JP2009126717A - ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材 - Google Patents

ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材 Download PDF

Info

Publication number
JP2009126717A
JP2009126717A JP2007299649A JP2007299649A JP2009126717A JP 2009126717 A JP2009126717 A JP 2009126717A JP 2007299649 A JP2007299649 A JP 2007299649A JP 2007299649 A JP2007299649 A JP 2007299649A JP 2009126717 A JP2009126717 A JP 2009126717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium silicate
silicate hydrate
silica
fly ash
based material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007299649A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Mita
卓 三田
Seiki Daimon
正機 大門
Etsuro Sakai
悦郎 坂井
Makoto Nishikawa
真 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd, Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2007299649A priority Critical patent/JP2009126717A/ja
Publication of JP2009126717A publication Critical patent/JP2009126717A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/18Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】製造コストの低減、天然資源の保全、産業副産物の利用促進を図ることができるとともに、高強度かつ高耐久性に優れたケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材を提供すること。
【解決手段】石灰質物質と、シリカ含有材料と、高性能AE減水剤および高性能減水剤のうち少なくともいずれか一方と、を含有し、シリカ含有材料は、シリカ質物質とフライアッシュIV種とを含有することを特徴とする。また、フライアッシュIV種は、シリカ含有材料全量基準で25質量%以上含有され、さらに好ましくは、25質量%以上75質量%以下の割合で含有されていることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築分野や土木分野において構造物に用いられるケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材に関する。
従来、オートクレーブ処理を利用したケイ酸カルシウム水和物系建材が、外壁材やオートクレーブ軽量気泡コンクリート(ALC)などとして利用されている。
ケイ酸カルシウム水和物系建材は、セメントなどの石灰質物質と、ケイ石微粉末などのシリカ質材料を混合し、オートクレーブ処理(水熱反応)により、結晶性の優れたトバモライトを生成させているものが多い。また、ケイ酸カルシウム水和物系建材としては、品質保証への対応としてさらなる高強度、高耐久性が要求されている。
特許文献1には、石灰質材料とケイ酸質材料を主な出発原料とするケイ酸カルシウム水和物固化体が記載されている。
特開2007−131488号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたケイ酸カルシウム水和物固化体には、高強度、高耐久性においてさらなる改良が望まれている。また、ケイ酸質材料としてケイ石微粉末、すなわち砂鉱として集積された石英を主成分とする珪砂が利用されているため、採掘や集積、運搬等の費用が多大になってしまったり、ケイ石の枯渇といった資源保護の問題がある。
一方、セメントに混入される物質としてフライアッシュがある。フライアッシュは、火力発電所の微粉炭の燃焼により発生した灰分が溶けた灰白色の微粉であり、二酸化珪素(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化鉄(Fe23)を主成分とした骨材である(例えば、フライアッシュ、スラグ、フライアッシュバルーン等)。フライアッシュは、「JIS A 6201」にて、以下の4種類に分類されている。
I種 :粒度が細かく各種性能に優れた高品質品。
II種 :従来規格のJIS灰に想到する標準品。
III種:強熱減量の上限が広いこと以外は、II種と同等の品質。
IV種 :品質の劣るもの。
フライアッシュの発生量は、年間1000万tを超えており、その大半が埋立て処分されたり、セメント等に混入されることで処分されている。したがって、産業副産物であるフライアッシュの利用促進ならびに処分地の制約から、フライアッシュを有効利用する方法の提案が待たれている。
本発明の目的は、製造コストの低減、天然資源の保全、産業副産物の利用促進を図ることができるとともに、高強度かつ高耐久性に優れたケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材を提供することである。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料は、石灰質物質と、シリカ含有材料と、高性能AE減水剤および高性能減水剤のうち少なくともいずれか一方と、を含有し、前記シリカ含有材料は、シリカ質物質とフライアッシュIV種とを含有することを特徴とする。
石灰質物質としてはセメント系材料が通常用いられ、生石灰(CaO)、消石灰(Ca(OH))、ポルトランドセメントなどが挙げられる。
シリカ含有材料のうちシリカ質物質としてはα−石英を主成分とするケイ石微粉末や産業副産物であるシリカフューム、籾殻灰などを利用できる。フライアッシュIV種は、前述のとおり、火力発電所から発生する産業廃棄物であり、SiOおよびAlなどを多く含む材料である。
本発明では、このフライアッシュIV種をシリカ含有材料の一部として混合し、シリカ質物質の代替材料として使用するものである。
すなわち、シリカ質物質の使用量を減らすことができるので、原材料費を抑制し、製造コストを低減させることができる。また、天然資源であるシリカ質物質の使用比率を減らし、産業副産物であるフライアッシュIV種の使用比率を高めることで、天然資源が保全できるとともに、廃棄物を有効利用することもできる。
なお、フライアッシュIV種は、「JIS A 6201」で規定されたなかでも、最も品質の劣るフライアッシュである。したがって、産業副産物である廃棄物の有効的な利用促進をさらに図ることができる。
また、この発明では、高性能AE減水剤と高性能減水剤のいずれを用いてもよい。
高性能AE減水剤としては、添加量が少なくとも高い減水性能を発揮し、適度の空気連行性もあるという点から、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤が好ましく用いられる。 このように、ケイ酸カルシウム水和物系材料に高性能AE減水剤を混入させているので、全材料に対する水粉体比を低下させることができる。ここで、水粉体比とは、石灰質物質、シリカ含有材料、フライアッシュIV種の粉体成分の合計量に対する水の添加量(質量比)をいう。水粉体比を低下させることにより、前述の材料を養生させて作製したコンクリートは、強度、耐久性に優れる。
以上の材料を混ぜて養生させると、水和反応が起こり、トバモライト(5CaO・6SiO・5HO)を生成させることができる。トバモライトは結晶性に優れており、トバモライトを多く含むことによって長期的な安定性を備えたコンクリートを得ることができる。
なお、水粉体比を低くすると、トバモライトの生成が抑制される傾向にあることが知られている。しかしながら、本発明では、ケイ石微粉末の代替材料としてフライアッシュIV種を用いている。フライアッシュIV種は粒子径が大きいため、養生段階において、ケイ酸カルシウム水和物の生成反応が活発になり、トバモライトの結晶化を促進することができる。したがって、フライアッシュIV種を使用することにより、高強度かつ高耐久性のケイ酸カルシウム水和物系建材を製造することができる。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料において、前記フライアッシュIV種は、前記シリカ含有材料全量基準で25質量%以上含有されていることが好ましい。
本発明では、フライアッシュIV種がシリカ含有材料全量基準で25質量%以上の割合で配合されている。フライアッシュIV種の配合量が25質量%未満であると、トバモライトの生成が十分に促進されず、さらなる高強度および高耐久性を備えたケイ酸カルシウム水和物系建材を得られない可能性がある。
また、前記フライアッシュIV種は、前記シリカ含有材料全量基準で25質量%以上75質量%以下の割合で含有されていることが好ましい。
本発明では、フライアッシュIV種の配合量が75質量%を超えると、ケイ酸カルシウム水和物系建材としたときの力学的な性能が不足するおそれがある。したがって、フライアッシュIV種の配合量を前記シリカ含有材料全量基準で25質量%以上75質量%以下とすることにより、従来と変わらない力学的性能を有するケイ酸カルシウム水和物系建材を得ることができる。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料において、前記フライアッシュIV種は、JISで規定されたもののうち粉末度が2500cm/g以下のものであることが好ましい。また、前記フライアッシュIV種は、粉末度が2000cm/g以下のものであることが好ましい。
この発明では、ケイ酸カルシウム水和物系材料を前養生およびオートクレーブ養生(水熱反応)させることによりケイ酸カルシウム水和物系建材を製造しているが、フライアッシュIV種の粉末度を2500cm/g以下とすることにより、前養生の蒸気養生中では反応が起こりにくく、オートクレーブ養生(水熱反応)中に一気に反応が進む。したがって、結晶性の優れたトバモライトが多く生成され、高強度、高耐久性のケイ酸カルシウム系建材を得ることができる。なお、フライアッシュIV種の粉末度を2000cm/g以下とすれば、より高い強度および耐久性が得られる。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料において、水粉体比が0.4以下であることが好ましい。
ケイ酸カルシウム水和物系材料の水粉体比が0.4を越えると、強度、耐久性が不足するおそれがあり好ましくない。より好ましい水粉体比は0.35以下、さらに好ましくは0.3以下である。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料において、前記石灰質物質は、普通ポルトランドセメントであることが好ましい。また、前記シリカ質物質は、ケイ石微粉末であることが好ましい。
この発明によれば、前述のフライアッシュIV種がケイ石微粉末の代替物質として有効に働き、水和反応によりトバモライトを多く生成させることができる。したがって、長期的な安定性を備えるとともに、従来と変わらない高強度・高耐久性のケイ酸カルシウム水和物系建材を製造することができる。
本発明のケイ酸カルシウム水和物系建材は、前述のケイ酸カルシウム水和物系材料から形成されることを特徴とする。
この発明によれば、前述と同様の効果を奏するケイ酸カルシウム水和物系建材を提供することができる。
以下、本発明のケイ酸カルシウム水和物系材料を用いて酸カルシウム水和物系建材を作製する一実施形態について説明する。
[ケイ酸カルシウム水和物系材料]
ケイ酸カルシウム水和物系材料は、石灰質物質と、シリカ含有材料と、高性能AE減水剤と、からなる。
石灰質物質としてはセメント系材料が用いられる。生石灰(CaO)、消石灰(Ca(OH))、ポルトランドセメントなどが挙げられる。本実施形態では、普通ポルトランドセメント(OPC)を用いる。
シリカ含有材料にはシリカ質物質とフライアッシュIV種とを用いる。シリカ質物質としては、α-石英を主成分とするケイ石微粉末や産業副産物であるシリカフューム、籾殻灰などが利用できる。なかでも、ケイ石微粉末(Si)を用いることが好ましい。フライアッシュIV種(FA)は、火力発電所から発生する産業廃棄物である。
高性能AE減水剤としては、一般に使用される高性能AE減水剤を使用することができるが、特に、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤が好ましい。
また、上記ケイ酸カルシウム水和物系材料には、カルシムアルミネートー無水セッコウ、あるいはアウインなどを主成分とする急硬材などの併用も可能である。
石灰質物質であるOPCと、シリカ含有材料との混合比率は特に限定されるものではないが、質量比でOPC:シリカ含有材料=10:90〜90:10であり、より好ましくは、OPC:シリカ含有材料=40:60〜50:50である。
また、シリカ含有材料としては、シリカ含有材料全量基準でフライアッシュIV種を25質量%以上、より好ましくは25質量%以上75質量%以下の割合で混合する。
[ケイ酸カルシウム水和物系建材の製造方法]
次に、ケイ酸カルシウム水和物系建材の製造方法を説明する。
まず、普通ポルトランドセメント(OPC)と、ケイ石微粉末(Si)と、フライアッシュIV種(FA)と、高性能AE減水剤と、水と、を攪拌ミキサーで混練し、水粉体比0.3としてスラリーペーストを生成する。
次に、生成されたスラリーペーストを打設装置を介してコンクリート型枠に打設し、ケイ酸カルシウム水和物系建材の裏面を調整する。
そして、スラリーペーストを打設したコンクリート型枠を40℃の養生室内に搬入し、湿潤状態で10時間養生する(前養生)。
続いて、生成物をコンクリート型枠から脱型し、養生ラックに並べてセットする。
そして、生成物を180℃のオートクレーブ養生室内に搬入し、オートクレーブ養生を8時間行う。
この後、多量のアセトンにより水和停止し、20℃でアスピレータによる乾燥(2.33×10Pa)を24時間実施する。
こうして、ケイ酸カルシウム水和物系建材が得られる。
このような本実施形態によれば以下の作用効果がある。
(1)ケイ石微粉末とフライアッシュIV種を混合させたシリカ含有材料を用いるので、ケイ石微粉末の使用量を削減することができる。したがって、製造コストの低減および天然資源の保全を図ることができる。また、産業副産物であるフライアッシュIV種を有効利用することができる。
(2)フライアッシュIV種は粒子径が大きいため、前養生の段階では反応が抑制される。そして、次のオートクレーブ養生の段階で、ケイ石微粉末より温度の低い領域からフライアッシュIV種の反応が活発になり、フライアッシュIV種に含まれるSiOとAlが水和物に供給され、トバモライトの結晶化が促進される。すなわち、高性能AE減水剤を用いて水粉体比を低下させた条件であっても、トバモライトを多く生成することができる。
したがって、長期的な安定性を備えるとともに、従来と変わらない高強度・高耐久性のケイ酸カルシウム水和物系建材を製造することができる。
(3)オートクレーブ養生を行ったので、普通ポルトランドセメントとケイ酸の化学反応が促進されて短期間に強度発現できるうえに、建材の成形性や、オートクレーブ養生後の長期寸法安定性を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では高性能AE減水剤を使用したが、同様に高性能減水剤を使用してもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の内容に何ら制約されるものではない。
本実施例では、普通ポルトランドセメント(OPC)、α−石英を主成分とするケイ石微粉末(Si)、フライアッシュIV種(FA)、および高性能AE減水剤を混合させた試料を用いて試験体を作製した。そして、フライアッシュIV種がケイ石微粉末の代替物として有効であることの評価を行った。
なお、表1にOPC、SiおよびFAの化学組成とその粉末度を示し、表2にBougue式により計算で求めたOPC中の鉱物組成を示す。
Figure 2009126717
Figure 2009126717
[実施例1]
配合比が、普通ポルトランドセメント(OPC):ケイ石微粉末(Si):フライアッシュIV種(FA)=6:3:1となるように混合し、さらにポリカルボン酸系の高性能AE減水剤((株)エヌエムビー製、商品名「SP8HE」)を、OPC質量基準で1.0質量%混合した。
この混合物を、水粉体比0.3として練り混ぜ、1×1×8mmの型枠に流し込んで試験体を成形した。40℃で10時間の湿空養生後、脱枠し、オートクレーブ養生により、180℃で8時間反応させた。反応終了後、多量のアセトンに30分間浸漬させ、アスピレータで30分間吸引した。そして、さらにアスピレータにより20℃で24時間乾燥させ、試験体を得た。
[実施例2]
OPC:Si:FA=6:2:2とした以外は、実施例1と同様にして試験体を作成した。
[実施例3]
OPC:Si:FA=6:1:3とした以外は、実施例1と同様にして試験体を作成した。
[比較例1]
OPC:Si=6:4とした以外は、実施例1と同様にして試験体を作成した。
[比較例2]
OPC:FA=6:4とした以外は、実施例1と同様にして試験体を作成した。
実施例1〜3および比較例1、2で作製した試験体について、生成相の同定と、細孔径分布の測定と、を行った。測定方法および評価方法は以下の通りである。
<生成相の同定>
実施例1〜3および比較例1、2で作製した試験体について、生成相の同定を行った。
粉末X線回折(XRD)内部標準法により、1.1nmトバモライトのプロファイルを得た。このプロファイルからFA置換率が0%である比較例1のピーク面積を1として、実施例1〜3および比較例1、2のピーク面積の比を図1に示す。
図1からわかるように、実施例1〜3では、ピーク面積の比が大きい。すなわち、トバモライトが多く生成したことがわかる。
<エーライトの反応率>
次に、OPC中の主成分であるエーライト(CS)(表2参照)の反応率を求めた。粉末X線回折(XRD)内部標準法により、反応前のOPC中のエーライトの量と反応後のエーライトの未反応量を求めることにより、エーライトの反応量を求めることができる。そして、反応前のOPC中のエーライトの量とエーライトの反応量との比を反応率とした。
実施例1〜3および比較例1、2の反応率を図2に示す。
図2からわかるように、実施例1〜3の反応率は80%以上を示しており、大半のエーライトが反応したことがわかる。また、従来例である比較例1と略同等の反応率を示しており、従来と略同等の反応率であることがわかる。
<細孔径分布>
水銀圧入法により空隙径を測定した。各試験体の細孔径分布を図3に示す。
図3からわかるように、実施例1〜3は従来例である比較例1とほぼ同じ傾向となっている。すなわち、実施例1〜3の試験体は、これまでと変わらない力学的性質を有していると言える。
<総合評価>
以上をまとめると、実施例1〜3の試験体は結晶性の優れたトバモライトが多く生成されることから、高強度、高耐久性のケイ酸カルシウム系建材を得ることができる。さらに、実施例1〜3の試験体の細孔径分布は、ケイ石微粉末のみを用いた比較例1とほぼ同等であるので、これまでと変わらない力学的性質を備えていることがわかる。
本発明は、建築や土木分野におけるコンクリート部材に広く利用可能である。
実施例におけるトバモライトの生成量を示すグラフ。 実施例におけるエーライトの反応率を示すグラフ。 実施例における細孔径を示すグラフ。

Claims (9)

  1. 石灰質物質と、シリカ含有材料と、高性能AE減水剤および高性能減水剤のうち少なくともいずれか一方と、を含有し、
    前記シリカ含有材料は、シリカ質物質とフライアッシュIV種とを含有することを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  2. 請求項1に記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記フライアッシュIV種は、前記シリカ含有材料全量基準で25質量%以上含有されていることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  3. 請求項2に記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記フライアッシュIV種は、前記シリカ含有材料全量基準で25質量%以上75質量%以下の割合で含有されていることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記フライアッシュIV種は、JISで規定されたもののうち粉末度が2500cm/g以下のものであることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  5. 請求項4に記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記フライアッシュIV種は、粉末度が2000cm/g以下のものであることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    水粉体比が0.4以下であることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記石灰質物質は、普通ポルトランドセメントであることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のケイ酸カルシウム水和物系材料において、
    前記シリカ質物質は、ケイ石微粉末であることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系材料。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のケイ酸カルシウム水和物系材料から形成されることを特徴とするケイ酸カルシウム水和物系建材。
JP2007299649A 2007-11-19 2007-11-19 ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材 Pending JP2009126717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007299649A JP2009126717A (ja) 2007-11-19 2007-11-19 ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007299649A JP2009126717A (ja) 2007-11-19 2007-11-19 ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009126717A true JP2009126717A (ja) 2009-06-11

Family

ID=40818013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007299649A Pending JP2009126717A (ja) 2007-11-19 2007-11-19 ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009126717A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012091945A (ja) * 2010-10-25 2012-05-17 Misawa Homes Co Ltd ケイ酸カルシウム水和物系建材
CN105924113A (zh) * 2016-04-18 2016-09-07 盐城工学院 一种自保温加气混凝土砌块及砌筑该砌块的砂浆

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05139801A (ja) * 1991-11-19 1993-06-08 Ube Ind Ltd 軽量コンクリートおよびその製造方法
JPH07291707A (ja) * 1994-04-19 1995-11-07 Kubota Corp 繊維補強セメント板材の製造方法
JPH07291764A (ja) * 1994-04-19 1995-11-07 Kubota Corp 繊維補強セメント板材の製造方法
JP2005289694A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Misawa Homes Co Ltd コンクリート成形品及びその製造方法
JP2005330150A (ja) * 2004-05-19 2005-12-02 Central Res Inst Of Electric Power Ind トバモライト高含有型コンクリート及びその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05139801A (ja) * 1991-11-19 1993-06-08 Ube Ind Ltd 軽量コンクリートおよびその製造方法
JPH07291707A (ja) * 1994-04-19 1995-11-07 Kubota Corp 繊維補強セメント板材の製造方法
JPH07291764A (ja) * 1994-04-19 1995-11-07 Kubota Corp 繊維補強セメント板材の製造方法
JP2005289694A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Misawa Homes Co Ltd コンクリート成形品及びその製造方法
JP2005330150A (ja) * 2004-05-19 2005-12-02 Central Res Inst Of Electric Power Ind トバモライト高含有型コンクリート及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012091945A (ja) * 2010-10-25 2012-05-17 Misawa Homes Co Ltd ケイ酸カルシウム水和物系建材
CN105924113A (zh) * 2016-04-18 2016-09-07 盐城工学院 一种自保温加气混凝土砌块及砌筑该砌块的砂浆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5091519B2 (ja) ジオポリマー組成物及びその製造方法
JP5580306B2 (ja) 膨張材およびその製造方法
JPWO2007046297A1 (ja) セメント添加材及びセメント組成物
JP2007031270A (ja) 低比重軽量発泡コンクリート及びその製造方法
JP7218083B2 (ja) セメント組成物の製造方法
JP4396969B2 (ja) 軽量気泡コンクリートおよびその製造方法
JP4762953B2 (ja) 低発熱型高強度コンクリートおよびそれを用いたコンクリート硬化体
JP2004292307A (ja) 水硬性組成物
JP6234739B2 (ja) セメント硬化体の製造方法およびセメント硬化体
JP5122316B2 (ja) セメント添加材及びセメント組成物
JP7287577B2 (ja) ジオポリマー硬化体の製造方法、及びジオポリマー組成物の製造方法
JP2017149639A (ja) 人工骨材、およびセメント質硬化体
JP2009126717A (ja) ケイ酸カルシウム水和物系材料およびケイ酸カルシウム水和物系建材
JP2020001954A (ja) セメント組成物
KR100580583B1 (ko) 매립회와 석분의 잔골재로 제조된 고강도 콘크리트 제품의제조방법
JP2007131477A (ja) フライアッシュセメント組成物及びそれを用いたコンクリート成形品
JP2022135892A (ja) クリンカ粉末及びその製造方法
JP5350770B2 (ja) セメント組成物
JP6867801B2 (ja) セメント組成物
JP7364074B2 (ja) ジオポリマー硬化体の製造方法及びジオポリマー組成物の製造方法
JP2005272223A (ja) コンクリート
JP6207992B2 (ja) セメント混和材およびセメント組成物それを用いたセメント硬化体
JP7384230B2 (ja) ジオポリマー硬化体の製造方法及びジオポリマー組成物の製造方法
JP2006062888A (ja) 急硬性混和材及び急硬性セメント組成物
JP2023182466A (ja) 水硬性組成物用混和材及び水硬性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130213