JP2009130128A - ウエハの分割方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップの取れ数を向上できるウエハの分割方法を提供する。
【解決手段】半導体素子が複数形成されたウエハ11を個別の半導体チップC1〜C3に分離するウエハ11の分割方法であって、ウエハ11の面方位と等価な方向に、直線状の深溝T1をドライエッチングにより形成する深溝形成工程と、深溝T1内に、体積膨張材E1を充填する体積膨張材充填工程と、体積膨張材E1を、深溝T1内で体積膨張させる体積膨張工程とを有するウエハ11の分割方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離する、ウエハの分割方法に関するものである。
半導体装置の製造においては、一般的に、一枚のウエハ上へ半導体素子の構造を繰り返しパターンで複数形成した後、該ウエハをダイサーもしくはスクライバを用いて半導体チップに分離する。ダイサーによるウエハ分割方法は、外周縁にダイヤモンド砥石を有する円盤状のダイサーの刃先をほぼ垂直な角度でウエハ面にあてて高速回転させることにより、ウエハを個々のチップに切断する。スクライバによるウエハ分割方法は、先端にダイヤモンドを有する針状の刃をウエハ上で往復直線運動させ、スクライブラインと呼ばれる極めて細い溝をウエハ面に形成し、その後、ウエハ面に外力を加えて、スクライブラインで個々のチップに破断分離する。上記ダイサーやスクライバによるウエハ分割方法は、加工が容易で製造コストが低い反面、切断面でマイクロクラックが発生したり、ウエハ裏面でチッピングが生じたりする問題がある。
一方、上記ダイサーやスクライバによるウエハ分割方法とは別の分割方法が、特開平10−190057号公報(特許文献1)と特開2002−25948号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1に開示されたウエハ分割方法は、劈開性を有さないサファイア(Al23単結晶)等の基板においても容易に基板をチップごとに分離できるウエハ分割方法を提供するものである。図3は、特許文献1に開示されたウエハの分割方法で、(a)〜(d)は、GaN系半導体層を発光層として用いた発光ダイオードのチップ分離工程を示した図である。
図3(a)は、厚さ約300〜350μmのサファイア基板30上に、n型の導電型を有するn−AlInGaN膜20とp型の導電型を有するp−AlInGaN膜10からなる発光層が形成されたウエハ状態を示している。
次に、図3(b)に示すように、発光層が形成された基板表面側の個々のチップの境界線に相当する線上に、第1分離溝40を形成する。この第1分離溝40は、溝の底部に尖鋭な溝先を有する。次に、第1分離溝40が形成された基板表面上に液状の第1緩衝材50を塗布し、もしくは流しこみ、第1分離溝40を第1緩衝材50で埋める。この第1緩衝材50は、例えば水のように、凝固すると体積が増加する材料を選択する。
次に、図3(c)に示すように、基板表面上にエキスパンドフィルム等のプラスチックフィルム60を貼り、その上に剛性の押え板70を乗せ、固定する。このとき、第1分離溝内の第1緩衝材50のみを残して、余分な第1緩衝材50は取り除かれるので、プラスチックフィルム60は、直接基板表面上に密着する。一方、基板の裏面側は、プラスチックフィルム80を介してゴム材等からなる弾性を有する板材90に固定する。
次に、図3(c)に示す状態のまま、基板を第1緩衝材50の凝固点より低い温度まで冷却する。例えば第1緩衝材50として水を用いた場合は、基板を0℃より低い温度まで冷却し、第1緩衝材50である水を氷に変える。第1緩衝材50は凝固の際体積が増加するので、第1分離溝40上部および内壁には外向きの力がかかる。一方、第1分離溝40の尖鋭な溝先には応力が集中する。第1緩衝材50の凝固が進行し、応力があるレベルを越えると、同図中破線L1で示すように、溝先の延長線面で基板が破断する。
次に、図3(d)に示すように、基板を常温に戻し、基板を固定している押さ板70、板材90およびプラスチックフィルム60を取り除き、基板裏面に貼っているプラスチックフィルム80を引き延ばすと、基板は個々のチップに分離される。
特許文献2に開示されたウエハ分割方法は、信頼性良いハンドリングとチップの取り個数の増大が可能なウエハ分割方法を提供するものである。図4は、特許文献2に開示されたウエハ分割方法で、(a)〜(e)は、ウエハを個々の半導体チップに分離する基本的な工程を説明するための断面図である。
図4(a)は、ウエハであるシリコン基板1における半導体素子の形成面に、電極部としてAlからなるアルミパッド2が複数形成され、アルミパッド2を除く部分にパッシベーション膜3がパターニングにより形成されたウエハ状態を示している。
次に、図4(b)に示すように、アルミパッド2上およびパッシベーション膜3の表面にレジスト4の膜を形成し、ウエハ分離用の溝を前記半導体チップの外形形状に対応する位置に形成するためにレジスト4をパターニングする。
次に、図4(c)に示すように、レジスト4をマスクにしてパッシベーション膜3およびシリコン基板1のドライエッチングを行って、シリコン基板1をトレンチ状にエッチングし、パッシベーション膜3およびシリコン基板1に、ウエハ分割用の溝であるトレンチ穴5を形成する。
次に、図4(d)に示すように、シリコン基板1上のレジスト4を除去してから、シリコン基板1上のパッシベーション膜3の表面に、保持用シートであるバックグラインディングテープ6を貼り付けた後、シリコン基板1における半導体素子の形成面と反対側の裏面を、トレンチ穴5に達するまで研削および研磨して、バックグラインドを行う。このようにシリコン基板1の裏面を研削および研磨することにより、シリコン基板1がトレンチ穴5で個々の半導体チップ21に分離される。
そして、図4(e)に示すように、それぞれの半導体チップ21からバックグラインディングテープ6を剥離させる。
特開平10−190057号公報 特開2002−25948号公報
図3に示す特許文献1に開示されたウエハ分割方法では、尖鋭な溝先を有する第1分離溝40を形成する際、最初にスクライバやダイサーが用いられる。このため、次工程で異方性エッチングにより溝を掘り下げて第1分離溝40としているものの、先にスクライバやダイサーを用いた時に発生するマイクロクラックが最後まで除去しきれず、製造歩留まりが低下するおそれがある。またスクライバやダイサーは、100μm程度の加工幅が必要であり、半導体チップの取れ数向上は見込めない。
また、図4に示す特許文献2に開示されたウエハ分割方法では、半導体チップの取れ数向上が見込めるものの、裏面の研削・研磨時にマイクロクラックやチッピングが発生する可能性が高い。
そこで本発明は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離するウエハの分割方法であって、マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップの取れ数を向上できるウエハの分割方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離するウエハの分割方法であって、前記ウエハの面方位と等価な方向に、直線状の深溝をドライエッチングにより形成する深溝形成工程と、前記深溝内に、体積膨張材を充填する体積膨張材充填工程と、前記体積膨張材を、前記深溝内で体積膨張させる体積膨張工程とを有することを特徴としている。
上記ウエハの分割方法によれば、従来のウエハ分割方法で使用されていたダイサーやスクライバを用いることなく、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離することができる。すなわち、上記ウエハの分割方法では、深溝形成工程において、ウエハの面方位と等価な方向に、直線状の深溝を、ウエハの一方の表面からもう一方の表面近くに至る深さで、ドライエッチングにより最初に形成しておく。次に、該深溝内に体積膨張材を充填し、該体積膨張材を深溝内で体積膨張させる。この体積膨張によって、前記深溝には、該深溝を押し広げようとする応力がかかる。該応力によって、深溝の底部を起点として、深溝に沿って当該ウエハを劈開させることで、当該ウエハを個別の半導体チップに分離することができる。
上記ウエハの分割方法では、ダイサーやスクライバを用いていないため、マイクロクラックやチッピングの発生を防止することができる。このため、上記ウエハの分割方法によれば、製造歩留りや製造された半導体チップの信頼性を高めることができる。また、100μm程度の加工幅が必要な従来のダイサーやスクライバによる分割方法と較べて、上記ウエハの分割方法では、分割ラインとなる深溝をドライエッチングにより形成するため、加工幅を格段に狭くすることができる。このため、上記ウエハの分割方法では、半導体チップの一枚のウエハからの取れ数を向上することができる。
以上のようにして、上記ウエハの分割方法は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離するウエハの分割方法であって、マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップの取れ数を向上できるウエハの分割方法とすることができる。
上記ウエハの分割方法においては、例えば請求項2に記載のように、前記ウエハが、(100)面方位、(110)面方位および(111)面方位のいずれかの単結晶シリコンウエハであってよい。
また、請求項3に記載のように、前記ウエハが、(100)面方位または(110)面方位の単結晶シリコンウエハである場合には、前記深溝形成工程において、前記深溝を形成後、該深溝内に異方性エッチング液を注入して、該深溝の底部を尖鋭化することが好ましい。これによれば、後の体積膨張工程において体積膨張材を深溝内で体積膨張させる際に、尖鋭化された該深溝の底部を起点としてウエハを劈開させることができる。このため、劈開が容易で安定的となり、きれいな分離面(劈開面)を得ることができる。
この場合、前記異方性エッチング液は、例えば請求項4に記載のように、水酸化カリウム(KOH)溶液とすることができる。
上記ウエハの分割方法における前記直線状の深溝の幅は、請求項5に記載のように、加工が容易であることから5μm以上、また加工時間の低減と半導体チップの取れ数を増大するため100μm以下であることが好ましい。
また、前記深溝の先端における前記ウエハの残厚は、加工時間の低減と後の劈開の容易性を両立させるためには、例えば請求項6に記載のように、50μm以上、100μm以下が好ましい。
上記ウエハの分割方法においては、例えば請求項7に記載のように、前記体積膨張材を、純水とし、前記体積膨張工程において、前記深溝内に該純水が充填されたウエハを冷却して、該純水を深溝内で凝固させる構成とすることができる。
以上のように、上記ウエハの分割方法は、マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップの取れ数を向上できるウエハの分割方法となっている。従って、上記ウエハの分割方法は、請求項8に記載のように、前記ウエハにおいて、隣り合った前記直線状の深溝の間隔を、1mm以下とする場合、言い換えれば、分離された半導体チップの一辺が1mm以下であるようなμチップを製造する場合に好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
本発明は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離する、ウエハの分割方法に関する。
図1は、本発明によるウエハの分割方法の一例で、(a)〜(e)は、ウエハ11を個々の半導体チップC1〜C3に分離する基本的な工程を説明するための工程別断面図である。尚、以下においては単結晶シリコンウエハ11を例としてその分割方法を説明するが、以下に説明するウエハの分割方法は、単結晶シリコンウエハ11に限らず、ガリウム−砒素(Ga−As)等の任意の単結晶材料から半導体ウエハであってよい。
図1に示すウエハの分割方法では、最初に、図1(a)に示すように、(100)面方位の単結晶シリコンウエハ11を準備し、該ウエハ11上に、開口部K1を有するレジストマスクM1を形成する。レジストマスクM1の開口部K1は、ウエハ11の(100)面方位と等価な方向(図の〔010〕方向と〔001〕方向)に、直線状のパターンとして形成する。尚、(100)面方位の代わりに(110)面方位や(111)面方位の単結晶シリコンウエハを用いる場合にも、同様にして、それぞれのウエハの面方位と等価な方向で直線状の開口部を有するレジストマスクを形成する。
次に、図1(b)に示すように、レジストマスクM1の開口部K1を介してウエハ11の一方の表面から裏面寸前までドライエッチングし、ウエハ11に深溝T1を形成する。尚、深溝T1は、上記レジストマスクM1の開口部K1のパターンを反映して、ウエハ11の面方位(100)と等価な〔010〕方向と〔001〕方向に、直線状に形成される。
次に、図1(c)に示すように、ウエハ11の裏面側に台座B1を取り付けた後、深溝T1内に、体積膨張材として純水E1を充填する。
体積膨張材は、純水E1に限らず、温度等変えることで体積膨張するものであれば、任意の材料であってよい。また、台座B1は、分離後の半導体チップの回収を容易にするためのもので、例えばガラス基板に両面テープを貼り付けたものなどを使用すればよい。尚、台座B1は、図1(c)より前の工程で、ウエハ11に取り付けるようにしてもよい。
次に、図1(d)に示すように、深溝T1内に体積膨張材として純水E1が充填された図1(c)のウエハ11を冷却して該純水E1を深溝T1内で凝固させ、純水E1を氷E1aに状態変化させる。すると、純水E1を氷E1aに状態変化させると、体積膨張するため、深溝T1には図中に矢印で示したような深溝T1を押し広げようとする応力がかかる。該応力によって、深溝T1の底部T1aを起点として、深溝T1に沿ってウエハ11を劈開させることができ、図中に太線で示した分離面H1が形成される。
次に、台座B1を引き伸ばせば、図1(e)に示すように、半導体素子が複数形成されたウエハ11を個別の半導体チップC1〜C3に分離することができる。
図1に示したウエハの分割方法によれば、従来のウエハ分割方法で使用されていたダイサーやスクライバを用いることなく、半導体素子が複数形成されたウエハ11を個別の半導体チップC1〜C3に分離することができる。すなわち、上記ウエハ11の分割方法では、図1(c)に示す深溝形成工程において、ウエハ11の面方位(100)と等価な〔010〕方向と〔001〕方向に、直線状の深溝T1を、ウエハ11の一方の表面からもう一方の表面近くに至る深さで、ドライエッチングにより最初に形成しておく。次に、該深溝T1内に体積膨張材(例えば純水E1)を充填し、該体積膨張材を深溝T1内で体積膨張させる。この体積膨張によって、深溝T1には、該深溝T1を押し広げようとする応力がかかる。該応力によって、深溝T1の底部を起点として該深T1に沿ってウエハ11を劈開させることで、ウエハ11を個別の半導体チップC1〜C3に分離することができる。
このように、図1に示したウエハの分割方法では、ダイサーやスクライバを用いていないため、従来のウエハ分割方法において問題となっていたマイクロクラックやチッピングの発生を防止することができる。このため、上記ウエハの分割方法によれば、製造歩留りや製造された半導体チップの信頼性を高めることができる。また、100μm程度の加工幅が必要なダイサーやスクライバによる従来の分割方法と較べて、上記ウエハの分割方法では、分割ラインとなる深溝T1をドライエッチングにより形成するため、加工幅を格段に狭くすることができる。このため、上記ウエハの分割方法では、半導体チップの一枚のウエハからの取れ数を向上することができる。
以上のようにして、図1に示したウエハの分割方法は、半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離するウエハの分割方法であって、マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップの取れ数を向上できるウエハの分割方法とすることができる。
特に、上記ウエハの分割方法における直線状の深溝T1の図1(b)中に示した幅W1は、加工が容易であることから5μm以上、また加工時間の低減と半導体チップC1〜C3の取れ数を増大するため100μm以下であることが好ましい。また、深溝T1の先端におけるウエハ11の残D1は、加工時間の低減と後の劈開の容易性を両立させるためには、50μm以上、100μm以下が好ましい。
尚、図1に示したウエハの分割方法によれば、図1(e)に示すように、分離された半導体チップC1〜C3の底部に、ドライエッチング時の残厚凸部Z1が残ることとなる。この残厚凸部Z1は、半導体チップC1〜C3をリードフレームにダイボンディングする際の糊しろとして利用することができ、残厚凸部Z1があることでリードフレームへの接合面積も大きくなるため、放熱性を向上することができる。また、残厚凸部Z1があることで、半導体チップC1〜C3を把持し易くなるため、リードフレームへの半導体チップC1〜C3の搭載も容易となる。
図2は、図1に示したウエハの分割方法の変形例で、(a)〜(d)は、ウエハ11を個々の半導体チップC4〜C6に分離する基本的な工程を説明するための工程別断面図である。尚、図2の各断面図においては、図1の各断面図で用いた符号の各部と同様の部分については、同じ符号を付した。
図2に示すウエハの分割方法は、分割対象であるウエハ11が、(100)面方位または(110)面方位の単結晶シリコンウエハである場合に適用することができる。
図2に示すウエハの分割方法においては、最初に、図1(a)および図1(b)で説明した工程を用いて、ウエハ11の面方位(100)と等価な〔010〕方向と〔001〕方向に、直線状に深溝T1を形成しておく。
次に、図2(a)に示すように、深溝T1内に異方性エッチング液A1を注入して、該深溝T1の底部T1bを図のように尖鋭化する。この異方性エッチング液A1は、例えば水酸化カリウム(KOH)溶液とすることができる。
以降の工程は、図1(c)〜(e)と同様である。図2(b)に示すように、底部T1bが尖鋭化された深溝T1内に、体積膨張材として純水E1を充填する。次に、図2(c)に示すように、ウエハ11を冷却して該純水E1を深溝T1内で凝固させ、純水E1を氷E1aに状態変化させる。これによって、深溝T1には図中に矢印で示したような深溝T1を押し広げようとする応力がかかり、該応力によって、深溝T1の底部T1bを起点として、深溝T1に沿ってウエハ11を劈開させることができ、図中に太線で示した分離面H2が形成される。次に、台座B1を引き伸ばせば、図2(d)に示すように、半導体素子が複数形成されたウエハ11を個別の半導体チップC4〜C6に分離することができる。
図2に示したウエハの分割方法によれば、図2(c)の体積膨張工程において体積膨張材である純水E1を氷E1aに状態変化させて深溝T1内で体積膨張させる際に、尖鋭化された該深溝T1の底部T1bを起点としてウエハ11を劈開させることができる。このため、劈開が容易で安定的となり、きれいな分離面(劈開面)を得ることができる。
以上のようにして、図1および図2で例示したウエハの分割方法は、マイクロクラックやチッピングの発生を防止すると共に、半導体チップC1〜C6の取れ数を向上できるウエハ11の分割方法となっている。従って、上記ウエハの分割方法は、ウエハ11において、隣り合った直線状の深溝T1の間隔を、1mm以下とする場合、言い換えれば、分離された半導体チップC1〜C6の一辺が1mm以下であるようなμチップを製造する場合に好適である。
本発明によるウエハの分割方法の一例で、(a)〜(e)は、ウエハ11を個々の半導体チップC1〜C3に分離する基本的な工程を説明するための工程別断面図である。 図1に示したウエハの分割方法の変形例で、(a)〜(d)は、ウエハ11を個々の半導体チップC4〜C6に分離する基本的な工程を説明するための工程別断面図である。 特許文献1に開示されたウエハの分割方法で、(a)〜(d)は、GaN系半導体層を発光層として用いた発光ダイオードのチップ分離工程を示した図である。 特許文献2に開示されたウエハ分割方法で、(a)〜(e)は、ウエハを個々の半導体チップに分離する基本的な工程を説明するための断面図である。
符号の説明
11 (単結晶シリコン)ウエハ
C1〜C6 半導体チップ
T1 深溝
T1a,T1b 底部
E1 純水(体積膨張材)
E1a 氷
H1,H2 分離面

Claims (8)

  1. 半導体素子が複数形成されたウエハを個別の半導体チップに分離するウエハの分割方法であって、
    前記ウエハの面方位と等価な方向に、直線状の深溝をドライエッチングにより形成する深溝形成工程と、
    前記深溝内に、体積膨張材を充填する体積膨張材充填工程と、
    前記体積膨張材を、前記深溝内で体積膨張させる体積膨張工程とを有することを特徴とするウエハの分割方法。
  2. 前記ウエハが、(100)面方位、(110)面方位および(111)面方位のいずれかの単結晶シリコンウエハであることを特徴とする請求項1に記載のウエハの分割方法。
  3. 前記ウエハが、(100)面方位または(110)面方位の単結晶シリコンウエハであり、
    前記深溝形成工程において、
    前記深溝を形成後、該深溝内に異方性エッチング液を注入して、該深溝の底部を尖鋭化することを特徴とする請求項2に記載のウエハの分割方法。
  4. 前記異方性エッチング液が、水酸化カリウム(KOH)溶液であることを特徴とする請求項3に記載のウエハの分割方法。
  5. 前記直線状の深溝の幅が、5μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のウエハの分割方法。
  6. 前記深溝の先端における前記ウエハの残厚が、50μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のウエハの分割方法。
  7. 前記体積膨張材が、純水であり、
    前記体積膨張工程において、
    前記深溝内に該純水が充填されたウエハを冷却して、該純水を深溝内で凝固させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のウエハの分割方法。
  8. 前記ウエハにおいて、隣り合った前記直線状の深溝の間隔が、1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のウエハの分割方法。
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