管が損傷
したりしたときにも、前2軸車における前、後の操舵輪
の転舵制御を可能とし、しかも装置の構成部品数が少な
く構造も簡素化し、装置全体の小型化やコスト低減を図
ることができる動力舵取装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的に応える
ために本発明の請求項1に係る動力舵取装置は、前2軸
車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵させるために、車
輌のエンジンで駆動されるメインポンプと、エンジン以
外の駆動手段により駆動されるサブポンプと、舵取ハン
ドルへの舵取操作により前記メインポンプからの流体圧
の流路切換えを行うメインコントロールバルブと、この
メインコントロールバルブで切換えられた流体圧によっ
て得られる操舵補助力により前側の操舵輪を転舵制御す
るメインパワーシリンダと、このメインパワーシリンダ
からの操舵力伝達系の一部に連動するように設けられ前
記サブポンプからの流体圧の流路切換えを行うサブコン
トロールバルブと、メインコントロールバルブ、サブコ
ントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られ
る操舵補助力により後側の操舵輪を転舵制御するサブパ
ワーシリンダとを備えている。そして、前記メインコン
トロールバルブからの流体圧を前記メインパワーシリン
ダ、サブパワーシリンダに給送するとともに前記メイン
ポンプからの流体圧が消失したときに前記メインパワー
シリンダ、サブパワーシリンダ間の流路を遮断するシリ
ンダ切換え手段と、前記サブポンプから前記サブコント
ロールバルブに至る流体圧供給通路と前記サブコントロ
ールバルブからタンクへの戻り通路との間に、前記メイ
ンポンプからの流体圧供給通路中の流体圧をパイロット
圧とし、前記戻り通路から供給通路への流体圧の流れを
許容するパイロット式のチェック弁を設けたことを特徴
とする。
ために本発明の請求項1に係る動力舵取装置は、前2軸
車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵させるために、車
輌のエンジンで駆動されるメインポンプと、エンジン以
外の駆動手段により駆動されるサブポンプと、舵取ハン
ドルへの舵取操作により前記メインポンプからの流体圧
の流路切換えを行うメインコントロールバルブと、この
メインコントロールバルブで切換えられた流体圧によっ
て得られる操舵補助力により前側の操舵輪を転舵制御す
るメインパワーシリンダと、このメインパワーシリンダ
からの操舵力伝達系の一部に連動するように設けられ前
記サブポンプからの流体圧の流路切換えを行うサブコン
トロールバルブと、メインコントロールバルブ、サブコ
ントロールバルブで切換えられた流体圧によって得られ
る操舵補助力により後側の操舵輪を転舵制御するサブパ
ワーシリンダとを備えている。そして、前記メインコン
トロールバルブからの流体圧を前記メインパワーシリン
ダ、サブパワーシリンダに給送するとともに前記メイン
ポンプからの流体圧が消失したときに前記メインパワー
シリンダ、サブパワーシリンダ間の流路を遮断するシリ
ンダ切換え手段と、前記サブポンプから前記サブコント
ロールバルブに至る流体圧供給通路と前記サブコントロ
ールバルブからタンクへの戻り通路との間に、前記メイ
ンポンプからの流体圧供給通路中の流体圧をパイロット
圧とし、前記戻り通路から供給通路への流体圧の流れを
許容するパイロット式のチェック弁を設けたことを特徴
とする。
【0013】また、本発明の請求項2に係る動力舵取装
置は、請求項1において、前記シリンダ切換え手段を、
前記メインパワーシリンダと前記サブパワーシリンダと
の間に配置し、メインポンプからの流体圧をパイロット
圧として両シリンダ間の流路を連通、遮断するように構
成したことを特徴とする。
置は、請求項1において、前記シリンダ切換え手段を、
前記メインパワーシリンダと前記サブパワーシリンダと
の間に配置し、メインポンプからの流体圧をパイロット
圧として両シリンダ間の流路を連通、遮断するように構
成したことを特徴とする。
【0014】また、本発明の請求項3に係る動力舵取装
置は、請求項1または請求項2において、前記メインパ
ワーシリンダから前側操舵輪を転舵制御するための舵取
操作力伝達系の途中に遊び発生機構を設けたことを特徴
とする。
置は、請求項1または請求項2において、前記メインパ
ワーシリンダから前側操舵輪を転舵制御するための舵取
操作力伝達系の途中に遊び発生機構を設けたことを特徴
とする。
【0015】本発明によれば、エンジン駆動式のメイン
ポンプが正常に駆動しているときには、このメインポン
プからの流体圧をメインコントロールバルブに給送す
る。そして、このメインコントロールバルブから舵取ハ
ンドルの舵取操作に伴ってメインパワーシリンダ、サブ
パワーシリンダに流体圧が給送されることにより、前、
後の操舵輪は所要の操舵補助力で補助されて操舵され
る。
ポンプが正常に駆動しているときには、このメインポン
プからの流体圧をメインコントロールバルブに給送す
る。そして、このメインコントロールバルブから舵取ハ
ンドルの舵取操作に伴ってメインパワーシリンダ、サブ
パワーシリンダに流体圧が給送されることにより、前、
後の操舵輪は所要の操舵補助力で補助されて操舵され
る。
【0016】このとき、前記シリンダ切換え手段は、メ
インコントロールバルブからの流体圧が導入されている
メインパワーシリンダとサブパワーシリンダとを連通状
態とし、それぞれのパワーシリンダによる操舵補助力で
前、後の操舵輪を転舵制御することができる。
インコントロールバルブからの流体圧が導入されている
メインパワーシリンダとサブパワーシリンダとを連通状
態とし、それぞれのパワーシリンダによる操舵補助力で
前、後の操舵輪を転舵制御することができる。
【0017】また、サブポンプからの流体圧は、サブコ
ントロールバルブに至る流体圧供給通路とサブコントロ
ールバルブからタンクへの戻り通路との間に設けたチェ
ック弁が、前記メインポンプからメインコントロールバ
ルブに至る流体圧供給通路中の流体圧をパイロット圧と
して開動作することによりタンク側に還流し、このサブ
ポンプは無負荷運転状態となる。
ントロールバルブに至る流体圧供給通路とサブコントロ
ールバルブからタンクへの戻り通路との間に設けたチェ
ック弁が、前記メインポンプからメインコントロールバ
ルブに至る流体圧供給通路中の流体圧をパイロット圧と
して開動作することによりタンク側に還流し、このサブ
ポンプは無負荷運転状態となる。
【0018】また、本発明によれば、エンジン駆動式の
メインポンプが故障したり、このポンプからの流体圧給
送用配管等が損傷したりしたときには、前記チェック弁
が閉じられ、サブポンプをサブコントロールバルブに接
続する。また、前記シリンダ切換え手段は、前記サブパ
ワーシリンダをメインパワーシリンダから切り離す。そ
して、このサブポンプからサブコントロールバルブを介
して給送される流体圧をサブパワーシリンダに供給する
ことにより、後側操舵輪を転舵制御することができる。
また、舵取ハンドルの舵取操作やこの後側操舵輪の転舵
動作に伴って前側操舵輪も転舵され、所要の操舵を行え
る。
メインポンプが故障したり、このポンプからの流体圧給
送用配管等が損傷したりしたときには、前記チェック弁
が閉じられ、サブポンプをサブコントロールバルブに接
続する。また、前記シリンダ切換え手段は、前記サブパ
ワーシリンダをメインパワーシリンダから切り離す。そ
して、このサブポンプからサブコントロールバルブを介
して給送される流体圧をサブパワーシリンダに供給する
ことにより、後側操舵輪を転舵制御することができる。
また、舵取ハンドルの舵取操作やこの後側操舵輪の転舵
動作に伴って前側操舵輪も転舵され、所要の操舵を行え
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1ないし図6は本発明に係る動
力舵取装置の一つの実施の形態を示す。これらの図にお
いて、符号1で示すものは前2軸車に用いる動力舵取装
置である。この動力舵取装置1は、図1や図6に示すよ
うに、全体の図示は省略したが大型車の車体前部(車体
シャーシフレームの前端部分)に前、後に並んで設けた
前、後各一対をなす操舵輪2,3を舵取ハンドル4の舵
取操作に応じてそれぞれ転舵させる際の操舵補助力を
前、後の操舵リンク系(図5にドラッグリンク2a,3
aとナックルアーム2b,3bのみを示す)に与えるこ
とができるように構成されている。
力舵取装置の一つの実施の形態を示す。これらの図にお
いて、符号1で示すものは前2軸車に用いる動力舵取装
置である。この動力舵取装置1は、図1や図6に示すよ
うに、全体の図示は省略したが大型車の車体前部(車体
シャーシフレームの前端部分)に前、後に並んで設けた
前、後各一対をなす操舵輪2,3を舵取ハンドル4の舵
取操作に応じてそれぞれ転舵させる際の操舵補助力を
前、後の操舵リンク系(図5にドラッグリンク2a,3
aとナックルアーム2b,3bのみを示す)に与えるこ
とができるように構成されている。
【0020】5は従来から広く知られているインテグラ
ルタイプのパワーステアリング本体部である。この本体
部5には、図6に示すように、舵取ハンドル4からのス
テアリングシャフト4aに連結された入力軸(スタブシ
ャフト)7が配置され、またこの本体部5は、図1に示
すように前側操舵輪2を転舵させるための前側パワーシ
リンダ6を有する。ここでは、ボールねじ式のパワース
テアリングである場合を示す。
ルタイプのパワーステアリング本体部である。この本体
部5には、図6に示すように、舵取ハンドル4からのス
テアリングシャフト4aに連結された入力軸(スタブシ
ャフト)7が配置され、またこの本体部5は、図1に示
すように前側操舵輪2を転舵させるための前側パワーシ
リンダ6を有する。ここでは、ボールねじ式のパワース
テアリングである場合を示す。
【0021】8はこの前側パワーシリンダ6の出力軸で
あるセクタギヤ、9はこのセクタギヤ8の回転を前記ド
ラッグリンク2a、ナックルアーム2bを介して前側操
舵輪2に伝達するピットマンアームである。
あるセクタギヤ、9はこのセクタギヤ8の回転を前記ド
ラッグリンク2a、ナックルアーム2bを介して前側操
舵輪2に伝達するピットマンアームである。
【0022】10は車輌のエンジン(図示せず)で駆動
されるエンジン駆動式のメインポンプ(図中、MPを付
す)、11はエンジン以外の駆動源、たとえば車軸の回
転や電動モータの回転によって駆動されるサブポンプ
(図中、SPを付す)で、これらのポンプ10,11
は、図中Tを付しているタンク12,13から流体(作
動油)を吸込み、所要の流体圧力をもって吐出する。こ
れらのポンプ10,11からの流体圧(油圧)は、前記
本体部5内に設けた流路切換え用のメインコントロール
バルブ15と、後述するサブパワーシリンダ30の一部
に一体的に付設したサブコントロールバルブ31に給送
される。
されるエンジン駆動式のメインポンプ(図中、MPを付
す)、11はエンジン以外の駆動源、たとえば車軸の回
転や電動モータの回転によって駆動されるサブポンプ
(図中、SPを付す)で、これらのポンプ10,11
は、図中Tを付しているタンク12,13から流体(作
動油)を吸込み、所要の流体圧力をもって吐出する。こ
れらのポンプ10,11からの流体圧(油圧)は、前記
本体部5内に設けた流路切換え用のメインコントロール
バルブ15と、後述するサブパワーシリンダ30の一部
に一体的に付設したサブコントロールバルブ31に給送
される。
【0023】前記ステアリング本体部5の内部には、図
1に示すように従来からボールねじ式パワーステアリン
グとして広く知られている機構部が形成されている。こ
れを説明すると、図1中16,17は上述したステアリ
ング本体部5を構成するステアリングボディおよびその
開口端側を閉塞する弁カバーを兼るバルブハウジングで
ある。これらによって形成される内部空間には、図示し
ない舵取ハンドルの操舵操作に伴なって軸線方向に進退
動作し前記セクタギヤ8に噛合うラック歯を有するピス
トン18が配設されている。このピストン18の前、後
には二つの圧力室(左、右室)6a,6bが形成され、
これらの左、右室6a,6bによってメインパワーシリ
ンダ6を構成している。これらの左、右室6a,6bに
関連する部分に図中C1,C2を付す。
1に示すように従来からボールねじ式パワーステアリン
グとして広く知られている機構部が形成されている。こ
れを説明すると、図1中16,17は上述したステアリ
ング本体部5を構成するステアリングボディおよびその
開口端側を閉塞する弁カバーを兼るバルブハウジングで
ある。これらによって形成される内部空間には、図示し
ない舵取ハンドルの操舵操作に伴なって軸線方向に進退
動作し前記セクタギヤ8に噛合うラック歯を有するピス
トン18が配設されている。このピストン18の前、後
には二つの圧力室(左、右室)6a,6bが形成され、
これらの左、右室6a,6bによってメインパワーシリ
ンダ6を構成している。これらの左、右室6a,6bに
関連する部分に図中C1,C2を付す。
【0024】前記ピストン18が動作すると、このピス
トン18の側方に形成したラックがセクタギヤ8に噛合
し、このセクタギヤ8の軸を回転させる。この回転が前
記舵取り機構を構成するピットマンアーム9(図6参
照)を介して前側操舵輪2側に伝達されることにより操
舵が行われる。
トン18の側方に形成したラックがセクタギヤ8に噛合
し、このセクタギヤ8の軸を回転させる。この回転が前
記舵取り機構を構成するピットマンアーム9(図6参
照)を介して前側操舵輪2側に伝達されることにより操
舵が行われる。
【0025】前記バルブハウジング17には、舵取ハン
ドル4の舵取操作により回転するスタブシャフト7が貫
通支持され、さらにその先端側には一端が前記ピストン
18内に臨みボールねじ機構19を介して連結している
ウォームシャフト20が同軸上に配設されている。な
お、21はこれらのシャフト7,20内に同軸的に配設
されその両端がそれぞれのシャフト7,20側に一体的
に結合しているトーションバーである。このトーション
バー21のねじれにより、スタブシャフト7とウォーム
シャフト20とが相対的に回転してロータリ式のコント
ロールバルブ15が作動する。
ドル4の舵取操作により回転するスタブシャフト7が貫
通支持され、さらにその先端側には一端が前記ピストン
18内に臨みボールねじ機構19を介して連結している
ウォームシャフト20が同軸上に配設されている。な
お、21はこれらのシャフト7,20内に同軸的に配設
されその両端がそれぞれのシャフト7,20側に一体的
に結合しているトーションバーである。このトーション
バー21のねじれにより、スタブシャフト7とウォーム
シャフト20とが相対的に回転してロータリ式のコント
ロールバルブ15が作動する。
【0026】このコントロールバルブ15は、前記スタ
ブシャフト7の内方端に一体的に回転するように設けら
れその外周に複数のバルブ溝を有するロータ15aと、
前記ウォームシャフト20と一体に設けられその内周に
複数のバルブ溝を有するスリーブ15bとを備えてい
る。このコントロールバルブ15は、ロータ15aとス
リーブ15bとの相対的な回転により作動して油圧流路
の切換え動作を行ない、前記ポンプ10からの圧油を舵
取ハンドル4の舵取操作により前記前側パワーシリンダ
6の左、右室6a,6bに選択的に供給し、操舵輪に操
舵補助力を与えるピストン18を操舵方向に移動させ
る。
ブシャフト7の内方端に一体的に回転するように設けら
れその外周に複数のバルブ溝を有するロータ15aと、
前記ウォームシャフト20と一体に設けられその内周に
複数のバルブ溝を有するスリーブ15bとを備えてい
る。このコントロールバルブ15は、ロータ15aとス
リーブ15bとの相対的な回転により作動して油圧流路
の切換え動作を行ない、前記ポンプ10からの圧油を舵
取ハンドル4の舵取操作により前記前側パワーシリンダ
6の左、右室6a,6bに選択的に供給し、操舵輪に操
舵補助力を与えるピストン18を操舵方向に移動させ
る。
【0027】上述したロータリ式のコントロールバルブ
15の具体的な構造、作動状態、さらに操舵時における
ピストン18の動き、この動きでセクタギヤ8が回動動
作することにより前側操舵輪2が所要の方向に転舵動作
する点は広く知られているから、ここでの詳細な説明は
省略する。
15の具体的な構造、作動状態、さらに操舵時における
ピストン18の動き、この動きでセクタギヤ8が回動動
作することにより前側操舵輪2が所要の方向に転舵動作
する点は広く知られているから、ここでの詳細な説明は
省略する。
【0028】図6中25は車体シャーシフレームの側部
に一端を軸支した従動レバーで、この従動レバー25は
コネクティングロッド26、前記サブパワーシリンダ3
0を介して前記ピットマンアーム9と連結され、このピ
ットマンアーム9の動きに連動して揺動するように構成
されている。この従動レバー25の他端は前記ドラッグ
リンク3a、ナックルアーム3bを介して前記後側操舵
輪3に連結されている。
に一端を軸支した従動レバーで、この従動レバー25は
コネクティングロッド26、前記サブパワーシリンダ3
0を介して前記ピットマンアーム9と連結され、このピ
ットマンアーム9の動きに連動して揺動するように構成
されている。この従動レバー25の他端は前記ドラッグ
リンク3a、ナックルアーム3bを介して前記後側操舵
輪3に連結されている。
【0029】なお、上述した前側操舵輪2と後側操舵輪
3とは、これらの位置関係に対応してそれぞれ最適な比
をもって連動して転舵するように構成されている。ま
た、図示しないが、左、右の前側操舵輪2間、左、右の
後側操舵輪3間はそれぞれ図示しないタイロッドアーム
とタイロッドにより連動するように連結されていること
は勿論である。
3とは、これらの位置関係に対応してそれぞれ最適な比
をもって連動して転舵するように構成されている。ま
た、図示しないが、左、右の前側操舵輪2間、左、右の
後側操舵輪3間はそれぞれ図示しないタイロッドアーム
とタイロッドにより連動するように連結されていること
は勿論である。
【0030】また、この従動レバー25には、後述する
サブパワーシリンダ30、サブコントロールバルブ31
からなるサブユニットの一端部が軸支されている。この
サブユニットの他端部であるピストンロッド30aの先
端部が前記車体シャーシフレームの一部に連結されてい
る。前記サブユニットの一端部寄りの部分には前記コネ
クティングロッド26が後述するバルブ作動機構60に
連結されており、従動レバー25が前記ピットマンアー
ム9の動きに連動して揺動し、後側操舵輪3を転舵制御
することができる。
サブパワーシリンダ30、サブコントロールバルブ31
からなるサブユニットの一端部が軸支されている。この
サブユニットの他端部であるピストンロッド30aの先
端部が前記車体シャーシフレームの一部に連結されてい
る。前記サブユニットの一端部寄りの部分には前記コネ
クティングロッド26が後述するバルブ作動機構60に
連結されており、従動レバー25が前記ピットマンアー
ム9の動きに連動して揺動し、後側操舵輪3を転舵制御
することができる。
【0031】前記サブパワーシリンダ30は、前記ピス
トンロッド30aの先端に設けたピストン30bにより
シリンダ内を仕切ることにより左、右室32a,32b
を有する。これらの左、右室32a,32bに関連する
部分に、図中SC1,SC2を付す。
トンロッド30aの先端に設けたピストン30bにより
シリンダ内を仕切ることにより左、右室32a,32b
を有する。これらの左、右室32a,32bに関連する
部分に、図中SC1,SC2を付す。
【0032】本発明によれば、以上の構造による前2軸
車用の動力舵取装置1において、メインコントロールバ
ルブ15からの流体圧をメインパワーシリンダ6、サブ
パワーシリンダ30に給送するとともに前記メインポン
プ10からの流体圧が何らかの原因で消失したときに前
記メインパワーシリンダ6、サブパワーシリンダ30間
の流路を遮断するシリンダ切換え手段40を設けてい
る。
車用の動力舵取装置1において、メインコントロールバ
ルブ15からの流体圧をメインパワーシリンダ6、サブ
パワーシリンダ30に給送するとともに前記メインポン
プ10からの流体圧が何らかの原因で消失したときに前
記メインパワーシリンダ6、サブパワーシリンダ30間
の流路を遮断するシリンダ切換え手段40を設けてい
る。
【0033】このシリンダ切換え手段40は、前記メイ
ンパワーシリンダ6とサブパワーシリンダ30との間に
配置され、メインポンプ10からの流体圧をパイロット
圧として両シリンダ6,30間の流路を連通、遮断する
スプール41を備える。このシリンダ切換え手段(スプ
ールバルブ)40は、図1、図2に示すように、前記メ
インパワーシリンダ6を構成するステアリングボディ1
6の周囲のデッドスペースを利用して設けている。
ンパワーシリンダ6とサブパワーシリンダ30との間に
配置され、メインポンプ10からの流体圧をパイロット
圧として両シリンダ6,30間の流路を連通、遮断する
スプール41を備える。このシリンダ切換え手段(スプ
ールバルブ)40は、図1、図2に示すように、前記メ
インパワーシリンダ6を構成するステアリングボディ1
6の周囲のデッドスペースを利用して設けている。
【0034】このシリンダ切換え手段40は、前記メイ
ンポンプ10の供給通路53からの流体圧をパイロット
圧として軸線方向に進退動作することにより、サブポン
プ11から前記サブコントロールバルブ31を介して給
送されてくる流体圧を、前記サブパワーシリンダ30の
左、右室32a,32bのいずれか一方に供給するとと
もに、他方を前記サブコントロールバルブ31を介して
タンクTに接続する。
ンポンプ10の供給通路53からの流体圧をパイロット
圧として軸線方向に進退動作することにより、サブポン
プ11から前記サブコントロールバルブ31を介して給
送されてくる流体圧を、前記サブパワーシリンダ30の
左、右室32a,32bのいずれか一方に供給するとと
もに、他方を前記サブコントロールバルブ31を介して
タンクTに接続する。
【0035】これを図4(a),(b)を用いて以下に
説明する。このシリンダ切換え用のスプール41は、こ
れを保持するバルブ孔40aの一端に前記メインポンプ
10からの供給側の流体圧がパイロット圧として導入さ
れ、他端はタンクT側に接続されている。40bはスプ
ール41を一端側に付勢する圧縮コイルばねである。
説明する。このシリンダ切換え用のスプール41は、こ
れを保持するバルブ孔40aの一端に前記メインポンプ
10からの供給側の流体圧がパイロット圧として導入さ
れ、他端はタンクT側に接続されている。40bはスプ
ール41を一端側に付勢する圧縮コイルばねである。
【0036】図中42a,42bは前記メインパワーシ
リンダ6の左、右室6a,6b(C1,C2)に接続す
る通路、43a,43bは前記サブパワーシリンダ30
の左、右室32a,32b(SC1,SC2)に接続す
る通路であり、これらの通路42a,43a、42b,
43bは、図4(a)に示すメインポンプ10の正常運
転状態において連通した状態にあり、これによりサブパ
ワーシリンダ30は、メインポンプ10側の流体圧の大
小と舵取操作量とによって適宜作動し、後側操舵輪3の
転舵制御を補助する。
リンダ6の左、右室6a,6b(C1,C2)に接続す
る通路、43a,43bは前記サブパワーシリンダ30
の左、右室32a,32b(SC1,SC2)に接続す
る通路であり、これらの通路42a,43a、42b,
43bは、図4(a)に示すメインポンプ10の正常運
転状態において連通した状態にあり、これによりサブパ
ワーシリンダ30は、メインポンプ10側の流体圧の大
小と舵取操作量とによって適宜作動し、後側操舵輪3の
転舵制御を補助する。
【0037】前記メインポンプ10からの流体圧(パイ
ロット圧)が所定圧力以上にあるときには、図1、図4
(a)に示すように、前記サブコントロールバルブ31
を介してこのシリンダ切換え手段40に至るサブポンプ
11の供給通路51とタンク13への戻り通路52とを
前記スプール41内に設けた短絡通路45により連通さ
せている。このようにサブポンプ11側の流体圧供給系
が短絡状態にあると、このサブポンプ11側の流体圧供
給系によって前記サブパワーシリンダ30が作動される
ことはない。
ロット圧)が所定圧力以上にあるときには、図1、図4
(a)に示すように、前記サブコントロールバルブ31
を介してこのシリンダ切換え手段40に至るサブポンプ
11の供給通路51とタンク13への戻り通路52とを
前記スプール41内に設けた短絡通路45により連通さ
せている。このようにサブポンプ11側の流体圧供給系
が短絡状態にあると、このサブポンプ11側の流体圧供
給系によって前記サブパワーシリンダ30が作動される
ことはない。
【0038】一方、メインポンプ10からの流体圧が何
らかの原因によってなくなったときには、スプール41
は図4(b)に示すようにメインポンプ10側からのパ
イロット圧が消失するために右側に動き、メインパワー
シリンダ6とサブパワーシリンダ30との間の連通を遮
断する。このときには、左、右室32a,32bに至る
前記通路43a,44a、43b,44bは連通状態に
あり、前記サブポンプ11からの流体圧がサブコントロ
ールバルブ31、シリンダ切換え手段40を介して供給
され、サブパワーシリンダ30による操舵補助力を後側
操舵輪3に伝達することができる。
らかの原因によってなくなったときには、スプール41
は図4(b)に示すようにメインポンプ10側からのパ
イロット圧が消失するために右側に動き、メインパワー
シリンダ6とサブパワーシリンダ30との間の連通を遮
断する。このときには、左、右室32a,32bに至る
前記通路43a,44a、43b,44bは連通状態に
あり、前記サブポンプ11からの流体圧がサブコントロ
ールバルブ31、シリンダ切換え手段40を介して供給
され、サブパワーシリンダ30による操舵補助力を後側
操舵輪3に伝達することができる。
【0039】本発明によれば、前記サブポンプ11から
前記サブコントロールバルブ31に至る流体圧供給通路
51とこのサブコントロールバルブ31からタンク13
への戻り通路52との間に、前記メインポンプ10から
の流体圧供給通路53中の流体圧をパイロット圧とし、
前記供給通路51から戻り通路52への流体圧の流れを
許容するパイロット式のチェック弁50を設けている。
前記サブコントロールバルブ31に至る流体圧供給通路
51とこのサブコントロールバルブ31からタンク13
への戻り通路52との間に、前記メインポンプ10から
の流体圧供給通路53中の流体圧をパイロット圧とし、
前記供給通路51から戻り通路52への流体圧の流れを
許容するパイロット式のチェック弁50を設けている。
【0040】図1中55はメインポンプ10の供給通路
53とメインコントロールバルブ15からタンク12へ
の戻り通路54との間に設けたチェック弁である。ま
た、図1中56はサブポンプ11側の供給通路51と戻
り通路52との間のチェック弁である。前記サブパワー
シリンダ30の左、右室32a,32bは、前記メイン
パワーシリンダ6の左、右室6a,6bと前記シリンダ
切換え手段40を介してそれぞれ連通するように接続さ
れている。
53とメインコントロールバルブ15からタンク12へ
の戻り通路54との間に設けたチェック弁である。ま
た、図1中56はサブポンプ11側の供給通路51と戻
り通路52との間のチェック弁である。前記サブパワー
シリンダ30の左、右室32a,32bは、前記メイン
パワーシリンダ6の左、右室6a,6bと前記シリンダ
切換え手段40を介してそれぞれ連通するように接続さ
れている。
【0041】このような構成において、エンジン駆動式
のメインポンプ10が正常に駆動しているときには、こ
のメインポンプ10からの流体圧をメインコントロール
バルブ15に給送する。そして、このメインコントロー
ルバルブ15から舵取ハンドル4の舵取操作に伴ってメ
インパワーシリンダ6、サブパワーシリンダ30に流体
圧が給送されることにより、前、後の操舵輪2,3は所
要の操舵補助力で補助されて操舵される。
のメインポンプ10が正常に駆動しているときには、こ
のメインポンプ10からの流体圧をメインコントロール
バルブ15に給送する。そして、このメインコントロー
ルバルブ15から舵取ハンドル4の舵取操作に伴ってメ
インパワーシリンダ6、サブパワーシリンダ30に流体
圧が給送されることにより、前、後の操舵輪2,3は所
要の操舵補助力で補助されて操舵される。
【0042】このとき、前記シリンダ切換え手段40
は、メインコントロールバルブ15からの流体圧が導入
されているメインパワーシリンダ6とサブパワーシリン
ダ30とを連通状態とし、それぞれのパワーシリンダ
6,30による操舵補助力で前、後の操舵輪2,3を適
宜転舵制御することができる。
は、メインコントロールバルブ15からの流体圧が導入
されているメインパワーシリンダ6とサブパワーシリン
ダ30とを連通状態とし、それぞれのパワーシリンダ
6,30による操舵補助力で前、後の操舵輪2,3を適
宜転舵制御することができる。
【0043】また、サブポンプ11からの流体圧は、サ
ブコントロールバルブ31に至る流体圧供給通路51と
サブコントロールバルブ31からタンク13への戻り通
路52との間に設けたチェック弁50が、前記メインポ
ンプ10からメインコントロールバルブ15に至る流体
圧供給通路53中の流体圧をパイロット圧として開動作
することによりタンク13側に還流し、このサブポンプ
11はいわゆる無負荷運転状態となる。
ブコントロールバルブ31に至る流体圧供給通路51と
サブコントロールバルブ31からタンク13への戻り通
路52との間に設けたチェック弁50が、前記メインポ
ンプ10からメインコントロールバルブ15に至る流体
圧供給通路53中の流体圧をパイロット圧として開動作
することによりタンク13側に還流し、このサブポンプ
11はいわゆる無負荷運転状態となる。
【0044】一方、エンジン駆動式のメインポンプ10
が故障したり、このポンプ10からの流体圧給送用配管
等が損傷したりしたときには、前記チェック弁50が閉
じられ、サブポンプ11をサブコントロールバルブ31
に接続する。また、前記シリンダ切換え手段40は、前
記サブパワーシリンダ30をメインパワーシリンダ6か
ら切り離すとともに、前記サブコントロールバルブ31
をサブパワーシリンダ30に接続する。
が故障したり、このポンプ10からの流体圧給送用配管
等が損傷したりしたときには、前記チェック弁50が閉
じられ、サブポンプ11をサブコントロールバルブ31
に接続する。また、前記シリンダ切換え手段40は、前
記サブパワーシリンダ30をメインパワーシリンダ6か
ら切り離すとともに、前記サブコントロールバルブ31
をサブパワーシリンダ30に接続する。
【0045】そして、このサブポンプ11からサブコン
トロールバルブ31を介して給送される流体圧をサブパ
ワーシリンダ30の左、右室32a,32bに供給する
ことにより、後側操舵輪3を転舵制御することができ
る。また、舵取ハンドル3の舵取操作やこの後側操舵輪
3の転舵動作に伴って前側操舵輪2も転舵され、所要の
操舵を行える。
トロールバルブ31を介して給送される流体圧をサブパ
ワーシリンダ30の左、右室32a,32bに供給する
ことにより、後側操舵輪3を転舵制御することができ
る。また、舵取ハンドル3の舵取操作やこの後側操舵輪
3の転舵動作に伴って前側操舵輪2も転舵され、所要の
操舵を行える。
【0046】また、上述した構造によれば、前記シリン
ダ切換え手段40を構成するスプールバルブを、図1、
図2に示すように、前側操舵輪2を転舵させるための前
側パワーシリンダ6を備えたステアリング本体部5にお
いて、ステアリングボディ16の周方向の一部を利用し
て付設している。このような構成によっても、インテグ
ラルタイプのステアリング本体部5において、周囲にデ
ッドスペースが生じているボディ16の回りを有効に利
用して前記シリンダ切換え手段40を付設することがで
きるから、動力舵取装置の構成部品数の削減や各部の配
管などの省略を図り、装置全体の小型化やコスト低減が
図れるという利点がある。
ダ切換え手段40を構成するスプールバルブを、図1、
図2に示すように、前側操舵輪2を転舵させるための前
側パワーシリンダ6を備えたステアリング本体部5にお
いて、ステアリングボディ16の周方向の一部を利用し
て付設している。このような構成によっても、インテグ
ラルタイプのステアリング本体部5において、周囲にデ
ッドスペースが生じているボディ16の回りを有効に利
用して前記シリンダ切換え手段40を付設することがで
きるから、動力舵取装置の構成部品数の削減や各部の配
管などの省略を図り、装置全体の小型化やコスト低減が
図れるという利点がある。
【0047】換言すれば、パワーステアリング本体部5
においてデッドスペースであった部分の有効利用が可能
となり、装置の小型化が図れるとともに、装置全体の構
成部品数も少なくなり、製造コスト、組立コストを含め
たコスト低減を図ることができる。
においてデッドスペースであった部分の有効利用が可能
となり、装置の小型化が図れるとともに、装置全体の構
成部品数も少なくなり、製造コスト、組立コストを含め
たコスト低減を図ることができる。
【0048】したがって、上述した構造による動力舵取
装置1においては、たとえ一方の流体圧供給源(メイン
ポンプ10、流体圧給送路など)がポンプ10の故障や
給送路の破損などによって故障したとしても、他方の流
体圧供給源(サブポンプ11)からの流体圧をシリンダ
切換え手段40を利用して供給することによって、前、
後いずれかの操舵輪2,3を、舵取ハンドル4への操舵
要求に応じて、適切に転舵制御することができる。
装置1においては、たとえ一方の流体圧供給源(メイン
ポンプ10、流体圧給送路など)がポンプ10の故障や
給送路の破損などによって故障したとしても、他方の流
体圧供給源(サブポンプ11)からの流体圧をシリンダ
切換え手段40を利用して供給することによって、前、
後いずれかの操舵輪2,3を、舵取ハンドル4への操舵
要求に応じて、適切に転舵制御することができる。
【0049】また、上述した動力舵取装置1では、二個
のポンプ10,11と一個の流路切換え用コントロール
バルブ15、前側、後側操舵輪2,3を転舵させる際の
操舵補助力を得るメインパワーシリンダ6とサブパワー
シリンダ30とによって構成した二系統のパワーアシス
ト系を、単純なパイロット式のチェック弁50とシリン
ダ切換え手段40とによって簡単に切り替えて使用する
ことができ、構成部品数が少なく、構造も簡単で、コス
ト低減も図れるのである。また、流路切換え用コントロ
ールバルブ15が一個であるから、従来のように二個の
コントロールバルブを並べて配設する際に必要であった
面倒な中立位置での位置合わせという問題もない。
のポンプ10,11と一個の流路切換え用コントロール
バルブ15、前側、後側操舵輪2,3を転舵させる際の
操舵補助力を得るメインパワーシリンダ6とサブパワー
シリンダ30とによって構成した二系統のパワーアシス
ト系を、単純なパイロット式のチェック弁50とシリン
ダ切換え手段40とによって簡単に切り替えて使用する
ことができ、構成部品数が少なく、構造も簡単で、コス
ト低減も図れるのである。また、流路切換え用コントロ
ールバルブ15が一個であるから、従来のように二個の
コントロールバルブを並べて配設する際に必要であった
面倒な中立位置での位置合わせという問題もない。
【0050】図1、図3において符号61は前記サブコ
ントロールバルブ31を構成するスプールで、前記サブ
パワーシリンダ30の軸線方向に一体的に設けたバルブ
ボディ31a内で軸線方向に進退動作することにより、
前記サブパワーシリンダ30の左、右室32a,32b
のいずれかにサブポンプ11からの流体圧を給送し、他
方をタンク13に接続するように構成されている。
ントロールバルブ31を構成するスプールで、前記サブ
パワーシリンダ30の軸線方向に一体的に設けたバルブ
ボディ31a内で軸線方向に進退動作することにより、
前記サブパワーシリンダ30の左、右室32a,32b
のいずれかにサブポンプ11からの流体圧を給送し、他
方をタンク13に接続するように構成されている。
【0051】62は前記スプール61を舵取ハンドル4
の操舵状況に応じて進退動作させるための作動ロッド、
63は前記コネクティングロッド26を介して作動ロッ
ド62を動作させるためのボール部を有する作動ピンで
ある。65はこれら作動ロッド62、スプール61を中
立位置に復帰させるための復帰機構である。これらによ
って、前記サブコントロールバルブ31を舵取操作に応
じて作動させるバルブ作動機構60が構成されている。
の操舵状況に応じて進退動作させるための作動ロッド、
63は前記コネクティングロッド26を介して作動ロッ
ド62を動作させるためのボール部を有する作動ピンで
ある。65はこれら作動ロッド62、スプール61を中
立位置に復帰させるための復帰機構である。これらによ
って、前記サブコントロールバルブ31を舵取操作に応
じて作動させるバルブ作動機構60が構成されている。
【0052】以上の構造による動力舵取装置1において
は、たとえ一方の流体圧供給源(メインポンプ10、流
体圧給送路など)がポンプ10の故障や給送路の破損な
どによって故障したとしても、他方の流体圧供給源(サ
ブポンプ11)からの流体圧をサブコントロールバルブ
31を介してサブパワーシリンダ30に供給することに
よって、前、後いずれかの操舵輪2,3を、舵取ハンド
ル4への操舵要求に応じて、適切に転舵制御することが
できる。
は、たとえ一方の流体圧供給源(メインポンプ10、流
体圧給送路など)がポンプ10の故障や給送路の破損な
どによって故障したとしても、他方の流体圧供給源(サ
ブポンプ11)からの流体圧をサブコントロールバルブ
31を介してサブパワーシリンダ30に供給することに
よって、前、後いずれかの操舵輪2,3を、舵取ハンド
ル4への操舵要求に応じて、適切に転舵制御することが
できる。
【0053】また、上述した動力舵取装置1では、二個
のポンプ10,11とそれぞれの流路切換え用としての
メイン、サブコントロールバルブ15,31、前側、後
側操舵輪2,3を転舵させる際の操舵補助力を得るメイ
ンアクチュエータ(メインパワーシリンダ6とサブパワ
ーシリンダ30)、サブアクチュエータ(サブパワーシ
リンダ30)によって構成した二系統のパワーアシスト
系を、シリンダ切換え手段40と単純なパイロット式の
チェック弁50とを利用して簡単に切り替えて使用する
ことができる。そして、装置全体の必要最小限の構成部
品数によって、構造も簡単で、コスト低減も図れるので
ある。
のポンプ10,11とそれぞれの流路切換え用としての
メイン、サブコントロールバルブ15,31、前側、後
側操舵輪2,3を転舵させる際の操舵補助力を得るメイ
ンアクチュエータ(メインパワーシリンダ6とサブパワ
ーシリンダ30)、サブアクチュエータ(サブパワーシ
リンダ30)によって構成した二系統のパワーアシスト
系を、シリンダ切換え手段40と単純なパイロット式の
チェック弁50とを利用して簡単に切り替えて使用する
ことができる。そして、装置全体の必要最小限の構成部
品数によって、構造も簡単で、コスト低減も図れるので
ある。
【0054】また、流路切換え用としてのメイン、サブ
コントロールバルブ15,31がそれぞれ独立して構成
されているから、従来のように二個のコントロールバル
ブを軸線方向に並べて配設する際に必要であった面倒な
中立位置での位置合わせという問題もない。すなわち、
各コントロールバルブ15,31をそれぞれ中立位置で
位置合わせし、その状態でピットマンアーム9、コネク
ティングロッド26を介して機械的に連結すればよい。
コントロールバルブ15,31がそれぞれ独立して構成
されているから、従来のように二個のコントロールバル
ブを軸線方向に並べて配設する際に必要であった面倒な
中立位置での位置合わせという問題もない。すなわち、
各コントロールバルブ15,31をそれぞれ中立位置で
位置合わせし、その状態でピットマンアーム9、コネク
ティングロッド26を介して機械的に連結すればよい。
【0055】図6において符号70で示すものは前側操
舵輪2に至る舵取操作力伝達系であるドラッグリンク2
aの途中に設けた遊び発生機構である。この遊び発生機
構70は、前述したようにメインポンプ10側の流体圧
の供給が何らかの原因でなくなったときに、コネクティ
ングロッド26を介してサブコントロールバルブ31を
舵取ハンドル4の操舵開始時に円滑に作動できるように
するものである。このようにすれば、サブパワーシリン
ダ30による後側操舵輪3への操舵補助力を確実に得る
ことができる。
舵輪2に至る舵取操作力伝達系であるドラッグリンク2
aの途中に設けた遊び発生機構である。この遊び発生機
構70は、前述したようにメインポンプ10側の流体圧
の供給が何らかの原因でなくなったときに、コネクティ
ングロッド26を介してサブコントロールバルブ31を
舵取ハンドル4の操舵開始時に円滑に作動できるように
するものである。このようにすれば、サブパワーシリン
ダ30による後側操舵輪3への操舵補助力を確実に得る
ことができる。
【0056】このような遊び発生機構70は、図5
(a),(b)に示すように、前記ドラッグリング2a
を構成する第1のロッド70aと第2のロッド70bと
の間に設けた摺動部71をテーパピン72で選択的に結
合することにより構成している。73はテーパピン72
を係合するテーパ穴、74はこのテーパピン72を抜け
方向に付勢する圧縮ばねである。また、このテーパピン
72の一端には、前記メインポンプ10からの流体圧
(図中、MPを付す)が導かれ、前記圧縮ばね74の付
勢力に抗してテーパピン72をテーパ穴73の遊びがな
い状態で結合するように構成されている。
(a),(b)に示すように、前記ドラッグリング2a
を構成する第1のロッド70aと第2のロッド70bと
の間に設けた摺動部71をテーパピン72で選択的に結
合することにより構成している。73はテーパピン72
を係合するテーパ穴、74はこのテーパピン72を抜け
方向に付勢する圧縮ばねである。また、このテーパピン
72の一端には、前記メインポンプ10からの流体圧
(図中、MPを付す)が導かれ、前記圧縮ばね74の付
勢力に抗してテーパピン72をテーパ穴73の遊びがな
い状態で結合するように構成されている。
【0057】したがって、前記メインポンプ10からの
流体圧が供給されている通常時には、図5(a)に示す
ように、ドラッグリング2aには遊びはなく、舵取ハン
ドル4の舵取操作に応じて前側操舵輪2を転舵すること
ができる。一方、メインポンプ10からの流体圧が消失
したときには、同図(b)に示すようにテーパピン72
がテーパ穴73から圧縮ばね74の付勢力で抜け出し、
その結果ドラッグリング2aの動きに遊びが生じる。こ
のばね74側にはタンク圧Tを導いている。
流体圧が供給されている通常時には、図5(a)に示す
ように、ドラッグリング2aには遊びはなく、舵取ハン
ドル4の舵取操作に応じて前側操舵輪2を転舵すること
ができる。一方、メインポンプ10からの流体圧が消失
したときには、同図(b)に示すようにテーパピン72
がテーパ穴73から圧縮ばね74の付勢力で抜け出し、
その結果ドラッグリング2aの動きに遊びが生じる。こ
のばね74側にはタンク圧Tを導いている。
【0058】すると、舵取ハンドル4の舵取操作に伴っ
て伝達される操舵力が、前側操舵輪2に伝達する以前に
遊びの存在によって、前記サブコントロールバルブ31
が作動し、サブパワーシリンダ30の作動により後側操
舵輪3が操舵補助力を受けて転舵する。上述した遊び発
生機構70による遊びは、上述したサブコントロールバ
ルブ31が作動するに必要な最小限の隙間であればよ
い。
て伝達される操舵力が、前側操舵輪2に伝達する以前に
遊びの存在によって、前記サブコントロールバルブ31
が作動し、サブパワーシリンダ30の作動により後側操
舵輪3が操舵補助力を受けて転舵する。上述した遊び発
生機構70による遊びは、上述したサブコントロールバ
ルブ31が作動するに必要な最小限の隙間であればよ
い。
【0059】なお、本発明は上述した実施の形態で説明
した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることはいうまでもない。たとえば前側操
舵輪2を転舵制御するための動力舵取装置1を作動させ
る油圧源を自動車用エンジンによって駆動されるポンプ
10によって構成し、補助用のパワーシリンダへの油圧
を自動車の車軸または電動モータの回転によって駆動さ
れるポンプ11で構成しているが、これに限らない。特
に、補助用のパワーシリンダ(サブパワーシリンダ3
0)への油圧源となるサブポンプ11としては、上述し
たような車軸駆動方式や電動モータなどによる電動駆動
式のものに限らず、エンジン以外の適宜の駆動源で駆動
できるものであればよい。
した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることはいうまでもない。たとえば前側操
舵輪2を転舵制御するための動力舵取装置1を作動させ
る油圧源を自動車用エンジンによって駆動されるポンプ
10によって構成し、補助用のパワーシリンダへの油圧
を自動車の車軸または電動モータの回転によって駆動さ
れるポンプ11で構成しているが、これに限らない。特
に、補助用のパワーシリンダ(サブパワーシリンダ3
0)への油圧源となるサブポンプ11としては、上述し
たような車軸駆動方式や電動モータなどによる電動駆動
式のものに限らず、エンジン以外の適宜の駆動源で駆動
できるものであればよい。
【0060】また、上述した実施の形態では、パワース
テアリング本体部5をボールねじ式である場合を説明し
たが、本発明はこれに限らず、ラックピニオン式やその
他のタイプのパワーステアリング構造のものであっても
よい。
テアリング本体部5をボールねじ式である場合を説明し
たが、本発明はこれに限らず、ラックピニオン式やその
他のタイプのパワーステアリング構造のものであっても
よい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る動力舵
取装置によれば、エンジン駆動式のメインポンプが故障
したり、このポンプからの流体圧給送用配管等が損傷し
たりしたときには、サブポンプの流体圧給送系に設けた
パイロット式のチェック弁が閉じられ、サブポンプをサ
ブコントロールバルブに接続するとともに、メインパワ
ーシリンダとサブパワーシリンダとの間の流路を遮断す
ることにより、このサブポンプからサブコントロールバ
ルブを介して給送される流体圧をサブパワーシリンダに
供給し、後側操舵輪に操舵補助力を与えて転舵制御する
ことができる。また、舵取ハンドルの舵取操作やこの後
側操舵輪の転舵動作に伴って前側操舵輪も転舵し、所要
の操舵を行える。
取装置によれば、エンジン駆動式のメインポンプが故障
したり、このポンプからの流体圧給送用配管等が損傷し
たりしたときには、サブポンプの流体圧給送系に設けた
パイロット式のチェック弁が閉じられ、サブポンプをサ
ブコントロールバルブに接続するとともに、メインパワ
ーシリンダとサブパワーシリンダとの間の流路を遮断す
ることにより、このサブポンプからサブコントロールバ
ルブを介して給送される流体圧をサブパワーシリンダに
供給し、後側操舵輪に操舵補助力を与えて転舵制御する
ことができる。また、舵取ハンドルの舵取操作やこの後
側操舵輪の転舵動作に伴って前側操舵輪も転舵し、所要
の操舵を行える。
【0062】そして、このような本発明に係る動力舵取
装置によれば、二個のポンプと二個の流路切換え用コン
トロールバルブ、前側、後側操舵輪を転舵させる際の操
舵補助力を得るメインアクチュエータ(メインパワーシ
リンダとサブパワーシリンダ)、サブアクチュエータ
(サブパワーシリンダ)によって構成した二系統のパワ
ーアシスト系を、簡単なスプールバルブ等によるシリン
ダ切換え手段と単純なパイロット式のチェック弁を用い
るだけで、簡単に切り替えて使用することができ、構成
部品数が少なく構造も簡単で、コスト低減も図れるとい
う利点がある。
装置によれば、二個のポンプと二個の流路切換え用コン
トロールバルブ、前側、後側操舵輪を転舵させる際の操
舵補助力を得るメインアクチュエータ(メインパワーシ
リンダとサブパワーシリンダ)、サブアクチュエータ
(サブパワーシリンダ)によって構成した二系統のパワ
ーアシスト系を、簡単なスプールバルブ等によるシリン
ダ切換え手段と単純なパイロット式のチェック弁を用い
るだけで、簡単に切り替えて使用することができ、構成
部品数が少なく構造も簡単で、コスト低減も図れるとい
う利点がある。
【0063】また、本発明によれば、エンジン駆動式の
メインポンプが正常に駆動しているときには、このメイ
ンポンプからの流体圧をメインコントロールバルブに給
送し、このメインコントロールバルブから舵取ハンドル
の舵取操作に伴ってメインパワーシリンダ、サブパワー
シリンダに流体圧が給送されることにより、前、後の操
舵輪を所要の操舵補助力で補助されて操舵することがで
きる。
メインポンプが正常に駆動しているときには、このメイ
ンポンプからの流体圧をメインコントロールバルブに給
送し、このメインコントロールバルブから舵取ハンドル
の舵取操作に伴ってメインパワーシリンダ、サブパワー
シリンダに流体圧が給送されることにより、前、後の操
舵輪を所要の操舵補助力で補助されて操舵することがで
きる。
【0064】このとき、エンジン以外(たとえば車軸回
転や電動モータ)で駆動されるサブポンプはタンク側に
短絡された状態となっており、このサブポンプはいわゆ
る無負荷運転状態となっており、エネルギ効率の面で優
れている。
転や電動モータ)で駆動されるサブポンプはタンク側に
短絡された状態となっており、このサブポンプはいわゆ
る無負荷運転状態となっており、エネルギ効率の面で優
れている。
【図1】 本発明に係る動力舵取装置の一つの実施の形
態を示し、前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵
制御する際のシステム全体の概要を説明するための概略
構成図である。
態を示し、前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を転舵
制御する際のシステム全体の概要を説明するための概略
構成図である。
【図2】 図1におけるメインコントロールバルブとメ
インパワーシリンダとを備えたステアリング本体部の概
要を示す要部断面図である。
インパワーシリンダとを備えたステアリング本体部の概
要を示す要部断面図である。
【図3】 図1におけるサブコントロールバルブとサブ
パワーシリンダとからなる後側操舵輪のステアリング本
体部の概要を示す要部断面図である。
パワーシリンダとからなる後側操舵輪のステアリング本
体部の概要を示す要部断面図である。
【図4】 図1におけるシリンダ切換え手段を示す拡大
断面図であって、(a)は正常動作時の状態を示す図、
(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態を示
す図である。
断面図であって、(a)は正常動作時の状態を示す図、
(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態を示
す図である。
【図5】 舵取操作力伝達系に付設する遊び発生機構を
拡大した図であって、(a)は正常動作時の状態を示す
図、(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態
を示す図である。
拡大した図であって、(a)は正常動作時の状態を示す
図、(b)はメインポンプ側に故障が生じたときの状態
を示す図である。
【図6】 本発明に係る動力舵取装置を適用する前2軸
車における操舵系の一部の構成部品を説明するための概
略図である。
車における操舵系の一部の構成部品を説明するための概
略図である。
1…前2軸車用の動力舵取装置、2…前側操舵輪(前側
操向車輪)、3…後側操舵輪(後側操向車輪)、4…舵
取ハンドル、4a…ステアリングシャフト、5…ステア
リング本体部、6…メインパワーシリンダ、6a,6b
…左、右室(C1,C2)、7…入力軸(スタブシャフ
ト)、8…セクタギア、9…ピットマンアーム、10…
エンジン駆動式のメインポンプ(MP)、11…エンジ
ン以外の駆動式のサブポンプ(SP)、12,13…タ
ンク(T)、15…流路切換え用のメインコントロール
バルブ、16…ステアリングボディ、17…バルブハウ
ジング、18…ピストン、19…ボールねじ機構、20
…ウォームシャフト、25…従動レバー、26…コネク
ティングロッド、30…サブパワーシリンダ、31…サ
ブコントロールバルブ、32a,32b…左、右室(S
C1,SC2)、40…シリンダ切換え手段(スプール
バルブ)、41…スプール、50…パイロット式チェッ
ク弁、51…流体圧供給通路、52…戻り通路、53…
流体圧供給通路、54…戻り通路、60…バルブ作動機
構、61…スプール、62…作動ロッド、63…作動ピ
ン、65…中立位置復帰機構、70…遊び発生機構。
操向車輪)、3…後側操舵輪(後側操向車輪)、4…舵
取ハンドル、4a…ステアリングシャフト、5…ステア
リング本体部、6…メインパワーシリンダ、6a,6b
…左、右室(C1,C2)、7…入力軸(スタブシャフ
ト)、8…セクタギア、9…ピットマンアーム、10…
エンジン駆動式のメインポンプ(MP)、11…エンジ
ン以外の駆動式のサブポンプ(SP)、12,13…タ
ンク(T)、15…流路切換え用のメインコントロール
バルブ、16…ステアリングボディ、17…バルブハウ
ジング、18…ピストン、19…ボールねじ機構、20
…ウォームシャフト、25…従動レバー、26…コネク
ティングロッド、30…サブパワーシリンダ、31…サ
ブコントロールバルブ、32a,32b…左、右室(S
C1,SC2)、40…シリンダ切換え手段(スプール
バルブ)、41…スプール、50…パイロット式チェッ
ク弁、51…流体圧供給通路、52…戻り通路、53…
流体圧供給通路、54…戻り通路、60…バルブ作動機
構、61…スプール、62…作動ロッド、63…作動ピ
ン、65…中立位置復帰機構、70…遊び発生機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D033 EB03 EB05 ED05 ED08 ED10 MA01 3D034 CA10 CB06 CC01 CC06 CC07 CC08 CC14 CD16 CD20 CE03 CE08 CE12
Claims (3)
- 【請求項1】 前2軸車の前、後各一対をなす操舵輪を
転舵させるための動力舵取装置であって、 車輌のエンジンで駆動されるメインポンプと、 前記エンジン以外の駆動手段により駆動されるサブポン
プと、 舵取ハンドルへの舵取操作により前記メインポンプから
の流体圧の流路切換えを行うメインコントロールバルブ
と、 このメインコントロールバルブで切換えられた流体圧に
よって得られる操舵補助力により前側の操舵輪を転舵制
御するメインパワーシリンダと、 このメインパワーシリンダからの操舵力伝達系の一部に
連動するように設けられ前記サブポンプからの流体圧の
流路切換えを行うサブコントロールバルブと、 前記メインコントロールバルブ、サブコントロールバル
ブで切換えられた流体圧によって得られる操舵補助力に
より後側の操舵輪を転舵制御するサブパワーシリンダと
を備え、 前記メインコントロールバルブからの流体圧を前記メイ
ンパワーシリンダ、サブパワーシリンダに給送するとと
もに前記メインポンプからの流体圧が消失したときに前
記メインパワーシリンダ、サブパワーシリンダ間の流路
を遮断するシリンダ切換え手段と、 前記サブポンプから前記サブコントロールバルブに至る
流体圧供給通路と前記サブコントロールバルブからタン
クへの戻り通路との間に、前記メインポンプからの流体
圧供給通路中の流体圧をパイロット圧とし、前記戻り通
路から供給通路への流体圧の流れを許容するパイロット
式のチェック弁を設けたことを特徴とする動力舵取装
置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の動力舵取装置におい
て、 前記シリンダ切換え手段は、前記メインパワーシリンダ
と前記サブパワーシリンダとの間に配置され、前記メイ
ンポンプからの流体圧をパイロット圧として前記両シリ
ンダ間の流路を連通、遮断するように構成されているこ
とを特徴とする動力舵取装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の動力舵
取装置において、 前記メインパワーシリンダから前側操舵輪を転舵制御す
るための舵取操作力伝達系の途中に遊び発生機構を設け
たことを特徴とする動力舵取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11098175A JP2000289632A (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | 動力舵取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11098175A JP2000289632A (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | 動力舵取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000289632A true JP2000289632A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14212715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11098175A Pending JP2000289632A (ja) | 1999-04-05 | 1999-04-05 | 動力舵取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000289632A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1574418A1 (en) | 2004-03-11 | 2005-09-14 | Isuzu Motors Limited | Power steering system for a vehicle |
JP2006233507A (ja) * | 2005-02-23 | 2006-09-07 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用ドアロック装置 |
CN112663461A (zh) * | 2019-10-15 | 2021-04-16 | 维特根有限公司 | 自推进式建筑机械 |
CN113511261A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-19 | 一汽解放汽车有限公司 | 双前轴转向系统及设有该双前轴转向系统的车辆 |
-
1999
- 1999-04-05 JP JP11098175A patent/JP2000289632A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1574418A1 (en) | 2004-03-11 | 2005-09-14 | Isuzu Motors Limited | Power steering system for a vehicle |
JP2006233507A (ja) * | 2005-02-23 | 2006-09-07 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用ドアロック装置 |
JP4618493B2 (ja) * | 2005-02-23 | 2011-01-26 | アイシン精機株式会社 | 車両用ドアロック装置 |
CN112663461A (zh) * | 2019-10-15 | 2021-04-16 | 维特根有限公司 | 自推进式建筑机械 |
US11396324B2 (en) | 2019-10-15 | 2022-07-26 | Wirtgen Gmbh | Self-propelled construction machine |
CN112663461B (zh) * | 2019-10-15 | 2022-09-20 | 维特根有限公司 | 自推进式建筑机械 |
CN113511261A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-19 | 一汽解放汽车有限公司 | 双前轴转向系统及设有该双前轴转向系统的车辆 |
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