JP2009132218A - 電動式ハンドル位置調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大幅なコストアップを招くことなく電動モータの始動時における衝撃緩和と電動モータの非作動時におけるステアリングハンドルのがたつきを抑制する。
【解決手段】 スクリュー軸52に螺合するナット61の径方向外周面に雄ネジ61cを形成するとともに、ナットケース62の内周面に雄ネジ61cに螺合する雌ネジ62fを形成して、ナット61をナットケース62内で回転運動による軸線方向移動可能に設ける。更に、ナット61の軸線方向の両端でナットケース62との間に皿ばね63を介装する。電動モータ起動時には、ナット61がナットケース62内を軸線方向に移動して皿ばね63を押圧する。皿ばね63の反力が増大してコラムユニットの静止摩擦力を上回ると、ナットケース62はナット61と一体となって移動する。これによりステアリングハンドル10の位置が変更される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動モータを使ってステアリングハンドルの位置を上下あるいは前後方向に動くようにした電動式ハンドル位置調整装置に関する。
従来から、電動モータを作動させてテレスコピック動作やチルト動作を行う電動式ハンドル位置調整装置が知られている。一般に、こうした電動式ハンドル位置調整装置においては、減速機を介して電動モータでスクリュー軸を回転駆動することにより、スクリュー軸に螺合したナットをスクリュー軸の軸線方向に直線運動させる。そして、このナットの直線運動により、テレスコピック動作においては、ハンドル支持部材を軸線方向に移動させてステアリングハンドルの前後方向位置を調整し、チルト動作においては、ハンドル支持部材を上下方向に揺動させてステアリングハンドルの上下方向位置を調整する。
こうした電動式ハンドル位置調整装置においては、電動モータの始動時における衝撃が強く異音を発生することがある。そこで、特許文献1の装置においては、FETを用いたブリッジ回路にて電動モータの駆動回路を構成し、FETのデューティ比をマイクロコンピュータにより制御することにより電動モータの回転速度を目標速度に制御して、こうした課題を解決しようとている。また、特許文献2の装置においては、ナットを弾性体で被覆して電動モータの始動時におけるショックを和らげ、異音発生を防止しようとしている。
特開平11−70880号 実開平5−76947号
しかしながら、特許文献1の装置においては、電動モータの速度制御を行うためにマイクロコンピュータの演算量が増大してしまい、マイクロコンピュータの高処理能力化が要求されるとともに、FETを用いたモータ駆動回路も必要となる。従って、大幅なコストアップを招いてしまう。
一方、特許文献2の装置においては、電動モータの非作動時に運転者がステアリングハンドルを上下あるいは前後にゆすると、ナットを被覆する弾性体がたわんでがたつきを生じてしまう。また、運転者の希望するハンドル位置を記憶して、その記憶した位置に移動させるオートリターン機能を設けた場合には、弾性体のたわみ代があるため、正しい位置にステアリングハンドルを移動させることができなくなる。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、大幅なコストアップを招くことなく電動モータの始動時におけるショックを和らげるとともに電動モータの非作動時におけるステアリングハンドルのがたつきを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、電動モータにより回転駆動されるスクリュー軸と、上記スクリュー軸に螺合したナットと、上記ナットを支持するナット支持部とを備え、上記スクリュー軸の回転で上記ナット支持部と上記スクリュー軸との軸線方向の相対位置を変化させることにより、ハンドル支持部材を車体に対して相対移動させてステアリングハンドルの位置を変更する電動式ハンドル位置調整装置において、上記ナットは、径方向外側の外周面に雄ネジが形成され、上記ナット支持部は、上記ナットの雄ネジに螺合する雌ネジを円筒内周面に形成して、上記ナットを回転可能、かつ、その回転により軸線方向移動可能に収納するナットケースを有するとともに、上記ナットケース内で上記ナットの軸線方向の両端に弾性部材を介装したことにある。
この発明によれば、スクリュー軸とナットとのネジ送り機構を備え、電動モータでスクリュー軸を回転駆動することによりナット支持部とスクリュー軸との軸線方向の相対位置を変化させる。これによりハンドル支持部材が車体に対して相対移動してステアリングハンドルの位置が変更される。例えば、ナット支持部を、車体に対して相対移動可能なハンドル支持部材に連結し、電動モータを、車体に対して相対移動不能に固定する。
ナットは、ナット支持部に設けられたナットケース内に収納されるが、その径方向外側の外周面に雄ネジが形成されている。一方、ナットケースは、その円筒内周面にナット外周面の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されており、ナットを回転可能、かつ、ナットの回転により軸線方向移動可能に収納する。ナットの軸線方向の両端には、ナットケースとの間に弾性部材が介装されている。
電動モータを起動するとスクリュー軸が回転し始める。このとき、ハンドル支持部材には静止摩擦力が働いているためナットケースとスクリュー軸との軸線方向の相対移動が規制され、ナットがナットケーシング内で回転運動する。ナットは、自身の回転によりナットケース内を軸線方向に移動し弾性部材を押圧する。このときの弾性部材のバネ反力が、ハンドル支持部材を移動させようとする推進力として働く。弾性部材のばね反力が増大してハンドル支持部材の静止摩擦力を上回ると、ナットケースとスクリュー軸との軸線方向の相対移動が開始され、ハンドル支持部材が車体に対して相対移動する。これによりステアリングハンドルの位置が変更される。
例えば、ナット支持部を、車体に対して相対移動可能なハンドル支持部材に連結し、電動モータを、車体に対して相対移動不能に固定した場合においては、ナット支持部(ナットケース)がスクリュー軸の軸線方向に移動し、これに伴ってハンドル支持部材が車体に対して相対移動する。
この場合、ナットが弾性部材を介して軸線方向にナットケースを押圧するため、モータ起動時における衝撃が緩和される。また、ハンドル位置調整を行っていない通常運転時(モータ停止時)においては、ナット外周面の雄ネジとナットケース内周面の雌ネジとの噛み合わせにより、ステアリングハンドルの上下方向および前後方向のがたつきが抑制され運転者に不快感を与えない。
尚、スクリュー軸とナットとが螺合するネジの向きと、ナット外周面の雄ネジとナットケース内周面の雌ネジとが螺合するネジの向きとは互いに反対方向にするとよい。この場合、モータ起動時におけるナットの軸線方向移動速度が減速され、弾性部材で衝撃緩和するための時間を十分に確保することができる。
また、本発明は、ステアリングハンドルの位置を前後方向に移動させるテレスコピック装置や、ステアリングハンドルの位置を上下方向に移動させるチルト装置に適用することができる。
本発明の他の特徴は、上記ナットの上記弾性部材への押圧ストロークを制限するストッパを設けたことにある。
この発明によれば、ナットがナットケース内を移動して弾性部材を押圧するとき、ナットの押圧ストロークの制限がストッパにより行われる。従って、弾性部材を保護することができ、弾性部材が潰れて弾性力を失ってしまうといった不具合を防止することができる。
本発明の他の特徴は、上記電動モータの回転制御により上記ハンドル支持部材を目標位置にまで移動させたのち、上記電動モータを反転駆動して上記ハンドル支持部材を移動させることなく上記ナットを上記ケーシング内の中央側に移動させるモータ制御手段を備えたことにある。
この発明においては、モータ制御手段により、電動モータの回転を制御してハンドル支持部材を目標位置にまで移動させる。ハンドル支持部材が目標位置にまで移動したときには、ナットが弾性部材を介してナットケースを押圧している状態にある。従って、弾性部材およびハンドル支持部材等に応力が加わった状態になっている。そこで、モータ制御手段は、この状態から電動モータを反転させてハンドル支持部材を移動させることなくナットをケーシング内の中央側に移動させる。これにより応力が低減され、弾性部材およびハンドル支持部材等を保護することができる。
また、例えば、ステアリングハンドルをエンジン停止時に収納位置に退避させるオートアウェイ制御、および、ステアリングハンドルをエンジン起動時に設定位置に復帰させるオートリターン制御を組み込んだ場合には、次動作時におけるナットの空走距離が短くなりハンドル位置調整の立ち上がりを早くすることができる。
本発明の他の特徴は、上記ナットを上記ケーシング内の中央側に移動させる距離は、上記ナットが上記ナットケース内を軸線方向に移動可能な距離の半分に設定されることにある。
この発明によれば、ステアリングハンドル位置調整が終了したとき、ナットがナットケース内の中央位置に戻されるため、上記応力の低減を最適に行うことができる。
以下、本発明の一実施形態に係る電動式ハンドル位置調整装置について図面を用いて説明する。図1は、一実施形態の電動式ハンドル位置調整装置として電動式テレスコピック装置を備えた車両のステアリング装置を示している。ステアリング装置は、ステアリングハンドル10を回転可能に支持するコラムユニット20と、電動式テレスコピック装置50とを備えており、車両前方側が下方に位置するように傾斜した姿勢で車体に支持される。
コラムユニット20は、ステアリングハンドル10を車両後方側の端部において保持するステアリングシャフト30と、そのステアリングシャフト30を挿通させた状態で回転可能に支持するコラムチューブ40とを含んで構成される。ステアリングシャフト30は、車両後方側つまり上方側に位置しステアリングハンドル10と連結するアッパシャフト31と、車両前方側つまり下方側に位置するロアシャフト32とを含んで構成される。アッパシャフト31は中空のパイプ状に、ロアシャフト32はロッド状に形成され、アッパシャフト31の前方中空部にロアシャフト32の後方部が挿入されている。
アッパシャフト31の前方内周面およびロアシャフト32の後方外周面には、それぞれ互いに嵌合するスプライン31a,32bが形成され、アッパシャフト31とロアシャフト32とは、スプライン嵌合により軸方向に相対移動が可能かつ相対回転が不能な状態で接続される。
ロアシャフト32は、図示しないインタミディエイトシャフトを介して車室外に設けられるラック&ピニオン機構を有する転舵装置に接続される。従って、ステアリングハンドル10の回転操作がステアリングシャフト30を介して転舵装置のラックの直線運動に変換されて転舵輪を転舵するように構成されている。
コラムチューブ40は、車両後方側(上方)に位置するアッパチューブ41と、車両前方側(下方)に位置するロアチューブ42とを含んで構成される。アッパチューブ41およびロアチューブ42は、ともにパイプ状のものであり、ロアチューブ42の後方部にアッパチューブ41の前方部が挿入されている。ロアチューブ42の後方端内周面とアッパチューブ41の外周面との隙間、および、アッパチューブ41の前方端外周面とロアチューブ42の内周面との隙間には、両チューブ41,42が軸線方向に相対移動可能に図示しないメタルブッシュが挿入される。
ロアチューブ42は、図示しないブラケットにより前後2箇所において車体に支持固定される。アッパチューブ41は、ベアリング43によりアッパシャフト31を回転可能で、かつ、軸線方向には移動不能に支持する。従って、アッパチューブ41は、アッパシャフト31を介してステアリングハンドル10を回転可能に支持するものであり、本発明のハンドル支持部材に相当する。
電動式テレスコピック装置50は、電動モータ51と、電動モータ51により回転駆動され外周に雄ネジ52aが形成されたスクリュー軸52と、スクリュー軸52の回転運動を軸線方向運動に変換してアッパチューブ41に軸線方向の移動力を与えるナットアセンブリ60と、電動モータ51を駆動制御するテレスコピック制御ユニット70とを備える。スクリュー軸52は、その一端がロアチューブ42の外周面に設けられたスクリュー軸受部53により軸線回りに回転自在、かつ、軸線方向に移動不能に支持され、他端がナットアセンブリ60により回転自在に支持される。
スクリュー軸受部53は、2つのベアリング53a,53bを軸線方向に所定距離あけて備えスクリュー軸52をステアリングシャフト30と平行に支持する。尚、スクリュー軸受部53は、ロアチューブ42に対して固定して設けられるものであって、ロアチューブ42に一体形成してもよいし、別体部品をロアチューブ42に固定するようにしてもよい。また、ロアチューブ42との相対位置が固定されるものであればよく、車体固定部材に固定するようにしてもよい。
スクリュー軸受部53の外周面には、電動モータ51が固定設置されている。電動モータ51の出力軸51aは、スクリュー軸52と平行に向けられ、その先端に第1ギヤ54が固着されている。一方、スクリュー軸52には、スクリュー軸受部53の近傍に第1ギヤ54と噛合する第2ギヤ55が固着されている。従って、第1ギヤ54と第2ギヤ55とにより減速ギヤ機構を構成し、この減速ギヤ機構を介して電動モータ51の回転トルクがスクリュー軸52に伝達されスクリュー軸52が軸線回りに回転するように構成されている。
ナットアセンブリ60は、図2,図3に示すように、スクリュー軸52の雄ネジ52aに螺合するナット61と、ナット61を収納する金属製のナットケース62と、ナット61の軸線方向前後端にナットケース62との間に介装される弾性部材である皿ばね63a,63b(以下、これらを総称する場合には、皿ばね63と呼ぶ)と、ナットケース62とアッパチューブ41とを連結する連結部64とからなる。
ナット61は、中心軸心部にスクリュー軸52が挿通される挿通孔61aを形成した円筒形状をなし、この挿通孔61aの内周面にスクリュー軸52の雄ネジ52aが噛合する雌ネジ61bが形成されている。また、ナット61は、その円筒外表面における軸線方向中央部に雄ネジ61cが形成されている。以下、ナット61の挿通孔61aに形成された雌ネジ61bをナット内周ネジ61bと呼び、ナット61の円筒外表面に形成された雄ネジ61cをナット外周ネジ61cと呼ぶ。
ナットケース62は、ナット61を収納するナットケース本体62aと、ナットケース蓋62bとから構成される。ナットケース本体62aは、有底円筒状をなし、底部62cにスクリュー軸52の挿通される貫通孔62dが形成され、円筒部62eの内周面にナット61のナット外周ネジ61cと噛合する雌ネジ62fが形成されている。以下、この雌ネジ62fをケース内周ネジ62fと呼ぶ。尚、底部62cに形成される貫通孔62dは、その径がスクリュー軸52の外径よりもやや大きく、スクリュー軸52の回転を邪魔しないようになっている。
ナット61は、ナットケース本体62aの底部62cとの間に皿ばね63aを介装してナットケース本体62a内に収納され、更に、ナット61の開放側端にもう一つの皿ばね63bを介装してナットケース蓋62bでナットケース本体62aの開放部を覆うことによりナットケース62内に収納される。ナットケース蓋62bは、その中央にスクリュー軸52の挿通される貫通孔62gが形成される。この貫通孔62gは、その径がスクリュー軸52の外径よりもやや大きく、スクリュー軸52の回転を邪魔しないようになっている。ナットケース蓋62bは、ナットケース本体62aの開放部外周面に堅く固定される。従って、ナット61は、ナットケース62内で軸線回りに回転することでナットケース62に対して軸線方向に相対移動可能となっている。
皿ばね63a,63bは、リング状の板ばねを皿のように膨らみを持たせたもので、中央の貫通孔63aa,63baにスクリュー軸52が挿通され、互いに向かい合うようにナット61の軸線方向の両端に設けられる。皿ばね63a,63bは、その貫通孔63aa,63baの径がナットケース62の貫通孔62d、62gの径よりやや大きく形成され、ナット61に対して同軸上に配置される。また、皿ばね63a,63bは、ナット61がナットケース62内においてその軸線方向中央に位置するときには、ナット61およびナットケース62に対して軽く接触する程度で大きな荷重がかからないようになっている。そして、ナット61が軸線方向に直線運動してナット61とナットケース62とのクリアランスが狭くなると、圧縮されて弾性変形しナット61のナットケース62への衝突を緩和する。この皿ばね63は、本発明の弾性部材に相当するものである。尚、皿ばね63に代えて、圧縮コイルばね、ゴムなど、種々の弾性部材を用いることが可能である。
ナット61の軸線方向両端には、径方向内側部分に軸線方向に突出したリング状のストッパ61d,61eが設けられている。このストッパ61d,61eの外径は、皿ばね63a,63bの貫通孔63aa,63baの内径より小さく、ナットケース62の貫通孔62d、62gより大きく設定されている。このストッパ61d,61eは、ナット61が軸線方向に直線運動して皿ばね63a,63bが弾性変形し、その軸線方向の押圧ストローク(変形寸法)が基準寸法を超えた場合に、ナットケース62の壁に当接して、皿ばね63a,63bのそれ以上の弾性変形を防止して皿ばね63a,63bを保護するようになっている。
尚、後述するように、通常のモータ駆動時においては、ストッパ61d,61eがナットケース62に当接する前に、ナットケース62が皿ばね63a,63bを介してナット61に押されて移動するようになっており、何らかの外的理由で皿ばね63a,63bにかかる荷重が過大となった場合にのみストッパ61d,61eが機能して皿ばね63a,63bの押圧ストロークが基準寸法を超えないように保護する。尚、ストッパ61d,61eは、ナットケース62側、つまり、ナット61の前後端面と向かい合うナットケース62の内壁面に設けてもよい。
ナットケース62は、そのナットケース本体62aが連結部64によりアッパチューブ41と一体的に連結固定される。この場合、ナットケース本体62aおよび連結部64は、アッパチューブ41に一体形成してもよいし、別体部品を組み合わせて固定するようにしてもよい。尚、ナットアセンブリ60におけるナット61を除いた部分が本発明のナット支持部に相当する。
コラムユニット20においては、ナットケース62がアッパチューブ41に固定され、スクリュー軸受部53がロアチューブ42に固定されることから、アッパチューブ41とロアチューブ42との相対回転が不能な状態とされる。また、車体に固定されたロアチューブ42に対してアッパチューブ41が軸線方向に摺動可能に設けられていることから、スクリュー軸52に対するナットケース62の軸方向位置を変更することにより、アッパチューブ41の軸線方向の位置、つまり、ステアリングハンドル10の軸線方向位置を調整できる。
テレスコピック制御ユニット70(以下、テレスコECU70と呼ぶ)は、電動モータ51を駆動制御するもので、CPU,RAM,ROM等を有するマイクロコンピュータと、電動モータ51へ電源供給するモータ駆動回路とを主要部として備えて構成される。テレスコECU70には、電動モータ51の回転数を検出する回転数センサ71と、テレスコ動作(テレスコショート動作およびテレスコロング動作)をマニュアル操作(スイッチ操作)で行うためのテレスコスイッチ72と、テレスコ位置(ステアリングハンドル10の位置)を記憶・再生させるメモリスイッチ73とを接続している。また、図示しないがイグニッションスイッチのオンオフ信号も入力されるようになっている。尚、テレスコECU70内に設けられるモータ駆動回路は、機械的リレーや半導体リレー(SSR)回路により構成される。
回転数センサ71は、電動モータ51に設けられロータが所定の単位角度回転するたびにパルス信号を出力するものである。例えば、エンコーダやホール素子を用いることができる。この場合、電動モータ51のロータが1回転するたびにパルス信号を1回出力する構成であってもよい。テレスコECU70は、この回転数センサ71の出力するパルス信号の数をカウントすることにより、アッパチューブ41の位置、つまり、ステアリングハンドル10の位置を検出する。
テレスコスイッチ72は、テレスコショート動作を指示する接点と、テレスコロング動作を指示する接点とを有する操作スイッチとなっている。尚、テレスコスイッチ72は、図示しない電動チルト装置によるステアリングハンドル10の傾斜角度調整をマニュアル操作で指示する接点も備えた構成であってもよい。この場合には、更に、チルトアップ動作を指示する接点と、チルトダウン動作を指示する接点とを有する構成となる。また、メモリスイッチ73においても、テレスコ位置だけでなくチルト位置やシートポジション位置もあわせて記憶・再生操作できる構成であってもよい。
次に、電動式テレスコピック装置50の作動について説明する。まず、ナットアセンブリ60の作動から説明する。ナットアセンブリ60は、スクリュー軸52の回転運動をアッパチューブ41の軸線方向運動に変換すると同時に、テレスコピック始動時における衝撃吸収能力を備えている。この作動説明にあたって、各パラメータを次のように定める。
図4に示すように、スクリュー軸52の回転角度をθ1(rad)、ナット61の回転角度をθ2(rad)とする。回転角度θ1,θ2は、車両前方から見て右回りを正とする。ナット61の原点からの変位をX2(mm)、ナットケース62の原点からの変位をX3(mm)とする。変位X2,X3は、車両前方への変位を正とする。また、スクリュー軸52とナット61との噛み合わせを右ネジとし、そのリードをLa(mm/rad)とする。また、ナット61とナットケース62との噛み合わせ、つまり、ナット外周ネジ61cとケース内周ネジ62fとの噛み合わせを左ネジとし、そのリードをLb(mm/rad)とする。リードLa,Lbは、右ネジのときに正の値をとるものとする。また、スクリュー軸52の角速度(回転角度の微分値)をω1(rad/sec)、ナット61の角速度(回転角度の微分値)をω2(rad/sec)とする。
スクリュー軸52とナット61との噛み合わせを右ネジとし、ナット61とナットケース62との噛み合わせを左ネジとした場合、スクリュー軸52を正方向に回転させるとアッパチューブ41は車両前方に移動する。ここで、ナットアセンブリ60の動作を定式化すると次のように表すことができる。
Figure 2009132218
但し、La>0、Lb<0とする。
テレスコピック動作は、電動モータ51を駆動してスクリュー軸52を回転させることにより行われる。この場合、ナットケース62は、アッパチューブ41に固定されているため、電動モータ51の始動時においては移動しない。従って、X3=0であるため、上記式(1),(2)から次式(3)の関係を導き出すことができる。
Figure 2009132218
b<0であることに注意すれば、ナット61はスクリュー軸52に対してリード比の分減速されて回転することがわかる。また、このときのナット61の変位X2は次式(4)にて表すことができる。
Figure 2009132218
b<0であることに注意すれば、スクリュー軸52が正回転すればナット61は車両前方に移動する。通常のナット・スクリュー対のように回転拘束されたナットの場合にはX2=La・θ1となるのに対して、この実施形態のナットアセンブリ60においては式(4)からわかるように、それより遅い速度でナット61が変位することになる。尚、これらの関係式は、位置X2,X3を時間で微分した速度V2,V3、および、回転角度θ1,θ2を時間で微分した角速度ω1,ω2に対しても成立する。
ここで関係式をわかりやすくするためにスクリュー軸52の回転角度θ1にリードLaを掛け、位置と同じ次元のパラメータX1(X1≡La・θ1)を定義して式(1),(2)を整理すると、次式(5)を導き出すことができる。また、変位X1を時間微分した値(速度)をV1とする。
Figure 2009132218
<0であることに注意すれば、X2は、図5に示すように、X1とX3をLa:−Lbで内分した値であることがわかる。すなわち、X1〜X3、または、V1〜V3は、差動関係にある。X3=0とした場合は、X3を固定した「てこ」として表現することができ、先の式(4)に相当する。尚、V1は、X1を時間で微分した値である。
ここで、図6のグラフを用いて、ナットアセンブリ60の動作について説明する。時刻t1において、電動モータ51が始動するとモータトルクが減速ギヤ機構を介してスクリュー軸52に伝達されスクリュー軸52の回転が開始される。これによりナット61が回転し軸線方向(車両前方側)に移動する。このとき、片側の皿ばね63がナット61の移動に伴って圧縮され、ばね反力が徐々に増大してナットケース62を軸線方向に押す荷重、つまり、アッパチューブ41を軸線方向に移動させようとする推進力が増大していく。この場合、ナット61の速度V2は、ナット61を回転拘束した場合の速度V1に比べて遅くなっている。
そして、時刻t2において、ばね反力によるアッパチューブ41に働く推進力がコラムユニット20の最大静止摩擦力(アッパチューブ41等の最大静止摩擦力)を超えると、アッパチューブ41が静止摩擦力に抗して加速を開始する。アッパチューブ41が加速している期間においては、ナット61の速度V2も増加するが増加度合いは、アッパチューブ41の速度V3の方が大きい。また、アッパチューブ41に働く推進力は、アッパチューブ41の動摩擦力とバランスする値にまで低下していく。
そして、時刻t3において、アッパチューブ41の速度V3がナット61の速度V2と等しくなり(V2=V3)、それ以降は、ナット61とナットケース62との相対位置関係が一定に保たれて、両者が一体となって移動するようになる。このとき、ナット61の角速度ω2はゼロ(ω2=0)となり、ナットの速度V2は、V2=La・ω1となる。つまり、ナット61が回転拘束された状態となって、通常のナット・スクリュー対のようにナット61と一体にアッパチューブ41が移動する定常状態となる。
尚、皿ばね63の設計にあたっては、最大ばね反力がコラムユニット20の静止摩擦力より大きくなるように設計するが、何らかの外的理由によりテレスコピック荷重が過大になった場合には、皿ばね63を完全に潰してしまうおそれがある。そうした場合には、ナット61の両端に設けたストッパ61d,61eがナットケース62に直接荷重を伝達することで皿ばね63を保護する。
このように本実施形態の電動式テレスコピック装置50によれば、モータ起動時に皿ばね63を介してナット61によりナットケース62を押すため、アッパチューブ41がスムーズに動き始める。従って、コラムユニット20のガタが詰まるときの音を抑制することができる。
コラムユニット20は、複数の部品を連結して構成され、滑らかに動作できるように連結部において若干のガタが設けられている。例えば、アッパチューブ41とロアチューブ42との連結部には図示しないメタルブッシュが介装されているが、アッパチューブ41が滑らかに摺動できるようにメタルブッシュの剛性が低く設定されている。電動式テレスコピック装置50の作動時においては、ナットアセンブリ60の動きに伴って、アッパチューブ41には上下方向に揺動しようとする回転モーメントが働く。このため、モータ起動時においてアッパチューブ41に急激に推進力を与えるとメタルブッシュのガタが詰まる異音が発生してしまう。また、アッパシャフト31とロアシャフト32とのスプライン嵌合部においても若干のガタが設けられているため、同様な異音の発生するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、モータ起動時においてアッパチューブ41に推進力を徐々に与えることで、こうした異音の発生を防止することができる。
また、本実施形態においては、スクリュー軸52とナット61との噛み合わせのネジの向きに対して、ナット61とナットケース62との噛み合わせのネジの向きを逆方向にしているため、ナット61がスクリュー軸52に対してリード比のぶん減速されて回転する。このため、ナット61により皿ばね63を弾性圧縮して衝撃緩和する時間を十分に確保することができる。比較例として、ナット61を減速しなかった場合には、衝撃緩和時間を十分に確保しようとすると、皿ばね63等の弾性部材の圧縮ストロークを大きくしなければならず、ナットケースの大型化、弾性部材の選択制限などの問題を招いてしまう。
また、本実施形態によれば、コラムユニット20の各部品に入力される荷重ピークが小さくなるため、各部品の長寿命化を図ることができる。また、ピーク荷重を低減したぶん軽量化を図ることもできる。
ここで、アッパチューブ41に働く荷重について、本実施形態の電動式テレスコピック装置50と、モータ起動時における衝撃緩和をしない電動式テレスコピック装置とを比較する。図7は、モータ起動時におけるアッパチューブ41に働く荷重の推移を表すもので、実線が本実施形態の荷重の推移を示し、破線がモータ起動時における衝撃緩和をしない電動式テレスコピック装置の荷重の推移を示す。
この図からわかるように、衝撃緩和をしない電動式テレスコピック装置においては、モータ起動と同時にアッパチューブがナットに押されて加速を開始するため荷重ピーク値が高い。これは、電動モータが速度ゼロの時に最大トルクを発生するという特性を有するからである。そこで、特許文献1で開示された装置では、モータ駆動回路をFETのブリッジ回路で構成しマイクロコンピュータのデューティ比制御により加速期間を長くしている。この場合には、マイクロコンピュータの演算負担が増してしまい、モータ駆動回路のコストアップと合わせて大幅なコストアップを招くことになる。
これに対して、本実施形態においては、図7の実線に示すように、皿ばね63の作用によりアッパチューブ41に働く荷重が徐々に増加する。このため、荷重ピーク値を低く抑えることが可能となり、電動モータ51の速度制御をする必要がなくなる。従って、モータ駆動回路は、デューティ制御を行うための半導体素子を必要とせず、リレー回路にて構成することが可能となる。また、マイクロコンピュータに関しても高い処理能力が要求されない。従って、低コストにて実施することが可能となる。
また、弾性部材により荷重ピーク値を低く抑える点だけに着目すれば、本実施形態は、特許文献2で開示された装置と同様である。しかし、この装置では弾性部材の剛性を上げれば緩衝作用が不十分となり、逆に、剛性を下げれば電動式テレスコピック装置の非作動時においてステアリングハンドルのがたつきを生じてしまうという課題を有する。
これに対して、本実施形態においては、ナット61とナットケース62がネジ(ナット外周ネジ61cとケース内周ネジ62f)で連結されているため、電動式テレスコピック装置50の非作動時にも外力に対するがたつきを生じない。つまり、ステアリングハンドル10を前後あるいは上下にゆすってもがたつかない。従って、ハンドル操作性が良好となる。また、特許文献2においては、弾性体の剛性とコラム質量の比によっては、エンジンの振動などと共振を起こす場合が考えられるが、本実施形態においては、剛性が高く、共振しにくい構造である。
次に、電動式テレスコピック装置50の制御、つまり、電動モータ51の制御について説明する。電動式テレスコピック装置50は、エンジン停止時にステアリングハンドル10を収納位置(最前方位置)にまで自動退避させるオートアウェイ制御と、エンジン起動時にステアリングハンドル10を予めメモリに記憶させた設定位置にまで自動復帰させるオートリターン制御と、テレスコスイッチ72の操作によりステアリングハンドル10を任意の位置に移動させるマニュアル制御を行うことができる。こうしたテレスコピック制御は、テレスコECU70により実行される。
テレスコピック制御を行う場合、ステアリングハンドル10の位置を検出する必要がある。この検出方法としては、電動モータ51に設けた回転数センサ71の出力するパルス信号の数を積算する方法が一般的である。しかしながら、パルス積算方式では、ナット61をナットケース62内に弾性支持した場合には、皿ばね63の弾性変形により図8に示すようなヒステリシスを生じるという問題を伴う。つまり、同じパルス積算数に基づいて電動モータ51を停止させても、正転させた場合と逆転させた場合とでアッパチューブ41の実際の停止位置が異なってくる。従って、パルス積算方式をそのまま採用しても、テレスコピック制御を正確に行うことができない。
そこで本実施形態においては、オートアウェイ制御、オートリターン制御、マニュアル制御のそれぞれにおいて、ヒステリシスを加味したモータ位置制御を行うようにしている。以下、テレスコECU70の実行するオートアウェイ制御から説明する。図9は、テレスコECU70の実行するオートアウェイ制御ルーチンを表すフローチャートである。オートアウェイ制御ルーチンは、テレスコECU70のROM内に制御プログラムとして記憶されており、図示しないイグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったときに起動する。
オートアウェイ制御ルーチンが起動すると、テレスコECU70は、ステップS11において、電動モータ51に対して正回転方向の通電を開始する。続いて、ステップS12において、回転数センサ71からのパルス信号を読み込み、パルス信号が検出できるか否かを判断する。パルス信号が検出できる場合には、ステップS13において、パルス信号の数をカウントし、そのカウント値Pが目標値(Pend+d)以上に達したか否かを判断する。このPendは、オートアウェイ位置に相当する設定値である。また、dは、ナット61がナットケース62を定常状態で前方に押しているときのナット61のナットケース62に対する相対位置と、ナット61がナットケース62を定常状態で後方に押しているときのナット61のナットケース62に対する相対位置との距離差をガタ量2dとし、このガタ量2dの半分に相当するパルス信号の数である。つまり、ナット61がナットケース62内を軸線方向に移動可能な距離(ガタ量2d)の半分に相当するパルス信号の数である。従って、ステップS13における目標値(Pend+d)は、オートアウェイ位置相当の設定値にガタ量2dの1/2を加算した値となる。
カウント値Pが目標値(Pend+d)に達していない場合は、ステップS12の処理に戻る。こうして、カウント値Pがオートアウェイ設定値Pendに達するまでのあいだステップS12からステップS13の処理が繰り返されながら電動モータ51への通電が継続される。この電動モータ51の正転駆動によりアッパチューブ41が車両前方に移動していく。つまり、テレスコショート方向に作動する。この電動モータ51への通電の途中で、回転数センサ71からパルス信号を検出できなくなった場合には、ステップS12において「NO」と判断されて、ステップS18の処理に進む。このステップS18からの処理については後述する。
電動モータ51への通電によりカウント値Pが目標値(Pend+d)に達すると(S13:YES)、テレスコECU70は、ステップS14において、電動モータ51への通電を停止する。このとき、ステアリングハンドル10は、収納位置(最前方位置)にまで移動したことになる。続いて、テレスコECU70は、ステップS15において、電動モータ51に対して逆転方向の通電を開始する。
次に、テレスコECU70は、ステップS16において、パルス信号のカウント値Pがオートアウェイ設定値Pend以下にまで下がったか否かを判断する。この電動モータ51の逆転駆動時においては、カウント値Pは、検出したパルス信号の数を直前のカウント値から減算していくことにより求められる。テレスコECU70は、カウント値Pが減算されてオートアウェイ設定値Pendに達するまで電動モータ51の逆転駆動を継続し(S16:NO)、カウント値Pがオートアウェイ設定値Pendに達すると(S16:YES)、ステップS17において電動モータ51への通電を停止する。このステップS15〜S17においては、ナット61が設定量dだけ後方(テレスコロング方向)に戻される。このとき、アッパチューブ41の位置、つまり、ステアリングハンドル10の位置は、変更されず収納位置(最前方位置)に維持される。こうしてナット61がナットケース62の中央位置に戻されるため、次回のテレスコピック動作時におけるナット61の空走時間を短くすることができる。また、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63への押圧を解除するため、初期の弾性特性を長期にわたって維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS12においてパルス信号が検出できないと判断した場合は、その処理をステップS18に進めて電動モータ51への通電を停止する。例えば、ステアリングハンドル10、アッパシャフト31、アッパチューブ41等のコラムユニット部品が障害物等に当たって電動モータ51がロックした場合には、パルス信号を検出できなくなる。また、テレスコECU70が把握するモータ回転位置(テレスコ位置)とパルスカウント数とのずれが生じて、テレスコ位置が図示しないメカストッパで規制するストロークエンド位置にまで達してしまった場合にも電動モータ51がロックし、以降、パルス信号を検出できなくなる。従って、ステップS18からの処理は、電動モータ51の正転駆動を継続できない場合における処理である。
テレスコECU70は、電動モータ51への通電を停止すると、続いて、ステップS19において、電動モータ51の停止位置におけるパルス信号のカウント値P1(電動モータ51を停止させる直前まで検出されていたパルス信号のカウント値P1)を記憶素子に記憶する。この記憶素子としては、マイクロコンピュータのRAMや不揮発性メモリ等を用いることができる。
続いて、テレスコECU70は、ステップS20において電動モータ51に対して逆転方向の通電を行う。そして、ステップS21において、パルス信号のカウント値の目標値を上記カウント値P1から設定量d(ガタ量2dの半分)を減算した値(P1−d)に設定し、回転数センサ71から出力されるパルス信号の数をカウント値P1から減算し、その減算結果であるカウント値Pが目標値(P1−d)にまで減少したか否かを判断する。テレスコECU70は、カウント値Pが目標値(P1−d)に達するまで電動モータ51の逆転駆動を継続し(S21:NO)、カウント値Pが目標値(P1−d)に達すると(S21:YES)、ステップS22において電動モータ51への通電を停止する。
つまり、このステップS18〜ステップS22の処理は、何らかの要因により電動モータ51の正転駆動を継続できなくなったとき、つまり、アッパチューブ41をテレスコショート方向に移動できなくなったとき、その位置から設定量dだけナットを後方(テレスコロング方向)戻しておく処理である。これによれば、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63への押圧を解除するため、初期の弾性特性を長期に維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS17あるいはステップS22の処理を終了すると、このオートアウェイ制御ルーチンを終了する。
次に、テレスコECU70の実行するオートリターン制御について説明する。図10は、テレスコECU70の実行するオートリターン制御ルーチンを表すフローチャートである。オートリターン制御ルーチンは、テレスコECU70のROM内に制御プログラムとして記憶されており、図示しないイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったときに起動する。
オートリターン制御ルーチンが起動すると、テレスコECU70は、ステップS31において、電動モータ51に対して逆回転方向の通電を開始する。続いて、ステップS32において、回転数センサ71からのパルス信号を読み込み、パルス信号が検出できるか否かを判断する。パルス信号が検出できる場合には、ステップS33において、パルス信号の数をカウントし(逆回転の場合は初期値から減算する)、そのカウント値Pが目標値(Pret−d)以下にまで下がったか否かを判断する。このPretは、運転操作時におけるハンドル前後位置に相当する設定値(オートリターン値)であり、運転者の好みに応じて予めメモリに設定記憶したものである。また、dは、上述したガタ量の1/2に相当するパルス信号の数である。
カウント値Pが目標値(Pret−d)に達していない場合は、ステップS32の処理に戻る。こうして、カウント値Pがオートリターン設定値Pretに達するまでのあいだステップS32からステップS33の処理が繰り返され電動モータ51への通電が継続される。この電動モータ51の逆転駆動によりアッパチューブ41が車両後方に移動していく。つまり、テレスコロング方向に作動する。この電動モータ51への通電の途中で、回転数センサ71からパルス信号を検出できなくなった場合には、ステップS32において「NO」と判断されて、ステップS38の処理に進む。このステップS38からの処理については後述する。
電動モータ51への通電によりカウント値Pが目標値(Pret−d)に達すると(S33:YES)、テレスコECU70は、ステップS34において、電動モータ51への通電を停止する。このとき、ステアリングハンドル10は、目標とするオートリターン位置にまで移動したことになる。続いて、テレスコECU70は、ステップS35において、電動モータ51に対して正転方向の通電を行う。
次に、テレスコECU70は、ステップS36において、パルス信号のカウント値Pがオートリターン設定値Pret以上にまで増加したか否かを判断する。この電動モータ51の正転駆動時においては、カウント値Pは、検出したパルス信号の数を直前のカウント値から加算していくことにより求められる。テレスコECU70は、カウント値Pが加算されてオートリターン設定値Pretに達するまで電動モータの正転駆動を継続し(S36:NO)、カウント値Pがオートリターン設定値Pretに達すると(S36:YES)、ステップS37において電動モータ51への通電を停止する。このステップS35〜S37においては、ナットが設定量dだけ前方(テレスショート方向)に戻される。このとき、アッパチューブ41の位置、つまり、ステアリングハンドル10の位置は、変更されずオートリターン位置に維持される。従って、ナット61がナットケース62の中央位置に配置されるため、次回のテレスコピック動作時におけるナット61の空走時間を短くすることができる。また、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63への押圧を解除するため、初期の弾性特性を長期にわたって維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS32においてパルス信号が検出できないと判断した場合は、その処理をステップS38に進めて電動モータ51への通電を停止する。続いて、ステップS39において、電動モータ51の停止位置におけるパルス信号のカウント値P1(電動モータ51を停止させる直前まで検出されていたパルス信号のカウント値P1)を記憶素子に記憶する。
続いて、テレスコECU70は、ステップS40において電動モータ51に対して正転方向の通電を行う。そして、ステップS41において、パルス信号のカウント値の目標値を上記カウント値P1に設定量dを加算した値(P1+d)に設定し、回転数センサ71から出力されるパルス信号の数をカウント値P1に加算し、その加算結果であるカウント値Pが目標値(P1+d)にまで増加したか否かを判断する。テレスコECU70は、カウント値Pが目標値(P1+d)に達するまで電動モータ51の正転駆動を継続し(S41:NO)、カウント値Pが目標値(P1+d)に達すると(S41:YES)、ステップS42において電動モータ51への通電を停止する。
つまり、このステップS38〜ステップS42の処理は、何らかの要因により電動モータ51の逆転駆動を継続できなくなったとき、つまり、アッパチューブ41をテレスコロング方向に移動できなくなったとき、その位置から設定量dだけナットを前方(テレスコショート方向)戻しておく処理である。これによれば、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63(弾性部材)への押圧を解除するため弾性特性を長期に維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS37あるいはステップS42の処理を終了すると、このオートリターン制御ルーチンを終了する。
次に、テレスコECU70の実行するマニュアル制御について説明する。マニュアル制御は、運転者がテレスコスイッチ72をテレスコショート側に操作したときに実行されるテレスコショートマニュアル制御と、テレスコロング側に操作したときに実行されるテレスコロングマニュアル制御とからなる。まず、テレスコショートマニュアル制御について説明する。
図11は、テレスコECU70の実行するテレスコショートマニュアル制御ルーチンを表すフローチャートである。テレスコショートマニュアル制御ルーチンは、テレスコECU70のROM内に制御プログラムとして記憶されており、図示しないイグニッションスイッチがオン状態になっているときに所定の周期で繰り返し実施される。
テレスコショートマニュアル制御ルーチンが起動すると、テレスコECU70は、ステップS51において、テレスコスイッチ72のテレスコショート接点がオンしたか否かを判断する。テレスコショート接点は、運転者がテレスコスイッチ72をテレスコショート側に操作したときにオンする接点である。テレスコECU70は、テレスコショート接点がオンするまで、その判断を所定の周期で繰り返す。そして、テレスコショート接点がオンしたことを検出すると(S51:YES)、ステップS52において電動モータ51に対して正転方向の通電を開始する。
続いて、ステップS53において、回転数センサ71からのパルス信号を読み込み、パルス信号が検出できるか否かを判断する。パルス信号が検出できる場合には、電動モータ51が適正にスクリュー軸52を回転させていることになる。このステップS53においては、パルス信号の検出とともに、そのパルス信号の数をカウントする。次に、テレスコECU70は、ステップS54において、テレスコショート接点がオフしたか否かを判断し、テレスコショート接点がオフするまでステップS53〜S54の処理を繰り返す。この間、電動モータ51の正転駆動によりアッパチューブ41が車両前方に移動し、ステアリングハンドル10の位置が前方に移動していく。そして、テレスコショート接点がオフしたことを検出すると(S54:YES)、ステップS55において電動モータ51への通電を停止する。
一方、電動モータ51に通電しているときに回転数センサ71からのパルス信号が検出されなくなった場合には(S53:NO)、その時点でステップS55の処理に移行して電動モータ51への通電を停止する。テレスコECU70は、電動モータ51への通電を停止すると、ステップS56において、電動モータ51の停止位置におけるパルス信号のカウント値P1(電動モータ51を停止させる直前まで検出されていたパルス信号のカウント値P1)を記憶素子に記憶する。
続いて、テレスコECU70は、ステップS57において電動モータ51に対して逆転方向の通電を行う。そして、ステップS58において、パルス信号のカウント値の目標値を上記カウント値P1から設定量dを減算した値(P1−d)に設定し、回転数センサ71から出力されるパルス信号の数をカウント値P1から減算し、その減算結果であるカウント値Pが目標値(P1−d)にまで減少したか否かを判断する。テレスコECU70は、カウント値Pが目標値(P1−d)に達するまで電動モータ51の逆転駆動を継続し(S58:NO)、カウント値Pが目標値(P1−d)に達すると(S58:YES)、ステップS59において電動モータ51への通電を停止する。
この電動モータ51の逆転駆動により、ナット61が設定量dだけ後方(テレスコロング方向)に戻される。この場合、アッパチューブ41の位置、つまり、ステアリングハンドル10の位置は、変更されず運転者の希望位置に維持される。従って、ナット61がナットケース62の中央位置に配置されるため、次回のテレスコピック動作時におけるナット61の空走時間を短くすることができる。また、何らかの要因により電動モータ51の正転駆動を継続できなくなったとき、つまり、アッパチューブ41をテレスコショート方向に移動できなくなったときであっても、その位置から設定量dだけナット61を後方(テレスコロング方向)戻しておくため、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63への押圧を解除するため、初期の弾性特性を長期に維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS59の処理を終了すると、このテレスコショートマニュアル制御ルーチンを終了する。
次に、テレスコロングマニュアル制御について説明する。図12は、テレスコECU70の実行するテレスコロングマニュアル制御ルーチンを表すフローチャートである。テレスコロングマニュアル制御ルーチンは、テレスコECU70のROM内に制御プログラムとして記憶されており、図示しないイグニッションスイッチがオン状態になっているときに所定の周期で繰り返し実施される。
テレスコロングマニュアル制御ルーチンが起動すると、テレスコECU70は、ステップS61において、テレスコスイッチ72のテレスコロング接点がオンしたか否かを判断する。テレスコロング接点は、運転者がテレスコスイッチ72をテレスコロング側に操作したときにオンする接点である。テレスコECU70は、テレスコロング接点がオンするまで、その判断を所定の周期で繰り返す。そして、テレスコロング接点がオンしたことを検出すると(S61:YES)、ステップS62において電動モータ51に対して逆転方向の通電を開始する。
続いて、ステップS63において、回転数センサ71からのパルス信号を読み込み、パルス信号が検出できるか否かを判断する。パルス信号が検出できる場合には、テレスコECU70は、ステップS64において、テレスコロング接点がオフしたか否かを判断し、テレスコロング接点がオフするまでステップS63〜S64の処理を繰り返す。この間、電動モータ51の逆転駆動によりアッパチューブ41が車両後方に移動し、ステアリングハンドル10の位置が後方に移動していく。このとき、テレスコECU70は、検出したパルス信号の数を初期値から減算するようにカウントしていく。そして、テレスコロング接点がオフしたことを検出すると(S64:YES)、ステップS65において電動モータ51への通電を停止する。
一方、電動モータ51に通電しているときに回転数センサ71からのパルス信号が検出されなくなった場合には(S63:NO)、その時点でステップS65の処理に移行して電動モータ51への通電を停止する。テレスコECU70は、電動モータ51への通電を停止すると、ステップS66において、電動モータ51の停止位置におけるパルス信号のカウント値P1(電動モータ51を停止させる直前まで検出されていたパルス信号のカウント値P1)を記憶素子に記憶する。
続いて、テレスコECU70は、ステップS67において電動モータ51に対して正転方向の通電を行う。そして、ステップS68において、パルス信号のカウント値の目標値を上記カウント値P1にガタ量dを加算した値(P1+d)に設定し、回転数センサ71から出力されるパルス信号の数をカウント値P1から加算し、その加算結果であるカウント値Pが目標値(P1+d)にまで増加したか否かを判断する。テレスコECU70は、カウント値Pが目標値(P1+d)に達するまで電動モータ51の正転駆動を継続し(S68:NO)、カウント値Pが目標値(P1+d)に達すると(S68:YES)、ステップS69において電動モータ51への通電を停止する。
この電動モータ51の正転駆動により、ナット61が設定量dだけ前方(テレスコショート方向)に戻される。この場合、アッパチューブ41の位置、つまり、ステアリングハンドル10の位置は変更されず運転者の希望位置に維持される。従って、ナット61がナットケース62の中央位置に配置されるため、次回のテレスコピック動作時におけるナット61の空走時間を短くすることができる。また、何らかの要因により電動モータ51の逆転駆動を継続できなくなったとき、つまり、アッパチューブ41をテレスコロング方向に移動できなくなったときであっても、その位置から設定量dだけナット61を前方(テレスコショート方向)戻しておくため、コラムユニット20の各部に加わる応力を緩和することができる。また、皿ばね63への押圧を解除するため、初期の弾性特性を長期に維持することができる。
テレスコECU70は、ステップS69の処理を終了すると、このテレスコショートマニュアル制御ルーチンを終了する。
以上説明した本実施形態の電動式ハンドル位置調整装置によれば、ナット61が皿ばね63を介して軸線方向にナットケース62を押圧するため、モータ起動時における衝撃が緩和される。また、ハンドル位置調整を行っていない通常運転時(モータ停止時)においては、ナット外周ネジ61cとケース内周ネジ62fとの噛み合わせにより、ステアリングハンドル10の上下方向および前後方向のがたつきが抑制され運転者に不快感を与えない。この結果、大幅なコストアップを招くことなく電動モータ51の始動時における衝撃緩和とステアリングハンドル10のがたつき防止とを両立させることができる。また、ステアリングハンドル10を目標位置にまで移動したときに、電動モータ51を反転駆動してナット61をナットケース62の中央位置に戻すため、次回のテレスコピック動作の立ち上がりを早くすることができるとともに、コラムユニット20の各部や皿ばね63に加わる応力を解除してそれらの保護を図ることができる。
以上、本実施形態の電動式ハンドル位置調整装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、本実施形態においては電動式テレスコピック装置への適用について説明したが、ステアリングハンドル10を上下方向に揺動させて位置調整する電動チルト装置へ適用することもできる。
電動チルト装置の場合も、電動モータにより回転駆動されるスクリュー軸とナットとからなる送りネジ機構を備えることが一般的であり(例えば、特許文献1,特許文献2等)、そのナット支持構造として、本実施形態にて示したようなナットアセンブリ60を使用すればよい。この場合、例えば、ステアリングハンドルを支持するアッパシャフトをロアシャフトに対して上下方向に揺動可能に設け、このアッパシャフトを回転かつ揺動可能に支持する揺動アッパチューブとナットアセンブリとを連結し、電動モータを車体側(ロアチューブ)に固定することにより電動チルト装置を構成することができる。また、電動モータの回転制御についても同様に行うことができる。この場合、明細書中において、「テレスコ」あるいは「テレスコピック」という用語を「チルト」におきかえ、「ショート」という用語を「アップ」に、「ロング」という用語を「ダウン」におきかえればよい。
また、本実施形態においては、ナット保持部をハンドル支持部(アッパチューブ41)に固定し、電動モータ51を車体固定部(ロアチューブ42)に固定した構成を採用しているが、逆にしてもよい。つまり、電動モータをハンドル支持部に固定し、ナット保持部を車体固定部に固定する構成であってもよい。
また、本実施形態においては、ステアリングハンドル10を目標位置にまで移動したときに、電動モータ51を反転駆動してナット61をナットケース62の中央位置に戻す構成を採用しているが、必ずしもナット61を戻す必要はない。また、ナット61を戻す位置についても、ナットケース62の中央位置でなくてもよい。
また、本実施形態においては、回転数センサ71によりステアリングハンドル10の位置を検出するようにしているが、例えば、アッパチューブ41の位置に応じて変化する電気抵抗値を検出する構成など、他のハンドル位置検出装置を用いることもできる。尚、本実施形態におけるテレスコECU70とハンドル位置検出装置(回転数センサ71)とが本発明のモータ制御手段に相当する。
本発明の実施形態に係る電動式テレスコピック装置を備えたステアリング装置の概略構成図である。 ナットアセンブリの軸線方向縦断面図である。 ナットアセンブリの径方向縦断面図(図2のA−A断面図)である。 ナットアセンブリの各諸元を表す説明図である。 ナットアセンブリの差動関係を表す説明図である。 ナットアセンブリのモータ起動時における動作説明図である。 従来例と本実施形態とを比較したナットアセンブリのモータ起動時における動作説明図である。 ナットアセンブリのヒステリシス特性を表した説明図である。 オートアウェイ制御ルーチンを表すフローチャートである。 オートリターン制御ルーチンを表すフローチャートである。 テレスコショートマニュアル制御ルーチンを表すフローチャートである。 テレスコロングマニュアル制御ルーチンを表すフローチャートである。
符号の説明
10…ステアリングハンドル、20…コラムユニット、30…ステアリングシャフト、31…アッパシャフト、32…ロアシャフト、40…コラムチューブ、41…アッパチューブ、42…ロアチューブ、50…電動式テレスコピック装置、51…電動モータ、52…スクリュー軸、60…ナットアセンブリ、61…ナット、61b…ナット内周ネジ、61c…ナット外周ネジ、61d,61e…ストッパ、62…ナットケース、62a…ナットケース本体、62b…ナットケース蓋、62f…ケース内周ネジ、63a,63b…皿ばね、64…連結部、70…テレスコピック制御ユニット(テレスコECU)、71…回転数センサ、72…テレスコスイッチ。

Claims (4)

  1. 電動モータにより回転駆動されるスクリュー軸と、
    上記スクリュー軸に螺合したナットと、
    上記ナットを支持するナット支持部とを備え、
    上記スクリュー軸の回転で上記ナット支持部と上記スクリュー軸との軸線方向の相対位置を変化させることにより、ハンドル支持部材を車体に対して相対移動させてステアリングハンドルの位置を変更する電動式ハンドル位置調整装置において、
    上記ナットは、径方向外側の外周面に雄ネジが形成され、
    上記ナット支持部は、上記ナットの雄ネジに螺合する雌ネジを円筒内周面に形成して、上記ナットを回転可能、かつ、その回転により軸線方向移動可能に収納するナットケースを有するとともに、上記ナットケース内で上記ナットの軸線方向の両端に弾性部材を介装したことを特徴とする電動式ハンドル位置調整装置。
  2. 上記ナットの上記弾性部材への押圧ストロークを制限するストッパを設けたことを特徴とする請求項1記載の電動式ハンドル位置調整装置。
  3. 上記電動モータの回転制御により上記ハンドル支持部材を目標位置にまで移動させたのち、上記電動モータを反転駆動して上記ハンドル支持部材を移動させることなく上記ナットを上記ケーシング内の中央側に移動させるモータ制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の電動式ハンドル位置調整装置。
  4. 上記ナットを上記ケーシング内の中央側に移動させる距離は、上記ナットが上記ナットケース内を軸線方向に移動可能な距離の半分に設定されることを特徴とする請求項3記載の電動式ハンドル位置調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016080174A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 二重ねじ式運動変換器
KR101949684B1 (ko) * 2017-08-30 2019-05-08 남양넥스모 주식회사 스티어링 컬럼용 전동모터 어셈블리

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