JP2009136225A - 容器詰コーヒー飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器詰コーヒーとしてのコーヒー感を、ヘスペリジン類を高濃度に含有した場合においても維持しつつ、かつヘスペリジン類の減少が抑制された容器詰コーヒー飲料を提供する。
【解決手段】(A)クロロゲン酸類濃度が0.04〜0.15質量%であり、かつ(B)ヘスペリジン類濃度が0.01〜0.3質量%である加熱殺菌処理を施した容器詰コーヒー飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰コーヒー飲料に関する。
食品中に含まれる種々の成分の生理機能について、関心が高まっている。生理機能を有する素材の一つとして、フラボノイド類が挙げられる。フラボノイド類は、植物性食品中に含まれ、例えば血圧降下作用、脂質代謝改善作用、アレルギー抑制作用等が知られている(特許文献1〜4)。
特許文献5には、コーヒー粉のほかに乾燥したアロエと緑茶の粉又は細片とともに陳皮の粉又は細片を配合したコーヒーパック飲料の開示がある。しかしながら、当該飲料は粉末状態で提供されるものであり、抽出後は直ちに使用されることから、容器詰飲料として保存されることを想定したものではない。また、特許文献6には、コーヒーの濃縮飲料が記載されているが、飲むときに10倍以上に水で希釈するものであり、容器からそのまま飲むことを目的とした本願の容器詰飲料とは異なるものである。
特開平8-283154号公報 特開2001-240539号公報 特開2002-47196号公報 特開2005-225847号公報 特開2004-350591号公報 特開2004-350592号公報
本発明者は、生理効果上有益なヘスペリジン類を含有する容器詰コーヒー飲料を製造する方法に関し検討を行ってきた。
コーヒー中に多く含まれるクロロゲン酸類は広く抗酸化剤として知られており、その意味からもコーヒー組成物中におけるヘスペリジン類の安定性は、単なる水溶液中における安定性よりも高まるものと推測していた。
その予測に基づきヘスペリジン類を配合したコーヒー飲料の製造検討を実施したところ、意外にもコーヒー飲料中のクロロゲン酸類濃度が高い場合に、高温保存時におけるヘスペリジン類の劣化を促進することが見出された。
このことは本来抗酸化剤として有効に働くはずのクロロゲン酸類がコーヒー飲料組成物中においてはヘスペリジン類に対して悪影響を与えることを意味する。本発明はコーヒー感をできるだけ高め且つヘスペリジン類の安定性が高温保存下においても保たれるコーヒー飲料組成物の処方に関する。
従って本発明の目的は、ヘスペリジン類を高濃度に含有し、コーヒー感を維持しつつ、かつヘスペリジン類の減少が抑制された容器詰コーヒー飲料を提供することにある。
すなわち、本発明は、
(A)クロロゲン酸類濃度が0.04〜0.15質量%であり、かつ
(B)ヘスペリジン類濃度が0.01〜0.3質量%
である加熱殺菌処理を施した容器詰コーヒー飲料を提供するものである。
本発明により、高濃度のヘスペリジン類を安定に含有した容器詰コーヒー飲料が得られる。
本発明でヘスペリジン類とは、ヘスペレチンをアグリコンとするフラバノン配糖体、並びにこれらの誘導体、これらの糖付加物、及びこれらの酵素処理物を含む。また、これらの2種以上の混合物を含む。
具体的には、ヘスペリジン、ネオヘスペリジン、メチルヘスペリジンが挙げられ、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、ヘスペリジナーゼ処理したヘスペリジン、これらの糖付加物であるヘスペリジン類が好ましい。特に、風味、水への溶解性の点から、水溶性ヘスペリジンが好ましく、特に上記ヘスペリジン類の糖付加物、例えば、ヘスペリジンのグルコース付加物(製品名:αG−ヘスペリジンPA−T、東洋精糖製)を用いるのが好ましい。
本発明の容器詰飲料中には、ヘスペリジン類を、0.01〜0.3質量%、好ましくは0.015〜0.25質量%、さらに好ましくは0.08〜0.2質量%含有する。ヘスペリジン類含量がこの範囲にあると、多量のヘスペリジン類を容易に取り易く、コーヒー飲料としての風味上の違和感を与えにくい。本発明において、ヘスペリジン類の含有量は、高速液体クロマトグラフィーを用いて、測定することができる(「食品の変色の化学」木村進ら編著、光琳、平成7年)。特に、ヘスペリジン類の含有量は、論文記載の方法で測定できる(Kometani ら、Biosci. Biotech. Biochem.,58(11),1990,1994年)。
本発明の容器詰コーヒー飲料のpHは4.1〜6.5が好ましい。pH6.5を超えると殺菌処理後のヘスペリジン類の残存量が急激に下がってしまう。またpH4.1未満ではヘスペリジン類の残存量は多いものの、コーヒー飲料としては異味を呈してしまい好ましくない。4.3〜6.4がより好ましく、4.5〜6.3が更に好ましく、4.7〜5.6が最も好ましい。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、ヘスペリジン類の安定性の観点から、クロロゲン酸類を0.04〜0.15質量%含有するが、好ましくは0.05〜0.12質量%、より好ましくは0.06〜0.11質量%含有する。当該クロロゲン酸類としては(A1)モノカフェオイルキナ酸、(A2)フェルラキナ酸、及び(A)ジカフェオイルキナ酸が含まれる。。ここで(A1)モノカフェオイルキナ酸としては3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。また(A2)フェルラキナ酸としては、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。(A)ジカフェオイルキナ酸としては3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。当該クロロゲン酸類の含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定することができる。分析条件は、実施例に記載の方法による。
本発明で用いられる焙煎コーヒー豆から得られるコーヒー抽出物は、コーヒー豆からの抽出物、インスタントコーヒーの水溶液、液体コーヒーエキスなどから調製することができる。
本発明におけるコーヒー抽出物を得るのに用いるコーヒー豆の種類は、特に限定されないが、例えばブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジェロ、マンデリン、ブルーマウンテン等が挙げられる。コーヒー豆種としては、アラビカ種、ロブスタ種などがある。コーヒー豆は1種でもよいし、複数種をブレンドして用いてもよい。コーヒー豆を焙煎により焙煎コーヒー豆とする方法については、好ましい焙煎方法としては直火式又は熱風式、半熱風式があり、回転ドラムを有している形式が更に好ましい。焙煎温度は通常100〜300℃、更に好ましくは150〜250℃である。風味の観点より焙煎後1時間以内に0〜100℃まで冷却することが好ましく、更に好ましくは10〜60℃である。焙煎コーヒー豆の焙煎度としては、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンがあり、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティが好ましい。
焙煎度を色差計で測定したL値としては、16〜24、好ましくは17〜24である。また、焙煎度の違うコーヒー豆由来の抽出物を混合して使用するのが好ましい。また、焙煎度の異なるコーヒー豆由来の抽出物を併用する場合や単独で使用する場合に、生コーヒー豆からの抽出物を焙煎コーヒー豆と併せて使用してもよい。
焙煎コーヒー豆からの抽出方法については、例えば焙煎コーヒー豆又はその粉砕物から水〜熱水(0〜100℃)などの抽出溶媒を用いて抽出する方法等が挙げられる。抽出方法は、ボイリング式、エスプレッソ式、サイホン式、ドリップ式(ペーパー、ネル等)等が挙げられる。また生コーヒー豆から抽出物を得る場合も上記方法から選択しても良い。
抽出溶媒としては、水、アルコール含有水、ミルク、炭酸水などが挙げられる。抽出溶媒のpHは通常4〜10であり、5〜7が好ましい。尚、抽出溶媒の中にpH調整剤、例えば重炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、L−アルコルビン酸Naを含有させ、pHを適宜調整しても良い。
抽出器としては、ペーパードリップ、不織布ドリップ、サイフォン、ネルドリップ、エスプレッソマシン、コーヒーマシン、パーコレーター、コーヒープレス、イブリック、ウォータードリップ、ボイリング、加熱可能な釜、攪拌及び攪拌可能な釜、コーヒーカップへ実質的に懸架可能なペーパー又は不織布の袋状構造体、上部にスプレーノズル下部に実質的にコーヒー豆の固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するドリップ抽出器、上部及び下部に実質的にコーヒー豆の固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するカラム抽出器等が挙げられる。抽出器に加熱又は冷却可能な構造(例えば、電気ヒーター、温水や蒸気、冷水が通液可能なジャケット)を有していても良い。
抽出方法としてはバッチ式抽出法、半バッチ式抽出法、連続式抽出法が挙げられる。バッチ式抽出法又は半バッチ式抽出法の抽出時間は10秒〜120分である。風味の観点より、30秒から30分が好ましい。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、昭和53年制定コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約による定義に基づく。コーヒー入り清涼飲料としては内容100g中コーヒー生豆換算で1g以上2.5g未満のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料であり、
コーヒー飲料としては2.5〜5g未満のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料であり、コーヒーとしては5g以上のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料である点において、これらすべての飲料が本発明の容器詰コーヒー飲料の定義の中に入る。ここで生豆換算値は、焙煎済みレギュラーコーヒー1gが生豆1.3gに相当する。(改訂新版・ソフトドリンクス、監修:全国清涼飲料工業会、発行:光琳、平成元年12月25日発行 421頁記載)
本発明の容器詰コーヒー飲料には、処方上添加して良い成分として、苦味抑制剤、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、品質安定剤などの添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
苦味抑制剤としては、特に限定はないが、サイクロデキストリンが好ましい。サイクロデキストリンとしては、α−、β−、γ−サイクロデキストリン及び分岐α−、β−、γ−サイクロデキストリンが使用できる。サイクロデキストリンは飲料中に0.01〜0.5質量%、好ましくは0.01〜0.3質量%含有するのがよい。
本発明方法により製造される容器詰コーヒー飲料は、F0値(致死値)を一定値以上に設定して加熱殺菌処理を行うことにより製造される。F0値は、微生物学的安定性の点で、5〜60、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜40、更に好ましくは17〜35である。ここで、F0値とは、缶詰コーヒー飲料を加熱殺菌した場合の加熱殺菌効果を評価する値で、基準温度(121.1℃)に規格化した場合の加熱時間(分)に相当する。F0値は、容器内温度に対する致死率(121.1℃で1)に、加熱時間(分)を乗じて算出される。致死率は致死率表(藤巻正生ら、「食品工業」、恒星社厚生閣、1985年、1049頁)から求めることができる。F0値を算出するには、一般的に用いられる面積計算法、公式法等を採用することができる(例えば谷川ら《缶詰製造学》頁220、恒星社厚生閣 参照)。
本発明において、F0値を所定の値になるよう設定するには、例えば、予め得た致死率
曲線から、適当な加熱温度・加熱時間を決定すればよい。
殺菌機はレトルト釜、、チューブ式殺菌機、プレート式殺菌機、HTSTプレート式殺菌装置、UHT殺菌機などがある(改訂新版ソフトドリンクス、前出、546−558頁、633−638頁)。
また、殺菌温度は、微生物学的安定性の点で123℃以上が好ましく、更に123〜150℃、より好ましくは126〜141℃、更に好ましくは130〜140℃が好適である。
当該加熱殺菌処理は、上記条件の他、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で行われる。また加熱殺菌設定条件までの昇温及び冷却は速やかに行ない、過剰な熱履歴を伴わないように留意すべきである。尚、金属缶においても加熱殺菌後の充填でもよい。また、紙、瓶等においても同様であり、容器の耐熱性を勘案し、充填後加熱殺菌でも加熱殺菌後充填でも可能である。
本発明の容器詰コーヒー飲料には、所望により、ショ糖、グルコース、フルクトース、キシロース、果糖ブドウ糖液、糖アルコール等の糖分、抗酸化剤、pH調整剤、乳化剤、香料等を添加することができる。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、缶(アルミニウム、スチール)、紙、レトルトパウチ、瓶(ガラス)等の容器に詰めて製造することができる。この場合、容器に詰めて50〜500mLの缶詰コーヒー飲料とすることができる。缶詰コーヒー飲料は、シングルストレングスであることが好ましい。ここでシングルストレングスとは、容器詰飲料を開封した後、そのまま飲めるものをいう。また、本発明により得られるコーヒー飲料中のモノカフェオイルキナ酸の構成比としては、4−カフェオイルキナ酸/3−カフェオイルキナ酸質量比率が0.6〜1.2であり、5−カフェオイルキナ酸/3−カフェオイルキナ酸質量比率が0.01〜3であることが好ましい。また本発明の作用を効果的にする為に容器詰コーヒー飲料を容器詰ブラックコーヒー飲料としても良い。ここでブラックコーヒー飲料とは無糖ブラック、加糖ブラック及び微糖ブラック等のいわゆる甘味料の有無に関わることなくミルクが配合されないものをいう。
容器としては、コーヒー中の成分の変化を防止する観点から、酸素透過度の低い容器が好ましく、例えば、アルミニウムや、スチールなどの缶、ガラス製の瓶等を用いるのが良い。缶やビンの場合、リキャップ可能な、リシール型のものも含まれる。ここで酸素透過性とは、20℃、相対湿度50%の環境下で測定した酸素透過度(cc・mm/m2・day・atm)であり、酸素透過度が5以下が好ましく、更に3以下、特に1以下が好ましい。
クロロゲン酸類の分析法:
容器詰コーヒー飲料のクロロゲン酸類の分析法は次の通りである。分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通り。UV−VIS検出器:L−2420((株)日立ハイテクノロジーズ)、カラムオーブン:L−2300((株)日立ハイテクノロジーズ)、ポンプ:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ)、オートサンプラー:L−2200((株)日立ハイテクノロジーズ)、カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))。
分析条件は次の通りである。サンプル注入量:10μL、流量:1.0mL/min、UV−VIS検出器設定波長:325nm、カラムオーブン設定温度:35℃、溶離液A:0.05M 酢酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液、溶離液B:アセトニトリル。
濃度勾配条件
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
HPLCでは、試料1gを精秤後、溶離液Aにて10mLにメスアップし、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A,孔径0.45μm,ジーエルサイエンス(株))にて濾過後、分析に供した。
クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)
(A1)モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点(A2)フェルラキ
ナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点(A3)ジカフェオイルキナ酸:36.6
、37.4、44.2の計3点。ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カ
フェオイルキナ酸を標準物質とし、質量%を求めた。
ヘスペリジンの測定法
ヘスペリジン類の含有量は、高速液体クロマトグラフィーを用いて、測定することができる(木村進ら、前出)。今回、ヘスペリジン類の含有量は、論文記載の方法に準拠して測定した(Kometani ら、前出)。
Brixの測定
Brix値は、20℃で屈折率計で測定した値を用いる。屈折率計としては、RX−5000α;ATAGO社製を使用した。
<サンプルの調製>
サンプルの調製にはすべて、中焙煎度(L値:24)のコーヒー豆を熱水抽出して得られたコーヒー抽出液を用いた。また、あらかじめ、得られた抽出液中のクロロゲン酸濃度を測定した。また、ヘスペリジンには、ヘスペリジンのグルコース付加物(製品名:αG−ヘスペリジンPA−T、東洋精糖製)を用いた。本製品中の、ヘスペリジンのグルコース付加物の純度は85%であった。以下、ヘスペリジンのグルコース付加物を単にヘスペリジンと呼ぶ。
実施例1
メスアップ後のクロロゲン酸濃度が100mg/100gとなるように、コーヒー抽出液を量り取った。この液にヘスペリジンを加え、同じくメスアップ後のヘスペリジンの濃度(ヘスペリジンのグルコース付加物の濃度として)がおよそ20mg/100gとなるように調製した。10%炭酸水素ナトリウム水溶液でpH調整し、イオン交換水で所定の量までメスアップを行った。調製液を分析したところ、クロロゲン酸濃度100mg/100g、ヘスペリジン濃度21mg/100g、pH5.6であった。75℃まで加温した後に、190g入り缶容器に充填、密封し、124℃で20分間の殺菌(F0値:39)を行って容器詰コーヒー飲料を得た。
実施例2
調製液中のクロロゲン酸濃度が100mg/100g、ヘスペリジン濃度が106mg/100g、pH5.6となるようにした他は実施例1と同様にして、容器詰コーヒー飲料を得た。
実施例3
調製液中のクロロゲン酸濃度が100mg/100g、ヘスペリジン濃度が212mg/100g、pH5.6となるようにした他は実施例1と同様にして、容器詰コーヒー飲料を得た。
比較例1
調製液中のクロロゲン酸濃度が35mg/100g、ヘスペリジン濃度が106mg/100g、pH5.6となるようにした他は実施例1と同様にして、容器詰コーヒー飲料を得た。
比較例2
調製液中のクロロゲン酸濃度が190mg/100g、ヘスペリジン濃度が212mg/100g、pH5.6となるようにした他は実施例1と同様にして、容器詰コーヒー飲料を得た。
Figure 2009136225
1)表中のヘスペリジン濃度は、すべてヘスペリジンのグルコース付加物の濃度として表している。
ヘスペリジン残存率=(保存後のヘスペリジン量/配合時のヘスペリジン量)×100
加温保存時の安定性は、目視判定で行った。
沈殿評価:+−:沈殿無し
+ :ごくわずかに缶底に確認される
++:沈殿はあるが市販品並み

Claims (3)

  1. (A)クロロゲン酸類濃度が0.04〜0.15質量%であり、かつ
    (B)ヘスペリジン類濃度が0.01〜0.3質量%
    である加熱殺菌処理を施した容器詰コーヒー飲料。
  2. ヘスペリジン類が水溶性ヘスペリジンである、請求項1記載の容器詰コーヒー飲料。
  3. ヘスペリジン類がヘスペリジングルコース付加物である、請求項1又は2記載の容器詰コーヒー飲料。
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