JP2009126181A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させる。
【解決手段】エアミックスドア16が最大冷却(冷房)側位置と最大加熱(暖房)側位置との中間位置に操作されるエアミックス状態にて、混合空間19に発生する冷風と温風との界面発生端部11aから冷風側通路15の上流側に所定距離L1だけ離れた位置にて、冷風側通路15の冷風と対向するようにエアミックスドア16に埋設された噴出孔16dから空気流Fが噴出している。
これによれば、冷風を上流側で撹乱した後に温風と混合させることで、狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空調装置に関するものであり、特に、エアミックスドアにて冷風と温風との混合割合を変化させて温度調節するエアミックス方式の車両用空調装置に関するものである。
従来、エアミックスドアにて冷風と温風との混合割合を変化させて温度調節するエアミックス方式の車両用空調装置において、バイレベル吹出モードとした場合、冷風と温風とが混合空間で充分に混合されないうちに冷風はフェイス開口部へ、温風はフット開口部へと流出して、必要以上に上下温度差が拡大してしまうという問題がある。
このバイレベル吹出モード時のフェイス吹出口とフット吹出口とでの上下温度差を適正化するための従来技術として、例えば下記特許文献1に示されているものなどがある。これは、エアミックスドア16が最大冷却側位置と最大加熱側位置との中間位置に操作されるエアミックス状態にて、混合空間に発生する冷風と温風との界面の発生端部近傍に向けて空気流を噴出させることにより、混合の促進を図ったものである。
特開2007−168642号公報
しかしながら、近年、乗員スペースの拡大に伴って空調ユニットの小型化が進んでいるため、狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させる手法が望まれている。本発明は、上記従来技術の更なる向上を目指して成されたものであり、その目的は、狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させることのできる車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気通路を形成するケース(11)と、ケース(11)内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレータ(12)と、エバポレータ(12)の下流側において、ケース(11)の内部に形成される冷風側通路(15)および温風側通路(18)と、冷風側通路(15)および温風側通路(18)の下流側において、ケース(11)の内部に形成される混合空間(19)と、温風側通路(18)に配設され、エバポレータ(12)を通過した全部もしくは一部の冷風を加熱するヒータコア(13)と、冷風側通路(15)および温風側通路(18)の上流側に配設され、冷風側通路(15)を流れる冷風の風量と温風側通路(18)を流れる温風の風量との風量割合を調節するエアミックスドア(16)とを備える車両用空調装置において、
エアミックスドア(16)が最大冷却側位置と最大加熱側位置との中間位置に操作されるエアミックス状態にて、混合空間(19)に発生する冷風と温風との界面発生端部(11a)から冷風側通路(15)の上流側に所定距離(L1)だけ離れた位置にて、冷風側通路(15)の冷風と対向するようにエアミックスドア(16)に埋設された噴出孔(16d〜16g)から空気流(F)が噴出していることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、冷風を上流側で撹乱した後に温風と混合させることで、狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させることができる。また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、所定距離(L1)は、5mm以上であることを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、発明者らが確認実験を行った結果、界面発生端部(11a)から5mm以上冷風上流側で空気流(F)を噴出させることが有効であったことによる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、エアミックスドア(16)に埋設された噴出孔(16d〜16g)の出口の一部が塞がれて絞られていることを特徴としている。
冷風と対向するように空気流(F)を噴出しようとすると、噴出孔(16d〜16g)の出口は、例えば図5(a)に示すように、長い楕円となってしまい、噴出する空気流(F)の一部が出口で拡散してしまう。しかし、この請求項3に記載の発明によれば、噴出孔(16d〜16g)を出口で絞ることで空気流(F)が鋭い流れとなり、対向する冷風流れに対して広く上の方まで届いて攪乱ことにより、混合空間(19)での混合が促進される。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置において、エアミックスドア(16)に、所定距離(L1)だけ離れた噴出孔(16e)と、所定距離(L1)よりも離れた噴出孔(16f)とが埋設されていることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、位置を異ならせた噴出孔(16e、16f)を織り交ぜて配置することにより、対向する冷風流れが広く攪乱されて混合空間(19)での混合が促進される。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置において、エアミックスドア(16)に、断面積の大きな噴出孔(16d)と、断面積の小さな噴出孔(16g)とが埋設されていることを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、断面積を変えて噴出する空気流(F)の勢いを異ならせた噴出孔(16d、16g)を織り交ぜて配置することにより、対向する冷風流れが広く攪乱されて混合空間(19)での混合が促進される。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用空調装置において、冷風側通路(15)から混合空間(19)へ向かう冷風流れの途中に、温風側通路(18)からの温風流れが合流する構造にて、温風側通路(18)出口部の混合空間側エッジ部(11b)の角を落としていることを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、温風側通路(18)からの温風流れが屈曲しながら合流する時に内側となる混合空間側エッジ部(11b)を、鋭いエッジ部から角を落として滑らかなエッジ部とすることで、混合空間側エッジ部(11b)下流側での空気流の剥離が抑制され、滑らかに冷温風の混合が成されるようになる。なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜4を用いて詳細に説明する。なお、図中で同一または同等の部分には同一の符号を付して、それらの説明は繰返さない。本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別して、図1に示す空調ユニット部10と、図示しない送風機ユニット部との2つの部分に分かれている。図1は、本発明の第1実施形態における空調ユニット部10の縦断面図であり、バイレベル吹出モードの状態を表している。
空調ユニット部10は、車室内の計器盤下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。これに対して送風機ユニット部は、助手席側へオフセットして配置されている。送風機ユニット部は、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切換導入する内外気切換部と、この内外気切換部から導入される空気を送風する送風機部とから構成されている。
内外気切換部は、内気を導入する内気導入口と、外気を導入する外気導入口と、この両導入口を切換開閉する内外気切換ドアと、この内外気切換ドアを駆動する駆動機構などから構成されている。また送風機部は、スクロールケース部の中心部に配置した遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータで回転駆動する構成となっている。
次に、空調ユニット部10は、1つの共通の空調ケース(ケース)11内に、エバポレータ(冷却用熱交換器)12とヒータコア(加熱用熱交換器)13とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。空調ケース11は、ポリプロピレンのような、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品から成り、車両の左右方向への分割面を有する左右2分割のケースから成る。
この左右2分割の空調ケース11は、上記のエバポレータ12、ヒータコア13および後述のドア16、21、24などの機器を収納した後に、金属バネクリップやネジなどの締結手段によって一体に結合される。そして、空調ユニット部10は、車両の前後および上下方向に対して、図1に示す形態で配置される。
空調ケース11の最前部には、図示しないケース壁が形成されており、空気流入部14が形成されている。この空気流入部14には、前述の送風機ユニット部から送風される空調用空気が流入する。この空気流入部14は、助手席前方の部位に配置される送風機ユニット部の空気出口部に接続するため、空調ケース11のうち、助手席側の側面に開口している。
空調ケース11内において、空気流入部14の直後の部位には、エバポレータ12が空気通路の全域を横切るように配置されている。このエバポレータ12は周知の如く、冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を通過させる空調用空気から吸収して、この空調用空気を冷却するものである。ここでエバポレータ12は、図1に示すように、車両前後方向に薄型で、車両左右方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。
また、エバポレータ12は、周知の積層型のものであり、アルミニウムなどの金属薄板を2枚張り合わせて構成した偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在させて多数積層配置し、一体的にろう付けしたものである。そして、エバポレータ12の空気流れ下流側(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。このヒータコア13は、エバポレータ12を通過した後の冷風を加熱するものであり、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱するものである。
このヒータコア13もエバポレータ12と同様に、車両前後方向に薄型で、車両左右方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。また、ヒータコア13は周知のものであり、アルミニウムなどの金属薄板を溶接などにより断面偏平状に接合して成る偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在させ、多数積層配置して一体的にろう付けしたものである。
また、空調ケース11内で、ヒータコア13の車両上方側部位には、このヒータコア13をバイパスして冷風が流れる冷風バイパス通路(冷風側通路)15が形成されている。また、空調ケース11内で、ヒータコア13とエバポレータ12との間には、ヒータコア13で加熱される温風と、冷風バイパス通路15を流れてヒータコア13をバイパスする冷風との風量割合を調整する平板状のエアミックスドア16が配置されている。
図2の(a)は、エアミックスドア16の斜視図であり、(b)はシャフト部16a近傍の拡大断面図である。エアミックスドア16は、水平方向に配置されたシャフト部(回動軸部)16aと、このシャフト部16aと一体に形成された基板部16bとにより構成され、シャフト部16aと共に基板部16bが車両上下方向に回動可能となっている。
また、本実施形態の特徴として、基板部16bの冷風通路側面において、シャフト部16aの外側端から所定距離L1だけ離れた位置には、空気流Fを噴出するための噴出孔16dが複数、列状に配置されて形成(埋設)されている(図2参照)。これらの各噴出孔16dは、シャフト部16aの中心部に形成された空気通路16cと連通している。
そして、送風機後流からバイパスされた空気流などが空気通路16cに供給され、各噴出孔16dから噴出する空気流Fが冷風バイパス通路15を流れる冷風と対向するように吹き出されるようになっている(図1参照)。なお、冷風の主流と空気流Fとの対向角度が30度以下となるようにしている。また、噴出する空気流Fの流速は、対向させる冷風の風速の1〜3倍となるようにしている。また、本実施形態で上記の所定距離L1は、5mm以上としている。
シャフト部16aは、空調ケース11に回動自在に支持され、且つシャフト部16aの一端部は空調ケース11の外部に突出して図示しないリンク機構に結合され、駆動機構(サーボモータなどのアクチュエータ)により回動操作されるようになっている。このエアミックスドア16は、上記風量割合の調整によって吹出空気温度を調整する温度調整手段を成している。
空調ケース11内において、ヒータコア13の空気流れ下流側(車両後方側の部位)には、ヒータコア13との間に所定間隔を開けて車両上下方向に延びる壁面17が空調ケース11に一体成形されている。この壁面17により、ヒータコア13の直後から上方へ向かう温風側通路18が形成される。この温風側通路18の下流側(上方側)は、ヒータコア13の上方部において冷風バイパス通路15と合流し、冷風と温風との混合を行う混合空間19を形成している。
また、本実施形態の別の特徴として、温風側通路18出口部の下流側エッジ部(混合空間側エッジ部)11bの角を落としてR形状としている。一方、空調ケース11の上面部において、車両前方側の部位にはデフロスタ開口部20が形成されている。このデフロスタ開口部20は、混合空間19から温度制御された空調空気が流入するものであり、デフロスタ開口部20はデフロスタドア21によって開閉される。
デフロスタドア21は、空調ケース11に回動可能に支持されたシャフト部21aと、このシャフト部21aと一体に形成された基板部21bとによって構成される。そしてデフロスタ開口部20は、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて主に温風を吹き出す。
また、混合空間19の他方の下流には、フェイス開口部22と入口穴23aとが形成されている。また、入口穴23aの下流側にはフット開口部23が設けられている。そして、フェイス開口部22と入口穴23aとは、フェイス−フット切換ドア24によって開口割合が調節される。このフェイス−フット切換ドア24は、空調ケース11に回動可能に支持されたシャフト部24aと、このシャフト部24aと一体に形成された基板部24bとによって構成されている。
デフロスタドア21とフェイス−フット切換ドア24は、吹出モード切換用のドア手段であり、図示しないリンク機構に連結されて、駆動機構(サーボモータなどのアクチュエータ)により連動操作されるようになっている。フェイス開口部22は、図示しないフェイスダクトを介してインストルメントパネルの中央部上方側に配置されているフェイス吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員上半身に向けて主に冷風を吹き出す。
またフット開口部23は、図示しないフットダクトを介してフット吹出口に接続され、このフット吹出口から乗員足元に向けて主に温風を吹き出す。尚、上述した各ドア16、21および24は、いずれも各シャフト部16a、21aおよび24aおよび各基板部16b、21bおよび24bを有し、各シャフト部16a、21aおよび24aは長さが略同一である。また各基板部16b、21bおよび24bは、主に樹脂製のドア基板を有し、この基板の表裏面に弾性シール部を構成した構造である。
次に、上記構成において本実施形態の作動について説明する。車両用空調装置は周知のように、図示しない空調操作パネルに設けられた各種操作部からの操作信号、および空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される図示しない空調制御装置を備えており、この制御装置の出力信号によって送風機の風量や各ドア16、21および24の位置などが制御され、フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹出モード、フット−デフロスタ吹出モードおよびデフロスタ吹出モードのいずれかが選択されて設定される。
図1は、バイレベル吹出モードの状態を示している。フェイス−フット切換ドア24を、フェイス開口部22とフット開口部23に連通する入口穴23aとの両方とも開いた状態にするとバイレベル吹出モードが得られる。エアミックスドア16は最大冷却(冷房)位置と最大加熱(暖房)位置との中間位置のエアミックス状態に操作されている。
この状態では、送風機ユニット部からの送風空気が空気流入部14より空調ユニット部10内に流入し、エバポレータ12にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア16により冷風バイパス通路15を流れる風とヒータコア13で加熱される風とに振り分けられる。そして、ヒータコア13で加熱された温風は温風側通路18を上昇した後に、混合空間19へ向かう。混合空間19では、冷風バイパス通路15からの冷風と、温風側通路18からの温風とが衝突して混合が成される。
次に、本実施形態での特徴と、それによる効果を説明する。エアミックスドア16が最大冷却(冷房)側位置と最大加熱(暖房)側位置との中間位置に操作されるエアミックス状態にて、混合空間19に発生する冷風と温風との界面発生端部11aから冷風側通路15の上流側に所定距離L1だけ離れた位置にて、冷風側通路15の冷風と対向するようにエアミックスドア16に埋設された噴出孔16dから空気流Fが噴出している。
図3は、従来の上流側エッジ部11aに向けて空気流Fを噴出させた場合の、混合空間19のモデル実験結果を示す等風速変動線図であり、図4は、本発明の上流側エッジ部11aより冷風上流側で空気流Fを噴出させた場合の、混合空間19のモデル実験結果を示す等風速変動線図である。図中の数字が大きいほど、風速変動が大きいことを表している。
両図の比較から分かるように、図3では、上流側エッジ部11aを発生端部として略右上方向に延びる冷風と温風との界面を境として、大きくは左上の冷風流れと右下の温風流れとの2つの空気流に分かれているのに対して、図4では全体が1つの空気流となっており、冷温風が充分に混合していることが分かる。
このように、背景技術に記した特許文献1では、噴流パイプ列の出た噴流吹出管を流路内に入れて、または噴流パイプ列をドア回転軸と一体化して、上流側エッジ部11aでの冷風と温風との界面発生端部に空気流Fを噴出させ、界面を撹乱させて混合促進を行っていたが、本実施形態では、冷風を上流側で撹乱した後に温風と混合させることで、狭い領域内で冷風と温風とを充分に混合させることができる。
また、本実施形態では所定距離L1を5mm以上としている。これは、発明者らが確認実験を行った結果、上流側エッジ部(界面発生端部)11aから5mm以上冷風上流側で空気流Fを噴出させることが有効であったことによる。また、図3に示す従来技術でのモデル実験では、温風側通路18出口部の下流側エッジ部11bを鋭いエッジ部のままとし、図4に示す本実施形態のモデル実験結果では、温風側通路18出口部の下流側エッジ部11bの角を落として滑らかなエッジ部としている。
両図の比較から分かるように、図3では、下流側エッジ部11bの下流側で空気流の剥離が生じているのに対し、図4では、その空気流の剥離がなく、全体が比較的均一でなだらかな空気流となっていることが分かる。このように、温風側通路18からの温風流れが屈曲しながら合流する時に内側となる下流側エッジ部11bを、鋭いエッジ部から角を落として滑らかなエッジ部とすることで、下流側エッジ部11b下流側での空気流の剥離が抑制され、滑らかに冷温風の混合が成されるようになる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。図5は、エアミックスドア16の平面図であり、(a)は第1実施形態、(b)は第2実施形態である。本実施形態では、エアミックスドア16に埋設された噴出孔16dの出口の一部をアルミテープ161で塞いで絞ったものである。
図6は、混合空間19断面での等風速変動線図であり、図5と対応して(a)は第1実施形態、(b)は第2実施形態である。両図の比較から分かるように、図6(a)ではつまっていた空気流の変化が、図6(b)では断面全体でなだらかな変化になっていることが分かる。
これは、冷風と対向するように空気流Fを噴出しようとすると、噴出孔16dの出口は、図5(a)に示すように、長い楕円となってしまい、噴出する空気流Fの一部が出口で拡散してしまう。しかし、噴出孔16dを出口で絞ることで空気流Fが鋭い流れとなり、対向する冷風流れに対して広く上の方まで届いて攪乱ことにより、混合空間19での混合が促進される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図7(a)は、本発明の第3実施形態におけるエアミックスドア16の平面図であり、(b)はシャフト部16a近傍の拡大断面図である。上述した各実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態は、エアミックスドア16に、所定距離L1だけ離れた噴出孔16eと、所定距離L1よりも離れた距離L2の噴出孔16fとを形成(埋設)したものである。
従来技術で噴出孔の角度を異ならせるようにしたものは有るが、このように、位置を異ならせた噴出孔16eおよび16fを織り交ぜて配置することにより、対向する冷風流れが広く攪乱されて混合空間19での混合が促進される。
(第4実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図8は、本発明の第4実施形態におけるエアミックスドア16の平面図である。上述した各実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態は、エアミックスドア16に、断面積の大きな噴出孔16dと、断面積の小さな噴出孔16gとを形成(埋設)したものである。
従来技術で噴出する空気流全体を断続流や脈流にしたものは有るが、このように、噴出孔の断面積を変えることで噴出する空気流Fの勢いを容易に変えることができる。このようにして、噴出する空気流Fの勢いを異ならせた噴出孔16dおよび16gを織り交ぜて配置することにより、対向する冷風流れが広く攪乱されて混合空間19での混合が促進される。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、図9は、その他の実施形態におけるエアミックスドア16のシャフト部16a近傍の拡大断面図である。噴出孔の出口が長い楕円になることでの空気流Fの拡散を防ぐには、図9に示すように、噴出孔16hの出口が孔方向に対して略垂直となるようにエアミックスドア16を成形しても良い。
また、図1および図4に示す下流側エッジ部11bはR形状としているが、C面取りであっても良い。また、空調ユニット部10内にエバポレータ12を配設しない加熱のみのタイプの空調装置においても、同様に本発明を適用できることはもちろんである。
本発明の第1実施形態における空調ユニット部10の縦断面図であり、バイレベル吹出モードの状態を表している。 (a)はエアミックスドア16の斜視図であり、(b)はシャフト部16a近傍の拡大断面図である。 従来の界面発生端部11aに向けて空気流Fを噴出させた場合の、混合空間19のモデル実験結果を示す等風速変動線図である。 本発明の界面発生端部11aより冷風上流側で空気流Fを噴出させた場合の、混合空間19のモデル実験結果を示す等風速変動線図である。 エアミックスドア16の平面図であり、(a)は第1実施形態、(b)は第2実施形態である。 混合空間19断面での等風速変動線図であり、(a)は第1実施形態、(b)は第2実施形態である。 (a)は本発明の第3実施形態におけるエアミックスドア16の平面図であり、(b)はシャフト部16a近傍の拡大断面図である。 本発明の第4実施形態におけるエアミックスドア16の平面図である。 その他の実施形態におけるエアミックスドア16のシャフト部16a近傍の拡大断面図である。
符号の説明
11…空調ケース(ケース)
11a…上流側エッジ部(界面発生端部)
11b…下流側エッジ部(混合空間側エッジ部)
12…エバポレータ
13…ヒータコア
15…冷風バイパス通路(冷風側通路)
16…エアミックスドア
16d〜16g…噴出孔
18…温風側通路
19…混合空間
F…空気流
L1…所定距離

Claims (6)

  1. 空気通路を形成するケース(11)と、
    前記ケース(11)内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレータ(12)と、
    前記エバポレータ(12)の下流側において、前記ケース(11)の内部に形成される冷風側通路(15)および温風側通路(18)と、
    前記冷風側通路(15)および温風側通路(18)の下流側において、前記ケース(11)の内部に形成される混合空間(19)と、
    前記温風側通路(18)に配設され、前記エバポレータ(12)を通過した全部もしくは一部の冷風を加熱するヒータコア(13)と、
    前記冷風側通路(15)および温風側通路(18)の上流側に配設され、前記冷風側通路(15)を流れる冷風の風量と前記温風側通路(18)を流れる温風の風量との風量割合を調節するエアミックスドア(16)とを備える車両用空調装置において、
    前記エアミックスドア(16)が最大冷却側位置と最大加熱側位置との中間位置に操作されるエアミックス状態にて、
    前記混合空間(19)に発生する冷風と温風との界面発生端部(11a)から前記冷風側通路(15)の上流側に所定距離(L1)だけ離れた位置にて、前記冷風側通路(15)の冷風と対向するように前記エアミックスドア(16)に埋設された噴出孔(16d〜16g)から空気流(F)が噴出していることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記所定距離(L1)は、5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記エアミックスドア(16)に埋設された前記噴出孔(16d〜16g)の出口の一部が塞がれて絞られていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記エアミックスドア(16)に、前記所定距離(L1)だけ離れた前記噴出孔(16e)と、前記所定距離(L1)よりも離れた前記噴出孔(16f)とが埋設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記エアミックスドア(16)に、断面積の大きな前記噴出孔(16d)と、断面積の小さな前記噴出孔(16g)とが埋設されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. 前記冷風側通路(15)から前記混合空間(19)へ向かう冷風流れの途中に、前記温風側通路(18)からの温風流れが合流する構造にて、前記温風側通路(18)出口部の混合空間側エッジ部(11b)の角を落としていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用空調装置。
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